JP3647783B2 - 導電体の熱圧着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)の電極と、可撓性印刷回路のリ−ド端子とを接続する導電体の熱圧着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話などの情報端末装置に使用されるLCDの電極と、プリント基板の配線層とを接続する際に、両者の間に、導電路が形成されている合成樹脂フィルムなどの可撓性材質からなる部材を介在させることがある。このような部材を介在させることにより、LCDの電極と、プリント基板の配線層との間の導電経路には自由度をもたせることができる。このため、両者の接続を円滑に行なうことができる。
【0003】
図22は、LCDの電極と、可撓性印刷回路のリ−ド端子とを接続する例を示す概略の斜視図である。図22において、30はLCD、30XはLCD30の一端に形成された段部30Yに設けられている電極である。なお、本明細書においては、このような電極30Xが形成されているLCD30を、以後「セル」と表現する。
【0004】
20は、フィルムなどの可撓性材質からなる部材に形成された可撓性印刷回路(Flexible Printed Circuit、以下FPCと略記する)、20XはFPC20の一端に形成されたリ−ド端子、20Yは導電路、20Zはプリント基板への接続部である。FPC20を反転させ、FPC20のリ−ド端子20XとLCD30の電極30Xとの導電体を熱圧着などにより電気的に接続する。
【0005】
図23は、FPC20のリ−ド端子20XとLCD30の電極30Xとの導電体の熱圧着装置の全体構成を示すブロック図である。図23において、Aはセルを供給するセルロ−ダ、Bはセルの電極洗浄や、異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film、以下ACFと略記する)をセルの電極に貼付る処理を行なう前処理部、CはFPCを供給するFPCロ−ダ、Dはセルの電極30XとFPC20のリ−ド端子20Xとの仮圧着部、Eはその本圧着部、FはFPCを接続したセル、すなわち製品を搬出するアンロ−ダ(搬出部)である。このように、仮圧着の後に本圧着することにより、セルとFPCとの接続を確実に行なうことができる。
【0006】
図23に示すように、FPCロ−ダCは、セルの移送方向に対して直交する方向に配置している。これは、図22で説明したように、セルの電極30Xに対してFPC20のリ−ド端子20Xを突き合わせるように移動させて熱圧着させるためである。すなわち、セルの電極30Xを上側にして仮圧着部Dに搬送したとする。この際に、FPC20はリ−ド端子20Xの面をセルの電極30X側に向けてFPCロ−ダCから搬送すると、FPC20の移動距離が短くなり、FPC20の搬送機構を簡略化することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、図23に示されている導電体の熱圧着装置は、FPCロ−ダCをセルの搬送方向に対して直交する方向に配置している。このため、導電体の熱圧着装置を設置する床面のW方向の寸法が大きくなり、スペ−スを有効に利用することができないという問題があった。
【0008】
また、セルの電極30XとFPC20のリ−ド端子20Xを正確に位置合わせしてから熱圧着する必要があるが、従来の導電体の熱圧着装置は、セルの電極30Xの位置を基準として、FPC20を移動させていた。FPC20は材質が薄く可撓性があるので風圧や振動の影響を受けやすく位置が変動するので、リ−ド端子20Xの位置を微調整することが困難になるという問題があった。
【0009】
更に、導電体の熱圧着装置を操作するためのキ−ボ−ドやマウスからなる入力操作部が必要となるが、従来の導電体の熱圧着装置は、本体フレ−ムに入力操作部を載置するパネルを設けていた。このため、常時このパネルが導電体の熱圧着装置の本体フレ−ムから横方向に突出することになり、作業者の通行や荷物の運搬などの操業の妨げになることがあるという問題があった。
【0010】
本発明はこのような問題に鑑み、設置スペースを節約するとともに、FPCの搬送量を増加することができる導電体の熱圧着装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、請求項1に係る発明において導電体の熱圧着装置を、リード端子を有する可撓性印刷回路(FPC)の供給部と、電極を有するLCD(セル)の供給部と、セルの前処理部と、前記リード端子と電極の仮圧着部と、リード端子と電極の本圧着部と、製品の搬出部との各処理部を備えた導電体の熱圧着装置であって、前記FPCを仮圧着部に搬送する搬送路が、両端に設けたプーリ間を回動するタイミングベルトと、該タイミングベルトに沿って一方の側面に設けられるガイドレールを備え、該ガイドレールは両端に傾斜部を形成し、前記タイミングベルトに連結されて第1の同一平面上を往復動する第1の搬送ステージと、前記タイミングベルトに連結され、側面に設けたカムフォロアがガイドレール上を転動することにより搬送路の両端では昇降し、中間では第1の同一平面よりも高い第2の同一平面上を往復動する第2の搬送ステージとを有し、第1の搬送ステージが搬送路の一方端部に位置するときに、第2の搬送ステージは搬送路の他方の端部に位置し、第1の搬送ステージと第2の搬送ステージは、搬送路の中央部で立体的に交差する構成とすることによって達成される。
【0018】
請求項1に係る発明によれば、第1の搬送ステージと第2の搬送ステージの走行経路を高さ方向に二系統設定している。このため、装置の幅方向の寸法が増大せずスペースを有効に利用できるという利点がある。また、第1の搬送ステージと第2の搬送ステージを搬送路の中央部で立体的に交差させて往復動させている。このため、1台の搬送ステージを用いる場合と比較して、同一時間では2倍の量のFPCを搬送することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態である導電体の熱圧着装置1の平面図、図2(a)は正面図、図2(b)は左側面図である。本発明においては、図1に示されているようにFPCロ−ダ2をセルロ−ダ3に隣接して配置し、導電体の熱圧着装置1の幅方向の設置スペ−スを節約したことを特徴としている。
【0026】
図1において、4はセルの前処理部で、電極を洗浄する電極洗浄部4aと、電極に接着されるACFの供給ユニット4bが設けられている。5はLCDの電極とFPCのリ−ド端子との仮圧着部、6はその本圧着部、7はセルにFPCを接続した製品を搬出するアンロ−ダ、8はFPCを仮圧着部5に搬送する搬送路である。このように、本発明の導電体接続装置1は、FPCロ−ダ2、セルロ−ダ3、セルの前処理部4、仮圧着部5、本圧着部6、アンロ−ダ7の各処理部を直線状に配置している。また、FPCの搬送路8もセルの移送経路と平行に設置している。
【0027】
FPCロ−ダ2には、多数のFPCを収納したパレット1aが複数段載置されている。このパレット1aは、矢視Pa方向からFPCロ−ダ2に搬入され移載ステ−ジ2yの位置から2xの位置に搬送された後、パレット1aの中から一個づつFPCが取り出されて、後述するように搬送路8に設けられている搬送ステ−ジに移載される。搬送ステ−ジに移載されたFPCは、搬送路8を矢視Fa〜Fc方向に搬送され、搬送路8の終端位置で移載ア−ム8pにより吸着される。移載ア−ム8pは、FPCをFPC位置決めステ−ジ5xに移送する。
【0028】
矢視Pb方向に移送されて、すべてのFPCを搬送ステ−ジに移載して空になったパレット1aは、2xの位置で段積みされていく。所定段、例えば20段のパレット1aが積み重ねられると、FPCロ−ダ2に設けられているパレット移動機構により矢視Pc方向で2zの位置に移送される。その後、段積みされた空のパレット1aは2zの位置から矢視Pd方向に搬出される。
【0029】
同様に、セルロ−ダ3には、多数のセルを収納したパレット1bが複数段載置されている。このパレット1bは、矢視Qa方向からセルロ−ダ3に搬入される。セルロ−ダ3に搬入されたパレット1bから一個づつセルが取り出されて矢視Ca方向に移送され、セル前処理部4に搬入される。このパレット1bは矢視Qb方向に移動しながらすべてのセルが取り出される。パレット1bが空になると、矢視Qc方向に搬出される。図1では、パレット1bの移送経路と搬送路8とが交差しているが、両者の移送経路には高低差があり、パレット1bの移動とFPCの搬送に支障はない。
【0030】
前処理部4に搬入されたセルは、一旦仮置きステ−ジ4xに載置されて整列されてから、移載ア−ム4pにより電極洗浄用ステ−ジ4yに載置される。次に、セルが電極洗浄部4aに搬入され、電極に付着した埃などの拭き取り処理を行なう。
【0031】
次に、セルは移載ア−ム4qにより電極洗浄用ステ−ジ4yから矢視Cc方向に移送され、ACF処理用ステ−ジ4zに載置される。ここで、ACF供給ユニット4bからACFが供給され、電極にACFを熱溶着させる。前記したように、ACFは導電性フイルムであり、予めセルの電極にACFを熱溶着させておくことにより、セルの電極とFPCのリ−ド端子との熱圧着を円滑に行なうことができる。なお、ACF処理においても、後記するような仮圧着ヘッドと同様に回転軸がX軸、Y軸の二軸で、かつ水平方向に移動させる機構を用いている。
【0032】
続いて、セルは移載ア−ム4rにより矢視Cd方向に移送され、セル位置決めステ−ジ5zに載置される。FPC位置決めステ−ジ5xに載置されたFPCと、セル位置決めステ−ジ5zに載置されたセルは、後述するようにして仮圧着位置で位置合わせされて、セルの電極とFPCのリ−ド端子が仮に熱圧着される。
【0033】
FPCのリ−ド端子が仮に熱圧着されたセルは、移載ア−ム5pにより矢視Ga方向に移送されて仮置ステ−ジ5wに載置される。本圧着部6には、3台の本圧着ステ−ジ6a〜6cが設けられている。また、本圧着部6には1台のツインア−ム6p、6qが設けられており、ツインア−ム6pはセルを本圧着ステ−ジ6a〜6cに搬送する。後述するように本圧着ヘッドによりセルの本圧着を行い、そのセルを再度本圧着ステ−ジ6a〜6cに移送する。ツインア−ム6qは、本圧着されてたセルを本圧着ステ−ジ6a〜6cから仮置ステ−ジ5wに移載する。セルの本圧着処理の詳細については後述する。
【0034】
次に、セルにFPCを接続した製品は矢視Gd方向に移送されてアンロ−ダ7に搬入される。そして、7xの手前の位置でパレット1cに製品を収納する。パレット1c内に所定数のセルを収納すると、パレット1cを矢視Ra方向に移送し、更に矢視Rb方向から外部に搬出する。アンロ−ダ7には、製品を収納する空のパレット1cを矢視Rc方向から搬入する。パレット1cはアンロ−ダ7内で複数段、例えば20段重ねられている。パレット1cは、アンロ−ダ7内で矢視Rd方向で7yの位置に移送される。次に方向を90度変えて矢視Re方向に移送される。
【0035】
次に図2を参照して、FPCロ−ダ2にはパレット1aの昇降機構2aが設けられている。この昇降機構2aは、図1の2yの位置に設けられており、パレット1aを図1の2xの位置に移動させた後、すべてのFPCを搬送路に設置されている搬送ステ−ジに移載する。次に、昇降機構2aが上昇して次のパレットからFPCを搬送路に設置されている搬送ステ−ジ移送するための待機状態となる。すべてのパレットを2xの位置に移送すると、昇降機構2aは基準位置に降下してパレット1aの搬入に備える。このように、昇降機構2aは矢視Px方向に昇降する。
【0036】
セルロ−ダ3にも、パレット1bの昇降機構3aが図1の3yの位置に設けられており、矢視Qx方向に昇降する。また、アンロ−ダ7においても、図1の7xの位置にパレット1cの昇降機構を設けている。このように、本発明においてはFPCロ−ダ2、セルロ−ダ3、アンロ−ダ7には、パレットの水平搬送機構と共に昇降機構も設けている。このため、効率よく導電体の熱圧着装置にパレットを供給することができる。
【0037】
図2において、11a、11bはモニタ、12a、12bはコンピュ−タである。FPCロ−ダ2、セルロ−ダ3、セルの前処理部4、仮圧着部5、本圧着部6、アンロ−ダ7の各処理部には、それぞれタッチパネル13a〜13fを設け、各処理部の動作に必要な項目などの入力を行なう。また、キ−ボ−ドとマウスからなる入力操作部14a、14bが設けられている。このように、本発明の導電体の熱圧着装置はコンピュ−タ制御で操作されるので、各処理部におけるFPCやセル、パレットの移送速度などの処理パラメ−タを正確に制御することができる。また、このような処理パラメ−タをプログラムの変更で最適値に設定することができる。
【0038】
図3は、搬送路8の概略の斜視図である。図3において、端部8a側はFPCロ−ダ2側、端部8b側は仮圧着部5側に相当している。81はFPCロ−ダ2から供給されるFPC81aを載置する第1の搬送ステ−ジ、82はFPCロ−ダ2から供給されるFPC82aを載置する第2の搬送ステ−ジで、カムフォロア82bが設けられている。83a、83bはプ−リ、84はタイミングベルト、85はガイドレ−ルである。
【0039】
ガイドレ−ル85の両端には、傾斜部85a、85bを形成する。また、ガイドレ−ル85の平面部と傾斜部85a、85bの接続点付近にガイド板85p、85qを取り付けている。第2の搬送ステ−ジ82のカムフォロア82bは、ガイドレ−ル85上を転動する。86aは、第2の搬送ステ−ジ82がFPCロ−ダ2側でオ−バランしないように監視するリミットセンサ、86bは第2の搬送ステ−ジ82が仮圧着部5側でオ−バランしないように監視するリミットセンサ、86cは、第1の搬送ステ−ジ81と第2の搬送ステ−ジ82の原点センサである。
【0040】
第2の搬送ステ−ジ82のカムフォロア82bは、ガイドレ−ル85上を転動し、搬送路8の両端部では傾斜部85a、85b上を落下するので加速度によりオ−バランする恐れがある。このため、前記のようなリミットセンサ86a、86bが設けられている。また、仮圧着部5側では第1の搬送ステ−ジ81と第2の搬送ステ−ジ82に載置されたFPCは、プリアライメントステ−ジに搬送されるので、原点センサ86cにより第2の搬送ステ−ジ82が、プリアライメントステ−ジに対して位置づれを起こさないようにしている。第2の搬送ステ−ジ82が傾斜部85bを降下する際には、先に原点センサ86cが動作し、次にリミットセンサ86bが動作する位置に各センサが設置される。
【0041】
87aは、第2の搬送ステ−ジ82の上下用リニアガイドである。第2の搬送ステ−ジ82の上下動の詳細については後述する。88aは、第1の搬送ステ−ジ81のリニアウエイ、88bは、第2の搬送ステ−ジ82のリニアウエイ、88uは第1の搬送ステ−ジ81の停止板、88vは第2の搬送ステ−ジ82の停止板、89はプ−リ83bを駆動するACサ−ボモ−タである。
【0042】
第1の搬送ステ−ジ81と第2の搬送ステ−ジ82は、タイミングベルト84に連結されている。このため、ACサ−ボモ−タ89を駆動すると、動力がプ−リ83bに伝達されてプ−リ83bが回転し、タイミングベルト84がプ−リ83bとプ−リ83a間を回動する。この際に、第1の搬送ステ−ジ81と第2の搬送ステ−ジ82は、それぞれリニアウエイ88a、88b上を移動する。
【0043】
図4は、FPCを搬送する第1の搬送ステ−ジ81と第2の搬送ステ−ジ82の移動経路の説明図である。SaをFPCロ−ダ2側の起点、Sbを搬送路の中間点、Scを仮圧着部5側の終点とする。第1の搬送ステ−ジ81は、起点Saから中間点Sbを通り終点Scに到るまでUa、Ubの経路で同一高さを往復動する。
【0044】
第2の搬送ステ−ジ82は、起点Saからガイドレ−ル85の傾斜部85aに沿ってVaの経路で上昇した後、ガイドレ−ル85に沿って走行する。終点Sc付近ではガイドレ−ル85の傾斜部85aに沿ってVbの経路で下降する。第2の搬送ステ−ジ82が仮圧着部5側からFPCロ−ダ2側へ戻る際には、終点ScからVbの経路で上昇してその後水平に走行し、起点Sa付近ではVaの経路で下降する。
【0045】
導電体の熱圧着装置の搬送路8を運転する際に、一方の搬送ステ−ジ、例えば第1の搬送ステ−ジ81を起点Saに配置し、第2の搬送ステ−ジ82を終点Scに配置する。両方の搬送ステ−ジは図4で説明した経路で走行し、中間点Sbで立体的に交差する。図4に示したように、第1の搬送ステ−ジ81は床面からHaの高さで、起点Saと終点Sc間を走行する。また、第2の搬送ステ−ジ82は、起点Saと終点Scでは床面からHaの高さに配置されるが、その後の経路では傾斜部を経て床面からHbの高さで走行する。
【0046】
このように、本発明の搬送路は、第1の搬送ステ−ジ81と第2の搬送ステ−ジ82の走行経路を高さ方向に二系統設定している。このため、装置の幅方向の寸法が増大せずスペ−スを有効に利用できるという利点がある。また、一方の搬送ステ−ジ、例えば第1の搬送ステ−ジ81が、起点SaでFPCロ−ダ2からFPCを移載して仮圧着部5側の終点Scに到達したとする。この際に、第2の搬送ステ−ジ82は終点Scから起点Saに到達しているので、第2の搬送ステ−ジ82にFPCをFPCロ−ダ2から移載することができる。したがって、1台の搬送ステ−ジを用いる場合と比較して、同一時間では2倍の量のFPCを搬送することができる。
【0047】
図5は、第1の搬送ステ−ジ81を上からみた概略の平面図である。図5において、81pは真空吸引用の複数の孔で図示を省略している配管チュ−ブに連結される。このような真空吸引用の孔を複数設けることにより、第1の搬送ステ−ジ81の表面に載置されたFPCを吸着し、安定した状態で搬送することができる。
【0048】
81qはFPC検出用の反射型センサで、第1の搬送ステ−ジ81にFPCが載置されているかどうかを検出する。81rは反射型センサ81qと接続されている信号線、81sはアンプ、81tは図示を省略している制御部に接続される信号線である。なお、第2の搬送ステ−ジ82にも、図5と同様の構成が設定されている。
【0049】
次に、第2の搬送ステ−ジ82が起点Saおよび終点Scで昇降する機構について説明する。図6の(a)は昇降機構の概略の平面図、(b)は概略の正面図である。以下の例では終点Sc側の昇降機構で説明するが、起点Sa側にも同様の昇降機構が設けられている。図6(b)を参照して、第1の搬送ステ−ジ81は固定部92aによりタイミングベルト84に連結される。また、摺動部93aがリニアウエイ88aと係合しており、第1の搬送ステ−ジ81はタイミングベルト84が駆動されるとリニアウエイ88aに沿って走行する。
【0050】
90aはトレイで、前記FPC検出用センサのアンプからの信号線81t、図示を省略している真空引き用の配管チュ−ブが収納されているケ−ブルベア90xが配置されている。信号線81tおよび真空引き用のパイプは、装置本体に固定されている制御部や真空ポンプと、走行する第1の搬送ステ−ジ81間で接続されているので、タイミングベルト84の移動と連動して移動するケ−ブルベアに収納している。
【0051】
第2の搬送ステ−ジ82は、固定部92bによりタイミングベルト84に連結される。また、摺動部93bがリニアウエイ88bと係合しており、第2の搬送ステ−ジ82はタイミングベルト84が駆動されるとリニアウエイ88bに沿って走行する。トレイ90bに配置されるケ−ブルベア90yには、FPC検出用センサのアンプからの信号線と真空引き用の配管チュ−ブが収納されている。
【0052】
91は架台、91a、91bは支持台、91x、91yは固定台である。固定台91xには、リニアウエイ88aとトレイ90aが固定される。また、固定台91yには、リニアウエイ88b、トレイ90bが固定される。図6(a)を参照すると、第2の搬送ステ−ジ82を昇降させるために、リニアガイド87a、87bと、リニアガイド87a、87bと係合するガイド板87p、87qが設けられている。ガイド板87p、87qは、固定台91yに固定される。
【0053】
94a、94bは、リニアガイド87a、87bと第2の搬送ステ−ジ82との連結部である。ここで、第2の搬送ステ−ジ82が終点Scから起点Saに向かって走行するものとする。この際に、第2の搬送ステ−ジ82の側面に設けられたカムフォロア82bが、ガイドレ−ル85の傾斜部85bに沿って転動しながら上昇する。
【0054】
このため、リニアガイド87a、87bはガイド板87p、87qを摺動しながら上昇する。したがって、連結部94a、94bも上昇し、第2の搬送ステ−ジ82を上昇させる。カムフォロア82bがガイドレ−ル85の傾斜部85bに沿って下降する場合には、リニアガイド87a、87bはガイド板87p、87qを摺動しながら下降し、第2の搬送ステ−ジ82を下降させる。
【0055】
86dはセンサ支持板で支持台91yにガイドレ−ル85と共に固定される。センサ支持板86dには、リミットセンサ86b、原点センサ86cを取り付ける。これらのセンサにはフォトセンサを用いる。第2の搬送ステ−ジ82の側面には、位置検出用のドグ82pを設ける。ドグ82pを検出することにより、原点センサ86cおよびリミットセンサ86bから信号が出力される。
【0056】
次に、セルの電極とFPCのリ−ド端子との仮圧着処理について説明する。図7は、セルが載置されるセルステ−ジの動作説明図である。図7において、15は仮圧着台、16aはアイマ−ク検出用のカメラである。セルステ−ジ17(図1のセル整列用ステ−ジ5zに相当する)は、リニアサ−ボにより矢視Xa方向、および矢視Ya方向に直線移動される。また、パルスモ−タにより角度θで回転する。
【0057】
図8は、セル30を載置したセルステ−ジ17の動作を時系列で説明する説明図である。セル30の電極には、図13(b)に示すような位置合わせ用のアイマ−ク30a、30bが付与されている。図8(a)で、セルステ−ジ17をカメラ16aの位置に向けて移動する。
【0058】
図8(b)で、セル30の一方のアイマ−ク30aを認識する。次に図8(c)で、セル30の他方のアイマ−ク30bを認識する。アイマ−ク30aとアイマ−ク30bの位置座標からセルステ−ジ17の移動量を演算する。この移動量は、FPCのリ−ド端子に付与されたアイマ−クとの位置合わせに必要な、前記Xa、Ya、θ方向の移動の値である。図8(d)で、仮圧着台15においてセル30の電極とFPCのリ−ド端子との仮圧着を行なう。
【0059】
図9は、FPCを載置するFPCプリアライメントステ−ジの動作説明図である。図9に示すように、FPCプリアライメントステ−ジ18は、ACサ−ボによりXb方向に移動し、また角度θ回転する。すなわち、セルステ−ジ17の機構よりも動作機構の構成が簡略化されている。16bはアイマ−ク検出用のカメラである。
【0060】
図10は、FPCを載置したFPCプリアライメントステ−ジ18の動作を時系列で説明する説明図である。FPCのリ−ド端子には、図13(a)に示すような位置図合わせ用のアイマ−ク20a、20bが付与されている。図10(a)で、アイマ−ク検出用のカメラ16bにより一方のアイマ−ク20bを認識させるように、FPCプリアライメントステ−ジ18を移動する。
【0061】
図10(b)で、アイマ−ク検出用のカメラ16bにより他方のアイマ−ク20aを認識させるように、FPCプリアライメントステ−ジ18を(a)の位置から水平方向に移動する。アイマ−ク20aとアイマ−ク20bの位置座標から、FPCプリアライメントステ−ジ18の移動量と角度θの補正値を演算する。図10(c)で、演算された位置へFPCプリアライメントステ−ジ18を水平方向に移動し、補正された角度で回転する。これにより、仮圧着ヘッド50はYb方向の移動のみで、2台のカメラ16c、16dの視野に移動することができる。
【0062】
図11は、セルを載置するセルステ−ジ17と、FPCを載置するFPCプリアライメントステ−ジ18、仮圧着ヘッド50からなる仮圧着部の動作説明図である。仮圧着ヘッド50は、ACサ−ボにより矢視Yb方向にのみ動作する。また、仮圧着台15には、セルおよびFPCの各アイマ−クの位置合わせ用に、2台のカメラ16c、16dが配置されている。セルは、仮圧着位置15に向けて矢視Wa方向に移動し、FPCは、仮圧着台15に向けて矢視Wb方向に移動する。
【0063】
図12は、仮圧着ヘッドの動作による、FPCアライメントを時系列で説明する説明図である。図12(a)で、FPC20はFPCプリアライメントステ−ジ18上で待機状態となっている。図12(b)で、仮圧着ヘッド50はFPC20を吸着し、カメラ16c、16dに向けて矢視Wbの方向に移動する。図12(c)で、2台のカメラ16c、16dにより同時にFPCのリ−ド端子に付与されているアイマ−ク20aとアイマ−ク20bを認識させる。
【0064】
図13は、仮圧着処理を時系列で説明する説明図である。図13(a)で、FPC20は仮圧着ヘッド50に吸着された状態で仮圧着台15において待機状態となっている。この際に、アイマ−ク20aとアイマ−ク20bを結ぶ線は、X軸方向に対して傾いて配置されているものとする。前記カメラ16c、16dは、アイマ−ク20aとアイマ−ク20bの位置を認識してその信号を制御部に送信している。制御部では、FPCのアイマ−ク位置にセルのアイマ−ク位置を重ねるように、セルを移動させる信号をセルステ−ジに出力する。
【0065】
図13(b)で、パルスモ−タによりセルステ−ジを所定角度回転させ、またリニアサ−ボでXa方向を調整し、FPCのアイマ−ク20aとアイマ−ク20bに対して、セル30のアイマ−ク30aとアイマ−ク30bの位置合わせを行なう。次に、仮圧着台15へ向けて矢視Wa方向にセルステ−ジ17を移動させる。
【0066】
図13(c)で、セル30を仮圧着位置15に載置する。FPCを吸着した仮圧着ヘッド50を降下させて、セル30のアイマ−クの位置とFPCのアイマ−クの位置が合致していることを確認する。次にヒ−タで加熱されている仮圧着ヘッド50により、セルの電極とFPCのリ−ド端子とを熱圧着する。
【0067】
本発明においては、このようにFPCのリ−ド端子の位置に対してセル側の電極の位置を移動して位置合わせをする構成としている。このため、振動や風圧により位置が変動しやすいFPCの位置を微調整する必要がないので、正確にセルの電極とFPCのリ−ド端子との位置合わせを行なうことができる。
【0068】
図14は、図1の仮圧着部5を拡大して示す平面図である。前記のように、ACF処理がなされてACF用ステ−ジ4zに載置されているセルは、移載ア−ム4rにより矢視Cd方向に移送され、仮圧着部5に搬入されてセル位置決めステ−ジ5z(図7のセルステ−ジ17に相当する)に載置される。また、搬送路8において、第2の搬送ステ−ジ82に載置されたFPCは、タイミングベルト84により矢視Fb方向に搬送される。FPCは、搬送路8の終端部において移載ア−ム8pにより矢視Fc方向に移送され、FPC位置決めステ−ジ5x(図9のFPCプリアライメントステ−ジ18に相当する)に載置される。
【0069】
FPCは、前記のように仮圧着ヘッド50により吸着されて矢視Fd方向に仮圧着位置15まで移送される。セル位置決めステ−ジ5zに載置されたセルは仮圧着位置15まで移送され、セルの電極とFPCのリ−ド端子は、仮圧着ヘッド50により熱圧着される。仮圧着処理後、セルは移載ア−ム5pにより矢視Ga方向に移送されて仮置ステ−ジ5wに載置される。次に、セルは移載ア−ム6pにより本圧着ステ−ジ6aに移送される。
【0070】
図15は、仮圧着ヘッド50を示すものであり、図15(a)は正面図、図15(b)は側面図である。図15(a)、(b)において、51は第1の軸芯、52は第1のマイクロメ−タヘッド、53は第2の軸芯、54a、54bは第2のマイクロメ−タヘッド、55は第3のマイクロメ−タヘッド、56はカ−トリッジヒ−タ、57はシ−ス熱電対、58は加熱部である。
【0071】
加熱部58は、カ−トリッジヒ−タ56に通電することにより昇温し、シ−ス熱電対57により設定温度に保持される。仮圧着ヘッド50の加熱部58にFPCを吸着し、前記のように仮圧着台の位置でセルの電極とFPCのリ−ド端子とを位置合わせする。次に、仮圧着ヘッド50の加熱部58で所定時間両者を押圧しながら熱伝達することにより、セルの電極とFPCのリ−ド端子との仮圧着を行なう。仮圧着ヘッド50の加熱部58は、FPCの吸着と、セルの電極とFPCのリ−ド端子に対する通電加熱を行なうので、加熱部58の底面は平面状に広く形成されている。
【0072】
加熱部58は、第1の軸芯51を中心として矢視Ka方向(回動軸をX軸とする)に回動する。また、加熱部58は第2の軸芯53を中心として矢視Kb方向(回動軸をY軸とする)に回動する。さらに、加熱部58は矢視La方向に水平移動する。加熱部58の各軸芯を中心とする移動量および水平方向の移動量は、各マイクロメ−タヘッド52、54a、54b、55を調整することにより設定される。
【0073】
このように、仮圧着ヘッド50は加熱部58を、X軸とY軸の二軸回転、および水平方向移動の三方向に移動させる機構を備えている。このため、セルの電極とFPCのリ−ド端子との圧着時に、下部の仮圧着台との平行出しとその位置が微調整できるので、両者を正確に仮圧着することができる。
【0074】
図16は、図1の本圧着部6を拡大して示す平面図である。図16において、6p、6qは本圧着部6に配置された左右一対のア−ムで、ツインア−ムを構成している。各ア−ムはセルを吸着して移動軸6xに沿って(Ja)から(Jb)の間で水平方向に移動する。このツインア−ムは、移動ロボット6yに搭載されたACサ−ボモ−タにより駆動されるベルトで、水平移動を行なう。ツインア−ムには、ガイドレ−ル付のエアシリンダ−が設けられており、各ア−ム6p、6qが下降してFPCを吸着し、その後上昇動作を行なう。6a〜6cは第1〜第3の本圧着ステ−ジ、60a〜60cは、各本圧着ステ−ジの本圧着位置、61a〜61cは位置合わせ用のカメラである。
【0075】
左ア−ム6pに吸着されて各本圧着ステ−ジ6a〜6cに移送されたセルは、次にカメラ61a〜61cで、FPCが仮圧着されたセルの位置検出を行なう。この位置検出は、先に前記アイマ−クの一方をカメラで認識し、次に他方のアイマ−クをカメラで認識する。カメラで認識した結果に基づいて本圧着位置60a〜60cへの移動量が演算され、各本圧着ステ−ジ6a〜6cによりセルが本圧着位置60a〜60cに移送される。
【0076】
各本圧着ステ−ジ6a〜6cは、X軸、Y軸、Z軸方向に直線移動するとともに、図7でセルステ−ジの動作を説明したように角度θの回転移動を行う。各本圧着ステ−ジ6a〜6cは、このような移動機構を有しているので、本圧着位置60a〜60cに移送されたセルに対して精密な位置合わせを行い、本圧着ヘッドにより本圧着を行なう。本圧着位置60a〜60cで本圧着されたセルは、左ア−ム6pに吸着されて元の第1〜第3の本圧着ステ−ジ6a〜6cの位置に戻される。その後、セルは右ア−ム6qにより仮置ステ−ジ6xに移送される。
【0077】
図17は、ツインア−ムの左右のア−ム6p、6qの動作を説明する説明図である。左ア−ム6pの基本的な動作は、仮置ステ−ジ5wに載置されたセルを、第1〜第3本圧着ステ−ジ6a〜6cに移送する。また、右ア−ム6qの基本的な動作は、本圧着後に第1〜第3本圧着ステ−ジ6a〜6cに載置された製品を、仮置ステ−ジ6xに移送する。左ア−ム6pは、空の本圧着ステ−ジ6a〜6cに順次セルを移送する。
【0078】
このように、本発明においては、本圧着前のセルを本圧着ステ−ジに移送する左のア−ム6pと、本圧着後の製品を本圧着ステ−ジから仮置ステ−ジに移送する右のア−ム6qとからなるツインア−ムを設置している。このため、例えば左のア−ム6pで第1本圧着ステ−ジ6aにセルを移送する動作と、右のア−ム6qで第3本圧着ステ−ジ6cから製品をアンロ−ダに搬出する動作を、それぞれ必要な時点で行なわせることができる。このような本圧着部へのセルの搬入と、本圧着部から製品の搬出とを、1台の移動ロボット6yで駆動される左右一対のツインア−ムで行なっている。このため、搬入用の移動ロボットと搬出用の移動ロボットを別個に設ける場合に比較して、コストを低減することができる。
【0079】
図18は、本圧着ヘッド60を示すものであり、図18(a)は正面図、図16(b)は側面図である。図18(a)、(b)において、61は第1の軸芯、62a、62bは第1のマイクロメ−タヘッド、63は第2の軸芯、64a、64bは第2のマイクロメ−タヘッド、65は第3のマイクロメ−タヘッド、66はカ−トリッジヒ−タ、67はシ−ス熱電対、68は加熱部、68aは加熱部の先端突出部である。本圧着ヘッド60の加熱部68は、セルの電極とFPCのリ−ド端子との通電加熱のみを行なうので、加熱部68の底面は仮圧着ヘッドの底面のように広い平面には形成されておらず、狭い通電面が形成されている。
【0080】
加熱部68は、カ−トリッジヒ−タ66に通電することにより昇温し、シ−ス熱電対67により設定温度に保持される。本圧着ヘッド60の加熱部の先端突出部68aにFPCを吸着し、前記のように本圧着位置でセルの電極とFPCのリ−ド端子とを位置合わせする。次に、本圧着ヘッド60の加熱部の先端突出部68aで所定時間両者を押圧しながら熱伝達することにより、セルの電極とFPCのリ−ド端子との本圧着を行なう。
【0081】
加熱部68は、第1の軸芯61を中心として矢視Kc方向(回動軸をX軸とする)に回動する。また、加熱部68は第2の軸芯63を中心として矢視Kd方向(回動軸をY軸とする)に回動する。さらに、加熱部68は矢視Lb方向に水平移動する。加熱部68の各軸芯を中心とする移動量および水平方向の移動量は、各マイクロメ−タヘッド62a、62b、54a、54b、55を調整することにより設定される。このように、本圧着ヘッド60は加熱部68をX軸とY軸の二軸回転、および水平方向移動の三方向に移動させる機構を備えている。このため、セルの電極とFPCのリ−ド端子との圧着時に、下部の本圧着台との平行出しとその位置が微調整可能となるので、両者を正確に本圧着することができる。以上説明した例では、上記セルおよびFPCは携帯電話に適用されているが、本発明においてはセルおよびFPCを、その他の情報端末などに用いることもできる。
【0082】
図19は、装置のフレ−ムに設置される入力操作部14aを示す概略の斜視図、図20は平面図、図21は側面図である。図19〜図21において、本体フレ−ム23に、蝶番27a、27bにより載置板25を開閉自在に取り付ける。載置板25上には、キ−ボ−ド14b、マウス14cを配置する。キ−ボ−ド14bは載置板25上に固定され、マウス14cはフックなどにより載置板25に係止できるようにしておく。26は載置板25上に設けた把手である。載置板25の先端にはカバ−係止用の折り曲げ部25aが形成されている。
【0083】
24は本体フレ−ム23に形成された開口部、28は蝶番27c、27dにより開閉自在に本体フレ−ム23に取り付けられたカバ−、28aはカバ−28の中央部に形成された透明アクリル板、29はカバ−28の回動用把手、30は本体フレ−ムに設けた把手である。入力操作部14aの使用時には、カバ−28の先端を載置板25の折り曲げ部25aに係止して、載置板25を固定する。
【0084】
入力操作部14aを使用しない場合には、図21に示した(1)〜(3)の手順で載置板25を本体フレ−ム内に収納する。手順(1)で、作業者は一方の手で載置板25上に設けた把手26を把持し、他方の手でカバ−28の把手29を押し込んでカバ−28の先端を載置板25の折り曲げ部25aから取り外す。
【0085】
手順(2)で、把手26を把持しつつ載置板25を本体フレ−ムの開口部24内に収納する。手順(3)で、カバ−28で開口部24を閉鎖する。カバ−28には、透明アクリル板28aを設けているので、フレ−ム内に収納した入力操作部14aの状態を外部から観察することができる。なお、開口部は、セルの前処理部4、仮圧着部5、本圧着部6のいずれかの処理部のフレ−ムに形成することができる。本発明においては、このように不使用時に入力操作部14aを本体フレ−ム内に収納している。このため、装置の通路側のスペ−スが広く使用でき、作業者の通行や荷物の運搬を支障なく行なうことが出来る。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に係る発明によれば、第1の搬送ステージと第2の搬送ステージの走行経路を高さ方向に二系統設定している。このため、装置の幅方向の寸法が増大せずスペースを有効に利用できるという利点がある。また、第1の搬送ステージと第2の搬送ステージを搬送路の中央部で立体的に交差させて往復動させている。このため、1台の搬送ステージを用いる場合と比較して、同一時間では2倍の量のFPCを搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る導電体の熱圧着装置を示す平面図である。
【図2】導電体の熱圧着装置を示す図である。
【図3】搬送路を示す概略の斜視図である。
【図4】搬送ステ−ジの移動経路の説明図である。
【図5】搬送ステ−ジを上からみた概略の平面図である。
【図6】搬送ステ−ジを示す図である。
【図7】セルステ−ジの動作説明図である。
【図8】セルステ−ジの動作を時系列で説明する説明図である。
【図9】FPCプリアライメントステ−ジの動作説明図である。
【図10】FPCプリアライメントステ−ジの動作を時系列で説明する説明図である。
【図11】仮圧着部の動作説明図である。
【図12】仮圧着ヘッドの動作を時系列で説明する説明図である。
【図13】仮圧着処理を時系列で説明する説明図である。
【図14】仮圧着部の拡大平面図である。
【図15】仮圧着ヘッドを示す図である。
【図16】本圧着部の拡大平面図である。
【図17】ツインア−ムの動作を説明する説明図である。
【図18】本圧着ヘッドを示す図である。
【図19】入力操作部の斜視図である。
【図20】入力操作部の平面図である。
【図21】入力操作部の側面図である。
【図22】LCDの電極と、可撓性印刷回路のリ−ド端子とを接続する例を示す概略の斜視図である。
【図23】従来の導電体の熱圧着装置の全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 導電体の熱圧着装置
1a、1b、1c パレット
2 FPC供給部
3 セル供給部
4 セル前処理部
4a 電極洗浄部
4b ACF供給ユニット
5 仮圧着部
6 本圧着部
6a、6b ア−ム
7 アンロ−ダ
8 搬送路
14a、14b 入力操作部
16a〜16d カメラ
15 仮圧着台
17 セルステ−ジ
18 FPCプリアライメントステ−ジ
20 FPC
30 セル
50 仮圧着ヘッド
60 本圧着ヘッド
81 第1の搬送ステ−ジ
82 第2の搬送ステ−ジ
Claims (1)
- リード端子を有する可撓性印刷回路(FPC)の供給部と、電極を有するLCD(セル)の供給部と、セルの前処理部と、前記リード端子と電極の仮圧着部と、リード端子と電極の本圧着部と、製品の搬出部との各処理部を備えた導電体の熱圧着装置であって、
前記FPCを仮圧着部に搬送する搬送路が、両端に設けたプーリ間を回動するタイミングベルトと、該タイミングベルトに沿って一方の側面に設けられるガイドレールを備え、該ガイドレールは両端に傾斜部を形成し、前記タイミングベルトに連結されて第1の同一平面上を往復動する第1の搬送ステージと、前記タイミングベルトに連結され、側面に設けたカムフォロアがガイドレール上を転動することにより搬送路の両端では昇降し、中間では第1の同一平面よりも高い第2の同一平面上を往復動する第2の搬送ステージとを有し、第1の搬送ステージが搬送路の一方端部に位置するときに、第2の搬送ステージは搬送路の他方の端部に位置し、第1の搬送ステージと第2の搬送ステージは、搬送路の中央部で立体的に交差することを特徴とする導電体の熱圧着装置。
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