JP3750124B2 - 給紙装置及び印字装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を給紙ローラにより1枚ずつ給紙する給紙装置及び給紙装置を備えた印字装置に関し、特に給紙台の上方を覆う開閉カバーを開放した状態で、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を規制できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット式印字装置等の種々の印字装置に搭載され、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を1枚ずつ給紙する給紙装置として、給紙台上の用紙を1枚ずつ送り出す給紙ローラ、給紙台を給紙ローラ側へ付勢する付勢手段、給紙台の上方を開閉可能に覆う開閉カバー、開閉カバーの開放時に給紙台の用紙幅方向両端部を押動して給紙台を付勢手段の付勢力に抗して給紙ローラから離れる側へ移動させる1対のアーム、前記給紙ローラと同軸上に回転自在に設けられ開閉カバーを閉成した状態において用紙と給紙ローラとの間隔を所定間隔に保持するカラー等で構成されたものが知られている。
【0003】
この種の給紙装置においては、開閉カバーを開放すると、1対のアームが給紙台の用紙幅方向の両端部を押動して、給紙台が付勢手段の付勢力に抗して給紙ローラから離れる側へ移動し、給紙台とカラー間の間隔が大きくなって、給紙台上に用紙をセットできる状態になる。また、開閉カバーを閉成すると、付勢手段で付勢された給紙台が給紙ローラ側へ移動し、カラーが給紙台上の用紙に当接し、用紙と給紙ローラ間の間隔が所定間隔に保持され、この状態で、給紙ローラが回転すると給紙台上に積重ねた複数枚の用紙が1枚ずつ給紙される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、前記給紙装置においては、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量が決められているが、開閉カバーを開放した状態で、給紙ローラから離れる側へ移動した給紙台とカラー間の間隔が広がっているため、前記最大量以上の用紙を給紙台上に容易にセットすることが可能である。このように最大量以上の用紙をセットすると、給紙台を付勢する付勢手段の反力が大きくなり、用紙が設計値以上の圧力で給紙ローラに当たったり、用紙と分離手段との位置関係が変わったりして、用紙が重送される等、確実な給紙作動が得られないという問題がおこる。
【0005】
従来、給紙台や開閉カバー等に、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を給紙台から所定間隔離れた位置に規制する規制部材を別途設けたものも実用に供されているが、規制部材を別途設ける為に構造が複雑化し製作コストも高くなる。給紙台の側部に規制部材を突出させることも考えられるが、給紙装置の幅が大きくなる。また、最大量の用紙をセットした場合、その最大量高さ付近の用紙が規制部材と接触して給紙の際に抵抗になり、好ましくない。
本発明の目的は、給紙装置及び給紙装置を備えた印字装置において、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を規制すること、確実な給紙作動が得られるようにすること、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を規制する構造を簡単化すること、等である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の給紙装置は、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を給紙ローラにより1枚ずつ給紙する給紙装置において、給紙台を給紙ローラ側へ付勢する付勢手段と、給紙台の上方を開閉可能に覆う開閉カバーと、開閉カバーに設けられ、開閉カバーの開放時に給紙台の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台を付勢手段の付勢力に抗して給紙ローラから離れる側へ移動させる1対のアームとを備え、前記アームは、開閉カバーの開放状態において給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を給紙台から所定間隔離れた位置に規制する規制部を有すると共に、前記アームは、開閉カバーの開放状態において給紙台側に位置する第1アーム部と、この第1アーム部から給紙台と反対側へ延びる第2アーム部を有し、第1アーム部は第2アーム部よりも用紙幅方向外側に位置するように段差をもって第2アームに接続され、この段差が前記規制部を形成していることを特徴とするものである。
【0007】
開閉カバーを開放すると、1対のアームが給紙台の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台が付勢手段の付勢力に抗して給紙ローラから離れる側へ移動するので、給紙台上に用紙をセットできる状態になり、また、開閉カバーを閉成すると、付勢手段で付勢されている給紙台が給紙ローラ側へ移動し、給紙ローラが回転すると給紙台上の用紙が1枚ずつ給紙される給紙可能な状態になる。
【0008】
開閉カバーを開放した状態で給紙台上に用紙をセットする際、アームに設けられた規制部によって、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を、給紙台から所定間隔離れた位置に規制することができるため、給紙台に前記最大量以上の用紙を載置した際の問題、例えば、用紙が給紙ローラと当たる圧力が大きくなって用紙が重送される等の問題を防止でき、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を給紙ローラにより1枚ずつ給紙する確実な給紙作動が得られるようになる。しかも、前記規制部をアームに設けたので、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を給紙台から所定間隔離れた位置に規制する構造を簡単化でき、製作コスト的にも有利になる。また、第1アーム部と第2アーム部の段差が規制部を形成するという簡単な構造で、アームに規制部を設けることができる。
【0009】
【0010】
請求項2の給紙装置は、請求項1の発明において、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙の一側縁部をガイドする側縁ガイドを備え、第1アーム部は、側縁ガイドのガイド面から用紙幅方向内側へ突出しないように設けられ、規制部は、側縁ガイドのガイド面から用紙幅方向内側へ突出しかつ開閉カバーの閉成状態において給紙台上の用紙から離れるように設けられたことを特徴とするものである。開閉カバーを開放した際、複数枚の用紙は一側縁部を側縁ガイドに当てて給紙台上にセットされる。そのとき、第1アーム部は用紙と干渉することはないが、規制部は用紙の最大量を規制する。また、開閉カバーを閉成した際、規制部は給紙台上の用紙から離れるため、給紙される用紙に抵抗を与えることはない。その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0011】
請求項3の給紙装置は、請求項1の発明において、前記アームは開閉カバーのうちの給紙ローラ側の部位に設けられ、開閉カバーは、アームの途中部を枢支する軸部を回転軸心として、給紙ローラと反対側の部分を給紙台から離す方向に開放されることを特徴とするものである。即ち、開閉カバーを開放すると、給紙台上の殆どの上面を開放でき、しかも、その給紙台上に用紙を載せて規制部側へ滑らせると用紙の最大量をおのずと規制できるので、給紙台上に用紙をセットし易い。その他、請求項1と同様の作用を奏する。
【0012】
請求項4の印字装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項の給紙装置を備え、給紙ローラにより給紙された用紙に向けて、インクを噴出させて印字するインクジェット式印字ヘッドを備えたものである。即ち、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を規制して、確実な給紙作動が得られるようになり、更に、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を規制する構造を簡単化することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態は、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を1枚ずつ給紙する給紙装置及び給紙装置を装備したインクジェット式印字装置に、本発明を適用した場合の例である。
【0014】
インクジェット式印字装置1について説明する。
図1に示すように、インクジェット式印字装置1には、給紙台12上に積重ねた複数枚の用紙Pを1枚ずつ給紙する給紙装置2と、給紙装置2により給紙された用紙Pを印字ヘッド43側へ搬送する搬送機構35と、用紙Pに向けてインクを噴出させて印字する印字機構40と、印字された用紙Pを外部へ排出する用紙排出機構(図示略)と、給紙装置2の給紙ローラ25と搬送機構35のフィードローラ36を回転駆動する駆動機構50(図7参照)等が設けられている。尚、、用紙排出機構の排出ローラ(図示略)も駆動機構50で回転駆動される。
【0015】
給紙装置2について説明する。
図1、図2に示すように、給紙装置2には、用紙Pを複数枚積重ねてセット可能な給紙カセット10、給紙カセット10の給紙台12上の用紙Pの上面に摩擦接触した状態で回転し用紙Pを1枚ずつ送り出す複数個(例えば2個)の給紙ローラ25、給紙ローラ25と同軸上に設けられ用紙Pと給紙ローラ25間の間隔を所定間隔に保持する複数個(例えば6個)のカラー26等が設けられている。 インクジェット式印字装置1の上端部分の左右1対の側板3には、給紙台12の上側に設けられた用紙幅方向向きの回転軸27の両端部が回転自在に支持され、この回転軸27に、2個の給紙ローラ25が取付けられるとともに、6個のカラー26が回転自在に装着されている。
【0016】
図3、図4に示すように、給紙カセット10は、収容部11aを有するカセット本体11と、収容部11aに収容可能でカセット本体11に上端部が揺動可能にピン結合された給紙台12と、給紙台12に用紙幅方向へ移動自在に設けられ給紙台12に載置される用紙Pの側縁部をガイドする側縁ガイド14と、収容部11aに内装され給紙台12を給紙ローラ25側へ付勢する左右1対のスプリング13(付勢手段に相当する)と、給紙台12の上方を開閉可能に覆う開閉カバー16と、開閉カバー16に設けられ開閉カバー16の開放時に給紙台12の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台12をスプリング13の付勢力に抗して給紙ローラ25から離れる側へ移動させる1対のアーム18とで構成されている。
【0017】
給紙台12の給紙ローラ25と対向する部位には、給紙台12の他の部分よりも高摩擦の摩擦部15が設けられている(図2参照)。側縁ガイド14は、給紙台12の給紙ローラ25と反対側の端部を表裏両面から挟持する案内部14aを有し、この案内部14aにより用紙幅方向の任意位置に固定されている。開閉カバー16は、1対のアーム18を介して、カセット本体11の左右1対の立壁部11bに開閉可能に連結されている。
【0018】
1対のアーム18について説明する。但し、左右1対のアーム18は略同様の構造であるので、右側のアーム18について説明する。
図2〜図5に示すように、アーム18は、開閉カバー16のうち給紙ローラ25側の部位に一体成形され、給紙ローラ25側へ突出している。そして、アーム18は、略中央部の右側面に軸部22が突出して設けられ、この軸部22によってカセット本体11の立壁部11b(側縁ガイド)に回転軸27と平行な軸心回りに回動可能に枢支されており、開閉カバー16は、給紙ローラ25と反対側の部分を給紙台12から離す方向に開放されるようになっている。
【0019】
アーム18は、軸部22に対し開閉カバー16とは反対側の端部を第1アーム部19とし、開閉カバー16側の部分を第2アーム部21として、第2アーム部21に軸部22を備えている。第1アーム部19は第2アーム部21よりも用紙幅方向外側に位置するように段差23をもって第2アーム部21に接続され、図2に示すように、立壁部11bの内面(ガイド面)11cから突出しないように位置する。また、図2に示すように、給紙台12は第1アーム部19と対向する位置に、ガイド面11cよりも用紙幅方向外側へ突出する部分を有する。
【0020】
開閉カバー16を開放すると、図4に示すように、第1アーム部19が給紙台12側へ回動し、その第1アーム19の先端を押動部20として給紙台12の上記突出部分を押し、給紙台12をスプリング13の付勢力に抗して給紙ローラ25から離す。このとき第2アーム部21は給紙台12とは反対側へ延び、段差23を給紙台12と対向させ、この段差が給紙台12上に積重ねられる用紙Pの最大量を給紙台12から所定間隔離れた位置に規制する規制部23を形成する。
【0021】
尚、第1アーム部19が給紙台12側へ回動したとき、その第1アーム19が立壁部11bに衝突しないように、立壁部11bには第1アーム19に対応する箇所に凹みが形成されている。
開閉カバー16を閉成すると、図3に示すように、第1アーム部19は給紙台12から離れ、規制部23とともにカラー26の外周及び給紙ローラ25の回転領域の下端よりも上に位置する。また、第2アーム部21は給紙台12上の用紙Pよりも上に離れて位置し、給紙に対して干渉しない。
【0022】
用紙Pは、一方の側縁ガイド11b(図2において右側)を基準に用紙をセットするから、少なくとも右側のアーム18の規制部23があればよい。
給紙台12上の用紙Pの先端は、印字装置1に設けた壁28に当接して位置決めされる。その壁28の上端から傾斜壁29が搬送機構35に向けて前進しながら上昇するように形成されている。傾斜壁29は、上面の用紙をその下の用紙から傾斜面に沿って分離する分離手段として機能するもので、給紙台12に最大量以下の用紙を載せたとき、用紙の上面と傾斜面とが適正な角度になるように設定されている。分離手段としては、この傾斜面のほか摩擦パッド等の他の分離手段を用いることがある。
【0023】
次に、搬送機構35について説明すると、図1に示すように、搬送機構35は、駆動機構50で回転駆動されるフィードローラ36と、搬送経路の上方に揺動可能に設けられたアーム38の先端に回転可能に設けられ、スプリング39によりアーム38を介してフィードローラ36の上面に押圧されているプレッシャローラ37を有し、フィードローラ36が正方向(時計回り)に回動されると、プレッシャローラ37とフィードローラ36とで用紙Pが印字ヘッド43側へ搬送される。
【0024】
印字機構40について説明すると、図1に示すように、印字機構40には、ガイドロッド45及びガイドレール46により左右方向へ移動自在にガイドされたキャリッジ41、キャリッジ41に固定されたホルダー42、ホルダー42の後端部に取付けられた印字ヘッド43、ホルダー42に着脱可能に装着され印字ヘッド43にインクを供給するインクカートリッジ44、キャリッジ41を左右方向へ移動駆動するキャリッジ駆動機構(図示略)等が設けられている。前記印字ヘッド43はインクを用紙に向けて噴出するインクジェット式のものである。
【0025】
駆動機構50について説明する。
図7〜図9に示すように、駆動機構50は、正逆両回転方向に駆動制御されるステッピングモータ51、ステッピングモータ51の駆動軸に固定されて回転駆動されるモータ歯車52、モータ歯車52と大径部で噛合して回転駆動される減速歯車53、フィードローラ36の端部に固定され減速歯車53の小径部と噛合するフィード歯車55、フィード歯車55と噛合する太陽歯車56、太陽歯車56の回転軸を中心に回動可能に夫々設けられた1対の支持枠57,58、支持枠57の端部に回転自在に設けられ太陽歯車56と噛合する第1遊星歯車60、支持枠58の端部に回転自在に設けられ太陽歯車56と噛合する第2遊星歯車61、回転軸27の端部に固定された給紙歯車65、給紙歯車65と噛合する反転歯車62等で構成されている。
【0026】
第1遊星歯車60は、一端部が支持枠57に固着された圧縮スプリング63により、給紙歯車65側へ常時付勢されており、第2遊星歯車61においては、太陽歯車56の逆回転時(時計回り)に支持枠58を回動させて反転歯車62と噛合し、給紙歯車65とともに給紙ローラ25を正回転させる一方、太陽歯車56の正回転時(反時計回り)に支持枠58を回動させて反転歯車62と離間する方向へ移動する。給紙歯車65は、欠損部67を有する第1遊星歯車噛合部66と、外周部全部にギヤ歯が形成された第2遊星歯車噛合部68からなり、欠損部67が第1遊星歯車60に臨むと、給紙歯車65と第1遊星歯車60が噛合しない状態になる。
【0027】
給紙装置2の給紙動作について説明すると、先ず、初期状態(即ち、前回の給紙動作が完了し、且つ次の給紙動作が開始されていない状態)では、給紙ローラ25の小径外周部25bが用紙Pに対向し、駆動機構50は図10のイニシャル状態になっている。この状態から、ステッピングモータ51が逆方向(反時計回り)に回転駆動されると、フィード歯車55とともにフィードローラ36が逆回転(反時計回り)し、フィードローラ36よりも下流側への用紙Pの搬送は阻止される状態になる一方、支持枠58が時計回りに回転し、図11に示すように、第2遊星歯車61が反転歯車62と噛合した後、給紙歯車65とともに給紙ローラ25が正方向(反時計回り)に回転し始める。この状態では、給紙歯車65の欠損部67が第1遊星歯車60に臨んでいる。
【0028】
用紙Pが搬送機構35側へ所定量送り出され、用紙Pの先端部がフィードローラ36とプレッシャローラ37との接触位置に当接した状態になり、用紙先端の位置及び向きが搬送機構35に対して正確に位置決めされると、ステッピングモータ51の駆動方向が切換えられる。この時図12に示すように、第1遊星歯車噛合部66が第1遊星歯車60と対向する位置にきており、フィード歯車55とともにフィードローラ36が正回転するとともに、支持枠58が反時計回りに回転して、図13に示すように、第2遊星歯車61が反転歯車62から離間し、第1遊星歯車60を介して給紙歯車65とともに給紙ローラ25が正回転して、用紙Pが印字ヘッド43側へ搬送される。
【0029】
給紙装置2の作用について説明する。
開閉カバー16を開放すると、1対のアーム18の押動部20が給紙台12の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台12がスプリング13の付勢力に抗して給紙ローラ25から離れる側へ移動するので、給紙台12上に用紙Pをセットできる状態になり、また、開閉カバーを16閉成すると、スプリング13で付勢されている給紙台12が給紙ローラ25側へ移動し、給紙ローラ25が回転すると給紙台12上の用紙Pが1枚ずつ給紙される給紙可能な状態になる。
【0030】
開閉カバー16を開放した状態で給紙台12上に用紙Pをセットする際、開閉カバー16はその下端を支点として上部を給紙台12から離すように開放されているので、給紙台12の殆どの上面が開放され、その上面に用紙の前方部分を載せ、給紙ローラ25側へ滑らせるようにする。そうすると、アーム18に設けられた規制部23によって、給紙台12上に積重ねられる用紙Pの最大量を、給紙台12から所定間隔離れた位置に規制するので、前記最大量以上の用紙Pを給紙台12上にセットできなくなる。即ち、給紙台12に前記最大量以上の用紙Pを載置した際の問題、例えば、給紙台12を付勢するスプリング13の反力が大きくなりすぎて、用紙Pが給紙ローラ25に強く押しつけられたり、用紙Pと分離手段29との位置関係が変わることにより用紙が重送される等の問題を防止でき、給紙台12上に積重ねた複数枚の用紙Pを給紙ローラ25により1枚ずつ給紙する確実な給紙作動が得られる。
【0031】
その他、この給紙装置2においては、第1アーム部19と第2アーム部21の段差が規制部23を形成するという簡単な構造で、アーム18に規制部23を設けることができ、開閉カバー16を開放した際や閉成した際に、給紙台12上に積重ねられた用紙Pとアーム18が干渉するのを確実に防止でき、用紙Pを給紙台12上にセットし易いように、開閉カバー16を開放することができる等の作用・効果が得られる。
【0032】
図14は他の実施の形態を示すもので、第2アーム部20において給紙ローラ25と反対側の面20aを規制部23へ向けて下降した傾斜面としている。これにより、積重ねた用紙をセットするとき、上面の用紙が浮き上がっても支承なく規制部20の下にスムースに挿入できる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の給紙装置によれば、給紙台を給紙ローラ側へ付勢する付勢手段と、給紙台の上方を開閉可能に覆う開閉カバーと、開閉カバーに設けられ、開閉カバーの開放時に給紙台の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台を付勢手段の付勢力に抗して給紙ローラから離れる側へ移動させる1対のアームとを備え、前記アームは、開閉カバーの開放状態において給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を給紙台から所定間隔離れた位置に規制する規制部を有するので、開閉カバーを開放した状態で給紙台上に用紙をセットする際、アームに設けられた規制部によって、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を、給紙台から所定間隔離れた位置に規制することができるため、給紙台に前記最大量以上の用紙を載置した際の問題、例えば、用紙が給紙ローラと当たる圧力が大きくなって用紙が重送される等の問題を防止でき、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を給紙ローラにより1枚ずつ給紙する確実な給紙作動が得られるようになる。しかも、前記規制部をアームに設けたので、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を給紙台から所定間隔離れた位置に規制する構造を簡単化でき、製作コスト的にも有利になる。
【0034】
そして、前記アームは、開閉カバーの開放状態において給紙台側に位置する第1アーム部と、この第1アーム部から給紙台と反対側へ延びる第2アーム部を有し、第1アーム部は第2アーム部よりも用紙幅方向外側に位置するように段差をもって第2アームに接続され、この段差が前記規制部を形成しているので、第1アーム部と第2アーム部の段差が規制部を形成するという簡単な構造で、アームに規制部を設けることができる。
【0035】
請求項2の給紙装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙の一側縁部をガイドする側縁ガイドを備え、第1アーム部は、側縁ガイドのガイド面から用紙幅方向内側へ突出しないように設けられ、規制部は、側縁ガイドのガイド面から用紙幅方向内側へ突出しかつ開閉カバーの閉成状態において給紙台上の用紙から離れるように設けられたので、開閉カバーを開放した際、用紙を側縁ガイドに沿って干渉することなくセットでき、また、開閉カバーを閉成した際、規制部が用紙から離れ、給紙される用紙に抵抗を与えることがない。
【0036】
請求項3の給紙装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、前記アームは開閉カバーのうちの給紙ローラ側の部位に設けられ、開閉カバーは、アームの途中部を枢支する軸部を回転軸心として、給紙ローラと反対側の部分を給紙台から離す方向に開放されるので、給紙台の殆どの上面を開放でき、その給紙台上に用紙を載せて規制部側へ滑らせると、用紙の最大量をおのずと規制できるため、用紙を給紙台上にセットし易いようになる。
【0037】
請求項4の印字装置によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の給紙装置を備え、給紙ローラにより給紙された用紙に向けて、インクを噴出させて印字するインクジェット式印字ヘッドを備えたものであるので、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を規制して、確実な給紙作動が得られるようになり、更に、給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を規制する構造を簡単化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る給紙装置及び給紙装置を装備した印字装置の縦断面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】給紙カセット(開閉カバーの閉成時)の縦断面図である。
【図4】給紙カセット(開閉カバーの開放時)の縦断面図である。
【図5】アームの斜視図である。
【図6】給紙カセット(最大量の用紙を給紙台に載置した際の開閉カバーの閉成時)の縦断面図である。
【図7】駆動機構の側面図である。
【図8】駆動機構の要部拡大図である。
【図9】駆動機構の要部拡大図である。
【図10】駆動機構(イニシャル状態)の作動説明図である。
【図11】駆動機構(第2遊星歯車作動時)の作動説明図である。
【図12】駆動機構(駆動切換え時)の作動説明図である。
【図13】駆動機構(第1遊星歯車作動時)の作動説明図である。
【図14】別実施形態に係る給紙装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
P 用紙
1 インクジェット式印字装置
2 給紙装置
12 給紙台
13 スプリング(付勢手段)
16 開閉カバー
18 アーム
19 第1アーム部
21 第2アーム部
22 軸部
23 規制部
25 給紙ローラ
Claims (4)
- 給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を給紙ローラにより1枚ずつ給紙する給紙装置において、
前記給紙台を給紙ローラ側へ付勢する付勢手段と、
前記給紙台の上方を開閉可能に覆う開閉カバーと、
前記開閉カバーに設けられ、開閉カバーの開放時に給紙台の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台を付勢手段の付勢力に抗して給紙ローラから離れる側へ移動させる1対のアームとを備え、
前記アームは、開閉カバーの開放状態において給紙台上に積重ねられる用紙の最大量を給紙台から所定間隔離れた位置に規制する規制部を有すると共に、
前記アームは、開閉カバーの開放状態において給紙台側に位置する第1アーム部と、この第1アーム部から給紙台と反対側へ延びる第2アーム部を有し、第1アーム部は第2アーム部よりも用紙幅方向外側に位置するように段差をもって第2アームに接続され、この段差が前記規制部を形成していることを特徴とする給紙装置。 - 前記給紙台上に積重ねた複数枚の用紙の一側縁部をガイドする側縁ガイドを備え、第1アーム部は、側縁ガイドのガイド面から用紙幅方向内側へ突出しないように設けられ、規制部は、側縁ガイドのガイド面から用紙幅方向内側へ突出しかつ開閉カバーの閉成状態において給紙台上の用紙から離れるように設けられたことを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 前記アームは開閉カバーのうちの給紙ローラ側の部位に設けられ、開閉カバーは、アームの途中部を枢支する軸部を回転軸心として、給紙ローラと反対側の部分を給紙台から離す方向に開放されることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 請求項1〜請求項3の何れか1項の給紙装置を備え、給紙ローラにより給紙された用紙に向けて、インクを噴出させて印字するインクジェット式印字ヘッドを備えたことを特徴とする印字装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24103996A JP3750124B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 給紙装置及び印字装置 |
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JP24103996A JP3750124B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 給紙装置及び印字装置 |
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JPH1059556A JPH1059556A (ja) | 1998-03-03 |
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Family Applications (1)
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JP24103996A Expired - Lifetime JP3750124B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 給紙装置及び印字装置 |
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-
1996
- 1996-08-22 JP JP24103996A patent/JP3750124B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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