JP3649507B2 - フリーアクセスフロア用床パネルの設置構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フリーアクセスフロア用床パネルの設置構造に関し、特に、クリーンルームを構築する場合など、基礎床面上にH型鋼を組合わせて構築した梁にわたって床パネルを敷設するようにしたフリーアクセスフロア用床パネルの設置構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種床パネルの設置構造にあっては、図4に示すごとく、H型鋼を組合わせて構築された梁Bの上側水平部3上面にパネル載置座板aを接着剤で固着せしめ、床パネルCの上面側から挿込んだ皿ビスbをパネル載置座板aに捩じ込み締結させていた。
その為に、床パネルCのレイアウト変更が必要な場合に、H型鋼並びにパネル載置座板aの配置施工精度が悪いとパネル載置座板aを剥がして再度接着しなければならないことが多く、床パネルのレイアウト変更が非常に面倒であった。
しかも、床パネルCをパネル載置座板aに固着している皿ビスbには、格別な緩み止め手段が施されておらず且つ細いので、床パネルの敷設後に床面上を歩行する振動などで皿ビスbが緩みやすく、緩んだ皿ビスの頭部b’が床パネルの表面から突出して歩行の障害になる不具合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な従来の不具合に鑑みてなされたものであり、床パネルのレイアウト変更を容易に行なうことが可能であると共に、床パネルを梁を構成しているH型鋼側にしっかりと定着させることが出来、しかも床パネルを固定するボルトが皿ビスより緩み難く緩んでも床パネルの表面から突出することの無いフリーアクセスフロア用床パネルの設置構造を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
斯る目的を達成する本発明のフリーアクセスフロア用床パネルの設置構造は、基礎床面上にH型鋼を組合わせて構築した梁にわたって床パネルを敷設するようにしたフリーアクセスフロア用床パネルの設置構造であって、前記H型鋼の上側水平部にパネル設置用台座を取付けボルトで着脱可能に定着させ、該パネル設置用台座には前記H型鋼の上側水平部から外れた位置にボルト貫通穴を形成し、上記ボルト貫通穴にパネル取付けボルトを該パネル設置用台座の下面側から当該パネル設置用台座上に載置した床パネルにわたって挿通せしめ、上記パネル取付けボルトを床パネルに設置した取付ナットに螺合締結せしめた事を特徴としたものである。
この際、前記ボルト貫通穴を長穴形状に形成することが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施例を図面に基づいて説明する。
図中、Aは基礎床面を示し、Bは基礎床面Aの上にH型鋼を組合わせて構築された梁を示し、CはH型鋼を組合わせて構築された梁B上に敷設された床パネルを示す。
【0006】
床パネルCは、平面略正方形又は長方形をした定形状に形成され、H型鋼を組合わせて構築された梁B上、詳しくは梁B上に着脱可能に定着せしめたパネル設置用台座1上にパネル取付けボルト2でもって取外し可能に敷設される。
【0007】
パネル設置用台座1は、梁Bを構成しているH型鋼の上側水平部3に取付けボルト4でもって着脱可能に定着する。具体的には、H型鋼の上側水平部3上面に配置される平板形状に形成した上台座1aと、上側水平部3の下面に配置される断面略L字形状に形成した下台座1bとでパネル設置用台座1を構成し、これら上台座1aと下台座1bに互いに対応する位置にボルト挿通穴5a,5bを開口形成すると共に、これら上台座1aと下台座1bをH型鋼の上側水平部3を上下から挟むように配置して取付けボルト4と取付ナット6でもって着脱可能に定着させるものである。
【0008】
尚、フロアの周縁部分に配置される梁B’に定着させるパネル設置用台座1’は、上記したパネル設置用台座1と同様に上台座1aと下台座1bとで構成しても良いし、図2に示す如く、断面略コの字形状に形成して上台座部分と下台座部分を連続同一体に形成しても良い。
【0009】
また、パネル設置用台座1,1’には、H型鋼の上側水平部3から外れた位置に、床パネルCを固定させるパネル取付けボルト2を貫挿通させるためのボルト貫通穴7を形成する。
この際、床パネルCの敷設位置を微調整し得るように、ボルト貫通穴7を長穴(バカ穴)形状に開口形成することが好ましい。
【0010】
他方、床パネルCの裏面側、詳しくは床パネルCの裏面側に突設せしめた補強用リブC’の内底部に、パネル取付けボルト2を螺合連結させるための取付ナット8を固定状に設置しておく。
【0011】
而して、床パネルCを敷設する場合には、先ず、梁B,B’を構成しているH型鋼の上側水平部3にパネル設置用台座1,1’を所定間隔毎に取付けボルト4でもって着脱可能に定着せしめ、次いで各パネル設置用台座1,1’上にわたって床パネルCを載置する。
【0012】
然る後、パネル取付けボルト2をパネル設置用台座1,1’のボルト貫通穴7にパネル設置用台座1,1’の下面側から床パネルC(の補強用リブC’の内底部)にわたって挿通せしめ、そのパネル取付けボルト2を床パネルC(の補強用リブC’の内底部)に設置した取付ナット8に螺合締結する。これで、床パネルCがパネル設置用台座1,1’上に取外し可能に敷設される。
【0013】
尚、パネル取付けボルト2として、通常の頭部を有するボルトを用いても良いし、図示実施例の如くいわゆる寸切りボルトを用いても良い。パネル取付けボルト2として寸切りボルトを用いる場合には、始め床パネルC側に設置した取付ナット8に螺合連結させ、その後パネル設置用台座1,1’の下面側に突出した部分に締結ナット9を螺合締結させる。
【0014】
【発明の効果】
本発明は斯様に、H型鋼の上側水平部にパネル設置用台座を取付けボルトで着脱可能に定着させ、そのパネル設置用台座上に床パネルをパネル取付けボルトで固定するようにしたので、取付けボルトを外してパネル設置用台座を自由に移動でき、従って床パネルのレイアウト変更を容易に行なうことが可能となる。
【0015】
しかも、床パネルはパネル設置用台座上にパネル取付けボルトで固定されているので、従来のような皿ビスよりは緩み難く、床パネルをH型鋼側に長期に亘ってしっかりと定着させることが出来る。
【0016】
更に、パネル取付けボルトはパネル設置用台座の下面側から挿通せしめて床パネルの裏面側に設置した取付ナットに螺合締結せしめるようにしたので、仮にパネル取付けボルトが緩んでも床パネルの表面から突出するようなことが無い。
【0017】
また、特に請求項2記載の床パネルの設置構造によれば、床パネルを固定するパネル取付けボルトを貫挿通させるためのボルト貫通穴を長穴形状に形成したので、床パネルの敷設位置を微調整することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施の一例を示す一部切欠平面図。
【図2】 図1の(X) −(X) 線に沿う拡大断面図。
【図3】 図1の(Y) −(Y) 線に沿う拡大断面図。
【図4】 従来例を示す断面図。
【符号の説明】
A……基礎床面 B,B’…梁
C……床パネル 1,1’…パネル設置用台座
2……パネル取付けボルト 3…………上側水平部
4……取付けボルト 7…………ボルト貫通穴
8……取付ナット 9…………締結ボルト
Claims (2)
- 基礎床面上にH型鋼を組合わせて構築した梁にわたって床パネルを敷設するようにしたフリーアクセスフロア用床パネルの設置構造であって、前記H型鋼の上側水平部にパネル設置用台座を取付けボルトで着脱可能に定着させ、該パネル設置用台座には前記H型鋼の上側水平部から外れた位置にボルト貫通穴を形成し、上記ボルト貫通穴にパネル取付けボルトを該パネル設置用台座の下面側から当該パネル設置用台座上に載置した床パネルにわたって挿通せしめ、上記パネル取付けボルトを床パネルに設置した取付ナットに螺合締結せしめた事を特徴とするフリーアクセスフロア用床パネルの設置構造。
- 前記ボルト貫通穴が長穴形状に開口形成された請求項1記載のフリーアクセスフロア用床パネルの設置構造。
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