JP3654887B2 - フロアーヒンジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアーの下端を枢支しドアーを閉塞方向に付勢する機能を備え、上面が床面とほぼ面一状になるように床に埋め込まれるフロアーヒンジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種フロアーヒンジとしては、例えば特許文献1に開示されているように、ドアーの下端を枢支する軸を上方に突出するとともにドアーを閉塞方向に付勢する機能を備えた本体を上端に開口部を有するケーシング内に収納し、このケーシングの上端に上端開口部を閉じかつ前記軸の突出用孔部を有する化粧プレートをパッキンを介在させて取り付け、前記軸突設部の本体の上面を前記パッキンとは別のパッキンで覆い、このパッキンを前記パッキンの裏面に当接させたものが知られている。
【0003】
しかしながら、かかる特許文献1に開示されている構成のフロアーヒンジは、軸突設部の本体の上面を覆う前記別のパッキンをケーシングの上端を閉じる化粧プレートの下側に位置するパッキンの裏面に当接させているだけであるので、前記軸突設部と前記別のパッキンとの間から水が浸入し、この浸入した水がケーシング内に溜まり、その水がケーシングからオーバーフローして床面上に流れ出し、床面を汚すという問題があった。また、ケーシング内に浸入した水が凍結することもあり、その凍結によりパッキンを変質させ、フロアーヒンジに故障が生じるという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特公平3−54538号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような課題を解決するもので、フロアーヒンジのケーシング内への水の浸入を防止し、オーバーフローした水により床面を汚すことがなく、さらに凍結によるフロアーヒンジの故障をなくすようにすることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、ドアーの下端を枢支する軸を上方に突出するとともにドアーを閉塞方向に付勢する機能を備えた本体を上端に開口部を有するケーシング内に収納し、フロアーヒンジ本体を直接覆うように設けられたシート状ゴムパッキンは外周が前記ケーシングの外周壁の上端フランジ部に載り、また本体から突出する軸の下端外周面および膨らみ部の外周面に内面が当接するキャップ状ゴムパッキンは下端の水平な環状の板部の上面に環状の突条部が形成されるとともにこの板部の裏面に粘着剤層が設けられていてその裏面が本体の上面に重なり、粘着剤層により接着され、この板部の厚みは前記シート状ゴムパッキンの厚みと同じに設定され、前記シート状ゴムパッキンおよびキャップ状ゴムパッキンの下端の水平な環状の板部上に重なるように別のシート状ゴムパッキンが設けられ、このシート状ゴムパッキンの上に重なるように化粧プレートが設けられ、この化粧プレートをケーシングの上端フランジ部に対しビス止めして、前記2枚のシート状ゴムパッキンの周囲を締め付けてなることを要旨とするものである。
【0007】
この構成により、前記本体から突出する軸の下端外周面および膨らみ部の外周面を覆うキャップ状ゴムパッキンは下端の水平な板部の上面に形成された環状の2本の突条部がゴムパッキンの裏面に食い込むことになり、且つ下端の水平な板部の裏面の粘着剤層が本体の上面に重なって接着されることにより、ゴムパッキンの上端、つまり筒部の上端と軸との間から浸入した水は板部の裏面と本体の上面との接着によりそれ以上の浸入が阻止されることになる。従って、ケーシング内への水の浸入を防止して、オーバーフローした水により床面を汚したり、さらに凍結によるフロアーヒンジの故障もなくすことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図6において、1はドアー(図示せず)の閉塞方向に付勢する機能を備えたフロアーヒンジの本体で、ドアーの下端を枢支する軸2が上方に突設されている。3は前記本体1を位置調整可能に収納するケーシングで、このケーシング3の上端開口部は化粧プレート4によって閉じられている。前記本体1の前記軸2の突出部の周囲は上面が膨らんでおり、化粧プレート4にはこの膨らみ部5を嵌入させる孔部6が形成されている。7は前記本体1から突出する軸2の下端外周面および膨らみ部5の外周面に内面が当接するキャップ状ゴムパッキンで、下端の水平な環状の板部7aと、この板部7aの内周に連設されて上方に立ち上がり内面が膨らみ部5の外周面に当接する筒部7bと、この筒部7bの上端内周に連設された水平な環状の板部7cと、この板部7cの内周に連設されて上方に立ち上がり内面が軸2の下端外周面に当接する筒部7dとを一体に備え、前記下端の水平な環状の板部7aの上面には同心円状に環状の2本の突条部7eが形成され、さらにこの板部7aの裏面には粘着剤層8が設けられている。このゴムパッキン7を本体1の軸2の突出部に嵌合させてセットしたとき、前記板部7aの裏面が本体1の上面に重なり、粘着剤層8により接着される。9は前記ケーシング3の内部に収納された本体1の上面を覆うシート状ゴムパッキンで、このゴムパッキン9には前記板部7aの外径よりも大径の丸孔10が形成されており、この丸孔10を前記ゴムパッキン7の外側に嵌めてゴムパッキン9の外周を前記ケーシング3の外周壁の上端フランジ部3aに載せている。なお、このゴムパッキン9の厚みは前記ゴムパッキン7の前記板部7aの厚みと同じである。11は前記ゴムパッキン7の板部7aおよびゴムパッキン9上に重なるように設けられるシート状ゴムパッキンで、このゴムパッキン11には前記キャップ状ゴムパッキン7の筒部7bの外径よりも大きな径の長孔12を備えている。前記化粧プレート4はこのゴムパッキン11の上に重なるように設けられ、周囲がケーシング3の上端フランジ部3aに対しビス13止めされて、前記2枚のシート状ゴムパッキン9,11の周囲を締め付けている。図面に示す実施の形態では化粧プレート4は1枚でケーシング3の上端開口部を閉じる大きさとなっているが、複数枚に分割されていても良い。14は中央に前記キャップ状ゴムパッキン7の筒部7dの上方で軸2を嵌入させる丸孔14aが形成された金属製の化粧用のキャップである。
【0009】
上記構成において、前記本体1から突出する軸2の下端外周面および膨らみ部5の外周面を覆うキャップ状ゴムパッキン7は下端の水平な板部7aの上面に形成された環状の2本の突条部7eがゴムパッキン11の裏面に食い込むことになり、且つ下端の水平な板部7aの裏面の粘着剤層8が本体1の上面に重なって接着されることにより、ゴムパッキン7の上端、つまり筒部7dの上端と軸2との間から浸入した水は板部7aの裏面と本体1の上面との接着によりそれ以上の浸入が阻止されることになる。従って、ケーシング3内への水の浸入を防止して、オーバーフローした水により床面を汚したり、さらに凍結によるフロアーヒンジの故障もなくすことができる。
【0010】
ところで、以上述べた実施の形態ではキャップ状ゴムパッキン7の下端の水平な板部7aの上面に形成された環状の突条部7eは2本であるが、1本または3本以上であっても良い。
【0011】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、本体から突出する軸の下端外周面および膨らみ部の外周面を覆うキャップ状ゴムパッキンは下端の水平な板部の上面に形成された環状の突条部がその上側に位置するシート状ゴムパッキンの裏面に食い込み、且つ下端の水平な板部の裏面の粘着剤層が本体の上面に重なって接着されることにより、キャップ状ゴムパッキンの上端と軸との間から浸入した水は板部の裏面と本体の上面との接着によりそれ以上の浸入が阻止されることになる。従って、ケーシング内への水の浸入を防止して、オーバーフローした水により床面を汚したり、さらに凍結によるフロアーヒンジの故障もなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるフロアーヒンジの全体断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】同フロアーヒンジの分解斜視図である。
【図4】同キャップ状ゴムパッキンの斜視図である。
【図5】同キャップ状ゴムパッキンの平面図である。
【図6】同キャップ状ゴムパッキンの要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 本体
2 軸
3 ケーシング
3a 上端フランジ部
4 化粧プレート
5 膨らみ部
6 孔部
7 キャップ状ゴムパッキン
7a 板部
7b 筒部
7c 板部
7d 筒部
7e 突条部
8 粘着剤層
9 シート状ゴムパッキン
10 丸孔
11 シート状ゴムパッキン
12 長孔
13 ビス
14 キャップ
14a 丸孔
Claims (1)
- ドアーの下端を枢支する軸を上方に突出するとともにドアーを閉塞方向に付勢する機能を備えた本体を上端に開口部を有するケーシング内に収納し、フロアーヒンジ本体を直接覆うように設けられたシート状ゴムパッキンは外周が前記ケーシングの外周壁の上端フランジ部に載り、また本体から突出する軸の下端外周面および膨らみ部の外周面に内面が当接するキャップ状ゴムパッキンは下端の水平な環状の板部の上面に環状の突条部が形成されるとともにこの板部の裏面に粘着剤層が設けられていてその裏面が本体の上面に重なり、粘着剤層により接着され、この板部の厚みは前記シート状ゴムパッキンの厚みと同じに設定され、前記シート状ゴムパッキンおよびキャップ状ゴムパッキンの下端の水平な環状の板部上に重なるように別のシート状ゴムパッキンが設けられ、このシート状ゴムパッキンの上に重なるように化粧プレートが設けられ、この化粧プレートをケーシングの上端フランジ部に対しビス止めして、前記2枚のシート状ゴムパッキンの周囲を締め付けてなることを特徴とするフロアーヒンジ。
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JP2003003787A JP3654887B2 (ja) | 2003-01-10 | 2003-01-10 | フロアーヒンジ |
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JP2010101074A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Nippon Door Check Mfg Co Ltd | フロアヒンジ |
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