JP3652610B2 - コネクタ - Google Patents

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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の配索作業において一対のワイヤハーネス同士を接続する際には、予め、電線の端末の端子金具をコネクタハウジングに収容して端子金具を保護しておき、各ワイヤハーネスを組付現場に搬入した後、両コネクタハウジングを嵌合させるようにしている。近年では、回路の増大化かつ複雑化に伴い、上記のようなワイヤハーネスを複数に分割して取り扱う傾向にある。例えば、ワイヤハーネスが対応する装置ごと等の複数のサブハーネスに分けられ、各サブハーネスがそれぞれ別の場所で仮結束されたのち所定の組付現場に搬入され、改めて相手のワイヤハーネスと接続される。ここで、仮結束されたサブハーネスでは、後の本結束の作業等を考慮すると、電線の端末の端子金具を予めコネクタハウジングに収容しておくことが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に一個のコネクタハウジングは、対応する一個の相手側コネクタハウジングと接続される。そのため、回路構成上、一本のサブハーネスに対応する相手側のコネクタハウジングが複数個に亘る場合には、従来であれば、そのサブハーネスを対応する相手側のコネクタハウジングと同数に分けて、それぞれにコネクタハウジングを設けることとなり、それだけコネクタハウジングの個数が多くなって、部品コストがかかったり、組付けの工数が多くなる等の不都合があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、コネクタハウジングの個数を削減することの可能なコネクタを提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1の発明に係るコネクタは、互いに嵌合可能な第1と第2のコネクタを備えたコネクタであって、前記第1のコネクタは、収容室を有する第1フレームと、外寸法の異なる複数種類を含んで構成される第1コネクタハウジング群の中から選択的に前記収容室内に装着される第1コネクタハウジングとを備え、前記第2のコネクタは、少なくとも一個の第2コネクタハウジングを備え、前記第1と第2のコネクタを嵌合することで、一個の前記第2コネクタハウジングが前記第1フレームに装着された複数個の前記第1コネクタハウジングに跨って接続可能とされ、前記第1フレームの前記収容室は、左右方向に延びた位置決め壁により上下に区分されており、前記第1コネクタハウジングは、前記収容室内に左右方向に複数個並べて装着可能とされるとともに、前記位置決め壁の上下両側にそれぞれ装着可能とされ、さらに前記位置決め壁を上下に跨ぐように装着可能とされているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記第2のコネクタは、収容室を有する第2フレームと、この第2フレームの収容室内に装着される複数個の第2コネクタハウジングとを備え、前記第1と第2のコネクタを嵌合することで、一個の前記第1コネクタハウジングが複数個の前記第2コネクタハウジングに跨って接続されるようにしたところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、一個の第2コネクタハウジングが複数個の第1コネクタハウジングに跨って接続される。従って、例えば一対のワイヤハーネスを接続するときに、一本のサブハーネスに対応する相手側のコネクタハウジングが複数個あった場合でも、従来のように一対一のコネクタハウジングを設けず、一個のコネクタハウジングで済むため、コネクタハウジングの個数を削減することができる。
【0007】
請求項2の発明によれば、第1と第2の双方のコネクタハウジングが互いに複数個の相手側コネクタハウジングに跨って接続される。そのため、コネクタハウジングの個数をより削減することが可能であり、構成上の自由度も高まる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の一実施形態について図1から図11を参照して説明する。
本実施形態のコネクタは、互いに嵌合可能な雌雄一対の分割コネクタF,Mを備えて構成されている。なお、以下の説明においては、雌側分割コネクタFと雄側分割コネクタMとのそれぞれについて互いに嵌合する側を前面とする。
【0009】
雌側分割コネクタFは、図1及び図2に示すように、内側に収容室11を有する雌側フレーム10と、この収容室11に嵌め付けられる複数個(ここでは5個)の雌側サブコネクタハウジング20(以下、雌ハウジングという)とを備えている(図1では雌ハウジング20のうちの一部のみを示す)。なお、雌ハウジングについて、共通して説明する場合は符号20を付し、区別して説明する場合は、符号20に添え字A〜Cを付して特定することとする。また、これらの雌ハウジング20A〜20Cは、後に述べるように雌側サブコネクタハウジング群の中から適宜選択されるものである。
【0010】
雌側フレーム10は、図1及び図3〜図5に示すように、合成樹脂材により略箱形に形成されており、その前壁11A側から後述する雄側コネクタMのフード部32内に嵌入可能とされている。また、雌側フレーム10の上面には、上下方向に撓み変形可能なロックアーム12が備えられている。
【0011】
雌側フレーム10の内部は前記の収容室11となっており、後方に開放する略長方形状をなしている。また、収容室11には、平坦な前壁11A(収容室の奥壁)から、上下方向の中央位置に、左右方向に沿って収容室11の全幅に亘る位置決め壁13が突設されている。この位置決め壁13によって収容室11は上下2段に区分されるが、位置決め壁13の突出寸法は収容室11の奥行き寸法の一部(半分よりやや小さい程度)とされており、収容室11を上下に完全に仕切らないような突出寸法となっている(図5参照)。
【0012】
一方、雌ハウジング20は、図1,図2及び図5に示すように、合成樹脂材によって略箱形に形成されており、雌側端子金具22を収容可能なキャビティ21が左右方向に一定の配列ピッチdで複数(詳しくは、雌ハウジング20A,20B,20Cの順で、8つ,3つ,6つ)並設されている。雌ハウジング20の上下方向の外寸法は、収容室11の上下方向の内寸法の約半分であり、その前方部分は外寸法がやや小さくされている。収容室11の上下段には、雌ハウジング20が互いに上下反転した姿勢で収容可能とされており、各雌ハウジング20は、位置決め壁13と収容室11の壁面との間に挟まれて上下方向に位置決めされるようになっている。
【0013】
また、雌ハウジング20の左右方向の外寸法は、キャビティ21の配列ピッチd(即ち雌側端子金具22の配列ピッチ)を基準として概ねその整数倍の外寸法に設定されている。詳しくは、それぞれキャビティ21の数に1を足したものに配列ピッチdを掛け合わせた寸法に設定され、雌ハウジング20A,20B,20Cの順で、9d,4d,7dとなっている。これにより、複数個の雌ハウジング20を収容室11内にて左右方向へ隙間なく並べたときに、横並びになった各雌ハウジング20のキャビティ21が一定の配列ピッチ上に揃うようになっている。
【0014】
雌ハウジング20の各キャビティ21は、前後に開放しており、後側の開口から電線Wの接続された雌側端子金具22を挿入可能とされている。また、キャビティ21の前側の開口からは後述する雄側端子金具41のタブ41Aが挿入されて、雌側端子金具22に対して電気的に接続可能となっている。また、雌側フレーム10の前壁11Aには、収容室11の上下段に配される雌ハウジング20のキャビティ21に対応する高さ位置に、左右方向に延びる一対のタブ挿通溝18が貫通形成されている。このタブ挿通溝18には、前記のタブ41Aを挿通可能とされるとともに、タブ41Aとは幅寸法の異なるタブも挿通できるようにされている。
【0015】
雌ハウジング20の上面(収容室11上段の雌ハウジング20を基準とする。)には、各キャビティ21に対応する位置にロック突起24が突設されている。一方、収容室11の上下内壁面には、前後方向に沿って溝状をなすガイド溝15が左右方向に複数並設されている。これらのガイド溝15の配列ピッチは、ロック突起24の配列ピッチ、即ちキャビティ21の配列ピッチdと等しくされており、雌ハウジング20Aを収容室11に嵌め入れる際には、各ロック突起24をガイド溝15へ嵌め込むようにすることで、雌ハウジング20Aが左右方向に位置決めされるようになっている。また、雌側フレーム10の上下壁には、各ガイド溝15のうち所定個数おきのガイド溝15に対応する位置に、前端側から前後方向の中央付近にかけて切り欠き16が形成されている。この切り欠き16の後端部分は、対応するガイド溝15側に貫通しているとともに、この部分には上下に撓み変形可能なロック片17が形成されている。このロック片17の先端部は対応するガイド溝15側へ突出し、雌ハウジング20Aを収容室11に嵌め付けたときに、ロック突起24に係合して雌ハウジング20Aを抜け止めするようになっている。
【0016】
次に、雄側分割コネクタMについて説明する。雄側分割コネクタMは、図1及び図6に示すように、内側に収容室31を有する雄側フレーム30と、この収容室31に嵌め付けられる複数個(ここでは2個)の雄側サブコネクタハウジング40(以下、雄ハウジングという)とを備えている。なお、雄ハウジングについて、共通して説明する場合は符号40を付し、区別して説明する場合は、符号40に添え字A,Bを付して特定することとする。また、これらの雄ハウジング40A,40Bは、後に述べる雄側コネクタハウジング群の中から適宜選択されるものである。
【0017】
雄側フレーム30は、図1及び図7,図8に示すように、合成樹脂材により形成されており、前面側に雌側フレーム10と嵌合可能なフード部32を備えている。また、雄側フレーム30の後面側は、略箱形をなしており、その内側が後方側に開放する収容室31となっている。フード部32の上面中央には、係合爪部33が下向きに突設されており、雌雄両コネクタF,Mを嵌合したときには、係合爪部33が前述のロックアーム12と係合することで両コネクタF,Mが離間不能にロックされるようになっている。
【0018】
雄側フレーム30の収容室31は、雌側フレーム10の収容室11と概ね同様の構成であるので、説明を簡単にすると、収容室31には、平坦な奥壁31Aから左右方向に沿って位置決め壁34が突設され、これにより収容室31が上下2段に区分されている。また、収容室31の奥壁31Aには、左右方向に延びるタブ挿通溝35が上下2段形成されている。さらに、収容室31の上下内壁面には、ガイド溝37が雌側のガイド溝15と対応する位置に並設されており、それらのうち所定個数おきのガイド溝37に対応する位置に切り欠き38が設けられ、その後端にロック片39が形成されている。
【0019】
一方、雄ハウジング40は、図1,図6及び図8に示すように、合成樹脂材によって全体として箱形に形成されている。雄ハウジング40は、上下対称構造であって、雄側端子金具41を収容可能なキャビティ42が上下2段、左右方向に雌側のキャビティ21と同一の配列ピッチdで複数並設されている。雄ハウジング40の上下方向の外寸法は、収容室31の上下方向の内寸法とほぼ等しくされている。また、雄ハウジング40の前方部分には、上下方向の中央に位置決め壁34を受け入れ可能な受入凹部43が設けられており、雄ハウジング40は位置決め壁34を跨ぐようにして収容室31内に嵌め付け可能とされている。
【0020】
また、雄ハウジング40の左右方向の外寸法は、キャビティ42の配列ピッチd(即ち雌側端子金具22及び雄側端子金具41の配列ピッチ)を基準として概ねその整数倍の外寸法に設定されている。詳しくは、それぞれ左右方向に並んだキャビティ42の数に1を足したものに配列ピッチdを掛け合わせた寸法に設定されている。
【0021】
雄ハウジング40の各キャビティ42は、前後に開放しており、後側の開口から電線Wの接続された雄側端子金具41が挿入可能とされ、前側の開口からはその雄側端子金具41のタブ41Aが突出するようになっている。また、雄ハウジング40の上下面には、各キャビティ42と対応する位置にロック突起44が突設されて収容室31のガイド溝37に嵌め込み可能とされるとともに、ロック片39の先端に係合可能となっている。
【0022】
本実施形態は以上の構成であり、続いてその組付手順について説明する。
各雌ハウジング20及び各雄ハウジング40には、予め、それぞれ必要なキャビティ21,42にのみ端子金具22,41が装着される。雌ハウジング20を雌側フレーム10に組み付けるには、図5に示す状態から、各雌ハウジング20を収容室11の所定位置へ嵌め入れる。このとき、ロック突起24を対応するガイド溝15に嵌め込むことで、雌ハウジング20が左右方向に位置決めされる。また、雌ハウジング20の前部を位置決め壁13と収容部11の壁面との間に差し入れることで雌ハウジング20が上下方向に位置決めされる。雌ハウジング20を前壁11Aに突き当たる正規位置まで押し込むと、ロック片17の先端がロック突起24に対して弾性的に係合し、雌ハウジング20が抜け止めされる。ここでロック突起24は、雌ハウジング20を位置決めするための部位と抜け止めするための部位とを兼ねているため、構成が簡略化されている。
このようにして、雌ハウジング20A,20Bを収容室11の上段へ、雌ハウジング20B,20C,20Bを収容室11の下段へ、左右方向に並べて嵌め付けることで、雌側分割コネクタFが完成する(図2,図9参照)。
【0023】
次に、雄ハウジング40を雄側フレーム30に組み付けるには、図8に示す状態より、各雄ハウジング40を収容室31の所定位置へ嵌め入れる。このとき、ロック突起44を対応するガイド溝37に嵌め込むことで、雄ハウジング40が左右方向に位置決めされる。また、各雄側端子金具41のタブ41Aは、奥壁31Aに設けられたタブ挿通溝35を通ってフード部32内に突出する。雄ハウジング40を奥壁31Aに突き当たる正規位置まで押し込むと、ロック片39の先端がロック突起44に対して弾性的に係合して、雄ハウジング40が抜け止めされる(図9参照)。このとき、収容室31の位置決め壁34は、雄ハウジング40の受入凹部43内に受け入れられ、雄ハウジング40は位置決め壁34を跨いだ状態となっている。こうして、雄ハウジング40A,40Bを収容室31の所定位置に嵌め付けることで、雄側分割コネクタMが完成する。
【0024】
続いて、雌側分割コネクタFと雄側分割コネクタMとを嵌合する。図9に示す状態より、雌側分割コネクタFをフード部32内へ嵌め入れていくと、フード部32内に突出する各タブ41Aが雌側フレーム10のタブ挿通溝18を通ってキャビティ21内に差し込まれ、雌側端子金具22と電気的に接続される。雌側分割コネクタFの前壁11Aがフード部32の奥壁31Aに突き当たる正規位置まで押し込まれると、ロックアーム12が係止爪部33と弾性的に係合して、両コネクタF,Mが離間不能状態にロックされ、コネクタの組付作業が完了する(図10参照)。
【0025】
さて、雌雄の分割コネクタF,Mが嵌合された状態では、例えば雌ハウジング20Aについてみれば、前壁11Aと奥壁31Aとを挟んで前方に雄ハウジング40Aと雄ハウジング40Bとが位置している。そして、この雌ハウジング20Aに収容された複数の雌側端子金具22のうちの一部は、雄ハウジング40Aに収容された雄側端子金具41と接続され、他の雌側端子金具22は、雄ハウジング40Bに収容された雄側端子金具41と接続されている。即ち、一個の雌ハウジング20Aが複数個の雄ハウジング40A,40Bに跨って接続される。従って、例えば雌雄一対のワイヤハーネスを接続するときに、雌側の一本のサブハーネスに対応する雄側のハウジングが40A,40Bの2個であった場合、従来であれば、雌側にも一対一で対応するハウジングを設けるところが、一個の雌ハウジング20Aで済むため、ハウジングの個数が削減されている。
【0026】
さらに、例えば雄ハウジング40Aの前方には雌ハウジング20Aと、2個の雌ハウジング20Bと、雌ハウジング20Cの4個とが位置し、雄ハウジング40Aに収容される複数の雄側端子金具41は、4個の雌ハウジング20A〜20Cに収容された雌側端子金具22に接続されている。即ち、一個の雄ハウジング40Aが4個の雌ハウジング20A〜20Cに跨って接続される。このように雌雄のハウジング20,40が互いに複数個の相手側ハウジング20,40に跨って接続されるため、雌雄のハウジング20,40の個数をより削減することが可能であり、構成上の自由度も高まる。
【0027】
また、雌側分割コネクタFについてみると(詳述しないが、以下のことは雄側分割コネクタMについても同様に当てはまる)、雌側フレーム10には、一般的な分割コネクタのように複数の収容室にそれぞれ一個のサブコネクタハウジングを収容するのではなく、一つの収容室11に複数個の雌ハウジング20を収容することができる。各雌ハウジング20A〜20Cは、ロック突起24とガイド溝15とが嵌まり合う位置であれば、収容室11の任意の位置に嵌め付けることができる。そのため、雌ハウジング20A〜20Cの配置を組み替えることで、対応する雄ハウジング40A,40Bとの間の回路構成を変更することができる。さらに、各ロック突起24及びガイド溝15の配列ピッチは、各キャビティ21の配列ピッチd(即ち、雌側端子金具22の配列ピッチ)と同一であるから、各雌ハウジング20A〜20Cを収容室11のいかなる位置に配置しても、全ての雌側端子金具22が一定のピッチ上に揃うことになる。従って、特に本実施形態のように一個のハウジングが複数個の相手側ハウジングに跨って接続されるようにした場合には、各雌ハウジング20A〜20Cの配置によって相手側の雄ハウジング40の構成を変更する必要がないため、相手側雄ハウジング40の構成が簡単となる。
【0028】
さて、上記の雌ハウジング20及び雄ハウジング40は、それぞれ雌側、雄側のサブコネクタハウジング群から、仕様に応じて適宜選択され、フレーム10,30に組み付けられたものである。雌側、雄側のサブコネクタハウジング群は、それぞれ外寸法の異なる複数種類の雌ハウジング、雄ハウジングを含んで構成されており、本実施形態においては、全て共通のキャビティ21,42を備え、その配列ピッチも一定(d)とされている。
【0029】
例えば、図11の雌側分割コネクタF2は、雌側サブコネクタハウジング群より既出のものとは別の雌ハウジング20D〜20Gを選択して、雌側フレーム10に組み付けた例を示している。雌ハウジング20D,20Eは、キャビティ21をそれぞれ5つ,4つ備えており、左右方向の外寸法はそれぞれ6d,5dであり、収容室11の上段または下段に装着される。雌ハウジング20F,20Gは、キャビティ21をそれぞれ上下に4つずつ,1つずつ備えており、左右方向の外寸法はそれぞれ5d,2dとされている。また、雌ハウジング20F,20Gの前面には、受入凹部(図示しないが雄側の受入凹部43のように、位置決め壁13を受入可能なもの)が設けられており、位置決め壁13を上下に跨ぐように嵌め付けられている。各雌ハウジング20D〜20Gは、外壁面に各キャビティ21に対応する位置にロック突起24を備えており、それぞれガイド溝15に嵌め入れられるとともに、そのうちの一部のロック突起24にはロック片17が係止して各雌ハウジング20D〜20Gが抜け止めされている。なお、詳細には示さないが雄側サブコネクタハウジング群についても、種々のキャビティ42数や外寸法を備えたもの(例えば、キャビティ42が一段のタイプのものなど)が含まれ、それらを組み合わせて雄側フレーム30に嵌め付けることができるようになっている。
【0030】
このように、外寸法の異なる複数種類を含むサブコネクタハウジング群の中から、適宜選択したサブコネクタハウジング20,40を組み合わせてフレーム10,30の収容室11,31に並べて嵌め付けることができるため、仕様変更によって使用するサブコネクタハウジング20,40を外寸法の異なるものに変更する際にも同じフレーム10,30を共用でき、製造コストを低減することができる。
【0031】
また、例えば雌ハウジング20は、ロック突起24をガイド溝15に嵌め入れることで左右方向(サブコネクタハウジングの並び方向)について位置決めされる。ガイド溝15は、雌側端子金具22の配列ピッチdと整数倍(ここでは1倍)の配列ピッチであるから、雌ハウジング20をいかなる位置に配置しても雌側端子金具22が一定のピッチ上に揃うことになり、対応する相手側の雄ハウジング40を構成しやすくなる。なお、上記のことは、雄ハウジング40についても同様である。
【0032】
さらに、雌雄のサブコネクタハウジング群においては、それぞれキャビティ21,42について基準となる配列ピッチdが設定されており、各ハウジング20,40の左右方向(並び方向)の外寸法は基準となる配列ピッチdの整数倍に設定されている。そのため、複数個のハウジング20,40を隙間なく並べたときに各キャビティ21,42の端子金具22,41が基準となる配列ピッチ上に揃うため、相手側のハウジング20,40を構成しやすくなり、かつスペース効率が良くなる。
【0033】
また、収容室11,31の奥側の面11A,31Aから位置決め壁13,34が突設されることで、キャビティ21,42を一段のみ備えたタイプのハウジング20,40をその位置決め壁13,34の厚さ方向の両側に位置決めすることができる。また、サブコネクタハウジング群のうち一部のハウジング20,40は、位置決め壁13,34を受け入れ可能な受入凹部43を備えているため、位置決め壁13,34を跨いだ状態で嵌め付けることができる。即ち、ハウジング20,40を左右方向のみならず、上段下段にも並べて配置することができ、また、上下段を跨いで配置することも可能であるから、仕様に応じて極めて多様な構成が可能となる。
【0034】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
)本発明によれば、収容室に位置決め壁を複数並設する等によってサブコネクタハウジングを上下方向にも3個以上並べられるようにしても良い。
【0035】
)上記実施形態のコネクタは、雌雄一対の分割コネクタから構成されているが、本発明によれば、雌雄のうち一方を単一のコネクタハウジングのみを備えたコネクタとして、このコネクタハウジングが他方の分割コネクタにおける複数個のサブコネクタハウジングに跨って接続されるようにしても良い。
)上記実施形態では、全てのサブコネクタハウジングにおいて、キャビティの大きさ(即ち、端子金具の大きさ)が統一されている例を示したが、本発明によれば、サブコネクタハウジングには、キャビティ(端子金具)の大きさの異なるものが含まれていても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における雌雄の分割コネクタを示す分解斜視図
【図2】雌側分割コネクタの背面図
【図3】雌側フレームの背面図
【図4】雌側フレームの平面図
【図5】雌ハウジングを雌側フレームに嵌め入れる前の状態を示す側断面図
【図6】雄側分割コネクタの背面図
【図7】雄側フレームの背面図
【図8】雄ハウジングを雄側フレームに嵌め入れる前の状態を示す側断面図
【図9】雌雄の分割コネクタを嵌合する前の状態を示す側断面図
【図10】雌雄の分割コネクタを嵌合した状態を示す側断面図
【図11】雌側分割コネクタの別の組付例を示す背面図
【符号の説明】
F,F2…雌側分割コネクタ(第1または第2のコネクタ)
M…雄側分割コネクタ(第1または第2のコネクタ)
10…雌側フレーム
20A〜20C…雌ハウジング(雌側サブコネクタハウジング)
30…雄側フレーム
40A,40B…雄ハウジング(雄側サブコネクタハウジング)

Claims (2)

  1. 互いに嵌合可能な第1と第2のコネクタを備えたコネクタであって、 前記第1のコネクタは、収容室を有する第1フレームと、外寸法の異なる複数種類を含んで構成される第1コネクタハウジング群の中から選択的に前記収容室内に装着される第1コネクタハウジングとを備え、
    前記第2のコネクタは、少なくとも一個の第2コネクタハウジングを備え、前記第1と第2のコネクタを嵌合することで、一個の前記第2コネクタハウジングが前記第1フレームに装着された複数個の前記第1コネクタハウジングに跨って接続可能とされ、
    前記第1フレームの前記収容室は、左右方向に延びた位置決め壁により上下に区分されており、前記第1コネクタハウジングは、前記収容室内に左右方向に複数個並べて装着可能とされるとともに、前記位置決め壁の上下両側にそれぞれ装着可能とされ、さらに前記位置決め壁を上下に跨ぐように装着可能とされていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記第2のコネクタは、収容室を有する第2フレームと、この第2フレームの収容室内に装着される複数個の第2コネクタハウジングとを備え、前記第1と第2のコネクタを嵌合することで、一個の前記第1コネクタハウジングが複数個の前記第2コネクタハウジングに跨って接続されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
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