JP3650041B2 - フロアパネル装置及びそれに使用される支持脚 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、フロアパネルを敷設するためのフロアパネル装置、特に、建築物の基礎床面上に通信ケーブル等を配線するための所定の間隔をおいて、フロアパネルを敷設するようにしたフロアパネル装置及びそれに使用される支持脚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のフロアパネル装置としては、例えば特開2000−179128号公報に開示されるような構成のものが知られている。この従来構成においては、基礎床面上に複数の支持脚が設置され、それらの支持脚のパネル受け座上に複数のフロアパネルのコーナ部を支持することにより、各フロアパネルが基礎床面上に所定間隔をおいて敷設されるようになっている。
【0003】
すなわち、各支持脚は、基礎床面上に設置されるベースプレートと、そのベースプレート上に立設されたネジ軸とを備えている。そして、パネル受け座が中央のネジ孔にてネジ軸に高さ調整可能に螺合され、パネル受け座の下部においてネジ軸に螺合されたナット部材を締め付け回転させることにより、所定高さの調整位置に固定されるようになっている。また、各支持脚のパネル受け座の上面には、4つの四角ブロック状の仕切り突部が突設されている。そして、隣接する2つの仕切り突部間にフロアパネルのコーナ部を係合させることにより、各フロアパネルが敷設状態に位置決め保持されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、この従来のフロアパネル装置においては、パネル受け座の上面に突設された四角ブロック状の仕切り突部と、フロアパネルのコーナ部との係合により、フロアパネルの敷設状態での位置決めが行われるようになっている。このため、パネル受け座をネジ軸上で回転させて高さ調整したとき、四角ブロック状の仕切り突部がフロアパネルの敷設方向に沿って左右方向及び前後方向へ配列されるように、パネル受け座の回転位置を設定する必要がある。この回転位置がずれた場合には、前記仕切り突部とフロアパネルのコーナ部とが干渉して、フロアパネルの敷設が不可能になる。よって、パネル受け座の位置設定が面倒で時間がかかり、結果として、フロアパネルの敷設作業を効率よく行い得ないという問題があった。
【0005】
また、前記従来装置では、パネル受け座を回転させてその高さ位置を調整した後、パネル受け座の下部に配置されたナット部材を締め付け回転させて、パネル受け座を所定高さの調整位置に固定する必要がある。このため、ナット部材の上方に位置するパネル受け座が邪魔になって、ナット部材の締め付け操作が困難であるという問題もあった。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その主たる目的は、支持脚のパネル受け座をフロアパネルの敷設方向に合わせて回転調整する必要がなく、その位置設定を容易に行うことができるとともに、フロアパネルを所定の整列状態に正確に敷設することができるフロアパネル装置及びそれに使用される支持脚を提供することにある。
【0007】
この発明の別の目的は、パネル受け座の均一な高さ位置のセット後においても、そのパネル受け座の上方からの操作により、パネル受け座の高さを再調整することができて、その高さ調整を容易かつ確実に行うことができるフロアパネル装置及びそれに使用される支持脚を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、基礎床面上に設置されるベースプレートと、そのベースプレート上に取り付けられた支柱と、その支柱の上端部に設けられ、フロアパネルを受けるためのパネル受け座とを備えた支持脚において、前記パネル受け座は、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の被係合部に凹凸の関係で係合する円環状の係合部を形成し、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の位置決め凹部に係合可能な位置決め突起を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
従って、この発明によれば、パネル受け座上の円環状の係合部にフロアパネルのコーナ部の被係合部を係合させることによって、フロアパネルのコーナ部が支持脚のパネル受け座上の所定位置に支持される。よって、支持脚のパネル受け座をフロアパネルの敷設方向に合わせて左右に回転調整する必要がなく、その位置設定を容易に行うことができる。また、円環状の係合部に被係合部を係合させた状態で、フロアパネルを簡単に回動調節することができて、フロアパネルを所定の整列状態に正確に敷設することができる。
【0010】
前記支持脚のパネル受け座の上面中央に、フロアパネルのコーナ部の位置決め凹部に係合可能なほぼ円柱状の位置決め突起を、前記係合部と同心状に設けることにより、位置決め突起と位置決め凹部との係合により、フロアパネルを敷設状態に確実に位置決め保持することができる。
【0011】
前記支持脚が、基礎床面上に設置されるベースプレートと、そのベースプレート上に取り付けられた支柱とを備えている。そして、前記パネル受け座を、中央に形成されたネジ孔にて支柱上のネジ軸に高さ調整可能に螺合して、ネジ孔に上方から固定ネジを螺合することにより、所定高さの調整位置に固定すれば、パネル受け座をネジ軸上で回転させて所定の高さ位置に調整できる。そして、そのパネル受け座の上方から固定ネジを締め付け回転させることにより、パネル受け座を所定高さの調整位置に固定することができる。パネルの4隅は面取りがなされており、フロアパネルがパネル受け座に配設されると、面取り部が固定ネジ用六角レンチを通すための穴を形成するようになっている。よって、パネル受け座の固定操作を上方から容易かつ確実に行うことができる。
【0012】
前記支柱を交換可能にすれば、支柱の交換のみでフロアパネルの高さを変更することができる。
前記位置決め突起をゴム等の弾力性のある材質にすれば、振動や騒音の発生を抑制できるとともに、フロアパネル等の寸法誤差や組み付け誤差等を吸収できる。
【0013】
前記位置決め突起を先細のテーパ状にすれば、フロアパネルの組み付けが容易である。
パネル受け座の上面に振動吸収材を設ければ、振動や騒音等を吸収できる。
【0014】
フロアパネルの上面にディンプル加工を施せば、仕上げ材の滑り止め、また歩行音等の騒音を抑制できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
【0016】
図1及び図2に示すように、建築物の基礎床面11上には複数の支持脚12が所定間隔おきに設置されている。各支持脚12上には複数のフロアパネル13がコーナ部13aにて位置決め支持され、これによって各フロアパネル13が基礎床面11上に上下の所定間隔S1をおいて敷設されている。そして、この間隔S1に図示しない通信ケーブルや給電線等が配線されるようになっている。
【0017】
図2及び図3に示すように、前記支持脚12は、ベースプレート14と、支柱15と、パネル受け座16とを備えている。ベースプレート14は金属板により平面形四角状に形成され、その上面中央にはネジ棒17が固定されて上方へ向かって突設されるとともに、四隅には孔14aが形成されている。そして、基礎床面11上の所定位置にベースプレート14を配置した状態で、ベースプレート14が接着剤により基礎床面11に固定される。この場合、孔14aから接着剤の有無を確認できるとともに、この孔14aにより接着剤が外気に触れる面積を広くして、接着硬化速度を速めることができる。
【0018】
前記支持脚12の支柱15は、金属板により平面形ほぼ三角状に形成された底板15aと、その底板15a上に溶接固定された3枚の金属板よりなる支柱部15bとより構成されている。底板15aの中央には孔15cが形成されるとともに、支柱部15bの上端にはネジ軸19が溶接にて上方へ向かって立設固定されている。このネジ軸19は、前記ネジ棒17と同径で、同一ネジピッチのものが用いられている。そして、この支柱15の孔15cをベースプレート14のネジ棒17に挿通した状態で、そのネジ棒17にワッシャ20を介してナット21を螺合することにより、支柱15がベースプレート14上に固定されている。
【0019】
また、この実施形態においては、前記支柱15として支柱部15bの高さL1の異なったものが複数種類用意されている。そして、これらの支柱15を必要に応じて選択的に交換使用することにより、前述した基礎床面11とフロアパネル13との間隔S1を適宜に設定できるようになっている。従って、支柱15を高さの異なるものに交換すれば、フロアパネルの高さを変更できる。
【0020】
図2及び図4に示すように、フランジ状をなす前記パネル受け座16は、円板状の基板部16aと、その基板部16aの中心の上下両面において上方及び下方に向かって突設された取付筒部16bとから構成されている。基板部16aの上面外周縁には係合部としての円環状の係合突条22が突出形成されるとともに、取付筒部16b内にはネジ孔23が軸線方向の全長にわたって形成されている。そして、このネジ孔23を支柱15上のネジ軸19に螺合させることにより、パネル受け座16が支柱15上に高さ調整可能に取り付けられている。
【0021】
前記パネル受け座16のネジ孔23には上方から固定ネジ24が螺合され、その上端面には平面形六角状の工具挿入孔24aが形成されている。そして、図2に鎖線で示すように、パネル受け座16の上方から工具挿入孔24aに六角レンチ等の工具25を挿入して、固定ネジ24を締め付け回転させることにより、その固定ネジ24の下端がネジ軸19の上端に圧接される。これにより、いわゆるダブルネジになり、パネル受け座16がネジ軸19上において、所定高さの調整位置に固定されるようになっている。
【0022】
前記パネル受け座16の基板部16aの上面には、ゴム等の弾性材よりなり、各種の振動を吸収するためのほぼ円板状の振動吸収材26が着脱可能に装着されている。この振動吸収材26の中央には取付筒部16bを突出させるための透孔26aが形成されるとともに、外周縁には係合突条22を被覆するための円環状の被覆部26bが形成されている。従って、この振動吸収材26は、機械的衝撃や騒音の発生を抑制する。
【0023】
前記パネル受け座16の上面中央において、係合突条22と同心状に配置されるように、取付筒部16bの上端には位置決め突起としてのほぼ円筒状の位置決めリム27が嵌着され、その外周には複数のフランジ部27aが突設されている。そして、これらのフランジ部27aが上端のものほど次第に小径となるように形成されて、位置決めリム27の外周が全体として緩やかな先細のテーパ状となるように構成されている。この位置決めリム27は、例えば、硬質ゴム等の弾力性のある材質により構成されている。
【0024】
図1、図2及び図5に示すように、前記フロアパネル13はダイキャスト成型等により平面形四角状に形成され、その両側中央には凹部28が形成されるとともに、4隅には面取り13bが形成されている。各凹部28には配線用カバー29が取り付けられ、基礎床面11とフロアパネル13との間に配線された通信ケーブル等が、この配線用カバー29を介してフロアパネル13上に引き出されるようになっている。フロアパネル13の上面にはディンプル加工としての平面円形状の多数の小くぼみ穴30が整列形成され、フロアパネル13上に敷設される仕上げ材の滑り止め、消音及び振動吸収等の効果を発揮するようになっている。
【0025】
なお、ゴム製の振動吸収材26や位置決めリム27は、容易に着脱可能であり、それらが老化や劣化した場合には、それらは単独で交換される。
前記フロアパネル13のコーナ部13aの下面には、被係合部としての四半円弧状の係合溝31が形成されている。そして、フロアパネル13の敷設時に、この係合溝31がパネル受け座16上の円環状の係合突条22に係合されることによって、フロアパネル13のコーナ部13aがパネル受け座16上の所定位置に載置支持されるようになっている。
【0026】
前記係合溝31と同心状に配置されるように、フロアパネル13のコーナ部13aには4半円弧状の位置決め凹部32が形成されている。そして、4枚のフロアパネル13の4隅が突き合わされると、位置決め凹部32によりこのコーナ部13aが円形状の内面形状を構成し、ここに位置決めリム27が嵌着係合される。すなわち、フロアパネル13の敷設時に、この位置決め凹部32がパネル受け座16上の位置決めリム27に嵌着係合されることにより、フロアパネル13が敷設状態に位置決め保持されるようになっている。
【0027】
図3に示すように、前記支持脚12の支柱15の外面にはチェック部33が設けられ、このチェック部33には複数のチェック欄33aが区画形成されている。そして、フロアパネル13の張り変えに際して、支持脚12を交換することなく繰り返し使用する場合に、このチェック部33のチェック欄33aにチェックマーク等を記入して、支持脚12の使用回数を明示できるようになっている。繰り返し使用する場合のリユース判定基準としてチェックマークが必要になる。
【0028】
次に、前記のように構成されたフロアパネル装置において、フロアパネル13を敷設する手順について説明する。
さて、建築物の基礎床面11上にフロアパネル13を敷設する場合には、まず基礎床面11上の予め決められた位置に複数の支持脚12が、パネル受け座16の高さをあらかじめセットされた状態でを所定間隔おきに設置する。この場合、ベースプレート14と基礎床面11との間に接着剤が介在される。その後、支持脚12のパネル受け座16上にフロアパネル13のコーナ部13aを載置して、複数のフロアパネル13を基礎床面11上に所定の間隔S1をおいて敷設する。この場合、フロアパネル13のコーナ部13aの係合溝31をパネル受け座16上の円環状の係合突条22に係合させれば、フロアパネル13のコーナ部13aが支持脚12のパネル受け座16の所定位置に載置支持される。同時に、フロアパネル13のコーナ部13aの位置決め凹部32は、パネル受け座16の位置決めリム27に嵌着係合され、フロアパネル13が敷設状態に位置決め保持される。さらに、フロアパネル13の部分的な高低調整が必要なときには、図2に鎖線で示すように、六角レンチ等の工具25を使用して、パネル受け座16の上方から面取り13bにより形成された穴を通して固定ネジ24を緩め、調整後締め付け、再固定する。この場合、固定ネジ24等に対する作業が行いにくい場合は、フロアパネル13を1枚外せば、その作業を円滑に行うことができる。よって、複数のフロアパネル13を所定の整列状態に容易かつ正確に敷設することができる。
【0029】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ このフロアパネル装置においては、基礎床面11上に複数の支持脚12が設置され、それらの支持脚12のパネル受け座16上に複数のフロアパネル13のコーナ部13aが支持されることにより、各フロアパネル13が基礎床面11上に所定間隔S1をおいて敷設されるようになっている。そして、各支持脚12のパネル受け座16の上面には円環状の係合突条22が形成され、この係合突条22がフロアパネル13のコーナ部13aに形成された係合溝31に対して凹凸の関係で係合されるようになっている。
【0030】
このため、パネル受け座16上の円環状の係合突条22にフロアパネル13のコーナ部13aの係合溝31を係合させることによって、フロアパネル13のコーナ部13aが支持脚12のパネル受け座16上の所定位置に載置支持される。よって、パネル受け座16の向き、すなわち、支持脚12の向きを合わせる必要がなく、言い換えれば、支持脚12のパネル受け座16をフロアパネル13の敷設方向に合わせて回転調整する必要がなく、その位置設定を容易に行うことができる。また、円環状の係合突条22に係合溝31を係合させた状態で、フロアパネル13を支持脚12の中心を軸として簡単に回動調節することができて、フロアパネル13を所定の整列状態に正確に敷設したり、その左右位置を調節したりすることができる。
【0031】
・ このフロアパネル装置においては、前述のように、パネル受け座16の基板部16aが円板状に形成され、その基板部16aの上面外周縁に係合部としての円環状の係合突条22が突出形成されている。また、フロアパネル13のコーナ部13aの下面には、係合突条22に係合可能な被係合部としての同じく円弧状の係合溝31が形成されている。このため、係合突条22及び係合溝31の構造が簡単であるとともに、それらの係合によりフロアパネル13のコーナ部13aを支持脚12のパネル受け座16上の所定位置に確実に支持することができる。そして、係合突条22と係合溝31との係合により、フロアパネル13がその敷設状態で妄動することを防止できる。
【0032】
・ このフロアパネル装置においては、高さの異なる支柱15が複数種類用意されている。従って、フロアパネル13の設置高さを複数選択でき、希望や条件に適合した高さにフロアパネル13を敷設できる。しかも、この場合、ネジ棒17に対してナット21を脱着するのみで、支柱15を選択的に組むもとができるため、その作業はきわめて容易である。
【0033】
・ このフロアパネル装置においては、前記支持脚12のパネル受け座16の上面中央に、位置決め突起としてのほぼ円筒状の位置決めリム27が係合突条22と同心状に設けられている。そして、この位置決めリム27がフロアパネル13のコーナ部13aに形成された位置決め凹部32に係合されるようになっている。このため、位置決めリム27と位置決め凹部32との係合により、フロアパネル13を敷設状態に確実に位置決め保持することができる。
【0034】
・ このフロアパネル装置においては、前記位置決めリム27の外周が先細のテーパ状となるように形成されている。このため、フロアパネル13のコーナ部13aの位置決め凹部32をパネル受け座16上の位置決めリム27に対して容易かつ確実に嵌着係合させることができる。
【0035】
・ このフロアパネル装置においては、前記支持脚12が、基礎床面11上に設置されるベースプレート14と、そのベースプレート14上に取り付けられた支柱15とを備えている。そして、前記パネル受け座16が、中央に形成されたネジ孔23にて支柱15上のネジ軸19に高さ調整可能に螺合されて、ネジ孔23に上方から固定ネジ24を螺合することにより、所定高さの調整位置に固定されるようになっている。このため、パネル受け座16をネジ軸19上で回転させて所定の高さ位置に調整した後、そのパネル受け座16の上方から固定ネジ24を締め付け回転させることにより、パネル受け座16を所定高さの調整位置に固定することができる。よって、パネル受け座16を所要位置で確実に固定できるとともに、パネル受け座16の固定操作を上方からパネル受け座16に邪魔されることなく、容易かつ確実に行うことができる。
【0036】
・ このフロアパネル装置においては、前記パネル受け座l6上に振動吸収材26が装着され、フロアパネル13のコーナ部13aが振動吸収材26を介してパネル受け座16上に支持されるようになっている。このため、フロアパネル13をパネル受け座16上に、振動やガタ付き等を生じることなく敷設することができるとともに、フロアパネル13状の歩行等にともなう騒音を抑制できる。
【0037】
・ このフロアパネル装置においては、振動吸収材26及び位置決めリム27が弾力性を持つため、フロアパネル13等の寸法誤差や支持脚12に対する組み付け誤差等を変形により吸収できる。
【0038】
・ このフロアパネル装置においては、前記支持脚12の支柱15の外面に、支持脚12の繰り返し使用回数を記入するためのチェック部33が設けられている。このため、フロアパネル13の張り変えに際して、支持脚12を繰り返し使用する場合に、このチェック部33にチェックマーク等で支持脚12の使用回数を記入しておけば、そのチェック部33の記入に基づいて、支持脚12の交換時期や使用可能回数を容易に知ることができる。
【0039】
・ このフロアパネル装置においては、ネジ棒17とネジ軸19とが同径で、同一ネジピッチのものが用いられているため、支柱15を用いることなく、パネル受け座16をネジ軸19に支持することができる。この場合には、フロアパネル13を低く敷設することができる。
【0040】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0041】
さて、この第2実施形態においては、図6に示すように、支持脚12のパネル受け座16の基板部16aが平面形四角状に形成され、その上面に係合部としての円環状の係合突条22が突出形成されている。また、振動吸収材26も、パネル受け座16の基板部16aを覆うように平面形四角状に形成され、その上面には係合突条22を覆うための円環状の被覆部26bが突出形成されている。
【0042】
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における効果に加えて、次のような効果を得ることができる。
・ このフロアパネル装置においては、支持脚12のパネル受け座16の基板部16aが平面形四角状に形成されているため、この基板部16aの上面にて、フロアパネル13のコーナ部13aを広い接触面積で安定状態に支持することができる。
【0043】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0044】
さて、この第3実施形態においては、図7に示すように、支持脚12のパネル受け座16の基板部16aが平面形四角状に形成され、その上面に係合部としての円環状の係合溝35が形成されている。また、振動吸収材26も、パネル受け座16の基板部16aを覆うように平面形四角状に形成され、その上面には係合溝35に嵌合してその内面を覆うための円環溝状の被覆部26bが形成されている。
【0045】
一方、フロアパネル13のコーナ部13aの下面には、被係合部としての四半円弧状の係合突条36が突出形成されている。そして、フロアパネル13の敷設時に、この係合突条36がパネル受け座16上の円環状の係合溝35に係合されることによって、フロアパネル13のコーナ部13aがパネル受け座16上の所定位置に支持されるようになっている。
【0046】
従って、この第3実施形態によれば、前記第1,第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
【0047】
・ 前記各実施形態において、支持脚12の支柱15を、底板15aと、その底板15a上に立設された円柱状の支柱部15bとから構成し、支柱部15bの上端にネジ軸19を突出形成すること。
【0048】
・ 底板15aと支柱15とを一体に形成すること。このようにすれば、部品点数が少なくなり、構成が簡単になる。
・ 前記各実施形態において、支持脚12の支柱15を省略し、ベースプレート14上のネジ棒17を所定長さに延長形成して、そのネジ棒17にパネル受け座16のネジ孔23を直接螺合させるように構成すること。このように構成しても、部品点数が少なくなり、構成が簡単になる。
【0049】
・ 前記第2及び第3実施形態において、パネル受け座16の基板部16aを平面形六角形等の異なった多角形状に形成すること。
以上のように構成した場合でも、前記実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、支持脚のパネル受け座をフロアパネルの敷設方向に合わせて回転調整する必要がなく、その位置設定を容易に行うことができるとともに、フロアパネルを所定の整列状態に正確に敷設することができる。また、この発明は、パネル受け座の高さ位置の調整後に、そのパネル受け座の上方からの操作により、パネル受け座を所定高さの調整位置に固定することができて、その固定操作を容易かつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のフロアパネル装置を示す要部平面図。
【図2】 図1の2−2線における部分拡大断面図。
【図3】 支持脚のベースプレート及び支柱を分解して示す斜視図。
【図4】 支持脚の支柱の一部及びパネル受け座を分解して示す斜視図。
【図5】 フロアパネルのコーナ部を示す部分斜視図。
【図6】 第2実施形態の支持脚のパネル受け座を分解して示す斜視図。
【図7】 第3実施形態の支持脚のパネル受け座及びフロアパネルの一部を分解して示す斜視図。
【符号の説明】
11…基礎床面、12…支持脚、13…フロアパネル、13a…コーナ部、13b…面取り、14…ベースプレート、15…支柱、16…パネル受け座、19…ネジ軸、22…係合部としての係合突条、23…ネジ孔、24…固定ネジ、26…振動吸収材、27…位置決め突起としての位置決めリム、30…ディンプル加工としての小突起、31…被係合部としての係合溝、32…位置決め凹部、35…係合部としての係合溝、36…被係合部としての係合突条、S1…間隔。
Claims (8)
- 基礎床面上に設置されるベースプレートと、
そのベースプレート上に取り付けられた支柱と、
その支柱の上端部に設けられ、フロアパネルを受けるためのパネル受け座と
を備えた支持脚において、
前記パネル受け座は、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の被係合部に凹凸の関係で係合する円環状の係合部を形成し、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の位置決め凹部に係合可能な位置決め突起を設け、該位置決め突起は、ゴム等の弾力性のある材質からなることを特徴とする支持脚。 - 基礎床面上に設置されるベースプレートと、
そのベースプレート上に取り付けられた支柱と、
その支柱の上端部に設けられ、フロアパネルを受けるためのパネル受け座と
を備えた支持脚において、
前記パネル受け座は、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の被係合部に凹凸の関係で係合する円環状の係合部を形成し、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の位置決め凹部に係合可能な位置決め突起を設け、該位置決め突起は、先細のテーパ状にしたことを特徴とする支持脚。 - 基礎床面上に設置されるベースプレートと、
そのベースプレート上に取り付けられた支柱と、
その支柱の上端部に設けられ、フロアパネルを受けるためのパネル受け座と
を備えた支持脚において、
前記パネル受け座は、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の被係合部に凹凸の関係で係合する円環状の係合部を形成し、該パネル受け座の上面にフロアパネルのコーナ部の位置決め凹部に係合可能な位置決め突起を設け、該パネル受け座の上面に振動吸収材を設けたことを特徴とする支持脚。 - 前記パネル受け座は、中央に形成されたネジ孔にて支柱上のネジ軸に高さ調整可能に螺合されて、ネジ孔に上方から固定ネジを螺合することにより、所定高さの調整位置に固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の支持脚。
- 前記支柱は、交換可能であることを特徴とする請求項4に記載の支持脚。
- 前記位置決め突起は、ほぼ円柱状をなし、前記係合部と同心状に設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の支持脚。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載の支持脚を基礎床面上に複数設置し、それらの支持脚のパネル受け座上に複数のフロアパネルのコーナ部を支持して、フロアパネルを基礎床面上に所定の上下間隔をおいて敷設するようにしたフロアパネル装置。
- 前記フロアパネルは、該フロアパネルの4隅を面取りしたことを特徴とする請求項7に記載のフロアパネル装置。
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JP2001099995A JP3650041B2 (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | フロアパネル装置及びそれに使用される支持脚 |
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Publications (2)
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