JP3654711B2 - インサート成形品の成形方法及び成形装置 - Google Patents

インサート成形品の成形方法及び成形装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂の内部にインサート材を埋め込んだ状態のインサート成形品を成形する成形方法及び成形装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ある部材に対して耐水性、耐薬品性、耐酸性、耐アルカリ性等を付与しようとする場合、その部材の表面をポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の樹脂で被覆すればよいことは知られている。
【0003】
このように部材表面を樹脂で被覆するときの方法として、スタンピング成形方法がある。例えば、本出願人は、図17に示すように、インサート材aを上型b及び下型cの突き出しピンd,eによって挟持することによって、上下の型b,cの成形面から離した状態に支持するとともに、インサート材aの貫通孔fを下型cのゲートgに対向させ、その状態で該ゲートgから溶融樹脂hを供給する、という方法を開発している。この方法では、ゲートgから供給された溶融樹脂hは、インサート材aの貫通孔fを通って該インサート材aの上側に充填され、該上側への充填が済むと今度は溶融樹脂がインサート材aの下側に充填されていくことになる。しかる後に、上下の突き出しピンd,eを引っ込めて上下の型b,cによって樹脂を冷却硬化するまで加圧することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、上記インサート材aの貫通孔fと下型cのゲートgとの間に位置ずれがあると、図17に示すように溶融樹脂がインサート材aの貫通孔fの周縁の一部に遮られてその上方へ供給され難くなり、この遮られた部分の下に比較的多量の溶融樹脂が供給される。インサート材aの上側への樹脂の充填が済むと、溶融樹脂が今度はインサート材aの下側に充填され始めるが、先にインサート材aに遮られてその下側に供給され冷却硬化が進行している樹脂部分にも樹脂が追加供給されることになるから、当該部分への樹脂の充填量が他の部分よりも多くなる。
【0005】
このように、溶融樹脂の供給が一部遮られることによって、インサート材aの下側の一部では樹脂の充填量が他の部分とは異なることになり、しかも樹脂の硬化状態も異なることになるため、その後に、上下の型b,cによって樹脂を加圧すると、図18に示すように、樹脂が多量に充填された側ではインサート材aが曲がる、という問題がある。ここに、インサート材aに位置決め用のピン孔を形成する一方、下型cに位置決めピンを設けて該インサート材aを下型cに対して位置決めすれば、大きな位置ずれはなくなるが、位置決めピン孔の加工誤差による位置ずれの問題はなお残り、多少でも位置ずれがあると、上記樹脂の充填の不均等を生ずる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、このような課題に対して、インサート材を上下の型間のキャビティの中間位置に架設するのではなく、まず、インサート材を上型又は下型に当てた状態で溶融樹脂を該インサート材の上側又は下側のうちの片側のみに供給するようにして、該溶融樹脂が反対側へは供給されないようにし、しかる後に、該インサート材の反対側に溶融樹脂を供給するようにして、上述の位置ずれがあっても、樹脂の充填量の不均等を生じないようにするものである。
【0007】
すなわち、この出願の発明(インサート成形品の成形方法)は、表裏に貫通する貫通孔を有するインサート材を樹脂の内部に埋め込んでなるインサート成形品を、上下の型を用いて成形するにあたり、上記上下の型の各々には突き出しピンを成形面から出没自在に設けておくとともに、下型には上記インサート材の貫通孔に対向する樹脂供給用ゲートを形成しておく。
【0008】
そして、まず、上記インサート材の貫通孔を上記下型のゲートに対向させ、上記上型の成形面より突き出しピンを突出させ、該突き出しピンによって上記インサート材の貫通孔周縁部を上記下型のゲートの開口部周縁に押さえ付けることによって、該インサート材と上型との間に上側キャビティを形成し、その状態で上記下型のゲートから上記インサート材の貫通孔を通して上記上側キャビティに溶融樹脂を充填する。
【0009】
すなわち、インサート材の貫通孔周縁部を下型のゲート周縁部に押さえ付けることによって、該ゲートから供給される溶融樹脂がインサート材の下側へは流れ込まないようにして、実質的には上記上側キャビティのみに該溶融樹脂が供給されるようにしている。このため、上記インサート材の貫通孔と下型のゲートとの間に多少の位置ずれがあっても、溶融樹脂の供給がインサート材によって部分的に遮られてインサート材の下側で偏在するということがなくなる。
【0010】
次に、上記上型を上昇させ且つ上記下型の突き出しピンを突出させて上記インサート材を下型から離すことによって、該インサート材と下型との間に下側キャビティを形成し、該下側キャビティに上記下型のゲートから溶融樹脂を充填するようにしている。この下側キャビティに溶融樹脂の充填が開始される時点では、該下側キャビティには未だ樹脂がない状態であるから、ゲートから供給される溶融樹脂は該下側キャビティの全体に均等に行き渡ることになる。
【0011】
しかる後に、上下の型の突き出しピンが引っ込んた状態において、該上型を下降させることによってインサート材の上下の樹脂を加圧することによって、目的とするインサート成形品を得る。
【0012】
この出願の他の発明(インサート成形品の成形方法)は、上記上側キャビティに溶融樹脂を充填する工程において、上記下型のゲートから上記インサート材の貫通孔を通して当該キャビティに溶融樹脂を注入し、該樹脂が上記上型の成形面に達した後、該上型の下降を開始するとともに該上型の突き出しピンを引っ込め、上記溶融樹脂の供給を続けながら、上型が所定の下限位置に達した状態を所定時間維持することによって、上記インサート材と上型との間への溶融樹脂の充填を終了することを特徴とするものであり、上型の突き出しピンを引っ込めた状態で溶融樹脂の供給を続けながら上型を下降させるから、該突き出しピンが突出していた部分に溶融樹脂が詰まっていくとともに、上型が下限位置に達した後も溶融樹脂の供給を続けるから、上側キャビティにおいて局部的な樹脂の充填不足を生ずることを避けることができる。
【0013】
この出願のさらに他の発明(インサート成形品の成形方法)は、上記上側キャビティに溶融樹脂を充填する工程で上型を下降させるようにしたものにおいて、上記上側キャビティへの溶融樹脂の充填開始から上記下側キャビティへの溶融樹脂の充填終了に至るまで、上記下型のゲートからの溶融樹脂の供給を連続的に行なうようにし、且つ上記上側キャビティへの溶融樹脂の充填工程における上型の下降開始から該上側キャビティへの溶融樹脂の充填を終了し上型を上昇させて下側キャビティを形成するに至る間は当該溶融樹脂の供給速度を低下させることを特徴とするものであり、この溶融樹脂の供給速度の低下によって、上型の下降及び突き出しピンの後退を円滑に行なって溶融樹脂を上側キャビティに余す所なく充填することができる。
【0014】
以上の成形方法においては、溶融樹脂を先にインサート材の上側に供給し後から下側に供給するようにしたが、この出願のさらに他の発明は、溶融樹脂を先にインサート材の下側に供給し後から上側に供給するようにした成形方法であり、具体的には次の通りである。
【0015】
まず、下型の成形面より突き出しピンを突出させておいて、インサート材をその貫通孔が下型のゲートに対向するようにして上記突き出しピンに支持させる一方、上型を下降させて該上型の成形面を上記インサート材の上面に隙間なく接触させることによって、該インサート材と下型との間に下側キャビティを形成する。そして、その状態で上記下型のゲートから上記下側キャビティに溶融樹脂を充填する。従って、インサート材の上面側へは溶融樹脂は供給されない。
【0016】
次に、上記上型を上昇させ且つ該上型の突き出しピンを突出させて上記インサート材の上面に当て該上型とインサート材との間に上側キャビティを形成して、上記下側キャビティに充填した溶融樹脂が硬化する前に、該下側キャビティに上記下型のゲートから溶融樹脂を供給していくことによって、該下側キャビティから上記インサート材の貫通孔を通して上記上側キャビティに溶融樹脂を充填する。この場合、先に下側キャビティに充填されている溶融樹脂は未だ硬化していないために、この下側キャビティにさらに溶融樹脂が供給されると、該溶融樹脂は下側キャビティの溶融樹脂層を突き抜けインサート材の貫通孔を通って上側キャビティに押出されていくことになる。また、インサート材はその上面に上型の突き出しピンが当接して押えられるため、溶融樹脂の供給によって浮き上がることがない。
【0017】
従って、しかる後に、上記上下の型の突き出しピンを引っ込めた状態において、上型を下降させることによって上記インサート材の上下の樹脂を加圧すると、求めるインサート成形品を得ることができる。
【0018】
この出願のさらに他の発明は、上記インサート成形品の成形方法に使用する成形装置に関するものであって、
上記インサート成形品を成形するための成形面をそれぞれ有する上型及び下型と、
上記下型の成形面上に出没自在に設けられ、上記インサート材に形成された位置決め用ピン孔に嵌入し該インサート材を当該下型に対して位置決めする位置決めピンと、
上記位置決めピンによって当該下型に対して位置決めされたインサート材の上記貫通孔に対向するように上記下型の成形面に開口した溶融樹脂供給用のゲートと、
上記下型の成形面上に出没自在に設けられ、上記インサート材を該成形面から持ち上げて該インサート材と成形面との間に樹脂充填用の下側キャビティを形成する突き出しピンと、
上記上型の成形面上に出没自在に設けられ、上記位置決めピンによって上記下型に位置決めされた上記インサート材の貫通孔周縁部を該下型のゲートの開口部周縁に押さえ付けて、該インサート材と該上型の成形面との間に上側キャビティを形成する突き出しピンとを備えていることを特徴とする。
【0019】
この発明の場合、出没自在な上下の突き出しピンの出没によって上側キャビティ及び下側キャビティを形成し、上記成形方法を実施することができるものであり、また、位置決めピンによってインサート材と上下の成形型との位置ずれを少なくすることができるから、得られるインサート成形品の品質が良くなる。ここに、上記位置決めピンは、上型の突き出しピンによってインサート材を下型に押さえ付けた後は、インサート材の位置決めの役割を終えることになるから、その後、直ちに、あるいは上側キャビティへの溶融樹脂の充填工程において上型を下降する際に引っ込めるようにすればよい。
【0020】
【発明の効果】
この出願のインサート成形品の成形方法に係る発明によれば、インサート材の貫通孔周縁部を下型のゲート周縁部に押さえ付けてインサート材の下側への溶融樹脂の供給を遮断した状態で、該インサート材の上側キャビティに溶融樹脂を供給充填し、しかる後にインサート材と下型との間に下側キャビティを形成してそこに溶融樹脂を供給するようにしたから、インサート材の貫通孔と下型のゲートとの間に位置ずれがあっても、インサート材の下面に不必要に樹脂がつくことを避け、従って、樹脂の充填が不均等になることを避け、期待する品質のインサート成形品を得ることができる。
【0021】
この出願の他の発明によれば、上記成形方法おいて、上側キャビティへの溶融樹脂の充填工程において、ゲートから供給された溶融樹脂が上型に達した後に、該上型の下降を開始するとともに該上型の突き出しピンを引っ込め、上記溶融樹脂の供給を続けながら、上型が所定の下限位置に達した状態を所定時間維持するようにしたから、上側キャビティに溶融樹脂を余す所なく確実に充填することができる。
【0022】
この出願のさらに他の発明によれば、上記成形方法において、上記上側キャビティへの溶融樹脂の充填工程における上型の下降開始から該上側キャビティへの溶融樹脂の充填を終了し上型を上昇させて下側キャビティを形成するに至る間は当該溶融樹脂の供給速度を低下させるようにしたから、上側キャビティへの溶融樹脂の充填開始から上記下側キャビティへの溶融樹脂の充填終了に至るまで、上記下型のゲートからの溶融樹脂の供給を連続的に行なうことができるようになる。
【0023】
この出願のインサート成形品の別の成形方法によれば、インサート材の上面に上型の成形面を隙間なく接触させて、該インサート材と下型との間に形成した下側キャビティに溶融樹脂を充填し、次に上型の突き出しピンによってインサート材を押えた状態で下側のキャビティから貫通孔を通して上側のキャビティに溶融樹脂を充填するようにしたから、インサート材の上面に不必要に樹脂がつくことを避け、従って、樹脂の充填が不均等になることを避け、期待する品質のインサート成形品を得ることができる。
【0024】
この出願のインサート成形品の成形装置に係る発明によれば、上下の型の各々に出没自在な突き出しピンを設けて上側キャビティ及び下側キャビティを形成するようにしたから、上記各発明のインサート成形品の成形方法を実施することができ、また、位置決めピンによってインサート材と上下の成形型との位置ずれを少なくすることができるから、得られるインサート成形品の品質が良くなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(インサート成形品の成形装置について)
図1は本発明の実施形態に係るインサート成形品の成形装置1の全体構成を示す。同図において、2は下型、3は上型である。
【0026】
下型2の成形面4には、後述のインサート材を該下型2に位置決めするための位置決めピン5,5及び突き出しピン6,6,…がそれぞれ昇降用シリンダ7,8によって出没自在に設けられているとともに、樹脂供給用ゲート9が形成されている。位置決めピン5,5は位置決めピン用プレート11に支持されていて、該位置決めピン用プレート11が昇降用シリンダ7のピストンロッドに結合されている。突き出しピン6,6,…はエジェクタプレート12に支持されていて、該エジェクタプレート12が昇降用シリンダ8のピストンロッドに結合されている。
【0027】
上記ゲート9は樹脂供給通路10の下流端に設けられている。樹脂供給通路10は、下型2を上下方向に貫通し該下型2の下部から下型2の側方に延びて下型2の外の押出しシリンダ(図示せず)に接続されている。押出しシリンダからの溶融樹脂(ポリエチレン又はポリプロピレン)は、樹脂供給通路10を経てゲート9に圧送され、該ゲート9から吐出される。
【0028】
上型3の成形面13には突き出しピン14,14,…が昇降用シリンダ15によって出没自在に設けられている。該突き出しピン14,14,…はエジェクタプレート16を介して昇降用シリンダ15に結合されている。
【0029】
図2に示すようにインサート材17は、中央にゲート9の開口径よりも大径の貫通孔18が表裏に貫通するように形成されているとともに、その両側に上記位置決めピン5,5が嵌入する位置決め孔19,19が表裏に貫通するように形成されている。本実施形態で用いたインサート材17は、184mm×214mmの矩形板状のものであり、中央の貫通孔18の直径は20mmである。そして、このインサート材17の表裏両面に厚さ2.5mm程度の樹脂被覆層を以下に述べる方法によって形成するものである。
【0030】
上記下型2の位置決めピン5,5は、インサート材17の位置決め孔19,19に嵌入して該インサート材17をその貫通孔18がゲート9に対向するように下型2に対して位置決めするものである。
【0031】
(インサート成形品の成形方法について実施形態1)
図2乃至図8は、上記成形装置1を用いたインサート成形品の成形方法を工程順に示す。
【0032】
▲1▼ 図2に示すように、下型2の位置決めピン5及び突き出しピン6並びに上型3の突き出しピン14を突出状態として、インサート材17を、その位置決め孔19,19に下型2の位置決めピン5,5を嵌入させて下型2に対して位置決めし、突き出しピン6,6,…に支持させる。
【0033】
▲2▼ 上型3の下降開始と共に下型2の突き出しピン6,6,…を引っ込め(下型2のピン孔に没入させ)ていき、図3に示すように、インサート材17を下型2の成形面4の上に支持する。
【0034】
▲3▼ 図4に示すように、上型3を下降させて該上型3の突き出しピン14,14,…によってインサート材17を下型2の成形面4に押さえ付ける。これによって、インサート材17の貫通孔18の周縁部は下型2のゲート9の開口部周縁に押さえ付けられた状態になるとともに、該インサート材17と上型3の成形面13との間に上側キャビティ21が形成される。この状態で、下型2のゲート9から溶融樹脂22を供給する。インサート材17の貫通孔18の周縁部がゲート9の開口部周縁に押さえ付けられていて該インサート材17と下型2の成形面4との間には溶融樹脂22が入り込む隙間がないから、この溶融樹脂22は、インサート材17の貫通孔18を通って上記上側キャビティ21に充填されていくことになる。このときの溶融樹脂22の供給速度は、80〜320g/秒(単位はインサート材17の表面に1秒間に供給する樹脂量を表わす。以下、同じ。)である。この比較的速い供給速度によって、溶融樹脂22が上側キャビティ21に速やかに充填されていく。
【0035】
▲4▼ 上記溶融樹脂22の供給を続け、該溶融樹脂22が上型3の成形面13に達したころから、溶融樹脂22の供給速度を4〜80g/秒に落として、該上型3の下降を開始するとともに、下型2の位置決めピン5及び上型3の突き出しピン14を引っ込める。上記低速度での溶融樹脂22の供給を続けながら、上型3が所定の下限位置まで下降した状態(上型3の成形面13とインサート材17の上面との間隔が、インサート成形品のインサート材17の上面側に設ける樹脂の目標厚さよりも若干大きくなっている状態)を数秒間維持する。これにより、上側キャビティ21への溶融樹脂22の充填が終了する(図5参照)。
【0036】
当該工程では、溶融樹脂22の供給速度を途中で落としているから、上記上型3の下降、並びに位置決めピン5及び突き出しピン14の後退を円滑に行なう時間的余裕ができるものであり、また、上型3を下限位置まで下降させ且つその状態で溶融樹脂22の供給を数秒間続けるから、溶融樹脂22が上記ピン5,14のピン跡にも詰まり、上側キャビティ21の全体に余す所なく均等に充填されることになる。
【0037】
▲5▼ 上記低い供給速度での溶融樹脂22の供給を続けながら、上記▲4▼の数秒間維持のステップの終了後、直ちに上型3の上昇を開始すると共に下型2の突き出しピン6,6,…を突出させてインサート材17を下型2から離して持ち上げ、インサート材17と下型2の成形面4との間に下側キャビティ23を形成する(図6参照)。
【0038】
▲6▼ 上記上型3が上限位置まで到達した時点で、上記溶融樹脂22の供給速度を80〜320g/秒に高めて下側キャビティ23に該溶融樹脂22を充填していく(図7参照)。この上型3は下側キャビティ23への溶融樹脂22の充填が終了するまで、上記上限位置に保持する。溶融樹脂22の供給速度が高まるから、該溶融樹脂22は下側キャビティ23に速やかにしかも均等に充填されていく。
【0039】
▲7▼ 下側キャビティ23への溶融樹脂22の充填が終了した後、直ちに下型2の突き出しピン6,6,…を引っ込め、上型3を下降させて該上型3と下型2とによってインサート材17の上下の樹脂を加圧する(図8参照)。インサート材17の上下の樹脂の厚さはそれぞれ全体にわたって均等であるから、加圧によるインサート材17の曲がりは生じない。樹脂が冷却硬化した後、上型3を上昇させ、下型2の突き出しピン6,6,…を突出させてインサート成形品を下型2から取り出す。
【0040】
(実施形態1の変形)
上記実施形態では、▲1▼の工程において下型2の突き出しピン6を突出状態にしておいたが、該突き出しピン6を最初から引っ込めた状態にしておくようにしてもよい。その場合は、インサート材17を下型2にセットしたとき、該インサート材17は下型2の成形面4に接した状態になる。
【0041】
また、上記実施形態では、溶融樹脂22を工程▲3▼から工程▲6▼に至るまで連続的供給するようにしたが、該供給を途中で一旦停止するようにすることができる。その場合は、上記▲4▼及び▲5▼の工程を、溶融樹脂22の供給を停止させた状態で行ない、工程▲6▼で溶融樹脂22の供給を再開することになる。
【0042】
(インサート成形品の成形方法について実施形態2)
図9乃至図13は、上記成形装置1を用いたインサート成形品の他の成形方法を工程順に示す。
【0043】
▲1▼ 図9に示すように、下型2の位置決めピン5及び突き出しピン6,6,…を突出状態にし、上型3の突き出しピン14を引っ込んだ状態として、インサート材17を、その位置決め孔19,19に下型2の位置決めピン5,5を嵌入させることによって下型2に対して位置決めして、突き出しピン6,6,…に支持させる。
【0044】
▲2▼ 図10に示すように、上型3の下降開始と共に位置決めピン5,5をインサート材17の上面と面一になるように下げ、上型3の成形面13をインサート材17の上面に隙間なく当接する。そして、インサート材17と下型2の成形面4との間に形成された下側キャビティ23に、下型2のゲート9から溶融樹脂22を供給する。上型3の成形面13がインサート材17の上面に隙間なく接しているから、該溶融樹脂22が該上型3とインサート材17との間に進入することがなく、従って、該溶融樹脂22がインサート材17の上面に付着することが避けられる。
【0045】
▲3▼ 上記溶融樹脂22の供給を続けながら、図11に示すように、下型2の位置決めピン5,5及び突き出しピン6,6,…を引っ込め、上型3をインサート材17の下側の樹脂厚が予定厚さになるまで下降させる。この工程での溶融樹脂22の供給は上記▲2▼で溶融樹脂22が不足している場合にこれを補う意味があり、不足がなければ、溶融樹脂22の供給を一旦停止した状態で当該▲3▼の工程を行なうこともできる。
【0046】
▲4▼ 下側キャビティ23の溶融樹脂22が硬化する前に、図12に示すように、上型3を上昇させながら該上型3の突き出しピン14,14,…を突出させて該突き出しピン14によってインサート材17を押えるとともに、該インサート材17と上型3の成形面13との間に上側キャビティ21を形成し、その状態で溶融樹脂22を下側キャビティ23に供給する。この溶融樹脂22は、下側キャビティ23の溶融樹脂22の層を突き抜け、インサート材17の貫通孔18を通って上側キャビティ21に供給されていくことになる。この工程での溶融樹脂22の供給速度は先の下側キャビティ23への溶融樹脂22の供給速度よりも速くすることが好適であり、そのことによって、上側キャビティ21への溶融樹脂22の供給が円滑に行なわれる。
【0047】
▲5▼ 上側キャビティ21への溶融樹脂22の充填が終了した後、図13に示すように、上型3の突き出しピン14,14,…を引っ込めて上型3を下降させることによって上下の樹脂を加圧する。樹脂が冷却硬化した後、上型3を上昇させ、下型2の突き出しピン6,6,…を突出させてインサート成形品を下型2から取り出す。
【0048】
(インサート材について)
例えば、上記インサート材17の耐熱温度が被覆樹脂の温度よりも低く、該インサート材17を被覆樹脂により直接被覆できない場合、該インサート材17が溶融樹脂22と直接に接触するのを避けるために、インサート材17に予め保護層を設けておく。そのようなインサート材の例を図14乃至図16に示す。
【0049】
図14及び図15に示すように、インサート材25は中央に貫通孔18を有し、その両側に位置決め孔19,19を有する。そして、図15に示すように、インサート材本体25aの表裏両面が保護層25bによって覆われている。この保護層25bは、被覆樹脂(ポリエチレン又はポリプロピレン)の成形温度170〜220℃よりも高い融点(260℃)を有するポリエステル樹脂によって形成されている。この保護層25bの形成は次のようにして行なうことができる。
【0050】
2枚のポリエステル樹脂シートを用意し、その各々にインサート材本体25aの貫通孔及び位置決め孔に対応する小径の孔を形成する。そして、この2枚の樹脂シートによってインサート材本体25aの表裏面を覆い、この表裏の樹脂シートの各々の孔の周縁同士を溶着する。
【0051】
図16に示すインサート材26は、表裏の保護層26b,26bが全面にわたってインサート材本体26aに接着されたものである。この例の場合は、樹脂シートにインサート材本体材26aの貫通孔及び位置決め孔と同径の孔を形成しておき、樹脂シートとインサート材本体26aとをホットメルト接着剤や両面接着テープ等によって接着するようにすればよい。
【0052】
従って、上述の如きインサート材25,26であれば、インサート成形品の成形において、ゲート9からの高温の溶融樹脂22が供給されても、表面の保護層25b,26bによってインサート材本体25a,26aが高温の溶融樹脂22と接触することから保護され、該インサート材が溶融樹脂22の熱によって劣化ないしは変形することが防止される。
【0053】
上記インサート材の保護材としてはポリエステル樹脂シートに代えて他の耐熱温度が高い樹脂シートを用いることができ、あるいは紙を使用することもできる。その場合にも、上記と同様にして、保護層を形成することができる。
【0054】
上記保護層の厚さは、インサート材の大きさやそれを被覆する樹脂の厚さ等に応じて選定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】インサート成形品の成形装置の正面図。
【図2】実施形態1のインサート成形品の成形工程▲1▼の状態を示す断面図。
【図3】実施形態1のインサート成形品の成形工程▲2▼の状態を示す断面図。
【図4】実施形態1のインサート成形品の成形工程▲3▼の状態を示す断面図。
【図5】実施形態1のインサート成形品の成形工程▲4▼の状態を示す断面図。
【図6】実施形態1のインサート成形品の成形工程▲5▼の状態を示す断面図。
【図7】実施形態1のインサート成形品の成形工程▲6▼の状態を示す断面図。
【図8】実施形態1のインサート成形品の成形工程▲7▼の状態を示す断面図。
【図9】実施形態2のインサート成形品の成形工程▲1▼の状態を示す断面図。
【図10】実施形態2のインサート成形品の成形工程▲2▼の状態を示す断面図。
【図11】実施形態2のインサート成形品の成形工程▲3▼の状態を示す断面図。
【図12】実施形態2のインサート成形品の成形工程▲4▼の状態を示す断面図。
【図13】実施形態2のインサート成形品の成形工程▲5▼の状態を示す断面図。
【図14】インサート材の平面図。
【図15】インサート材の断面図。
【図16】インサート材を他の例を示す断面図。
【図17】従来のインサート成形品の成形方法を示す断面図。
【図18】従来の成形方法によって生ずるインサート成形不良品の断面図。
【符号の説明】
1 インサート成形品成形装置
2 下型
3 上型
4 下型成形面
5 位置決めピン
6 下型の突き出しピン
9 ゲート
13 上型の成形面
14 上型の突き出しピン
17 インサート材
18 貫通孔
19 位置決め孔
21 上側キャビティ
22 溶融樹脂
23 下側キャビティ
25 インサート材
25a インサート材本体
25b 保護層
26 インサート材
26a インサート材本体
26b 保護層

Claims (5)

  1. 表裏に貫通する貫通孔を有するインサート材を樹脂の内部に埋め込んでなるインサート成形品を、上下の型を用いて成形するインサート成形品の成形方法であって、
    上記上下の型の各々には、突き出しピンを各々の成形面から出没自在に設けておくとともに、下型には上記インサート材の貫通孔に対向する樹脂供給用ゲートを形成しておき、
    上記インサート材の貫通孔を上記下型のゲートに対向させ、上記上型の成形面より突き出しピンを突出させ、該突き出しピンによって上記インサート材の貫通孔周縁部を上記下型のゲートの開口部周縁に押さえ付けることによって、該インサート材と上型との間に上側キャビティを形成する工程と、
    上記下型のゲートから上記インサート材の貫通孔を通して上記上側キャビティに溶融樹脂を充填する工程と、
    上記上型を上昇させ且つ上記下型の突き出しピンを突出させて上記インサート材を下型から離すことによって、該インサート材と下型との間に下側キャビティを形成する工程と、
    上記下側キャビティに上記下型のゲートから溶融樹脂を充填する工程と、
    上記上下の型の突き出しピンを引っ込めた状態において、上型を下降させることによって上記インサート材の上下の樹脂を加圧する工程とを順に行なうことを特徴とするインサート成形品の成形方法。
  2. 請求項1に記載されているインサート成形品の成形方法において、
    上記上側キャビティに溶融樹脂を充填する工程では、上記下型のゲートから上記インサート材の貫通孔を通して当該キャビティに溶融樹脂を注入し、該樹脂が上記上型の成形面に達した後、該上型の下降を開始するとともに該上型の突き出しピンを引っ込め、上記溶融樹脂の供給を続けながら、上型が所定の下限位置に達した状態を所定時間維持することによって、上記インサート材と上型との間への溶融樹脂の充填を終了することを特徴とするインサート成形品の成形方法。
  3. 請求項2に記載されているインサート成形品の成形方法において、
    上記上側キャビティへの溶融樹脂の充填開始から上記下側キャビティへの溶融樹脂の充填終了に至るまで、上記下型のゲートからの溶融樹脂の供給を連続的に行なうようにし、且つ上記上側キャビティへの溶融樹脂の充填工程における上型の下降開始から該上側キャビティへの溶融樹脂の充填を終了し上型を上昇させて下側キャビティを形成するに至る間は当該溶融樹脂の供給速度を低下させることを特徴とするインサート成形品の成形方法。
  4. 表裏に貫通する貫通孔を有するインサート材を樹脂の内部に埋め込んでなるインサート成形品を、上下の型を用いて成形するインサート成形品の成形方法であって、
    上記上下の型の各々には、突き出しピンを各々の成形面から出没自在に設けておくとともに、下型には上記インサート材の貫通孔に対向する樹脂供給用ゲートを形成しておき、
    上記下型の成形面より突き出しピンを突出させておいて、上記インサート材をその貫通孔が上記下型のゲートに対向するようにして上記突き出しピンに支持させる一方、上記上型を下降させて該上型の成形面を上記インサート材の上面に隙間なく接触させることによって、該インサート材と下型との間に下側キャビティを形成する工程と、
    上記下型のゲートから上記下側キャビティに溶融樹脂を充填する工程と、
    上記上型を上昇させ且つ該上型の突き出しピンを突出させて上記インサート材の上面に当て該上型とインサート材との間に上側キャビティを形成する工程と、
    上記下側キャビティに充填した溶融樹脂が硬化する前に、該下側キャビティに上記下型のゲートから溶融樹脂を供給していくことによって、該下側キャビティから上記インサート材の貫通孔を通して上記上側キャビティに溶融樹脂を充填する工程と、
    上記上下の型の突き出しピンを引っ込めた状態において、上型を下降させることによって上記インサート材の上下の樹脂を加圧する工程とを順に行なうことを特徴とするインサート成形品の成形方法。
  5. 表裏に貫通する貫通孔を有するインサート材を樹脂の内部に埋め込んでなるインサート成形品の成形装置であって、
    上記インサート成形品を成形するための成形面をそれぞれ有する上型及び下型と、
    上記下型の成形面上に出没自在に設けられ、上記インサート材に形成された位置決め孔に嵌入し該インサート材を当該下型に対して位置決めする位置決めピンと、
    上記位置決めピンによって当該下型に対して位置決めされたインサート材の上記貫通孔に対向するように上記下型の成形面に開口した溶融樹脂供給用のゲートと、
    上記下型の成形面上に出没自在に設けられ、上記インサート材を該成形面から持ち上げて該インサート材と成形面との間に樹脂充填用の下側キャビティを形成する突き出しピンと、
    上記上型の成形面上に出没自在に設けられ、上記位置決めピンによって上記下型に位置決めされた上記インサート材の貫通孔周縁部を該下型のゲートの開口部周縁に押さえ付けて、該インサート材と該上型の成形面との間に上側キャビティを形成する突き出しピンとを備えていることを特徴とするインサート成形品の成形装置。
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