JPH05275800A - 歪量子井戸半導体レーザ - Google Patents
歪量子井戸半導体レーザInfo
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- JPH05275800A JPH05275800A JP4070598A JP7059892A JPH05275800A JP H05275800 A JPH05275800 A JP H05275800A JP 4070598 A JP4070598 A JP 4070598A JP 7059892 A JP7059892 A JP 7059892A JP H05275800 A JPH05275800 A JP H05275800A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】光通信システムにおける希土類添加光ファイバ
増幅器の励起用光源として、高出力、高信頼性を有し、
光ファイバと高効率で光結合する0.98μm帯半導体
レーザを実現することを目的とする。 【構成】GaAs基板上にInGaAs量子井戸活性層
と、InGaPクラッド層、及び組成yが0.08以上
0.55以下且厚みが0.15μm以下であるIn1-x
GaxAsyP1-y光ガイド層により構成される。また
は、GaAs基板上にInGaAs量子井戸活性層と、
組成tが0.1以下のIn1-sGasAstP1-tクラッド
層、及び組成yが0.08またはクラッド層組成t以上
0.55以下且厚み0.15μm以下であるIn1-xG
axAsyP1-y光ガイド層により構成される。 【効果】本発明により、量子井戸層への光閉じ込め係数
を減少させることなく遠視野像半値全幅を小さくするこ
とができる。
増幅器の励起用光源として、高出力、高信頼性を有し、
光ファイバと高効率で光結合する0.98μm帯半導体
レーザを実現することを目的とする。 【構成】GaAs基板上にInGaAs量子井戸活性層
と、InGaPクラッド層、及び組成yが0.08以上
0.55以下且厚みが0.15μm以下であるIn1-x
GaxAsyP1-y光ガイド層により構成される。また
は、GaAs基板上にInGaAs量子井戸活性層と、
組成tが0.1以下のIn1-sGasAstP1-tクラッド
層、及び組成yが0.08またはクラッド層組成t以上
0.55以下且厚み0.15μm以下であるIn1-xG
axAsyP1-y光ガイド層により構成される。 【効果】本発明により、量子井戸層への光閉じ込め係数
を減少させることなく遠視野像半値全幅を小さくするこ
とができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歪量子井戸半導体レーザ
の構造に係り、とくに、光通信システムにおける希土類
添加光ファイバ増幅器の励起光源に関する。
の構造に係り、とくに、光通信システムにおける希土類
添加光ファイバ増幅器の励起光源に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、希土類添加光ファイバ増幅器励起
用光源としてInGaAs歪量子井戸層からなる活性層
を有する0.98μm帯半導体レーザが盛んに研究され
ている。この波長帯の半導体レーザのクラッド層の材料
としてAlを含まないInGaPが信頼性の観点から有
望である。この材料系の半導体レーザは、IEDM91
(国際電子素子会議)p615でAT&T Bell
Lab.のChenらにより、また、12th Las
er conference (1990年第12回半
導体レーザ素子会議)p44でFurukawaのIj
ichiらにより報告されている。
用光源としてInGaAs歪量子井戸層からなる活性層
を有する0.98μm帯半導体レーザが盛んに研究され
ている。この波長帯の半導体レーザのクラッド層の材料
としてAlを含まないInGaPが信頼性の観点から有
望である。この材料系の半導体レーザは、IEDM91
(国際電子素子会議)p615でAT&T Bell
Lab.のChenらにより、また、12th Las
er conference (1990年第12回半
導体レーザ素子会議)p44でFurukawaのIj
ichiらにより報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】希土類添加光ファイバ
増幅器用光源として高信頼性を有し、且つ光ファイバと
高効率で結合する半導体レーザが要求される。高信頼性
はしきい値電流密度の低減により、また光ファイバとの
高効率な結合は遠視野像の半値全幅を狭くすることによ
り実現される。ところが、上述の報告例では、活性層垂
直方向の遠視野像の半値全幅は55〜60°と広いた
め、光ファイバとの結合効率が小さい。一般に、遠視野
像の半値全幅と量子井戸層への光閉じ込め係数とはトレ
ードオフの関係がある。したがって、従来の方法におい
て遠視野像の半値全幅を小さくしようとすると図2で示
したように、量子井戸層への光閉じ込め係数が小さくな
る。ところで、この材料系では、図3に示すように、量
子井戸層への光閉じ込め係数が0.03以下になるとし
きい値電流密度が急激に上昇する。以上のことから、従
来技術において遠視野像の半値全幅を低減するとしきい
値電流密度上昇するため信頼性が低下する。従って、信
頼性を維持し、且つファイバとの結合効率を向上させる
ためには、量子井戸層への光閉じ込め係数を減少させる
ことなく遠視野像半値全幅を小さくしなければならな
い。
増幅器用光源として高信頼性を有し、且つ光ファイバと
高効率で結合する半導体レーザが要求される。高信頼性
はしきい値電流密度の低減により、また光ファイバとの
高効率な結合は遠視野像の半値全幅を狭くすることによ
り実現される。ところが、上述の報告例では、活性層垂
直方向の遠視野像の半値全幅は55〜60°と広いた
め、光ファイバとの結合効率が小さい。一般に、遠視野
像の半値全幅と量子井戸層への光閉じ込め係数とはトレ
ードオフの関係がある。したがって、従来の方法におい
て遠視野像の半値全幅を小さくしようとすると図2で示
したように、量子井戸層への光閉じ込め係数が小さくな
る。ところで、この材料系では、図3に示すように、量
子井戸層への光閉じ込め係数が0.03以下になるとし
きい値電流密度が急激に上昇する。以上のことから、従
来技術において遠視野像の半値全幅を低減するとしきい
値電流密度上昇するため信頼性が低下する。従って、信
頼性を維持し、且つファイバとの結合効率を向上させる
ためには、量子井戸層への光閉じ込め係数を減少させる
ことなく遠視野像半値全幅を小さくしなければならな
い。
【0004】本発明は、高信頼性を有し、光ファイバと
の結合効率の高い高出力歪量子井戸半導体レーザを提供
することを目的とする。
の結合効率の高い高出力歪量子井戸半導体レーザを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、InGaP
クラッド層を有する半導体レーザにおいて、In1-xG
axAsyP1-y光ガイド層の組成yを0.08以上0.
55以下且厚みを0.15μm以下とすることにより達
成される。また、In1-sGasAstP1-tクラッド層を
有する半導体レーザにおいて、クラッド層組成tを0.
1以下且つ光ガイド層組成yを0.08または上記クラ
ッド層組成t以上0.55以下且厚みを0.15μm以
下とすることによってもまた達成される。又、上記目的
はInGaPクラッド層またはIn1-sGasAstP1-t
クラッド層とIn1-xGaxAsyP1-y光ガイド層を有す
る半導体レーザにおいて、InGaAs量子井戸層への
光の閉じ込め係数が0.03以上、活性層垂直方向の遠
視野像の半値全幅が20°以上40°以下になるように
設計することによっても達成される。また、特に、上記
目的は、活性層の障壁層がGaAsにより構成され、I
nGaAs量子井戸層が2層のときに達成される。さら
に、InzGa1-zAs量子井戸層の組成zが0.1以上
0.3以下、層厚が5nm以上10nm以下のときに本
目的は達成される。
クラッド層を有する半導体レーザにおいて、In1-xG
axAsyP1-y光ガイド層の組成yを0.08以上0.
55以下且厚みを0.15μm以下とすることにより達
成される。また、In1-sGasAstP1-tクラッド層を
有する半導体レーザにおいて、クラッド層組成tを0.
1以下且つ光ガイド層組成yを0.08または上記クラ
ッド層組成t以上0.55以下且厚みを0.15μm以
下とすることによってもまた達成される。又、上記目的
はInGaPクラッド層またはIn1-sGasAstP1-t
クラッド層とIn1-xGaxAsyP1-y光ガイド層を有す
る半導体レーザにおいて、InGaAs量子井戸層への
光の閉じ込め係数が0.03以上、活性層垂直方向の遠
視野像の半値全幅が20°以上40°以下になるように
設計することによっても達成される。また、特に、上記
目的は、活性層の障壁層がGaAsにより構成され、I
nGaAs量子井戸層が2層のときに達成される。さら
に、InzGa1-zAs量子井戸層の組成zが0.1以上
0.3以下、層厚が5nm以上10nm以下のときに本
目的は達成される。
【0006】
【作用】以下、本発明の作用について、図4を用いて説
明する。図4は、遠視野像の半値全幅と量子井戸層への
光の閉じ込め係数との関係を示した計算図である。ここ
では一例としてInGaPクラッド層とIn1-xGaxA
syP1-y光ガイド層の場合についてについて示した。光
ガイド層の層厚dgと組成yがパラメータとなってい
る。光ガイド層組成yが0.05の場合はガイド層の屈
折率が小さいため、光閉じ込めが弱く、光閉じ込め係数
は0.03以上にはならない。光ガイド層組成yが0.
2、0.4の場合はそれぞれ0.12μm、0.07μ
m以下であれば光閉じ込め係数が0.03以上且つ遠視
野像の半値全幅が40°以下になる。この様にして決め
られた光ガイド層組成y及び膜厚dgを用いることによ
り、しきい電流密度を上昇させることなく、ファイバと
の結合効率の高い半導体レーザを得ることができる。同
様にIn1-sGasAstP1-tクラッド層の場合もそれぞ
れの光ガイド層組成yに対して適当なガイド層厚が存在
する。
明する。図4は、遠視野像の半値全幅と量子井戸層への
光の閉じ込め係数との関係を示した計算図である。ここ
では一例としてInGaPクラッド層とIn1-xGaxA
syP1-y光ガイド層の場合についてについて示した。光
ガイド層の層厚dgと組成yがパラメータとなってい
る。光ガイド層組成yが0.05の場合はガイド層の屈
折率が小さいため、光閉じ込めが弱く、光閉じ込め係数
は0.03以上にはならない。光ガイド層組成yが0.
2、0.4の場合はそれぞれ0.12μm、0.07μ
m以下であれば光閉じ込め係数が0.03以上且つ遠視
野像の半値全幅が40°以下になる。この様にして決め
られた光ガイド層組成y及び膜厚dgを用いることによ
り、しきい電流密度を上昇させることなく、ファイバと
の結合効率の高い半導体レーザを得ることができる。同
様にIn1-sGasAstP1-tクラッド層の場合もそれぞ
れの光ガイド層組成yに対して適当なガイド層厚が存在
する。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図1、図5、図6、図7、
図8を用いて詳細に説明する。
図8を用いて詳細に説明する。
【0008】〈実施例1〉本発明の第1の実施例を図1
を用いて説明する。図1は素子の断面構造を示してい
る。n型GaAs基板1上にGaAs基板に格子整合し
たn型InGaPクラッド層2、GaAs基板に格子整
合したIn1-xGaxAsyP1-y光ガイド層3(x=0.
56、y=0.1、膜厚0.1μm)、2層のInzG
a1-zAs歪量子井戸層11(z=0.2、井戸層厚7
nm)とGaAs障壁層12より構成される歪量子井戸
活性層4、GaAs基板に格子整合したIn1-xGaxA
syP1-y光ガイド層5(x=0.56、y=0.1、膜
厚0.1μm)、GaAs基板に格子整合したp型In
GaPクラッド層6、p型GaAsキャップ層7をMO
CVD法、又は、ガスソースMBE法により順次形成す
る。ホトエッチング工程により、リッジを形成する。こ
の時のエッチングはウエット、RIE、RIBE、イオ
ンミリング等、方法をとわない。また、リッジ幅は1〜
15μmとする。その後酸化膜8を形成し、ホトエッチ
ング工程により図1に示してあるようにリッジ上部のみ
を除去する。その後、p側電極9、n側電極10を形成
した後、劈開法により共振器長約450μmのレーザ素
子を得た。この後素子の前面にλ/4(λ:発振波長)
の厚みのSiO2による低反射膜を、素子の後面にSi
O2とα−Siからなる4層膜による高反射膜を形成し
た。試作した素子はストライプ幅3μmの素子でしきい
値電流約10mAで室温連続発振し、その発振波長は約
980nmであった。素子は400mWまで安定に横単
一モ−ドで基本モ−ド発振した。また、活性層垂直方向
の遠視野像の半値全幅は35°であった。また、この素
子を環境温度60℃の条件下で100mW定光出力連続
駆動させたところ、10000時間経過後も安定した動
作特性が得られた。また、結合損失1dB以下でファイ
バと結合させることができた。
を用いて説明する。図1は素子の断面構造を示してい
る。n型GaAs基板1上にGaAs基板に格子整合し
たn型InGaPクラッド層2、GaAs基板に格子整
合したIn1-xGaxAsyP1-y光ガイド層3(x=0.
56、y=0.1、膜厚0.1μm)、2層のInzG
a1-zAs歪量子井戸層11(z=0.2、井戸層厚7
nm)とGaAs障壁層12より構成される歪量子井戸
活性層4、GaAs基板に格子整合したIn1-xGaxA
syP1-y光ガイド層5(x=0.56、y=0.1、膜
厚0.1μm)、GaAs基板に格子整合したp型In
GaPクラッド層6、p型GaAsキャップ層7をMO
CVD法、又は、ガスソースMBE法により順次形成す
る。ホトエッチング工程により、リッジを形成する。こ
の時のエッチングはウエット、RIE、RIBE、イオ
ンミリング等、方法をとわない。また、リッジ幅は1〜
15μmとする。その後酸化膜8を形成し、ホトエッチ
ング工程により図1に示してあるようにリッジ上部のみ
を除去する。その後、p側電極9、n側電極10を形成
した後、劈開法により共振器長約450μmのレーザ素
子を得た。この後素子の前面にλ/4(λ:発振波長)
の厚みのSiO2による低反射膜を、素子の後面にSi
O2とα−Siからなる4層膜による高反射膜を形成し
た。試作した素子はストライプ幅3μmの素子でしきい
値電流約10mAで室温連続発振し、その発振波長は約
980nmであった。素子は400mWまで安定に横単
一モ−ドで基本モ−ド発振した。また、活性層垂直方向
の遠視野像の半値全幅は35°であった。また、この素
子を環境温度60℃の条件下で100mW定光出力連続
駆動させたところ、10000時間経過後も安定した動
作特性が得られた。また、結合損失1dB以下でファイ
バと結合させることができた。
【0009】〈実施例2〉本発明の第2の実施例を図
5、図6を用いて説明する。図5は素子の断面図であり
ストライプ形状を示している。図6は図5におけるA−
A’断面図、すなわち光伝搬方向断面図を示している。
n型GaAs基板13上にGaAs基板に格子整合した
n型InGaPクラッド層14をMOCVD法、又は、
ガスソースMBE法により形成する。その後、通常の二
光束干渉法を用いて2次のDFB回折格子22を形成す
る。その後、GaAs基板に格子整合したIn1-xGax
AsyP1-y光ガイド層15(x=0.59、y=0.1
5、膜厚0.08μm)、InzGa1-zAs歪量子井戸
層(z=0.2)とGaAs障壁層より構成される歪量
子井戸活性層16、GaAs基板に格子整合したp型I
nGaPクラッド層17、p型GaAsキャップ層18
をMOCVD法、又は、ガスソースMBE法により順次
形成する。ホトリソエッチング工程により、リッジを形
成する。この時のエッチングはウエット、RIE、RI
BE、イオンミリング等、方法をとわない。また、リッ
ジ幅は1〜15μmとする。その後酸化膜19を形成
し、ホトエッチング工程により図5に示してあるように
リッジ上部のみを除去する。その後、p側電極20、n
側電極21を形成した後、劈開法により共振器長約45
0μmのレーザ素子を得た。この後素子の前面にλ/4
(λ:発振波長)の厚みのAl2O3による低反射膜を、
素子の後面にSiO2とTiO2からなる多層膜による高
反射膜を形成した。試作した素子はストライプ幅3.5
μmの素子でしきい値電流約12mAでDFBモードで
室温連続発振し、その発振波長は約980nmであっ
た。素子は400mWまで安定に横単一モードで基本モ
ード発振した。また、活性層垂直方向の遠視野像の半値
全幅は35°であった。また、この素子を環境温度70
℃の条件下で80mW定光出力連続駆動させたところ、
10000時間経過後も安定した動作特性が得られた。
また、結合損失1dB以下でファイバと結合させること
ができた。
5、図6を用いて説明する。図5は素子の断面図であり
ストライプ形状を示している。図6は図5におけるA−
A’断面図、すなわち光伝搬方向断面図を示している。
n型GaAs基板13上にGaAs基板に格子整合した
n型InGaPクラッド層14をMOCVD法、又は、
ガスソースMBE法により形成する。その後、通常の二
光束干渉法を用いて2次のDFB回折格子22を形成す
る。その後、GaAs基板に格子整合したIn1-xGax
AsyP1-y光ガイド層15(x=0.59、y=0.1
5、膜厚0.08μm)、InzGa1-zAs歪量子井戸
層(z=0.2)とGaAs障壁層より構成される歪量
子井戸活性層16、GaAs基板に格子整合したp型I
nGaPクラッド層17、p型GaAsキャップ層18
をMOCVD法、又は、ガスソースMBE法により順次
形成する。ホトリソエッチング工程により、リッジを形
成する。この時のエッチングはウエット、RIE、RI
BE、イオンミリング等、方法をとわない。また、リッ
ジ幅は1〜15μmとする。その後酸化膜19を形成
し、ホトエッチング工程により図5に示してあるように
リッジ上部のみを除去する。その後、p側電極20、n
側電極21を形成した後、劈開法により共振器長約45
0μmのレーザ素子を得た。この後素子の前面にλ/4
(λ:発振波長)の厚みのAl2O3による低反射膜を、
素子の後面にSiO2とTiO2からなる多層膜による高
反射膜を形成した。試作した素子はストライプ幅3.5
μmの素子でしきい値電流約12mAでDFBモードで
室温連続発振し、その発振波長は約980nmであっ
た。素子は400mWまで安定に横単一モードで基本モ
ード発振した。また、活性層垂直方向の遠視野像の半値
全幅は35°であった。また、この素子を環境温度70
℃の条件下で80mW定光出力連続駆動させたところ、
10000時間経過後も安定した動作特性が得られた。
また、結合損失1dB以下でファイバと結合させること
ができた。
【0010】〈実施例3〉本発明の第3の実施例を図
7、図8を用いて説明する。図7は素子の断面図であり
ストライプ形状を示している。図8は図7におけるB−
B’断面図、すなわち光伝搬方向断面図を示している。
n型GaAs基板23上にGaAs基板に格子整合した
n型In1-sGasAstP1-tクラッド層24(s=0.
56、t=0.1)をMOCVD法、又は、ガスソース
MBE法により形成する。その後、通常の二光束干渉法
を用いて2次のDFB回折格子33を形成する。その
後、GaAs基板に格子整合したIn1-xGaxAsyP
1-y光ガイド層25(x=0.73、y=0.45、膜
厚0.1μm)、InzGa1-zAs歪量子井戸層(z=
0.2)とGaAs障壁層より構成される歪量子井戸活
性層26、GaAs基板に格子整合したIn1-xGaxA
syP1-y光ガイド層27(x=0.73、y=0.4
5、膜厚0.1μm)、GaAs基板に格子整合したp
型In1-sGasAstP1-tクラッド層28(s=0.5
6、t=0.1)、p型GaAsキャップ層29をMO
CVD法、又は、ガスソースMBE法により順次形成す
る。ホトリソエッチング工程により、リッジを形成す
る。この時のエッチングはウエット、RIE、RIB
E、イオンミリング等、方法をとわない。また、リッジ
幅は1〜15μmとする。その後酸化膜30を形成し、
ホトエッチング工程により図7に示してあるようにリッ
ジ上部のみを除去する。その後、p側電極31、n側電
極32を形成した後、劈開法により共振器長約450μ
mのレーザ素子を得た。この後素子の前面にλ/4
(λ:発振波長)の厚みのSiO2による低反射膜を、
素子の後面にSiO2とα−Siからなる多層膜による
高反射膜を形成した。試作した素子はストライプ幅3μ
mの素子でしきい値電流約10mAでDFBモードで室
温連続発振し、その発振波長は約980nmであった。
素子は400mWまで安定に横単一モードで基本モード
発振した。また、活性層垂直方向の遠視野像の半値全幅
の半値幅は35°であった。また、この素子を環境温度
50℃の条件下で120mW定光出力連続駆動させたと
ころ、10000時間経過後も安定した動作特性が得ら
れた。
7、図8を用いて説明する。図7は素子の断面図であり
ストライプ形状を示している。図8は図7におけるB−
B’断面図、すなわち光伝搬方向断面図を示している。
n型GaAs基板23上にGaAs基板に格子整合した
n型In1-sGasAstP1-tクラッド層24(s=0.
56、t=0.1)をMOCVD法、又は、ガスソース
MBE法により形成する。その後、通常の二光束干渉法
を用いて2次のDFB回折格子33を形成する。その
後、GaAs基板に格子整合したIn1-xGaxAsyP
1-y光ガイド層25(x=0.73、y=0.45、膜
厚0.1μm)、InzGa1-zAs歪量子井戸層(z=
0.2)とGaAs障壁層より構成される歪量子井戸活
性層26、GaAs基板に格子整合したIn1-xGaxA
syP1-y光ガイド層27(x=0.73、y=0.4
5、膜厚0.1μm)、GaAs基板に格子整合したp
型In1-sGasAstP1-tクラッド層28(s=0.5
6、t=0.1)、p型GaAsキャップ層29をMO
CVD法、又は、ガスソースMBE法により順次形成す
る。ホトリソエッチング工程により、リッジを形成す
る。この時のエッチングはウエット、RIE、RIB
E、イオンミリング等、方法をとわない。また、リッジ
幅は1〜15μmとする。その後酸化膜30を形成し、
ホトエッチング工程により図7に示してあるようにリッ
ジ上部のみを除去する。その後、p側電極31、n側電
極32を形成した後、劈開法により共振器長約450μ
mのレーザ素子を得た。この後素子の前面にλ/4
(λ:発振波長)の厚みのSiO2による低反射膜を、
素子の後面にSiO2とα−Siからなる多層膜による
高反射膜を形成した。試作した素子はストライプ幅3μ
mの素子でしきい値電流約10mAでDFBモードで室
温連続発振し、その発振波長は約980nmであった。
素子は400mWまで安定に横単一モードで基本モード
発振した。また、活性層垂直方向の遠視野像の半値全幅
の半値幅は35°であった。また、この素子を環境温度
50℃の条件下で120mW定光出力連続駆動させたと
ころ、10000時間経過後も安定した動作特性が得ら
れた。
【0011】
【発明の効果】本発明により、量子井戸層への光閉じ込
め係数を減少させることなく遠視野像半値全幅を小さく
することができた。すなわち、しきい値電流密度を上昇
させることなく、ファイバとの結合効率の高い、高信頼
性を有する高出力歪量子井戸半導体レーザを得ることが
できた。
め係数を減少させることなく遠視野像半値全幅を小さく
することができた。すなわち、しきい値電流密度を上昇
させることなく、ファイバとの結合効率の高い、高信頼
性を有する高出力歪量子井戸半導体レーザを得ることが
できた。
【図1】本発明による第1の実施例の断面を示した図。
【図2】遠視野像の半値全幅と量子井戸層への光閉じ込
め係数との関係を示した図。
め係数との関係を示した図。
【図3】量子井戸層への光閉じ込め係数としきい値電流
密度との関係を示した図。
密度との関係を示した図。
【図4】遠視野像の半値全幅と量子井戸層への光閉じ込
め係数との関係をIn1-xGaxAsyP1-y光ガイド層の
層厚dg及び組成yをパラメータとして示した図。
め係数との関係をIn1-xGaxAsyP1-y光ガイド層の
層厚dg及び組成yをパラメータとして示した図。
【図5】本発明による第2の実施例の断面を示した図。
【図6】図5におけるA−A’断面図。
【図7】本発明による第3の実施例の断面を示した図。
【図8】図7におけるB−B’断面図。
1…n−GaAs基板、2…n−InGaPクラッド
層、3…InGaAsP光ガイド層、4…歪量子井戸活
性層、5…InGaAsP光ガイド層、6…p−InG
aPクラッド層、7…p−GaAsキャップ層、8…酸
化膜、9…p側電極、10…n側電極、11…InGa
As歪量子井戸層、12…GaAs障壁層、13…n−
GaAs基板、14…n−InGaPクラッド層、15
…InGaAsP光ガイド層、16…歪量子井戸活性
層、17…p−InGaPクラッド層、18…p−Ga
Asキャップ層、19…酸化膜、20…p側電極、21
…n側電極、22…回折格子、23…n−GaAs基
板、24…n−InGaAsPクラッド層、25…In
GaAsP光ガイド層、26…歪量子井戸活性層、27
…InGaAsP光ガイド層、28…p−InGaAs
Pクラッド層、29…p−GaAsキャップ層、30…
酸化膜、31…p側電極、32…n側電極、33…回折
格子。
層、3…InGaAsP光ガイド層、4…歪量子井戸活
性層、5…InGaAsP光ガイド層、6…p−InG
aPクラッド層、7…p−GaAsキャップ層、8…酸
化膜、9…p側電極、10…n側電極、11…InGa
As歪量子井戸層、12…GaAs障壁層、13…n−
GaAs基板、14…n−InGaPクラッド層、15
…InGaAsP光ガイド層、16…歪量子井戸活性
層、17…p−InGaPクラッド層、18…p−Ga
Asキャップ層、19…酸化膜、20…p側電極、21
…n側電極、22…回折格子、23…n−GaAs基
板、24…n−InGaAsPクラッド層、25…In
GaAsP光ガイド層、26…歪量子井戸活性層、27
…InGaAsP光ガイド層、28…p−InGaAs
Pクラッド層、29…p−GaAsキャップ層、30…
酸化膜、31…p側電極、32…n側電極、33…回折
格子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平本 清久 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 辻 伸二 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内
Claims (9)
- 【請求項1】GaAs基板上に少なくとも光を発生する
InGaAs量子井戸層を有する活性層と光を閉じ込め
るInGaPクラッド層及びIn1-xGaxAsyP1-y光
ガイド層を有する波長0.9〜1.1μm帯半導体レー
ザ装置において、上記光ガイド層組成yが0.08以上
0.55以下且厚みが0.15μm以下であることを特
徴とする歪量子井戸半導体レーザ。 - 【請求項2】GaAs基板上に少なくとも光を発生する
InGaAs量子井戸層を有する活性層と光を閉じ込め
るIn1-sGasAstP1-tクラッド層及びIn1-xGax
AsyP1-y光ガイド層を有する0.9〜1.1μm帯半
導体レーザ装置において、上記クラッド層組成tが0.
1以下且つ上記光ガイド層組成yが0.08または上記
クラッド層組成t以上0.55以下且厚み0.15μm
以下であることを特徴とする歪量子井戸半導体レーザ。 - 【請求項3】GaAs基板上に少なくとも光を発生する
InGaAs量子井戸層を有する活性層と光を閉じ込め
るInGaPクラッド層及びInGaAsP光ガイド層
を有する0.9〜1.1μm帯半導体レーザ装置におい
て、上記InGaAs量子井戸層への光閉じ込め係数が
0.03以上、活性層垂直方向の遠視野像の半値全幅が
20度以上40度以下であることを特徴とする歪量子井
戸半導体レーザ。 - 【請求項4】GaAs基板上に少なくとも光を発生する
InGaAs量子井戸層を有する活性層と光を閉じ込め
るInGaAsPクラッド層及びInGaAsP光ガイ
ド層を有する0.9〜1.1μm帯半導体レーザ装置に
おいて、上記InGaAs量子井戸層への光閉じ込め係
数が0.03以上、活性層垂直方向の遠視野像の半値全
幅が20度以上40度以下であることを特徴とする歪量
子井戸半導体レーザ。 - 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の歪量子
井戸半導体レーザにおいて、上記活性層に沿って伝搬す
る光の電界の及ぶ範囲内に回折格子が形成されているこ
とを特徴とする歪量子井戸半導体レーザ。 - 【請求項6】請求項5に記載の歪量子井戸半導体レーザ
において、上記光ガイド層と上記クラッド層との界面部
に上記回折格子が設けられていることを特徴とする歪量
子井戸半導体レーザ。 - 【請求項7】請求項1から6のいずれかに記載の歪量子
井戸半導体レーザにおいて、上記InGaAs量子井戸
活性層の障壁層がGaAsであることを特徴とする歪量
子井戸半導体レーザ。 - 【請求項8】請求項7に記載の歪量子井戸半導体レーザ
において、上記InGaAs量子井戸層が2層であるこ
とを特徴をする歪量子井戸半導体レーザ。 - 【請求項9】請求項8に記載の歪量子井戸半導体レーザ
において、上記InzGa1-zAs量子井戸層の組成zが
0.1以上0.3以下であり、且層厚が5nm以上10
nm以下であることを特徴とする歪量子井戸半導体レー
ザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4070598A JPH05275800A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 歪量子井戸半導体レーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4070598A JPH05275800A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 歪量子井戸半導体レーザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05275800A true JPH05275800A (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=13436166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4070598A Pending JPH05275800A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 歪量子井戸半導体レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05275800A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08274407A (ja) * | 1994-11-24 | 1996-10-18 | Fuji Photo Film Co Ltd | 半導体レーザ |
JP2008166571A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体レーザ装置 |
US8023545B2 (en) | 2007-12-12 | 2011-09-20 | Fujifilm Corporation | Semiconductor light emitting device |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4070598A patent/JPH05275800A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08274407A (ja) * | 1994-11-24 | 1996-10-18 | Fuji Photo Film Co Ltd | 半導体レーザ |
JP2008166571A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体レーザ装置 |
US8023545B2 (en) | 2007-12-12 | 2011-09-20 | Fujifilm Corporation | Semiconductor light emitting device |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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