JP3651047B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両用空気調和装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、外気温度センサを使用せずに、外気温度を推定するものが特開昭63─287619号公報に開示されている。
このものは、外気温度を推定する手段として、内気温度Trの変化量が5分の間に2℃以上変化しない場合において、エアミックスダンパ(30、公報上の数字)の開度θ(MAXクール時0度〜MAXホット時100度)に基づいて、外気温度を推定するものである。具体的には、エアミックダンパ(30)の開度θがホット側に位置する時は、外気温度が低いと推定し、エアミックダンパ(30)の開度θがクール側に位置する時は、外気温度が高いと推定する。そして、この推定した外気温度を用いて、空調装置の制御、例えば乗員の温感に応じて夏期は低めに、冬期は高めに目標吹出温度を補正したり、また車室内の操作パネルに表示させる表示情報として活用するものである。
【0003】
また、この公報上には、エアミックスダンパ(30)の開度θではなく、目標吹出温度TAOに基づいて外気温度を推定する旨が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、内気温度Trが安定状態である場合でも、例えば外気温度が夏期などのように非常に高い場合、例えば35度や38である場合において、エアミックダンパ(30)の開度θは共に0度となり、実際の外気温度が38度であったとしても推定される外気温度は35度といったことが起こり、正確な外気温度の推定ができないという問題がある。
【0005】
また、日射量の変化による室温のバランス変化が考慮されていない為、正確さに劣る。
また、上記従来公報には、目標吹出温度に基づいて外気温度を推定する旨が記載されているが、具体的な外気温度の推定方法は、何も開示されていない。
そこで、本発明は、目標吹出温度に基づいて外気温度を推定する具体的な方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、
車室内の空気温度を検出する車室内温度検出手段と、
この車室内の設定温度を設定する設定温度設定手段と、
この車室内に入射する日射量を検出する日射量検出手段と、
少なくとも前記車室内温度検出手段と前記設定温度設定手段との出力値に基づき、車室内に吹き出す空気温度の目標吹出温度を比例積分演算により算出する目標吹出温度算出手段と、
この目標吹出温度算出手段が算出した目標吹出温度と、前記日射量検出手段と、前記車室内温度検出手段および前記設定温度設定手段の出力値との熱平衡関係により車室外の空気温度を推定する外気温度推定手段とを備え、
前記車室内温度検出手段の検出値は、車両用空気調和装置の吹出モードに応じて補正されることを技術的手段として採用する。
【0007】
また、 請求項1記載の車両用空気調和装置は、前記車室内温度検出手段の検出値と前記設定温度設定手段の設定温度との差の大きさが所定値以下か否かを判定する判定手段と有しており、前記外気温度推定手段は、この判定手段が前記車室内温度検出手段の検出値と前記設定温度設定手段の設定温度との差の大きさが所定値以下であると判定した場合に、外気温度を推定する構成としてもよい。
【0008】
また、前記目標吹出温度算出手段の算出する目標吹出温度は、目標吹出温度補正手段により、前記日射量検出手段および前記外気温度推定手段の出力値に応じて補正される構成としても良い。
【0009】
前記目標吹出温度補正手段は、前記設定温度設定手段の出力値を変更することを技術的手段として採用する。
【0010】
【作用および発明の効果】
目標吹出温度算出手段が、少なくとも前記車室内温度検出手段と前記設定温度設定手段との出力値に基づき、車室内に吹き出す空気温度の目標吹出温度を比例積分制御式により算出する。そして、外気温度推定手段により、この目標吹出温度算出手段が算出した目標吹出温度と、前記日射量検出手段と、前記車室内温度検出手段および前記設定温度設定手段の出力値との熱平衡関係により車室外の空気温度が推定される。
【0011】
すなわち、目標吹出温度算出手段は、目標値である目標吹出温度を算出するため、その算出値が制限されることが無く、また比例積分演算により車室内の空気温度が設定温度となるように空調状態を制御する。そして、外気温度算出手段が、目標吹出温度算出手段が算出した目標吹出温度と、日射量検出手段と、車室内温度検出手段および設定温度設定手段の出力値との熱平衡関係により、正確な外気温度を推定できるようになる。
また、前記車室内温度検出手段の検出値は、車両用空気調和装置の吹出モードに応じて補正されることにより、前記車室内温度検出手段の出力値と車室内の平均室温とのずれを補正できる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の第1実施例を図面に基づき説明する。
図2に車両用空気調和装置1の全体構成図を示す。
本実施例の車両用空気調和装置1は、車室内に送風空気を導くダクト2、ダクト2内の空気を導入して車室内へ送る送風機3、冷房手段を構成する冷凍サイクル4、暖房手段をなすヒータコア5、およびエアコン制御装置6を備える。
【0013】
送風機3は、ブロアケース3a、遠心式ファン3b、ブロアモータ3cよりなり、ブロアモータ3cへの印加電圧(以下ブロア電圧という)に応じてブロアモータ3cの回転速度が決定される。ブロア電圧は、モータ駆動回路7を介してエアコン制御装置6からの制御信号に基づいて制御される。
ブロアケース3aには、車室内の空気(内気)を導入する内気導入口8と車室外空気(外気)を導入する外気導入口9とが形成されると共に、吸込口モードに応じて内気導入口8と外気導入口9とを選択的に開閉する内外気切換ダンパ10が設けられている。
【0014】
ダクト2の空気下流端は、デフロスタダクト2a、フェイスダクト2b、フットダクト2cに分岐されて、各ダクト2a〜2cの先端が車室内に開口するデフロスタ吹出口11、フェイス吹出口12、フット吹出口13とされている。各ダクト2a〜2cの空気上流開口部には、吹出モードに応じて各ダクト2a〜2cを選択的に開閉する吹出口切換ダンパ14、15が設けられている。
【0015】
冷凍サイクル4は、電磁クラッチ16を介して車両の走行用エンジン(図示しない)によって駆動される冷媒圧縮機17、この冷媒圧縮機17で圧縮された高温高圧の冷媒をクーリングファン18の送風を受けて凝縮液化する冷媒凝縮器19、この冷媒凝縮器19によりに導かれた冷媒を一時蓄えて液冷媒のみを流すレシーバ20、このレシーバ20より導かれた液冷媒を減圧膨張する減圧装置21、ダクト2内に配されて、減圧装置21で減圧された低温低圧の冷媒を送風機3の送風を受けて蒸発させる冷媒蒸発器22の各機能部品より構成され、それぞれ冷媒配管23によって環状に接続されている。なお、電磁クラッチ16は、クラッチ駆動回路24を介して、エアコン制御装置6より出力される制御信号(ON−OFF信号)に基づいてON−OFF制御される。
【0016】
ヒータコア5は、ダクト2内で冷媒圧縮機22の下流(風下)に配されて、エンジン冷却水を熱源として通過する空気を加熱する。このヒータコア5は、ダクト2内を流れる空気がヒータコア5を迂回して流れるバイパス通路25を形成するように配されており、そのバイパス通路25を通過する空気量とヒータコア5を通過する空気量との割合がエアミックスダンパ26によって調節される。
【0017】
エアコン制御装置6は、空調制御に係わる制御プログラムや演算式等が記憶されたマイクロコンピュータ(図示しない)を内蔵する。このエアコン制御装置6は、エアコン操作パネル27より出力される操作信号および各センサ(後述する)からの検出信号に基づいて、各ダンパ(内外気切換ダンパ10、吹出口切換ダンパ14、15、エアミックスダンパ26)を駆動するそれぞれのサーボモータ28、29、30、ブロアモータ3cを駆動するモータ駆動回路7、電磁クラッチ16を駆動するクラッチ駆動回路24へ制御信号を出力する。
【0018】
エアコン操作パネル27は、車室内のインストルメントパネル(図示しない)に配されて、乗員の希望する車室内温度を設定し、本発明の設定温度設定手段をなす温度設定器31、車室内を温度設定器31で設定された温度に保つように各空調機器の自動制御をエアコン制御装置6に指令するオートスイッチ32、吹出口11〜13を選択する吹出口モードスイッチ33、吸込口(内気導入口8と外気導入口9)を選択する吸込口モードスイッチ34、送風機3の送風レベルを調節す風量設定スイッチ35などが設けられている。
【0019】
なお、吹出モードスイッチ33は、フェイス吹出口12だけから空気を車室内に送風するフェイスモード(Face)、フット吹出口13だけから空気を車室内に送風するフットモード(Foot)、フェイス吹出口12およびフット吹出口13の両方から車室内に空気を送風するバイレベルモード(B/L)が選択可能となっている。
【0020】
上記各センサは、本発明の内気温度検出手段をなし、車室内温度(内気温度Tr)を検出する内気センサ36、本発明の日射量検出手段をなし車室内進入する日射量(日射量Ts)を検出する日射センサ38、冷媒圧縮機22の通過直後の吹出空気温度(エバ後温度Te)を検出するエバ後温度センサ39、エンジン冷却水の温度(冷却水温)Tw)を検出する水温センサ40等である。
【0021】
また、内気センサ36は、図3中a〜dに示すように車室内の様々な位置に設置されるが、本実施例では図3中a、すなわち運転者の前方で、ハンドル(図示しない)の近傍に設置されている。
次に本実施例におけるエアコン制御装置6の処理手順を図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0022】
先ず、ステップS100では、タイマーなどを初期化し、フラグに0をセットする。
次に、ステップS200では、温度設定器31にて設定された設定温度Tsetを読み込み、記憶する。
次に、ステップS300では、各センサ、つまり内気センサ36が検出する内気温度Tr、日射センサ38が検出する日射量Ts、エバ後温度センサ39が検出するエバ後温度Te、水温センサ40が検出する冷却水温Twを読み込み、記憶する。
【0023】
次に、ステップS400では、ステップS300にて記憶された内気温度Trの補正を行う。つまり、内気センサ36は、一般的に車室内の平均温度をずれなく検出すること要求されるが、内気センサ36の設置位置近傍の機器の発熱、セ内気センサ36の自己発熱などにより内気温度Trにずれが生じる。
また、従来、車両用空調和装置は、主として線形フィードバック制御などの制御方法を用い、フィードバックゲインをうまくとることにより、内気センサ36の検出値を車室内の平均温度となるように補正を行っていた。しかしながら、後述するが本実施例における車両用空気調和装置1は、比例積分制御(PID制御)にて、内気センサ36の検出する車室内の空気温度と、温度設定器31の設定温度とが一致するように制御されるため、上述したずれを補正する手段が無いという問題がある。
【0024】
図5に具体的に本発明者が実験検討した結果を示す。
なお、この実験条件は、常時フットモード、外気温度─10度および10度でのウォームアップ時の空調状態にて行われたものである。
つまり、図5中直線で示すように内気センサ36は、車室内の平均室温を検出する必要があるが、図5に示すように特にウォームアップ初期時において、内気センサ36の検出する車室内の空気温度が、平均室温より大きくなっていることがわかる。
【0025】
そこで、本実施例では、このずれを補正するために、以下に述べるような手段を用いる。
つまり、このずれは、車室内の空気の流れによって大きく変化する。そして、この気流は吹出口モードによって変化するため、内気センサ36の検出する内気温度Trを吹出口モードに応じて補正してやる。具体的には、図6に応じて補正し、補正内気温Trhとする。例えば、車両用空気調和装置がフットモードで作動している場合、図5に示す実験結果から内気センサ36の検出する内気温Trは平均室温より大きくなっていることから、図6に示すように内気温Trを下げるように補正し、補正内気温Trhとする。
【0026】
また,その他の吹出モード、フェイスモード、バイレベルモードにおいても、実験結果(ここでは掲載しない)に基づいて、内気温Trが車室内の平均室温となるように図6に示すように補正してやる。
次にステップS500およびステップS600では、本発明の要部である外気温度Tamの推定および比例積分演算による目標吹出温度を算出するが、詳しい説明は後にする。
【0027】
次にステップS700では、エアミックスダンパ26の開度SWをステップS300およびステップS600にて記憶および算出された検出値に基づき、下に示す数式(1)から算出する。
SW=(TAO─Te)/(Tw─Te)×100(%) (1)
次にステップS800ないしステップS1000では、図7に示す特性図からブロアモータ3cに印加されるブロア電圧、吸込口モード、吹出口モードを決定する。
【0028】
次にステップS1100では、上述のステップSにて決定された各目標値が得られるように、各サーボモータ28〜30、モータ駆動回路7へ制御信号を出力して、内気切換ダンパ10、吹出口切換ダンパ14、15、エアミックスダンパ26、およびブロアモータ3cを制御する。
次にステップS1200では、所定の制御周期τが経過したか否かを判定し、経過した場合はリターンされ、ステップS200以下の処理を繰り返す。また、所定の制御周期τが経過していない場合は、制御周期時間τが経過するまでステップS1200を繰り返す。
【0029】
以下、上述したステップS500およびステップS600を詳しく説明する。なお、ここでは、推定された外気温度を用いた補正制御および日射量Tsに応じた補正制御を含んで説明する。
図1にステップS500の要部を示すフローチャートを示す。なお、ステップS500はステップS400が終了すると同時に実行されるものである。
【0030】
先ず、ステップS501では、補正内気温Trhと設定温度Tsetとの差の大きさが所定値α以下であるか否かを判定する。つまり、補正内気温Trhと設定温度Tsetとの差が大きいと外気温度Tamの推定精度が悪いため、外気温度Tamの推定を行うか否かを判定するものである。そして、この判定結果がYESの場合はステップS502に進み、NOの場合はステップS506に進み、フラグに0をセットし(この場合、フラグが0の状態が続く)、ステップS600に進む。なお、このステップS501にて本発明の判定手段を構成する。
【0031】
ステップS502では、フラグが0にセットされているか否かを判定する。つまり、ここでは車両のイグニッションスイッチがONしてから車両用空気調和装置1が初めて吹出温度を自動制御したか否かを判定する。この判定結果がYesの場合はステップS503に進み、この判定結果がNOの場合はステップS505に進む。
【0032】
ステップS503では、初期設定として外気温度βを10度と設定する。つまり、初めて車両用空気調和装置1が吹出温度を自動制御した場合、外気温度が分からないために仮の外気温度として10度に設定する。
次にステップS504では、ステップS200〜400およびステップS500にて検出または設定された空調条件から仮の目標吹出温度TAOを下の数式(2)に基づいて算出する(なお、ステップS504にて本発明の外気温度推定手段と構成する)。
【0033】
TAO=Kset・Tset−Kr・Trh−Ks・Ts+C (2)
なお、ここでKset、Kr、Ks、Cは定数であるが、Cは外気温度が10度に相当する熱負荷を表しており、これによって数式(2)は熱平衡式を表すものである。
次にステップS505では、下に示す数式(3)で表す熱平衡式を変形して外気温度Tamを推定するとともに、フラグを1にセットする。
【0034】
Tam=(TAO─Kset・Tset−Kr・Trh−Ks・Ts+D)/Kam なお、Dは定数である。 (3)
なお、ここで、初めて吹出温度を自動制御した場合は、外気温度Tamは当然10度と算出され、ステップS600に進む。
ステップS600では、実際の吹出口から吹出される目標値となる真の目標吹出温度TAOn を下の数式(4)および(5)から算出する。なお、ここでは比例積分演算によって目標吹出温度TAOn を算出する(なお、ステップS600にて本発明の目標吹出温度算出手段を構成する)。
【0035】
TAOn =TAOn-1 +(K・(En −En-1 )+L・En +M・(En ─2En-1 +En-2 )) (4)
n =Trh−(Tset+ΔT1+ΔT2) (5)
なお、K、L、Mは(ゲイン(定数)、nは今回の算出値、n−1は前回の算出値である。また、このような比例積分演算は、設定温度Tsetと内気温Trhが検出可能であるならば、この設定温度Tsetと内気温Trhとの差に基づいて自動的に設定温度Tsetと内気温Trhとが同じになるように制御されるものである。そして、目標吹出温度TAOn は、目標値であるため実際にはあり得ない数値、例えば─50度などの数値を算出する。
【0036】
また、ΔT1は推定された外気温Tamに応じた補正項であり、また、ΔT2はステップS300にて記憶された日射量Tsに応じた補正項である。具体的に説明すると外気温Tamが高い時は(例えば30度)、上記数式(4)にて算出されたTAOn ではなく、乗員の温感に合わせて若干、目標吹出温度TAOn を低く設定し、また、外気温Tamが低い時は(例えば5度)、上記数式(4)にて算出された目標吹出温度TAOn を若干高めに設定したいため、下の数式(6)にてTAOn の補正を行う。
【0037】
ΔT1=ε・(Tam−β) ε<0 (6)
すなわち、設定温度Tsetを変更することにより、目標吹出温度TAOn を補正する。
また、日射量Tsについても同様な考え方を用いて、下の数式(7)を用いて日射量Tsが多い程、設定温度Tsetを下げるように補正してやる。
【0038】
ΔT2=γ・Ts γ<0 (7)
具体的にステップS500およびステップS600の作用を説明すると、車両のイグニッションスイッチがONされた後、初めて吹出温度が自動的に制御され、かつ補正内気温Trhと設置温度Tsetとの差の大きさが所定値α以上である場合、ステップS600にて真の目標吹出温度TAOn が算出される。
【0039】
そして、補正内気温Trhと設置温度Tsetとの差の大きさが所定値α以上が続いた場合、ステップS501、ステップS600と進むうちに、徐々に補正内気温Trhと設置温度Tsetとの差の大きさが小さくなり、ステップS501でYESと判定される。
ステップS502では、YESと判定され、ステップS503〜ステップS505に進み、外気温度Tamの初期設定値βとして10度と初期設定されるとともに、ステップS505にてフラグに1がセットされる。
【0040】
そして、ステップS600では、上記数式(5)および(6)から真の目標吹出温度TAOn を算出するとともに、外気温度Tamおよび日射量Tsに応じてTAOn が補正されるが、外気温度Tamが10度と設定されているため、差し引き0となり、外気温度Tamによる目標吹出温度TAOn の補正は行われず、日射量Tsに応じたTAOn の補正制御が行われる。
【0041】
次に図4に示すフローチャートを抜け、ステップS501に進み、YESと判定されると、前回のステップS505にてフラグが1にセットされているために、ステップS502では、NOと判定され、ステップS505に進む。ステップS505では、前回ステップS600にて算出された目標吹出温度TAOn と数式(2)で表す熱平衡式により、外気温度Tamが推定される。ここで、前回は数式(3)により外気温度Tamは10度と設定されているが、数式(3)中の目標吹出温度TAOと比例積分演算で算出された目標吹出温度TAOn とは異なるため、本来の外気温による熱バランス分だけずれ、推定された外気温度Tamは10度とはならない。
【0042】
そして、例えばここで推定された外気温度Tamが30であったならば、ステップS600において、数式(6)で表されるΔT2は、負となり設定温度Tsetを下げるように、また日射量Tsに応じて目標吹出温度TAOn が補正される。すなわち、初期設定である外気温度βによってΔT2は、負とも正ともなるため、外気温度βを設定することで乗員の温感に合わせて補正が行える。
【0043】
また、図4に示すフローチャートが進むうちにステップS20にて設定温度Tsetが変更され、ステップS501にてNOと安定されるとフラグが1から0にセットしなおされ、ステップS600に進む。
そして、補正内気温Trhと設定温度Tsetとの差の大きさが所定値αより小さくなると、ステップS501にてYES、さらにステップS502にてYESと判定される。
【0044】
つまり、一旦、補正内気温Trhと設定温度Tsetとの差の大きさが所定値αより大きくなると、外気温度推定の精度が悪くなるため、初期設定といて外気温度βを10度とする。
このようにステップS200からステップS1200と進む度に、補正内気温Thrと設定温度Tsetとの差の大きさが順次無くなり、補正内気温Thrと設定温度Tsetとは、ほぼ同じとなる。そして、このような状態では、TAOn は、外気温度を検出する外気センサがある場合における、数式(3)を変形させた変形式より算出されるTAOと同じ値を示すようになり、数式(3)の熱平衡式により正確な外気温度が検出できるようになり、さらに外気温度Tamによる目標吹出温度TAOn の補正が精度良く行えることができる。
【0045】
以上のように、目標吹出温度TAOn から外気温度を推定することで、例えば、夏期など外気温度が高い状態である場合、エアミックダンパ26の開度SWが0度である状態が続いたとしても、目標吹出温度TAOn は計算上の目標値であるため、外気温度が例え40度であったとしても、推定される外気温度は頭打ちされることはなく、正確な外気温度Tamの推定が行うことができ、例えば、この推定された外気温度を乗員に表示させることが可能となる。
【0046】
また、日射量Tsおよび推定された外気温度Tamに応じ、設定温度Tsetを変更することにより、比例積分演算にて吹出温度を制御する際、乗員の温感に合わせて補正制御することが可能となる。
なお、上記第1実施例では、ステップS400にて内気温Trを図6に基づいて吹出モードに応じて補正したが、図8に示すように行っても良い。
【0047】
具体的には、ステップ400ステップS401にて先ず吹出口モードを判定し、この判定結果がフェイスモードである場合はステップS402に、フットモードである場合はステップS404に、バイレベルモードである場合は、ステップS403に進む。
そして、ステップS402ないしステップS404では、吹出口モード毎にゲインGおよび補正定数Cが設定され、ステップS405に進む。
【0048】
さらにステップS405では、下の数式(7)に基づいて補正内気温Trhが算出される。
Thr=G・Tr+C (7)
また、ここでは補正内気温Trhを数式(7)の線形式を用いたがマップ、非線形式またはファジー理論などで行っても良い。
【0049】
また、上記第1実施例では、外気温度Tamの推定を補正内気温Thrと設定温度Tsetとの差の大きさ所定値αより小さい場合に行っているが、全範囲で行っても良い。
また、上記第1実施例では、エアミックス方式の車両用空気調和装置1について説明したが、リヒ─ト式などいかなる空調方式に適用しても良い。
【0050】
また実施例では比例積分演算を用いているが比例微分積分演算としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における外気温度推定を示すフローチャートである。
【図2】上記第1実施例における車両用空気調和装置の全体構成図である。
【図3】上記第1実施例における内気センサの取付位置を示す図である。
【図4】上記第1実施例における車両用空気調和装置のフローチャートを示す図である。
【図5】内気センサの検出値と平均室温とのずれを表す実験データである。
【図6】吹出口モードに応じた内気センサの補正を表す図である。
【図7】目標吹出温度TAOn とブロア電圧、吸込口モードおよび吹出口モードとの関係を示す図である。
【図8】他の例を示す図である。
【符号の説明】
6 エアコン制御手段
31 温度設定器(設定温度設定手段)
36 内気温センサ(車室内温度検出手段)
38 日射センサ(日射量検出手段)

Claims (4)

  1. 車室内の空気温度を検出する車室内温度検出手段と、
    この車室内の設定温度を設定する設定温度設定手段と、
    この車室内に入射する日射量を検出する日射量検出手段と、
    少なくとも前記車室内温度検出手段と前記設定温度設定手段との出力値に基づき、車室内に吹き出す空気温度の目標吹出温度を比例積分演算により算出する目標吹出温度算出手段と、
    この目標吹出温度算出手段が算出した目標吹出温度と、前記日射量検出手段と、前記車室内温度検出手段および前記設定温度設定手段の出力値との熱平衡関係により車室外の空気温度を推定する外気温度推定手段とを備え、前記車室内温度検出手段の検出値は、車両用空気調和装置の吹出モードに応じて補正されることを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 請求項1記載の車両用空気調和装置は、前記車室内温度検出手段の検出値と前記設定温度設定手段の設定温度との差の大きさが所定値以下か否かを判定する判定手段を有しており、前記外気温度推定手段は、この判定手段が前記車室内温度検出手段の検出値と前記設定温度設定手段の設定温度との差の大きさが所定値以下であると判定した場合に、外気温度を推定することを特徴とする車両用空気調和装置。
  3. 前記目標吹出温度算出手段の算出する目標吹出温度は、目標吹出温度補正手段により、前記日射量検出手段および前記外気温度推定手段の出力値に応じて補正されることを特徴とする請求項1記載の車両用空気調和装置。
  4. 前記目標吹出温度補正手段は、前記設定温度設定手段の出力値を変更することを特徴とする請求項3記載の車両用空気調和装置。
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