JP2017043473A - シート処理装置及びこれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
シートを受け入れて第1トレイにシートを搬送する搬送経路と、この搬送経路から分岐してシートを第2トレイに搬送する分岐経路と、上記搬送経路と分岐経路との分岐位置よりも下流側の搬送経路に位置し、シートを第1トレイまたは分岐経路の何れの方向にも搬送可能な第1搬送ローラと、上記分岐経路に位置しシートを第2トレイまたは搬送経路の何れの方向にも搬送可能な第2搬送ローラと、上記第1搬送ローラ及び第2搬送ローラを制御する制御部とを備え、
この制御部は、搬送経路を搬送されるシートが分岐位置を通過後にスイッチバック搬送して上記分岐経路に一旦待機させ後続シートと合わせて第1トレイに搬送する待機搬送と、搬送経路を搬送されるシートが分岐位置を通過後にスイッチバック搬送して分岐経路を経由して第2トレイに搬送する第2トレイ搬送を行うとともに、この第2トレイ搬送時のスイッチバック搬送速度と待機搬送時のスイッチバック搬送速度とを異ならせるシート処理装置である。
図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aとシート処理装置Bとから構成されている。そして画像形成装置Aの本体排出口3にシート処理装置Bの搬入口30が連結され、画像形成装置Aで画像形成されたシートをシート処理装置Bでステープル綴じして第1排紙トレイ24または第2排紙トレイ26に収納するように構成されている。また、第1排紙トレイ24の上方には綴じ処理を行わず直接シート収納するエスケープトレイ22が配設されている。
画像形成装置Aについて図1に従って説明する。この画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排出口3から排出するように構成されている。給紙部1は複数サイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。
シート処理装置Bは図1及び図2に示す様に、装置フレーム20に一方に設けられたシートの搬入口30と、これと反対の外側に設けられた1枚シートや比較的厚いシートを集積するエスケープトレイ22が配置されている。このエスケープトレイ22の下方には、端面綴じ処理したシートや比較的量が多いシートを集積する昇降可能な第1排紙トレイ24が位置している。さらにこの第1排紙トレイ24の下方には、中綴じあるいは折り処理されたシートを集積する第2排紙トレイ26が設けられている。なお、この発明で端面とは、シートの端部周辺の面、すなわちシート縁部の表裏面を示している。
このシート処理装置Bの上記搬入口30からは搬入経路32から第1処理トレイ出口50まで略直線的に延びる搬送経路42が配置されている。搬入経路32にはパンチユニット31が設けられ、シートの端面や必要に応じて搬送方向の中程にパンチ処理する。このパンチユニット31の搬入経路32を挟んだ下方にはパンチ処理時に発生するパンチ屑を集積するパンチ屑ボックス31bが装置フレーム20に着脱自在に設けられている。
また、搬送経路42は、シートをエスケープトレイ22に案内するエスケープ経路38と、比較的長いシートを中綴じ処理や折り処理するために第2トレイとなるスタッカ84(第2処理トレイでもある)案内する分岐経路70に分岐位置36で分岐されている。この分岐位置36にはシートを搬送経路42にそのまま搬送するか、エスケープ経路38に搬送するか、搬送経路42上でスイッチバックさせて分岐経路70に案内するかを選択するための経路の切り替えゲート37が設けられている。
なお、エスケープ経路38には、シートを搬送するエスケープローラ39とエスケープトレイ22にシートを排出するエスケープ出口ローラ40が設けられている
ところで、搬送経路42の搬送経路出口46の下方には第1処理トレイ54が設けられその下端側には、この第1処理トレイ54上に一時集積したシートの端面を綴じる端面綴じ部60が位置している。この端面綴じ部60については、追って図3により説明する。
[中綴じ部80]
一方、比較的長いシートを上記の搬送経路42を第1処理トレイ54方向に一旦搬送し、切り替えゲート37の下流側に搬送後、今度はスイッチバック搬送して分岐経路70に搬送して分岐出口76からスタッカ84(第2トレイ)に集積する。図2に示す様に分岐出口76には、分岐出口ローラ74からスタッカ84にシートが搬入される毎にシートを図示左側に付勢して先行シート後端と次シート先端の衝突を防止する変更フラッパ78が設けられている。
スタッカ84にはシートの搬入位置を規定するストッパ85が位置している。このストッパ85は、スタッカ84の側方で上プーリ86と下プーリ87に張設された移動ベルト88をストッパ移動モータ85Mで駆動することにより図示矢印方向に移動する。ストッパ85の位置は、シートがスタッカ84に搬入の際にシートの後端が上記の変更フラッパ78で変更できる位置、シートの搬送方向の略中央を中綴じユニット82で中綴じを行う位置、及び中綴じされた位置を折りローラ92対に往復動する折りブレード94で押し込んでシートの束を二つ折りする位置に夫々停止する。
また、折りローラ92の上下には、シートのスタッカ84の搬入の都度シート幅方向からシートの両側縁を押圧して揃え動作を行う中綴じ整合板81が設けられている。
中綴じ部80には、シートの束を、例えばステープル針を中綴じユニット82内のドライバによって打ち込み、これに対向する位置に設けられステープル針の脚部を折り曲げるアンビル83が設けられている。この中綴じユニット82は既に広く知られているので、ここでの説明を省略するが、綴じ手段としてはステープル針をシート束に貫通して綴じるのみではなく、シートの搬送方向中央に接着剤を塗布して、シートを貼り合せて束とする機構であってもよい。
上記の中綴じユニット82で綴じられたシート束は、折りローラ92とこれにシート束を押し込む折りブレード94によって、二つ折りにされながらのこの折りローラ92とその下流側に位置する束排出ローラ96によって、第2排紙トレイ26に排出される。この第2排紙トレイ26には、折り処理されその背側を先端側として排出される折りシート束を第2排紙トレイ26に落下させる先端に回転自在のコロを設け揺動自在の押えローラ102と、集積した折りシート束が広がらないように上から押える押えレバー104が取り付けられている。この押えローラ102と押えレバー104により折りシート束が開いてしまい集積性の低下を低減している。
ここで、図3により分岐位置36や端面綴じ部60について、さらに説明を付加する。既に説明したようにここでは、搬入口30から搬入ローラ34が配置された搬入経路32、これから第1処理トレイ54方向に直線的に延びる搬送経路42、この搬送経路42から図示上方に延びるエスケープ経路38と下方に湾曲してシートをスタッカ84に案内する分岐経路70が示されている。分岐位置36には搬入経路32のシートをエスケープ経路38か搬送経路42経路か、または搬送経路42をスイッチバック搬送してくるシートを分岐経路70に選択的に位置して案内する変更フラッパ78が配置されている。
このスイッチバック搬送は、搬送経路42の切り替えゲート37の直後に配置されたシートセンサ42Sがシート後端の通過を検出した後、搬送ローラ44を他方回転させることよっておこなわれる。この他方回転のときは、切り替えゲート37が搬入経路32を塞ぐ位置(図3破線位置)に移動しており、これによりシートは分岐経路70に搬送され、分岐ローラ72によって引き継ぎ搬送される、シート後端が所定位置到達するとこの分岐ローラ72を停止して、分岐経路70でシートを待機状態とする。
ここで、第1処理トレイ54へのシートの集積について説明する。この第1処理トレイ54への集積は、搬送ローラ44から放出したシートを下流側に位置する出口ローラ48の他方回転で第1処理トレイ54の傾斜面を図3右側に搬送する。この搬送されたシートを突起付ベルト146が巻回されたかき込みコロ56を図示反時計方向に回転して移送する。この移送によりシートの搬送方向先端は他面の綴じ基準となる基準面57に当接して停止する。このとき上記かき込みコロ56はシート上を滑り、シート先端が基準面に当接後に座屈することを防いでいる。つまり、出口ローラ48は搬送ローラ44から排出されたシートをスイッチバック搬送して第1処理トレイ54の基準面57に送る機能を有している。
シートが搬送ローラ44から放出されることに出口ローラ48とかき込みコロの回転によりシートを基準面57に送り第1処理トレイ54上に積み重ねていく。また、この積み重ね動作に合わせて、整合板58をシート幅方向の両側から当接させてシートを第1処理トレイ54の幅方向中央に整合する。このような積み重ねと整合を束とする指定の枚数になるまで繰り返す。指定枚数になると、今度は移動台63の上をシートの端面をシート幅方向に移動する端面綴じユニット62を所望の綴じ位置に移動する。この移動は、移動台63にシート幅方向に設けられた図示の溝レールに端面綴じユニット62の移動ピン62bが勘合して案内されてなされる。
端面綴じユニット62で綴じ処理されたシート束は、第1処理トレイ54下の右プーリ65と左プーリ66に架け渡された基準面移動ベルト64の図示反時計方向の移動により、この基準面移動ベルト64に連結された基準面57が図示左方向に移動することにより、シート束の綴じ端面側を第1排紙トレイ24に向けて押し出す。この押し出しとともに第1処理トレイ54の出口に配置された出口ローラ48で綴じられたシート束を表裏から押圧し、時計方向の回転により第1排紙トレイ24に綴じられたシート束を排出する。
シート束を集積する第1排紙トレイ24について説明する。図3に示す様にこの第1排紙トレイ24は第1処理トレイ54と傾斜角度を略同様にして配置され、第1処理トレイ54から排出される綴じシート束や搬送経路42から搬送ローラ44、出口ローラ48によって排出される1枚毎のシートも集積する。
この第1排紙トレイ24の底面側には、第1排紙トレイ24を昇降する昇降モータ24Mが設けられ、この駆動は昇降ピニオン109に伝達される。昇降ピニオン109は、装置フレーム20の立ち面28の両側に上下に固定して設けられた昇降ラック107に係合している。また、特に図示していないが、第1排紙トレイ24の立ち面28に設けられた昇降レールで上下を案内している。
[搬送上ローラ44aの回転駆動]
まず搬送上ローラ44aと搬送下ローラ44bからなる搬送ローラ44の駆動は、搬送ローラモータ44Mで行われる。この搬送ローラモータ44Mはハイブリッド型のステッピングモータから構成され、モータ軸の回転速度を検出する速度検出センサ44Sが配置されている。この搬送ローラモータ44Mの駆動は、伝達ギア120、122、伝達ベルト124を介してアームギア126に伝達される。このアームギア126から駆動は、搬送ローラ支持アーム136に支持された搬送上ローラ44aの上ローラ軸44ujに伝達ベルト128で伝達される。
また、搬送上ローラ44aは固定された搬送下ローラ44bに対して離接するためアームギア126の軸を中心に回動されるように取り付けられている。この離接は、アームギア126の軸に取り付けられた後方扇形ギアを有し、先端側の移動アーム先に搬送上ローラ44aを付勢するバネ134が取り付けられた搬送ローラ移動アーム130によって行われる。すなわち、上記の後方扇形ギアに係合する搬送ローラ移動アームモータ130Mを正逆転駆動することにより、一方向回転により矢印Oの解放方向に、他方回転により矢印Cの搬送下ローラ44bに圧接する矢印Cの圧接方向に移動する。なお、搬送ローラ移動アームモータ130Mもステッピングモータで構成されるとともに、搬送ローラ移動アーム130の位置を搬送ローラ移動アームセンサ130Sで検出するようになっている。
搬送下ローラ44bの回転駆動は、搬送ローラモータ44Mの駆動を、伝達ギア120、伝達ベルト138を介して搬送下ローラ軸44sjに個設された受けギア142伝達して行われる。
また、この受けギア142からの駆動は、ワンウェイクラッチ付ギア144、伝達ベルトの役割もする突起付ベルト146をかき込みコロ56を回転する。このかき込みコロ56は、ワンウェイクラッチ付ギア144を介して伝達されているので、既に説明したように受けギア142が正逆回転しても図4の実線矢印方向のみにしか回転せず、第1処理トレイ54の基準面57の方向のみに移送する。
また、搬送ローラモータ44Mの駆動は、伝達ギア120、伝達ベルト148を介して、分岐経路70中でシートを搬送する分岐ローラ72の分岐下ローラ72bの分岐下ローラ軸72sjにも伝達される。
以上の構成により、搬送ローラモータ44Mの正逆回転に従い、搬送ローラ44、分岐ローラ72は図示実線矢印方向の一方向と破線矢印方向の他方向(スイッチバック方向)に、かき込みローラは実線矢印方向の基準面57方向に回転する。また、この搬送ローラモータ44Mは、シートを第1処理トレイ54側に搬送する際には約1100mm/sで、分岐経路70側へのスイッチバック搬送の際は約1100mm/sまたはこれより低速の約600mm/sの速度でシート搬送ができるよう任意に設定可能となっている。この速度は起動から回転設定速度であり、平均速度はこの設定値より低くなるが、何れにしてもシートの搬送方向やシート長さあるいは待機搬送か第2トレイ搬送かの搬送モード等で搬送速度が可変となるようになっている。この速度設定については後述する。
出口上ローラ48aと出口下ローラ48bからなる出口ローラ48の駆動は、出口ローラモータ48Mで行われる。この出口ローラモータ48Mもハイブリッド型のステッピングモータから構成され、モータ軸の回転速度を検出する速度検出センサ48Sも同様に配置されている。この出口ローラモータ48Mの駆動は、伝達ギア150、152、伝達ベルト154を介して出口アームギア156に伝達される。出口アームギア156から駆動は、出口ローラ支持アーム166に支持された出口上ローラ48aの出口上ローラ軸に伝達ベルト158で伝達される。
出口上ローラ48aは固定された出口下ローラ48bに対して離接するため出口アームギア156の軸を中心に回動されるように取り付けられている。この離接は、出口アームギア156の軸に取り付けられた後方扇形ギアを有し、先端側の移動アーム先に出口上ローラ48aを付勢するバネ164が取り付けられた出口ローラ移動アーム160によって行われる。上記の後方扇形ギアに係合する出口ローラ移動アームモータ160Mを正逆転駆動することにより、一方向回転により矢印Oの解放方向に、他方回転により矢印Cの出口下ローラ48bに圧接する矢印Cの圧接方向に移動する。なお、出口ローラ移動アームモータ160Mもステッピングモータで構成されるとともに、出口ローラ移動アーム160の位置を出口ローラ移動アームセンサ160Sで検出するようになっている。
また、出口下ローラ48bの回転駆動は、出口ローラモータ48Mの駆動を、伝達ギア150、伝達ベルト168を介して出口下ローラ軸48sjに個設された受けギア169に伝達して行われる。
以上の構成により、出口ローラモータ48Mの正逆回転に従い、出口ローラ48は図示実線矢印方向の一方向と破線矢印方向の他方向(シートが搬送ローラ44から放出されてから第1処理トレイ54上で基準面57へのスイッチバック方向)に回転する。また、この出口ローラモータ48Mは、搬送ローラ44から引き継ぎ搬送する場合は約1100mm/sで、引き継ぎ基準面方向へのスイッチバック搬送の場合は約600mm/sで、第1処理トレイ54のシート束を基準面57の移動と協働して第1排紙トレイ24に排出する場合は約300mm/sの速度でシート搬送ができるよう設定可能となっている。すなわちこの出口ローラモータ48Mは約1100mm/sから約300mm/sの範囲での速度設定が可能としている。
なお、この実施の態様においては、待機搬送する場合のスイッチバック搬送時など搬送ローラ44でシート搬送を行っている場合は、駆動モータが分かれていて連動が難しいので、この出口上ローラ48aは出口下ローラ48bから解放された離間位置に位置している。
既に、第1排紙トレイ24の昇降の機構は、図3で説明したが、図5により昇降位置の設定について述べる。昇降位置の設定は、紙面センサ24Sの紙面または第1排紙トレイ24上面の検出よって行われるが、この紙面センサ24Sは一端が回動自在に軸支されたセンサフラグ24fを検出することによって行われる。また、第1排紙トレイ24載置面には、シートが載置しているか否かを検出するエンプティセンサ25が設けられている。したがって、このエンプティセンサ25がONしている場合は、紙面センサ24Sはシート上面を検出していることになり、OFFの場合は、シートが載置されていない載置面の高さを検出していることになる。
ところで、第1排紙トレイ24の昇降位置は、第1処理トレイ54からシート束が排出されるときは、図5示されたL1+L2距離の24Sm位置に載置面あるいは紙面が位置するように設定してある。また、シートが1枚ずつ排紙される場合には、シートの落下範囲を短くするL1距離の24Sh位置に載置面あるいは紙面が位置するように上昇設定する。また、搬送ローラ44でスイッチバク搬送するシートが短い場合や端面綴じのため分岐経路70に待機させるためのスイッチバック搬送である場合には、スイッチバックするシートの先端が第1排紙トレイ24に載置しているシートや載置台に触れないようにL1+L2+L3距離の24SL位置に下降設定する。
さらに、搬送ローラ44でスイッチバック搬送するシートが長い場合や中綴じのため分岐経路に搬送するためのスイッチバック搬送である場合には、スイッチバック搬送するシート先端の曲がりやバタつきを抑えるように案内するため段差範囲を短くするL1距離の24Sh位置に載置面あるいは紙面が位置するように上昇設定も行っている。
なお、上記の端面綴じ処理の完了は、シート束を第1処理トレイ54から第1排紙トレイ24に排出動作が完了するのみではなく、第1処理トレイ54上の整合板58の初期設定動作や基準面移動ベルト64の初期位置復帰あるいはその他次シートを受け入れるために各機構を初期位置設定することを含む。
[端面綴じのための待機搬送]
まず、図6から図8により第1処理トレイ54に集積してシート束に端面綴じするために搬送ローラ44を逆転して分岐経路70に待機し、その後再び第1処理トレイ54側に搬送する待機搬送について説明する。
図6から図8では端面綴じに比較的良く使用されるA4ヨコの場合を例にし、SLは搬送経路42のシートセンサ42Sから出口ローラ48の出口位置(第1処理トレイ出口50)迄の距離を示している。この実施態様にあっては、SLは120ミリから130ミリとしている。したがって、シートはこのSLの倍弱の長さであり、図6(a)の様に約半分弱が機外にはみ出る状状態となる。
分岐ローラ72によって分岐経路70下流側に向かって搬送する。この際の搬送ローラモータ44Mの搬送速度もシートを1100mm/sによって搬送するように高速に設定されている。もちろん、搬送ローラモータ44Mは正転から逆転の際に一旦停止するので、この1100mm/sを搬送目標速度して設定されており、平均速度はもう少し遅くなるが、画像形成装置画からのシート搬入に間に合うように高速搬送している。
なお、この2枚を重ね合わせる際には、搬入ローラモータ34M及び搬送ローラモータ44Mとも1100mm/sを搬送到達速度として同速でシートを搬送するように設定されている。
以上の様に、図6から図8の端面綴じのための待機搬送では搬送ローラ44のスイッチバック搬送速度は1100mm/sをその設定速度として高速搬送を行っている。
次に、図9、図10により第2トレイとしてのスタッカ(第2処理トレイ)84にシートを集積してシート束のシート搬送方向中程に中綴じするために、搬送ローラ44を逆転して分岐経路70を介してスタッカに送る「第2トレイ搬送」について説明する。
図9、図10では中綴じ比較的良く使用されるA3シートの場合を例にし、先の端面綴じ同様にSLは搬送経路42のシートセンサ42Sから出口ローラ48の出口位置(第1処理トレイ出口50)迄の距離を示している。この実施態様にあっては、SLは120ミリから130ミリなので、中綴じ用のシートはこのSLの3倍半程度の長さであり、図9(a)の様に約3分の2以上が機外にはみ出る状状態となる。
そして、この1枚目のシート(sheet1)が同速度の600mm/sで回転している分岐ローラ72にニップされると、切り替えゲート37を、搬送経路42を解放する位置(エスケープ経路を塞ぐ位置)に移動する。これとともに搬送ローラ44の搬送上ローラ44aを搬送下ローラ44bから離間して次のシート(sheet2)の搬入を待つ。
このすれ違い搬送は、先のシートを減速して搬送するため、次シートの待機時間をなくしたり、あるいは少なくしたりするために行われる。
以上の様に、図9、図10の中綴じのための第2トレイ搬送では搬送ローラ44のスイッチバック搬送速度は600mm/sをその設定速度として減速搬送を行って、シートのスイッチバック搬送時のバタつきや曲がりを少なくしている。
[端面綴じか中綴じによるスイッチバック速度の減速]
まず、図11に示す様に、画像形成部2のコントロールパネル18から「端面綴じモード」「中綴じモード」が設定されると、これを確認する(Step10)。これが端面綴じである場合は、比較的長さの短いシートが多用されるので、スイッチバック搬送の速度を1100mm/sのまま行う(Step20)。これにより、例えば、1枚から3枚でまで一旦スイッチバック搬送して分岐経路70に待機(分岐経路待機)させ、後続シートと合わせて再び第1処理トレイ54側にスイッチバック搬送する。この待機搬送が完了すると終了し次の工程に移行する。
次に、図12の流れ図によりこれまで説明した実施態様の変形例について説明する。
これまで図11迄の実施の態様にあっては、綴じモードが第1処理トレイ54上のシート束の端面を綴じる端面綴じか、スタッカ84に集積されたシート束を綴じる中綴じかにより、一律スイッチバック搬送の速度を1100mm/sのまま行うか、1100mm/sから600mm/sに減速して行うか選択していた。これでもおおよその処理はカバーできるが、端面綴じであっても搬送距離間の長いシートがあり、一方中綴じであっても比較的短いシートを処理することが発生する。
図12のフローを採用することによって、端面綴じ時の比較的長いシート、または中綴じ時の比較的短いシートも安定して送るようにしたものである。
すなわち、画像形成部2のコントロールパネル18から「端面綴じモード」「中綴じモード」が設定されると、これを確認する(Step100)。これが端面綴じである場合には、図示左側に進み、端面綴じを行うシートの長さが所定長さより長いか否かを確認する(Step110)。この変形にあっては、シートサイズがB5、A4ヨコ、レターの場合は短いと設定し、これを越える例えば、A3、B4、リーガル及びA4タテの長さを長いと設定している。そして、短い場合には、スイッチバック搬送の速度を1100mm/sのまま行う(Step120)。これにより、例えば1枚から3枚でまで一旦スイッチバック搬送して分岐経路70に待機(分岐経路待機)させ、再び第1処理トレイ54側にスイッチバック搬送する。この待機搬送が完了すると終了し、次の工程に移行する。
なお、この変形例におけるシートサイズの認識は画像形成制御部200からサイズ情報を得て設定する。あるいはシート処理装置Bの搬入口30付近にサイズ検出のセンサを配置して検出して良い。
「端面綴じモード」「中綴じモード」が設定され、中綴じである場合には、図示右側に進み、中綴じを行うシートの長さが所定長さより長いか否かを確認する(Step170)。この変形にあっては、シートサイズがA4タテの場合は短いと設定し、これを例えば、A3、B4、リーガルは長いと設定している。ここで端面綴じでは長いとしていたA4タテを、この中綴じではあえて短いとして設定している。これは、中綴じおけるA4タテサイズは中綴じを行うシート長さにあっては短いシートの方に分類され、比較的高速処理が求められ易く、また分岐ローラ72が正逆転のために停止することなく回転するので整合性もそれほど悪化しないため、端面綴じと判断基準を変えている。
上記でシート長さが長いとされると、搬送ローラ44によるスイッチバック搬送速度を1100mm/sから600mm/sに速度を減速してスイッチバック搬送を行う(Step200)。この場合、第2トレイ搬送を後続シートとの間で行うことを確認(Step210)し、先行シートが分岐ローラ72にニップされた後に次のシートとの間ですれ違い搬送を実施する(Step220)。
束とする後続シートがない場合は、第2トレイ搬送の処理が完了したとして、中綴じなど次の工程に移行する。
上述した画像形成装置のシステム制御構成を図12のブロック図に従って説明する。図1に示す画像形成装置のシステムは画像形成装置Aの画像形成制御部200とシート処理装置Bのシート処理制御部204(制御CPU)を備えている。画像形成制御部200は、給紙制御部202と入力部203を備えている。そしてこの入力部203に設けられたコントロールパネル18から「プリントモード」「シート処理モード」の設定を行うことは既に述べた通りである。
さらに、シート処理制御部204は、中綴じしたシート束を二つ折りにして第2排紙トレイ26に排出する折りローラ・折りブレード・排出モータ92Mを制御するなか折り・排出制御部218も備えている。
上記の各制御部と搬送されるシート長さを検出する各センサと各駆動モータとのつながり等は既に各動作の態様においても述べた通りである。
上述のように構成された本実施態様のシート処理制御部204はシート処理装置Bに、例えば「プリントアウトモード」「端面綴じモード」「中綴じモード」等に実行させる。以下、この処理モードについて述べる。
(1)「プリントアウトモード」
画像形成装置Aの本体排出口3から画像形成されたシートを受け入れ、このシートを搬送ローラ44や出口ローラ48で第1排紙トレイ24に収容する。
(2)「端面綴じモード」
本体排出口3から画像形成されたシートを第1処理トレイ54に受け入れシートを束状に部揃えして端面綴じユニット62で綴じ処理した後、第1排紙トレイ24に収納する。なお、この端面綴じ処理にあっては、本体排出口3からの後続シートの排出を停止しないように、先行シートをスイッチバック搬送して分岐経路70に一時待機する「待機搬送」を行うことがある。
(3)「中綴じモード」
画像形成装置Aの本体排出口3から画像形成されたシートをスタッカ84に受け入れ、シートを束状に部揃えし中綴じユニット82でシートの受け入れ搬送方向の略中央を綴じ、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ26に収納する。
なお、この中綴じ処理にあたっては、本体排出口3からのシートを第1排紙トレイ24上に一旦排出し、その後分岐経路70にスイッチバック搬送してスタッカ84に搬送する「第2トレイ搬送」を行っている。
1.シートを受け入れて第1トレイ(第1処理トレイ54)にシートを搬送する搬送経路42と、この搬送経路42から分岐してシートを第2トレイ(スタッカ84)に搬送する分岐経路70と、上記搬送経路42と分岐経路70との分岐位置36よりも下流側の搬送経路42に位置し、シートを第1トレイ(第1処理トレイ54)または分岐経路70の何れの方向にも搬送可能な第1搬送ローラ(搬送ローラ44)と、上記分岐経路70に位置しシートを第2トレイ(スタッカ84)または搬送経路42の何れの方向にも搬送可能な第2搬送ローラ(分岐ローラ72)と、上記第1搬送ローラ(搬送ローラ44)及び第2搬送ローラ(分岐ローラ72)を制御する制御部(シート処理制御部204)とを備え、この制御部(シート処理制御部204)は、搬送経路42を搬送されるシートが分岐位置36を通過後にシートをスイッチバック搬送して上記分岐経路70に一旦待機させ後続シートと合わせて第1トレイ(第1処理トレイ54)に搬送する待機搬送と、搬送経路42を搬送されるシートが分岐位置36を通過後にスイッチバック搬送して分岐経路70を経由して第2トレイ(スタッカ84)に搬送する第2トレイ搬送を行うとともに、この第2トレイ搬送時のスイッチバック搬送速度と待機搬送時のスイッチバック搬送速度とを異ならせるシート処理装置である。
これによれば、第2トレイ搬送ローラ44のスイッチバック搬送の速度と待機搬送のスイッチバック搬送の速度とを異ならせたので、その搬送に適した速度でシートのスイッチバック搬送が行え、スイッチバック搬送時のシートのバタつきや曲がりの拡大を抑えることができる。
これによれば、比較的短いシートを使用して高速処理が求められる待機搬送よりも、比較的長いシートを搬送する第2トレイ搬送のスイッチバック搬送を遅くしたので、シートのバタつきや曲がりを抑えることができる。
これによれば、比較的高速処理が求められる端面綴じと、比較的長いシートを綴じる中綴じが適切に行うことができる。
これによれば、第2搬送のスイッチバック搬送もシート長さが短い場合には、減速することをしないので、高速処理の要求に答えることができる。
これによれば、スイッチバック搬送を減速して行う第2トレイ搬送の場合に、搬送上ローラ44aを解放位置に移動して先行シートと次シートのすれ違い搬送ローラ44を可能としたので、シートの安定搬送ができるとともに生産性をあまり落とすことがなく処理できる。
これによれば、比較的短いシートを使用する待機搬送のスイッチバック搬送速度より、比較的長いシートを使用する第2トレイ搬送のスイッチバック搬送の速度を遅くしたので、第2トレイ搬送のシートのバタつきや曲がりを抑えることができる。
これによれば、スイッチバック搬送を減速して行う第2トレイ搬送の場合に、搬送上ローラ44aを解放位置に移動して先行シートと次シートのすれ違い搬送ローラ44を可能としたので、シートの安定搬送ができるとともに生産性をあまり落とすことがなく処理できる。
この画像形成部からのシートに所定の処理を施すシート処理装置とから構成され、このシート処理装置は上記1ないし7の何れかに記載の構成を備えている画像形成装置である。
これによれば、上記1ないし7の効果を奏する画像形成装置が提供できる。
B シート処理装置
20 装置フレーム
24 第1排紙トレイ
26 第2排紙トレイ
30 搬入口
32 搬入経路
36 分岐位置
37 切り替えゲート
42 搬送経路
44 搬送ローラ
48 出口ローラ
54 第1処理トレイ(第1トレイ)
57 基準面
58 整合板
60 端面綴じ部
62 端面綴じユニット
70 分岐経路
72 分岐ローラ
80 中綴じ部
81 中綴じ整合板
82 中綴じユニット
84 スタッカ(第2処理トレイ/第2トレイ)
204 シート処理制御部
210 シート搬送制御部
Claims (8)
- シートを受け入れて第1トレイにシートを搬送する搬送経路と、
この搬送経路から分岐してシートを第2トレイに搬送する分岐経路と、
上記搬送経路と分岐経路との分岐位置よりも下流側の前記搬送経路に位置し、シートを前記第1トレイまたは前記分岐経路の何れの方向にも搬送可能な第1搬送ローラと、
上記分岐経路に位置しシートを上記第2トレイまたは上記搬送経路の何れの方向にも搬送可能な第2搬送ローラと、
上記第1搬送ローラ及び第2搬送ローラを制御する制御部とを備え、
上記制御部は、前記搬送経路を搬送されるシートが前記分岐位置を通過後にシートをスイッチバック搬送して上記分岐経路に一旦待機させ後続シートと合わせて上記第1トレイに搬送する待機搬送と、上記搬送経路を搬送されるシートが上記分岐位置を通過後にスイッチバック搬送して上記分岐経路を経由して上記第2トレイに搬送する第2トレイ搬送を行うとともに、この第2トレイ搬送時のスイッチバック搬送速度と待機搬送時のスイッチバック搬送速度とを異ならせることを特徴とする特徴とするシート処理装置。 - 上記第2トレイ搬送時のスイッチバック搬送速度を、上記待機搬送時のスイッチバック搬送速度よりも遅くすることを特徴とする特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
- 上記搬送経路の下流端に配置された上記第1トレイの下流側にシートを集積する排紙トレイが配置されるとともに、前記第1トレイにはシート束の端面を綴じる端面綴じユニットが、上記第2トレイにはシート搬送方向の略中央を綴じる中綴じユニットが夫々配設されていることを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
- 上記制御部は、上記搬送経路を搬送されるシートの長さを認識し、搬送されるシートが所定長さよりも短い場合には、上記第2トレイ搬送のスイッチバック搬送速度を上記待機搬送のスイッチバック搬送速度と略同一速度とする請求項1に記載のシート処理装置。
- 前記第1搬送ローラはさらに搬送するシートをニップする圧接位置とシートのニップを解放する離間位置とに移動可能に構成され、前記制御部は、上記第2トレイ搬送のスイッチバック搬送時にシートが上記第2搬送ローラにニップされた後は、前記第1搬送ローラを離間位置に移動して次シートを受け入れ可能とすることを特徴とする請求項3に記載のシート処理装置。
- 装置フレームと、
シートを受け入れてシートを搬送する搬送経路と、
この搬送経路の下流側に位置しシートの端面を綴じる端面綴じユニットが配設された第1トレイと、
上記第1トレイから排出されるシートを集積する前記第1トレイ下流側の装置フレーム外側に位置する排紙トレイと、
上記搬送経路の前記第1トレイ上流側の分岐位置で分岐する分岐経路と、
前記分岐経路の下流側に位置し、シートの搬送方向中程を綴じる中綴じユニットが配設された第2トレイと、
上記分岐位置よりも下流側の上記搬送経路に位置し、シートを上記第1トレイ方向及びこの方向から反対の上記分岐経路方向の何れの方向にも搬送可能な第1搬送ローラと、
上記分岐経路に位置しシートを上記第2トレイ方向とこれと反対側の搬送経路方向の何れの方向にも搬送可能な第2搬送ローラと、
上記第1搬送ローラ及び第2搬送ローラを制御する制御部とを備え、
前記制御部は、上記搬送経路を搬送されるシートが上記分岐位置を通過後にシートをスイッチバック搬送して上記分岐経路に一旦待機させ後続シートと合わせて第1トレイに搬送する待機搬送と、搬送経路を搬送されるシートが分岐位置を通過後にスイッチバック搬送して分岐経路を経由して第2トレイに搬送する第2トレイ搬送を行うとともに、前記第2トレイ搬送時のスイッチバック搬送速度を前記待機搬送のスイッチバック搬送速度よりも遅くすることを特徴とするシート処理装置。 - 前記第1搬送ローラはさらに搬送するシートをニップする圧接位置とシートのニップを解放する離間位置とに移動可能に構成され、前記制御部は、上記第2トレイ搬送のスイッチバック搬送時にシートが上記第2搬送ローラにニップされた後は前記第1搬送ローラを離間位置に移動して次シートを受け入れ可能とすることを特徴とする請求項6に記載のシート処理装置。
- 順次シート上に画像形成する画像形成部と、
この画像形成部からのシートに所定の処理を施すシート処理装置とから構成され、このシート処理装置は請求項1乃至7の何れかの項に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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