JP3651141B2 - プリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャッシュレジスタ等に組み込まれるプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術の代表例を、図7乃至図10に示す。この従来例は、キャッシュレジスタ等に組み込まれるいわゆるドットインパクトプリンタであり、図7に示す如く、リボンカセット2が着脱可能なプリンタ本体3と、プリンタ本体3の上部の後方寄りの位置に回動可能に装備されるクラムシェル可動部4とからなる構成である。
【0003】
このクラムシェル可動部4は、紙詰まり故障などが生じたときその紙を除去するために設けられたもので、図9および図10に示す如く、プリンタの後方に配置された給紙口13,14から印字位置に至る上部紙ガイドと下部紙ガイドで形成される紙経路を露呈させるべくプリンタ本体3の上部後方の位置に回動可能に装備されたものである。
【0004】
また、給紙口13,14は、図9に示すように、プリンタの後部に左右に並んで配備されていて、これらの給紙口13,14には、ジャーナル紙7およびレシート紙8の送り込み動作を助勢するための繰り出しローラ軸22が装備されている。
【0005】
繰り出しローラ軸22は、ジャーナル紙7およびレシート紙8の紙送りの際に、紙送りの負荷を軽減するように、プリンタの作動中には常時回転し、紙送りによって紙が緊張すると繰り出しローラ軸22と紙との間に摩擦が発生して、紙を繰り出す機能を具備するものであり、プリンタ本体3の両側のフレームに回転自在に支持されている。
【0006】
この繰り出しローラ軸22は、図10にも示しているように、開いたクラムシェル可動部4と干渉しないように、クラムシェル可動部4の回動中心軸23よりも下がった位置に、配備されている。そして、スタンプセット20は、繰り出しローラ軸22によって繰り出される紙の通路24の直下に位置している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来技術では、以下のような欠点があった。
【0008】
印字ヘッドとプラテンとの隙間は、搬送される記録紙がインクリボンによって汚れない程度の僅かであり、そのため、クラムシェル可動部が回動しても印字ヘッドと当接しないようにクラムシェル可動部の回動中心は、印字ヘッドの高さ以下に設定していた。そのために、プリンタ後部に配置される給紙口13,14や、スタンプセット20の挿入位置が、クラムシェル可動部4の回動動作の邪魔にならないように、クラムシェル可動部4よりもかなり下方の位置に設定されており、各給紙口13,14への紙の挿入操作やスタンプセット20へインクの供給する場合にスタンプセットのプリンタ本体への装着を、視認することもできず、取り扱い性が極めて悪いという問題も指摘されていた。
【0009】
本発明は、このような欠点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、プリンタの給紙口への紙の挿入操作やスタンプセットの装着を、視認しながら行うことができて、取り扱い性にも優れたプリンタを提供することである。
【0010】
更に他の目的は、オートカッタが装着されたプリンタのその障害の復帰を容易にし、更には小型化を達成することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明のプリンタは、プリンタの後方に配置された給紙口から印字位置に至る上部紙ガイドと下部紙ガイドで形成される紙経路を露呈させるべく上部紙ガイドを備えて且つプリンタ本体の上部後方の位置に配置され、プリンタ本体に回動可能に装備されるクラムシェル可動部とを備えたプリンタにおいて、給紙口はクラムシェル可動部の後方に配置され、かつ、該給紙口に差し込まれた記録紙を印字ヘッド側に繰り出す繰り出しローラ軸が、クラムシェル可動部の回動中心軸よりも上方位置に装備され、また、繰り出しローラ軸上に装備したローラ軸駆動ギヤに噛合する伝達ギヤがクラムシェル可動部の回動中心軸に装備され、プリンタ本体側に装備された駆動モータの回転力が伝達ギヤを介してローラ軸駆動ギヤに伝達されることによって、繰り出しローラ軸が回転駆動される構成により達成される。
【0013】
また、上記のプリンタにおいて、プリンタ後方に配置された給紙口付近に位置する下部ガイドの一部は、クラムシェル可動部の回動操作時に係合しないように、クラムシェル可動部に分割装備されている構成としても、上記目的を達成することができるものである。
【0014】
また、上記のプリンタにおいて、クラムシェル可動部に、連続した記録紙を切断するオートカッタ機構と、オートカッタ機構を駆動するカッタ駆動源とを装備されている構成としても、上記目的を達成することができるものである。
【0015】
また、上記のプリンタにおいて、カッタ駆動源が、前クラムシェル可動部のカバーに装備されるジャーナル印字修正用の書き込み台の下に配置された構成としても、上記目的を達成することができるものである。
【0016】
本発明の上記構成によれば、プリンタ後部の給紙口がクラムシェル可動部の後部に設定され、かつ、給紙口に差し込まれた記録紙を印字ヘッド側に繰り出す繰り出しローラ軸が、クラムシェル可動部の回動中心軸よりも上方位置に装備された構成により、給紙口の位置やスタンプセットの装着位置を、プリンタ後部の比較的に高い位置の改善することができ、これによって、プリンタ後部の給紙口への紙の挿入操作やスタンプセットへのインクの供給操作を、プリンタ正面から視認しながら行うことが可能になり、取り扱い性も向上することになる。
【0017】
さらに、繰り出しローラ軸上に装備したローラ軸駆動ギヤに噛合する伝達ギヤがクラムシェル可動部の回動中心軸に装備され、プリンタ本体側に装備された駆動モータの回転力が伝達ギヤを介してローラ軸駆動ギヤに伝達されることによって、繰り出しローラ軸が回転駆動される構成とした場合には、クラムシェル可動部の開いた時にも、ローラ軸駆動ギヤと伝達ギヤとの噛合が維持されるため、クラムシェル可動部を開いた状態でも、プリンタ本体側の駆動モータを作動させることで紙送り動作をさせることができ、紙がクラムシェル可動部内でジャムった時の回復動作に役立てたり、紙送り機構の動作確認を容易にすることができる。
【0018】
また、クラムシェル可動部のオートカッタ機構内に紙を噛み込む障害が発生しても、オートカッタ機構専用のカッタ駆動源がクラムシェル可動部内に装備されているため、クラムシェル可動部を開いて噛み込んだ状態を視認しながら、カッタを作動させて、噛み込んでいる紙の除去作業を行うことができ、障害の復帰が容易で、優れた保守性を得ることができる。
【0019】
さらに、ジャーナル印字修正用の書き込み台の下は、従来はデッドスペースとされていたが、カッタ駆動源が書き込み台の下に配置されたことで、書き込み台の下のスペースが有効に活用されることになり、カッタ駆動源の装備に起因したクラムシェル可動部の大型化を防止することが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1乃至図6は本発明に係るプリンタの一実施例を示したもので、図1は一実施例のプリンタ35の平面図、図2は図1のB矢視図(側面図)、図3は図1のC−C断面図、図4はプリンタ35の後部斜視図、図5はプリンタ35に装備されたオートカッタ機構36の分解斜視図、図6はオートカッタ機構36を駆動するカッタ駆動源37の拡大図である。
【0021】
この一実施例のプリンタ35は、キャッシュレジスタ等に組み込まれるドットインパクトプリンタで、図1、図2及び図4に示すように、リボンカセット2が着脱可能なプリンタ本体38と、プリンタ本体38の上部の後部寄りの位置に回動可能に装備されるクラムシェル可動部39とからなる構成である。
【0022】
プリンタ本体38には、前述の従来の機構と同様に、印字ヘッド5を支持するキャリッジを記録紙7,8の幅方向に往復作動させる図示略の印字機構と、印字ヘッド5による印字位置に記録紙7,8を送るための図示略の紙送り機構と、これらの印字機構や紙送り機構に共通の駆動源である駆動モータ11aとが装備されている。
【0023】
一方、クラムシェル可動部39は、プラテン65、紙送りローラ66及びこれに圧接する紙押えローラ67の紙送り機構、オプションで取り付けられるもので紙送り機構の上部に配設されたレシート紙8を切断するオートカッタ機構36、樹脂で形成された上部紙ガイド62から構成され、ベースの上部紙ガイドに他の構成要素が装備されている。
【0024】
上部紙ガイド62にはプリンタ本体38のフレームに配置された孔と係合する突起が形成されておりこの突起を孔に係合させてクラムシェル可動部の回動中心軸23を構成する。また上部紙ガイド62には、プリンタ本体に回動可能に装備された図示略の爪部と係合する図示略の係止部をも形成されている。上記構成により、上部紙ガイド62はプリンタ本体38に回動可能であって、通常は爪部によって定位置に位置され、爪部と係止部の係合を解除することによって回動される。
【0025】
クラムシェル可動部39は、図3に示す如く、プリンタ後部の給紙口40,41から印字位置に至る上部紙ガイド62と下部紙ガイド64で形成される紙経路24を露呈させるべくプリンタ本体38の後方上部の位置に回動可能に装備されたものである。図3において、実線で示したクラムシェル可動部39は閉じた状態を示し、仮想線で示したクラムシェル可動部39は開いた状態を示している。
【0026】
給紙口40に給紙される記録紙7は売上や在庫を管理するために店舗側で記録を保存するためのジャーナル紙で、印字されたジャーナル紙7は、図1および図2に示すように、順次、クラムシェル可動部39の上方を通って、プリンタ本体38の後部に取り付けられている巻取りリール16に巻取られる。この巻取りリール16は、プリンタ本体38内の紙送り機構に連動する巻取りベルト17によって回転駆動されるようになっている。
【0027】
また、給紙口41に給紙される記録紙8は、顧客に渡すレシート紙8で、印字されたレシート紙8は、従来のものと同様に、クラムシェル可動部39の上面に設けたレシート排出口18に送り出される。
【0028】
図4に示すように、このレシート紙8が給紙される給紙口41の下方には、店舗名等を押印するためのスタンプセット20が着脱可能に装着される。なお、図3は図1におけるC−C断面図を示すので、スタンプセット20を見ることはできないが、スタンプセット20の挿入方向やプリンタ本体内での配置関係が理解し易いように、図1におけるB方向から見たスタンプセット20の位置を2点鎖線を用いて図3中に図示した。
【0029】
また、給紙口40,41は、図1および図3に示すように、クラムシェル可動部39の後部に左右に並んで配備されていて、これらの給紙口40,41には、ジャーナル紙7およびレシート紙8を繰り出すための繰り出しローラ軸22が装備されている。この繰り出しローラ軸22は、図3に示すように、クラムシェル可動部39の回動中心軸23よりも所定量だけ上昇した位置、即ち、クラムシェル可動部39の後部の上端寄りの位置に配備されている。
【0030】
更に詳述すると、繰り出しローラ軸22は、クラムシェル可動部39側にローラ軸駆動ギヤ59が配置されており、給紙口40,41を形成する上部紙ガイド62の一部63等に回動可能に取り付けられている。本実施例では上部紙ガイドが弾性変形して着脱できるようにしている。又、ローラ軸駆動ギヤ59と噛合し繰り出しローラ軸22を回転させる伝達ギヤ60が、プリンタ本体38側であって、クラムシェル可動部39の回動中心軸23上に装備されている。この構成により、繰り出しローラ軸22は、プリンタ本体38側に装備された駆動モータ11aの回転力が伝達ギヤ60を介してローラ軸駆動ギヤ59に伝達されることによって、回転駆動されるようになっており、クラムシェル可動部39側のローラ軸駆動ギヤ59とプリンタ本体38側の伝達ギヤ60とは、クラムシェル可動部39が開いたときでも、その噛み合い状態が外れることがないように配設されている。
【0031】
この伝達ギヤ60は、クラムシェル可動部39の回動中心軸そのものの軸上出合っても良いし、回動中心軸の延長線上にある他の部品であってもよいものであり、更には、クラムシェル可動部39が開かれる場合、ローラ軸駆動ギヤ59の中心軸と伝達ギヤ60の中心軸との距離が、両ギアの噛み合いが外れない範囲で、大きくなるように構成することも可能である。
【0032】
そして、スタンプセット20は、繰り出しローラ軸22によって送り出される紙経路24の直下に位置している。
【0033】
また、クラムシェル可動部39内には、図4乃至図6に示すように、オプション装備として、連続したレシート紙8を切断するオートカッタ機構36と、オートカッタ機構36を駆動するカッタ駆動源37とが装備されている。
【0034】
ここに、オートカッタ機構36は、図4および図6に示すように、レシート紙8を切断するカッター刃26を、クランク形の揺動レバー27によってレシート紙8の紙面と直交方向(図5では、矢印(イ)方向)に進退させるものである。オートカッタ機構36を駆動するカッタ駆動源37は、高トルク型のモータで、図4に示すように、クラムシェル可動部39のカバー43に装備されるジャーナル印字修正用の書き込み台44の下に配置されている。
【0035】
プリンタを水平に配置した店員等のオペレータが視認しやすいように、視線と直行するようにジャーナル紙を搬送することが好ましいので、書き込み台はそれに近づけるためにカバーの一部を斜めに形成されており、本願のモータはその下側に配置したものである。
【0036】
このカッタ駆動源37の出力軸は、歯車列45を介して、カム板46に一体のギヤ47を回転駆動する。このギヤ47には駆動ピン48が植設されていて、駆動ピン48は、揺動レバー27に形成されているガイド穴49に係合していて、ギヤ47の回転に応じて、揺動レバー27を揺動中心軸50回りに揺動動作させる。
【0037】
揺動レバー27の先端部に突設されたピン51は、カバー43に開設されたガイド穴52を挿通して、カバー43上に摺動可能に重ねられているカッター刃26の係合溝53に嵌合していて、揺動レバー27の揺動動作はピン51を介して、カッター刃26に往復動作をさせる。
【0038】
また、カバー43の上には、カッター刃26を覆う如く、板状の上部カバー54が装備される。従って、カッター刃26は、カバー43と上部カバー54との間の板状の隙間を、揺動レバー27の揺動に応じて摺動することになる。
【0039】
揺動レバー27の揺動中心軸50を回転自在に支持している支持フレーム56は、両端部に立設された側壁部の上端56a,56bがカバー43に固定されることで、歯車列45や揺動レバー27の作動空間を形成している。
【0040】
また、揺動レバー27を駆動するギヤ47と一体のカム板46は、カム板46の周縁を挟む横断面形状が略コ字状の回転検出センサ57によって回転量が検出され、回転検出センサ57からの出力によって、カッタ駆動源37の動作が制御される。
【0041】
次に、上部紙ガイド62について詳述すると、図3に示すように、プリンタ後部の給紙口40,41付近に位置する上部紙ガイド62の一部63は、記録紙の下方向を規制する下部紙ガイドの機能をしているものであり、このように構成することにより、クラムシェル可動部が回動中心軸23を中心に回動する場合、上部紙ガイド62の給紙口形成部68はその軌跡上にある下部紙ガイドも回動するので下部紙案内と係合することがなく、クラムシェル可動部39の回動操作の邪魔とならないことから、クラムシェル可動部39は所望の角度回動できるものである。
【0042】
以上のプリンタ35では、プリンタ後部の給紙口40,41がクラムシェル可動部39の後部に設定され、かつ、給紙口40,41に差し込まれた記録紙ジャーナル紙7,8を印字ヘッド5側に繰り出す繰り出しローラ軸22が、クラムシェル可動部39の回動中心軸23よりも上方位置に装備されて、給紙口40,41の位置やスタンプセット20の装着位置を、プリンタ後部の比較的に高い位置の改善することができ、これによって、プリンタ後部の給紙口40,41への紙の挿入操作やスタンプセット20へのインクの供給操作を、プリンタ正面から視認しながら行うことが可能になり、取り扱い性も向上することになる。
【0043】
さらに、繰り出しローラ軸22上に装備したローラ軸駆動ギヤ59に噛合する伝達ギヤ60がクラムシェル可動部39の回動中心軸23に装備され、プリンタ本体38側に装備された駆動モータの回転力が伝達ギヤ60を介してローラ軸駆動ギヤ59に伝達されることによって、繰り出しローラ軸22が回転駆動される構成のため、クラムシェル可動部39を開いた時にも、ローラ軸駆動ギヤ59と伝達ギヤ60との噛合が維持されるため、クラムシェル可動部39を開いた状態でも、プリンタ本体38側の駆動モータを作動させることで紙送り動作をさせることができ、紙がクラムシェル可動部39内でジャムった時の回復動作に役立てたり、紙繰り出し機構の動作確認を容易にすることができる。
【0044】
さらに、繰り出しローラ軸22の位置が、上方に改善されたことによって、繰り出しローラ軸22への紙の巻き付き範囲が増大し、繰り出しローラ軸22に伝達された回転トルクを、より少ないロスで各記録紙7,8に伝達可能になる。
【0045】
また、クラムシェル可動部39のオートカッタ機構36内に紙を噛み込む障害が発生しても、オートカッタ機構36専用のカッタ駆動源37がクラムシェル可動部39内に装備されているため、クラムシェル可動部39を開いて噛み込んだ状態を視認しながら、カッタを作動させて、噛み込んでいる紙の除去作業を行うことができ、障害の復帰が容易で、優れた保守性を得ることができる。
【0046】
さらに、ジャーナル印字修正用の書き込み台44の下は、従来はデッドスペースとされていたが、カッタ駆動源37が書き込み台44の下に配置されたことで、書き込み台44の下のスペースが有効に活用されることになり、カッタ駆動源37の装備に起因したクラムシェル可動部39の大型化を防止することが可能になる。
【0047】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
【0048】
例えば、印字手段が、インクジェットヘッドや、周囲に活字が配置された活字選択によるプリンタ、更には、サーマルプリンタであっても構わなく、ラインサーマルプリンタでもよいものである。
【0049】
【発明の効果】
本発明のプリンタによれば、プリンタ後部の給紙口がクラムシェル可動部の後部に設定され、かつ、給紙口に差し込まれた記録紙を印字ヘッド側に繰り出す繰り出しローラ軸が、クラムシェル可動部の回動中心軸よりも上方位置に装備された構成により、給紙口の位置やスタンプセットの装着位置を、プリンタ後部の比較的に高い位置の改善することができ、これによって、プリンタ後部の給紙口への紙の挿入操作やスタンプセットへのインクの供給操作を、プリンタ正面から視認しながら行うことが可能になり、取り扱い性も向上することになる。
【0050】
さらに、繰り出しローラ軸上に装備したローラ軸駆動ギヤに噛合する伝達ギヤがクラムシェル可動部の回動中心軸に装備され、プリンタ本体側に装備された駆動モータの回転力が伝達ギヤを介してローラ軸駆動ギヤに伝達されることによって、繰り出しローラ軸が回転駆動される構成とした場合には、クラムシェル可動部を開いた時にも、ローラ軸駆動ギヤと伝達ギヤとの噛合が維持されるため、クラムシェル可動部を開いた状態でも、プリンタ本体側の駆動モータを作動させることで紙送り動作をさせることができ、紙がクラムシェル可動部内でジャムった時の回復動作に役立てたり、紙送り機構の動作確認を容易にすることができる。
【0051】
また、クラムシェル可動部のオートカッタ機構内に紙を噛み込む障害が発生しても、オートカッタ機構専用のカッタ駆動源がクラムシェル可動部内に装備されているため、クラムシェル可動部を開いて噛み込んだ状態を視認しながら、カッタを作動させて、噛み込んでいる紙の除去作業を行うことができ、障害の復帰が容易で、優れた保守性を得ることができる。
【0052】
さらに、ジャーナル印字修正用の書き込み台の下は、従来はデッドスペースとされていたが、カッタ駆動源が書き込み台の下に配置されたことで、書き込み台の下のスペースが有効に活用されることになり、カッタ駆動源の装備に起因したクラムシェル可動部の大型化を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの一実施例の平面図である。
【図2】図1のB矢視図(側面図)である。
【図3】図1のC−C断面図である。
【図4】本発明の一実施例の後部側から見たの斜視図である。
【図5】本発明の一実施例のプリンタに装備されたオートカッタ機構の分解斜視図である。
【図6】本発明の一実施例のオートカッタ機構を駆動するカッタ駆動源の拡大図である。
【図7】従来のキャッシュレジスタ用プリンタの外観を示す斜視図である。
【図8】図7のキャッシュレジスタ用プリンタのカバーを外した状態の側面図である。
【図9】図7のキャッシュレジスタ用プリンタの後部側から見た斜視図である。
【図10】図7に示したクラムシェル可動部の回動動作を示す要部側面図である。
【符号の説明】
5 印字ヘッド
7,8 記録紙
17 巻取りベルト
20 スタンプセット
22 繰り出しローラ軸
24 通路
26 カッター刃
27 揺動レバー
36 オートカッタ機構
37 カッタ駆動源
38 プリンタ本体
39 クラムシェル可動部
40,41 給紙口
43 カバー
44 書き込み台
45 歯車列
46 カム板
54 上部カバー
59 ローラ軸駆動ギヤ
60 伝達ギヤ
62 上部紙ガイド
64 下部紙ガイド
Claims (4)
- プリンタの後方に配置された給紙口から印字位置に至る上部紙ガイドと下部紙ガイドで形成される紙経路を露呈させるべく上部紙ガイドを備えて且つ前記プリンタ本体の上部後方の位置に配置され、前記プリンタ本体に回動可能に装備されるクラムシェル可動部とを備えたプリンタにおいて、
前記給紙口は前記クラムシェル可動部の後方に配置され、かつ、該給紙口に差し込まれた記録紙を印字ヘッド側に繰り出す繰り出しローラ軸が、前記クラムシェル可動部の回動中心軸よりも上方位置に装備され、 前記繰り出しローラ軸上に装備したローラ軸駆動ギヤに噛合する伝達ギヤが前記クラムシェル可動部の回動中心軸に装備され、前記プリンタ本体側に装備された前記駆動モータの回転力が前記伝達ギヤを介して前記ローラ軸駆動ギヤに伝達されることによって、前記繰り出しローラ軸が回転駆動されることを特徴としたプリンタ。 - 請求項1記載のプリンタにおいて、プリンタ後方に配置された給紙口付近に位置する前記下部ガイドの一部は、前記クラムシェル可動部の回動操作時に係合しないように、前記クラムシェル可動部に分割装備されていることを特徴としたプリンタ。
- 請求項1又は2記載のプリンタにおいて、前記クラムシェル可動部に、連続した記録紙を切断するオートカッタ機構と、該オートカッタ機構を駆動するカッタ駆動源とを装備したことを特徴としたプリンタ。
- 請求項3記載のプリンタにおいて、前記カッタ駆動源が、前クラムシェル可動部のカバーに装備されるジャーナル印字修正用の書き込み台の下に配置されたことを特徴としたプリンタ。
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