JP4573151B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガスセンサによって検出された車室外空気の汚染度により車室外空気と車室内空気との導入割り合いを自動制御するインテーク制御手段を備える車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載されるエアコンが外気導入モードで使用されている場合には、排気ガスの吸入により車室内環境が害される不都合があり、このため、特開昭59−23722号公報に示されるように、車室外空気の汚染度をガスセンサによって感知し、このガスセンサの出力値に基づいて車室外空気の導入量を調整する技術が公知となっている。
【0003】
ところが、このようなインテーク制御に用いる車室外空気の汚染度を検出するためのガスセンサは、正常な検出値を安定して出力するまでに十分に温められている必要があり、外気導入量を調節するインテーク制御の初期においては、ガスセンサが十分に温められていないために正常な検出値が得られなくなり、実際の汚染度よりも高い汚染度が検出されてしまう不都合が確認されている。このため、従来においては、特開平7−69037号公報に示されるように、ガスセンサを加熱する手段を設け、空気取り入れモードの自動制御の立ち上がり時間を短縮することなどが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ガスセンサを加熱手段によって予熱するようにしても、起動初期からガスセンサを十分に加熱することは困難であり、ガスセンサの上述した誤検出を避けることはできない。その結果、起動初期において車室外空気の汚染度がないにも拘わらず、汚染があると誤検出して車室外空気の導入量を減少する方向にインテーク装置が制御されると、窓ガラスに曇りが生じやすくなる不都合が生じる。特に、このような不都合は、暖房起動時において顕著に生じやすくなるので、ガスセンサが正常に動作するまでの過渡時において、適切な処置を講ずる必要がある。
【0005】
また、ガスセンサによって汚染度が実際よりも高い側に誤検出され、外気導入量の割り合いが減少すると、その分、内気導入量の割り合いが増加することになるが、内気導入量の割り合いが増加してくると、外気導入時と内気導入時との通気抵抗の違いから車室へ供給される風量が多くなり、また、その結果として冷暖房能力が増大してくるので、車室内の空調バランスが崩れてフィーリングが悪化する不都合が生じてくる。
【0006】
そこで、この発明においては、ガスセンサを利用して外気導入量を調節するインテーク制御を行う初期の段階でガスセンサが十分に温められずに誤検出することによって生じ得る上述した各種の現象を回避することができる車両用空調装置を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この発明に係る車両用空調装置は、車室外空気の汚染度を検出するガスセンサと、車室外空気と車室内空気との導入割り合いを調節するインテーク装置と、前記ガスセンサによって検出された汚染度が大きくなるほど前記インテーク装置による車室外空気の導入割り合いを小さく制御するインテーク制御手段と、車室内の熱負荷に応じて吹出モードを切り替える吹出モード切換装置を制御する制御手段と、前記インテーク制御手段による制御が開始されてから前記ガスセンサが安定して動作するための所定条件を満たしているか否かを判定する所定条件判定手段と、前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、前記吹出モードの切替点をデフ吹出口が開口する吹出モードを形成しやすくする方向へ補正制御する補正制御手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
したがって、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するまでの間は、ガスセンサによって汚染度が高い側に誤検出されるため、インテーク装置による車室外空気の導入割り合いが小さくなってくるが、このような場合には、補正制御手段によってデフ吹出口が開口する吹出モードが形成されやすくなるように吹出モードの切替点が補正されるので、デフ吹出口から窓ガラスへ送風されやすくなり、窓ガラスの曇りを抑えることが可能となる。
【0009】
また、上記課題を達成するために、本発明に係る車両用空調装置は、車室外空気の汚染度を検出するガスセンサと、車室外空気と車室内空気との導入割り合いを調節するインテーク装置と、前記ガスセンサによって検出された汚染度が大きくなるほど前記インテーク装置による車室外空気の導入割り合いを小さく制御するインテーク制御手段と、車室内の熱負荷に応じて決定される目標吹出温度となるよう車室へ供給する空気の温度を調節する温調手段と、前記インテーク制御手段による制御が開始されてから前記ガスセンサが安定して動作するための所定条件を満たしているか否かを判定する所定条件判定手段と、前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、前記目標吹出温度を暖房運転時には低く、冷房運転時には高く補正制御する補正制御手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
したがって、このような構成とすれば、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するまでの間にガスセンサが誤検出してインテーク装置による車室外空気の導入割り合いが小さくなった場合には、車室に供給される風量が多くなって冷暖房能力が過剰になるが、暖房運転時には目標吹出温度が低くく、また、冷房運転時には目標吹出温度が高く補正されるので、冷暖房能力が過剰になることを防ぐことが可能となる。また、暖房運転時には、目標吹出温度を低く補正することにより、窓ガラスの曇りの誘発を抑えることが可能となる。
【0011】
尚、この構成においても、車室内の熱負荷に応じて吹出モードを切り替える吹出モード切換装置を制御する制御手段をさらに備え、前記補正制御手段は、さらに、前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、前記吹出モードの切替点をデフ吹出口が開口する吹出モードを形成しやすくする方向へ補正制御するものであってもよい。
【0012】
また、車両用空調装置は、冷却用熱交換器へ冷媒を供給するコンプレッサをさらに備え、前記補正制御手段は、さらに、所定条件判定手段により所定条件を満たしていると判定されるまで、コンプレッサを強制的に稼動させるものであってもよい。
【0013】
このような構成とすれば、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するまでの間にガスセンサが誤検出してインテーク装置による車室外空気の導入割り合いが小さくなった場合でも、コンプレッサが強制的に稼動して冷却用熱交換器に冷媒が供給されるので、除湿能力を高めて窓ガラスの曇りを抑えることが可能となる。
【0014】
尚、車室外空気の導入割り合いが小さくなって車室内空気の導入割り合いが大きくなると、外気導入時と内気導入時との通気抵抗の違いから車室に供給される風量が多くなることから、送風量を調節する送風機を備える車両用空調装置においては、補正制御手段を、所定条件判定手段により所定条件を満たしていると判定されるまで、車室へ供給される風量を内外気の導入割合に拘わらず一定に保つように送風機への印加電圧を補正する手段として構成するようにしてもよい。
【0015】
また、上述した所定条件判定手段としては、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサを予熱するために必要な所定時間が経過したか否かを判定する手段として構成するようにしてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。図1において、車両用空調制御装置は、空調ダクト1の最上流側に内気導入口2と外気導入口3とを有するインテーク装置4を有し、アクチュエータ(INTAKE ACT)5で駆動されるインテークドア6によって車室外空気と車室内空気との導入割り合いが調節されるようになっている。空調ダクト1には、モータ7aによって回転する送風機7が前記導入口に臨むように設けられ、送風機7の回転によって導入口から空気を吸引し、下流側へ圧送するようになっている。
【0017】
送風機7の下流側には、エバポレータ8が配され、このエバポレータ8は、エンジン9からの動力が電磁クラッチ10を介して伝達されるコンプレッサ11と、図示しないコンデンサ、リキッドタンク、エクスパンションバルブ等と共に配管結合されて冷房サイクルを構成しており、コンプレッサ11の稼動によりエバポレータ8へ冷媒を供給してこのエバポレータ8を通過する空気を冷却するようになっている。
【0018】
エバポレータ8の下流側には、エンジンの冷却水を熱源とするヒータコア12が配置されており、このヒータコア12の手前にアクチュエータ(MIX ACT)13で駆動されるエアミックスドア14が配されている。エバポレータ8を通過した空気は、このエアミックスドア14によってヒータコア12を通過する空気とこれをバイパスする空気との割合が調節されるようになっている。
【0019】
そして、エバポレータ8及びヒータコア12によって温調された空気は、 空調ダクト1の最下流側に設けられ、アクチュエータ(MODE ACT)15によって駆動されるモードドア16a,16b,16cによって開閉される吹出口(デフ吹出口17a、ベント吹出口17b、フット吹出口17c)から車室へ送風されるようになっている。
【0020】
前記インテークドア6、エアミックスドア14、モードドア16a〜16cを駆動する各アクチュエータ5、13、15や、送風機7のモータ7a、コンプレッサ11の電磁クラッチ10は、コントロールユニット20からの制御信号に基づいて制御されるようになっている。
【0021】
このコントロールユニット20は、中央演算装置(CPU)、読出専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、入出力ポート等を備えると共に各種ドア(インテークドア6、エアミックスドア14、モードドア16a〜16c)を駆動するアクチュエータ5,13,15、コンプレッサ11の電磁クラッチ10、送風機7のモータ7aを駆動制御する駆動回路を有して構成され、室内温度センサ21によって検出された車室内温度(Tr )、外気温度センサ22によって検出された外気温度(Ta)、日射センサ23によって検出された日射量(Tsun )、ガスセンサ24によって検出された車室外空気の汚染度(Vo)に相当する信号が入力されると共に、車室内の目標温度(Tset )などを設定するコントロールパネル25からの信号が入力され、ROM又はRAMに与えられた所定のプログラムにしたがってこれら入力信号を処理し、インテークドア6の位置、送風機7の回転速度、コンプレッサ11のオンオフ、エアミックスドア14の開度、吹出モードの切り換えなどを制御するようになっている。
【0022】
尚、この例において、ガスセンサ24は、特開2000−247134号公報に示されるように、HCやCOなどの還元性ガスを検出する還元性ガス検知素子と、NOx などの酸化性ガスを検出する酸化性ガス検知素子とを直列に接続し、還元性ガス検知素子と酸化性ガス検知素子との間の電圧Vo を車室外空気の汚染度として検出するようにしているもので、Vo は、車室外空気の汚染度が大きくなるほど大きくなる特性を有している。
【0023】
図2において、前記コントロールユニット20による内外気切替制御の動作例がフローチャートとして示され、以下において、このフローチャートに基づいて説明する。
【0024】
コントロールユニット20は、前述した各種センサ21〜24や操作パネル25からの信号を入力し(ステップ50)、ガスセンサ24によって検出された汚染度に応じて車室外空気と車室内空気との導入割り合いを自動制御する図3で示すインテークオート制御を行う(ステップ52)。
【0025】
このステップ52で行われるインテークオート制御は、ガスセンサ24によって検出された車室外空気の汚染度(Vo)に応じて車室外空気と車室内空気との導入割り合いを調節する制御を行うもので、ステップ70において、車室外空気の汚染度(Vo)に応じて車室外空気の状態を状態1〜状態5まで5段階に振り分け、ステップ72〜78において、ステップ70で選定された状態がいずれの状態であるのかを判定する。
【0026】
そして、汚染度が最も大きい状態5であると判定された場合には、ステップ82へ進み、インテーク装置4を車室内空気の導入割り合いを100%とする内気導入(REC)モードに設定し、状態5よりも汚染度が小さい状態4であると判定された場合には、ステップ84へ進み、インテーク装置4を車室外空気の導入割り合いを10%、車室内空気の導入割り合いを90%とする10%FRESHモードに設定し、状態4よりも汚染度が小さい状態3であると判定された場合には、ステップ86へ進み、インテーク装置4を車室外空気の導入割り合いを30%、車室内空気の導入割り合いを70%とする30%FRESHモードに設定し、状態3よりも汚染度が小さい状態2であると判定された場合には、ステップ88へ進み、インテーク装置4を車室外空気と車室内空気との導入割り合いを共に50%とする50%FRESHモードに設定し、汚染度が最も小さい状態1であれば、ステップ90へ進み、車室外空気の導入割り合いを100%とする外気導入(FRESH)モードに設定する制御を行う。
【0027】
その後、ステップ54において、イグニッションスイッチを投入してからこのフローによる処理が初回であるか否かが判定され、このステップにおいて、初回であると判定された場合には、タイマーをスタートさせて計時を開始し(ステップ56)、初回でなければ、タイマーをスタートさせてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップ58)。
【0028】
ステップ58において、タイマーをスタートさせてから所定時間が経過するまでは、ステップ60〜68に示す起動初期制御が行われる。この起動初期制御は、タイマーが所定時間を経過するまで各空調機器を補正制御するようにしているもので、ステップ60においては、吹出モードの切り替え点を、図4で示されるように、デフ吹出口17aを開口する吹出モードが形成されやすくなるように冷房側へ補正する制御を行う。即ち、通常のオート制御においては、車室内温度信号(Tr )、外気温度信号(Ta)、日射量信号(Tsun )、目標温度(Tset)などに基づき、車室内の熱負荷に関する信号を総合信号Tとして、たとえば下記する数式1に示されるように演算し、図4(a)に示されるように、総合信号が小さくなるにつれて吹出モードをベントモードからバイレベルモード、フットモード、デフフットモードへと切り換えるようにしているのに対し、起動初期制御においては、図4(b)に示されるように、フットモードからデフフットモードへ切り替わる切り替え点を総合信号が大きくなる側(冷房側)へ補正するようにし、デフロスト吹出口を開きやすくしている。
【0029】
【数1】
【0030】
ここで、K1、K2、K3、K4は演算定数であり、Tはその値が大きくなるほど冷房負荷が大きくなり、小さくなるほど暖房負荷が大きくなることを示す。
【0031】
また、ステップ62においては、車室内へ供給する空気の目標吹出温度を補正する制御を行う。即ち、車室へ供給される空気の温度は、エアミックスドア14の開度を制御することで目標吹出温度となるよう調節されるようになっており、通常のオート制御においては、前述した数式1によって演算された総合信号Tに基づき、図5の実線で示されるように、吹出モードと対応させて目標吹出温度を総合信号Tが小さくなるにつれて最小値から最大値に至るまで徐々に大きく設定する。これに対し、起動初期制御においては、図5の破線で示すように、総合信号Tの中間域における目標吹出温度の変化勾配を緩くし、暖房運転時においては、目標吹出温度を低くする方向へ補正し、冷房運転時においては、目標吹出温度を高くする方向へ補正するようにしている。
【0032】
さらに、ステップ64においては、ファン風量を補正する制御を行う。即ち、ガスセンサ24が十分に温まっていない起動初期においては、ガスセンサ24によって汚染度が高くなるように誤検出されるので、車室内空気の導入割り合いが大きくなり、同じ送風機7の回転数でも内気導入量が多くなるにつれて車室へ供給される風量が多くなってくる。このため、車室の空調バランスが崩れてしまうことから、車室内空気の導入量が多くなったことに起因する風量の増加分を差し引くように送風機7のモータ7aに印加する電圧を調節し、車室へ供給する風量を一定に保つ制御を行う。
【0033】
そして、ステップ66において、暖房運転時であるか否かを判定し、暖房運転時であると判定された場合には、さらに、電磁クラッチ10をONにしてコンプレッサ11を稼動させ、エバポレータ8に冷媒を強制的に供給し、冷房運転時であれば、コンプレッサ11を強制的な稼動させることなくこのフローによる処理を終える。
【0034】
以上の起動初期制御に対し、ステップ58において、タイマーをスタートさせてから所定時間が経過したと判定された場合には、インテーク装置4以外の他の空調機器の制御を特に補正せず、この内外気切換制御によるフローから他の空調機器を制御するルーチンへ移行する。
【0035】
したがって、上述した制御によれば、イグニッションスイッチを投入して車両用空調装置が起動する初期においては、ステップ60〜68の起動初期制御が行われるので、ステップ60のモード切替点補正によって、暖房運転時において、できるだけデフブリード量を早めに開始することができ、ガスセンサ24が誤検出して車室外空気の導入量が減少した場合でも、窓ガラスの曇りを防止することができるようになる。
【0036】
また、ステップ62の目標吹出温度補正によって、暖房運転時においては、目標吹出温度が低く補正されるので、ガスセンサ24が誤検出して車室外空気の導入量が減少する起動初期においても、車室内外の温度差を小さくして窓ガラスの曇りを防止することができるようになり、また、車室内空気の導入割り合いが多くなることに起因して車室に供給される風量が多くなり、これにより冷暖房能力が過剰になる場合でも、暖房運転時には目標吹出温度が低く、また、冷房運転時には目標吹出温度を高く補正することで、冷暖房能力が過剰になることを防ぐことが可能となる。
【0037】
さらに、ステップ64のファン風量補正によってインテーク装置4による車室外空気と車室内空気との導入割り合いが変更された場合でも、車室に供給される送風量を一定に保つことができ、車両内の温調バランスが崩れることを避けることができるようになる。
【0038】
さらにまた、ガスセンサ24が誤検出して車室外空気の導入量が減少する起動初期において、暖房起動時においては、ステップ68において強制的にコンプレッサ11が稼動され、除湿を強制的に行うようにしたので、ガスセンサ24が誤検出する暖房起動初期においても、窓ガラスの曇りを防止することができるようになる。
【0039】
尚、上述の構成においては、ガスセンサ24が誤検出する起動初期の補正制御として、モード切替点、目標吹出温度、及びファン風量を補正し、暖房運転時にコンプレッサ11を強制的に稼動させる制御を同時に行うようにしたが、いずれか1つの制御を行うようにしても、また、いずれか2つ又は3つの制御を組み合わせて行うようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するための所定条件を満たしているか否かを判定する所定条件判定手段と、所定条件判定手段により所定条件を満たしていると判定されるまで、車室内の熱負荷に応じて吹出モードを切り替える吹出モード切換装置による吹出モードの切替点をデフ吹出口が開口する吹出モードを形成しやすくする方向へ補正制御する補正制御手段とを備えているので、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するまでの間にガスセンサが誤検出してインテーク装置による車室外空気の導入割り合いが小さくなった場合でも、デフ吹出口から窓ガラスへ温調空気が送風されやすくなり、窓ガラスの曇りを抑えることができるようになる。
【0041】
また、車室内の熱負荷に応じて決定される目標吹出温度となるよう車室へ供給する空気の温度を調節する温調手段を備える車両用空調装置において、補正制御手段を、所定条件判定手段により所定条件を満たしていると判定されるまで、目標吹出温度を暖房運転時には低く、冷房運転時には高く補正する構成とすれば、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するまでの間にガスセンサが誤検出してインテーク装置による車室外空気の導入割り合いが小さくなった場合でも、暖房運転時には目標吹出温度が低く補正され、また、冷房運転時には目標吹出温度が高く補正されるので、暖房運転時には窓ガラスの曇りを抑えることが可能となり、また、冷暖房能力が過剰になることを防ぐことができるようになる。
【0042】
さらに、冷却用熱交換器へ冷媒を供給するコンプレッサを制御する手段を備える車両用空調装置において、補正制御手段を、所定条件判定手段により所定条件を満たしていると判定されるまで、コンプレッサを強制的に稼動させる構成とすれば、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するまでの間にガスセンサが誤検出してインテーク装置による車室外空気の導入割り合いが小さくなった場合でも、除湿能力を高めて窓ガラスの曇りを抑えることができるようになる。
【0043】
さらにまた、送風量を調節する送風機を備える車両用空調装置において、補正制御手段を、所定条件判定手段により所定条件を満たしていると判定されるまで、車室へ供給される風量を内外気の導入割合に拘わらず一定に保つように送風機への印加電圧を補正する構成とすれば、車室内空気の導入割り合いが大きくなることによる風量の増加を防ぐことができ、フィーリングの悪化を防ぐことができるようになる。
【0044】
尚、所定条件判定手段として、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサを予熱するために必要な所定時間が経過したか否かを判定する構成にすれば、インテーク制御手段による制御が開始されてからガスセンサが安定して動作するための所定条件を満たしているか否かの判定を格別なセンサを用いずに行うことが可能となり、簡易な構成とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る空調制御装置の構成例を示す図である。
【図2】図2は、図1で示すコントロールユニットによる内外気切替制御の動作例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、図2のステップ52で示すインテークオート制御を示すフローチャートである。
【図4】図4は、吹出モードの切替点の変更を説明する特性線図である。
【図5】図5は、目標吹出温度の特性の変更を説明する特性線図である。
【符号の説明】
4 インテーク装置
7 送風機
11 コンプレッサ
14 エアミックスドア
17a デフ吹出口
24 ガスセンサ
Claims (6)
- 車室外空気の汚染度を検出するガスセンサと、車室外空気と車室内空気との導入割り合いを調節するインテーク装置と、前記ガスセンサによって検出された汚染度が大きくなるほど前記インテーク装置による車室外空気の導入割り合いを小さく制御するインテーク制御手段とを有する車両用空調装置において、
車室内の熱負荷に応じて吹出モードを切り替える吹出モード切換装置を制御する制御手段と、
前記インテーク制御手段による制御が開始されてから前記ガスセンサが安定して動作するための所定条件を満たしているか否かを判定する所定条件判定手段と、
前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、前記吹出モードの切替点をデフ吹出口が開口する吹出モードを形成しやすくする方向へ補正制御する補正制御手段と
を備えることを特徴とする車両用空調装置。 - 車室外空気の汚染度を検出するガスセンサと、車室外空気と車室内空気との導入割り合いを調節するインテーク装置と、前記ガスセンサによって検出された汚染度が大きくなるほど前記インテーク装置による車室外空気の導入割り合いを小さく制御するインテーク制御手段とを有する車両用空調装置において、
車室内の熱負荷に応じて決定される目標吹出温度となるよう車室へ供給する空気の温度を調節する温調手段と、
前記インテーク制御手段による制御が開始されてから前記ガスセンサが安定して動作するための所定条件を満たしているか否かを判定する所定条件判定手段と、
前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、前記目標吹出温度を暖房運転時には低く、冷房運転時には高く補正制御する補正制御手段と
を備えることを特徴とする車両用空調装置。 - 車室内の熱負荷に応じて吹出モードを切り替える吹出モード切換装置を制御する制御手段をさらに備え、
前記補正制御手段は、さらに、前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、前記吹出モードの切替点をデフ吹出口が開口する吹出モードを形成しやすくする方向へ補正制御するものである
請求項2記載の車両用空調装置。 - 冷却用熱交換器へ冷媒を供給するコンプレッサをさらに備え、
前記補正制御手段は、さらに、前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、前記コンプレッサを強制的に稼動させるものである
請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用空調装置。 - 送風量を調節する送風機を備え、
前記補正制御手段は、さらに、前記所定条件判定手段により前記所定条件を満たしていると判定されるまで、車室へ供給される風量を内外気の導入割合に拘わらず一定に保つように前記送風機への印加電圧を補正するものである
請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用空調装置。 - 前記所定条件判定手段は、前記インテーク制御手段による制御が開始されてから前記ガスセンサを予熱するために必要な所定時間が経過したか否かを判定する手段である請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用空調装置。
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