JP3648073B2 - シート後処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コピー、ファックス及びプリンタの機能を有する画像形成装置に備えられ、上記画像形成装置から搬入されたシート状の記録媒体に対して、ステープル処理等の後処理を施して排出し、特に内部に収容されるシートの整合性を高めることのできるシート後処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の複写機に代表される画像形成装置(以後、画像形成装置が複写機であるものとして説明を行う)においては、画像形成作業の自動化や、画像形成後のシート状の記録媒体(以後シートの表記で統一する)に対するステープル作業、或いはパンチング作業等の後処理作業の自動化を実現するため、自動原稿送り装置や、シート後処理装置と組み合わせて使用されるようになっている。
【0003】
上記シート後処理装置は、原稿画像が複写されて複写機から排出されてくるシートに対し、所定枚数のシートによって構成される一部のシート毎にステープル、或いはパンチング等の後処理を行うものである。
【0004】
そしてこれらのシート後処理装置についての従来技術として、例えば、特開平9−110267号公報、特開平9−118468号公報が挙げられる。
まず、特開平9−110267号公報には、高速画像形成に対処でき、反転搬送を不要にし、機構の簡略化を図ると共に、送られてくる画像データ順に画像形成を行っても、頁順を狂わすことなく排出処理できることを目的として、排出シートをそのままの姿勢で第1排出トレイ上に順次積載して排出させるための直進搬送路と、直進搬送路の途中で分岐され画像形成面を第1排出トレイ上とは逆にしてシートを受ける第2排出トレイへと順次積載して排出させるための反転搬送路とを備え、反転搬送路に、第2排出トレイへ反転させて排出させるためにシート背面から外力を付与する反転付勢手段を備えたシート排出処理装置が開示されている。
【0005】
また、特開平9−118468号公報においては、最終頁又は先頭頁より順に画像形成されたシートが送られてきても、シート収容部での整合順序を切り換えてシートの頁順を揃えた状態で後処理することを目的として、シート収容部へと最終頁又は先頭頁順に送られてくるシートに対して、最終頁順であれば第1の順序で整合し、先頭順であれば第2の順序で整合するシート整合手段と、シート収容部に整合されたシート束に対して後処理を施す後処理装置を備えたシート後処理装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、複写機から排出されるシートをシート後処理装置内の後処理トレイに一旦スタックし、後処理としてのステープル処理を行った後、シート後処理装置外の排出トレイに排出するシート後処理装置においては、全ての作業が自動化されるといったメリットがあるものの、装置自身が大型になってしまうことから、複写処理システムとして考えた場合、そのシステム全体が大きくなって設置場所などに制限が出てくるという問題点があった。
【0007】
これは、複写機から排出されるシートには様々なサイズのシートがあって、中でも最も大きなサイズのシートが収容できる後処理トレイを準備しておかなければならず、この最大サイズのシートに対応できる後処理トレイを斜めに配置するだけでは装置内部の構造自身が大型になり問題となっている。
【0008】
そこで、上述した特開平9−110267号公報、特開平9−118468号公報においては、シート後処理装置の設置面積を削減することを目的として、後処理トレイを立設(縦方向に設置)することが提案されている。
【0009】
しかしながら、上述のこれら公報に記載の技術内容によれば、第1搬送ローラを介してシート整合装置へと導かれたシートは、自重により案内片を介して落下させられ、シート整合案内部材は、収容部に収容させる方向を切り換え、またシート後端を押圧し、規制切換爪によりシート先端を揃える構造となっていることから、シートの用紙サイズによって、上記整合案内部材とシートサイズ、シート先端との適切な位置関係を変更する必要が生じ、機構が複雑化したり、コスト上昇を招来するばかりでなく、特に画像形成装置が各種出力モードを備えた複合機の場合では、各種シートサイズで出力される場合が多く、上記変更に時間を要し、速度的な問題が発生する可能性もある。さらにシートの自重で落下させることから、シートのサイズや材質、湿度、結露等によって、期待通りにスタックできない場合も予想される。
【0010】
従って、これら従来技術においても、シートサイズに関係なくシート後処理装置が占める設置面積を少なくすることや、シートの特性に関係なく後処理トレイに排出されるシートを正確にスタックしたり、確実に整合されたシート束に対して所定の後処理を施す点について改善の余地が多分にあった。
【0011】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シートサイズに関係なくシート後処理装置が占める設置面積を最小限に抑えることのできる装置を提供することにある。
さらに本発明は、シートの特性に関係なく後処理トレイに排出されるシートを正確にスタックすると共に、確実に整合されたシート束に対して所定の後処理を施すことのできる装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明のシート後処理装置は、排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材を有し、上記後処理トレイに対峙して設けられ、略直立状態にスタックされたシートを略直立状態にて整合させると共に、上記後処理トレイにシートが導入される際にシートの特定部分を押圧するためのシート案内部材を備えたことを特徴とするシート後処理装置である。
【0013】
上記構成によれば、立設して配置された後処理トレイに対して対峙して設けられたシート案内部材が、画像形成装置から排出されるシートを立設した後処理トレイに転倒させることなく確実に導くと共に、後処理トレイ上において他のシートと整合されるように、排出されたシートの特定部分に対して押圧作用を行う。
【0014】
これにより画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0015】
請求項2に係る発明のシート後処理装置は、上記シート案内部材が、上記後処理トレイに対して該後処理トレイ上部を支点として上記後処理トレイ下部が該後処理トレイに向かって回動すると共に、上記後処理トレイに対してシートが導入されるときには該後処理トレイの上方に向かって案内する一方、該後処理トレイに対してシートが排出されるときには後処理トレイ面側に向かって押圧することを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。
【0016】
上記発明によれば、立設して配置された後処理トレイに対して対峙して設けられたシート案内部材が、画像形成装置から排出されるシートを後処理トレイの上方に向かって転倒させることなく確実に導くと共に、そして後処理トレイ上において他のシートと整合されるように、排出されたシートの後端部分に対して押圧作用を行う。
【0017】
これにより画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として複数枚のシートを整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0018】
請求項3に係る発明は、上記シート案内部材が、上記後処理トレイに対してシートが導入されるときにはシートを上記後処理トレイの上方に向かって案内する一方、上記後処理トレイに対してシートが排出されるときにはシートを該後処理トレイ面側に向かって下方から上方に向かって徐々に押圧することを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。
【0019】
上記発明によれば、立設して配置された後処理トレイに対して対峙して設けられたシート案内部材が、画像形成装置から排出されるシートを後処理トレイの上方に向かって転倒させることなく確実に導くと共に、そして後処理トレイ上において他のシートと整合されるように、排出されたシートの後端部分から徐々に上方に向かって押圧作用を行うようになる。
【0020】
これにより画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として複数枚のシートを整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0021】
請求項4に係る発明のシート後処理装置は、上記シート案内部材が、シートの上記後処理トレイ面側に対する押圧動作に共動するパドラ機構を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のシート後処理装置である。
【0022】
上記発明によれば、立設して配置された後処理トレイに対して対峙して設けられたシート案内部材が、画像形成装置から排出されるシートを後処理トレイの上方に向かって転倒させることなく確実に導くと共に、排出された以降は、シートの後端(下端)を基準面に向かって確実に整合させる作用を行う。
【0023】
これにより画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0024】
また上記パドラ機構を、後処理トレイにスタックされるシートの幅方向に渡って少なくとも2つ設け、シートに作用するタイミングがそれぞれ異なっているように構成することも可能であり、立設して配置された後処理トレイに対して対峙して設けられたシート案内部材が、画像形成装置から排出されるシートを立設した後処理トレイの上方に向かって転倒させることなく確実に導くと共に、排出された以降は、シートの後端(下端)を基準面に向かって確実に整合させることが可能である。
【0025】
またこの場合、排出されたシートを複数のパドラ機構により後処理トレイ面、さらには整合基準面側に向かって整合させる場合に、各パドラ機構がシートに対して異なるタイミングで作用するように設定しているので、シート面を後処理トレイ面に対して一気に押圧させるのではなく、シートの片側から徐々に押圧することにより、短時間で複数のシートを確実に整合させることが可能となる。
【0026】
請求項5に係る発明のシート後処理装置は、上記シート案内部材が、上記パドラ機構の回転部に押圧され、上記後処理トレイ面側に向かって回動することを特徴とする請求項4に記載のシート後処理装置である。
【0027】
上記発明によれば、パドラ機構の回転部が上記シート案内部材に作用して、パドラ機構の回転に同期して後処理トレイに排出されたシートを後処理トレイ面側、及び整合基準面側に押圧する作用を行うことができる。
【0028】
従って、後処理トレイに排出されたシートを整合させるにあたり、シートを後処理トレイ面に向かって押圧するのに同期してシートの後端(下端)を基準面に向かって整合させることが可能となる。よって、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0029】
請求項6に係る発明のシート後処理装置は、上記パドラ機構が、上記後処理トレイにスタックされるシートの特性に応じて回転作用数が切り換え可能な回転数切換制御手段を有することを特徴とする請求項4又は5に記載シート後処理装置である。
【0030】
上記発明によれば、シートの特性に応じてパドラ機構がシートに対して作用する回数が切り換えられる。
これにより後処理トレイに対して排出されたシートの特性に左右されることなく、後処理トレイ面に向かって押圧する一方で、シートの後端(下端)を基準面に向かって確実に整合させることが可能となり、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0031】
また上記シートの特性を、後処理トレイにスタックされるシートの長さ(高さ)情報とすることも可能であり、この場合、シートの長さに応じてパドラ機構がシートに対して作用する回数が切り換えられることとなる。
請求項7に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイが、該後処理トレイ下部から排出されるシートの下方端部側を支持して整合する第1後処理トレイ部と、該後処理トレイ内に排出されたシート全体を保持する第2後処理トレイ部とから構成され、前記第1後処理トレイ部は、上記パドラ機構の回動と共に上記後処理部に向かって該後処理トレイ内に整合されたシートを導くことを特徴とする請求項4に記載のシート後処理装置である。
【0032】
上記発明によれば、上記後処理トレイが、該後処理トレイ下部から排出されるシートの下方端部側を支持して整合する第1後処理トレイ部と、該後処理トレイ内に排出されたシート全体を保持する第2後処理トレイ部とから構成され、前記第1後処理トレイ部は、上記パドラ機構の回動と共に上記後処理部に向かって該後処理トレイ内に整合されたシートを導くようになっている。
【0033】
これにより立設した後処理トレイ内において整合されたシート束が、その整合状態を崩すことなくステープルなどの後処理装置に向かって導かれることとなり、整合されたシート束として確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0034】
請求項8に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイに排出されるシートに対して、排出されたシートが上記後処理トレイ内において転倒しないように腰を付ける腰付与部材を有していることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。
【0035】
上記発明によれば、立設される後処理トレイに排出されるシートに対して、排出されたシートが後処理トレイ内において転倒しないように排出段階で腰を付けるようになっている。
これにより後処理トレイ内に排出されたシートは、他のシートとの整合中に転倒したりすることもなく、画像形成装置から排出されるシートを停滞させずに後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0036】
また、上記シート案内部材について、腰付与部材がシートに対して腰を付与した付近に作用するように構成することも可能であり、これによりシートを撓ませることなく後処理トレイ面に向かって確実にシート束として押圧、整合させることが可能となり、画像形成装置から排出されるシートを停滞させずに後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0039】
請求項9に係る発明のシート後処理装置は、上記腰付与部材が、互いに一部分が接触して弾性変形した一対の弾性ローラからなることを特徴とする請求項8に記載のシート後処理装置である。
【0040】
上記発明によれば、一対の弾性ローラの変形といった簡単な構成により、立設した後処理トレイに対して排出されたシートが、整合されステープル処理などの後処理が施されるまでの間、転倒することがない程度の腰がシートに対して付与されるようになっている。
これにより特別複雑な機構を追加することもなく、少なくともシートに対してステープル処理などの後処理が施されるまでの間は、立設した後処理トレイ内において転倒することなく整合された姿勢を保つこととなり、シート束としてステープルなどの後処理が施される。さらに、後処理が施された後は、一時的に付与された腰であるので、いつまでも後が残るといった問題もなくなる。
【0041】
請求項10に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイ内に順次収容され、略直立状態にスタックされたシートの上方先端部分に作用して、該シートを略直立状態において把持するシート把持手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のシート後処理装置。
【0042】
上記発明によれば、略直立状態にスタックされたシートの上方先端部分に作用して、該シートを略直立状態において把持するようになっている。
【0043】
これにより立設した後処理トレイに対して排出されたシートが、整合されステープル処理などの後処理が施されるまでの間、転倒することがなく、また、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0044】
請求項11に係る発明のシート後処理装置は、上記シート把持手段が、上記後処理トレイ内において略直立状態にて整合されたシートの状態を維持できる程度の力で把持するための把持部材から構成されることを特徴とする請求項10に記載のシート後処理装置である。
【0045】
上記発明によれば、上記シート把持手段が、上記トレイ内において略直立状態にて整合されたシートの状態を維持できる程度の力で把持するようになっている。
【0046】
これにより立設した後処理トレイに対して排出されたシートが、整合されステープル処理などの後処理が施されるまでの間、その整合された状態を崩すことなく把持されることとなり、整合されたシート束として確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0047】
請求項12に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイに対峙して設けられ、上記後処理トレイに導入された略直立状態に収容されたシートの下側端部を押圧し、シートを略直立状態にて前記後処理トレイ面側に向かって整合させるためのシート整合部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。従って、立設した後処理トレイ内に収容されたシートの下側端部を奥側(トレイ面側)に向かって押圧することにより、後処理トレイ内に収容されたシートを奥側に押しやって、次のシートが収容しやすくなるように準備することができる。
【0048】
請求項13に係る発明のシート後処理装置は、さらに、上記後処理トレイに導入されたシートの下方端部を保持して略直立状態に整合するための保持部材を有するシート支持部材を備えており、前記保持部材のシート下部端面保持面には、前記シート押圧方向とは逆方向への移動を抑制する移動抑制部材が配設されることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。従って、後処理トレイ内において整合されたシート束の下方端面を保持する保持面には、シートの下方端部(エッジ部)が、シート押圧方向には移動しやすく、その逆の方向には戻りにくくなるような処理が施されていることとなり、後処理トレイ面側に向かって押圧整合されたシートの下方エッジ部分が、シート整合部材の押圧解除後に戻されることもなく、シートの整合状態が崩されてしまうこともない。
【0049】
請求項14に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイが、上下方向に変位自在であり、上方の第1の位置において導入されるシートを受け取り、下方の第2の位置において導入されたシートを上記シート整合部材が前記後処理トレイ面側に向かって押圧することを特徴とする請求項12に記載のシート後処理装置である。従って、上方の第1の位置から下方の第2の位置への移動により発生する振動によりシートを整合した後に、後処理トレイ面側に向かって整合させることができる。
【0050】
尚、本構成において、下方の第2の位置において導入されたシートを上記シート整合部材が後処理トレイ面側に向かって押圧する際に、上記後処理トレイに向かって新たなシートが導入されるとき、シート導入に合わせて上方の第1の位置に向かって変位させるようにすれば、後処理トレイ面側に向かって整合されたシート束における最上面のシートが、次に導入されるシートの移動に伴い整合状態が崩されにくくなる。
【0051】
さらに、本構成において、下方の第2の位置において導入されたシートを上記シート整合部材が後処理トレイ面側に向かって押圧する際に、上記後処理トレイに向かって新たなシートが導入されるとき、前記シート整合部材が整合されたシート上面に押圧作用した状態で、新たなシートの導入に合わせて上方の第1の位置に向かって変位するように構成することも可能であり、この場合、後処理トレイ面側に向かって整合されたシート束における最上面のシートが、次に導入されるシートの移動に伴い整合状態が崩されることがなくなる。
【0052】
請求項15に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイ内に収容されているシート枚数を計数し計数結果を記憶する計数記憶手段と、前記計数記憶手段の前記計数結果が所定枚数を越えると、上記シート整合部材に対し、それ以降に後処理トレイ内に導入されるシート及びシート束に対して整合動作が行われせるよう制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項12に記載のシート後処理装置である。従って、後処理トレイ内に収容されているシートが所定枚数以上になると、それ以降に導入されるシート及びシート束に対して整合動作が行われることとなり、必要以上に可動部を動かすこともないので、機械的な騒音もできるだけ抑えることができる。
【0053】
請求項16に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間を変位自在なシート支持部材を備え、前記シート支持部材の変位動作に合わせてシート束の背面を支持する支持補助部材が前記後処理トレイに対し並設され且つ該後処理トレイ面よりも突出して設けられることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。従って、支持部材が上下する際に、後処理トレイ内に収容されているシート束の背面側のシートがトレイ面に擦れてずれないようにすることができ、整合されたシート束の整合状態を崩すことなく所定の後処理位置まで移動させることが可能となり、整合されたシート束への後処理が確実に行われる。
【0054】
尚、本構成において、上記支持補助部材を、シート支持部材の移動に関連して後処理トレイ面に沿って変位するシート背面支持部材であるようにしてもよく、この場合、支持部材が上下する際に生じる後処理トレイ内に収容されているシート束の背面と後処理トレイ面との擦れを極力抑え、シートのずれが発生しないようにすることができ、整合されたシート束の整合状態を崩すことなく後処理位置まで移動させることが可能となり、整合されたシート束への後処理がより確実に行われることとなる。
【0055】
さらに本構成において、上記支持補助部材を立設した後処理トレイ面上に設けられた回転部材(コロ)としてもよく、この場合、簡単な構成によりプッシャが上下する際に生じる後処理トレイ内に収容されているシート束の背面と後処理トレイ面との擦れによるずれをさらに抑えることができる。
【0056】
請求項17に係る発明のシート後処理装置は、上記支持補助部材に対向配置され、上記後処理トレイに導入されたシートを該後処理トレイ面側に向かって押圧整合させるためのシート整合部材を備え、上記シート支持部材が変位する際、前記シート整合部材がシート束を把持搬送することを特徴とする請求項16に記載のシート後処理装置である。従って、後処理トレイ内に整合されたシート束を移動させる際に、シートがずれて整合状態が崩れることのないように補助することができ、整合されたシート束の整合状態を崩すことなく後処理位置まで移動させることが可能となり、整合されたシート束への後処理が確実に行われる。
【0057】
請求項18に係る発明のシート後処理装置は、上記支持補助部材が、上記後処理トレイ面に設けられ、シートが整合方向と逆方向に移動することを抑制する移動抑制部材から構成されることを特徴とする請求項16に記載のシート後処理装置である。従って、後処理トレイ内に収容されるシートが整合位置に向かってスムーズに導かれ、以降、整合されたシートの移動を抑えて後処理が確実に行われる。
【0058】
尚、本構成において、シート移動規制部材を、搬送部材により後処理トレイ内に導入されてくるシートの先端部分が衝突(作用)しない位置に設けるようにすることもでき、この場合、後処理トレイ内に収容されるシートの先端がトレイ上方に向かってよりスムーズに導入される。
【0059】
請求項19に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、前記後処理トレイに収容されるシート形状を検出するためのシート形状検出手段と、前記シート形状検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。
【0060】
従って、立設した後処理トレイ内に向かって排出される様々な形状シートをスムーズに収容すると共に、排出されたシートを高さ方向について確実に整合することができる。また、新たに受け入れるシートにより所定の状態に整合されたシート束の姿勢を崩すことなく、スムーズに受け入れることができる。尚、本構成において、上記シート支持部材を、シートのサイズに応じて、シートシート導入位置)を切り換えることでも同様の作用を奏することができる。
【0061】
また、上記後処理トレイに、収容されるシートの両側端部に作用して所定の状態に整合する側端規制部材を備え、上記シート支持部材を、収容されたシートの両側端部分に側端規制部材が効率良く作用する位置となるように、シートのサイズに応じてシート導入位置を切り換えるように構成することもでき、この場合、シートの幅方向についても、最も理想的な位置において側端規制部材がシート両端部に作用することとなり、確実に整合することができる。
【0062】
さらに、シート支持部材が、立設した後処理トレイの高さ方向において大きい(長い)サイズのシートが収容されるときよりも、小さい(短い)サイズのシートが収容されるときの方が低い位置をなるように、シート導入位置を切り換えることもでき、この場合でも、立設した後処理トレイ内に向かって排出されるシートをスムーズに収容すると共に、排出されたシートを高さ方向について無理なく確実に整合することができる。
【0063】
請求項20に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、前記後処理トレイに収容されるシートの変形量及び又は変形方向を検出するためのシート変形検出手段と、前記シート変形検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。従って、新たに受け入れるシートにより例えばカール方向やカール量に応じて、所定の状態に整合されたシート束の姿勢を崩すことなく、スムーズに受け入れることができる。
【0064】
また、上記シート支持部材は、シートが導入されてくる側に膨らんでいる場合は、上記搬送部材から排出されたシートが、その他の周囲の部材の影響を受けることなく収容することのできるような位置にシート導入位置を切り換えるよう構成したり、膨らんでいるシートの一部が搬送部材に当接するような位置にシート導入位置を切り換えるよう構成することも可能であり、この場合も立設した後処理トレイ内に向かって排出されたシートをスムーズに収容すると共に、無理なく確実に整合することができる。
【0065】
請求項21に係る発明のシート後処理装置は、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、前記後処理トレイに収容されるシート量を検出するためのシート量検出手段と、前記シート量検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置である。従って、後処理トレイに収容されるシート量に関わりなく、立設した後処理トレイ内に向かって排出されるシートをスムーズに収容すると共に、無理なく確実に整合することができる。
【0066】
尚、本構成によれば、上記シート支持部材を、該シート支持部材に支持されているシートの量に応じて、徐々にシートを受け取る地点が高くなるようシート導入位置を切り換えるように構成することもでき、この場合、刻々と変化するシートの収容条件に対応した受け入れ位置を確保することもできる。
【0067】
請求項22に係る発明のシート後処理装置は、排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材と、上記後処理トレイに導入されたシートを整合するためのシート整合部材と、上記後処理トレイ内に整合されたシートを上記後処理部へ移動させ所定の位置関係となるようにシートを上下方向に移動させる移動部材とを有し、上記移動部材によりシートが後処理部へ移動する際、シートを上記後処理トレイの基準となる面側に向かって押圧するための押圧部材を備えていることを特徴とするシート後処理装置である。
【0068】
従って、立設した後処理トレイ内に向かって排出されたシートをシート束として整合した後、プッシャ機構を後処理装置に向かって降下(導入)させる過程で、後処理トレイの基準となる側の面に対してシート束の下側端部を寄せてからステープルなどの後処理を施すので、シート束の整合状態を崩すことなくシート束の所定位置に対して後処理が行われる。
【0069】
尚、本構成において、上記押圧部材を、後処理トレイ内に整合されたシートに対して左右略対称的に作用するように構成することも可能であり、この場合、後処理トレイの基準となる面側に向かってシート束を均一に押圧支持することとなり、シート束の整合状態を崩すことなく後処理が施されるまでの間、安定した状態で支持することもできる。
【0070】
請求項23に係る発明のシート後処理装置は、上記押圧部材が、上記後処理トレイ内に導入されたシートを整合する過程ではシート面に対して作用せず、整合されたシートが上記後処理部へ移動する過程でシート面に対して作用することを特徴とする請求項22に記載のシート後処理装置である。従って、後処理トレイに向かって排出されるシートに対して負荷を与えることがなくシートの整合性を向上させることができ、整合されたシート束の状態を崩すことなく後処理トレイの基準となる面側にシート束を寄せてからステープルなどの後処理を施すので、整合状態を維持したままシート束の所定位置に対して後処理を行うことができる。
【0071】
請求項24に係る発明のシート後処理装置は、排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材と、上記後処理トレイに排出されるシート下側端部を支持して整合するシート支持部材とを有し、上記シート支持部材には、シート下側端部を支持部の基準面側に向かって案内するシート案内傾斜部と、案内されたシート下側端部を開放するシート開放部が設けられていることを特徴とするシート後処理装置である。
【0072】
従って本構成により、後処理トレイ内に向かって排出されたシートの下側端部を支持面側に向かって案内すると共に、その後シートの下側端部を開放することにより、端部がカールしたシートであってもシートを受け取り、支持部において他のシートと共に整合させることができる。
【0073】
請求項25に係る発明のシート後処理装置は、上記シート支持部材にはさらに、上記シート開放部により開放されたシートを基準面側に押圧する弾性押圧部材が設けられていることを特徴とする請求項24に記載のシート後処理装置である。従って、後処理トレイ内に向かって排出されたシートの下側端部を支持面側に向かって案内すると共に、その後シートの下側端部をある程度開放し押圧することにより、例えば端部がカールしたシートであってもシートを受け取り、支持部の基準となる面側に向かって寄せた状態で他のシートと共に整合させることができる。
【0074】
尚、本構成において、上記弾性押圧部材をシート支持部材のシート端部支持面よりも下方に向かって伸びているように構成することも可能であり、この場合、例えば下側端部がカールしたシートであってもシートを受け取り、支持部の基準となる面側に向かって寄せた状態で他のシートと共に整合させることができ、シートの下側端部が弾性押圧部の下側に潜り込み、シートもしくは押圧部材のエッジを破損してしまうこともない。
【0075】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1乃至図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本実施の形態におけるシート後処理装置1は、図1に示すように、例えばデジタル複写機やデジタルカラー複写機、その他の一般的な複写機等を含む画像形成装置2のシート排紙口3側に設置され、この画像形成装置2から排出された画像形成後の用紙やOHPシート等のシートに対してステープル処理等の後処理や、シートの仕分け処理等を行うものである。
【0076】
尚、シート後処理装置1がシートに対して行う後処理としては、上述のようなステープル処理の他に、パンチング処理や、糊付け処理等が考えられるが、本実施の形態においては、後処理としてステープル処理が行われる場合を例にして説明する。
【0077】
まずシート後処理装置1の左側には3つの独立したトレイが設けられており、上から順に上固定トレイ11、下固定トレイ12、さらには昇降動作及びオフセット仕分け動作が可能なオフセットトレイ13が配置されている。
【0078】
即ち、本実施形態で用いられている画像形成装置2は、コピーモードの他に、ファックスモード及びプリンタモードなど複数の動作モードを有したデジタル複合機2であって、例えば、上固定トレイ11がファックスモード時の排出先トレイとして設定され、また下固定トレイ12がプリンタモード時の排出先トレイとして設定され、それぞれのモードにより出力されたシートが混在することのないように仕分け管理されている。
【0079】
さらに、場合によっては、プリンターモードで出力される画像が記録されたシートに対してステープル処理を施し、複数部数のシート物として出力させたいといった要望も考えられるので、オフセットトレイ13は、コピーモード以外のモードで画像が記録されたシートが排出されるようにも設定できる。
【0080】
また、オフセットトレイ13がコピーモード時の排出先トレイとして設定されており、画像が記録されたシートにステープル処理が施された状態で出力されたり、ステープル処理が施されることなく出力されたりと、オペレータからの指示に応じて動作するようになっている。
【0081】
尚上記オフセットトレイ13は、昇降用モータ15の駆動力が、ギヤ等で構成される駆動力伝達系16と駆動用ワイヤ17とによって伝達されることで、上下方向へのスムーズな昇降動作を行い、オフセットトレイ13上に向かって排出されるシートを収容するようになっている。
【0082】
さらに、オフセットトレイ13は、下部のオフセットトレイ補強板13aと上部のオフセットトレイ板13bの二重溝造となっており、上記オフセットトレイ板13bは、オフセットモータ14の駆動力により、オフセットトレイ補強板13aに対してシートの搬送方向に対して垂直となる方向に水平移動させることができる。
【0083】
これにより、シート後処理装置1から排出される複数部数のシート又はシート束をトレイ上においてオフセット仕分けする場合には、該シートが排出される度に上記オフセットトレイ板13bを左右交互に移動させることにより、上記オフセットトレイ13上には、排出されたシート等が左右に交互にずれた状態で蓄積される。
従って、特に上記シート束に対してステープ処理が施されない場合においても、シート束の仕分けが極めて容易となる。
【0084】
次にこのシート後処理装置1の内部に配置された構成について説明する。
シート後処理装置1の内部には、受け入れたシートを下流側に向かって順次搬送するメインの搬送経路19と、このメインの搬送経路19の途中に配置され目的とする排出先のトレイに対してシートを誘導するための切り換えゲート20、22と、装置の略中央に立設配置され排出されるシートを整合させた後、シートに対してステープルなどの処理を施すための後処理トレイ25、及びステープル処理装置33、最終的な排出手段(排出補助ローラ)35などが配置されている。
【0085】
上記シート後処理装置1の構成を具体的に説明すると、画像が形成されたシートを画像形成装置2の排出口3から受け入れるシート受け入れ口18と、受け入れたシートを下流側に向かって順次搬送するメイン搬送経路19と、メイン搬送経路19の途中にあって上固定トレイ11に向かってシートを案内する第1切り換えゲート20と第1排出ローラ21、さらにその下流側にあって下固定トレイ12に向かってシートを案内する第2切り換えゲート22と第2排出ローラ23がある。
【0086】
さらに、そのメイン搬送経路19の下流側には立設した後処理トレイ25が設けられ、この後処理トレイ25の下方より上方に向かってメイン搬送経路19からシートを送り込むための第3排紙ローラ24がある。
【0087】
ここで第3排紙ローラ24により後処理トレイ25の下方より上方に向かって送り込まれたシートは、この立設した状態にある後処理トレイ25に対峙して設けられたシート案内ガイド26、及びシート案内ローラ27によりシートのサイズ、長さに関係なく上方に向かって導かれる。
【0088】
また、シート案内ガイド26の背部には、後処理トレイ25に向かって排出されたシートを後処理トレイ25面側、さらには後処理トレイ25の下方に配置され、シートの下側端部を保持すると共に、シートを保持した状態で所定の位置まで上下させるプッシャ機構31の整合基準面に向かって整合させるためのパドラ機構29が配置されている。
【0089】
このパドラ機構29は弾性変形する片部材により形成され、時計方向に所定の回数だけ回転することによりシート面に作用して、該シートの背面を後処理トレイ25面に向かって整合させると共に、シートの下側端部を後処理トレイ25の下方に配置されているプッシャ機構31の基準面に向かって整合させることができる。
【0090】
さらに、前記パドラ機構29を回転させる回転機構には、先に説明したシート案内ガイド26を後処理トレイ25側に向かって回動させるカム機構30が設けられており、通常はスプリング28により後処理トレイ25側から退避するように支持されたシート案内ガイド26が、パドラ機構29の回転に合わせて後処理トレイ25面側に向かって回動してシート面を押圧するようになっている。
【0091】
さらにまた、後処理トレイ25の両サイドには、シートの両端部を整合するためのシート両端整合部材32が設けられていて、前記シート下側端部の整合動作、及びシート両端部の整合動作により後処理トレイ25内に排出されたシートは適切な状態に整合され、後処理装置による処理が施されるまで待機することとなる。
【0092】
次に後処理トレイ25内に整合されたシートは、プッシャ機構31がステープル装置33の位置まで降下することにより、プッシャ機構31の基準面に下方端部が支持された状態で同時に降下して、そして、そのシートに対してステープル処理が施される。ここまでの状態を表したものが、図2(a)と、図2(b)である。
【0093】
そして、ステープル処理が施されたシート束は、一旦プッシャ機構31により上方に持ち上げられ、そして第3切り換えゲート34が変位した後、再びプッシャ機構31が降下することで、ステープル処理が施されたシート束は、これまで退避していた排出補助ローラ35、及び第4排出ローラ36がオフセットトレイ13上まで搬送され、排出されることとなる。ここまでの状態を表したものが、図2(c)と図2(d)である。
【0094】
以上が、図1に記載されているシート後処理装置1の全体構成、及びシートの処理方法についての説明であり、図2に整合されたシートに対するステープル処理の過程が、シート整合状態からステープル処理工程、ステープル処理後のシート排出といった順序で表されている。
【0095】
次に上記構成のシート後処理装置1においてシートの整合性を向上させる更なる工夫について説明する。
まず、立設した状態にある後処理トレイ25に向かってシートを整合させるためのパドラ機構29は、図3にあるように、後処理トレイ25の幅方向に伸びた回転シャフト29aと、この回転シャフト29a上に所定の距離をおいて設けられた複数のパドラ29bと29cと、これら回転シャフト29a及び複数のパドラ29bと29cを回転させる回転駆動機構29dと29eなどから構成されている。
【0096】
そしてこの回転駆動機構29dと29eにより、シートが後処理トレイ25の下方から上方に向かって第3排出ローラ24より排出する毎に回転シャフト29a及び複数のパドラ機構29bと29cを回転させて、シートを後処理トレイ25内において整合させている。
【0097】
このとき、後処理トレイ25に向かって排出されるシートには、サイズ、厚さ、表面粗さなどそれぞれに異なる特徴があって、そのために、パドラ機構29及びシート両端整合部材32によるシートの整合性も様々である。
【0098】
そこで、後処理トレイ25上において整合されるシートの特徴に応じて、パドラ機構29の回転作用回数を切り換えることで、シートの特徴に関わらず整合性を向上させることが可能となる。
【0099】
例えばシートサイズがA3、B4などの大きなサイズである場合は、シート表面の接触面積が小サイズシートよりも大きくなるので、2回転半、複数のパドラ29bと29cを回転させ、一方シートサイズがA4、B5などの小さなサイズである場合は、シート表面の接触面積が大サイズシートよりも小さくなるので、2回転、複数のパドラ29bと29cを回転させる。尚、このときの回転回数の切り換えは、例えば、画像形成装置2からのシートサイズ情報などによりクラッチ29dを制御することにより可能である。
【0100】
また、複数のパドラ29bと29cのシートに作用するタイミングがそれぞれ異なるように設定しておくことでも、シートの後処理トレイ25上における整合性を向上させることも可能である。即ち、シートをシートの片側端部から徐々に後処理トレイ25の面に向かって押圧していくことで、シート面間にある空気溜まりを徐々に押し出していくようになって、重なり合うシート同士の面整合性が向上することとなる。
【0101】
次に、立設した状態にある後処理トレイ25に向かって排出されるシートが、後処理トレイ25内において転倒しないようにする工夫について説明する。
まず、立設した状態にある後処理トレイ25内においてシートを整合させようとした場合、シートの特性、即ち、腰の強さによりシートの上方側が撓んだり、シートの真ん中あたりに撓みが発生してシートの整合が行えない場合がある。
【0102】
そこで図3にあるように、後処理トレイ25内に排出されるシートに対して第3排出ローラ24によりシート面に筋を付与して、立設した状態にある後処理トレイ25内での整合性を向上させている。
【0103】
また、シートに筋を付与する度合いとしても、後処理トレイ25内においてステープル処理などの後処理が施されるまでの間、整合性が保てる程度のものであればよく、後処理が施された以降は付与された筋が目立たなくなるような度合いで十分である。
【0104】
図4は、以上のような程度の筋をシートに対して付与させるための機構を備えた第3排紙ローラ24であって、上回転軸24aに設けられたポリアセタール樹脂で成形されたローラ24cとスポンジ状ゴムにより形成されたゴムローラ24dと、下回転軸24bに設けられたスポンジ状ゴムにより形成されたゴムローラ24eが対向配置されている。
【0105】
そして、上側のゴムローラ24dのエッジ領域と下側のゴムローラ24eの対向するエッジ領域とが弾性変形することで、把持搬送されるシートの面に適度な筋を付与するようになっている。
【0106】
さらにまた、シートに付与された筋の付近は他の部分よりもシートの撓みに対する力が強いので、図3にあるパドラ機構29、或いはパドラ機構29の回転に合わせて回動するシート案内ガイド26が、この筋が付与された付近に押圧作用する構成にすることでもシートに撓みを生じさせることなく確実に整合させることが可能となる。
【0107】
次に、パドラ機構29と共にシート面に作用するシート案内ガイド26の他の実施例について説明する。
図5は、後処理トレイ25の下方から上方に向かって排出されるシートを案内するシート案内ガイド26を変形させたものであり、後処理トレイ25の上方に位置する支点26cを軸として回動する回動片26aと、この回動片26aの下端部に揺動可能に支持されたシート押圧片26bからなるシート案内ガイド26は、ソレノイド26eにより矢印方向に回動する。
【0108】
尚、回動片26aの下端部に揺動可能に支持されたシート押圧片26bは、通常スプリング26dの力により所定の形を維持すると共に、図5(a)のようにスプリング28により後処理トレイ25から退避した位置で、後処理トレイ25の下方から上方に向かって送り込まれてくるシートを案内するようになっている。
【0109】
次に、シートが後処理トレイ25内に排紙されると、ソレノイド26eがシート案内ガイド26の回動片26aに作用して、図5(b)にあるようにシート案内ガイド26全体を回動させ、シートの下側をシート案内ガイド26のシート押圧片26bが押圧する。
【0110】
さらに、このままソレノイド26eがシート案内ガイド26の回動片26aに作用すると、図5(c)にあるようにシート案内ガイド26は回動片26aの下端部にてシート押圧片26bが揺動して、シート案内ガイド26のシート押圧片26bがシートの下側から上側に向かって徐々に押圧する。
【0111】
これにより、シート面の間にある空気溜まりを一方(下側)から他方(上側)に向かって徐々に押し出していくこととなり、他のシート面との整合が確実なものとなる。
【0112】
図6〜図8は本発明のさらなる他の実施例について説明するものである。
上記実施形態と比較して新たに設けられる機構は、立設された後処理トレイ25の上方に位置し、該後処理トレイ25内に排紙されたシートを把持して、シートが後処理トレイ25内において撓むことのないようにする把持手段37である。
【0113】
この把持手段37は、シート把持部37a、リンク部37b、稼動させるためのソレノイド37cなどから構成されており、ソレノイド37cがリンク部37bを動作させることによりシート把持部37aが後処理トレイ25内に排紙されたシートの上方に作用して、このシートは後処理トレイ25内において略直立した状態を維持することとなる。
【0114】
シートの後処理トレイ25内に排出される様子、並びにシートの整合と略直立した状態での支持の様子について図示した図6から図8について順を追って説明する。
【0115】
図6(a)のように、後処理トレイ25の下部に配置された第3排紙ローラ24からシートが後処理トレイ25の上方に向かって導かれ排紙されると、図6(b)のようにソレノイド26eの動作により回動片26aと、この回動片26aの下端部に揺動可能に支持されたシート押圧片26bからなるシート案内ガイド26が矢印方向に回動する。尚、このとき図示しない整合手段が動作して、シートの両端部に作用し、当該シートを所定の状態に整合する。
【0116】
さらに、このままソレノイド26eがシート案内ガイド26の回動片26aに作用すると、図6(c)にあるようにシート案内ガイド26は回動片26aの下端部にてシート押圧片26bが揺動して、シート案内ガイド26のシート押圧片26bがシートの下側から上側に向かって徐々に押圧する。
【0117】
これにより、シート面の間にある空気溜まりを一方(下側)から他方(上側)に向かって徐々に押し出していくこととなり、他のシート面との整合が確実なものとなって、そして、シート押圧片26b全体がシートを押圧した状態において、シート把持手段37のシート把持部37aが後処理トレイ25内に排紙されたシートの上方に付勢作用し、このシートを後処理トレイ25内において略直立した状態で把持する。
【0118】
次に図7(a)のように、シート把持手段37のシート把持部37aが後処理トレイ25内に排紙されたシートの上方に作用した状態で、シート案内ガイド26が略直立した状態にあるシート面から矢印方向に退避すると、継続して搬送されてくる新たなシートを後処理トレイ25の上方に向かって導き排紙させる。
【0119】
この継続して搬送されてくる新たなシートが後処理トレイ25に排紙されると、図7(b)のように、先に説明したシート案内ガイド26により同じようにシートを徐々に押圧して整合させる。
【0120】
これにより、シート面の間にある空気溜まりを一方(下側)から他方(上側)に向かって徐々に押し出していくこととなり、他のシート面との整合が確実なものとなる。
【0121】
次いで図7(c)のように、少なくとも2枚のシートが整合された状態で収容されると、シート把持手段37のシート把持部37aが図8(a)のように矢印方向に一旦回動してシートから開放させ、再び図8(b)にあるように矢印方向にシート把持手段37のシート把持部37aが回動して、シートを後処理トレイ25内において略直立した状態で把持する。
【0122】
尚、シート把持部37aは、後処理トレイ25内においてシートが略直立した状態、並びに、整合された状態を維持できる程度の押圧力でもってシートに対して作用するようになっている。
【0123】
最後にこのようにして整合されたシート束は、図8(c)にあるように、パドラ機構29とプッシャ機構31の保持面により把持されながら、図2(a)から(b)にあるようにステープル装置33の位置まで導かれ、整合状態を崩すことなくステープル処理が施される。
【0124】
(本発明の第2の実施形態)
次に図9により、後処理トレイ25に向かって導入されるシートの下側端部におけるシート整合機構について説明する。今回新たに設けた機構としては、立設された後処理トレイ25の下側に対向するように位置し、該後処理トレイ25内に排紙されたシートを押圧して、シートが後処理トレイ25の面側に整合させるシート整合手段34である。
【0125】
このシート整合手段34は、先にも述べたように、後処理トレイ25内において整合と後処理が施されたシート束をオフセットトレイ13に向かって導くための第3切り換えゲート34でもある。
シートの後処理トレイ25内に排出される様子、並びにシート下側部分の整合の様子について図9から図11を用いて順を追って説明する。
【0126】
図9(a)のように、後処理トレイ25の下部に配置された第3排紙ローラ24からシートが、第1の位置にある後処理トレイ25の上方に向かって導入されると、図9(b)のように立設した後処理トレイ25上に排出されたシートに対して、ソレノイド26eの付勢動作により回動片26aと、この回動片26aの下端部に揺動可能に支持されたシート押圧片26bからなるシート案内ガイド26が図中の矢印方向に回動する。
【0127】
そして、図9(c)のように、回動片26aとシート押圧片26bからなるシート案内ガイド26がシート面から開放され、今度は、シート整合部材(第3切り換えゲート)34が右側に向かって回動して、シートの下側端部に作用して後処理トレイ25面側に向かって整合させる。
【0128】
その後、一旦シート整合部材(第3切り換えゲート)34は、図10(a)のようにシート下側端部の押圧を解除して元の位置に復帰すると共に、シート下側端部を保持しているプッシャ機構31が第2の位置まで降下して、保持されているシートに振動を与えて整合させている。これにより1枚目のシートが後処理トレイ25内において所定の状態(位置)に整合される。
【0129】
次に2枚目のシートが導入されてくると、図10(b)のように、再びシート整合部材(第3切り換えゲート)34が右側に向かって回動して、シートの下側端部に作用して後処理トレイ25面側に向かって押圧する。
【0130】
そして、図10(c)のように、後処理トレイ25に向かって2枚のシートの先端部分が導入されるのに合わせて、プッシャ機構31が、後処理トレイ25面側に向かって押圧されているシートを第1の位置まで押し上げる。
【0131】
これにより、2枚目のシートとの摩擦、振動などにより、プッシャ機構31に保持されているシートの整合状態を崩すことなく、2枚目のシートを受け入れる体制が完了する。あとは、先に説明した動作を繰り返すことにより2枚目以降のシートをシート束として整合させることができる。
【0132】
尚、このとき、図示はされないが、シートの両端部においてもシート両端部の整合機構が所定のタイミングでもって作用して、シートを幅方向においても所定の状態に整合する整合手段が動作される。
【0133】
さらに本発明のシート後処理装置におけるシート整合機構のさらなる工夫について説明する。
まず、シートの下側端部を保持するプッシャ機構31の保持面には、図11にあるように、シートの下側端部がシートの押圧方向には移動しやすく、その逆方向には戻りにくくなるような処理が施されている。これは、一旦押圧整合されたシートがプッシャ機構31の保持面上で移動しないように考慮したものであり、例えば、一定の方向(この場合、後処理トレイ25側)に傾斜させて植設された植毛部を設ける。
【0134】
尚、上記の説明では、シート整合部材(第3切り換えゲート)34が、1枚目から押圧してシートを後処理トレイ25面側に向かって整合させるように説明しているが、後処理トレイ内に収容されているシートが所定枚数以上になると、それ以降に導入されるシート、及びシート束に対して整合動作が行われるようにしてもよい。これにより、必要以上に可動部を動かすこともないので、機械的な騒音もできるだけ抑えることができると共に、後処理トレイ内に導入されるシートを確実に保持してシート束として整合させることができる。
【0135】
(本発明の第3の実施形態)
上記第1の実施形態において、上述の通り図3を用いてシート整合装置の構成を説明したが、シート後処理装置1における後処理トレイ25周辺のシート整合機構について、図12を用いてさらに詳細な内容を以下で説明する。
まず、立設した状態にある後処理トレイ25に向かってシートを整合させるためのパドラ機構29は、図12に示しているように、後処理トレイ25の幅方向に伸びた回転シャフト29aと、この回転シャフト29a上に所定の距離をおいて設けられた複数のパドラ29bと29cと、これら回転シャフト29a及び複数のパドラ29bと29cを回転させる回転駆動機構29dと29eなどから構成され、さらに後処理トレイ25面には、シート支持部材(プッシャー機構)31が上下方向に移動可能に設けられている。
【0136】
そしてこの回転駆動機構29dと29eにより、シートが後処理トレイ25の下方から上方に向かって第3排出ローラ24より排出する毎に、回転シャフト29a及び複数のパドラ機構29bと29cを回転させて、シートを後処理トレイ25面のシート支持部材31に向かって整合させている。
【0137】
このとき、上述の通り、後処理トレイ25に向かって排出されるシートには、サイズ、厚さ、表面粗さなどそれぞれに異なる特徴があって、そのために、パドラ機構29及びシート両端整合部材32によるシートの整合性も様々である。
【0138】
そこで、後処理トレイ25上において整合されるシートの特徴に応じて、パドラ機構29の回転作用回数を切り換えることで、シートの特徴に関わらず整合性を向上させることが可能となる。
【0139】
例えばシートサイズがA3、B4などの大きなサイズである場合は、シート表面の接触面積が小サイズシートよりも大きくなるので、2回転半、複数のパドラ29bと29cを回転させ、一方シートサイズがA4、B5などの小さなサイズである場合は、シート表面の接触面積が大サイズシートよりも小さくなるので、2回転、複数のパドラ29bと29cを回転させる。尚、このときの回転回数の切り換えは、例えば、画像形成装置2からのシートサイズ情報などによりクラッチ29dを制御することにより可能である。
【0140】
また、シートの特徴に応じてパドラ機構29の回転回数を切り換えているが、シート両端整合部材32においても往復動回数を切り換えて、シートの整合性を向上させることも可能である。
【0141】
さらに図3と同様に、複数のパドラ29bと29cのシートに作用するタイミングがそれぞれ異なるように設定しておくことでも、シートの後処理トレイ25上における整合性を向上させることも可能である。即ち、シートをシートの片側端部から徐々に後処理トレイ25の面に向かって押圧していくことで、シート面間にある空気溜まりを徐々に押し出していくようになって、重なり合うシート同士の面整合性が向上することとなる。
【0142】
次に図12で説明したパドラ機構29とシート支持部材31との関係について図13を用いてさらに詳細な説明を行う。
図13にあるように、シート支持部材31は、シートの下側端部を支持するシート支持腕31a、31bと、シート背面支持面31cから構成されており、シート支持部材31のシート背面支持面31cは、後処理トレイ25の面よりも突出して設けられている。
【0143】
そして、後処理トレイ25にシートが導入されると、パドラ機構29が回転してシートを後処理トレイ25面側に向かって押圧するが、このとき、先に説明したシート支持部材31のシート背面支持面31cに向かって押圧して整合する。これにより、後処理トレイ25面側に押圧整合されたシートは、後処理トレイ25の面に密着することがなく、シート支持部材31のシート背面支持面31cにより支持された状態となる。
【0144】
従ってかかる構成によりシート支持部材31が、シートの導入、整合、さらには後処理部への導入の際に上下したとき、整合されたシート束の中でも後処理トレイ25の面に接しているシートが後処理トレイ25面との摩擦などによりずれてシートの整合状態が崩れるといったことがなくなる。
【0145】
さらに、シート支持部材31がシート束を支持した状態で上下する際に、このシート支持部材31の降下に合わせてパドラ機構29を回転させ、パドラ機構29とシート支持部材31のシート背面支持面31c両側に形成されたシート支持面の31dと31eとの共働によりシート束を把持して降下させることによりシート束の移動がさらに安定する。
【0146】
また、他の実施例として、図14にあるように、シート支持部材31と後処理トレイ25面にシート面との摩擦を抑えるためのコロ(例えばシート背面支持面上の310a〜310e、後処理トレイ25面上の250a、250b)を適所に配置して、導入されるシートをスムーズに受け入れ整合し、そして整合されたシート束をステープル処理部へ導く場合もスムーズにシート束全体が整合状態を保ったまま移動することができる。
【0147】
さらに、他の実施例として、図15にあるように、一定の方向(整合する方向)に傾斜させて植設された植毛部がシート支持部材31と後処理トレイ25面に施され、導入されるシートをスムーズに受け入れ整合し、そして整合されたシート束をステープル処理部へ導く場合もスムーズシート束全体が整合状態を保ったまま移動することができる。尚、この一定の方向に傾いた植毛は、シートの整合する方向には移動しやすく、その逆方向には戻りにくくなるようにシート面に作用する。
【0148】
また、後処理トレイ25内にシートが導入される場合、シートの先端部分が前記植毛部に衝突することもなくスムーズに導入されるよう、シート支持部材31或いは後処理トレイ25面に設けられる植毛部分の取り付け位置を考慮すれば、シートの後処理トレイ25への導入も確実なものとすることができる。図15の例ではシートの先端が衝突する位置よりも所定の距離だけ下がった地点から同地点よりも下部にかけて植毛領域を設けている。
【0149】
(本発明の第4の実施形態)
本実施形態を説明するのに当たり、搬送されてくるシートの導入から整合、そして後処理に至るまでの過程について説明する。
(シートの導入と整合)
図16の構成は、パドラ機構29と共にシート面に作用して、後処理トレイ25の下方から上方に向かって排出されるシートを案内するシート案内ガイド26を変形させたものであり、後処理トレイ25の上方に位置する支点26cを軸として回動する回動片26aと、この回動片26aの下端部に揺動可能に支持されたシート押圧片26bからなるシート案内ガイド26は、ソレノイド26eにより矢印方向に回動する。
【0150】
尚、回動片26aの下端部に揺動可能に支持されたシート押圧片26bは、通常スプリング26dの付勢力により所定の形に保持されると共に、図16(a)のようにスプリング28により後処理トレイ25から退避した位置で、後処理トレイ25の下方から上方に向かって送り込まれてくるシートを案内するように構成されている。
【0151】
次に、シートが後処理トレイ25内に排紙されると、ソレノイド26eがシート案内ガイド26の回動片26aに作用して、図16(b)にあるようにシート案内ガイド26全体を回動させ、シートの下側をシート案内ガイド26のシート押圧片26bが押圧する。
【0152】
さらに、このままソレノイド26eがシート案内ガイド26の回動片26aに作用すると、図16(c)にあるようにシート案内ガイド26は回動片26aの下端部にてシート押圧片26bが揺動して、シート案内ガイド26のシート押圧片26bがシートの下側から上側に向かって徐々に押圧する。以上が、後処理トレイ25に向かって導入されるシートの案内から整合までの説明である。
【0153】
(シートの整合と後処理)
次に図17(a)、(b)により、後処理トレイ25に向かって導入されるシートの下側端部におけるシート整合機構について説明する。
尚、シートの後処理トレイ25内に排出される様子、並びにシート下側部分の整合の様子については、第2の実施形態の図9(a)から図10(c)の部分ですでに説明したので、これ以上の説明を省略する。
【0154】
本実施形態では、立設した後処理トレイ25内に導入されたシートを受け取るプッシャ機構31のシート受け取り待機位置を導入されるシートの条件に応じて切り換える点にある。以下、プッシャ機構31のシート受け取り位置を切り換える条件について説明する。
【0155】
(シートサイズに応じて切り換える方法1)
本実施形態は、立設した後処理トレイ25内に導入されるシートのサイズに応じて、プッシャ機構31のシート受け取り待機位置を切り換えるものである。即ち、シートは大きいサイズになってくると、他のシート面との摩擦が大きくなり、シート束としての整合が難しくなってくる。また、小さいサイズになってくると、他のシート面との摩擦など影響もなく、シート束としての整合が簡単(容易)である。
【0156】
そこで、図17に示しているように、例えば縦方向に長いサイズのシートを受け入れるとき(図17(a))は、プッシャ機構31を比較的低位置に変位させた状態でシートを受け取り、縦方向に短いサイズのシートを受け入れるとき(図17(b))は、プッシャ機構31を比較的高位置に変位させた状態でシートを受け取る。これにより、排出ローラ24から排出されたシートの下側端部がプッシャ機構31に支持されるまでの落下する距離、そして、シートを支持したプッシャ機構31の上下方向移動量がシートのサイズに応じて切り換えられることから、受け取ったシートをシート束として確実に整合することができる。
【0157】
(シートサイズに応じて切り換える方法2)
後処理トレイ25内に向かって排出されたシートをプッシャ機構31により受け取り、このシートの両端部(両サイドの縦辺部分)がシートを幅方向に整合する整合装置32に対して所定の位置関係でもって作用するようにシートの位置、即ち、プッシャ機構31のシート受け取り位置を切り換える。
【0158】
この状態を表したものが図18であり、例えばA3、B4などの縦方向に長いサイズのシートを受け入れるとき(図18(a))は、プッシャ機構31を比較的低位置に変位させて受け取り、またA4、B5などの縦方向に短いサイズのシートを受け入れるとき(図18(b))は、プッシャ機構31を比較的高位置に変位させて受け取ることにより、シートの両サイドを整合する整合装置32がシートの所定位置(中央部)に対して作用する位置関係とすることが可能となる。
【0159】
これにより、シートのサイズに関係なく、シート端部の中央付近をもって幅方向から整合することができ、シート両端部の整合装置32が効果的にシート束の両端部付近に作用してシートの整合性が向上する。
【0160】
(シートのカール量に応じて切り換える方法)
本実施形態は、立設した後処理トレイ25内に導入されるシートのカール量に応じて、プッシャ機構31のシート受け取り位置を切り換えるものである。
画像が記録されるシートに対して定着部において熱を加えると、シートに含まれている水分の蒸発によりシートにカール(湾曲)が発生することが知られているが、当該現象は定着装置における条件、シートの条件などの様々な条件によりばらつき(変動)の生じる現象であり、一義的にカールの発生量を把握することは困難である。
【0161】
例えば一対の加熱定着ローラからなる定着装置においては、上下ローラ間の温度差によりシートに発生するカールの量が変化する。特に装置電源を投入した直後と、電源を投入してから一定時間以上経過してからでは、上下ローラ間の温度差が異なり定着条件に違いがある。即ち、電源を投入した直後の定着可能状態では、例えば上ローラ(加熱ローラ)が210度、下ローラ(加圧ローラ)が90度で両ローラ間における温度差が大きいために、シートの表と裏での作用する温度が大きく異なり結果として発生するカール量が大きい。
【0162】
これに対して電源を投入してから一定時間以上経過した状態では、例えば上ローラ(加熱ローラ)が200度、下ローラ(加圧ローラ)が170度と両ローラ間における温度差があまりないために(上ローラ側の熱を下ローラ側が奪う)、シートの表と裏での作用する温度に差があまりないために結果として発生するカール量も小さくなる。
【0163】
また、その他のシートに発生するカール量の大きさの違いとしては、シートの製法(すき方、繊維の向き)、シートの含水率(製造時の含水率は約6%であるが保管の環境、装置の設置環境により変化する)などシートの条件が常に変化していて、このシートを先程の定着装置により定着するだけで変化、発生するものである。
【0164】
そこで、例えば、定着装置の状況を温度センサなどにより監視しておき、定着装置の状況に応じてプッシャ機構31のシートを受け入れる待機位置を切り換えるのが本実施形態の特徴である。この状態を表したものが図19であり、カールの量が大きくない場合(図19(b))は通常の受け取り位置で問題はないが、カールの発生量が大きい場合(図19(a))は第3排出ローラ24の近傍で受け取り整合させるようにしている。
【0165】
これは、シートに発生したカールの量が大きいと、排出ローラ24から排出されたシートがプッシャ機構31の位置に落下するまでに周辺のガイドなどにシートが引っかかり所定の位置(プッシャ機構31によるシート支持位置)まで落下しない恐れがあるからである。そこで、排出ローラ24から排出されたシートを即受け取り、パドラ機構29などのシート整合機構をもって所定の位置(プッシャ機構31によるシート支持位置)に整合させるようにしている。これにより、シートに発生したカール量に左右されることなく、後処理トレイ25内に排出されたシートをシート束として整合させることが可能となる。
【0166】
(シートのカール方向に応じて切り換える方法)
上述したように、シートが定着装置を通過した段階でシートにはカールが発生する。そして、このシートはそのまま後処理装置1側に向かって排出搬送されるモード(以下、Sモードと称する)と、画像が定着されたシートを再び画像記録部に向かって反転搬送して、画像が記録された面とは異なる裏側の面に画像を形成して、その後後処理装置1側に向かって排出搬送されるモード(以下、Dモードと称する)の何れかにより搬送される。
【0167】
そのために、後処理トレイ25内に排出されたシートの状態は、例えば図20にあるように搬出搬送モードに応じてカールの向きが互いに異なる状態で収容されることとなる。尚、シートのカールの向きは定着装置から後処理トレイ25までの搬送経路の経過により互いに反転するものである。
【0168】
この図20にあるシートのカール状態で後続のシートを後処理トレイ25内に導入して排出するとき、特にシートが導入されてくる側に膨らんでいる場合は、後続のシートの先端部分が後処理トレイ25内にすでに収容されているシートの膨らみの下側に衝突して、すでに収容されているシートを上に向かって押し上げてしまうといった問題が発生する(図20(a))。
【0169】
そこで、図21に示すように、シートが導入されてくる側に膨らんでいる(カールしている)場合(図21(a))は、プッシャ機構31を比較的低位置に変位させて後続のシートを順次受け取り、シートが導入されてくる側と反対側に膨らんでいる場合(図21(b))は、プッシャ機構31を比較的高位置に変位させて後続のシートを順次受け取る。これにより、シートに発生するカールの方向に関係なく受け取り、整合状態を崩すことなく後続のシートを含めて整合させることが可能となる。
【0170】
また、シートが導入されてくる側に膨らんでいる(カールしている)として、プッシャ機構31を低い位置に変位させ、後続のシートを順次受け取る場合に、プッシャ機構31をただ低い位置に設定するのではなく、排出ローラ24から後処理トレイ25内に向かって排出されたシートがプッシャ機構31により支持されるまで、途中(排出されたシートがプッシャ機構31により支持されるまで落下している間)、周囲の部材にカールしたシートが接触(衝突)して、スムーズに収容されないといった問題も発生する。
【0171】
そこで、シートが導入されてくる側に膨らんでいる場合は、シートを後処理トレイ内に排出する排出ローラから排出されたシートが、周囲の部材の影響を受けることなく収容することのできるような低い位置に切り換えればよい。
【0172】
さらに、図22に示しているように、シートが導入されてくる側に膨らんでいる場合は、後処理トレイ内に収容されたシートの一部が、シートを後処理トレイ内に排出する排出ローラに当接するような位置となるように切り換えることで、新たにシートの整合性を向上させる機構を設けることもなく、もともと存在する機構を有効に活用してシートの整合性を向上させることも可能である。
【0173】
(収容されるシートの量に応じて切り換える方法)
本実施形態は、立設した後処理トレイ25内に導入されるシートの量に応じて、プッシャ機構31のシート受け取り位置を切り換えるものである。
これは、立設した後処理トレイ25内に導かれプッシャ機構31に支持されるシートの量に応じて、あらかじめプッシャ機構31の待機位置を設定するものであり、プッシャ機構31により支持されるシートの量が多ければ多いほどシートが密となり後続のシートを受け入れる空間が少なくなり、整合しづらくなってくる。
【0174】
そこで、図23にあるように、後処理トレイ25内に排出されるシートの量を事前に把握しておき(例えば装置側からの枚数情報を監視しておく)、所定枚数以上のシートがこれから排出されるのであれば、すべてのシート確実に受け取り整合することができるように通常の位置よりも高い位置でシートを順次受け取り(図23(b))、プッシャ機構31の移動量を大きく確保して、プッシャ機構31が移動(降下)したときのシートが受ける衝撃を通常よりも大きくして確実にシート全体を整合させるようにする。
【0175】
また、他の方法として立設した後処理トレイ25内に導入されているシートの量に応じて、徐々にプッシャ機構31のシート受け取り位置を切り換えていく方法もある。
これは、立設した後処理トレイ25内に導かれプッシャ機構31に支持されているシートの増加に応じて、プッシャ機構31の待機位置を変化させるものであり、プッシャ機構31により支持されているシートの量が多くなるにつれてシートが密となり後続のシートを受け入れる空間が徐々に少なくなって、整合しづらくなってくる。
【0176】
そこで、後処理トレイ25内に排出され整合されているシート量の増加に応じて、すべてのシート確実に受け取り整合することができるように通常の位置よりも高い位置に変位させてシートを順次受け取り、プッシャ機構31の移動量を大きく確保して、プッシャ機構31が移動(降下)したときのシートが受ける衝撃を通常よりも大きくして確実にシート全体を整合させるようにしてもよい。
【0177】
(本発明の第5の実施形態)
本実施形態では、後処理トレイ25内に整合されたシートと後処理装置33を相対的に移動させる際、シート面に作用してシートを後処理トレイ25の基準となる面側に向かって押圧するシート押圧部材38を備えている点にある。以下、シート押圧部材38がシート面に作用する状態について説明する。
【0178】
シート後処理装置1の基本的なシート処理動作としては、これまで説明してきた通りである。この構成において図24にあるように、後処理トレイ25と後処理装置33との間に弾性片38を配置しておき、後処理トレイ25内に収容されたシートがプッシャ機構31の移動に伴い降下すると、弾性片38の先端(自由端)部分がシート面に作用して、プッシャ機構31のシート背面支持面側に向かって押圧される。
【0179】
これにより、後処理トレイ25内において整合されたシートを、この整合された状態を崩すことなく押圧支持して後処理装置33側に導き、ステープル処理などの後処理がシートに対して行われるので、整合されたシート物として完成させることができる。
【0180】
また、図25に示しているように、シートを押圧するシート押圧部材38(38a、38b)は、シートに対して左右対称な位置関係でもって作用するように配置されており、さらに、シート押圧部材38は、シートに対して後処理が施される位置近傍を押圧支持するような位置関係でもって作用するように配置されている。
【0181】
これにより、後処理装置25内に整合されたシートを安定した状態でバランス良くプッシャ機構31のシート背面支持面側に向かって押圧することとなって、シートの整合状態を崩すことなく保持することができる。
【0182】
尚、本実施形態の説明では、後処理装置33とシート押圧部材38に向かってシートが導かれ、このときシートがプッシャ機構31のシート支持面側(基準となる面側)に向かって押圧されるようになっているが、後処理装置33とシート押圧部材38がシートに向かって移動して、このときシート押圧部材38がシート面に作用して、プッシャ機構31のシート支持面側(基準となる面側)に向かってシートを押圧するようにすることも可能である。
【0183】
(本発明の第6の実施形態)
本実施形態は、立設した後処理トレイ25内に排出されたシートの下側端部を受け取り、所定の整合面側に向かってシートを整合するために、シートの下側端部に作用してシートを案内整合させるためのシート案内部材を備えている点にある。以下、シート案内部材がシート面に作用する状態(流れ)について説明する。
【0184】
シート後処理装置1の基本的なシート処理動作としては、これまで説明してきた通りである。この構成において、図26に図示しているように、後処理トレイ25に排出されたシートを受け取るプッシャ機構31のシート支持面31d近傍には、シートの下側端部をシート整合基準面31eに向かって案内するためのシート案内傾斜面31fが形成され、さらに、このシート案内傾斜面31fの下方には、シートの下側端部を開放する開放空間31gが設けられている点をポイントとしている。
【0185】
図26(a)は、後処理トレイ25内に排出されたシートの下側端部をシート案内傾斜面31fにより受け取り、シート整合基準面31eに向かって傾斜面により案内している状態を表したものであり、また、図26(b)は、シート案内傾斜面31fにより案内されてきたシートの下側端部を開放して、シートの下側端部に対する負荷を少なくして、シート支持面31dに整合させている状態を表したものである。
【0186】
これにより、立設した後処理トレイ25内に排出されたシートの下側端部を受け取り、所定の整合面側に向かって案内することができる。そしてその後は、開放部31gによりシートの下側端部が開放されるので、シートに対する負荷もほとんどなくなりシートを所定の整合面上において整合させることが可能となる。また、この構成は、図26にあるようにカールしたシートを受け取り、所定の整合面側に向かって整合させる際に有効である。
【0187】
また、図27にあるように、シート案内傾斜面31fの下方にて、開放部31gによりシートの下側端部をある程度開放すると共に、整合する基準面側に向かって押圧する弾性押圧部材31hを設けることでも、同等の作用、効果が得られる。
【0188】
即ち、図27(a)は、後処理トレイ25内に排出されたシートの下側端部をシート案内傾斜面31fにより受け取り、シート整合基準面31eに向かって傾斜面により案内している状態を表したものであり、また、図27(b)は、シート案内傾斜面31fにより案内されてきたシートの下側端部をある程度開放すると共に、整合する基準面側31eに向かって押圧している状態(弾性押圧部材31hによる押圧)を表したものである。
【0189】
これにより、シートの下側端部を所定の整合面側に向かって案内した後、シートの下側端部を開放して、シートに対する負荷を少なくした状態でシート整合基準面31e側に向かっての押圧整合を行うことができる。
【0190】
尚、弾性押圧部材31hは、シート案内傾斜面31fにより案内されてきたシートの端部を、整合する基準面側31eに向かって押圧する程度の押圧力を有すると共に、基準面側31eに向かって押圧整合された後は、シートがシート支持面31d上において整合のために移動することのできる押圧力である。
【0191】
また、弾性押圧部材31hは、シート支持面31dよりも下方に伸びて設けることにより、シートの下側端部が弾性押圧部の下側に潜り込み、シートもしくは弾性押圧部材31hのエッジを破損(めくれ、折れが発生)してしまうこともない。
【0192】
【発明の効果】
以上のように、本発の構成によれば、シート後処理装置が占める設置面積を最小限に抑えることができると共に、後処理トレイに排出されるシートを確実に整合して、この整合されたシート束に対して所定の後処理を施すことができる。
【0193】
各請求項毎の効果を以下に記載すれば、ます請求項1に記載されている発明のシート後処理装置によれば、後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材を有し、上記後処理トレイに対峙して設けられ、略直立状態にスタックされたシートを略直立状態にて整合させると共に、上記後処理トレイにシートが導入される際にシートの特定部分を押圧するためのシート案内部材を備えたことを特徴とするので、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0194】
請求項2に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記シート案内部材が上記後処理トレイに対して該後処理トレイ上部を支点として上記後処理トレイ下部が該後処理トレイに向かって回動すると共に、上記後処理トレイに対してシートが導入されるときには該後処理トレイの上方に向かって案内する一方、該後処理トレイに対してシートが排出されるときには後処理トレイ面側に向かって押圧することを特徴とするので、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として複数枚のシートを整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0195】
請求項3に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記シート案内部材が、上記後処理トレイに対してシートが導入されるときにはシートを上記後処理トレイの上方に向かって案内する一方、上記後処理トレイに対してシートが排出されるときにはシートを該後処理トレイ面側に向かって下方から上方に向かって徐々に押圧することを特徴とするので、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として複数枚のシートを整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0196】
請求項4に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項2又は3において、上記シート案内部材が、シートの上記後処理トレイ面側に対する押圧動作に共動するパドラ機構を備えることを特徴とするので、後処理トレイ面側に向かってシートを押圧すると共に、スタックされるシート端部を基準面に対して整合させることとなり、複数のシートが短時間の間に整合されステープルなどの後処理が確実に行われることとなる。
【0197】
また、短時間の間に整合されシート束に対する後処理が確実に施されることにより、画像形成装置側における画像形成動作を停滞させることもなくなるので、高速の画像形成処理システムとして提供することが可能となる。
【0198】
さらに上記パドラ機構を、後処理トレイにスタックされるシートの幅方向に渡って少なくとも2つ設け、シートに作用するタイミングがそれぞれ異なっているように構成することも可能であり、立設して配置された後処理トレイに対して対峙して設けられたシート案内部材が、画像形成装置から排出されるシートを立設した後処理トレイの上方に向かって転倒させることなく確実に導くと共に、排出された以降は、シートの後端(下端)を基準面に向かって確実に整合させることが可能である。
【0199】
またこの場合、排出されたシートを複数のパドラ機構により後処理トレイ面、さらには整合基準面側に向かって整合させる場合に、各パドラ機構がシートに対して異なるタイミングで作用するように設定しているので、シート面を後処理トレイ面に対して一気に押圧させるのではなく、シートの片側から徐々に押圧することにより、短時間で複数のシートを確実に整合させることが可能となる。
【0200】
請求項5に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項4において、上記シート案内部材が、上記パドラ機構の回転部に押圧され、上記後処理トレイ面側に向かって回動することを特徴とするので、パドラ機構の回転部が上記シート案内部材に作用して、パドラ機構の回転に同期して後処理トレイに排出されたシートを後処理トレイ面側、及び整合基準面側に押圧する作用を行うことができる。
【0201】
従って、後処理トレイに排出されたシートを整合させるにあたり、シートを後処理トレイ面に向かって押圧するのに同期してシートの後端(下端)を基準面に向かって整合させることが可能になる。よって、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0202】
請求項6に係る発明のシート後処理装置は、請求項4又は5において、上記パドラ機構が、上記後処理トレイにスタックされるシートの特性に応じて回転作用数が切り換え可能な回転数切換制御手段を有することを特徴とするので、シートの特性に応じてパドラ機構がシートに対して作用する回数が切り換えられる。
従って、後処理トレイに対して排出されたシートの特性に左右されることなく、後処理トレイ面に向かって押圧する一方で、シートの後端(下端)を基準面に向かって確実に整合させることが可能となり、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0203】
また上記シートの特性を、後処理トレイにスタックされるシートの長さ(高さ)情報とすることも可能であり、この場合、シートの長さに応じてパドラ機構がシートに対して作用する回数が切り換えられることとなる。
請求項7に記載されている発明のシート後処理装置によれば、上記後処理トレイは、該後処理トレイ下部から排出されるシートの下方端部側を支持して整合する第1後処理トレイ部と、該後処理トレイ内に排出されたシート全体を保持する第2後処理トレイ部とから構成され、前記第1後処理トレイ部は、上記パドラ機構の回動と共に上記後処理部に向かって該後処理トレイ内に整合されたシートを導くことを特徴としているので、立設した後処理トレイ内において整合されたシート束が、その整合状態を崩すことなくステープルなどの後処理装置に向かって導かれることとなり、整合されたシート束として確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0204】
請求項8に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記後処理トレイに排出されるシートに対して、排出されたシートが上記後処理トレイ内において転倒しないように腰を付ける腰付与部材を有していることを特徴とするので、立設される後処理トレイに排出されるシートに対して、排出されたシートが後処理トレイ内において転倒しないように排出段階で腰を付けるようになっている。
これにより後処理トレイ内に排出されたシートは、他のシートとの整合中に転倒したりすることもなく、画像形成装置から排出されるシートを停滞させずに後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0205】
また、上記シート案内部材について、腰付与部材がシートに対して腰を付与した付近に作用するように構成することも可能であり、これによりシートを撓ませることなく後処理トレイ面に向かって確実にシート束として押圧、整合させることが可能となり、画像形成装置から排出されるシートを停滞させずに後処理トレイ内に受け入れ、シート束として確実に整合させてステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0208】
請求項9に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項8において、上記腰付与部材が、互いに一部分が接触して弾性変形した一対の弾性ローラからなることを特徴とするので、一対の弾性ローラの変形といった簡単な構成により、立設した後処理トレイに対して排出されたシートが、整合されステープル処理などの後処理が施されるまでの間、転倒することがない程度の腰がシートに対して付与されるようになっている。
これにより特別複雑な機構を追加することもなく、少なくともシートに対してステープル処理などの後処理が施されるまでの間は、立設した後処理トレイ内において転倒することなく整合された姿勢を保つこととなり、シート束としてステープルなどの後処理が施される。さらに、後処理が施された後は、一時的に付与された腰であるので、いつまでも後が残るといった問題もなくなる。
【0209】
請求項10に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記後処理トレイ内に順次収容され、略直立状態にスタックされたシートの上方先端部分に作用して、該シートを略直立状態において把持するシート把持手段を備えていることを特徴としているので、立設した後処理トレイに対して排出されたシートが、整合されステープル処理などの後処理が施されるまでの間、転倒することがなく、また、画像形成装置から排出されるシートを停滞させることなく後処理トレイ内に受け入れ、シート束として整合させて確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0210】
請求項11に記載されている発明のシート後処理装置によれば、上記シート把持手段は、上記トレイ内において略直立状態にて整合されたシートの状態を維持できる程度の力で把持するための把持部材から構成されることを特徴としているので、立設した後処理トレイに対して排出されたシートが、整合されステープル処理などの後処理が施されるまでの間、その整合された状態を崩すことなく把持されることとなり、整合されたシート束として確実にステープルなどの後処理を施すことが可能となる。
【0211】
請求項12に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記後処理トレイに対峙して設けられ、上記後処理トレイに導入された略直立状態に収容されたシートの下側端部を押圧し、シートを略直立状態にて前記後処理トレイ面側に向かって整合させるためのシート整合部材をさらに備えたことを特徴としているので、立設した後処理トレイ内に収容されたシートの下側端部を奥側(トレイ面側)に向かって押圧することにより、後処理トレイ内に収容されたシートを奥側に押しやって、次のシートが収容しやすくなるように準備することができるという効果がある。
【0212】
尚、上記シート整合部材が、後処理トレイ内から後処理が施されたシート束を上記排出トレイに向かって排出させるよう案内する案内部材を兼ねているように構成することも可能であり、このように構成することで、専用のシート押圧機構を設けることなく、シートの整合と排出を行うことができるという新たな効果も期待できる。
【0213】
請求項13に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、さらに、上記後処理トレイに導入されたシートの下方端部を保持して略直立状態に整合するための保持部材を有するシート支持部材を備えており、前記保持部材のシート下部端面保持面には、前記シート押圧方向とは逆方向への移動を抑制する移動抑制部材が配設されることを特徴としているので、後処理トレイ内において整合されたシート束の下方端面を保持する保持面には、シートの下方端部(エッジ部)が、シート押圧方向には移動しやすく、その逆の方向には戻りにくくなるような処理が施されていることとなり、後処理トレイ面側に向かって押圧整合されたシートの下方エッジ部分が、シート整合部材の押圧解除後に戻されることもなく、シートの整合状態が崩されてしまうことを防止できるという効果がある。
【0214】
請求項14に記載されている発明のシート後処理装置によれば、請求項12において、上記後処理トレイが上下方向に変位自在であり、上方の第1の位置において導入されるシートを受け取り、下方の第2の位置において導入されたシートを上記シート整合部材が前記後処理トレイ面側に向かって押圧することを特徴とするので、上方の第1の位置から下方の第2の位置への移動により発生する振動によりシートを整合した後に、後処理トレイ面側に向かって整合させることができ、簡単な構造で効率良く整合、後処理を行うことができるという効果がある。
【0215】
尚、下方の第2の位置において導入されたシートを上記シート整合部材が後処理トレイ面側に向かって押圧する際に、上記後処理トレイに向かって新たなシートが導入されるとき、シート導入に合わせて上方の第1の位置に向かって変位させるようすることも可能であり、その場合には、後処理トレイ面側に向かって整合されたシート束における最上面のシートが、次に導入されるシートの移動に伴い整合状態が崩されにくくなるという新たな効果も生まれる。
【0216】
さらに、下方の第2の位置において導入されたシートを上記シート整合部材が後処理トレイ面側に向かって押圧する際に、上記後処理トレイに向かって新たなシートが導入されるとき、前記シート整合部材が整合されたシート上面に押圧作用した状態で、新たなシートの導入に合わせて上方の第1の位置に向かって変位するように構成することも可能であり、この場合、後処理トレイ面側に向かって整合されたシート束における最上面のシートが、次に導入されるシートの移動に伴い整合状態が崩されることがなくなるという新たな効果が得られる。
【0217】
請求項15に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項12において、上記後処理トレイ内に収容されているシート枚数を計数し計数結果を記憶する計数記憶手段と、前記計数記憶手段の前記計数結果が所定枚数を越えると、上記シート整合部材に対し、それ以降に後処理トレイ内に導入されるシート及びシート束に対して整合動作が行われせるよう制御する制御手段とを備えたことを特徴とするので、必要以上に可動部を動かすことがなく、機械的な騒音をできるだけ抑える上で、シートを確実に保持し、整合することができるという効果がある。
【0218】
請求項16に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間を変位自在なシート支持部材を備え、前記シート支持部材の変位動作に合わせてシート束の背面を支持する支持補助部材が前記後処理トレイに対し並設され且つ該後処理トレイ面よりも突出して設けられることを特徴とするので、支持部材が上下する際に、後処理トレイ内に収容されているシート束の背面側のシートがトレイ面に擦れてずれないようにすることができ、整合されたシート束の整合状態を崩すことなく所定の後処理位置まで移動させることが可能となり、整合されたシート束への後処理が確実に行うことができるという効果がある。
【0219】
尚、上記支持補助部材を、シート支持部材の移動に関連して後処理トレイ面に沿って変位するシート背面支持部材であるようにしてもよく、この場合には、支持部材が上下する際に生じる後処理トレイ内に収容されているシート束の背面と後処理トレイ面との擦れを極力抑え、シートのずれが発生しないようにすることができ、さらに整合されたシート束の整合状態を崩すことなく後処理位置まで移動させることが可能となり、整合されたシート束への後処理が確実に行うことができるという新たな効果を奏し得る。
【0220】
さらに本構成において、上記支持補助部材を立設した後処理トレイ面上に設けられた回転部材(コロ)としてもよく、この場合、簡単な構成によりプッシャが上下する際に生じる後処理トレイ内に収容されているシート束の背面と後処理トレイ面との擦れによるずれを抑えることができるという新たな効果を奏する。
【0221】
請求項17に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項16において、上記支持補助部材に対向配置され、上記後処理トレイに導入されたシートを該後処理トレイ面側に向かって押圧整合させるためのシート整合部材を備え、上記シート支持部材が変位する際、前記シート整合部材がシート束を把持搬送することを特徴とするので、後処理トレイ内に整合されたシート束を移動させる際に、シートがずれて整合状態が崩れることのないように補助することができ、整合されたシート束の整合状態を崩すことなく後処理位置まで移動させることが可能となり、整合されたシート束への後処理が確実に行われるという効果が得られる。
【0222】
請求項18に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項16において、上記支持補助部材が、上記後処理トレイ面に設けられ、シートが整合方向と逆方向に移動することを抑制する移動抑制部材から構成されることを特徴とするので、後処理トレイ内に収容されるシートが整合位置に向かってスムーズに導かれ、以降、整合されたシートの移動を抑えて後処理が確実に行えるという効果がある。
【0223】
尚、本構成において、シート移動規制部材を、搬送部材により後処理トレイ内に導入されてくるシートの先端部分が衝突(作用)しない位置に設けるようにすることもでき、この場合、後処理トレイ内に収容されるシートの先端がトレイ上方に向かってスムーズに導入できるという新たな効果も生まれる。
【0224】
請求項19に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、前記後処理トレイに収容されるシート形状を検出するためのシート形状検出手段と、前記シート形状検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段とを備えたことを特徴とするので、立設した後処理トレイ内に向かって排出される様々な形状シートをスムーズに収容すると共に、排出されたシートを高さ方向について確実に整合することができ、新たに受け入れるシートにより所定の状態に整合されたシート束の姿勢を崩すことなく、スムーズに受け入れることができる。尚、本構成において、シート支持部材を、シートのサイズに応じて、シートシート導入位置)を切り換えることでも同様の効果を奏することができる。
【0225】
また、上記後処理トレイに、収容されるシートの両側端部に作用して所定の状態に整合する側端規制部材を備え、上記シート支持部材を、収容されたシートの両側端部分に側端規制部材が効率良く作用する位置となるように、シートのサイズに応じてシート導入位置を切り換えるように構成することも可能であり、この場合はさらに、シートの幅方向についても、最も理想的な位置において側端規制部材がシート両端部に作用することとなり、確実に整合することができるという効果が得られる。
【0226】
さらに、シート支持部材が、立設した後処理トレイの高さ方向において大きい(長い)サイズのシートが収容されるときよりも、小さい(短い)サイズのシートが収容されるときの方が低い位置をなるように、シート導入位置を切り換えることもでき、この場合でも同様の効果が得られる。
【0227】
請求項20に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、前記後処理トレイに収容されるシートの変形量及び又は変形方向を検出するためのシート変形検出手段と、前記シート変形検出手段の検出結果に基づき、例えばカール方向やカール量に応じて、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段とを備えたことを特徴とするので、新たに受け入れるシートにより所定の状態に整合されたシート束の姿勢を崩すことなく、スムーズに受け入れることができるという効果がある。
【0228】
また、上記シート支持部材は、シートが導入されてくる側に膨らんでいる場合は、上記搬送部材から排出されたシートが、その他の周囲の部材の影響を受けることなく収容することのできるような位置にシート導入位置を切り換えたり、膨らんでいるシートの一部が搬送部材に当接するような位置にシート導入位置を切り換えるよう構成することも可能であり、この場合も立設した後処理トレイ内に向かって排出されたシートをスムーズに収容すると共に、無理なく確実に整合することができるという効果が得られる。
【0229】
請求項21に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項1において、上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、前記後処理トレイに収容されるシート量を検出するためのシート量検出手段と、前記シート量検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段とを備えたことを特徴とするので、後処理トレイに収容されるシート量に関わりなく、立設した後処理トレイ内に向かって排出されるシートをスムーズに収容すると共に、無理なく確実に整合することができるという効果がある。
【0230】
また、本構成によれば、シート支持部材を、該シート支持部材に支持されているシートの量に応じて、徐々にシートを受け取る地点が高くなるようシート導入位置を切り換えるように構成することもでき、この場合、刻々と変化するシートの収容条件に対応した受け入れ位置を確保することができるという新たな効果も得られる。
【0231】
請求項22に記載された発明のシート後処理装置によれば、排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材と、上記後処理トレイに導入されたシートを整合するためのシート整合部材と、上記後処理トレイ内に整合されたシートを上記後処理部へ移動させ所定の位置関係となるようにシートを上下方向に移動させる移動部材とを有し、上記移動部材によりシートが後処理部へ移動する際、シートを上記後処理トレイの基準となる面側に向かって押圧するための押圧部材を備えていることを特徴とするシート後処理装置である。
【0232】
本構成によれば、立設した後処理トレイ内に向かって排出されたシートをシート束として整合した後、プッシャ機構を後処理装置に向かって降下(導入)させる過程で、後処理トレイの基準となる側の面に対してシート束の下側端部を寄せてからステープルなどの後処理を施すので、シート束の整合状態を崩すことなくシート束の所定位置に対して後処理を行うことができるという効果がある。
【0233】
尚、上記押圧部材を、後処理トレイ内に整合されたシートに対して左右略対称的に作用するように構成することも可能であり、この場合、後処理トレイの基準となる面側に向かってシート束を均一に押圧支持することとなり、シート束の整合状態を崩すことなく後処理が施されるまでの間、安定した状態で支持することができるという新たな効果も期待できる。
【0234】
請求項23に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項22において、上記押圧部材は、上記後処理トレイ内に導入されたシートを整合する過程ではシート面に対して作用せず、整合されたシートが上記後処理部へ移動する過程でシート面に対して作用することを特徴とするので、後処理トレイに向かって排出されるシートに対して負荷を与えることがなくシートの整合性を向上させることができ、整合されたシート束の状態を崩すことなく後処理トレイの基準となる面側にシート束を寄せてからステープルなどの後処理を施すので、整合状態を維持したままシート束の所定位置に対して後処理を行うことができるという効果を奏する。
【0235】
請求項24に記載された発明のシート後処理装置によれば、排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材と、上記後処理トレイに排出されるシート下側端部を支持して整合するシート支持部材とを有し、上記シート支持部材には、シート下側端部を支持部の基準面側に向かって案内するシート案内傾斜部と、案内されたシート下側端部を開放するシート開放部が設けられていることを特徴とするので、例えば端部がカールしたシートであってもシートを受け取り、支持部において他のシートと共に整合させることができ、高信頼性を図り、稼動時間低下を防止することができる。
【0236】
請求項25に記載された発明のシート後処理装置によれば、請求項24において、上記シート支持部材にはさらに、上記シート開放部により開放されたシートを基準面側に押圧する弾性押圧部材が設けられていることを特徴とするので、後処理トレイ内に向かって排出されたシートの下側端部を支持面側に向かって案内すると共に、その後シートの下側端部をある程度開放し押圧することで、例えば端部がカールしたシートであってもシートを受け取り、支持部の基準となる面側に向かって寄せた状態で他のシートと共に整合させることができる。
【0237】
また本構成において、上記弾性押圧部材をシート支持部材のシート端部支持面よりも下方に向かって伸びているように構成することも可能であり、この場合、例えば下側端部がカールしたシートであってもシートを受け取り、支持部の基準となる面側に向かって寄せた状態で他のシートと共に整合させることができ、シートの下側端部が弾性押圧部の下側に潜り込み、シートもしくは押圧部材のエッジを破損してしまうこともないという格別な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るシート後処理装置の概略を示す全体断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るシート後処理装置のステープル処理過程を表した図である。
【図3】本発明の実施形態に係る後処理トレイ内のシート整合装置の構成を示す全体斜視図である。
【図4】本発明の実施形態において、立設した後処理装置に向かって排出されるシートに対し、後処理トレイ内での転倒を防止するための適度な腰を付加する弾性変形ローラの構成を説明するための断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る後処理トレイ内のシート押圧整合装置を示す全体断面図である。
【図6】本発明のさらなる他の実施形態に係る後処理トレイ内のシート押圧整合装置を示す第1の全体断面図である。
【図7】本発明のさらなる他の実施形態に係る後処理トレイ内のシート押圧整合装置を示す第2の全体断面図である。
【図8】本発明のさらなる他の実施形態に係る後処理トレイ内のシート押圧整合装置を示す第3の全体断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る後処理トレイ内のシート下部押圧整合装置を示す第1の全体断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る後処理トレイ内のシート下部押圧整合装置を示す第2の全体断面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態において、立設した後処理装置に向かって排出されたシートの下側端部を保持するプッシャ機構のシート保持面と植毛部を示す部分拡大断面図である。
【図12】本発明の第3の実施形態において、立設した後処理トレイに向かって排出されたシートを押圧するパドラ機構、及びシートの下側端部並びにシート背面を保持するシート保持部材を示す全体斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施形態におけるシート保持部の正面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態におけるシート保持部とコロの位置関係を表わす断面図である。
【図15】本発明の第3の実施形態におけるシート保持部と植毛領域の位置関係を表わす断面図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る後処理トレイ内のシート下部押圧整合装置を示す全体斜断面である。
【図17】本発明の第4の実施形態に係るシート保持部の断面図であり、(a)はシートサイズが大きい場合、(b)がシートサイズが小さい場合において、シート受け取り位置が変化することを表わす。
【図18】本発明の第4の実施形態に係るシート保持部の断面図であり、(a)はシートサイズが大きい場合、(b)がシートサイズが小さい場合において、シート受け取り位置が変化することを表わす。
【図19】本発明の第4の実施形態に係るシート保持部の断面図であり、(a)はシートのカール量の大きい場合、(b)はシートのカール量が小さい場合に、シート受け入れ位置を切り換えることを表わす。
【図20】本発明の第4の実施形態に係るシート保持部の断面図であり、(a)はSモードの場合、(b)はDモードの場合で、シートカールの向きに応じてシート受け入れ位置を切り換えることを表わす。
【図21】本発明の第4の実施形態に係るシート保持部の断面図であり、(a)はシートが導入されてくる方向にカールしている場合、(b)は(a)の逆方向にカールしている場合に、シートカールの向きに応じてシート受け入れ位置を切り換えることを表わす。
【図22】本発明の第4の実施形態に係るシート保持部の断面図であり、シートが導入されてくる方向にカールしている場合にシート受け入れ位置を切り換えることを表わす。
【図23】本発明の第4の実施形態に係るシート保持部の断面図であり、(a)はシート量が少ない場合、(b)はシート量の多い場合に、シート受け入れ位置を切り換えることを表わす。
【図24】本発明の第5の実施形態に係るシート後処理装置のステープル処理過程を表した図である。
【図25】本発明の第5の実施形態に係るシート後処理装置のシート支持部材とシート押圧部材の位置関係を表した正面図である。
【図26】本発明の第6の実施形態に係る後処理トレイ内の後処理前のシート整合の流れを表す断面図であり、(a)はシート整合面に対して傾斜面により案内している状態、(b)はシートの下端部を開放してシート支持面に整合させている状態をそれぞれ表わす。
【図27】本発明の第6の実施形態に係る後処理トレイ内の後処理前のシート整合の流れを表す断面図であり、(a)はシート整合面に対して傾斜面により案内している状態、(b)はシートの下端部を開放してシート支持面に整合させている状態、(c)はA矢視図をそれぞれ表わす。
【符号の説明】
1 シート後処理装置
2 デジタル複合機(画像形成装置)
3 シート排紙口
11 上固定トレイ
12 下固定トレイ
13 オフセットトレイ
13a、b オフセットトレイ補強板
14 オフセットモータ
15 昇降用モータ
16 駆動力伝達系
17 駆動用ワイヤ
18 シート受け入れ口
19 メイン搬送経路
20 第1切り換えゲート
21 第1排出ローラ
22 第2切り換えゲート
23 第2排出ローラ
24 第3排紙ローラ
24a 上回転軸
24b 下回転軸
24c ローラ
24d、24e ゴムローラ
25 後処理トレイ
26 シート案内ガイド
26a 回動片
26b シート押圧片
26c 支点
26d スプリング
26e ソレノイド
27 シート案内ローラ
28 スプリング
29 パドラ機構
29a 回転シャフト
29b、29c パドラ
29d、29e クラッチ(回転駆動機構)
30 カム機構
31 プッシャ機構(シート支持部材)
31a、31b シート支持腕
31c シート背面支持面
31d シート支持面
31e シート整合基準面
31f シート案内傾斜面
31g 開放部
31h 弾性押圧部材
32 シート両端整合部材
33 ステープル処理装置
34 第3切り換えゲート(シート整合部材)
35 排出補助ローラ
36 第4排出ローラ
37 シート把持手段
37a シート把持部
37b リンク部
37c ソレノイド
38、38a、38b シート押圧部材(弾性片)
250a、250b、310a〜310e コロ
Claims (25)
- 排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、
上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材を有し、
上記後処理トレイに対峙して設けられ、略直立状態にスタックされたシートを略直立状態にて整合させると共に、上記後処理トレイにシートが導入される際にシートの特定部分を押圧するためのシート案内部材を備えたことを特徴とするシート後処理装置。 - 上記シート案内部材は、上記後処理トレイに対して該後処理トレイ上部を支点として上記後処理トレイ下部が該後処理トレイに向かって回動すると共に、
上記後処理トレイに対してシートが導入されるときには該後処理トレイの上方に向かって案内する一方、該後処理トレイに対してシートが排出されるときには後処理トレイ面側に向かって押圧することを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。 - 上記シート案内部材は、上記後処理トレイに対してシートが導入されるときにはシートを上記後処理トレイの上方に向かって案内する一方、上記後処理トレイに対してシートが排出されるときにはシートを該後処理トレイ面側に向かって下方から上方に向かって徐々に押圧することを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。
- 上記シート案内部材は、シートの上記後処理トレイ面側に対する押圧動作に共動するパドラ機構を備えることを特徴とする請求項2又は3記載のシート後処理装置。
- 上記シート案内部材は、上記パドラ機構の回転部に押圧され、上記後処理トレイ面側に向かって回動することを特徴とする請求項4に記載のシート後処理装置。
- 上記パドラ機構は、上記後処理トレイにスタックされるシートの特性に応じて回転作用数が切り換え可能な回転数切換制御手段を有することを特徴とする請求項4又は5に記載のシート後処理装置。
- 上記後処理トレイは、該後処理トレイ下部から排出されるシートの下方端部側を支持して整合する第1後処理トレイ部と、該後処理トレイ内に排出されたシート全体を保持する第2後処理トレイ部とから構成され、前記第1後処理トレイ部は、上記パドラ機構の回動と共に上記後処理部に向かって該後処理トレイ内に整合されたシートを導くことを特徴とする請求項4に記載のシート後処理装置。
- 上記後処理トレイに排出されるシートに対して、排出されたシートが上記後処理トレイ内において転倒しないように腰を付ける腰付与部材を有していることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。
- 上記腰付与部材は、互いに一部分が接触して弾性変形した一対の弾性ローラからなることを特徴とする請求項8に記載のシート後処理装置。
- 上記後処理トレイ内に順次収容され、略直立状態にスタックされたシートの上方先端部分に作用して、該シートを略直立状態において把持するシート把持手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のシート後処理装置。
- 上記シート把持手段は、上記後処理トレイ内において略直立状態にて整合されたシートの状態を維持できる程度の力で把持するための把持部材から構成されることを特徴とする請求項10に記載のシート後処理装置。
- 上記シート後処理装置はさらに、上記後処理トレイに対峙して設けられ、上記後処理トレイに導入された略直立状態に収容されたシートの下側端部を押圧し、シートを略直立状態にて前記後処理トレイ面側に向かって整合させるためのシート整合部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。
- 上記シート後処理装置はさらに、上記後処理トレイに導入されたシートの下方端部を保持して略直立状態に整合するための保持部材を有するシート支持部材を備えており、
前記保持部材のシート下部端面保持面には、前記シート押圧方向とは逆方向への移動を抑制する移動抑制部材が配設されることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。 - 上記後処理トレイは、上下方向に変位自在であり、上方の第1の位置において導入されるシートを受け取り、下方の第2の位置において導入されたシートを上記シート整合部材が前記後処理トレイ面側に向かって押圧することを特徴とする請求項12に記載のシート後処理装置。
- 上記後処理トレイ内に収容されているシート枚数を計数し計数結果を記憶する計数記憶手段と、前記計数記憶手段の前記計数結果が所定枚数を越えると、上記シート整合部材に対し、それ以降に後処理トレイ内に導入されるシート及びシート束に対して整合動作が行われせるよう制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項12に記載のシート後処理装置。
- 上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間を変位自在なシート支持部材を備え、
前記シート支持部材の変位動作に合わせてシート束の背面を支持する支持補助部材が前記後処理トレイに対し並設され且つ該後処理トレイ面よりも突出して設けられることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。 - 上記支持補助部材に対向配置され、上記後処理トレイに導入されたシートを該後処理トレイ面側に向かって押圧整合させるためのシート整合部材を備え、
上記シート支持部材が変位する際、前記シート整合部材がシート束を把持搬送することを特徴とする請求項16に記載のシート後処理装置。 - 上記支持補助部材は、上記後処理トレイ面に設けられ、シートが整合方向と逆方向に移動することを抑制する移動抑制部材から構成されることを特徴とする請求項16に記載のシート後処理装置。
- 上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、
前記後処理トレイに収容されるシート形状を検出するためのシート形状検出手段と、
前記シート形状検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。 - 上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、
前記後処理トレイに収容されるシートの変形量及び又は変形方向を検出するためのシート変形検出手段と、
前記シート変形検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。 - 上記後処理トレイに収容されるシートの下側端部を支持して整合すると共に、支持したシート束をシートを導入する第1位置とシートを後処理する第2位置との間で変位自在なシート支持部材と、
前記後処理トレイに収容されるシート量を検出するためのシート量検出手段と、
前記シート量検出手段の検出結果に基づき、前記シート支持部材がシートを導入する位置を切り換える切換制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。 - 排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、
上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材と、
上記後処理トレイに導入されたシートを整合するためのシート整合部材と、
上記後処理トレイ内に整合されたシートを上記後処理部へ移動させ所定の位置関係となるようにシートを上下方向に移動させる移動部材とを有し、
上記移動部材によりシートが後処理部へ移動する際、シートを上記後処理トレイの基準となる面側に向かって押圧するための押圧部材を備えていることを特徴とするシート後処理装置。 - 上記押圧部材は、上記後処理トレイ内に導入されたシートを整合する過程ではシート面に対して作用せず、整合されたシートが上記後処理部へ移動する過程でシート面に対して作用することを特徴とする請求項22に記載のシート後処理装置。
- 排出されるシートをスタックするための後処理トレイと、スタックされたシートに後処理を施す後処理部と、後処理されたシートが排出される排出トレイからなるシート後処理装置において、
上記後処理トレイは立設され、シートを該後処理トレイ下部から導入或いは後処理が施された後に上記排出トレイへ排出するための搬送部材と、
上記後処理トレイに排出されるシート下側端部を支持して整合するシート支持部材とを有し、
上記シート支持部材には、シート下側端部を支持部の基準面側に向かって案内するシート案内傾斜部と、案内されたシート下側端部を開放するシート開放部が設けられていることを特徴とするシート後処理装置。 - 上記シート支持部材にはさらに、上記シート開放部により開放されたシートを基準面側に押圧する弾性押圧部材が設けられていることを特徴とする請求項24に記載のシート後処理装置。
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