JP3650495B2 - 半導体処理装置、その基板交換機構及び基板交換方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LCD(液晶ディスプレイ)基板や半導体ウェハに半導体処理を施すための半導体処理装置、その基板交換機構及び基板交換方法に関する。ここで、半導体処理とは、LCD基板、半導体ウェハ等の被処理基板上に半導体デバイスを製造するために実施される種々処理を意味する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えばLCDパネルの製造工程においては、減圧雰囲気下でLCD基板にエッチング、アッシング等の所定の半導体処理を施す真空処理室を複数備えた、いわゆるマルチチャンバー型の真空処理装置が使用されている。
【0003】
このような真空処理装置は、内部に搬送アーム等を有する基板搬送機構が設けられたロードロック室と、その周囲に設けられた複数の真空処理室とを有する。ロードロック室内の搬送アームにより、被処理基板が各真空処理室に搬入されると共に、処理済みの基板が各真空処理室から搬出される。
【0004】
このようなLCD基板の処理装置においては、一定期間に処理可能な基板の処理枚数、つまり装置のスループットをいかにして向上させるかが大きな技術課題となっている。そのために上述したように装置をマルチチャンバータイプにしたり、搬送アームを上下2段にしたりして対応している。
【0005】
2段の搬送アームを用いる場合には、上アームに未処理基板を載置した状態で、搬送アームを真空処理室内の載置台にアクセスし、まず下アームを進出させて処理済み基板を受け取った後、下アームを退避させ、次いで上アームを進出させて未処理基板を載置台上に搬送する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような基板の交換動作では時間短縮にも一定の限界があり、LCD基板に対するさらなるスループット向上が要求されている。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、基板処理におけるスループットを向上させることが可能な基板交換機構及び基板交換方法を提供することを目的とする。また、このような基板処理のスループットを向上させることが可能な交換機構を備えた処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の視点は、半導体処理装置において載置台上の被処理基板を交換するための基板交換機構であって、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、
前記基板の1つを前記載置台上方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記基板の1つである第1の基板が前記搬送部材の前記第1の保持部に保持され、且つ前記基板の別の1つである第2の基板が前記第2の支持部材により支持されている状態において、前記搬送部材が前記載置台の上方の所定位置に進出している間に、前記第1及び第2の支持部材が前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動されることにより、前記第1の基板が前記第1の保持部から前記第1の支持部材に受け渡されると共に、前記第2の基板が前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡されることを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の視点は、半導体処理装置において載置台上の被処理基板を交換するための基板交換機構を用いた基板交換方法であって、
前記基板交換機構は、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、
前記基板の1つを前記載置台上方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記基板交換方法は、
前記基板の1つである第1の基板を前記搬送部材の前記第1の保持部に保持し、且つ前記基板の別の1つである第2の基板を前記第2の支持部材により支持する工程と、
前記搬送部材を前記載置台の上方の所定位置に進出させた状態におき、前記第1及び第2の支持部材を前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動させることにより、前記第1の基板を前記第1の保持部から前記第1の支持部材に受け渡すと共に、前記第2の基板を前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡す工程と、
を具備することを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の視点は、被処理基板を処理するための半導体処理装置であって、
載置台を有すると共に前記載置台上に載置された前記基板の1つに所定の半導体処理を施すための処理室と、
前記処理室外で前記基板を待機させるための待機部と、
前記載置台上の処理済み基板を前記待機部の未処理基板と交換するための基板交換機構と、を具備し、
前記基板交換機構は、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、
前記基板の1つを前記載置台上方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記未処理基板が前記搬送部材の前記第1の保持部に保持され、且つ前記処理済み基板が前記第2の支持部材により支持されている状態において、前記搬送部材が前記載置台の上方の所定位置に進出している間に、前記第1及び第2の支持部材が前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動されることにより、前記未処理基板が前記第1の保持部から前記第1の支持部材に受け渡されると共に、前記処理済み基板が前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡されることを特徴とする半導体処理装置。
【0010】
本発明の第4の視点は、被処理基板を処理するための半導体処理装置であって、
減圧雰囲気に設定可能で且つ前記基板を待機させるために使用されるロードロック室と、
前記ロードロック室にゲートを介して接続された複数の真空処理室と、前記真空処理室は夫々載置台を有すると共に前記載置台上に載置された前記基板の1つに所定の半導体処理を減圧雰囲気で施すために使用されることと、
前記載置台上の処理済み基板を前記ロードロック室内の未処理基板と交換するための基板交換機構と、を具備し、
前記基板交換機構は、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、
前記基板の1つを前記載置台上方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記未処理基板が前記搬送部材の前記第1の保持部に保持され、且つ前記処理済み基板が前記第2の支持部材により支持されている状態において、前記搬送部材が前記載置台の上方の所定位置に進出している間に、前記第1及び第2の支持部材が前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動されることにより、前記未処理基板が前記第1の保持部から前記第1の支持部材に受け渡されると共に、前記処理済み基板が前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡されることを特徴とする半導体処理装置。
【0011】
(作用)
本発明においては、搬送部材の第1の基板支持部に第1の基板が支持され、且つ載置台上方の第2の位置で第2の基板が第2の基板支持部材に支持されている状態で、搬送部材を載置台の上方の所定位置に進出させ、その際に第1の基板支持部に支持された第1の基板を第1の位置にある第1の支持部材に受け渡し、それと同時に、第2の基板支持部材から第2の基板支持部に第2の基板を受け渡す。このため、従来搬送部材を2回移動させることによって行なっていた基板の交換工程を、1回の移動で行なうことができ、スループットを著しく向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について具体的に説明する。
ここでは、ガラス製のLCD基板上に半導体デバイス等を形成するため、エッチング処理及びアッシング処理を行なうためのマルチチャンバータイプの真空処理装置について説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態に係る真空処理装置の概観を示す斜視図、図2はその内部を示す概略横断平面図である。
処理装置1の中央部にはゲートバルブ9aを介して接続された搬送室5とロードロック室3とが配設される。搬送室5は、平面が略正方形であり、ロードロック室3と面しない残りの各側面には、開口部を気密にシールし且つ開閉可能なゲートバルブ9aを介して3つの処理室2、4、6が夫々接続される。
【0014】
各処理室2、4、6には、所定の処理ガスを供給するための供給手段と、室内を排気するための排気手段とが接続され、従って、各処理室2、4、6は任意の減圧雰囲気に設定し且つ維持することが可能となっている。例えば、処理室2、6では同一のエッチング処理が行なわれ、他の1つ処理室4ではアッシング処理が行なわれる。処理室の組合わせはこれに限らず、適宜の処理を組み合わせることもでき、シリアル処理、パラレル処理等任意の処理を複数の処理室を用いて実施することが可能である。
【0015】
各処理室2、4、6内には載置台10が配設される。載置台10には基板Sを支持するための4本の支持ピン11が配設される。載置台10の周囲にはやはり基板を支持するための4本の支持部材12が配設される。支持ピン11及び支持部材12については、詳細を後述する。
【0016】
ロードロック室3は任意の減圧雰囲気に設定し且つ維持することが可能となっている。ロードロック室3内には、図4図示の如く、基板Sを支持するための一対のスタンド31を具備するバッファラック30が配設される。バッファラック30は、一度に2枚の基板Sを保持するように構成されており、これにより真空引き、パージの効率が向上する。
【0017】
各スタンド31は、2つの棚32、33を上下に具備する。棚32、33は搬送機構50の2枚のアーム52、53に対応する水平な2段の基板支持レベルを形成する。本実施の形態では、バッファラック30の支持レベル間隔は、カセット42における基板Sの支持間隔よりも大きく設定される。また各棚32、33の上面には、摩擦係数の高い合成ゴムからなる突起34が設けられており、これによって基板のずれ及び落下が防止される。
【0018】
バッファラック30の一対のスタンド31は一体的に昇降可能となる。バッファラック30の昇降により、搬送室5内に設けられた搬送機構60が昇降することなく、2枚の基板のうちの一方を選択的に取出すことができる。
【0019】
ロードロック室3内には、2枚の基板を一度にアライメントするための一対のポジショナ35、35及び基板のアライメントの完了を確認するための光学的センサ(図示せず)が配置される。一対のポジショナ35は、基板の対角線の延長線上にて相互に対向するように配置される。各ポジショナ35は、図中の往復矢印A方向に起動可能なサポート36と、サポート36上に回転フリーに支持された一対のローラ37、37を具備する。
【0020】
ポジショナ35は、バッファラック30に支持された2枚の基板を対角線方向に挟み込む態様で、基板のアライメントを行なう。ローラ37は基板Sの側面を4点で押圧することにより位置合わせするため、略矩形状の基板の位置合わせを行なうのに特に適する。ローラ37はサポート36上に着脱可能に取り付けられ、処理されるLCD基板の寸法に応じて適宜交換することが可能である。
【0021】
ロードロック室3はゲートバルブ9bを介して外部雰囲気と接続される。ロードロック室3の外部側には、2つのカセットインデクサ41が配設され、その上に夫々LCD基板を収容するカセット42が載置される。カセット42の一方には未処理基板が収容され、他方には処理済み基板が収容される。カセット42は、昇降機構43により昇降可能となっている。
【0022】
2つのカセット42の間には、支持台51上に基板搬送機構50が配設される。搬送機構50は上下2段に配設されたアーム52、53と、これらを一体的に進出退避及び回転可能に支持するベース54とを有する。アーム52、53上には基板を支持する4つの突起55が形成される。突起55は摩擦係数の高い合成ゴム製の弾性体からなり、基板支持中に基板がずれたり、落下することが防止される。
【0023】
搬送機構50は、アーム52、53により2枚の基板を一度に搬送可能となっている。即ち、カセット42に対して、2枚の基板が一度に取出しまたは装入することが可能となる。各カセット42の高さは昇降機構43により調整され、アーム52、53による基板の取出しまたは装入位置が設定される。2枚のアーム52、53の間隔は、各種のカセットの基板支持間隔の最大値よりも大きくなるように設定される。このため、種々のカセットに対応可能である。
【0024】
なお、カセットは1個だけ設置するもできる。この場合には、同一のカセット内の空いたスペースに処理済みの基板を戻していくことになる。
搬送室5は任意の減圧雰囲気に設定し且つ維持することが可能となっている。搬送室5内には、図3図示の如く、搬送機構60と、複数のLCD基板を保持可能に構成されたバッファ枠体70が配設される。搬送機構60により、ロードロック室3と、処理室2、4、6との間で基板が搬送される。また、バッファ枠体70により、未処理基板または処理済み基板が一時的に保持される。このように基板を一時保持することによりスループットの向上を図っている。
【0025】
搬送機構60は、ベース68の一端に配設され、ベース68に回動可能に配設された第1アーム62と、第1アーム62の先端部に回動可能に配設された第2アーム64と、第2アーム64に回動可能に配設され且つ基板を保持するためのキャッチャ66とを有する。ベース68に内蔵された駆動機構により第1アーム62、第2アーム64及びキャッチャ66を移動させることにより、基板を搬送することが可能となる。また、搬送機構60は、ベース68の下に配設されたシリンダ機構69により上下動が可能であると共に、シリンダを軸として回転可能となっている。
【0026】
搬送機構60のキャッチャ66は、2段に構成されたフォーク66a、66bを有する。上フォーク66aにより未処理基板が支持され、下フォーク66bにより処理済み基板が支持されるようになっている。なお、図示しないが、各フォークには、基板のずれや落下を防止するために、摩擦係数の高い合成ゴム製の突起が配設される。
【0027】
バッファ枠体70は、ベース68の他端側に、ベース68に対して昇降可能に設置される。枠体70は、4つのバッファ72、74、76、78を具備し、これらは水平な4段の基板支持レベルを形成している。これらバッファには、基板を支持するための突起79が配設される。突起79は摩擦係数の高い合成ゴム製であり、基板支持中に基板がずれることまたは落下することを防止する。
【0028】
搬送機構60及びバッファ枠体70は、シリンダ69を軸としてベース68と一体となって回転する。このようにベース68を回転させることにより、搬送機構60は、処理室2、4、6、ロードロック室3のいずれかに対して選択的に対面することができる。
【0029】
各処理室2、4、6内には、上述したように載置台10が配設される。載置台10はプラズマを形成するための下部電極として機能する。載置台10の周囲には、図5図示の如く、セラミック製のシールドリング13が配設される。
【0030】
4本の支持ピン11(第2の支持部材)は載置台10の縁部に進出退避可能に配設される。4本の支持部材12(第1の支持部材)は、載置台10の周囲のシールドリング13に進出退避可能に配設された支持棒12aと、その先端に配設された張出し部材12bとを有する。支持棒12aは進出することにより、基板を支持することが可能となり、基板の受取りの際に第1の位置で未処理基板S1を支持する。また、支持ピン11は進出することにより、基板を支持することが可能となり、基板受渡しの際に第1の位置よりも下方の第2の位置で処理済み基板S2を支持する。即ち、支持ピン11は、突出時に第2の位置で基板の1つを支持し、且つ退避時に基板の1つを載置台10上に載置することが可能である。
【0031】
支持部材12は退避位置において、図9(a)図示の如く、張出し部材12bが載置台10にかからないような状態にある。しかし、支持部材12は支持位置において、図9(b)図示の如く、支持棒12aが回転されることにより、張出し部材12bが載置台10側に突出した支持位置にある状態となる。
【0032】
キャッチャ66は、その上フォーク66aが前記第1の位置に対応し、下フォーク66bが前記第2の位置に対応する位置になるように高さが設定される。後述するように、上フォーク66aに未処理基板を支持した状態で処理室に装入された際に、未処理基板が第1の位置にある支持部材12に受け渡されると同時に、第1の位置で支持ピン11に支持される処理済み基板がフォーク66bに受け渡される。
【0033】
次に、以上のように構成される装置の動作について説明する。
まず、搬送機構50の2枚のアーム52、53を進退駆動させて、未処理基板を収容した一方のカセット42(図1の左側のカセット)から2枚の基板Sを一度にロードロック室3に搬入する。
【0034】
ロードロック室3内においては、バッファラック30の棚32、33により2枚の基板Sを保持する。アーム52、53が退避した後、ロードロック室の大気側のゲートバルブ9bを閉じる。その後、ロードロック室3内を排気して、内部を所定の真空度、例えば10-1Torr程度まで減圧する。真空引き終了後、一対のポジショナ35の4つのローラ37により基板を押圧うすることにより基板Sの位置合わせを行なう。
【0035】
以上のように位置合わせされた後、搬送室5及びロードロック室3間のゲートバルブ9aを開く。汚染防止の観点から下段の棚33の基板Sから搬送機構60により搬送室5内に搬入し、バッファ枠体70の最上のバッファ72に保持する。この場合に、基板Sはバファラック30上に予め決められた所定の間隔で支持されるているので、搬送機構の動作制御をカセット42の基板支持間隔に依存せずに行なうことができる。即ち、異なる基板の支持間隔毎に搬送機構60の動作量等を変更するという複雑な制御手段が不要となる。従って、装置内の汚染を低減することができる。
【0036】
搬送室5内に基板を搬入した状態で、10-4Torr程度に更に真空引きする。これにより、装置内の汚染を低減することができる。次に、搬送機構60により搬送室5内に搬入し且つバッファ72に保持した基板Sを所定の処理室、例えば処理室2に搬送する。この場合に、最初に搬送する場合以外は、処理室内には処理済み基板が存在しており、処理済み基板と未処理基板との交換を行なうこととなる。
【0037】
この際の交換操作を図5乃至図8を参照しながら説明する。
まず、処理室の載置台10上に処理済み基板S2を載置した状態で、支持部材12を図9(a)の状態から進出させる。更に、図9(b)のように支持棒12aを回転させて、張出し部材12bが載置台10側に突出する位置になるようにする。この状態でこの支持部材12は第1の位置で未処理基板S1を受取ることが可能な状態となる。
【0038】
次に、支持ピン11を進出させて処理済み基板S2を上昇させ、第2の位置で支持するようにする。以上のような動作により、図5の状態が形成される。この場合に、搬送機構60のキャッチャ66は、その上フォーク66aが前記第1の位置に対応し、下フォーク66bが前記第2の位置に対応する位置になるように高さが設定されており、上フォーク66aに未処理基板S1を支持している。
【0039】
次に、図6図示の如く、キャッチャ66を載置台10の上方に進出させ、未処理基板S1を載置台10上方の第1の位置まで搬送する。この場合に、フォーク66bは第2の位置にある処理済み基板S2の直下に位置する。この状態で支持部材12の支持棒12aを僅かに上昇させ、同時に支持ピン11を下降させる。これにより、未処理基板S1は支持部材12に支持された状態となると共に、処理済み基板はキャッチャ66の下フォーク66bに支持された状態となる。
【0040】
その後、図7図示の如く、処理済み基板S2を支持した状態のキャッチャ66を退避させる。そして、図8図示の如く、再び支持ピン11を進出させて未処理基板S1を支持し、支持部材12を退避させて図9(a)の状態に戻す。この図8の動作と並行して、処理室と搬送室5との間のゲートバルブ9aを閉じる動作に入り、プロセス前処理を開始する。従って、図8の動作はスループットには影響を与えない。
【0041】
このように、処理室における基板の交換において、未処理基板の搬入と処理済み基板の搬出とを保持部(キャッチャ)の1回の移動によって行なうことができる。このため、基板の交換時間を著しく低減することができる。ちなみに、従来この交換操作にかかる時間が17秒であったものが8秒と半分以下に短縮された。
【0042】
このような動作が行なわれる間に、ロードロック室3内の棚32の基板も搬送室5に搬入し、いずれかのバッファに保持する。このような動作をカセット42内の基板に対して順次に行なう。この際に第1及び2ロードロック室20、3内のバッファの存在により、待ち時間なく連続的に基板を装置内に搬入することができるので、スループットの向上に寄与する。
【0043】
処理済み基板S2は、搬送機構60により搬送室5に戻し、更にロードロック室3を経て、搬送機構50のアーム52、53により、処理済み基板用のカセット42(図1の右側のカセット)に挿入する。
【0044】
以上のような処理においては、バッファ機構の存在、及び特に処理室における基板の交換の高効率化により、従来にない極めて高いスループットを実現することができる。
【0045】
また、上記装置では、エッチング、アッシングの連続処理を行なうことが可能であり、この点でも効率が高い。また、プログラムを変更することにより、エッチング、エッチングの連続処理、エッチングの単一処理など、ユーザーのニーズに対応した種々処理を行なうことができ、極めて汎用性が高い。
【0046】
例えば、支持部材12として支持棒12aの先端に平板状の張出し部材12bを設けたものを用いたが、図10図示の如く、先端に鉤状部12cを有するピン状の支持部材12xであってもよい。そして、支持部材12xは退避位置においては、図11(a)図示の如く、シールド部材13中に完全に収容され、その上に蓋12dがされる。支持部材12xが支持位置に進出する際には、図11(b)図示の如く、蓋12が開き、支持位置まで上昇すると回転し、鉤状部12cが載置台10側へ突出した状態となる。また、未処理基板を支持する支持部材(第1の支持部材)は、進出退避即ち上昇下降するタイプのものに限らず、例えば回転移動して退避するタイプのものであってもよい。
【0047】
また、キャッチャ66即ち保持部も上記のものに限定されず種々のものを採用することができる。またキャッチャとして上下2段のフォークが固定的に配設されたものを用いたが、これらフォークが独立して移動できるものとすることもできる。更に、基板支持部はフォーク状に限らず搬送機構50のアーム52、53のように板状のものであってもよい。
【0048】
図12は本発明の別の実施の形態に係る真空処理装置の概観を示す斜視図、図13及び図14はその内部を示す概略横断平面図及び概略側面図である。これらの図中、図1乃至図11を参照して述べた先の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
この実施の形態に係る処理装置1Bは、図12図示の如く、先の実施の形態と同じ3つ処理室2、4、6を有する。処理室2、4、6は、平面が正方形の搬送室5の3つの辺に夫々ゲートバルブ9aを介して接続される。例えば、処理室2、6では同一のエッチング処理が行なわれ、他の1つ処理室4ではアッシング処理が行なわれる。
【0050】
各処理室2、4、6内には、先の実施の形態と同様、4本の支持ピン11及び4本の支持部材12を有する載置台10が配設される。従って、前述の如く、各処理室2、4、6においては、処理済み基板と未処理基板との交換操作を、搬送室5内に配設された搬送機構60の一進出動作で行うことができる。
【0051】
搬送室5の残りの一辺には、上下に2つのロードロック室3a、3bが夫々ゲートバルブ9aを介して接続される。また、ロードロック室3a、3bと基板カセット42との間でLCD基板Sを搬送するため、先の実施の形態の搬送機構50とは異なる構造の搬送機構80が配設される。
【0052】
搬送機構80はベース板81を有し、その長手方向に沿って摺動駆動可能にスライダ82が配設される。スライダ82上には、水平面内で回転駆動可能にL字形のスタンド83が取付けられる。更に、スタンド83の垂直部には、昇降駆動可能に水平板84が取付けられる。
【0053】
水平板84上には基板Sを載置するための上フォーク85及び下フォーク86が配設される。下フォーク86は、水平板84の長手方向に沿って摺動駆動可能に水平板84に取付けられる。下フォーク86の基部86aにはサブスタンド87が立設され、上フォーク85はサブスタンド87に昇降駆動可能に取付けられる。従って、上フォーク85は下フォーク86と共に、水平板84の長手方向に沿って一体的に摺動することとなる。
【0054】
上フォーク85のフィンガ85b、85cと、下フォーク86のフィンガ86b、86cとは、上下方向の厚さが同一で、基板Sのカセット42内への収納間隔よりも小さくなっている。また、上フォーク85のフィンガ85b、85cの内エッジ間の幅は、下フォーク86のフィンガ86b、86cの外エッジ間の幅よりも僅かに大きく設定される。更に、下フォーク86の基部86aは、そのフィンガ86b、86cよりも、上フォーク85の基部85aの厚さ分だけ下に凹んでいる。
【0055】
従って、上フォーク85が最も降下した際、上フォーク85のフィンガ85b、85cと下フォーク86のフィンガ86b、86cとは横方向から見て一枚の板のように相互に重なり合うことができる。この時、上フォーク85のフィンガ85b、85cは、下フォーク86のフィンガ86b、86cのちょうど外側で同一平面上に位置する。また、この時、少なくとも両フォーク85、86の上側の支持面を整一させるようにする。ここでは、両上フォーク85、86の厚さが同じであるから、両フォーク85、86の上側の支持面も、下側の底面も整一する。
【0056】
このような構成の搬送機構80を用いると、処理済み基板のカセット42への収納と、未処理基板のカセットからの取り出しとを同時に並行して行うことができ、スループットが向上する。搬送機構80は、回転系が1カ所で、他は全て直線摺動系であるから、高速且つ安定した動作を行うことができる。
【0057】
ロードロック室3a、3bは個別に任意の減圧雰囲気に設定し且つ維持することが可能となっている。従って、ロードロック室3a、3bは、個別動作可能なゲートバルブ9aを介して搬送室5に接続される一方、個別動作可能なゲートバルブ9bを介して外部雰囲気に接続される。
【0058】
この実施の形態において、両ロードロック室3a、3bは、図15図示の様な同一の内部構造を有する。即ち、各ロードロック室3a、3bは、水平な2段の基板支持レベルを有し、一度に2枚の基板Sを保持するように構成される。上段支持レベルは対向する一対のハンド91により規定され、下段支持レベルは対向する一対のハンド92により規定される。
【0059】
各ハンド91、92は前方に向かって広がるように配設された一対のフィンガ93を有する。フィンガ93は内側壁に取付けられた駆動部94に取付けられ、駆動部94により、図15図示の位置と、フィンガ93が側壁に向かって退避する退避位置との間で旋回駆動される。
【0060】
また、各ロードロック室3a、3bには底壁の下に配設された駆動部(図示せず)により上下に駆動される4本の支持ピン96が配設される。支持ピン96は、底壁の下に退避する退避位置と、ハンド91により規定される上段支持レベルよりも上に突出する突出位置との間で移動可能であると共に、任意の位置で停止可能となる。
【0061】
各フィンガ93が閉じて図15図示の位置にある時、各ハンド91、92により基板Sを対応の支持レベルに支持可能となる。反対に、各フィンガ93が退避位置に開くと、支持ピン96に支持された基板Sが、対向する一対のハンド91、91間、或いは一対のハンド92、92間を通過することができる。
【0062】
更に、この実施の形態においては、搬送室5内に配設された搬送機構60xには、上下2フォーク66a、66bを有するキャッチャ66が具備されるが、バッファ枠体70は付設されていない。これは、上下2つのロードロック室3a、3bが配設されると共に、処理室2、4、6だけでなく、ロードロック室3a、3bにおいても、処理済み基板と未処理基板との交換操作を搬送機構60xの一進出動作で行うことができるため、バッファ枠体70を省略することができるからである。また、キャッチャ66をバッファ枠体70側に向ける必要がないため、キャッチャ66とベース68とは一つの中間アーム63で接続される。更に、ベース68は、シリンダ機構69を介して上下に駆動可能となっている。
【0063】
上述のような構成により、各ロードロック室3a、3bにおいては、搬送機構60xの一進出動作で、処理済み基板と未処理基板との交換操作が可能となる。この操作は、処理室2、4、6の載置台10に支持ピン11と支持部材12とを配設することにより実現した、処理済み基板と未処理基板との交換操作と類似している。
【0064】
なお、ロードロック室3a、3bの各ハンド91、92のフィンガ93が開閉可能であるのは、例えば、空き時間に処理済みの基板Sを上段支持レベルから下段支持レベルに移す等の付随的な動作に対応するためのものである。従って、処理済み基板と未処理基板との交換操作を搬送機構60xの一進出動作で行うためだけであれば、各ハンド91、92のフィンガ93は開閉動作せず、図15図示の位置に固定されたものでよい。
【0065】
次に、ロードロック室3a、3bにおいて、搬送室5の搬送機構60xにより処理済み基板と未処理基板とを交換する操作について説明する。ここでは、搬送機構60xの下フォーク66bに処理済み基板S1が支持され、ロードロック室3aのハンド91(上段支持レベル)に未処理基板S2が支持された状態を想定する。また、ロードロック室3aの上下段支持レベル間の間隔が搬送機構60xの上下段支持レベル間の間隔よりも十分大きく設定されるものとする。なお、ゲートバルブ9a等の付随的な操作の説明は省略する。
【0066】
先ず、下フォーク66bで処理済み基板S1を支持するキャッチャ66を、ハンド91で未処理基板S2を支持するロードロック室3a内に挿入する。この時、キャッチャ66の上下フォーク66a、66bの両者がロードロック室3aの上下ハンド91、92間に位置するようにする。
【0067】
次に、支持ピン96を上昇させ、支持ピン96によりキャッチャ66の下フォーク66bから処理済み基板S1を受取る。次に、支持ピン96と共にキャッチャ66を上昇させ、上フォーク66aによりハンド91から未処理基板S2を受取る。
【0068】
次に、上フォーク66aで未処理基板S2を支持するキャッチャ66を搬送室5へ退避させる。次に、支持ピン96を下降させ、ハンド92(下段支持レベル)上に処理済み基板S1を載置する。
【0069】
次に、上記操作に続いて、ロードロック室3a、3bにおいて、外部雰囲気側の搬送機構80により処理済み基板と未処理基板とを交換する操作について説明する。ここでは、ロードロック室3aのハンド92(下段支持レベル)に処理済み基板S1が支持され、搬送機構80の上フォーク85に未処理基板S3が支持された状態を想定する。なお、ゲートバルブ9b等の付随的な操作の説明は省略する。
【0070】
先ず、上フォーク85で未処理基板S3を支持する搬送機構80を、ハンド92で処理済み基板S1を支持するロードロック室3a内に挿入する。この時、搬送機構80の上下フォーク85、86間の間隔を予め広げておき、上下フォーク85、86間にロードロック室3aの上下ハンド91、92が位置するようにする。
【0071】
次に、搬送機構80の水平板84を上昇させながら、上フォーク85を下フォーク86に向けて移動させる。この操作により、上下フォーク85、86を上昇させながら両者間の間隔を狭めることができる。従って、上フォーク85から上ハンド91に未処理基板S3を載置すると共に、下フォーク86により下ハンド92から処理済み基板S1を受取ることができる。
【0072】
図16は図12乃至図15を参照して述べた実施の形態に係る真空処理装置におけるLCD基板Sの搬送シーケンスを順に示す説明図である。ここでは、処理室2、6で同一のエッチング処理を、処理室4でアッシング処理を行うことを想定している。図16においては混同を避けるため、(a)のみに処理装置の各室の参照を符号を付してある。(b)〜(s)中の数字は、LCD基板Sである基板S1〜S8の係数のみを取上げて示すものである。
【0073】
先ず、下ロードロック室3bに基板S1、上ロードロック室3aに基板S2を導入する(図16(b)、(c))。次に、基板S1を下ロードロック室3bから搬送室5を経由し(図16(d))、処理室2にロードし、基板S1のエッチングを開始する。また、基板S1を処理室2にロードするのと並行して下ロードロック室3bに基板S3を搬入する(図16(e))。そして、基板S1の処理中、基板S2を上ロードロック室3aから搬送室5を経由し(図16(f))、処理室6にロードし、基板S2のエッチングを開始する。また、基板S2を処理室6にロードするのと並行して上ロードロック室3aに基板S4を搬入する(図16(g))。
【0074】
次に、基板S1、S2の処理中、基板S3を下ロードロック室3bから搬送室5に移動する(図16(h))。更に、基板S2の処理中、エッチング処理済みの基板S1と基板S3とを搬送機構60xの一進出動作で交換し、基板S1を搬送室5にアンロードすると共に基板S3を処理室2にロードする。また、これと並行して、下ロードロック室3bに基板S5を搬入する(図16(i))。
【0075】
次に、基板S2、S3の処理中、基板S1を搬送室5から処理室4にロードし、基板S1のアッシングを開始する(図16(j))。更に、基板S2、S3、S1の処理中、基板S4を上ロードロック室3aから搬送室5に移動する(図16(k))。そして、基板S3、S1の処理中、エッチング処理済みの基板S2と基板S4とを搬送機構60xの一進出動作で交換し、基板S2を搬送室5にアンロードすると共に基板S4を処理室6にロードする。また、これと並行して、上ロードロック室3aに基板S6を搬入する(図16(l))。
【0076】
次に、基板S3、S4の処理中、アッシング処理済みの基板S1と基板S2とを搬送機構60xの一進出動作で交換し、基板S1を搬送室5にアンロードすると共に基板S2を処理室4にロードする(図16(m))。更に、基板S3、S4、S2の処理中、処理完了基板S1と基板S5とを搬送機構60xの一進出動作で交換し、基板S1を下ロードロック室3bに戻すと共に基板S5を搬送室5に移動する(図16(n))。そして、基板S4、S2の処理中、エッチング処理済みの基板S3と基板S5とを搬送機構60xの一進出動作で交換し、基板S3を搬送室5にアンロードすると共に基板S5を処理室2にロードする。また、これと並行して、処理完了基板S1と基板S7とを外部雰囲気側の搬送機構80の一進出動作で交換し、基板S1を搬出すると共に基板S7を下ロードロック室3bに搬入する(図16(o))。
【0077】
以下、同様な操作を繰返すことにより(図16(p)〜(s))、基板S1〜S8を、それらの係数の小さい順に処理を完了して、真空処理装置から搬出することができる。
【0078】
以上のような処理においては、処理室及びロードロック室における基板の交換の高効率化により、従来にない極めて高いスループットを実現することができる。
【0079】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。特に、処理装置の各特徴部分を各実施の形態に別けて述べたが、それらの特徴部分は、任意に組み合わせ可能である。例えば、図1図示の処理装置に、図12を参照して述べた搬送機構80や、図15を参照して述べたロードロック室3a、3bを用いることができる。また、図12図示の処理装置に、図3を参照して述べた搬送機構60や図4を参照して述べたロードロック室3を用いることができる。
【0080】
更に、例えば、本発明は、単一の処理室を有する処理装置にも有効に適用することができ、真空処理に限らず常圧または陽圧の処理装置にも適用することができる。また、エッチング、アッシング装置に限らず、成膜装置等、他の種々の処理装置に適用することができる。更にまた、被搬送基板はLCD基板に限らず、半導体基板等、他の基板であってもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理室やロードロック室における処理済み基板と未処理基板との交換操作を搬送機構の一進出動作で行うことができるため、スループットを著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る真空処理装置の概観を示す斜視図。
【図2】図1図示の装置の内部を示す概略横断平面図。
【図3】図1図示の装置の搬送室内に配設された搬送機構及びバッファ枠体を示す斜視図。
【図4】図1図示の装置のロードロック室内に配設されたバッファラック及びポジショナを示す斜視図。
【図5】図1図示の装置の処理室における基板の交換操作を説明するための図。
【図6】図1図示の装置の処理室における基板の交換操作を説明するための図。
【図7】図1図示の装置の処理室における基板の交換操作を説明するための図。
【図8】図1図示の装置の処理室における基板の交換操作を説明するための図。
【図9】図1図示の装置の処理室において未処理基板を支持する支持部材の動作を示す図。
【図10】図1図示の装置の処理室において未処理基板を支持する支持部材の変形例を示す図。
【図11】図10図示の支持部材の動作を示す図。
【図12】本発明の別の実施の形態に係る真空処理装置の概観を示す斜視図。
【図13】図12図示の装置の内部を示す概略横断平面図。
【図14】図12図示の装置の内部を示す概略側面図。
【図15】図12図示の装置のロードロック室の内部を示す概略斜視図。
【図16】図12図示の装置における基板の搬送シーケンスを順に示す説明図。
【符号の説明】
2、4、6……処理室
3、3a、3b……ロードロック室
5……搬送室
10……載置台
11……支持ピン(第2の支持部材)
12、12x……支持部材(第1の支持部材)
30……バッファラック
42……LCD基板カセット
50……搬送機構
60、60x……搬送機構
62……アーム
66……キャッチャ
66a、66b……フォーク
80……搬送機構
85、86……フォーク
91、92……ハンド
S……LCD基板
Claims (15)
- 半導体処理装置において載置台上の被処理基板を交換するための基板交換機構であって、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、前記第1の支持部材は、前記載置台の外側に配設された複数の支持棒と、それらの上端で内側に突出するように設けられた張出し部材とを有することと、
前記基板の1つを前記載置台上方で且つ前記第1の位置よりも下方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記基板の1つである未処理の第1の基板が前記搬送部材の前記第1の保持部に保持され、且つ前記基板の別の1つである処理済の第2の基板が前記第2の支持部材により支持されている状態において、前記搬送部材が前記載置台の上方の所定位置に進出している間に、前記第1及び第2の支持部材が前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動されることにより、前記第1の基板が前記第1の保持部から前記第1の支持部材の前記張出し部材に受け渡されると共に、前記第2の基板が前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡され、
次に、前記第2の保持部により前記第2の基板を保持する前記搬送部材が前記載置台から退避されることにより、前記第2の基板が前記搬送部材によって搬出され、そして、前記第1及び第2の支持部材の進退動作により、前記第1の基板が前記張出し部材から前記第2の支持部材に受け渡されると共に、前記第1の支持部材が退却することと、
を特徴とする基板交換機構。 - 前記第1及び第2の基板を受け渡す際に、前記搬送部材が停止した状態において、前記第1及び第2の支持部材が上下逆方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の基板交換機構。
- 前記第2の支持部材は、前記載置台に対して突出退避可能な複数の支持ピンからなり、突出時に前記第2の位置で前記基板の1つを支持し、且つ退避時に前記基板の1つを前記載置台上に載置することが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の基板交換機構。
- 前記第1の支持部材の前記複数の支持棒は前記載置台に対して突出退避可能に設けられ、前記張出し部材は前記載置台の外側に移動可能に設けられ、前記張出し部材が前記載置台の外側に移動すると共に前記支持棒が退避することによって、前記第1の支持部材が退却することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板交換機構。
- 前記張出し部材は、前記支持棒の回転により、前記載置台の上方に張出す位置と前記載置台の上方から退避する位置との間で移動されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板交換機構。
- 半導体処理装置において載置台上の被処理基板を交換するための基板交換機構を用いた基板交換方法であって、
前記基板交換機構は、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、前記第1の支持部材は、前記載置台の外側に配設された複数の支持棒と、それらの上端で内側に突出するように設けられた張出し部材とを有することと、
前記基板の1つを前記載置台上方で且つ前記第1の位置よりも下方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記基板交換方法は、
前記基板の1つである未処理の第1の基板を前記搬送部材の前記第1の保持部に保持し、且つ前記基板の別の1つである処理済の第2の基板を前記第2の支持部材により支持している状態において、前記搬送部材を前記載置台の上方の所定位置に進出させている間に、前記第1及び第2の支持部材を前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動させることにより、前記第1の基板を前記第1の保持部から前記第1の支持部材の前記張出し部材に受け渡すと共に、前記第2の基板を前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡す工程と、
次に、前記第2の保持部により前記第2の基板を保持する前記搬送部材を前記載置台から退避させることにより、前記第2の基板を前記搬送部材によって搬出する工程と、
次に、前記第1及び第2の支持部材の進退動作により、前記第1の基板を前記張出し部材から前記第2の支持部材に受け渡すと共に、前記第1の支持部材を退却させる工程と、
を具備することを特徴とする基板交換方法。 - 前記第1及び第2の基板を受け渡す際に、前記搬送部材が停止した状態において、前記第1及び第2の支持部材が上下逆方向に移動することを特徴とする請求項6に記載の基板交換方法。
- 前記第2の支持部材は、前記載置台に対して突出退避可能な複数の支持ピンからなり、突出時に前記第2の位置で前記基板の1つを支持し、且つ退避時に前記基板の1つを前記載置台上に載置することが可能であることを特徴とする請求項6または7に記載の基板交換方法。
- 前記第1の支持部材の前記複数の支持棒は前記載置台に対して突出退避可能に設けられ、前記張出し部材は前記載置台の外側に移動可能に設けられ、前記張出し部材が前記載置台の外側に移動すると共に前記支持棒が退避することによって、前記第1の支持部材が退却することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の基板交換方法。
- 前記張出し部材は、前記支持棒の回転により、前記載置台の上方に張出す位置と前記載置台の上方から退避する位置との間で移動されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板交換方法。
- 被処理基板を処理するための半導体処理装置であって、
載置台を有すると共に前記載置台上に載置された前記基板の1つに所定の半導体処理を施すための処理室と、
前記処理室外で前記基板を待機させるための待機部と、
前記載置台上の処理済み基板を前記待機部の未処理基板と交換するための基板交換機構と、
を具備し、前記基板交換機構は、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、前記第1の支持部材は、前記載置台の外側に配設された複数の支持棒と、それらの上端で内側に突出するように設けられた張出し部材とを有することと、
前記基板の1つを前記載置台上方で且つ前記第1の位置よりも下方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記基板の1つである未処理の第1の基板が前記搬送部材の前記第1の保持部に保持され、且つ前記基板の別の1つである処理済の第2の基板が前記第2の支持部材により支持されている状態において、前記搬送部材が前記載置台の上方の所定位置に進出している間に、前記第1及び第2の支持部材が前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動されることにより、前記第1の基板が前記第1の保持部から前記第1の支持部材の前記張出し部材に受け渡されると共に、前記第2の基板が前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡され、
次に、前記第2の保持部により前記第2の基板を保持する前記搬送部材が前記載置台から退避されることにより、前記第2の基板が前記搬送部材によって搬出され、そして、前記第1及び第2の支持部材の進退動作により、前記第1の基板が前記張出し部材から前記第2の支持部材に受け渡されると共に、前記第1の支持部材が退却することと、
を特徴とする半導体処理装置。 - 被処理基板を処理するための半導体処理装置であって、
減圧雰囲気に設定可能で且つ前記基板を待機させるために使用されるロードロック室と、
前記ロードロック室にゲートを介して接続された複数の真空処理室と、前記真空処理室は夫々載置台を有すると共に前記載置台上に載置された前記基板の1つに所定の半導体処理を減圧雰囲気で施すために使用されることと、
前記載置台上の処理済み基板を前記ロードロック室内の未処理基板と交換するための基板交換機構と、
を具備し、前記基板交換機構は、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第1の支持部材と、前記第1の支持部材は、前記載置台の外側に配設された複数の支持棒と、それらの上端で内側に突出するように設けられた張出し部材とを有することと、
前記基板の1つを前記載置台上方で且つ前記第1の位置よりも下方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記載置台に対して前記基板を搬出入するための搬送機構と、前記搬送機構は、夫々に前記基板の1つを保持可能で且つ夫々前記第1及び第2の位置に対応して上下に積重なる第1及び第2の保持部を有する搬送部材を具備することと、
を具備し、
前記基板の1つである未処理の第1の基板が前記搬送部材の前記第1の保持部に保持され、且つ前記基板の別の1つである処理済の第2の基板が前記第2の支持部材により支持されている状態において、前記搬送部材が前記載置台の上方の所定位置に進出している間に、前記第1及び第2の支持部材が前記搬送部材に対して相対的に上下逆方向に移動されることにより、前記第1の基板が前記第1の保持部から前記第1の支持部材の前記張出し部材に受け渡されると共に、前記第2の基板が前記第2の支持部材から前記第2の保持部に受け渡され、
次に、前記第2の保持部により前記第2の基板を保持する前記搬送部材が前記載置台から退避されることにより、前記第2の基板が前記搬送部材によって搬出され、そして、前記第1及び第2の支持部材の進退動作により、前記第1の基板が前記張出し部材から前記第2の支持部材に受け渡されると共に、前記第1の支持部材が退却することと、
を特徴とする半導体処理装置。 - 被処理基板を処理するための半導体処理装置であって、
載置台を有すると共に前記載置台上に載置された前記基板の1つに所定の半導体処理を施すための処理室と、
前記基板の1つを前記載置台上方の第1の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能であり且つ上端に旋回可能な張出し部材を有する第1の支持部材と、
前記基板の1つを前記載置台上方で且つ前記第1の位置よりも下方の第2の位置で支持するための進出状態と退却状態との間で状態を切替え可能な第2の支持部材と、前記第1及び第2の位置は上下に重なるように配置されることと、
前記基板の1つである未処理の第1の基板が搬送部材から前記張出し部材に受け渡される際に、その下方で、前記基板の別の1つである処理済の第2の基板が前記第2の支持部材から前記搬送部材に受け渡され、前記搬送部材が退避されることにより前記第2の基板が前記搬送部材によって搬出され、そして、前記第1及び第2の支持部材の進退動作により、前記第1の基板が前記張出し部材から前記第2の支持部材に受け渡されることと、
を具備することを特徴とする半導体処理装置。 - 前記第2の支持部材は、前記載置台に対して突出退避可能な複数の支持ピンからなり、突出時に前記第2の位置で前記基板の1つを支持し、且つ退避時に前記基板の1つを前記載置台上に載置することが可能であることを特徴とする請求項13に記載の半導体処理装置。
- 前記第1の支持部材は、前記第1の位置に存在する場合に前記載置台の外側に位置する複数の支持棒を有することと、
前記張出し部材は前記支持棒の上端で旋回により前記載置台に向かって突出するように設けられることと、
前記張出し部材は前記載置台に向かって旋回した状態で前記基板の1つを支持することと、
前記張出し部材が前記載置台の外側に旋回移動すると共に前記支持棒が退避することによって、前記張出し部材が前記載置台の周囲の部材内に収納されることと、
を特徴とする請求項13または14に記載のことを特徴とする半導体処理装置。
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