JPH08290564A - インクジェット式印字装置 - Google Patents

インクジェット式印字装置

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Publication number
JPH08290564A
JPH08290564A JP12060195A JP12060195A JPH08290564A JP H08290564 A JPH08290564 A JP H08290564A JP 12060195 A JP12060195 A JP 12060195A JP 12060195 A JP12060195 A JP 12060195A JP H08290564 A JPH08290564 A JP H08290564A
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head
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JP12060195A
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English (en)
Inventor
Toyoki Sasaki
豊紀 佐々木
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリッジを前後揺動させることなく、ヘッ
ドギャップを調整できるようにするとともにその調整の
操作及び確認をカバーを外すことなく上方から容易に行
えるようにしたインクジェット式印字装置を提供するこ
と。 【構成】 インクジェット式の印字ヘッド23と、印字
用紙Sを印字位置へ搬送するプラテンローラ18とを有
し、印字用紙Sを印字位置から排出する排出ローラ3
と、印字用紙Sを排出ローラ3に押圧する拍車12と、
排出ローラ3を軸支すると共に前後に移動可能なローラ
プレート2とを設け、更にローラプレート2の移動範囲
を規制する弧状孔5及びエンボス6と、ローラプレート
2を大きいレバー比で前後に移動させる操作レバー4と
を備え、上カバー26をつけたまま操作レバー4を操作
してヘッドギャップを調整できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吐出口からインクを印
字用紙に吐出するインクジェット式印字ヘッドを備えた
印字装置に関し、更に詳細には、印字ヘッドの吐出口と
印字用紙との間隔(以下、「ヘッドギャップ」という)
を容易に調整でき、かつ、いかなる状態に調整されてい
るかを容易に確認できるようにしたインクジェット式印
字装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式印字装置では、印字ヘ
ッドの吐出口からインクを印字用紙に吐出して印字する
ので、吐出口と印字用紙との間のヘッドギャップが適正
に調整されていないと印字の解像度が悪くなったり、吐
出口が印字用紙との摩擦で損傷したりする。一方、通常
の印字用紙以外に封筒のような比較的厚いものが印字に
供されることがあり被印字体の厚さは一定しないため、
被印字体と吐出口とが共に固定されていると被印字体の
厚さによりヘッドギャップが変化してしまう。このため
インクジェット式印字装置では、使用する紙の厚さに応
じてヘッドギャップを調整できるようにする必要があ
る。
【0003】このためのヘッドギャップ調整機構を設け
た従来のインクジェット式印字装置の例として、特開平
3−101948号公報に記載されているものが挙げら
れる。同号公報に記載されているインクジェット式印字
装置の要部を図5に示す。このインクジェット式印字装
置では、印字用紙81を搬送するプラテンローラ82と
平行にリード軸83を設け、ヘッドホルダ87を介して
印字ヘッド88を搭載するキャリッジ86をリード軸8
3に沿って移動できるように構成している。ヘッドホル
ダ87の部分には、印字用インクを印字ヘッド88に供
給するインクタンクが内蔵されている。また、キャリッ
ジ86の後部(図中右方)を偏心カム85を設けた回転
可能なガイド軸84により支持している。なお、プラテ
ンローラ82には紙押え板89を付設している。
【0004】かかる構成において、ガイド軸84を回転
させると偏心カム85の作用によりキャリッジ86の後
部が上下方向に位置を変え、従ってキャリッジ86はリ
ード軸83を中心に揺動する。これにより印字ヘッド8
8が前後方向(図中では左右方向)に位置を変え、その
前面と印字用紙81との間隔、即ちヘッドギャップを調
整するものである。図5は、薄い印字用紙81に合わせ
て印字ヘッド88を前方に移動させた状態である。これ
に対し図6は、封筒のような比較的厚い紙90に合わせ
て印字ヘッド88を後方に移動させた状態である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術に係るインクジェット式印字装置には、以下に説
明する問題点があった。即ちインクジェット式印字装置
における印字ヘッドは、使用中に内部のインクが増粘す
る等のインク劣化現象に対処する必要があるので、その
ためのヘッド回復機構を備え、適宜の頻度で印字ヘッド
がヘッド回復機構に対面する回復位置にキャリッジを移
動させ回復動作を行うようにしている。従って印字ヘッ
ドの印字用紙に対するヘッドギャップだけでなく、ヘッ
ド回復機構に対する相対位置をも考慮しなければならな
い。
【0006】しかるに図5のインクジェット式印字装置
では、キャリッジ86を前後揺動させることによりヘッ
ドギャップを調整するので、ヘッド回復機構をこれに連
動して前後移動させる機構が必要になる。このため印字
装置全体としての構造が非常に複雑になり、装置の大型
化やコスト高を招いていた。あるいは、ヘッド回復機構
を前後移動させる替わりに、キャリッジ86が回復位置
に移動するときにはガイド軸84を本来の位置に戻すよ
うにしてヘッド回復機構に対する相対位置を正しく維持
するようにしたものもあったが、これも同様にそのため
の複雑な機構を要し、装置の大型化やコスト高を招いて
いた。
【0007】更に、図5に見るようにヘッドギャップ調
整のために操作するガイド軸84はキャリッジ86及び
ヘッドホルダ87の下に位置するので、印字装置の上方
から操作できず、またいかなる位置に調整されているか
を上方から目視で確認することもできない。なお図5及
び図6は、理解の容易のためキャリッジ86の移動を誇
張して描いたものであり、ヘッドギャップそのものやキ
ャリッジ86の角度変化それ自体は肉眼で確認できる大
きさでないことはいうまでもない。従って、ヘッドギャ
ップの確認又は調整操作をするためには印字装置の側面
の外板カバーを外す必要があり、煩雑であった。
【0008】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたものであり、排出ローラの前後移動を可能と
することにより、キャリッジを前後揺動させることな
く、従ってヘッド回復機構をこれに随動させる機構やキ
ャリッジが回復位置に移動する際にキャリッジの揺動機
構をもとに戻す機構を要しないで、被印字体の厚さに応
じてヘッドギャップを調整できるようにして印字の解像
度の確保と印字ヘッドの保護とを図ったインクジェット
式印字装置を提供することを目的とする。また、その際
の排出ローラの移動範囲を画定して薄い被印字体と厚い
被印字体とに対処できるようにすることを目的とする。
更に、その調整の操作及び確認を印字装置のカバーを外
すことなく上方から容易に行えるようにすることを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、吐出口からインクを被印字体に吐出して印字
するインクジェット式の印字ヘッドと、被印字体を前記
印字ヘッドに対面する位置へ搬送する搬送ローラとを有
するインクジェット式印字装置において、被印字体を前
記印字ヘッドに対面する位置から排出する排出ローラ
と、被印字体を前記排出ローラに押圧する押圧手段と、
前記排出ローラを軸支すると共に前後に移動可能なロー
ラプレートとを設けた構成のものである。
【0010】ここにおいて、前記ローラプレートの移動
範囲を規制するリミット手段と、前記ローラプレートを
前後に移動させる操作レバーとを設け、前記操作レバー
の移動量が前記ローラプレートの移動量より大きくなる
ようにすることが望ましい。
【0011】また、装置上方を覆うカバーを有する場合
には、前記操作レバーの先端部がそのカバーより外に突
出して設けられていることが好ましい。
【0012】
【作用】かかる構成を有する本発明では、被印字体は搬
送ローラにより印字ヘッドに対面する位置へ搬送され、
排出ローラによりその位置から排出される。そして押圧
手段により排出ローラに押圧されており、これにより印
字ヘッドに対面する位置での被印字体の印字ヘッドに対
する相対位置が定まる。ここで、ローラプレートを前後
に移動させると、被印字体が排出ローラと押圧手段とに
より挟持される位置が前後に移動し、このため被印字体
の印字ヘッドに対する相対位置も変化する。
【0013】従って、薄い被印字体を用いる場合にはロ
ーラプレートを移動させて被印字体を印字ヘッドに近づ
け、厚い被印字体を用いる場合にはローラプレートを移
動させて被印字体を印字ヘッドから遠ざければ、被印字
体と印字ヘッドの吐出口との間隔を適正に調整でき、印
字ヘッドによる印字解像度の確保と印字ヘッドの保護と
が図られる。
【0014】また、ローラプレートの移動範囲がリミッ
ト手段により規制されているので、被印字体が印字ヘッ
ドに対し過度に移動することがなく、印字ヘッドの損傷
等が防止されている。また、ローラプレートの移動量よ
り大きい移動量を有する操作レバーによりローラプレー
トの現在位置を容易に確認でき、かつ操作することがで
きる。
【0015】また、操作レバーの先端部を装置のカバー
より外に突出させたので、カバーを装着したままで操作
レバーを操作して被印字体と印字ヘッドの吐出口との間
隔を調整できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係るインクジェット式印字装
置を、図面に示す実施例に即して詳細に説明する。図1
に上カバーを外したネイキッド状態の全体斜視図で示す
インクジェット式印字装置1には、アンダーフレーム4
0の前部に手差し給紙部41が設けられており、手差し
給紙部41の後方でアンダーフレーム40の上部には後
述するキャリッジ20やパージ装置42、排紙機構LM
等を搭載するサブフレーム43が載置されている。サブ
フレーム43の上部後方には、印刷用紙を複数枚貯蔵可
能な給紙カセット46が脱着可能に取り付けられてい
る。
【0017】サブフレーム43には、左右にサイドフレ
ーム44、45が設けられており、排紙機構LMはこれ
らの間に位置し、パージ装置42は外側に位置する。キ
ャリッジ20は排紙機構LMと平行に移動可能であり、
その移動範囲には排紙機構LMに対面する全範囲の他、
パージ装置42に対面する位置も含まれている。キャリ
ッジ20は印字ヘッドを搭載するものであり、パージ装
置42は印字ヘッドの回復動作を行うものである。排紙
機構LMは、印字済みの印刷用紙を排出するものであ
る。また、サブフレーム43の下面には、キャリッジ2
0の移動の駆動源であるCRモータ47が取り付けられ
ている。
【0018】次に、インクジェット式印字装置1の要部
を図2の側視図により説明する。図2はインクジェット
式印字装置1に上カバー26を取り付けた状態を示して
いる。キャリッジ20の左下方には、印刷用紙Sの搬送
を行うプラテンローラ18が設けられており、その軸の
両端は左右のサイドフレーム44、45に保持されてい
る。プラテンローラ18は、図示しないPFモータに駆
動されることにより給紙カセット46から供給される印
刷用紙Sを印字位置へ搬送するものである。そしてこの
ために、印刷用紙Sをプラテンローラ18に導く用紙ガ
イド19が設けられている。
【0019】プラテンローラ18の上方には、排紙機構
LMが設けられている。排紙機構LMは、排紙ローラ
3、これを保持するローラプレート2、そしてローラプ
レート2を操作する操作レバー4等を含んでいる。排紙
ローラ3は印字済みの印刷用紙Sを印字位置から排出す
るものであり、その軸の両端はローラプレート2に保持
されている。この排紙ローラ3は、プラテンローラ18
と平行に設けられており、PFモータから駆動を受けプ
ラテンローラ18と同じ外周速度で回転するようになっ
ている。
【0020】ローラプレート2は、排紙ローラ3の回転
軸を保持し、これを前後方向(図中左右方向)に移動さ
せて印刷用紙Sの厚さに拘らずヘッドギャップを一定に
維持するためのものである。図2では1個しか示されて
いないが実際には排紙ローラ3の軸の両端を保持するた
め左右のサイドフレーム44、45にそれぞれ、合計2
個設けられており、これらはローラカバー11により連
結されている。ローラカバー11は、両側のローラプレ
ート2を連結する目的の他、安全上回転物である排紙ロ
ーラ3等を覆う目的をも有する。そして、排紙ローラ3
に対置して拍車12が付設されている。拍車12は、排
紙ローラ3と印刷用紙Sとの密着を図るために図示しな
いバネにより弱く付勢されており、排紙ローラ3が回転
すると印刷用紙Sを介して摩擦で従転するようになって
いる。
【0021】このローラプレート2は、サイドフレーム
44に固定されたピボット10を中心に回動可能とされ
ており、この回動により排紙ローラ3を前後方向(図中
左右方向)に移動させる機能を有する。図2は排紙ロー
ラ3を前方(図中右方)に移動させた状態を示してい
る。そしてローラプレート2には、弧状孔5、8が設け
られている。弧状孔5には、サイドフレーム44に固定
して設けられたエンボス6が嵌合されており、弧状孔5
の端部がエンボス6に当接することによりローラプレー
ト2の回動範囲が規定されるようになっている。弧状孔
8には、操作レバー4の突起9が嵌合されている。
【0022】操作レバー4は、ローラプレート2の回動
をユーザーが手動で操作するためのものである。棒状の
操作レバー4は、サイドフレーム44に固定して設けら
れたレバー軸16に下端部が取り付けられ、手動操作で
回動できるようになっている。そして、操作レバー4の
枝部には突起9が形成され、ローラプレート2の弧状孔
8に嵌合されている。この突起9と弧状孔8との協動に
より操作レバー4の回動がローラプレート2に伝達され
る。ただし、操作レバー4における突起9の形成位置と
ローラプレート2における弧状孔8の位置及び形状とに
より、ローラプレート2の動きに対する操作レバー4の
動きのレバー比が大きくなるようにされている。印刷用
紙Sの厚さの違いはごくわずかなので、操作レバー4の
動きを大きくしないとユーザーに認識できないからであ
る。
【0023】この操作レバー4のほぼ中央にはバネフッ
ク15が形成され、引きバネ7が掛けられている。引き
バネ7の他端はレバー軸16の下方位置にサイドフレー
ム44に固定して設けられたバネフック17に掛けられ
ており、引きバネ7は自由長より伸長された状態となっ
ている。即ち引きバネ7は、バネフック15を下方に向
けて付勢している。操作レバー4を中間位置で止めずに
前方又は後方のいずれかに倒した状態にさせるためであ
る。尚、上カバー26には窓27が設けられており、操
作レバー4の先端はこの窓27から突出しているので、
上カバー26をつけたままで操作レバー4がどの位置に
あるか確認でき、その操作が可能である。
【0024】次にキャリッジ20は、インクジェット式
の印字ヘッド23等を搭載してこれをプラテンローラ1
8と平行に移動させるものである。このため、キャリッ
ジ20はプラテンローラ18と平行に配置されたガイド
バー21、22に摺動可能に載置されている。ガイドバ
ー21、22は、右端はサイドフレーム44に取り付け
られているが、左端はサイドフレーム45を越えてサブ
フレーム43の側壁に取り付けられている。印字ヘッド
23がサイドフレーム45の外側のパージ装置42に対
面する位置までキャリッジ20が移動できるようにする
ためである。このキャリッジ20の移動は、CRモータ
47を動力源とするベルト駆動による。
【0025】キャリッジ20にはヘッドホルダ25が脱
着可能に載置されている。印字ヘッド23はこのヘッド
ホルダ25に取り付けられている。印字ヘッド23の先
端の吐出面は、プラテンローラ18と排紙ローラ3との
間の印刷用紙Sに所定のヘッドギャップをもって対面し
ている。またヘッドホルダ25には、印字ヘッド23に
印刷インクを供給するインクカートリッジ24が取り付
けられている。尚、キャリッジ20の移動はガイドバー
21、22に沿っての動きだけであり、前後方向(図中
左右方向)の動きはない。
【0026】そして、プラテンローラ18と排紙ローラ
3との間には、用紙ガイド14がサイドフレーム44に
固定して設けられている。用紙ガイド14は、印字ヘッ
ド23からみて印刷用紙Sの裏側に位置する。そして、
この用紙ガイド14に印刷用紙Sを押圧するための用紙
押え13が設けられている。用紙押え13は、一端をサ
ブフレーム43の底板に取り付けられた板バネである。
【0027】次に、ローラプレート2のサイドフレーム
44への取付部を図4の部分断面図により説明する。サ
イドフレーム44には、ローラプレート2のピボット1
0を嵌合するための受穴30が形成されている。そし
て、ローラプレート2とサイドフレーム44とは、間に
弾性体であるブッシング29を挟持しつつピボット10
と受穴30とが嵌合して取り付けられている。このブッ
シング29は、ローラプレート2が勝手に動くのを防ぐ
摩擦材としての役割を有している。
【0028】続いて、インクジェット式印字装置1の動
作を説明する。インクジェット式印字装置1は、パソコ
ン等の印字データ作成装置を接続して使用する。インク
ジェット式印字装置1で給紙カセット46から供給され
た印刷用紙Sはプラテンローラ18により、印字ヘッド
23の吐出面と対面する印字位置へ搬送される。印刷用
紙Sを手差し給紙部41から差入れた場合も同様であ
る。印字位置を通過した印刷用紙Sは、排紙ローラ3に
より排出される。
【0029】印字位置では、印字ヘッド23により印刷
用紙Sに印字が行われる。即ち、印刷用紙Sは印字され
る行が印字ヘッド23と対面する位置で一旦停止され、
そしてキャリッジ20がプラテンローラ18と平行に移
動しつつ、印字ヘッド23がパソコン等から供給される
印字データに従い吐出面の吐出口から印刷インクを吐出
し、そのインクが印刷用紙Sに付着して印字がなされ
る。その行の印字が終了すると、プラテンローラ18及
び排紙ローラ3により印刷用紙Sが1行分送られ、次の
行について同様に印字がなされる。
【0030】ここで、プラテンローラ18と排紙ローラ
3とが同じ外周速度で回転し、更に印刷用紙Sは印字位
置より前方では用紙押え13により用紙ガイド14に押
し付けられ、印字位置より後方では拍車12により排紙
ローラ3に押し付けられるので、印字位置における印刷
用紙Sは弛むことがなく、印字ヘッド23の吐出面との
ヘッドギャップが一定に維持されるようになっている。
これにより印字の解像度が確保され、また印字ヘッド2
3が印刷用紙Sとの摩擦による損耗から保護されてい
る。
【0031】そしてインクジェット式印字装置1では、
使用する印刷用紙Sの厚さに応じて操作レバー4を操作
しローラプレート2を移動させることにより、ヘッドギ
ャップを正常値に維持して印字を行うことができる。ま
ず図2に示す状態は、操作レバー4を前方に倒した状態
であって、ローラプレート2が前方に移動した状態であ
る。ここで、ローラプレート2の弧状孔5の後端部がエ
ンボス6に当接して位置決めされている。このとき排紙
ローラ3は最も前方に移動した状態であり、印刷用紙S
として通常のコピー用紙のような薄いものを用いた場合
にヘッドギャップが最適となる位置である。
【0032】印刷用紙Sとして封筒のような厚いものを
使用する場合には、このままでは印刷用紙Sの厚みの分
ヘッドギャップが小さくなり印字の解像度が悪くなって
しまうので、操作レバー4を操作してこれを調整する。
即ち図3に示すように操作レバー4を後方に倒すと、突
起9と弧状孔8との協動によりローラプレート2が回動
し、弧状孔5の前端部がエンボス6に当接して位置決め
された状態となる。このとき排紙ローラ3は図2の場合
と較べてわずかながら後方に移動している。このため印
字位置における印刷用紙Sも図2の場合と較べてわずか
に印字ヘッド23の吐出面から遠ざかっている。これに
より印刷用紙Sの厚みがキャンセルされ、ヘッドギャッ
プが最適値となるのである。
【0033】ここで、操作レバー4のバネフック15に
引きバネ7の付勢力が作用しているので、操作レバー4
が中間位置にあるといずれかの向きに引き倒される。こ
のことと弧状孔5のエンボス6への当接とにより、図
2、図3の各状態での位置決めがなされている。また、
操作レバー4がひとりでに動いて排紙ローラ3の位置が
ずれることが防止されている。更に、ローラプレート2
とサイドフレーム44との間に挟持されているブッシン
グ29の摩擦によっても、排紙ローラ3の位置がずれる
ことが防止されている。
【0034】またインクジェット式印字装置1では、印
字ヘッド23がインクジェット式であるためにときどき
印字ヘッド23のパージ動作をする必要があるので、適
切な頻度でキャリッジ20を印字範囲外に移動させるこ
とにより印字ヘッド23をパージ装置42に対面させる
ようにしている。ここで、印刷用紙Sの厚い薄いに拘ら
ずキャリッジ20の前後移動がないので、キャリッジ2
0をそのままガイドバー21、22に沿って移動させる
だけで印字ヘッド23が正しい相対位置をもってパージ
装置42に対面し、パージ動作可能な状態となる。
【0035】以上詳細に説明したように、本実施例にか
かるインクジェット式印字装置1では、印字済みの印刷
用紙Sを排出する排紙ローラ3の軸端をローラプレート
2に保持し、このローラプレート2をサイドフレーム4
4に対し回動可能としたので、印刷用紙Sの厚さに応じ
てローラプレート2を回動させて排紙ローラ3の位置を
変え、もって印字ヘッド23と印刷用紙Sとのヘッドギ
ャップを正しくすることができ、解像度のよい良好な印
字をすることができる。そして、排紙ローラ3がプラテ
ンローラ18と同じ外周速度で回転するようにし、また
印刷用紙Sを印字位置の前後でそれぞれ押圧する用紙押
え13及び拍車12を設けたので、印刷用紙Sが印字位
置で弛むことがなく印字中ヘッドギャップが正しく維持
され、印字の解像度の悪化や印字ヘッド23の吐出面の
摩擦損耗がない。
【0036】また、ローラプレート2の回動移動を操作
する操作レバー4を設け、その操作部分を上カバー26
の窓27から突出させたので、上カバー26を取り外す
ことなく排紙ローラ3がいかなる位置にセットされてい
るか確認でき、またこれを操作することができる。そし
てこの操作レバー4の移動量は、排紙ローラ3の実際の
移動量よりはるかに大きいので、ユーザーが容易にその
状態を認識することができる。そして、ローラプレート
2にサイドフレーム44のエンボス6を嵌合する弧状孔
5を設け、操作レバー4を前後いずれかに倒した位置に
向けて付勢する引きバネ7を設けたので、排紙ローラ3
は前進位置か後退位置かのいずれかに位置決めされる。
また、ローラプレート2とサイドフレーム44との取付
部分にブッシング29を挟持させたので、その摩擦によ
りローラプレート2の位置が保持され、操作レバー4を
操作しないときにひとりでに動くことがない。
【0037】そして、ヘッドギャップの調整を排紙ロー
ラ3の前後移動により行いキャリッジ20の前後移動は
ないので、印字ヘッド23の回復の際は、キャリッジ2
0をそのままガイドバー21、22に沿って回復位置に
移動させればよく、パージ装置42の揺動機構その他の
複雑な機構を要しない。
【0038】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良、変形が可能であることは勿論である。例えば前記実
施例において、拍車12として図2に示すように歯車を
用いているが、印刷用紙Sと滑らない表面性状であれば
歯のないローラでもよい。また、用紙押え13により印
刷用紙Sを用紙ガイド14に押圧するようにしている
が、用紙ガイド14でなくプラテンローラ18に押圧す
るようにしてもよい。更に、操作レバー4の停止位置は
2箇所のみに限らず、3箇所以上の停止位置を有するよ
うにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、ロー
ラプレートを設けて排出ローラを前後移動させてヘッド
ギャップを調整し、押圧手段によりこの排出ローラに被
印字体を押圧するようにしたので、キャリッジを前後揺
動させる機構を備える必要がなく、従ってヘッド回復機
構をこれに随動させる機構やキャリッジが回復位置に移
動する際にキャリッジの揺動機構をもとに戻す機構を要
しないで、ヘッドギャップの調整ができる。これにより
印字の解像度の確保と印字ヘッドの保護とが達成されて
いる。
【0040】また本発明では、リミット手段を設けてロ
ーラプレートの移動範囲を規制するようにしたので、排
出ローラの移動範囲を画定して薄い被印字体と厚い被印
字体とに対処することができる。更に、ローラプレート
の移動を移動量の大きい操作レバーにより行うこととし
たので、その調整の操作及び確認は容易に行うことがで
きる。また、この操作レバーの先端部が印字装置のカバ
ーより外に突出しているので、このカバーを外すことな
く上方から操作レバーを操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット式印字装置の上カ
バーを除去した状態での全体斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェット式印字装置の要部を
説明する透視図である。
【図3】操作レバーを後方に倒した状態を説明する透視
図である。
【図4】サイドフレームとローラプレートとの取付部分
を説明する断面図である。
【図5】従来のインクジェット式印字装置の要部を説明
する図である。
【図6】従来のインクジェット式印字装置で厚い印刷用
紙にヘッドギャップを合わせた状態を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 インクジェット式印字装置 2 ローラプレート 3 排紙ローラ 4 操作レバー 5 弧状孔 6 エンボス 12 拍車 18 プラテンローラ 23 印字ヘッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口からインクを被印字体に吐出して
    印字するインクジェット式の印字ヘッドと、被印字体を
    前記印字ヘッドに対面する位置へ搬送する搬送ローラと
    を有するインクジェット式印字装置において、 被印字体を前記印字ヘッドに対面する位置から排出する
    排出ローラと、 被印字体を前記排出ローラに押圧する押圧手段と、 前記排出ローラを軸支すると共に前後に移動可能なロー
    ラプレートとを設けたことを特徴とするインクジェット
    式印字装置。
  2. 【請求項2】 前記ローラプレートの移動範囲を規制す
    るリミット手段と、 前記ローラプレートを前後に移動させる操作レバーとを
    有し、 前記操作レバーの移動量が前記ローラプレートの移動量
    より大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット式印字装置。
  3. 【請求項3】 装置上方を覆うカバーを有し、 前記操作レバーは、その先端部が前記カバーより外方に
    突出して設けられていることを特徴とする請求項2に記
    載のインクジェット式印字装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7549714B2 (en) 2002-09-30 2009-06-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image recording apparatus and carriage with adjustable recording head supporting points
CN107284022A (zh) * 2017-07-18 2017-10-24 浙江乐佳机电有限公司 一种应用于刺绣机上且喷嘴角度精确可调的喷绘装置
JP2020049847A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置

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