JP2004011005A - 処理装置および処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被処理体の被処理面の裏面への処理が防がれた、高い信頼性と高い生産性とを備えた処理装置および処理方法を提供する。
【解決手段】副搬送機構26は、ウェハ載置台24上のウェハWをサセプタ載置台25上のサセプタS上に、ウェハWの裏面が覆われるように載置する。主搬送機構27は、サセプタ載置台25上の、ウェハWが載置されたサセプタSをロードロックチャンバ37内に搬入し、ボート42にウェハWおよびサセプタSを保持させる。ウェハWとサセプタSの複数の組を保持したボート42は、昇降機構49によって加熱炉38内まで上昇する。このようにボート42を加熱炉38内にロードした状態で、ウェハWの表面に減圧CVDにより成膜を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】副搬送機構26は、ウェハ載置台24上のウェハWをサセプタ載置台25上のサセプタS上に、ウェハWの裏面が覆われるように載置する。主搬送機構27は、サセプタ載置台25上の、ウェハWが載置されたサセプタSをロードロックチャンバ37内に搬入し、ボート42にウェハWおよびサセプタSを保持させる。ウェハWとサセプタSの複数の組を保持したボート42は、昇降機構49によって加熱炉38内まで上昇する。このようにボート42を加熱炉38内にロードした状態で、ウェハWの表面に減圧CVDにより成膜を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハ等の被処理体に所定の処理を施す処理装置および処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハ等の被処理体に成膜処理を施す装置として、減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)装置が知られている。減圧CVD装置は、減圧下の気相に熱エネルギーを与えることにより気相反応を進行させ、その反応生成物を基板(ウェハ)上に堆積させて薄膜を形成する。
【0003】
減圧CVD装置の中でも、バッチ式の縦型減圧CVD装置がその生産性の高さから広く用いられている。図9に、縦型減圧CVD装置101の構成を示す。図9に示す縦型減圧CVD装置101では、被処理体であるウェハWは、ボート102に複数枚、例えば、100枚程度、水平に積み重ねた状態で保持され、直立した加熱炉103内にロードされる。成膜は、加熱炉103内に原料ガスを供給しつつ、ヒータ104により加熱炉103を外側から加熱することにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記縦型減圧CVD装置101において、ウェハWは、図10に示すように、ボート102を構成する複数、例えば、3本の支柱105、105、105の溝部106、106、106に挿入され、保持される。すなわち、ウェハWは、被処理面だけでなく、その裏面が露出した状態でボート102にセットされる。これにより、加熱炉103内での成膜処理では、ウェハWの被処理面だけでなく、その裏面にも膜が形成される。ウェハWの裏面に形成された膜は、搬送治具等と接触してパーティクルとなって飛散し、他のウェハWや、搬送治具、CVD装置、他の処理装置等を汚染し、処理の信頼性および生産性を低下させる。
【0005】
縦型減圧CVD装置に限らず、上記のように、裏面が露出した状態で保持された被処理体に成膜等の処理を施す処理装置では、被処理体の裏面にも処理が施され、膜形成などが生じてしまう。これはパーティクル等の原因となり、処理装置だけでなく、搬送治具や他の処理装置を汚染することとなる。また、処理後の裏面の洗浄が不可欠であり、工程数の増加により実質的なスループットが低下する。このように、裏面が露出した状態で被処理体を保持して処理を施す処理装置では、十分に高い信頼性および生産性が得られないおそれがあった。
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、高い信頼性と高い生産性とを備えた処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、被処理体の被処理面の裏面への処理が防がれた、高い信頼性と高い生産性とを備えた処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る処理装置は、
平板状の被処理体の一面に所定の処理を施す処理装置であって、
処理容器と、
前記被処理体をその他面を覆う状態で載置可能でかつ搬送可能な載置部材を、前記被処理体が載置された状態で前記処理容器内に保持する保持部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、載置部材によって被処理体の他面(被処理面でない面)が覆われていることにより、被処理体の一面(被処理面)に所定の処理を施すことができる一方で、他面への処理は防がれる。これにより、被処理体の他面への膜形成等は防がれ、処理後の他面の洗浄処理が省略可能となり高いスループットが得られる。また、他面に形成された膜の剥離による処理装置の汚染等は防がれ、高い処理の信頼性が得られる。ここで、載置部材は被処理体が載置された状態で搬送可能に構成されており、処理装置は、被処理体が載置された載置部材を搬入するだけの、複雑な載置機構を要しない簡単な構造とすることが可能である。これにより、メンテナンスの容易化、製造コストの低減等、より高い生産性が得られる。
【0009】
上記第1の観点に係る処理装置において、
前記処理容器は開口を備え、
前記処理容器に前記開口を介して接続され、前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させるためのローディング室をさらに備え、
前記保持部材は、前記ローディング室と前記処理容器との間を前記開口を介して移動可能に構成されていてもよい。
【0010】
すなわち、被処理体が載置された載置部材をローディング室にてボート等の保持部材に保持させ、その後、被処理体および載置部材を収容した保持部材が処理容器内に移動し、この状態で処理が行われるようにしてもよい。
【0011】
上記構成において、前記開口を気密に開閉可能な開閉部材を備え、前記開閉部材は、前記保持部材が前記処理容器内にある状態で前記開口を閉鎖することが望ましい。これにより、処理容器内に所定の処理雰囲気を形成して処理を行うことができる。また、一方で、ローディング室の処理雰囲気による汚染は防がれる。
【0012】
上記構成において、前記保持部材は、前記被処理体が載置された前記載置部材を複数保持可能に構成されていてもよい。また、前記保持部材は、例えば、前記被処理体が載置された複数の前記載置部材を、前記被処理体の一面に垂直な方向に、前記被処理体が互いに略平行となるように保持する。すなわち、本発明は、バッチ式の縦型処理装置に適用可能である。
【0013】
上記構成において、
前記ローディング室は搬送用開口を備え、
前記被処理体が載置された前記載置部材を前記搬送用開口を介して前記ローディング室内に搬入し、前記ローディング室内に配置された前記保持部材に保持させる第1搬送機構をさらに備えることが望ましい。
また、上記構成において、前記搬送用開口を気密に開閉可能な開閉機構をさらに備えることが望ましい。
【0014】
すなわち、ローディング室に搬送用開口を介して接続された搬送領域から、この搬送領域に配置された第1の搬送機構によって被処理体が載置された載置部材をローディング室内の保持部材に保持させるようにしてもよい。また、搬送用開口を気密に開閉可能とすることにより、ローディング室および処理容器内の清浄度を高く保つことができる。
【0015】
上記構成において、前記処理装置は、例えば、前記ローディング室の外部で、前記被処理体を前記載置部材上に載置する第2の搬送機構を備える。第2の搬送機構は、例えば、上記搬送領域に配置され、被処理体は搬送領域内で載置部材上に載置される。
【0016】
上記構成において、前記第2の搬送機構は、例えば、前記被処理体を非接触状態で保持する。第2の搬送機構は、例えば、ベルヌーイチャックにより被処理体を保持する。これにより、被処理体を汚染することなく載置部材上に移送することが可能となる。
【0017】
上記構成において、例えば、前記保持部材は円盤状に形成されている。
【0018】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る処理装置は、
平板状の被処理体の一面に所定の処理を施す処理装置であって、
処理容器と、
前記被処理体をその他面を覆う状態で載置可能でかつ搬送可能な載置部材を、前記被処理体が載置された状態で前記処理容器内に保持する、前記処理容器内に固定して設けられた保持部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、固定式の被処理体の保持部材を備える枚葉式の処理装置において、載置部材によって被処理体の他面(被処理面でない面)が覆われていることにより、被処理体の一面(被処理面)に所定の処理を施すことができる一方で、他面への処理は防がれる。これにより、被処理体の他面への膜形成等は防がれ、処理後の他面の洗浄処理が省略可能となり高いスループットが得られる。また、他面に形成された膜の剥離による処理装置の汚染等は防がれ、高い処理の信頼性が得られる。ここで、載置部材は被処理体が載置された状態で搬送可能に構成されており、処理装置は、被処理体が載置された載置部材を搬入するだけの、複雑な載置機構を要しない簡単な構造とすることが可能である。これにより、メンテナンスの容易化、製造コストの低減等、より高い生産性が得られる。
【0020】
上記構成の第2の観点に係る処理装置において、
前記処理容器は開口を備え、
前記処理容器内に前記開口を介して前記被処理体が載置された前記載置部材を搬入し、前記保持部材に保持させる第1の搬送機構をさらに備えるようにしてもよい。
第1の搬送機構は、例えば、開口を介して処理容器に接続された搬送領域から、処理容器内に被処理体が載置された載置部材を搬入する。
【0021】
上記処理装置は、例えば、前記処理容器の外部で前記被処理体を前記載置部材上に載置する第2の搬送機構をさらに備える。第2の搬送機構は、例えば、上記搬送領域内に配置される。
【0022】
また、例えば、前記第2の搬送機構は前記被処理体を非接触状態で保持する。第2の搬送機構は、例えば、ベルヌーイチャックにより被処理体を保持する。これにより、被処理体を汚染することなく載置部材上に移送することが可能となる。
【0023】
上記処理装置は、前記開口を気密に開閉可能な開閉機構をさらに備え、前記処理容器内に前記被処理体が載置された前記載置部材がある状態で、前記開閉機構は前記処理容器内を閉鎖することが望ましい。これにより、処理容器内は所定の処理雰囲気に維持可能となる。
【0024】
上記構成において、例えば、前記保持部材は円盤状に形成されている。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る処理方法は、
本発明の第1の観点に係る処理装置を用いる処理方法であって、
前記ローディング室内で前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させる工程と、
前記載置部材を保持した前記保持部材を前記処理容器内にロードする工程と、
前記処理容器内に所定のガスを導入する工程と、
前記処理容器内を加熱する工程と、
を備える、ことを特徴とする。
すなわち、本発明は、CVD、熱処理、エッチング等に適用することができる。
【0026】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る処理方法は、
本発明の第2の観点に係る処理装置を用いる処理方法であって、
前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させる工程と、前記複数種のガスを1種類ずつ複数回にわたって前記処理容器内に供給する工程と、
前記複数種のガスの供給毎に、真空排気または不活性ガスによる置換を行う工程と、
を備える、ことを特徴とする。
すなわち、本発明は、いわゆるALDに適用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態にかかる処理装置について、以下図面を参照して説明する。第1の実施の形態は、本発明をバッチ式の縦型減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)装置に適用した例である。この縦型減圧CVD装置は、半導体ウェハ(以下、ウェハW)にドープされたポリシリコン膜を形成する。
【0028】
図1に、第1の実施の形態に係る処理装置10の構成を示す。図1に示すように、処理装置10は、搬送領域11と、処理領域12と、を備える。
【0029】
搬送領域11の平面図を図2に示す。搬送領域11は、図2に示すように、ウェハ搬送領域13と、サセプタ搬送領域14と、主搬送領域15と、を備える。ここで、搬送領域11を構成する各領域の天井部からは、防塵フィルタ、ケミカルフィルタ等を通過した清浄空気のダウンフローが形成されている。
【0030】
ウェハ搬送領域13は、ウェハカセット載置台16と、ウェハ搬送室17と、を備える。ウェハカセット載置台16は長手状に形成され、複数個、例えば、4個のウェハカセット18を載置可能に構成されている。ウェハカセット載置台16には、処理前のウェハWを収容したウェハカセット18及び処理後のウェハWを収容したウェハカセット18が載置される。
【0031】
ウェハ搬送室17は、ウェハカセット載置台16に隣接して設けられている。ウェハ搬送室17には、ウェハ搬送機構19が設置されている。ウェハ搬送機構19は、ウェハWを保持可能なアームを備え、x方向に移動可能かつz軸を中心として回転可能に構成されている。これにより、ウェハ搬送機構19は、カセット載置台上のウェハカセット18に収納されたウェハWのすべてにアクセス可能となっている。ウェハ搬送機構19は、ウェハ搬送領域13と主搬送領域15との間でウェハWを移送する。
【0032】
サセプタ搬送領域14は、サセプタカセット載置台20と、サセプタ搬送室21と、を備える。サセプタカセット載置台20は長手状に形成され、複数個、例えば、4個のサセプタカセット22を載置可能に構成されている。サセプタカセット載置台20には、サセプタSを収納したサセプタカセット22が載置される。
【0033】
ここで、サセプタカセット22に収納されるサセプタSは、窒化アルミニウム等のセラミックからなる、厚さ数mmの円盤状部材から構成される。サセプタSは、ウェハWよりも大径に形成され、すなわち、径が300mmのウェハWであれば、サセプタSは、300mmよりも大きい径とされている。サセプタカセット載置台20には、使用前のサセプタSを収納するサセプタカセット22と、使用後のサセプタSを収納するサセプタカセット22と、が載置されている。
【0034】
サセプタ搬送室21は、サセプタカセット載置台20に隣接して設けられている。サセプタ搬送室21には、サセプタ搬送機構23が設置されている。サセプタ搬送機構23は、サセプタSを保持可能なアームを備え、y方向に移動可能かつz軸を中心として回転可能に構成されている。これにより、サセプタ搬送機構23は、サセプタカセット載置台20上のサセプタカセット22に収納されたサセプタSのすべてにアクセス可能となっている。サセプタ搬送機構23は、サセプタ搬送領域14と主搬送領域15との間でサセプタSを移送する。
【0035】
主搬送領域15は、ウェハ載置台24と、サセプタ載置台25と、副搬送機構26と、主搬送機構27と、を備える。また、ウェハ搬送領域13およびサセプタ搬送領域14と、主搬送領域15と、の間の壁面には、開閉自在な第1および第2の開口28、29がそれぞれ設けられている。
【0036】
ウェハ載置台24は、第1の開口28に隣接して配置されている。ウェハ搬送機構19は、第1の開口28を介して、主搬送領域15内にウェハWを搬入し、ウェハ載置台24上に載置する。
【0037】
サセプタ載置台25は、第2の開口29に隣接して配置されている。サセプタ搬送機構23は、第2の開口29を介して、主搬送領域15内にサセプタSを搬入し、サセプタ載置台25上に載置する。
【0038】
副搬送機構26は、ウェハ載置台24上のウェハWをサセプタ載置台25上に載置されたサセプタS上に載置する。副搬送機構26は、いわゆるベルヌーイチャックにより非接触状態でウェハWを保持し、搬送する。
【0039】
副搬送機構26は、z軸方向に起立するとともに略垂直に屈曲するシャフト30と、シャフト30の先端に設置された保持部31と、を備える。シャフト30は、ステンレススチール等から構成されている。シャフト30は、図示しないモータ等の駆動機構に接続され、z軸を中心として回転可能となっている。
【0040】
保持部31は、石英等から構成され、円盤状に形成されている。図3(a)に保持部31の平面図を、図3(b)に断面図を示す。図3(a)に示すように、保持部31は、接合部にてシャフト30と接合されている。シャフト30の内部には、ガス管32が形成され、図示しないガス源から、窒素等の不活性ガスが供給可能となっている。
【0041】
保持部31の内部には、中空のガス流路33が略十字状に形成されている。ガス流路33は、シャフト30のガス管32と連通しており、その内部に不活性ガスが供給可能となっている。ガス流路33は、保持部31の一面側に通じるガス噴出口34と接続している。ガス噴出口34は、例えば、十字状の端部にそれぞれ1つずつ設けられている。
【0042】
図3(b)は、保持部31がウェハWを保持している状態を示す。保持状態において、ガス噴出口34からは不活性ガスが数slmで噴出されている。不活性ガスの噴出により、ウェハWには静圧の変化による上向きの吸引力が働く。一方で、ガスの噴出により、ウェハWには、重力の他に下向きのガス供給圧力が働く。この2つの力を用いたいわゆるベルヌーイチャックにより、保持部31は非接触状態で、例えば、保持部31の対向面から数mmの距離でウェハWを懸垂保持する。保持部31によるウェハWの保持は、不活性ガスの供給のオンオフにより制御される。
【0043】
図1を参照して、副搬送機構26は、また、サセプタS上に載置された処理後のウェハWを、サセプタ載置台25からウェハ載置台24に移送する。上記のように、ウェハ載置台24上のウェハWはウェハ搬送機構19によりウェハ搬送領域13側に移送され、一方、サセプタ載置台25上に残ったサセプタSはサセプタ搬送機構23によりサセプタ搬送領域14側に移送される。
【0044】
図2に戻り、主搬送機構27は、アームを備え、z軸を中心として回転可能かつz方向に昇降可能に構成されている。主搬送領域15と処理領域12との間にはゲート35が設けられている。ゲート35にはゲートバルブ36が設けられ、主搬送領域15と処理領域12との間は気密に分離可能となっている。主搬送機構27は、サセプタ載置台25上の、ウェハWを載せたサセプタSを保持し、ゲート35を介して主搬送領域15と処理領域12との間でウェハWおよびサセプタSの搬送を行う。
【0045】
処理装置10は、ロードロックチャンバ37と、加熱炉38と、を備える。
【0046】
ロードロックチャンバ37は、上記のように主搬送領域15に隣接して配置され、主搬送領域15にゲート35を介して接続されている。
【0047】
ロードロックチャンバ37の下部には、パージガスライン39が接続されている。パージガスライン39は、図示しないパージガス源に接続されており、ロードロックチャンバ37内にパージガス、例えば、窒素ガスを供給する。また、ロードロックチャンバ37の下部には第1排気ライン40が接続されている。第1排気ライン40にはバルブV1が設けられ、排気機構を備えたポンプユニット41に接続されている。第1排気ライン40はロードロックチャンバ37内の、主としてパージガスを排気する。
【0048】
ロードロックチャンバ37の内部には、複数、例えば、50〜150セットのサセプタSおよびウェハWを収容可能なボート42が設けられている。ボート42は、石英等からなる保温筒43を介してステンレススチール等からなるターンテーブル44上に設置されている。ターンテーブル44は、回転機構45に接続された回転軸46に支持されており、z軸を中心として回転可能に構成されている。回転機構45は、ステンレススチール等からなる円盤状の蓋体47を貫通するように設けられ、蓋体47と回転軸46との間は、磁性流体シール等により気密に封止されている。また、蓋体47の周縁には、Oリング48が設けられている。
【0049】
回転機構45は、ボールネジ等を備えた昇降機構49に接続され、ボート42全体が昇降可能となっている。ボート42の昇降により、ボート42の加熱炉38へのロード/アンロードが行われる。
【0050】
ボート42の拡大図を図4に示す。ボート42は、図4に示すように、例えば、半円弧状の部分に配置された、例えば、3本の支柱50、50、50を有する。支柱50、50、50は、その上下端を図示しないリング状の保持板で固定している。3本の支柱50、50、50は、保持板の略半円側において所定の間隔を隔てて配置されており、これと反対側の半円側がサセプタSおよびウエハWを搬入出するための搬入出側となる。
【0051】
各支柱50、50、50の内側には、断面半円状に凹部状に削られた多数の溝部50a、50a、50aが支柱50、50、50の長手方向に所定のピッチで設けられている。溝部50aは、一本の支柱50に、例えば、50個〜150個程度設けられている。溝部50aの幅およびそのピッチは、主搬送機構27がサセプタSおよびウェハWを容易に差し込み可能なように形成されている。ウェハWは、溝部50aにウエハWの裏面、すなわち下面の周縁部で接触し、各支柱50、50、50に設けられた3つの溝部50a、50a、50aで支持するようになっている。従って、サセプタSおよびウェハWは、主面に垂直な方向に複数、互いに平行するように配置される。
【0052】
図1に戻り、加熱炉38は、外管51と、内管52と、を有する。外管51と内管52とは横断面の半径が互いに異なり、同軸に設置されている。外管51はその上端が閉じられ、内管52はその上端が開かれている。外管51および内管52は、それぞれその下端にて筒状のマニホールド53に保持されている。また、外管51の周囲には、ヒータ54が外管51を包囲するように設けられている。ヒータ54により、加熱炉38内は、所定の温度に加熱可能とされている。
【0053】
マニホールド53の側面には、成膜ガス供給管55およびドープガス供給管56が挿設されている。成膜ガス供給管55およびドープガス供給管56は、それぞれ、いずれも図示しない成膜ガス源およびドープガス源に接続されている。これにより、成膜用ガス、例えば、ジシランガス(Si2H6)ガス、および、ドープガス、例えば、フォスフィンガス(PH3)がそれぞれ内管52内に供給される。
【0054】
マニホールド53の側面には、外管51と内管52との間隙に通じる排気管57が挿設されている。排気管57は第2排気ライン58に接続されている。第2排気ライン58はバルブV2を備えてポンプユニット41に接続され、加熱炉38内はポンプユニット41により排気可能となっている。
【0055】
次に、上記構成の処理装置10を用いて行われる処理動作について図面を参照して説明する。なお、以下に示す例は、一例に過ぎず、同様の処理が可能な構成であればいかなるものであってもよい。
【0056】
先ず、図2を参照して、外部からウェハカセット載置台16にウェハカセット18が搬送される。ウェハ搬送機構19は、ウェハカセット18からウェハWを取り出し、主搬送領域15内のウェハ載置台24上に載置する。一方、外部からサセプタカセット載置台20にサセプタカセット22が収容される。サセプタ搬送機構23は、サセプタカセット22からサセプタSを取り出し、主搬送領域15内のサセプタ載置台25上にサセプタSを載置する。
【0057】
主搬送領域15にウェハWおよびサセプタSが搬入された状態で、副搬送機構26はウェハWを非接触状態で保持し、サセプタ載置台25上のサセプタS上に移送、載置する。このとき、副搬送機構26はウェハWをサセプタSとほぼ同心となるように配置し、サセプタSはウェハWよりも大径であるので、ウェハWの裏面はサセプタSによって覆われた状態となる。
【0058】
続いて、図1を参照して、主搬送機構27は、ウェハWが載った状態のサセプタSをローディングチャンバ内に移送する。主搬送機構27は、ウェハWおよびサセプタSをボート42の溝部に差し込み、溝部に保持させた後にローディングチャンバ内から退出する。その後、ゲートバルブ36は閉鎖される。
【0059】
次いで、昇降機構49により、ボート42は加熱炉38内の最上昇位置まで上昇する。このとき、蓋体47は、その周縁がマニホールド53の下端と接する状態にあり、加熱炉38とロードロックチャンバ37との間はOリング48により気密に封止される。
【0060】
加熱炉38の内部は、ヒータ54により所定の温度に予熱されている。この状態で、加熱炉38内にボート42がロードされる。続いて、成膜ガス供給管55からジシランガスを内管52内に導入すると共に、ドープガス供給管56からフォスフィンガスを内管52内に導入する。このとき、ポンプユニット41は第2排気ライン58を介して加熱炉38内を所定の減圧雰囲気とする。成膜処理は、上記雰囲気下で、ボート42を回転させながら所定時間行われる。このような減圧CVD処理により、ウェハWの表面にドープされたポリシリコン膜が形成される。
【0061】
ここで、上述したように、ボート42に保持された各ウェハWは、サセプタS上にその裏面が覆われるように載置された状態でボート42に保持されている。このため、サセプタSはその裏面が露出しており、その裏面にポリシリコン膜が形成されるものの、ウェハWの裏面におけるポリシリコン膜の形成は防がれる。
【0062】
成膜処理の終了後、プロセスガスの供給は停止され、加熱炉38内はロードロックチャンバ37とほぼ同様の圧力とされる。次いで、昇降機構49によって、ボート42は最下降位置まで下降する。このとき、ロードロックチャンバ37には、パージガスライン39から所定時間パージガスが供給され、ポンプユニット41は第1排気ライン40を介して供給されたパージガスを排気する。
【0063】
パージの終了後、ゲートバルブ36は開放される。主搬送機構27は、ゲート35を介してロードロックチャンバ37内のボート42にアクセスし、ボート42に保持されたサセプタSおよびウェハWをサセプタ載置台25上に移送する。
【0064】
副搬送機構26は、サセプタ載置台25に載置された、サセプタS上のウェハWを非接触状態で保持し、ウェハ載置台24に移送する。ウェハ載置台24上に載置されたウェハWは、ウェハ搬送機構19によって主搬送領域15から搬出され、ウェハカセット18に収容される。所定枚数のウェハWを収納したウェハカセット18は、外部に搬出される。
【0065】
一方、サセプタ載置台25上のサセプタSは、サセプタ搬送機構23によって、主搬送領域15から搬出され、サセプタカセット22に収容される。サセプタカセット22は、外部に搬出され、サセプタSの洗浄処理が施される。なお、サセプタSの洗浄処理は、サセプタSを所定回数利用した後に行ってもよい。以上で、一連の成膜処理は終了する。
【0066】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態においては、ウェハWをサセプタS上に載置した状態で成膜処理を行っている。このため、裏面が露出した状態で被処理体を保持するボート42を用いたCVD処理であっても、ウェハWの裏面への膜形成は防がれる。これにより、成膜処理後のウェハWの裏面洗浄工程が省略可能となるなど、スループットの向上が図れる。また、処理後のウェハWの搬送時における裏面からの膜の剥離等による搬送治具、他の処理空間の汚染等は低減される。さらに、ウェハWのサセプタS上への載置は、ベルヌーイチャックを用いて非接触状態で行っており、ウェハWの表面(被処理面)の汚染等は避けられる。このように、本発明を縦型減圧CVD装置に適用した第1の実施の形態の処理装置10によれば、ウェハWの裏面(非被処理面)への膜形成は防ぎつつ成膜を行うことができ、信頼性が高くかつ生産性の高い処理が可能となる。
【0067】
上記第1の実施の形態では、サセプタSは、主搬送領域15の外部の、サセプタ搬送領域14のサセプタカセット22に収納される構成とした。しかし、サセプタSは、サセプタ載置台25の近傍であれば、どのように配置されていてもよい。例えば、主搬送領域15内に配置する構成としてもよく、このとき、カセットを用いず、ボート42と同様の収納部材に収納させる構成としてもよい。あるいは、サセプタSの収納部材と、主搬送機構27と、を共にあるいは一方をロードロックチャンバ37内に配置する構成としてもよい。
【0068】
上記第1の実施の形態では、使用後のサセプタSを一回ごとに洗浄する構成とした。しかし、所定回数使用するごとに洗浄するようにしてもよい。また、何も載せない状態あるいはダミーウェハを載せた状態のサセプタSをボート42に保持して加熱炉38内にロードし、加熱炉38内のドライクリーニングを行うようにしてもよい。
【0069】
また、ウェハ載置台24、サセプタ載置台25、副搬送機構26および主搬送機構27の配置位置、数等は、上記のものに限られない。スループットの向上のため、それぞれを複数配置した構成としてもよい。さらには、ボート42を2個以上設け、1つのボート42にウェハWを移載する間に、他のボート42の成膜処理を行うようにしてもよい。
【0070】
上記第1の実施の形態では、ウェハWの表面にポリシリコン膜を形成する縦型減圧CVD装置を例として説明した。しかし、使用するガス種は上記のものに限られない。また、形成する膜はポリシリコン膜に限らず、アモルファスシリコン膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜等、他のいかなるものであってもよい。また、縦型減圧CVD処理に限らず、熱酸化装置等の熱処理装置、エッチング装置、アッシング装置等の他の処理装置に適用することができる。
【0071】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置10について、図面を参照して説明する。第2の実施の形態では、いわゆる原子層堆積法(Atomic Layer Deposition:ALD)により膜形成を行う、枚葉式の熱処理装置に適用した処理装置10について説明する。この処理装置10は、四塩化チタン(TiCl4)とアンモニア(NH3)とを用いてウェハWの表面に窒化チタン(TiN)膜を形成する。
【0072】
第2の実施の形態に係る処理装置10の構成例を図5に示す。なお、図1および図2と同一の部分については、理解を容易にするため、同一の符号を付し説明を省略する。
【0073】
図5に示すように、第2の実施の形態に係る処理装置10は、図1に示す第1の実施の形態と同様に、搬送領域11と、処理領域12と、を備える。
【0074】
第2の実施の形態の搬送領域11は、第1の実施の形態の搬送領域11から、サセプタ搬送領域14を除いた構成を有する。搬送領域11は、第1の実施の形態と同様に、ウェハ搬送領域13と、主搬送領域15と、から構成されている。
【0075】
ここで、サセプタ載置台25は、ウェハ載置台24および主搬送機構27と、ほぼ直線状にあるように配置されている。副搬送機構26は、ウェハ載置台24とサセプタ載置台25との間に配置されている。ウェハWが主搬送領域15内に搬入された状態で、サセプタ載置台25の上には、第1の実施の形態と同様のサセプタSが載置されている。
【0076】
第2の実施の形態の搬送領域11は、第1の実施の形態と同様に、主搬送機構27と、ベルヌーイチャックを用いた副搬送機構26と、を備える。副搬送機構26は、ウェハ載置台24上のウェハWを非接触状態で保持し、サセプタ載置台25上のサセプタS上に移送する。このとき、ウェハWの裏面はサセプタSにより覆われるように載置される。主搬送機構27は、ウェハWが載置されたサセプタSを保持し、処理領域12に搬送する。なお、主搬送機構27は、z方向に昇降可能でなくてもよい。
【0077】
処理領域12は、処理チャンバ60から構成される。処理チャンバ60は搬送領域11にゲート35を介して接続されている。ゲート35にはゲートバルブ36が設けられ、処理領域12と処理チャンバ60との間は気密に分離可能となっている。
【0078】
処理チャンバ60の断面構成を図6に示す。図6に示すように、処理チャンバ60は略円筒状の、例えば、アルミニウムからなる容器61を備える。容器61の天井部には、ガス導入口62が設けられている。ガス導入口62を介して、図示しない原料ガス源から、原料ガスが容器61内に所定の流量で導入される。なお、ガス導入口62は、容器61の側壁に設けてもよい。
【0079】
また、容器61の側壁には、上述したゲート35が設けられている。ゲート35を介して、容器61にまたは容器61から、被処理体であるウェハWが搬入または搬出される。ゲート35には、上述したように、ゲートバルブ36が設けられている。
【0080】
容器61の底部には、排気口63が形成されている。排気口63は、図示しない真空ポンプ等の排気装置に接続されている。なお、排気口63は、容器61の側壁に設けてもよい。
【0081】
容器61の天井部と底部とには、加熱ブロック64a、64bが設けられている。加熱ブロック64a、64bは、窒化アルミニウム等のセラミックから所定の厚さを有して構成され、容器61の天井部および底部のほぼ全体に重なるように設けられている。加熱ブロック64a、64bは、その内部に抵抗体等からなるヒータ65を備え、容器61の内部を所定温度まで加熱可能となっている。
【0082】
容器61内には、上下の加熱ブロック64a、64bに挟まれるように、処理空間が形成されている。ガス導入口62および排気口63はこの処理空間に接続されており、処理空間を給排気可能に構成されている。
【0083】
底部の加熱ブロック64bの上面には、起立した棒状の載置ピン66が形成されている。載置ピン66は、例えば、底部の加熱ブロック64bと一体成型により形成されている。載置ピン66は、例えば、3本形成され、ウェハWが載置された状態のサセプタSを載置可能となっている。また、載置ピン66は、サセプタSを載置した状態で、主搬送機構27のアームがサセプタSと底部加熱ブロック64bの上面との間を進退可能な高さに設定されている。
【0084】
次に、上記構成の処理装置10を用いて行われる処理動作について図面を参照して説明する。なお、以下に示す例は、一例に過ぎず、同様の処理が可能な構成であればいかなるものであってもよい。
【0085】
先ず、図5を参照して、外部からウェハカセット載置台16にウェハカセット18が搬送される。ウェハ搬送機構19は、ウェハカセット18からウェハWを取り出し、主搬送領域15内のウェハ載置台24上に載置する。
【0086】
主搬送領域15にウェハWおよびサセプタSが搬入された状態で、副搬送機構26はウェハWを非接触状態で保持し、サセプタ載置台25上のサセプタS上に移送、載置する。このとき、副搬送機構26はウェハWをサセプタSとほぼ同心となるように配置し、これにより、ウェハWの裏面はサセプタSによって覆われた状態となる。
【0087】
続いて、主搬送機構27は、ウェハWが載った状態のサセプタSを処理チャンバ60内に移送する。主搬送機構27は、サセプタSを載置ピン66上に載置させた後、処理チャンバ60内から退出する。その後、ゲートバルブ36は閉鎖される。以下、処理チャンバ60内にて、ALDを用いた成膜処理がウェハWに施される。
【0088】
図7は、成膜工程における処理チャンバ60内の温度および圧力プロファイルと、原料ガスの供給タイミングと、を示すチャートの一例である。また、図8は、TiN膜の形成の様子を模式的に示す図である。
【0089】
ゲートバルブ36の閉鎖後、図示しない排気装置により、チャンバ内を、所定の圧力、例えば、133Pa(1Torr)程度まで排気し、かつ、ウェハWをTiCl4の付着に適した温度、例えば、600℃まで昇温する。この状態で、TiCl4ガスを数秒間、例えば、3秒間処理チャンバ60内に供給する。なお、供給時間は特に限定されないが、数秒間で十分である。これにより、図8(a)に示すように、ウェハWの表面上には、TiCl4分子層70が多層に付着する。
【0090】
次に、処理チャンバ60内を排気し、例えば、1.33×10−3Pa(10−5Torr)程度の圧力まで下げる。同時に、ヒータ65への供給電力を遮断あるいは低下させて、NH3の付着に適した温度、例えば、300℃までウェハWを降温させる。
【0091】
排気過程では、図8(b)に示すように、ウェハWの表面に付着していたTiCl4分子層70は、吸着エネルギーの差から、1層目を除いて飛散する。これにより、ウェハWの表面には、1層のTiCl4分子層70が付着している。
【0092】
このようにして、処理チャンバ60内の圧力が1.33×10−3Pa程度になり、かつ、ヒータ65の温度が300℃程度まで低下した状態で、NH3ガスを短時間、例えば、3秒間程度処理チャンバ60内に導入する。なお、NH3の導入時間は、特に限定されないが、数秒程度で十分である。
【0093】
これにより、図8(c)に示すように、ウェハW表面の1層のTiCl4分子層70は、導入されたNH3分子と反応して1層のTiN層71を形成する。さらに、形成したTiN層71の上には、NH3の分子層72が多層に付着する。
【0094】
次に、NH3ガスの導入により133Pa程度となった処理チャンバ60内を再び排気し、1.33×10−3Pa程度の圧力まで下げる。同時に、ウェハWを再び600℃程度まで昇温する。この排気過程により、図8(d)に示すように、TiN層71上に付着しているNH3分子層72は、1層目を除いて飛散する。従って、このとき、TiN層71上に1層のNH3分子層72のみが付着している。
【0095】
次に、再度、処理チャンバ60内にTiCl4ガスを導入する。このとき、図8(e)に示すように、TiN層71上の1層のNH3分子層72が、TiCl4と反応して新たなTiN層71を形成するとともに、このTiN層71上にTiCl4分子層70が多層に付着する。従って、この時点で、ウェハW上には2層のTiN層71が形成されている。さらに、引き続いて排気を行い、図8(f)に示すように、TiN層71上に付着しているNH3分子層72は、1層目を除いて飛散する。
【0096】
その後、図8(g)に示すように、NH3ガスの導入により3層目のTiN層71を形成し、さらに、図8(h)に示すように、3層目上に付着した1層目のNH3分子層72を除いて、排気除去する。このように、上記と同様に、各原料ガスの供給、排気、および、ウェハWの昇降温を所定回数繰り返してTiN層71を1層ずつ堆積させることにより、所望の厚さのTiN層71が得られる。ここで、上記操作は、例えば、100〜数100回繰り返される。
【0097】
成膜処理の終了後、成膜ガスの供給は停止され、処理チャンバ60内は搬送領域11とほぼ同様の圧力とされる。その後、ゲートバルブ36が開放され、主搬送機構27は、ゲート35を介して処理チャンバ60内に進入し、載置ピン66に保持されたサセプタSおよびウェハWを処理チャンバ60の外に搬出し、サセプタ載置台25上に移送する。
【0098】
副搬送機構26は、サセプタ載置台25に載置された、サセプタS上のウェハWを非接触状態で保持し、ウェハ載置台24に移送する。ウェハ載置台24上に載置されたウェハWは、ウェハ搬送機構19によって主搬送領域15から搬出され、ウェハカセット18に収容される。所定枚数のウェハWを収納したウェハカセット18は、外部に搬出される。
【0099】
一方、サセプタ載置台25上のサセプタSは、引き続く他のウェハWの処理に用いられる。サセプタSは、所定回数使用された後に処理チャンバ60外に搬出され、新しいものと交換される。使用したサセプタSには洗浄処理が施される。以上で、一連の成膜処理は終了する。
【0100】
上記した、ALDを用いた成膜工程において、ウェハWはサセプタS上にあるため、ウェハWの裏面への成膜ガスの吸着は起こらない。従って、ウェハWの裏面における膜形成は防がれる。これにより、成膜処理後のウェハWの裏面洗浄工程が省略可能となるなど、スループットの向上が図れる。また、処理後のウェハWの搬送時における裏面からの膜の剥離等による搬送治具、他の処理空間の汚染等は低減される。さらに、ウェハWのサセプタS上への載置は、ベルヌーイチャックを用いて非接触状態で行っており、ウェハWの表面(被処理面)の汚染等は避けられる。このように、本発明をALDを用いる熱処理装置に適用した第2の実施の形態の処理装置10によれば、ウェハWの裏面(非被処理面)への膜形成を防ぎつつ成膜を行うことができ、信頼性が高くかつ生産性の高い処理が可能となる。
【0101】
さらに、ウェハWのサセプタS上への載置は、処理チャンバ60の外部で行われる。このため、処理チャンバ60はサセプタS(およびウェハW)の移載用のリフトピン等の昇降機構を備えず、処理チャンバ60を構成する容器61に穴等を形成しない構成となっている。従って、穴を気密にふさぐためのベローズ等に由来する不純物のウェハWの汚染を防止でき、成膜処理の高い信頼性が得られる。さらに、処理チャンバ60自体の構造を非常に簡単なものとすることができ、メンテナンスが容易であるなど、高い生産性が得られる。
【0102】
上記第2の実施の形態では、TiCl4とNH3とを用いてTiN膜を形成するものとした。しかし、形成する膜種および使用するガス種はこれに限定されず、他の膜種および他のガス種を用いることができる。
【0103】
また、加熱ブロックおよび載置ピン66は、窒化アルミニウムに限らず、他のセラミック材料あるいはセラミック以外の材料を用いてもよい。
【0104】
また、上記成膜処理において、面に付着した余分な分子層は、高真空状態への排気により、除去し、1層目の分子層だけを残すものとした。しかし、排気工程を、不活性ガスによるパージにより行っても良い。この場合、パージ中の処理チャンバ60内における原料ガスの分圧を所定圧力まで低下させればよい。なお、不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、キセノン、ネオン、窒素等が挙げられる。
【0105】
上記第2の実施の形態では、処理チャンバ60はその内側にヒータ65を備えた、いわゆるホットウォール型の構造とした。しかし、容器61の天井部および/または底部をガラス材料等の透明な部材から構成し、処理チャンバ60の外部に加熱ランプを配置して処理チャンバ60内の加熱を行う、いわゆるホットウォール型の構成としてもよい。
【0106】
上記第2の実施の形態では、サセプタSは所定回数使用された後に、新しいものと交換されて、古いものは洗浄されるものとした。しかし、所定回数使用するごとに、何も載せない状態あるいはダミーウェハを載せた状態のサセプタSを処理チャンバ60内に収容した状態で処理チャンバ60のドライクリーニングを行う構成も可能である。
【0107】
また、ウェハ載置台24、サセプタ載置台25、副搬送機構26および主搬送機構27の配置位置、数等は、上記のものに限られない。スループットの向上のため、それぞれを複数配置した構成としてもよい。
【0108】
上記第1および第2の実施の形態において、副搬送機構26は、主搬送領域15の底部に固定するものとした。しかし、天井部に設置された構造であってもよい。また、副搬送機構26は、ベルヌーイチャックにより、ウェハWを搬送するものとした。しかし、非接触状態で被処理体を搬送可能な構造であれば、いかなる構造であってもよい。また、サセプタSの形状は円盤状に限らず、方形板状等、いかなる形状であってもよい。
また、被処理体は、半導体ウエハ以外に、例えば、液晶表示基板等であってもよい。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、高い信頼性と高い生産性とを備えた処理装置および処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる処理装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示す搬送領域の平面図を示す。
【図3】図1に示す副搬送機構の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかるボートの拡大図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置の構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる処理チャンバの断面構成図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置の処理を示すチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置の成膜の様子を概略的に示す図である。
【図9】従来の縦型減圧CVD装置の構成を示す図である。
【図10】図9に示すボートの拡大図である。
【符号の説明】
10 処理装置
11 搬送領域
12 処理領域
13 ウェハ搬送領域
14 サセプタ搬送領域
15 主搬送領域
24 ウェハ載置台
25 サセプタ載置台
26 副搬送機構
27 主搬送機構
37 ロードロックチャンバ
38 加熱炉
42 ボート
W ウェハ
S サセプタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハ等の被処理体に所定の処理を施す処理装置および処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハ等の被処理体に成膜処理を施す装置として、減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)装置が知られている。減圧CVD装置は、減圧下の気相に熱エネルギーを与えることにより気相反応を進行させ、その反応生成物を基板(ウェハ)上に堆積させて薄膜を形成する。
【0003】
減圧CVD装置の中でも、バッチ式の縦型減圧CVD装置がその生産性の高さから広く用いられている。図9に、縦型減圧CVD装置101の構成を示す。図9に示す縦型減圧CVD装置101では、被処理体であるウェハWは、ボート102に複数枚、例えば、100枚程度、水平に積み重ねた状態で保持され、直立した加熱炉103内にロードされる。成膜は、加熱炉103内に原料ガスを供給しつつ、ヒータ104により加熱炉103を外側から加熱することにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記縦型減圧CVD装置101において、ウェハWは、図10に示すように、ボート102を構成する複数、例えば、3本の支柱105、105、105の溝部106、106、106に挿入され、保持される。すなわち、ウェハWは、被処理面だけでなく、その裏面が露出した状態でボート102にセットされる。これにより、加熱炉103内での成膜処理では、ウェハWの被処理面だけでなく、その裏面にも膜が形成される。ウェハWの裏面に形成された膜は、搬送治具等と接触してパーティクルとなって飛散し、他のウェハWや、搬送治具、CVD装置、他の処理装置等を汚染し、処理の信頼性および生産性を低下させる。
【0005】
縦型減圧CVD装置に限らず、上記のように、裏面が露出した状態で保持された被処理体に成膜等の処理を施す処理装置では、被処理体の裏面にも処理が施され、膜形成などが生じてしまう。これはパーティクル等の原因となり、処理装置だけでなく、搬送治具や他の処理装置を汚染することとなる。また、処理後の裏面の洗浄が不可欠であり、工程数の増加により実質的なスループットが低下する。このように、裏面が露出した状態で被処理体を保持して処理を施す処理装置では、十分に高い信頼性および生産性が得られないおそれがあった。
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、高い信頼性と高い生産性とを備えた処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、被処理体の被処理面の裏面への処理が防がれた、高い信頼性と高い生産性とを備えた処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る処理装置は、
平板状の被処理体の一面に所定の処理を施す処理装置であって、
処理容器と、
前記被処理体をその他面を覆う状態で載置可能でかつ搬送可能な載置部材を、前記被処理体が載置された状態で前記処理容器内に保持する保持部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、載置部材によって被処理体の他面(被処理面でない面)が覆われていることにより、被処理体の一面(被処理面)に所定の処理を施すことができる一方で、他面への処理は防がれる。これにより、被処理体の他面への膜形成等は防がれ、処理後の他面の洗浄処理が省略可能となり高いスループットが得られる。また、他面に形成された膜の剥離による処理装置の汚染等は防がれ、高い処理の信頼性が得られる。ここで、載置部材は被処理体が載置された状態で搬送可能に構成されており、処理装置は、被処理体が載置された載置部材を搬入するだけの、複雑な載置機構を要しない簡単な構造とすることが可能である。これにより、メンテナンスの容易化、製造コストの低減等、より高い生産性が得られる。
【0009】
上記第1の観点に係る処理装置において、
前記処理容器は開口を備え、
前記処理容器に前記開口を介して接続され、前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させるためのローディング室をさらに備え、
前記保持部材は、前記ローディング室と前記処理容器との間を前記開口を介して移動可能に構成されていてもよい。
【0010】
すなわち、被処理体が載置された載置部材をローディング室にてボート等の保持部材に保持させ、その後、被処理体および載置部材を収容した保持部材が処理容器内に移動し、この状態で処理が行われるようにしてもよい。
【0011】
上記構成において、前記開口を気密に開閉可能な開閉部材を備え、前記開閉部材は、前記保持部材が前記処理容器内にある状態で前記開口を閉鎖することが望ましい。これにより、処理容器内に所定の処理雰囲気を形成して処理を行うことができる。また、一方で、ローディング室の処理雰囲気による汚染は防がれる。
【0012】
上記構成において、前記保持部材は、前記被処理体が載置された前記載置部材を複数保持可能に構成されていてもよい。また、前記保持部材は、例えば、前記被処理体が載置された複数の前記載置部材を、前記被処理体の一面に垂直な方向に、前記被処理体が互いに略平行となるように保持する。すなわち、本発明は、バッチ式の縦型処理装置に適用可能である。
【0013】
上記構成において、
前記ローディング室は搬送用開口を備え、
前記被処理体が載置された前記載置部材を前記搬送用開口を介して前記ローディング室内に搬入し、前記ローディング室内に配置された前記保持部材に保持させる第1搬送機構をさらに備えることが望ましい。
また、上記構成において、前記搬送用開口を気密に開閉可能な開閉機構をさらに備えることが望ましい。
【0014】
すなわち、ローディング室に搬送用開口を介して接続された搬送領域から、この搬送領域に配置された第1の搬送機構によって被処理体が載置された載置部材をローディング室内の保持部材に保持させるようにしてもよい。また、搬送用開口を気密に開閉可能とすることにより、ローディング室および処理容器内の清浄度を高く保つことができる。
【0015】
上記構成において、前記処理装置は、例えば、前記ローディング室の外部で、前記被処理体を前記載置部材上に載置する第2の搬送機構を備える。第2の搬送機構は、例えば、上記搬送領域に配置され、被処理体は搬送領域内で載置部材上に載置される。
【0016】
上記構成において、前記第2の搬送機構は、例えば、前記被処理体を非接触状態で保持する。第2の搬送機構は、例えば、ベルヌーイチャックにより被処理体を保持する。これにより、被処理体を汚染することなく載置部材上に移送することが可能となる。
【0017】
上記構成において、例えば、前記保持部材は円盤状に形成されている。
【0018】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る処理装置は、
平板状の被処理体の一面に所定の処理を施す処理装置であって、
処理容器と、
前記被処理体をその他面を覆う状態で載置可能でかつ搬送可能な載置部材を、前記被処理体が載置された状態で前記処理容器内に保持する、前記処理容器内に固定して設けられた保持部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、固定式の被処理体の保持部材を備える枚葉式の処理装置において、載置部材によって被処理体の他面(被処理面でない面)が覆われていることにより、被処理体の一面(被処理面)に所定の処理を施すことができる一方で、他面への処理は防がれる。これにより、被処理体の他面への膜形成等は防がれ、処理後の他面の洗浄処理が省略可能となり高いスループットが得られる。また、他面に形成された膜の剥離による処理装置の汚染等は防がれ、高い処理の信頼性が得られる。ここで、載置部材は被処理体が載置された状態で搬送可能に構成されており、処理装置は、被処理体が載置された載置部材を搬入するだけの、複雑な載置機構を要しない簡単な構造とすることが可能である。これにより、メンテナンスの容易化、製造コストの低減等、より高い生産性が得られる。
【0020】
上記構成の第2の観点に係る処理装置において、
前記処理容器は開口を備え、
前記処理容器内に前記開口を介して前記被処理体が載置された前記載置部材を搬入し、前記保持部材に保持させる第1の搬送機構をさらに備えるようにしてもよい。
第1の搬送機構は、例えば、開口を介して処理容器に接続された搬送領域から、処理容器内に被処理体が載置された載置部材を搬入する。
【0021】
上記処理装置は、例えば、前記処理容器の外部で前記被処理体を前記載置部材上に載置する第2の搬送機構をさらに備える。第2の搬送機構は、例えば、上記搬送領域内に配置される。
【0022】
また、例えば、前記第2の搬送機構は前記被処理体を非接触状態で保持する。第2の搬送機構は、例えば、ベルヌーイチャックにより被処理体を保持する。これにより、被処理体を汚染することなく載置部材上に移送することが可能となる。
【0023】
上記処理装置は、前記開口を気密に開閉可能な開閉機構をさらに備え、前記処理容器内に前記被処理体が載置された前記載置部材がある状態で、前記開閉機構は前記処理容器内を閉鎖することが望ましい。これにより、処理容器内は所定の処理雰囲気に維持可能となる。
【0024】
上記構成において、例えば、前記保持部材は円盤状に形成されている。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る処理方法は、
本発明の第1の観点に係る処理装置を用いる処理方法であって、
前記ローディング室内で前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させる工程と、
前記載置部材を保持した前記保持部材を前記処理容器内にロードする工程と、
前記処理容器内に所定のガスを導入する工程と、
前記処理容器内を加熱する工程と、
を備える、ことを特徴とする。
すなわち、本発明は、CVD、熱処理、エッチング等に適用することができる。
【0026】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る処理方法は、
本発明の第2の観点に係る処理装置を用いる処理方法であって、
前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させる工程と、前記複数種のガスを1種類ずつ複数回にわたって前記処理容器内に供給する工程と、
前記複数種のガスの供給毎に、真空排気または不活性ガスによる置換を行う工程と、
を備える、ことを特徴とする。
すなわち、本発明は、いわゆるALDに適用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態にかかる処理装置について、以下図面を参照して説明する。第1の実施の形態は、本発明をバッチ式の縦型減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)装置に適用した例である。この縦型減圧CVD装置は、半導体ウェハ(以下、ウェハW)にドープされたポリシリコン膜を形成する。
【0028】
図1に、第1の実施の形態に係る処理装置10の構成を示す。図1に示すように、処理装置10は、搬送領域11と、処理領域12と、を備える。
【0029】
搬送領域11の平面図を図2に示す。搬送領域11は、図2に示すように、ウェハ搬送領域13と、サセプタ搬送領域14と、主搬送領域15と、を備える。ここで、搬送領域11を構成する各領域の天井部からは、防塵フィルタ、ケミカルフィルタ等を通過した清浄空気のダウンフローが形成されている。
【0030】
ウェハ搬送領域13は、ウェハカセット載置台16と、ウェハ搬送室17と、を備える。ウェハカセット載置台16は長手状に形成され、複数個、例えば、4個のウェハカセット18を載置可能に構成されている。ウェハカセット載置台16には、処理前のウェハWを収容したウェハカセット18及び処理後のウェハWを収容したウェハカセット18が載置される。
【0031】
ウェハ搬送室17は、ウェハカセット載置台16に隣接して設けられている。ウェハ搬送室17には、ウェハ搬送機構19が設置されている。ウェハ搬送機構19は、ウェハWを保持可能なアームを備え、x方向に移動可能かつz軸を中心として回転可能に構成されている。これにより、ウェハ搬送機構19は、カセット載置台上のウェハカセット18に収納されたウェハWのすべてにアクセス可能となっている。ウェハ搬送機構19は、ウェハ搬送領域13と主搬送領域15との間でウェハWを移送する。
【0032】
サセプタ搬送領域14は、サセプタカセット載置台20と、サセプタ搬送室21と、を備える。サセプタカセット載置台20は長手状に形成され、複数個、例えば、4個のサセプタカセット22を載置可能に構成されている。サセプタカセット載置台20には、サセプタSを収納したサセプタカセット22が載置される。
【0033】
ここで、サセプタカセット22に収納されるサセプタSは、窒化アルミニウム等のセラミックからなる、厚さ数mmの円盤状部材から構成される。サセプタSは、ウェハWよりも大径に形成され、すなわち、径が300mmのウェハWであれば、サセプタSは、300mmよりも大きい径とされている。サセプタカセット載置台20には、使用前のサセプタSを収納するサセプタカセット22と、使用後のサセプタSを収納するサセプタカセット22と、が載置されている。
【0034】
サセプタ搬送室21は、サセプタカセット載置台20に隣接して設けられている。サセプタ搬送室21には、サセプタ搬送機構23が設置されている。サセプタ搬送機構23は、サセプタSを保持可能なアームを備え、y方向に移動可能かつz軸を中心として回転可能に構成されている。これにより、サセプタ搬送機構23は、サセプタカセット載置台20上のサセプタカセット22に収納されたサセプタSのすべてにアクセス可能となっている。サセプタ搬送機構23は、サセプタ搬送領域14と主搬送領域15との間でサセプタSを移送する。
【0035】
主搬送領域15は、ウェハ載置台24と、サセプタ載置台25と、副搬送機構26と、主搬送機構27と、を備える。また、ウェハ搬送領域13およびサセプタ搬送領域14と、主搬送領域15と、の間の壁面には、開閉自在な第1および第2の開口28、29がそれぞれ設けられている。
【0036】
ウェハ載置台24は、第1の開口28に隣接して配置されている。ウェハ搬送機構19は、第1の開口28を介して、主搬送領域15内にウェハWを搬入し、ウェハ載置台24上に載置する。
【0037】
サセプタ載置台25は、第2の開口29に隣接して配置されている。サセプタ搬送機構23は、第2の開口29を介して、主搬送領域15内にサセプタSを搬入し、サセプタ載置台25上に載置する。
【0038】
副搬送機構26は、ウェハ載置台24上のウェハWをサセプタ載置台25上に載置されたサセプタS上に載置する。副搬送機構26は、いわゆるベルヌーイチャックにより非接触状態でウェハWを保持し、搬送する。
【0039】
副搬送機構26は、z軸方向に起立するとともに略垂直に屈曲するシャフト30と、シャフト30の先端に設置された保持部31と、を備える。シャフト30は、ステンレススチール等から構成されている。シャフト30は、図示しないモータ等の駆動機構に接続され、z軸を中心として回転可能となっている。
【0040】
保持部31は、石英等から構成され、円盤状に形成されている。図3(a)に保持部31の平面図を、図3(b)に断面図を示す。図3(a)に示すように、保持部31は、接合部にてシャフト30と接合されている。シャフト30の内部には、ガス管32が形成され、図示しないガス源から、窒素等の不活性ガスが供給可能となっている。
【0041】
保持部31の内部には、中空のガス流路33が略十字状に形成されている。ガス流路33は、シャフト30のガス管32と連通しており、その内部に不活性ガスが供給可能となっている。ガス流路33は、保持部31の一面側に通じるガス噴出口34と接続している。ガス噴出口34は、例えば、十字状の端部にそれぞれ1つずつ設けられている。
【0042】
図3(b)は、保持部31がウェハWを保持している状態を示す。保持状態において、ガス噴出口34からは不活性ガスが数slmで噴出されている。不活性ガスの噴出により、ウェハWには静圧の変化による上向きの吸引力が働く。一方で、ガスの噴出により、ウェハWには、重力の他に下向きのガス供給圧力が働く。この2つの力を用いたいわゆるベルヌーイチャックにより、保持部31は非接触状態で、例えば、保持部31の対向面から数mmの距離でウェハWを懸垂保持する。保持部31によるウェハWの保持は、不活性ガスの供給のオンオフにより制御される。
【0043】
図1を参照して、副搬送機構26は、また、サセプタS上に載置された処理後のウェハWを、サセプタ載置台25からウェハ載置台24に移送する。上記のように、ウェハ載置台24上のウェハWはウェハ搬送機構19によりウェハ搬送領域13側に移送され、一方、サセプタ載置台25上に残ったサセプタSはサセプタ搬送機構23によりサセプタ搬送領域14側に移送される。
【0044】
図2に戻り、主搬送機構27は、アームを備え、z軸を中心として回転可能かつz方向に昇降可能に構成されている。主搬送領域15と処理領域12との間にはゲート35が設けられている。ゲート35にはゲートバルブ36が設けられ、主搬送領域15と処理領域12との間は気密に分離可能となっている。主搬送機構27は、サセプタ載置台25上の、ウェハWを載せたサセプタSを保持し、ゲート35を介して主搬送領域15と処理領域12との間でウェハWおよびサセプタSの搬送を行う。
【0045】
処理装置10は、ロードロックチャンバ37と、加熱炉38と、を備える。
【0046】
ロードロックチャンバ37は、上記のように主搬送領域15に隣接して配置され、主搬送領域15にゲート35を介して接続されている。
【0047】
ロードロックチャンバ37の下部には、パージガスライン39が接続されている。パージガスライン39は、図示しないパージガス源に接続されており、ロードロックチャンバ37内にパージガス、例えば、窒素ガスを供給する。また、ロードロックチャンバ37の下部には第1排気ライン40が接続されている。第1排気ライン40にはバルブV1が設けられ、排気機構を備えたポンプユニット41に接続されている。第1排気ライン40はロードロックチャンバ37内の、主としてパージガスを排気する。
【0048】
ロードロックチャンバ37の内部には、複数、例えば、50〜150セットのサセプタSおよびウェハWを収容可能なボート42が設けられている。ボート42は、石英等からなる保温筒43を介してステンレススチール等からなるターンテーブル44上に設置されている。ターンテーブル44は、回転機構45に接続された回転軸46に支持されており、z軸を中心として回転可能に構成されている。回転機構45は、ステンレススチール等からなる円盤状の蓋体47を貫通するように設けられ、蓋体47と回転軸46との間は、磁性流体シール等により気密に封止されている。また、蓋体47の周縁には、Oリング48が設けられている。
【0049】
回転機構45は、ボールネジ等を備えた昇降機構49に接続され、ボート42全体が昇降可能となっている。ボート42の昇降により、ボート42の加熱炉38へのロード/アンロードが行われる。
【0050】
ボート42の拡大図を図4に示す。ボート42は、図4に示すように、例えば、半円弧状の部分に配置された、例えば、3本の支柱50、50、50を有する。支柱50、50、50は、その上下端を図示しないリング状の保持板で固定している。3本の支柱50、50、50は、保持板の略半円側において所定の間隔を隔てて配置されており、これと反対側の半円側がサセプタSおよびウエハWを搬入出するための搬入出側となる。
【0051】
各支柱50、50、50の内側には、断面半円状に凹部状に削られた多数の溝部50a、50a、50aが支柱50、50、50の長手方向に所定のピッチで設けられている。溝部50aは、一本の支柱50に、例えば、50個〜150個程度設けられている。溝部50aの幅およびそのピッチは、主搬送機構27がサセプタSおよびウェハWを容易に差し込み可能なように形成されている。ウェハWは、溝部50aにウエハWの裏面、すなわち下面の周縁部で接触し、各支柱50、50、50に設けられた3つの溝部50a、50a、50aで支持するようになっている。従って、サセプタSおよびウェハWは、主面に垂直な方向に複数、互いに平行するように配置される。
【0052】
図1に戻り、加熱炉38は、外管51と、内管52と、を有する。外管51と内管52とは横断面の半径が互いに異なり、同軸に設置されている。外管51はその上端が閉じられ、内管52はその上端が開かれている。外管51および内管52は、それぞれその下端にて筒状のマニホールド53に保持されている。また、外管51の周囲には、ヒータ54が外管51を包囲するように設けられている。ヒータ54により、加熱炉38内は、所定の温度に加熱可能とされている。
【0053】
マニホールド53の側面には、成膜ガス供給管55およびドープガス供給管56が挿設されている。成膜ガス供給管55およびドープガス供給管56は、それぞれ、いずれも図示しない成膜ガス源およびドープガス源に接続されている。これにより、成膜用ガス、例えば、ジシランガス(Si2H6)ガス、および、ドープガス、例えば、フォスフィンガス(PH3)がそれぞれ内管52内に供給される。
【0054】
マニホールド53の側面には、外管51と内管52との間隙に通じる排気管57が挿設されている。排気管57は第2排気ライン58に接続されている。第2排気ライン58はバルブV2を備えてポンプユニット41に接続され、加熱炉38内はポンプユニット41により排気可能となっている。
【0055】
次に、上記構成の処理装置10を用いて行われる処理動作について図面を参照して説明する。なお、以下に示す例は、一例に過ぎず、同様の処理が可能な構成であればいかなるものであってもよい。
【0056】
先ず、図2を参照して、外部からウェハカセット載置台16にウェハカセット18が搬送される。ウェハ搬送機構19は、ウェハカセット18からウェハWを取り出し、主搬送領域15内のウェハ載置台24上に載置する。一方、外部からサセプタカセット載置台20にサセプタカセット22が収容される。サセプタ搬送機構23は、サセプタカセット22からサセプタSを取り出し、主搬送領域15内のサセプタ載置台25上にサセプタSを載置する。
【0057】
主搬送領域15にウェハWおよびサセプタSが搬入された状態で、副搬送機構26はウェハWを非接触状態で保持し、サセプタ載置台25上のサセプタS上に移送、載置する。このとき、副搬送機構26はウェハWをサセプタSとほぼ同心となるように配置し、サセプタSはウェハWよりも大径であるので、ウェハWの裏面はサセプタSによって覆われた状態となる。
【0058】
続いて、図1を参照して、主搬送機構27は、ウェハWが載った状態のサセプタSをローディングチャンバ内に移送する。主搬送機構27は、ウェハWおよびサセプタSをボート42の溝部に差し込み、溝部に保持させた後にローディングチャンバ内から退出する。その後、ゲートバルブ36は閉鎖される。
【0059】
次いで、昇降機構49により、ボート42は加熱炉38内の最上昇位置まで上昇する。このとき、蓋体47は、その周縁がマニホールド53の下端と接する状態にあり、加熱炉38とロードロックチャンバ37との間はOリング48により気密に封止される。
【0060】
加熱炉38の内部は、ヒータ54により所定の温度に予熱されている。この状態で、加熱炉38内にボート42がロードされる。続いて、成膜ガス供給管55からジシランガスを内管52内に導入すると共に、ドープガス供給管56からフォスフィンガスを内管52内に導入する。このとき、ポンプユニット41は第2排気ライン58を介して加熱炉38内を所定の減圧雰囲気とする。成膜処理は、上記雰囲気下で、ボート42を回転させながら所定時間行われる。このような減圧CVD処理により、ウェハWの表面にドープされたポリシリコン膜が形成される。
【0061】
ここで、上述したように、ボート42に保持された各ウェハWは、サセプタS上にその裏面が覆われるように載置された状態でボート42に保持されている。このため、サセプタSはその裏面が露出しており、その裏面にポリシリコン膜が形成されるものの、ウェハWの裏面におけるポリシリコン膜の形成は防がれる。
【0062】
成膜処理の終了後、プロセスガスの供給は停止され、加熱炉38内はロードロックチャンバ37とほぼ同様の圧力とされる。次いで、昇降機構49によって、ボート42は最下降位置まで下降する。このとき、ロードロックチャンバ37には、パージガスライン39から所定時間パージガスが供給され、ポンプユニット41は第1排気ライン40を介して供給されたパージガスを排気する。
【0063】
パージの終了後、ゲートバルブ36は開放される。主搬送機構27は、ゲート35を介してロードロックチャンバ37内のボート42にアクセスし、ボート42に保持されたサセプタSおよびウェハWをサセプタ載置台25上に移送する。
【0064】
副搬送機構26は、サセプタ載置台25に載置された、サセプタS上のウェハWを非接触状態で保持し、ウェハ載置台24に移送する。ウェハ載置台24上に載置されたウェハWは、ウェハ搬送機構19によって主搬送領域15から搬出され、ウェハカセット18に収容される。所定枚数のウェハWを収納したウェハカセット18は、外部に搬出される。
【0065】
一方、サセプタ載置台25上のサセプタSは、サセプタ搬送機構23によって、主搬送領域15から搬出され、サセプタカセット22に収容される。サセプタカセット22は、外部に搬出され、サセプタSの洗浄処理が施される。なお、サセプタSの洗浄処理は、サセプタSを所定回数利用した後に行ってもよい。以上で、一連の成膜処理は終了する。
【0066】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態においては、ウェハWをサセプタS上に載置した状態で成膜処理を行っている。このため、裏面が露出した状態で被処理体を保持するボート42を用いたCVD処理であっても、ウェハWの裏面への膜形成は防がれる。これにより、成膜処理後のウェハWの裏面洗浄工程が省略可能となるなど、スループットの向上が図れる。また、処理後のウェハWの搬送時における裏面からの膜の剥離等による搬送治具、他の処理空間の汚染等は低減される。さらに、ウェハWのサセプタS上への載置は、ベルヌーイチャックを用いて非接触状態で行っており、ウェハWの表面(被処理面)の汚染等は避けられる。このように、本発明を縦型減圧CVD装置に適用した第1の実施の形態の処理装置10によれば、ウェハWの裏面(非被処理面)への膜形成は防ぎつつ成膜を行うことができ、信頼性が高くかつ生産性の高い処理が可能となる。
【0067】
上記第1の実施の形態では、サセプタSは、主搬送領域15の外部の、サセプタ搬送領域14のサセプタカセット22に収納される構成とした。しかし、サセプタSは、サセプタ載置台25の近傍であれば、どのように配置されていてもよい。例えば、主搬送領域15内に配置する構成としてもよく、このとき、カセットを用いず、ボート42と同様の収納部材に収納させる構成としてもよい。あるいは、サセプタSの収納部材と、主搬送機構27と、を共にあるいは一方をロードロックチャンバ37内に配置する構成としてもよい。
【0068】
上記第1の実施の形態では、使用後のサセプタSを一回ごとに洗浄する構成とした。しかし、所定回数使用するごとに洗浄するようにしてもよい。また、何も載せない状態あるいはダミーウェハを載せた状態のサセプタSをボート42に保持して加熱炉38内にロードし、加熱炉38内のドライクリーニングを行うようにしてもよい。
【0069】
また、ウェハ載置台24、サセプタ載置台25、副搬送機構26および主搬送機構27の配置位置、数等は、上記のものに限られない。スループットの向上のため、それぞれを複数配置した構成としてもよい。さらには、ボート42を2個以上設け、1つのボート42にウェハWを移載する間に、他のボート42の成膜処理を行うようにしてもよい。
【0070】
上記第1の実施の形態では、ウェハWの表面にポリシリコン膜を形成する縦型減圧CVD装置を例として説明した。しかし、使用するガス種は上記のものに限られない。また、形成する膜はポリシリコン膜に限らず、アモルファスシリコン膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜等、他のいかなるものであってもよい。また、縦型減圧CVD処理に限らず、熱酸化装置等の熱処理装置、エッチング装置、アッシング装置等の他の処理装置に適用することができる。
【0071】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置10について、図面を参照して説明する。第2の実施の形態では、いわゆる原子層堆積法(Atomic Layer Deposition:ALD)により膜形成を行う、枚葉式の熱処理装置に適用した処理装置10について説明する。この処理装置10は、四塩化チタン(TiCl4)とアンモニア(NH3)とを用いてウェハWの表面に窒化チタン(TiN)膜を形成する。
【0072】
第2の実施の形態に係る処理装置10の構成例を図5に示す。なお、図1および図2と同一の部分については、理解を容易にするため、同一の符号を付し説明を省略する。
【0073】
図5に示すように、第2の実施の形態に係る処理装置10は、図1に示す第1の実施の形態と同様に、搬送領域11と、処理領域12と、を備える。
【0074】
第2の実施の形態の搬送領域11は、第1の実施の形態の搬送領域11から、サセプタ搬送領域14を除いた構成を有する。搬送領域11は、第1の実施の形態と同様に、ウェハ搬送領域13と、主搬送領域15と、から構成されている。
【0075】
ここで、サセプタ載置台25は、ウェハ載置台24および主搬送機構27と、ほぼ直線状にあるように配置されている。副搬送機構26は、ウェハ載置台24とサセプタ載置台25との間に配置されている。ウェハWが主搬送領域15内に搬入された状態で、サセプタ載置台25の上には、第1の実施の形態と同様のサセプタSが載置されている。
【0076】
第2の実施の形態の搬送領域11は、第1の実施の形態と同様に、主搬送機構27と、ベルヌーイチャックを用いた副搬送機構26と、を備える。副搬送機構26は、ウェハ載置台24上のウェハWを非接触状態で保持し、サセプタ載置台25上のサセプタS上に移送する。このとき、ウェハWの裏面はサセプタSにより覆われるように載置される。主搬送機構27は、ウェハWが載置されたサセプタSを保持し、処理領域12に搬送する。なお、主搬送機構27は、z方向に昇降可能でなくてもよい。
【0077】
処理領域12は、処理チャンバ60から構成される。処理チャンバ60は搬送領域11にゲート35を介して接続されている。ゲート35にはゲートバルブ36が設けられ、処理領域12と処理チャンバ60との間は気密に分離可能となっている。
【0078】
処理チャンバ60の断面構成を図6に示す。図6に示すように、処理チャンバ60は略円筒状の、例えば、アルミニウムからなる容器61を備える。容器61の天井部には、ガス導入口62が設けられている。ガス導入口62を介して、図示しない原料ガス源から、原料ガスが容器61内に所定の流量で導入される。なお、ガス導入口62は、容器61の側壁に設けてもよい。
【0079】
また、容器61の側壁には、上述したゲート35が設けられている。ゲート35を介して、容器61にまたは容器61から、被処理体であるウェハWが搬入または搬出される。ゲート35には、上述したように、ゲートバルブ36が設けられている。
【0080】
容器61の底部には、排気口63が形成されている。排気口63は、図示しない真空ポンプ等の排気装置に接続されている。なお、排気口63は、容器61の側壁に設けてもよい。
【0081】
容器61の天井部と底部とには、加熱ブロック64a、64bが設けられている。加熱ブロック64a、64bは、窒化アルミニウム等のセラミックから所定の厚さを有して構成され、容器61の天井部および底部のほぼ全体に重なるように設けられている。加熱ブロック64a、64bは、その内部に抵抗体等からなるヒータ65を備え、容器61の内部を所定温度まで加熱可能となっている。
【0082】
容器61内には、上下の加熱ブロック64a、64bに挟まれるように、処理空間が形成されている。ガス導入口62および排気口63はこの処理空間に接続されており、処理空間を給排気可能に構成されている。
【0083】
底部の加熱ブロック64bの上面には、起立した棒状の載置ピン66が形成されている。載置ピン66は、例えば、底部の加熱ブロック64bと一体成型により形成されている。載置ピン66は、例えば、3本形成され、ウェハWが載置された状態のサセプタSを載置可能となっている。また、載置ピン66は、サセプタSを載置した状態で、主搬送機構27のアームがサセプタSと底部加熱ブロック64bの上面との間を進退可能な高さに設定されている。
【0084】
次に、上記構成の処理装置10を用いて行われる処理動作について図面を参照して説明する。なお、以下に示す例は、一例に過ぎず、同様の処理が可能な構成であればいかなるものであってもよい。
【0085】
先ず、図5を参照して、外部からウェハカセット載置台16にウェハカセット18が搬送される。ウェハ搬送機構19は、ウェハカセット18からウェハWを取り出し、主搬送領域15内のウェハ載置台24上に載置する。
【0086】
主搬送領域15にウェハWおよびサセプタSが搬入された状態で、副搬送機構26はウェハWを非接触状態で保持し、サセプタ載置台25上のサセプタS上に移送、載置する。このとき、副搬送機構26はウェハWをサセプタSとほぼ同心となるように配置し、これにより、ウェハWの裏面はサセプタSによって覆われた状態となる。
【0087】
続いて、主搬送機構27は、ウェハWが載った状態のサセプタSを処理チャンバ60内に移送する。主搬送機構27は、サセプタSを載置ピン66上に載置させた後、処理チャンバ60内から退出する。その後、ゲートバルブ36は閉鎖される。以下、処理チャンバ60内にて、ALDを用いた成膜処理がウェハWに施される。
【0088】
図7は、成膜工程における処理チャンバ60内の温度および圧力プロファイルと、原料ガスの供給タイミングと、を示すチャートの一例である。また、図8は、TiN膜の形成の様子を模式的に示す図である。
【0089】
ゲートバルブ36の閉鎖後、図示しない排気装置により、チャンバ内を、所定の圧力、例えば、133Pa(1Torr)程度まで排気し、かつ、ウェハWをTiCl4の付着に適した温度、例えば、600℃まで昇温する。この状態で、TiCl4ガスを数秒間、例えば、3秒間処理チャンバ60内に供給する。なお、供給時間は特に限定されないが、数秒間で十分である。これにより、図8(a)に示すように、ウェハWの表面上には、TiCl4分子層70が多層に付着する。
【0090】
次に、処理チャンバ60内を排気し、例えば、1.33×10−3Pa(10−5Torr)程度の圧力まで下げる。同時に、ヒータ65への供給電力を遮断あるいは低下させて、NH3の付着に適した温度、例えば、300℃までウェハWを降温させる。
【0091】
排気過程では、図8(b)に示すように、ウェハWの表面に付着していたTiCl4分子層70は、吸着エネルギーの差から、1層目を除いて飛散する。これにより、ウェハWの表面には、1層のTiCl4分子層70が付着している。
【0092】
このようにして、処理チャンバ60内の圧力が1.33×10−3Pa程度になり、かつ、ヒータ65の温度が300℃程度まで低下した状態で、NH3ガスを短時間、例えば、3秒間程度処理チャンバ60内に導入する。なお、NH3の導入時間は、特に限定されないが、数秒程度で十分である。
【0093】
これにより、図8(c)に示すように、ウェハW表面の1層のTiCl4分子層70は、導入されたNH3分子と反応して1層のTiN層71を形成する。さらに、形成したTiN層71の上には、NH3の分子層72が多層に付着する。
【0094】
次に、NH3ガスの導入により133Pa程度となった処理チャンバ60内を再び排気し、1.33×10−3Pa程度の圧力まで下げる。同時に、ウェハWを再び600℃程度まで昇温する。この排気過程により、図8(d)に示すように、TiN層71上に付着しているNH3分子層72は、1層目を除いて飛散する。従って、このとき、TiN層71上に1層のNH3分子層72のみが付着している。
【0095】
次に、再度、処理チャンバ60内にTiCl4ガスを導入する。このとき、図8(e)に示すように、TiN層71上の1層のNH3分子層72が、TiCl4と反応して新たなTiN層71を形成するとともに、このTiN層71上にTiCl4分子層70が多層に付着する。従って、この時点で、ウェハW上には2層のTiN層71が形成されている。さらに、引き続いて排気を行い、図8(f)に示すように、TiN層71上に付着しているNH3分子層72は、1層目を除いて飛散する。
【0096】
その後、図8(g)に示すように、NH3ガスの導入により3層目のTiN層71を形成し、さらに、図8(h)に示すように、3層目上に付着した1層目のNH3分子層72を除いて、排気除去する。このように、上記と同様に、各原料ガスの供給、排気、および、ウェハWの昇降温を所定回数繰り返してTiN層71を1層ずつ堆積させることにより、所望の厚さのTiN層71が得られる。ここで、上記操作は、例えば、100〜数100回繰り返される。
【0097】
成膜処理の終了後、成膜ガスの供給は停止され、処理チャンバ60内は搬送領域11とほぼ同様の圧力とされる。その後、ゲートバルブ36が開放され、主搬送機構27は、ゲート35を介して処理チャンバ60内に進入し、載置ピン66に保持されたサセプタSおよびウェハWを処理チャンバ60の外に搬出し、サセプタ載置台25上に移送する。
【0098】
副搬送機構26は、サセプタ載置台25に載置された、サセプタS上のウェハWを非接触状態で保持し、ウェハ載置台24に移送する。ウェハ載置台24上に載置されたウェハWは、ウェハ搬送機構19によって主搬送領域15から搬出され、ウェハカセット18に収容される。所定枚数のウェハWを収納したウェハカセット18は、外部に搬出される。
【0099】
一方、サセプタ載置台25上のサセプタSは、引き続く他のウェハWの処理に用いられる。サセプタSは、所定回数使用された後に処理チャンバ60外に搬出され、新しいものと交換される。使用したサセプタSには洗浄処理が施される。以上で、一連の成膜処理は終了する。
【0100】
上記した、ALDを用いた成膜工程において、ウェハWはサセプタS上にあるため、ウェハWの裏面への成膜ガスの吸着は起こらない。従って、ウェハWの裏面における膜形成は防がれる。これにより、成膜処理後のウェハWの裏面洗浄工程が省略可能となるなど、スループットの向上が図れる。また、処理後のウェハWの搬送時における裏面からの膜の剥離等による搬送治具、他の処理空間の汚染等は低減される。さらに、ウェハWのサセプタS上への載置は、ベルヌーイチャックを用いて非接触状態で行っており、ウェハWの表面(被処理面)の汚染等は避けられる。このように、本発明をALDを用いる熱処理装置に適用した第2の実施の形態の処理装置10によれば、ウェハWの裏面(非被処理面)への膜形成を防ぎつつ成膜を行うことができ、信頼性が高くかつ生産性の高い処理が可能となる。
【0101】
さらに、ウェハWのサセプタS上への載置は、処理チャンバ60の外部で行われる。このため、処理チャンバ60はサセプタS(およびウェハW)の移載用のリフトピン等の昇降機構を備えず、処理チャンバ60を構成する容器61に穴等を形成しない構成となっている。従って、穴を気密にふさぐためのベローズ等に由来する不純物のウェハWの汚染を防止でき、成膜処理の高い信頼性が得られる。さらに、処理チャンバ60自体の構造を非常に簡単なものとすることができ、メンテナンスが容易であるなど、高い生産性が得られる。
【0102】
上記第2の実施の形態では、TiCl4とNH3とを用いてTiN膜を形成するものとした。しかし、形成する膜種および使用するガス種はこれに限定されず、他の膜種および他のガス種を用いることができる。
【0103】
また、加熱ブロックおよび載置ピン66は、窒化アルミニウムに限らず、他のセラミック材料あるいはセラミック以外の材料を用いてもよい。
【0104】
また、上記成膜処理において、面に付着した余分な分子層は、高真空状態への排気により、除去し、1層目の分子層だけを残すものとした。しかし、排気工程を、不活性ガスによるパージにより行っても良い。この場合、パージ中の処理チャンバ60内における原料ガスの分圧を所定圧力まで低下させればよい。なお、不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、キセノン、ネオン、窒素等が挙げられる。
【0105】
上記第2の実施の形態では、処理チャンバ60はその内側にヒータ65を備えた、いわゆるホットウォール型の構造とした。しかし、容器61の天井部および/または底部をガラス材料等の透明な部材から構成し、処理チャンバ60の外部に加熱ランプを配置して処理チャンバ60内の加熱を行う、いわゆるホットウォール型の構成としてもよい。
【0106】
上記第2の実施の形態では、サセプタSは所定回数使用された後に、新しいものと交換されて、古いものは洗浄されるものとした。しかし、所定回数使用するごとに、何も載せない状態あるいはダミーウェハを載せた状態のサセプタSを処理チャンバ60内に収容した状態で処理チャンバ60のドライクリーニングを行う構成も可能である。
【0107】
また、ウェハ載置台24、サセプタ載置台25、副搬送機構26および主搬送機構27の配置位置、数等は、上記のものに限られない。スループットの向上のため、それぞれを複数配置した構成としてもよい。
【0108】
上記第1および第2の実施の形態において、副搬送機構26は、主搬送領域15の底部に固定するものとした。しかし、天井部に設置された構造であってもよい。また、副搬送機構26は、ベルヌーイチャックにより、ウェハWを搬送するものとした。しかし、非接触状態で被処理体を搬送可能な構造であれば、いかなる構造であってもよい。また、サセプタSの形状は円盤状に限らず、方形板状等、いかなる形状であってもよい。
また、被処理体は、半導体ウエハ以外に、例えば、液晶表示基板等であってもよい。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、高い信頼性と高い生産性とを備えた処理装置および処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる処理装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示す搬送領域の平面図を示す。
【図3】図1に示す副搬送機構の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかるボートの拡大図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置の構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる処理チャンバの断面構成図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置の処理を示すチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態にかかる処理装置の成膜の様子を概略的に示す図である。
【図9】従来の縦型減圧CVD装置の構成を示す図である。
【図10】図9に示すボートの拡大図である。
【符号の説明】
10 処理装置
11 搬送領域
12 処理領域
13 ウェハ搬送領域
14 サセプタ搬送領域
15 主搬送領域
24 ウェハ載置台
25 サセプタ載置台
26 副搬送機構
27 主搬送機構
37 ロードロックチャンバ
38 加熱炉
42 ボート
W ウェハ
S サセプタ
Claims (18)
- 平板状の被処理体の一面に所定の処理を施す処理装置であって、
処理容器と、
前記被処理体をその他面を覆う状態で載置可能でかつ搬送可能な載置部材を、前記被処理体が載置された状態で前記処理容器内に保持する保持部材と、
を備えたことを特徴とする処理装置。 - 前記処理容器は開口を備え、
前記処理容器に前記開口を介して接続され、前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させるためのローディング室をさらに備え、
前記保持部材は、前記ローディング室と前記処理容器との間を前記開口を介して移動可能に構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。 - 前記開口を気密に開閉可能な開閉部材を備え、前記開閉部材は、前記保持部材が前記処理容器内にある状態で前記開口を閉鎖する、ことを特徴とする請求項2に記載の処理装置。
- 前記保持部材は、前記被処理体が載置された前記載置部材を複数保持可能に構成されている、ことを特徴とする請求項2または3に記載の処理装置。
- 前記保持部材は、前記被処理体が載置された複数の前記載置部材を、前記被処理体の一面に垂直な方向に、前記被処理体が互いに略平行となるように保持する、ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記ローディング室は搬送用開口を備え、
前記被処理体が載置された前記載置部材を前記搬送用開口を介して前記ローディング室内に搬入し、前記ローディング室内に配置された前記保持部材に保持させる第1の搬送機構をさらに備える、ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の処理装置。 - 前記搬送用開口を気密に開閉可能な開閉機構をさらに備える、ことを特徴とする請求項6に記載の処理装置。
- 前記ローディング室の外部で、前記被処理体を前記載置部材上に載置する第2の搬送機構を備える、ことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記第2の搬送機構は、前記被処理体を非接触状態で保持する、ことを特徴とする請求項8に記載の処理装置。
- 前記保持部材は円盤状に形成されている、請求項2乃至9のいずれか1項に記載の処理装置。
- 平板状の被処理体の一面に所定の処理を施す処理装置であって、
処理容器と、
前記被処理体をその他面を覆う状態で載置可能でかつ搬送可能な載置部材を、前記被処理体が載置された状態で前記処理容器内に保持する、前記処理容器内に固定して設けられた保持部材と、
を備えたことを特徴とする処理装置。 - 前記処理容器は開口を備え、
前記処理容器内に前記開口を介して前記被処理体が載置された前記載置部材を搬入し、前記保持部材に保持させる第1の搬送機構をさらに備える、ことを特徴とする請求項11に記載の処理装置。 - 前記処理容器の外部で前記被処理体を前記載置部材上に載置する第2の搬送機構をさらに備える、ことを特徴とする請求項11または12に記載の処理装置。
- 前記第2の搬送機構は前記被処理体を非接触状態で保持する、ことを特徴とする請求項13に記載の処理装置。
- 前記開口を気密に開閉可能な開閉機構をさらに備え、前記処理容器内に前記被処理体が載置された前記載置部材がある状態で、前記開閉機構は前記処理容器内を閉鎖する、ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記保持部材は円盤状に形成されている、ことを特徴とする請求項11乃至15のいずれか1項に記載の処理装置。
- 請求項2乃至10のいずれか1項に記載の処理装置を用いる処理方法であって、
前記ローディング室内で前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させる工程と、
前記載置部材を保持した前記保持部材を前記処理容器内にロードする工程と、
前記処理容器内に所定のガスを導入する工程と、
前記処理容器内を加熱する工程と、
を備える、ことを特徴とする処理方法。 - 請求項11乃至16のいずれか1項に記載の処理装置を用いる処理方法であって、
前記被処理体が載置された前記載置部材を前記保持部材に保持させる工程と、前記複数種のガスを1種類ずつ複数回にわたって前記処理容器内に供給する工程と、
前記複数種のガスの供給毎に、真空排気または不活性ガスによる置換を行う工程と、
を備える、ことを特徴とする処理方法。
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JP2002169324A JP2004011005A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 処理装置および処理方法 |
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2002
- 2002-06-10 JP JP2002169324A patent/JP2004011005A/ja active Pending
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