JP3654315B2 - 半導体レーザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体レーザに関し、特に詳細には、III −V族化合物半導体からなる発振波長帯が0.63〜1.1 μmの半導体レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、発振波長が0.7 〜0.85μm帯にある半導体レーザとしては、例えば文献(1) W.T.Tsang:IEEE Journal of Quantum Electronics (ジャーナル・オブ・クオンタム・エレクトロニクス) QE-20(1984) pp.1119 〜1132に示されているように、n−GaAs基板にn−AlGaAsクラッド層、nまたはi−AlGaAs光導波層、i−AlGaAs活性層、pまたはi−AlGaAs光導波層、p−AlGaAsクラッド層、およびp−GaAsキャップ層を形成してなるものが広く知られている。
【0003】
また、上記発振波長帯の半導体レーザとして、文献(2)J.S.Yoo他: Japanese Journal of Applied Physics (ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス)Vol.31(1992)pp. L1686 〜L1688 に示されているように、n−GaAs基板にn−InGaPクラッド層、nまたはi−Inx2Ga1-x2As1-y2y2光導波層、i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1活性層(x1<x2,y1<y2)、pまたはi−Inx2Ga1-x2As1-y2y2光導波層、p−InGaPクラッド層、およびp−GaAsキャップ層を形成してなるものも提案されている。
【0004】
また発振波長が0.63〜0.73μm帯にある半導体レーザとして、例えば文献(3) B.P.Bour他:IEEE Journal of Quantum Electronics (ジャーナル・オブ・クオンタム・エレクトロニクス) QE-30(1994)p.593に示されているように、GaAs基板にn−InGaAlPクラッド層、i−InGaAlP光導波層、InGaP引っ張り歪み量子井戸、i−InGaAlP光導波層、p−InGaAlPクラッド層、p−InGaP障壁減少層、およびp−GaAsキャップ層を形成してなるものが広く知られている。
【0005】
さらに発振波長1.03μm帯の半導体レーザとして、例えば文献(4)G.Zhang他:IEEE Photonics Technology Letters(フォトニクス・テクノロジー・レターズ) Vol.6(1994)pp.1 〜4 に示されているように、GaAs基板にn−InGaPクラッド層、i−InGaAsP光導波層、InGaAs圧縮歪み量子井戸、i−InGaAsP光導波層、p−InGaPクラッド層、およびp−GaAsキャップ層を形成してなるものが広く知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記文献(1) に示されている構造には、活性層に含まれているAlが化学的に活性で酸化しやすいため、劈開して形成した共振器端面が劣化しやすく、高信頼性を得ることが難しいという問題がある。
【0007】
文献(2) に示されている構造はこのような問題に対処するものであるが、その反面この構造は、文献(5)H.Hamada 他:IEEE Journal of Quantum Electronics (ジャーナル・オブ・クオンタム・エレクトロニクス) QE-27(1991)p.1483 に指摘されているように、InGaPの成長が基板面方位や成長条件に大きく依存するため、良質の結晶を再現性良く得るのが難しいという問題がある。
【0008】
また文献(3) 、(4) に示されている構造も、上記文献(5) に指摘されているように、InGaAlP系材料の成長が基板面方位や成長条件に大きく依存するために、良質の結晶を再現性良く得るのが難しいという問題がある。
【0009】
さらに上記文献(2) に示されている構造は、文献(6)J.Hashimoto他:Electronics Letters (エレクトロニクス・レターズ)Vol.30(1994)pp.1146〜1147に指摘されているように、p−InGaPクラッド層の一部領域以外をエッチングし、該一部領域をリッジ状に残して光導波路を形成する場合、エッチング深さを制御するのが困難で、そのため、高出力領域まで基本横モード制御されたレーザを再現性良く作製することが困難となっている。
【0010】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、良質の結晶が再現性良く得られ、高出力発振下においても信頼性の高い、発振波長帯0.63〜1.1 μmの半導体レーザを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の半導体レーザは、活性層がAsおよびPの双方を必ず含むInGaAsP系の化合物半導体からなり、この活性層を挟む光導波層が、V族元素の中でのAsの含有量が2%以上であるInGaAsP系の4元の化合物半導体、あるいはV族元素の中でのAsの含有量が2〜10%であるInGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、クラッド層が、V族元素の中でのAsの含有量が2〜10%である、InGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、活性層、光導波層およびクラッド層が、該クラッド層と格子整合するGaAs基板の上に形成されていることを特徴とするものである
【0012】
また本発明による第の半導体レーザは、活性層がAsおよびPの双方を必ず含むInGaAsP系の化合物半導体からなり、この活性層を挟む光導波層が、V族元素の中でのAsの含有量が2%以上であるInGaAsP系の4元の化合物半導体、あるいはV族元素の中でのAsの含有量が2〜10%であるInGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、クラッド層が、V族元素の中でのAsの含有量が2%以上である、InGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、活性層、光導波層およびクラッド層が、該クラッド層と格子整合するGaAs基板の上に形成され、基板に近い方のクラッド層を下部クラッド層、基板から遠い方のクラッド層を上部クラッド層としたとき、上部クラッド層が、光導波層に接する上部第1クラッド層、およびその外側に形成されてAs/P比が上部第1クラッド層のAs/P比よりも大である上部第2クラッド層の2層から構成され、この上部クラッド層の一部領域以外において、上部第2クラッド層の表面側からほぼ上部第1クラッド層と上部第2クラッド層の境界部分までエッチングがなされ、上記一部領域がリッジ状に残されて光導波路が形成されていることを特徴とするものである
【0013】
【発明の効果】
上記構成を有する本発明の第1および2の半導体レーザは、活性層に酸化しやすいAlを含まないので、また光導波層およびクラッド層においてもAlを全く含まないか、含む場合でもこれら各層のAsの含有量が比較的少ないことからAlの含有量を低減できるので、共振器端面の劣化を抑えて、高出力発振下においても高い信頼性を得ることができる。
【0014】
さらに本発明の第1および2の半導体レーザは、InGaAlAsP系のIII −V族化合物半導体において、V族元素としてPのみを含む半導体上にV族元素としてAsのみを含む半導体を成長させたり、その反対にV族元素としてAsのみを含む半導体上にV族元素としてPのみを含む半導体を成長させて得る層構成を持たないので、そのような層構成のヘテロ界面で起こるAsとPとの置換による結晶性の劣化も防止できる。そこで本発明の半導体レーザは、この点からも、高出力発振下における信頼性が高いものとなる。
【0015】
また本発明の第1および2の半導体レーザは、クラッド層がInGaAsP系あるいはInGaAlAsP系の材料で形成されているので、このクラッド層をInGaP系の材料で形成する場合のように結晶成長が基板面方位や成長条件に大きく依存することがなくなり、良質の結晶が再現性良く得られるものとなる。
【0016】
そして特に本発明の第の半導体レーザは、外側の上部第2クラッド層のAs/P比が内側の上部第1クラッド層のそれよりも大とされているので、エッチングにより上部クラッド層の一部領域をリッジ状に残して光導波路を形成する際に、As/P比がより大で選択的化学エッチングされやすい上部第2クラッド層のみをエッチングして、上部第1クラッド層と上部第2クラッド層の境界部分でエッチングを停止させることができる。本発明による第の半導体レーザは、このようにしてエッチング深さを正確に制御できるので、常に高出力領域まで基本横モード制御されたものとなり得る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1の(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態による半導体レーザを作製する工程を順を追って示すものであり、以下、これらの図を参照して説明する。
【0018】
同図(a)に示されるように、まずn−GaAs(001 )基板2の上に、有機金属気相成長法(MOCVD)により、GaAsに格子整合するn−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層3(0≦z3≦1,0.9 ≦y3≦0.98,x3≒0.49y3)、nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層4(0≦z2≦z3,0≦y2≦0.98,x2≒0.49y2)、i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層5(x1≒0.49y1,0≦y1≦0.98)、pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層6、p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部クラッド層7、p−GaAsコンタクト層8を順次成長させる。
【0019】
この際、各層3〜7の組成は、図2に示すように屈折率がクラッド層3および7、光導波層4および6、活性層5の順で次第に大きくなり、一方エネルギーギャップは上記の順で次第に小さくなるような組成とする。
【0020】
その後、光導波路を形成するために、図1の(b)に示すように、通常のリソグラフィーおよびエッチング技術により、両側に溝を有する幅3μm程度のリッジストライプを設ける。このときのエッチング深さは、リッジ構造における屈折率導波が高出力時まで達成される深さとする。その後、絶縁膜9を形成する。
【0021】
次に同図の(c)に示すように、通常のリソグラフィー技術によりリッジ頂上部の領域の絶縁膜9を除去した後、p側電極10を形成する。また基板2の裏側にはn側電極1を形成する。以上により、発振波長が660 〜870 nmの範囲にある半導体レーザが得られる。なおこの発振波長は、x1≒0.49y1,0≦y1≦0.98の関係の下にx1およびy1を適当に決定することにより、上記範囲内で任意に制御することができる。
【0022】
次に、図3を参照して本発明の第2実施形態について説明する。同図の(a)に示すように、まずn−GaAs(001 )基板22の上に、有機金属気相成長法(MOCVD)により、GaAsに格子整合するn−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層23、nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層24、i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層25、pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層26、p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部クラッド層27、p−GaAsキャップ層28を順次成長させる。その後、絶縁膜29を形成する。
【0023】
なお、上記各層23、24、25、26、27および28の組成は、第1実施形態の各層3、4、5、6、7および8の組成と同じとする。
【0024】
その後、光導波路を形成するために、同図の(b)に示すように、通常のリソグラフィーおよびエッチング技術により、両側に溝を有する幅3μm程度の、絶縁膜29をマスクとして備えるリッジストライプを設ける。このときのリッジの深さは、リッジ構造における屈折率導波が高出力時まで達成される深さとする。その後、絶縁膜29をマスクとして、GaAsに格子整合するn−Inx5(Ga1-z5Alz51-x5As1-y5y5層30(z3≦z5≦1,0.9 ≦y5≦0.98,x5≒0.49y5)の選択埋め込みを行なう。この埋め込み層30の組成は、屈折率が上記p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部クラッド層27よりも小さくなるものとする。
【0025】
次に同図の(c)に示すように絶縁膜29を除去して、p−GaAsコンタクト層31を成長させ、その上にp側電極32を形成する。また基板22の裏側にはn側電極21を形成する。以上により、発振波長が660 〜870 nmの範囲にある半導体レーザが得られる。この場合の発振波長も、第1実施形態と同様にして、上記範囲内で任意に制御することができる。
【0026】
次に、図4を参照して本発明の第3実施形態について説明する。図4の(a)〜(c)は、本発明の第3実施形態による半導体レーザを作製する工程を順を追って示すものであり、以下、これらの図を参照して説明する。
【0027】
同図(a)に示されるように、まずn−GaAs(001 )基板102 の上に、有機金属気相成長法(MOCVD)により、GaAsに格子整合するn−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層103 (0≦z3<1,0.9 ≦y3≦0.98,x3≒0.49y3)、nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層104 (0≦z2≦z3,0≦y2≦0.98,x2≒0.49y2)、i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層105 (0≦y1≦0.98,x1≒0.49y1)、pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層106 、p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部第1クラッド層107 、p−Inx4(Ga1-z4Alz41-x4As1-y4y4上部第2クラッド層108 (0≦z3<z4,0≦y4≦0.5 ,x4≒0.49y4)、p−GaAsコンタクト層109 を順次成長させる。
【0028】
この際、各層103 〜108 の組成は、図5に示すように屈折率がクラッド層103 、107 および108 、光導波層104 および106 、活性層105 の順で次第に大きくなり、一方エネルギーギャップは上記の順で次第に小さくなるような組成とする。
【0029】
その後、光導波路を形成するために、図4の(b)に示すように、通常のリソグラフィーおよび硫酸系のウエットエッチング技術により、両側に溝を有する幅3μm程度のリッジストライプを設ける。この際、As/P比が上部第1クラッド層107 よりも大である上部第2クラッド層108 は硫酸系のエッチング液でエッチングされやすく、上部第1クラッド層107 は硫酸系のエッチング液でエッチングされ難いので、リッジのエッチングをこれら両クラッド層108 、107 の境界近傍で容易に停止させることができる。なお上部第2クラッド層108 の厚さは、リッジ構造における屈折率導波が高出力時まで達成される厚さとする。その後、絶縁膜110 を形成する。
【0030】
次に同図の(c)に示すように、通常のリソグラフィー技術によりリッジ頂上部の領域の絶縁膜110 を除去した後、p側電極111 を形成する。また基板102 の裏側にはn側電極101 を形成する。以上により、発振波長が660 〜870 nmの範囲にある半導体レーザが得られる。なおこの発振波長は、x1≒0.49y1,0≦y1≦0.98の関係の下にx1およびy1を適当に決定することにより、上記範囲内で任意に制御することができる。
【0031】
次に、図6を参照して本発明の第4実施形態について説明する。同図の(a)に示すように、まずn−GaAs(001 )基板122 の上に、有機金属気相成長法(MOCVD)により、GaAsに格子整合するn−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層123 、nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層124 、i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層125 、pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層126 、p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部第1クラッド層127 、p−Inx4(Ga1-z4Alz41-x4As1-y4y4上部第2クラッド層128 、p−GaAsキャップ層129 を順次成長させる。その後、絶縁膜130 を形成する。
【0032】
なお、上記各層123 、124 、125 、126 、127 および128 の組成は、第3実施形態の各層103 、104 、105 、106 、107 および108 の組成と同じとする。
【0033】
その後、光導波路を形成するために、同図の(b)に示すように、通常のリソグラフィーおよび硫酸系のウエットエッチング技術により、両側に溝を有する幅3μm程度の、絶縁膜130 をマスクとして備えるリッジストライプを設ける。この際も、As/P比が上部第1クラッド層127 よりも大である上部第2クラッド層128 は硫酸系のエッチング液でエッチングされやすく、上部第1クラッド層127 は硫酸系のエッチング液でエッチングされ難いので、リッジのエッチングをこれら両クラッド層128 、127 の境界近傍で容易に停止させることができる。なお上部第2クラッド層128 の厚さは、リッジ構造における屈折率導波が高出力時まで達成される厚さとする。
【0034】
その後、絶縁膜130 をマスクとして、GaAsに格子整合するn−Inx5(Ga1-z5Alz51-x5As1-y5y5層131 (0≦z5≦1,0.9 ≦y5≦0.98,x5≒0.49y5)の選択埋め込みを行なう。この埋め込み層131 の組成は、屈折率が上記p−Inx4(Ga1-z4Alz41-x4As1-y4y4上部第2クラッド層128 よりも小さくなるものとする。
【0035】
次に同図の(c)に示すように絶縁膜130 を除去して、p−GaAsコンタクト層132 を成長させ、その上にp側電極133 を形成する。また基板122 の裏側にはn側電極121 を形成する。以上により、発振波長が660 〜870 nmの範囲にある半導体レーザが得られる。この場合の発振波長も、第3実施形態と同様にして、上記範囲内で任意に制御することができる。
【0036】
なお上記4つの実施形態の構造は、特に量子井戸が単一で、光導波層組成が一定のSQW−SCHと呼ばれる構造であるが、SQWの代わりに量子井戸を複数とするMQW構造に対しても本発明は適用可能である。さらに、光導波層に関しては、GRIN構造(GRaded−INdex)すなわち屈折率分布構造が考えられる。
【0037】
また上記4つの実施形態ではn型基板を用いているが、本発明においてはp型基板を用いることも可能である。さらに活性層には、歪み量子井戸構造を用いてもよい。活性層が歪み量子井戸の場合は、その歪みを相殺するような歪みを有する光導波層を用いてもよい。そして出射ビームの断面の対称性を確保するために、下部クラッド層を上部クラッド層のように2層構造としてもよい。
【0038】
また上記実施形態は、単純なリッジ構造を有するものであるが、これらの実施形態の構成に通常のリソグラフィーおよびエッチング技術による加工を施して屈折率導波機構付き半導体レーザを形成したり、回折格子付きの半導体レーザや光集積回路を形成することも可能である。さらに、電流狭窄機構として3層の埋め込み成長で形成されるp−n−p構造等が適用されてもよい。
【0039】
また上記各実施形態は、各層がGaAsに格子整合する組成を有するものであるので、x1≒0.49y1,x2≒0.49y2の関係となっているが、各層に歪みがかかった場合にはこれらの関係は無くなる。
【0040】
そして発振波長帯に関しては、活性層をInx1Ga1-x1As1-y1y1とするものについては前述の通りであるが、活性層をInx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸としてGaAs基板と格子整合しない歪み量子井戸構造については、630 〜1100nmの範囲で制御することができる。
【0041】
また結晶成長法として、固体あるいはガスを原料とする分子線エピタキシャル成長法を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体レーザの層構成を示す概略図
【図2】第1実施形態の半導体レーザの各層の屈折率とエネルギーギャップを示す概略図
【図3】本発明の第2実施形態による半導体レーザの層構成を示す概略図
【図4】本発明の第3実施形態による半導体レーザの層構成を示す概略図
【図5】第3実施形態の半導体レーザの各層の屈折率とエネルギーギャップを示す概略図
【図6】本発明の第4実施形態による半導体レーザの層構成を示す概略図
【符号の説明】
1 n側電極
2 n−GaAs基板
3 n−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層
4 nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層
5 i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層
6 pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層
7 p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部クラッド層
8 p−GaAsコンタクト層
9 絶縁膜
10 p側電極
21 n側電極
22 n−GaAs基板
23 n−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層
24 nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層
25 i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層
26 pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層
27 p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部クラッド層
28 p−GaAsキャップ層
29 絶縁膜
30 n−Inx5(Ga1-z5Alz51-x5As1-y5y5埋め込み層
31 p−GaAsコンタクト層
32 p側電極
101 n側電極
102 n−GaAs基板
103 n−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層
104 nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層
105 i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層
106 pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層
107 p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部第1クラッド層
108 p−Inx4(Ga1-z4Alz41-x4As1-y4y4上部第2クラッド層
109 p−GaAsコンタクト層
110 絶縁膜
111 p側電極
121 n側電極
122 n−GaAs基板
123 n−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3下部クラッド層
124 nまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2下部光導波層
125 i−Inx1Ga1-x1As1-y1y1量子井戸活性層
126 pまたはi−Inx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2上部光導波層
127 p−Inx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3上部第1クラッド層
128 p−Inx4(Ga1-z4Alz41-x4As1-y4y4上部第2クラッド層
129 p−GaAsキャップ層
130 絶縁膜
131 n−Inx5(Ga1-z5Alz51-x5As1-y5y5埋め込み層
132 p−GaAsコンタクト層
133 p側電極

Claims (4)

  1. 活性層がAsおよびPの双方を必ず含むInGaAsP系の化合物半導体からなり、
    この活性層を挟む光導波層が、V族元素の中でのAsの含有量が2%以上であるInGaAsP系の4元の化合物半導体、あるいはV族元素の中でのAsの含有量が2〜10%であるInGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、
    クラッド層が、V族元素の中でのAsの含有量が2〜10%である、InGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、
    前記活性層、光導波層およびクラッド層が、該クラッド層と格子整合するGaAs基板の上に形成されていることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 前記活性層がInx1Ga1-x1As1-y1y1(0≦y1≦0.98)であり、
    前記光導波層がInx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2(0≦z2≦1,0≦y2≦0.98)であり、前記クラッド層がGaAsと格子整合するInx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3(0≦z2≦z3≦1,0.9 ≦y3≦0.98,x3≒0.49y3)であることを特徴とする請求項記載の半導体レーザ。
  3. 活性層がAsおよびPの双方を必ず含むInGaAsP系の化合物半導体からなり、
    この活性層を挟む光導波層が、V族元素の中でのAsの含有量が2%以上であるInGaAsP系の4元の化合物半導体、あるいはV族元素の中でのAsの含有量が2〜10%であるInGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、
    クラッド層が、V族元素の中でのAsの含有量が2%以上である、InGaAlAsP系の5元の化合物半導体からなり、
    前記活性層、光導波層およびクラッド層が、該クラッド層と格子整合するGaAs基板の上に形成され、
    基板に近い方のクラッド層を下部クラッド層、基板から遠い方のクラッド層を上部クラッド層としたとき、上部クラッド層が、光導波層に接する上部第1クラッド層、およびその外側に形成されてAs/P比が上部第1クラッド層のAs/P比よりも大である上部第2クラッド層の2層から構成され、
    この上部クラッド層の一部領域以外において、上部第2クラッド層の表面側からほぼ上部第1クラッド層と上部第2クラッド層の境界部分までエッチングがなされ、前記一部領域がリッジ状に残されて光導波路が形成されていることを特徴とする半導体レーザ。
  4. 前記活性層がInx1Ga1-x1As1-y1y1(0≦y1≦0.98)であり、
    前記光導波層がInx2(Ga1-z2Alz21-x2As1-y2y2(0≦z2≦1,0≦y2≦0.98)であり、
    前記下部クラッド層および上部第1クラッド層が、GaAsと格子整合するInx3(Ga1-z3Alz31-x3As1-y3y3(0≦z2≦z3≦1,0.9 ≦y3≦0.98,x3≒0.49y3)であり、
    前記上部第2クラッド層が、GaAsと格子整合するInx4(Ga1-z4Alz41-x4As1-y4y4(0≦z3<z4,0≦y4≦0.5 ,x4≒0.49y4 )であることを特徴とする請求項記載の半導体レーザ。
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