JP6889536B2 - シート処理装置およびこれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Description
この要請に答えるものとして、特許文献1に示す装置が提案されている。この装置は、添付の図22に示すものであって、画像形成装置に装着されるシート処理装置BOとなっている。このシート処理装置BOは、比較的大容量のシートを載置トレイTに載置して綴じユニットTSPで綴じを行い集積トレイATに排出ローラRで束として排出するものである。また、シートの中綴じために装置入り口で搬送経路を分岐して、中綴じトレイNT及びこのトレイの中ほどにシート搬送への中ほどを綴じる中綴じユニットNSPも備えている。
図1に示す画像形成システムは、画像形成装置Aとシート処理装置Bとから構成されている。そして画像形成装置Aの本体排出口3にシート処理装置Bの搬入口30が連結され、画像形成装置Aで画像形成されたシートをシート処理装置Bでステープル綴じして第1集積トレイ24または第2集積トレイ26に収納するように構成されている。また、第1集積トレイ24の上方には綴じ処理を行わず直接シートを収納するエスケープトレイ22が配設されている。
画像形成装置Aについて図1に従って説明する。この画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排出口3から排出するように構成されている。給紙部1は複数サイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。
シート処理装置Bは図1及び図2に示す様に、装置フレーム20の一方に設けられたシートの搬入口30と、これと反対の外側に設けられた1枚シートや比較的厚いシートを集積するエスケープトレイ22が配置されている。このエスケープトレイ22の下方には、端面綴じ処理したシートや比較的量が多いシートを集積する昇降可能な第1集積トレイ24が位置している。さらにこの第1集積トレイ24の下方には、中綴じあるいは折り処理されたシートを集積する第2集積トレイ26が設けられている。なお、この発明で端面とは、シートの端部周辺の面、すなわちシート縁部の表裏面を示している。したがって、端面綴じ処理とは、シート束の端部を綴じることを意味している。
このシート処理装置Bの上記搬入口30からは、搬入経路32から載置トレイ出口(排出口)50に向かって略直線的に延びる搬送経路42が配置されている。搬入経路32にはパンチユニット31が設けられ、シートの端面や必要に応じて搬送方向の中程にパンチ処理する。このパンチユニット31の搬入経路32を挟んだ下方にはパンチ処理時に発生するパンチ屑を集積するパンチ屑ボックス31bが装置フレーム20に着脱自在に設けられている。
また、搬送経路42は、シートをエスケープトレイ22に案内するエスケープ経路38と、比較的長いシートを中綴じ処理や折り処理するために第2処理トレイ(第2載置トレイ)となるスタッカ84に案内する分岐経路70とに、分岐位置36で分岐されている。この分岐位置36には、シートを搬送経路42にそのまま搬送するか、エスケープ経路38に搬送するか、搬送経路42上でスイッチバックさせて分岐経路70に案内するかを選択するための経路の切り替えゲート37が設けられている。
ところで、搬送経路42の搬送経路出口46の下方には載置トレイ54(第1処理トレイ)が設けられその下端側には、この載置トレイ54上に一時集積したシートの端面を綴じる端面綴じ部60が位置している。この端面綴じ部60については、追って図3と図5により説明する。
一方、比較的長いシートを上記の搬送経路42を載置トレイ54方向に一旦搬送し、切り替えゲート37の下流側に搬送後、今度はスイッチバック搬送して分岐経路70に搬送して分岐出口76から第2載置トレイであるスタッカ84に集積する。このスタッカ84には集積したシートの中ほどを綴じる中綴じ部80が配置されている。図2に示す様に分岐出口76には、分岐排出ローラ74からスタッカ84にシートが搬入される毎にシートを図示左側に付勢して先行シート後端と次シート先端の衝突を防止する変更フラッパ78が設けられている。
スタッカ84にはシートの搬入位置を規定するストッパ85が位置している。このストッパ85は、スタッカ84の側方で上プーリ86と下プーリ87に張設された移動ベルト88をストッパ移動モータ85Mで駆動することにより図示矢印方向に移動する。ストッパ85の位置は、シートがスタッカ84に搬入の際にシートの後端が上記の変更フラッパ78で変更できる位置、シートの搬送方向の略中央を中綴じユニット82で中綴じを行う位置、及び中綴じされた位置を折りローラ92対に往復動する折りブレード94で押し込んでシートの束を二つ折りする位置に夫々停止する。また、折りローラ92の上下には、シートのスタッカ84の搬入の都度シート幅方向からシートの両側縁を押圧して揃え動作を行う中綴じ整合板81が設けられている。
中綴じ部80には、シートの束を、例えばステープル針を中綴じユニット82内のドライバによって打ち込み、これに対向する位置に設けられステープル針の脚部を折り曲げるアンビル83が設けられている。この中綴じユニット82は既に広く知られているので、ここでの説明を省略するが、綴じ手段としてはステープル針をシート束に貫通して綴じるのみではなく、シートの搬送方向中央に接着剤を塗布して、シートを貼り合せて束とする機構であってもよい。
上記の中綴じユニット82で綴じられたシート束は、折りローラ92とこれにシート束を押し込む折りブレード94によって、二つ折りにされながらのこの折りローラ92とその下流側に位置する束排出ローラ96によって、第2集積トレイ26に排出される。この第2集積トレイ26には、折り処理されその背側を先端側として排出される折りシート束を第2集積トレイ26に落下させる先端に回転自在のコロを設け揺動自在の押えローラ102と、集積した折りシート束が広がらないように上から押える押えレバー104が取り付けられている。この押えローラ102と押えレバー104により折りシート束が開いてしまい集積性の低下を低減している。
ここで、図3により分岐位置36や端面綴じ部60について、さらに説明を続ける。既に説明したようにここでは、搬入口30から搬入ローラ34が配置された搬入経路32、これから載置トレイ54方向に直線的に延びる搬送経路42、この搬送経路42から図示上方に延びるエスケープ経路38と下方に湾曲してシートをスタッカ84に案内する分岐経路(待機経路)70が示されている。分岐位置36には搬入経路32のシートをエスケープ経路38か搬送経路42か、または搬送経路42をスイッチバック搬送してくるシートを分岐経路70に選択的に位置して案内する切り替えゲート37が配置されている。
このスイッチバック搬送は、搬送経路42の切り替えゲート37の直後に配置されたシートセンサ42Sがシート後端の通過を検出した後、搬送ローラ44を他方回転させることよって行われる。この他方回転のときは、切り替えゲート37が搬入経路32を塞ぐ位置(図3破線位置)に移動しており、これによりシートは分岐経路70に搬送され、分岐ローラ72(第2搬送ローラ)によって引き継ぎ搬送される。シート後端が所定位置に到達するとこの分岐ローラ72を停止して、分岐経路70でシートを後続シートとして待機状態とする。このように、分岐ローラ72は搬送ローラ44と協同して1枚から複数枚の後続シートを分岐経路70に待機する。
ここで、載置トレイ54へのシートの搬入について説明する。この載置トレイ54への搬入は、搬送ローラ44から搬出したシートを下流側に位置する排出ローラ48の他方回転で載置トレイ54の傾斜面を図3右側に搬送する。この搬送されたシートを、かき込みコロ56を図示反時計方向に回転してさらに移送する。この移送によりシートの搬送方向先端は端面の綴じ基準となる基準面57に当接して停止する。このときかき込みコロ56はシート上を滑り、シート先端が基準面に当接後に座屈することをなるべく防ぐようにしている。このように、排出ローラ48は搬送ローラ44から排出されたシートを載置トレイ54上方でスイッチバック搬送して載置トレイ54の基準面57に送る機能を有している。
シートが搬送ローラ44から放出される度に、排出ローラ48とかき込みコロ56の回転によりシートを基準面57に送り載置トレイ54上に積み重ねていく。また、この積み重ね動作に合わせて、整合板58をシート幅方向の両側から当接させてシートを載置トレイ54の幅方向中央に整合する。このような積み重ねと整合を、束とする指定の枚数になるまで繰り返す。指定枚数になると、今度は移動台63の上をシートの端面をシート幅方向に移動する端面綴じユニット62を所望の綴じ位置に移動する。この移動は、移動台63にシート幅方向に設けられた図示の溝レールに端面綴じユニット62の移動ピン62bが嵌合して案内されてなされる。
端面綴じユニット62で綴じ処理されたシート束は、載置トレイ54下の右プーリ65と左プーリ66に架け渡された基準面移動ベルト64の図示反時計方向の移動により、この基準面移動ベルト64に連結された基準面57が図示左方向に移動することにより、移動部材としてシート束の綴じ端面側を第1集積トレイ24に向けて移動するように押し出す。この押し出しとともに載置トレイ54の出口に配置された排出ローラ48(排出上ローラ48aと排出下ローラ48b)で綴じられたシート束を表裏から押圧し、時計方向の回転により第1集積トレイ24に綴じられたシート束を排出する。
シート束を集積する第1集積トレイ24について触れておく。図3に示す様にこの第1集積トレイ24は、載置トレイ54と傾斜角度を略同様にして配置され、載置トレイ54から排出される綴じシート束や搬送経路42から搬送ローラ44、排出ローラ48によって排出される1枚毎のシートも集積する。
次に、図4により搬送ローラ44と排出ローラ48の回転駆動及び離接の構成について説明する。
まず、搬送上ローラ44aと搬送下ローラ44bからなる搬送ローラ44の駆動は、搬送ローラモータ44Mで行われる。この搬送ローラモータ44Mはハイブリッド型のステッピングモータから構成され、モータ軸の回転速度を検出する速度検出センサ44Sが配置されている。この搬送ローラモータ44Mの駆動は、伝達ギア120、122、伝達ベルト124を介してアームギア126に伝達される。このアームギア126から駆動は、搬送ローラ支持アーム136に支持された搬送上ローラ44aの上ローラ軸44ujに伝達ベルト128で伝達される。
また、搬送上ローラ44aは固定された搬送下ローラ44bに対して離接するためアームギア126の軸を中心に回動されるように取り付けられている。この離接は、アームギア126の軸に取り付けられた後方扇形ギアを有し、先端側の移動アーム先に搬送上ローラ44aを付勢するバネ134が取り付けられた搬送ローラ移動アーム130によって行われる。すなわち、上記の後方扇形ギアに係合する搬送ローラ移動アームモータ130Mを正逆転駆動することにより、一方向回転により矢印Oの解放方向に、他方回転により矢印Cの搬送下ローラ44bに圧接する矢印Cの圧接方向に移動する。なお、搬送ローラ移動アームモータ130Mもステッピングモータで構成されるとともに、搬送ローラ移動アーム130の位置を搬送ローラ移動アームセンサ130Sで検出するようになっている。
搬送下ローラ44bの回転駆動は、搬送ローラモータ44Mの駆動を、伝達ギア120、伝達ベルト138を介して搬送下ローラ軸44sjに個設された受けギア142に伝達して行われる。
次に、排出上ローラ48aと排出下ローラ48bからなる排出ローラ48の駆動は、排出ローラモータ48Mで行われる。この排出ローラモータ48Mもハイブリッド型のステッピングモータから構成され、モータ軸の回転速度を検出する速度検出センサ48Sも同様に配置されている。この排出ローラモータ48Mの駆動は、伝達ギア150、152、伝達ベルト154を介してアームギア156に伝達される。アームギア156から駆動は、排出ローラ支持アーム166に支持された排出上ローラ48aの排出上ローラ軸48ujに伝達ベルト158で伝達される。
排出上ローラ48aは、固定された排出下ローラ48bに対して離接するためアームギア156の軸を中心に回動されるように取り付けられている。この離接は、アームギア156の軸に取り付けられ、後方扇形ギアを有し先端側の移動アーム先に排出上ローラ48aを付勢するバネ164が取り付けられた排出ローラ移動アーム160によって行われる。上記の後方扇形ギアに係合する排出ローラ移動アームモータ160Mを正逆転駆動することにより、一方向回転により矢印Oの解放方向に、他方回転により矢印Cの排出下ローラ48bに圧接する矢印Cの圧接方向に移動する。
以上の構成により、排出ローラモータ48Mの正逆回転に従い、排出ローラ48は図示実線矢印方向の一方向と破線矢印方向の他方向(後続シートが搬送ローラ44から放出されてから載置トレイ54上で基準面57側へのスイッチバックする方向)に回転する。また、この排出ローラモータ48Mは、搬送ローラ44を所定の速度で駆動するように速度設定が変更可能としている。
こ こで、図3に戻って、上述した端面綴じのためスイッチバック搬送して分岐経路70に待機する後続シートの待機搬送について述べる。載置トレイ54の端面綴じユニット62で綴じ処理する場合に、画像形成装置Aの画像形成したシートの搬入する速度が速く、またシート間隔が短いために、先行するシート束の端面綴じ処理が完了しないのに後続シートが搬入されることを防ぐ必要がある。この為、搬入経路32を経て搬送経路42に搬送された後続シートの1枚目から2枚目までを一旦搬送経路42上でスイッチバック搬送し、このスイッチバック搬送したシートを分岐経路70に留め置いて待機させることが行われている。そして次の2枚目あるいは3枚目の後続シートと重ね合わせて送るように分岐経路70に待機したシートを繰り出す様にしてシート束間の間隔時間を確保する。(このことはたとえば、特許5248785号の図10に開示されている。)
なお、この実施の形態においては、搬送ローラ44によりシートは「待機搬送」を行う場合には、シート後端が搬送経路42と分岐経路70との分岐位置に配置されたシートセンサ42Sに検知されるとシートを分岐経路70にスイッチバック搬送して分岐経路70に位置する分岐ローラ72にニップさせてその後この分岐ローラ72の回転を停止する。また、分岐経路70の下流側に位置するスタッカ84に集積して中綴じ処理を行う「第2トレイ搬送」を行う場合、同様に搬送ローラ44によりスイッチバック搬送されたシートを分岐経路70の分岐ローラ72に送り停止させることなくスタッカ84に送る。
排出ローラ48は、先に説明したように排出上ローラ48aが揺動可能となっていて、下降して排出下ローラ48bに圧接する圧接位置(図4の破線位置)と、排出下ローラ48bから上昇した離間位置(図4の実線位置)に位置する。そして、載置トレイ54でシート束に綴じなどのシート処理がされた後に、このシート束を第1集積トレイ24に排出するために、まず基準面57を基準面移動ベルト64により、載置トレイ出口50側に移動して押し上げる。引き続き排出上ローラ48aを圧接位置に下降して、シート束を排出下ローラ48bと共にニップして載置トレイ出口50側にシート束を移送して、第1集積トレイ24に束排出する。
排出ローラ48によって、排出されるシート束は、載置トレイのシート処理部で処理される。本実施の態様のシート処理は、端縁面綴じユニット62で綴じる綴じ処理と、整合板58で載置トレイ54での位置を異ならせて排出して第1集積トレイ24で綴じられることなく区分けする、いわゆるジョグ処理が行われる。なお、このほかにも、糊付けによる貼り合わせやシートに穿孔するパンチ処理などもこのシート処理に含まれる。
なお、この載置トレイ54の上方フレームには、載置トレイ54に載置されるシート束の厚さ情報(シート束厚さ情報BPt)を取得する束厚センサ230が設けられている。ここでは束厚センサ230は反射式のセンサを使用しているが、シートに接触するレバーを回動式に設け、このレバーによってセンサ間を遮蔽する形式ものでもよい。
次に、図5から図16により載置トレイ54のシート束と分岐経路70に待機したシート及び引き続くシートの複数枚の後続シートとを排出ローラ48により同時に排出し、載置トレイ54のシート束を第1集積トレイ24に、後続シートを載置トレイ54にはスイッチバック搬入する動作について順に説明する。図5から図9までと図16により比較的薄い(枚数の少ない)シート束と後続シートとの同時束出しの動作を説明する。その後、図10から図13までと図16により比較的厚い(枚数の)多いシート束と後続シートとの同時束出しを説明し、図14及び図15により、この場合の後続シートの市と間隔の設定、及び載置トレイ54上で後続シートがスイッチバックする位置の設定及びこれらの関係について、順次説明する。
図5から図9までは載置トレイに比較的薄い束(3枚)を収納し、後続するシート(3枚)を待機させる一連の動作説明図ある。まず、図5(a)は、1枚目シートP1が載置トレイ54側へ搬送経路42から搬送ローラ44で搬送されている。この状態で、シート後端がシートセンサ42Sに検出され図示しないカウンターによって所定数カウントされると、搬送ローラ44から載置トレイ54に搬出される。この搬出と同時に、排出ローラ48の排出上ローラ48aを離間位置(図示破線)から排出下ローラ48bに圧接する圧接位置(図示実線)への移動を行う。その後この排出ローラ48を図示反時計方向に回転して1枚目シートP1を載置トレイ54上でスイッチバック搬送し、基準面57側に移送する。
ここからは、図10から図13までと図16により比較的厚い(枚数の)多いシート束との同時束出しを説明する。まず、図10は載置トレイに比較的厚い束(ここでは65枚を載置)を収納し、後続するシート(3枚)を待機させる図5に続く一連の動作説明図である。既に、図5で説明した通り搬入ローラ34で送られたシートが搬送ローラ44で載置トレイ54上に搬出される。シートは、さらに排出ローラ48によってスイッチバック搬送され、これをかき込みコロ56及び突起付ベルト146によって基準面57に当接して、指定された枚数を載置トレイ54に載置する。なお、これらの動作の開始に先立って、薄い束の載置と同様に図16の「後続シート相互のずらし量設定」と「後続シート載置トレイ上スイッチバック位置設定」をスタートさせている(S10)。
上述した画像形成装置のシステム制御構成を図17のブロック図に従って説明する。図1に示す画像形成装置のシステムは画像形成装置Aの画像形成制御部200とシート処理装置Bのシート処理制御部204(制御CPU)を備えている。画像形成制御部200は、給紙制御部202と入力部203を備えている。そしてこの入力部203に設けられたコントロールパネル18から「プリントモード」「シート処理モード」の設定を行うことは既に述べた通りである。
上述のように構成された本実施態様のシート処理制御部204はシート処理装置Bに、例えば「プリントアウトモード」「端面綴じモード(第1の処理)」「区分け(ジョグ)モード」、「中綴じモード」等に実行させる。以下、この処理モードについて述べる。
画像形成装置Aの本体排出口3から画像形成されたシートを受け入れ、このシートを搬送ローラ44や排出ローラ48で第1集積トレイ24に収容する。
本体排出口3から画像形成されたシートを載置トレイ54に受け入れシートを束状に部揃えして端面綴じユニット62で綴じ処理した後、第1集積トレイ24に収納する。なお、この端面綴じ処理にあっては、本体排出口3からの後続シートの排出を停止しないように、後続シートをスイッチバック搬送して分岐経路70に一時待機する「待機搬送」を行う。また、後続シート相互のずれ量wplの設定や、スイッチバック位置をシートセンサ42SからSBl分移動して設定することも行う。
本体排出口3から画像形成されたシートを載置トレイ54に受け入れシートを整合板58により1枚ずつフロント側リア側いずれかの方向に片寄せシフトして綴じることなく第1集積トレイ24に収納する。
画像形成装置Aの本体排出口3から画像形成されたシートをスタッカ84に受け入れ、シートを束状に部揃えし中綴じユニット82でシートの受け入れ搬送方向の略中央を綴じ、冊子状に折り畳んで第2集積トレイ26に収納する。この中綴じ処理にあたっては、本体排出口3からのシートを第1集積トレイ24上に一旦排出し、その後分岐経路70にスイッチバック搬送してスタッカ84に搬送する「第2トレイ搬送」を行っている。
図18には、第2の実施形態としてのシート処理装置Bが示され、図22と同じシート搬送経路を有している。この装置と図1〜図17に示した第1の実施形態のシート処理装置Bとの相違は、第1の実施形態の装置が、後続シートを待機する待機経路が中綴じをするためにシートを収納するスタッカ84に搬送する分岐経路70や分岐ローラ72を有しているのに対して、搬入経路32からのシートを搬入する搬入ローラ34と載置トレイ54との搬送経路42を比較的長く構成し、この経路を待機経路とした点である。この搬送経路42の中ほどには、待機するために搬送ローラ44によってスイッチバック搬送されるシートの待機させるための待機ローラ170を設けている。
このように構成した、第2の実施例のシート処理装置Bにおける載置トレイ54上のシート束BPの厚さと、複数の後続シート相互の間隔を変化させることについて図19により説明する。図19(a)は、載置トレイ54に比較的薄いシート束が載置され、排出ローラ48によって後続シートwp1wp2とともに同時の排出が開始される状態を示している。この場合にあっては、載置トレイ54のシート束は比較的薄いので、シート束BPを排出してからの排出上ローラ48aの下降する移動距離は小さいので、後続シートwp1wp2間相互の移動距離に影響を与えない。このため後続シートwp1wp2相互はずれ量wpl1とし、スイッチバック位置をシートセンサ42SからSBl1分移動した位置となるように設定している。
図20には、第3の実施形態としてのシート処理装置Bが示されている。この装置と図1〜図17に示した第1の実施形態および図18図19の第2の実施形態のシート処理装置Bとの相違は、第1及び第2の実施形態の装置が、載置トレイ54のシート束と後続シートを同時にニップしシート束を第1集積トレイ24に排出し後続シートを載置トレイ54にスイッチバックする排出ローラ48の排出上ローラ48aの支持アーム回転軸167が排出ローラ48の上流側に位置していたのに対して、第3の実施形態のものは排出上ローラ48aの支持アーム支点軸194が排出ローラ48よりも下流側に位置している。言い換えると、排出ローラ48の揺動支点が第1及び第2の実施形態のものは載置トレイ54上方にあるのに対して、第3実施形態のものは第1集積トレイ24上方に位置している。
上記のように、排出ローラ48の回動支点を排出ローラ48下流側とした第3の実施例のシート処理装置Bにおける載置トレイ54上のシート束BPの厚さにより複数の後続シート相互の間隔を変化させる関係について説明する。図21(a)は、載置トレイ54に比較的薄いシート束が載置され、排出ローラ48によって後続シートwp1wp2とともに同時の排出が開始される状態を示している。この場合にあっては、載置トレイ54のシート束は比較的薄いので、シート束BPを排出してからの排出上ローラ48aの下降する移動距離は小さいので、後続シートwp1wp2間相互の移動距離に影響を与えない。このため、図示実線の楕円内にあるように後続シートwp1wp2相互はずれ量wpl2とし、スイッチバック位置をシートセンサ42SからSBl2分移動した位置となるように設定している。
B シート処理装置
20 装置フレーム
24 第1集積トレイ(積載トレイ)
26 第2集積トレイ
30 搬入口
32 搬入経路
36 分岐位置
37 切り替えゲート
42 搬送経路
42S シートセンサ
44 搬送ローラ
48 排出ローラ
48a 排出上ローラ
48b 排出下ローラ
50 載置トレイ出口
54 載置トレイ(第1処理トレイ)
57 基準面(移動部材)
58 整合板
60 端面綴じ部
62 端面綴じユニット
70 分岐経路(待機経路)
72 分岐ローラ(第2搬送ローラ)
84 スタッカ(第2載置トレイ)
166 排出ローラ支持アーム
167 支持アーム回転軸
170 待機ローラ
176 シート押さえ
190 装置上部カバー
192 排出ローラアーム
194 支持アーム支点軸
196 上カバー解放支点
204 シート処理制御部
210 シート搬送制御部
230 束厚センサ
wpl1 後続シート間ずれ量
wpl2 後続シート間ずれ量
Bpl1 後続シートとシート束とのずらし量
Bpl2 後続シートとシート束とのずらし量
Claims (13)
- シートを所定の搬送方向に搬送する搬送ローラと、
上記搬送ローラから搬送されるシートを集積し、シート束として所定位置に載置する載置トレイと、
上記搬送方向において上記搬送ローラの上流側に設けられ、上記搬送ローラにより前記載置トレイに搬送されたシートに続いて、上記搬送ローラが搬送する後続シートを待機させる待機経路と、
上記搬送ローラと協同し、上記待機経路に上記後続シートを待機させた後、上記待機経路に待機された上記後続シートを上記待機経路から上記載置トレイへと搬送する第2搬送ローラと、
上記載置トレイから上記シート束を所定の排出方向に排出するための排出口と、
上記排出方向において上記載置トレイの下流側に設けられ、前記排出口から排出される上記シート束を集積する集積トレイと、
上記載置トレイの上記シート束と上記搬送ローラによって搬送される上記待機経路に待機された上記後続シートを含む複数枚の後続シートとを所定のずらし量を持った状態でニップして、上記シート束を上記集積トレイに排出すると共に複数枚の上記後続シートをスイッチバックして上記載置トレイに残置する揺動自在な排出ローラと、
上記排出ローラによりスイッチバックされた複数枚の上記後続シートを上記所定位置に送る送り部材と、
上記排出ローラによってニップされる複数枚の上記後続シート相互にずれを生じさせると共に、上記排出ローラによって排出される上記シート束が第1の厚さである場合、上記シート束が上記第1の厚さ未満の第2の厚さである場合よりも上記排出ローラによってニップされる複数枚の上記後続シート相互のずれ量を大きくするずれ量変更手段と、を備えたシート処理装置。 - 上記排出ローラの上記排出方向上流側を支点として上記排出ローラを揺動自在に支持する支持部材を備えた請求項1に記載のシート処理装置。
- 複数枚の上記後続シート相互のずれ量は、先行する後続シートの上記搬送方向先端と引き続く後続シートの上記搬送方向先端とのずれ量であって、上記ずれ量変更手段は、上記複数枚の上記後続シート相互のずれ量を上記第2搬送ローラの送り動作によって変更する請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載のシート処理装置。
- 前記搬送ローラと前記第2搬送ローラは、複数枚の上記後続シートを相互にずれた状態にして上記待機経路に待機させる請求項3に記載のシート処理装置。
- 上記ずれ量変更手段は、上記搬送ローラによって所定方向にスイッチバック搬送して上記第2搬送ローラに搬送される後続シートの上記所定方向の後端を、前記搬送ローラの上記搬送方向上流側に設けられたシートセンサによって検出した後に上記第2搬送ローラを停止して上記後続シートを上記待機経路の待機位置に待機させ、引き続き上記搬送ローラにより搬送される後続シートの上記搬送方向先端を上記シートセンサが検出した後に、上記待機経路の後続シートを上記搬送ローラに送る方向に上記第2搬送ローラを動作させると共に、上記後続シートが待機する上記待機位置を変えることによって複数枚の上記後続シート相互の上記ずれ量を変更する請求項4に記載のシート処理装置。
- 上記排出ローラは、複数枚の上記後続シートをスイッチバックして上記載置トレイに残置するスイッチバック位置を上記載置トレイに載置された上記シート束の厚さに応じて変更する請求項1に記載のシート処理装置。
- 上記スイッチバック位置は、上記排出ローラが複数枚の上記後続シートをスイッチバックし始める時の複数枚の上記後続シートの上記排出方向上流端の位置であり、上記排出ローラは、上記載置トレイに載置された上記シート束の厚さが第1の厚さである場合、上記シート束が上記第1の厚さ未満の第2の厚さである場合よりも、複数枚の上記後続シートのスイッチバック位置を上記排出方向において上記搬送ローラと上記排出ローラとの間であって上記排出ローラに近づく位置とする請求項6に記載のシート処理装置。
- 上記排出ローラは、複数枚の上記後続シートを上記載置トレイに残置するためにスイッチバックするタイミングを上記載置トレイに載置された上記シート束の厚さに応じて変更する請求項1に記載のシート処理装置。
- 上記排出ローラは、上記載置トレイに載置された上記シート束の厚さが第1の厚さである場合、上記シート束が上記第1の厚さ未満の第2の厚さである場合よりも、複数枚の上記後続シートをスイッチバックするタイミングを遅くする請求項8に記載のシート処理装置。
- 上記排出ローラは、上記載置トレイに載置された上記シート束の厚さが第1の厚さである場合、上記シート束が上記第1の厚さ未満の第2の厚さである場合よりも、上記載置トレイの上記シート束の上記排出方向先端と複数枚の上記後続シートの上記排出方向先端とのずらし量を小さくする請求項1に記載のシート処理装置。
- 上記待機経路は、上記第2搬送ローラが上記待機経路を挟んで上記載置トレイの反対側に配置され、上記第2搬送ローラによって搬送されるシートを集積してシート束を形成する第2載置トレイにシートを搬送する分岐経路として兼用される請求項1に記載のシート処理装置。
- 上記載置トレイの上記排出方向上流側に配置され、上記載置トレイの上記シート束の端部を綴じる端部綴じユニットと、上記第2載置トレイに配置され、上記第2載置トレイの上記シート束のシート搬送方向の中ほどを綴じる中綴じユニットとを備えた請求項11に記載のシート処理装置。
- シートに画像形成を行う画像形成部と、
上記画像形成部から搬送されるシートを受ける請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のシート処理装置と、を備えた画像形成装置。
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