JP3647591B2 - 加湿空気製造方法と、加湿空気を用いた解凍装置及び空気調和装置 - Google Patents

加湿空気製造方法と、加湿空気を用いた解凍装置及び空気調和装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍食品の解凍用などに使用される加湿空気製造装置及び該加湿空気を用いた解凍装置及び該加湿空気を使用した空気調和装置に係るもので、特に加湿量を制御して解凍室内を好ましい温度及び湿度に保持する加湿空気製造装置及び加湿空気を用いた解凍装置及び空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
低温多湿空気は奪熱エネルギーが大きく、この為冷凍食品に多湿空気を接触させ冷凍食品を解凍させる方法については多くの提案がなされている。
これは従来より水産物、畜産物等の凍結食品は長期に亙ってその鮮度を維持するために、温度変動を生じさせることなく、−20℃〜−50℃前後の低温で冷凍保存を図っているが、たとえその冷凍保存が円滑に行なわれていても、その解凍を上手に行なわないと、肉汁や細胞液が漏れ出たり、細胞破壊を生じ、商品の品質や食味を大きく低下させるためである。
このため、食品工場、レストランその他の食品加工業者においては、従来から氷点下付近の低温度域で解凍を行なっているが、この様な低温解凍方式では、解凍に時間がかかり、作業性の面からも好ましいものでない。
【0003】
かかる欠点を解消するために、前記低温解凍方式にファン等による送風手段を組合せ、解凍用冷蔵庫内に収容された凍結食品に向けて所定温度に保持された通風を送り該凍結食品をの解凍を行なうように構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記のような解凍方法においては、凍結食品に送風してこの風熱が保有する熱により解凍するので、凍結食品の表面が乾燥し易く品質劣化の原因となると共に、前記表面乾燥により内部まで高い熱伝達を得にくく、解凍に時間を要するのみならず、また製品についても前記乾燥に起因する表面酸化等が発生し、またファンの近くの凍結食品と離れた位置における凍結食品ではそのファン風量が大きく異なるために、解凍状態のバラツキが生じ、局部的な温度上昇等に起因してドリップ等が発生し、均一且つ高品質の製品が得にくいという問題点があった。
【0005】
かかる欠点を解消する為に、加湿空気を用いた解凍方法も提案されている。
しかしながら解凍室に加湿空気製造部を付設しても、過剰加湿による水滴の発生、該水滴のキャリアオーバによる不衛生面等が発生しやすい。
【0006】
本発明は上記課題に鑑み、水滴のキャリアオーバ等が生じる事のなく常に好ましい適切な加湿度の加湿空気を得る事の出来る加湿空気製造方法を提供する事を目的とする。
また本発明の他の目的は、衛生面から水滴の残存を最小限にくい止め、なおかつ冷凍食品からのドリップの流出を少なくし併せて凍結食品に応じた均一な条件下で解凍を実現する加湿空気を用いた解凍装置を提供することにある。
更に本発明の目的は、解凍処理後の洗浄の容易化を図った解凍装置を提供することにある。
【0007】
更に本発明の他の目的は、空気と水とを直接接触して生成される加湿空気を用いることにより熱交換効率が向上されるとともに、室内温度の調整自在な空気調和装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の加湿空気製造装置は、上面に所定厚みSの水を貯溜した多孔板により上方開放空間と下方閉鎖空間に仕切るとともに、前記下方閉鎖空間内圧力Pを下記1)式に設定する(P1+Ps)圧力以上に設定する事により、前記下方閉鎖空間より多孔板及びその上面の水中を通ってバブリングさせながら上方開放空間側に移動する空気を加湿させる事を特徴とするものである。
P>P1+Ps …1)
P1:上方開放空間圧力(一般に大気圧)
Ps:多孔板上面の水圧
【0009】
かかる発明によれば、上面に所定厚みSの水を貯溜した多孔板により上方開放空間と下方閉鎖空間に仕切るとともに、ブロア等の送気窓を下方閉鎖空間に開口して所定正圧に維持するだけで簡単に加湿空気製造部が形成でき、更に多孔板上面に貯溜した水温、バブリングされる空気温度、前記下方閉鎖空間内圧力Pの内、一または複数を可変的に制御することにより加湿空気の加湿度を容易に制御出来る。
この結果水滴のキャリアオーバ等が生じる事がなく、常に好ましい適切な加湿度の加湿空気を得る事が出来るとともに、また解凍終了後、多孔板上の貯溜水を除去し、その状態でブロアを駆動するだけで簡単に乾燥清浄する事が出来、衛生面から水滴の残存を最小限にくい止め且つ清掃も容易である。
【0010】
請求項3記載の発明は、上面に所定厚みSの水を貯溜した多孔板により上方開放空間と下方閉鎖空間に仕切るとともに、前記下方閉鎖空間内圧力Pを上記1)式に設定する(P1+Ps)圧力以上に設定した加湿空気製造手段を解凍室に連設させ、解凍室内の空気を前記下方閉鎖空間より多孔板及びその上面の水中を通ってバブリングさせながら上方開放空間側に導き、該加湿させた加湿空気を解凍室側に戻入可能に構成した事を特徴とする加湿空気を用いた解凍装置にある。
この場合解凍室内の空気を循環させるファンを前記解凍室内の側面に上下に配設するとともに、該ファンの回転数を経時的に可変可能に構成するのがよく、更に好ましくは前記解凍室内の天井をド−ム形状にし、該天井にファン動力部を埋め込むことを特徴とする。
【0011】
従ってかかる発明によれば、前記第一発明の効果に加えて加湿量を及び加湿空気温度を解凍室内において好ましい温度および湿度に保持する事が出来るとともに、解凍室内の攪拌を行うファンの回転数を経時的にそれぞれ異ならせることにより、加湿空気を解凍室内に設置した冷凍食品に満遍無く当てることができ、均一な解凍を行なうことができる。
【0012】
また例えば、解凍終了後に装置の洗浄を行う際には加湿空気製造部の多孔板上の貯溜水を除去し、該加湿製造部内を乾燥させながら空気循環を行う事により、解凍室内の余分な水分を除去した状態での乾燥清掃を容易にする。
また、解凍室内の天井をド−ム形状にして、攪拌ファンの動力部を埋め込むことにより、動力部の取り外しをすることなく解凍室内の全体の洗浄を容易にする。
【0013】
請求項6ないし8の発明は前記加湿空気を使用した調和装置に係る発明であり、請求項6の発明は、
請求項3記載の貯溜部と上部開放空間と下部閉鎖空間とを備えるとともに、室内空気を前記下部閉鎖空間を経て前記多孔板及び貯溜部を通流せしめて加湿し、前記上部開放空間に送給する第1のブロワと、前記上部開放空間に設置され、第2のブロワから直接送給された室内空気と、前記多孔板及び貯溜部を通流した加湿空気とを混合する混合器と、
該混合器出口の混合加湿空気を室内に還流する還流ダクトとを備えたことを特徴とする空気調和装置にある。
【0014】
従って、かかる発明によれば室内空気は第1ブロワによって貯溜部内を通流され、該貯溜部内の水と直接接触して加湿された後、混合器において第2ブロワから送られた乾燥空気を適宜混合された後、加湿空気となって室内に戻される。
従って、室内空気と冷却用の水とを貯溜部において直接接触するので、間接冷却式の通常の空気調和装置よりも高い熱交換効率が得られる。
【0015】
また空気と水とが直接接触する際に空気中のごみ類が水中に移動するため、良好な除塵効果が得られる。更に混合器において、加湿空気と乾燥空気との混合割合を調整することにより、ヒータ加熱等の余分なエネルギー消費が少なく、湿度の調整が容易にできる。
【0016】
請求項7の発明は、請求項3及び6記載の貯溜部と上部開放空間と下部閉鎖空間とを備えるとともに、請求項6記載の第1のブロワを備え、
さらに、前記貯溜部内の水を循環させるポンプ付きの循環水路を設けるとともに、
該循環水路に、蓄熱槽からの冷水と前記貯溜部の水とを熱交換してこの水を冷却する熱交換器を設けてなることを特徴とする空気調和装置にある。
【0017】
従って、請求項7の発明によれば、貯溜部の水は熱交換器において蓄熱槽からの低温の過冷却水によって冷却されるので、室内空気は貯溜部内の低温の水中を通流して加湿冷却されることとなり、請求項6の発明よりも低温の加湿空気が得られ室内の冷房機能が向上する。
【0018】
請求項8の発明は、請求項7の発明に加えて、
前記上部開放空間に、第2のブロワから直接送給された室内空気と、前記多孔板及び貯溜部を通流した加湿空気とを混合する混合器を設けるとともに、該混合器出口の混合加湿空気を室内に還流する還流ダクトとを備えたことにある。
【0019】
かかる発明によれば、請求項6の発明における混合器と同様に、加湿空気と乾燥空気との混合割合を調整することにより、室内空気の湿度の調整が容易にできる。
【0020】
請求項9の発明は請求項6ないし8の夫々の発明に加えて、
前記上部開放空間内に、前記多孔板及び貯溜部を通流した加湿空気中に散水する散水装置を設けたことにある。
【0021】
かかる発明によれば、散水装置によって室内空気を更に加湿・冷却するので、さらなる低温多湿空気が得られ、食品加工保存等に好適な空気条件となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。だだし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0023】
図1及び図2は本発明の第1の実施形態を示す加湿空気製造部の解凍装置に適用した側面説明図と正面説明図である。
これらの図において、解凍室の図上左部に加湿空気製造装置10が設けられており、該製造装置は斜めに僅かに傾斜させた流下板36により上下に気密的に分割し、分割した下方空間10Cにファンブロワ11を配設する。このファンブロワ11は、例えば送風量、運転条件に応じて遠心、斜流および軸流ブロワを用いることができる。
また分割した上方空間16は更に薄い孔開きのステンレス板14(以下多孔板という)により上下に仕切られ、下方閉鎖空間(以下送気室12という)には前記ブロワの送気ダクト33が下方空間10Cより延設してその上端部に送気窓部13を開口している。
【0024】
送気窓部13は前記ファンブロワ11の出口開口(吐出口)より送気窓部13に連設するダクト33の通路断面積と前記窓部13の開口部の面積は等しく構成し、これによりファンブロア11から送風される吐出風量が絞られる事がなく、送気室12内の圧力の安定化を図ることができる。
かかるファンブロア11は後述するコントローラ25により好ましい加湿度の加湿空気を得るべく回転数が制御され吸入空気量が決められる。
【0025】
多孔板14の上面には水槽18より給水ポンプ21、給水管22を介して供給される水が貯溜されており、また流下板36の傾斜方向下流側には電磁弁37を介して排水パイプ38が連設されており、多孔板14より落下してきた水を電磁弁37を開けて適宜排水する。
一方、多孔板14の上方開放空間16は解凍室30に開放されている。
【0026】
この結果、上面に所定厚みSの水を貯溜した多孔板14は、その下方に位置する前記送気室12内にファンブロワ11を介して送気させ、該送気室12圧力Pを下記1)式に設定する(P1+Ps)圧力以上に設定する事により、前記送気室12より多孔板14の穴を及び水中を空気が通過し、言換えれば水中を通ってバブリングさせながら空気が加湿され、上方開放空間16を通って解凍室30内を循環する。
P>P1+Ps …1)
P1:上方開放空間圧力(一般に大気圧)
Ps:多孔板上面の水圧
【0027】
また貯溜部15には、上面が開口されたオーバフロー管39が前記多孔板14上方より所定厚隔てた位置に開口しており、これにより所定厚み以上の水はオーバフロー管39より戻入管39aを経て水槽18に戻される。
一方水槽18の給水管にはヒータ20が巻回されており、前記多孔板14上面の貯溜部15に供給する水の温度制御を行っている。
【0028】
更に図3に示すように給水管22には温度センサ59、送気窓部13には圧力センサ51及び温度センサ52が、給水ポンプ21及び上記ファンブロア11には回転数検知センサ53、54、更に上方開放空間16には湿度センサ55が夫々配設されており、前記湿度センサ55により上方開放空間16内の加湿空気が常に飽和蒸気圧になるように、また上方開放空間16に供給される加湿空気量が低下しないように、前記解凍室30内のコントロ−ラ25を利用してヒータ20の加熱制御、ファンブロワ11の及び給水ポンプ21の回転数制御を行っている。
【0029】
従って前記実施例によれば、ファンブロワ11の吸気部11aより吸引された空気は、送気ダクト33及び送気窓部13を介して送気室12に送気され、(P>P1+Ps)の関係を維持しながら前記多孔板14の孔部14aから水の貯溜部15に空気を送り、所定のバブリング作用が行われる。
そして該バブリングにより飽和蒸気圧程度に加湿された空気が上部開放空間16から隣接する解凍室30に導かれ、その加湿空気により解凍室30内の冷凍食品が解凍する。
【0030】
また解凍終了後は、多孔板14上の貯溜部15の貯溜水を除去し、その状態でファンブロア11を駆動するだけで簡単に乾燥する事が出来、衛生面から水滴の残存を最小限にくい止めながらの乾燥清掃も容易である。
【0031】
次に解凍室30について説明する。
一方解凍室30は天井部がド−ム形状に形成されており、該天井にファン動力部32が埋設されている。
また解凍室30の図上右方の側壁には3つのファン31A、31B、31Cが上段、中段および下段にそれぞれ取り付けられており、ファン動力部32をコントロ−ラ25からの信号により制御することにより、これらの3つのファン31A、31B、31Cの回転数をそれぞれ経時的に異なる回転数に制御する事が出来、これにより解凍室30内の空気を攪拌して均一に冷凍食品に前記加湿空気が行き渡るようにすることができる。
【0032】
従って、前記解凍室30に供給された加湿空気による冷凍食品などの解凍性能を最大限まで引き上げることが可能になる。
また冷凍食品の解凍作業の後には、解凍室30内を清掃する必要があるが、ファン動力部32を天井に設けたので、水洗いなどの全体の掃除がしやすくなるので、使用者が利用し易くなるなどの点で利点がある。尚、本実施例においては洗浄ノズル29を天井に設けている。
【0033】
図4は本発明の第2実施例を示す。
この実施例においては、前記第1実施例における加湿空気製造装置10を低温空内の空気調和に適用するものである。
【0034】
図4において、155は主吸入室、156は副吸入室であり、両吸入室155、156は導入路55a及び56aを介して低温の室内に連通され、該室内の空気が導入されるようになっている。前記主吸入室155には1台あるいは複数台のメインブロワ110が設置され、副吸入室156には通常1台のサブブロワ111が設置されている。16は上方開放空間、12は送気室(下部閉鎖空間)であり、両空間は多数の小孔が穿設されたステンレス鋼製の多孔板14により仕切られている。
【0035】
そして、前記多孔板14と下部に設けられた流下板36とにより、密閉空間となった前記送気室12の圧力は、前記第1実施例と同様、前記1)式を満足する圧力に常時保持され、この送気室12内に前記メインブロワ110から圧送された空気が、図4の矢印のように供給されるようになっている。
【0036】
前記貯溜部15の上方には、給水管22に連通される散水ノズル154が設けられ、給水ポンプ21により水が供給されている。39はオーバフロー管であり、前記貯溜部15の水が所定厚みSになる位置に開口されている。38は排水管、37は該排水管路を開閉する開閉弁(電磁弁、手動弁何れでも可)であり、これらの構成は前記第1実施例と同様である。
【0037】
151は前記上方開放空間16内に設置された混合器であり、この実施例においては多孔板(パンチングメタル)により構成される。153は前記混合器151と前記副吸入室156とを接続するバイパス空気ダクトである。
【0038】
従って、前記混合器151では、前記メインブロワ110から送給され、送気室12、多孔板14、貯溜部15、散水ノズル154をこの順に経た加湿空気とサブブロワ111からバイパス空気ダクト153を経た室内空気(乾燥空気)とが混合されることとなる。152は前記混合器151の出口と室内とを接続する送出ダクトである。
【0039】
かかる構成からなる第2実施例の室内空気調和装置の稼動時において、
導入路55aから主吸入室155に導入された室内空気はメインブロワ110により送気室12の前記1)式の圧力以上に加圧されて送気室12内に供給される。この空気は多孔板14の小孔及び貯溜部15の水中を通流し、更に散水ノズル154から噴出される水中を通って、上方開放空間16内に入る。
【0040】
従って、該空気は、上記のように貯溜部15内の水中及び散水ノズル154から散布される水中を通ることにより加湿されて加湿空気となって前記上方開放空間16に入り、更に混合器151に導入されることとなる。
一方、導入路56aから副吸入室156に導入された室内空気はサブブロワ111によってバイパス空気ダクト153内を通り、前記混合器151に導入される。
【0041】
そして、前記混合器151においては、前記貯溜部15、散水ノズル154等を経た加湿空気と、前記バイパス空気ダクト153を経て直接導入された室内空気とを混合する。該混合器151にて混合された混合空気は、送出ダクト152を経て室内に還流される。
【0042】
この際において、図示しない制御装置により、メインブロワ110とサブブロワ111の吐出量を調整して、混合器151における該メインブロワ110から貯溜部15及び散水ノズル154を経て加湿された空気と、サブブロワ111から直接送られる室内空気との混合比を制御することにより、送出ダクト152を経て室内に還流される空気の温度及び湿度を目標値に制御することができる。
【0043】
図5は本発明の第3実施例を示す。
この実施例は、前記第2実施例の変形例であり、前記第1実施例の加湿空気製造装置を蓄熱槽式空気調和装置に適用したものである。
【0044】
図5において、61は冷凍機、62は蓄熱槽、64は熱交換器、18は水槽、63は冷媒管、77は冷却水ポンプであり、冷凍機61からの冷媒は冷媒循環ポンプ(図示省略)により冷媒管63を通って蓄熱槽62に入り、該蓄熱槽62内の水と熱交換してこれを冷却し、過冷却水となす。
【0045】
66は前記熱交換器64と貯溜部15内の下部とを接続する水供給管、72は該貯溜部15の上部と熱交換器64とを接続する水戻り管、78は水循環ポンプであり、前記熱交換器64においては、前記水循環ポンプ78により、貯溜部15から水供給管66及び水戻り管72を介して循環する水と前記蓄熱槽62からの過冷却水とを熱交換して前記貯溜部15の水を冷却する。
【0046】
75は空気調和される室内60からの空気が導入される吸入室、11は該吸入室75に設置されたブロワであり、該ブロワ11により圧送された吸入室75内の空気が送気室12に噴出し、多孔板14、前記貯溜部15を経て上方開放空間16に入り、更に送出ダクト152及び水受け部材69を経て室内60に還流するようになっている。
【0047】
前記上方開放空間16の下部及び上部には散水ノズル71及び70が配設されるとともに、前記室内60の上方の水受け部材69の直上部にも散水ノズル68が配設され、各散水ノズル71、70、68には前記水槽18内の水が、水供給ポンプ76により散水用管67を経て供給されている。
【0048】
74は前記上方開放空間16に設置された複数枚の整流板であり、図5に示すように散水ノズル70から散布された水が該整流板74の上面を流れながら前記ブロワ11から送られた空気と有効に接触するよう、一定角度傾斜して設けられている。
【0049】
また前記水受け部材69は散水ノズル68の直下部に設けられ、該散水ノズル68から散布される水を受け取る水受け部を散水ノズル68毎に有するとともに、該水受け部の間に空気が通る空気通路が形成されてなるものである。
【0050】
かかる第3実施例において、室内60の空気はブロワ11によって吸入室75に吸入され、該ブロワ11により送気室12に噴出される。更に送気室12を経た前記空気は貯溜部15内を通流して、該貯溜部15と熱交換器64との間を循環する水と直接接触して冷却されるとともに加湿される。
【0051】
このようにして加湿、冷却された空気は、散水ノズル71から散布される水と接触して加湿された後上方開放空間16に入り、ここで整流板74上を流れる水と接触して加湿されてから散水ノズル70から散布される水と接触して更に加湿され、送出ダクト152に導かれる。該ダクト152内を図5の矢印のように通流した空気は散水ノズル68から散布される水によって更に加湿され、水受け部材69の空気通路(図示省略)から室内60に戻される。
【0052】
従って、室内60の空気は、貯溜部15、散水ノズル71、整流板74、散水ノズル70及び散水ノズル68の5度に亘って加湿されるとともに、貯溜部15では蓄熱槽62にて生成された低温の過冷却水からの冷熱により冷却されることとなるので、充分に多湿でかつ低温の空気が室内60に収容される。
【0053】
尚、この実施例においても前記第2実施例と同様にサブブロワ111及び副吸入室156を設け、該サブブロワ111によって、室内空気をバイパス空気ダクト153を経て混合器151に送り、該混合器151において前記のようにして加湿された加湿空気と所要の混合比で以って混合することにより、所要の加湿度及び温度に調整することが可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、衛生面で問題のある加湿空気製造部などの、水滴の残存分による衛生上の問題を解消することができ、また冷凍食品からのいわゆるドリップの流出を防止できる。
また本発明によれば、簡単な構成でバブリングによる加湿作用が達成出来るとともに、加湿用の貯溜部は排水乾燥が容易の為に、雑菌の繁殖阻止や掃除も容易にすることが出来る。
更に、解凍室内の空気を攪拌して均一に冷凍食品に前記加湿空気が行き渡るようにすることができるので、冷凍食品などの解凍性能を最大限まで引き上げることが可能になる。
一方、冷凍食品の解凍作業の後には解凍室内を清掃する必要があるが、全体の掃除がしやすく構成している為に、ユーザの利便性の大幅向上につながる。
【0055】
また、請求項6ないし9のような加湿空気を用いた空気調和装置によれば、室内空気と水とを直接接触させるので間接接触式の通常の空気調和装置よりも高い熱交換効率が得られるとともに、空気中のごみ類が水中に移動するために防塵効果が得られる。
【0056】
更に、請求項6あるいは8のように混合器を備えれば、室内空気への加湿空気の混合割合を調整することにより室内の温度を最適に調整、保持することができる。等の著効を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における加湿空気を用いた解凍装置の側面説明図である。
【図2】図1の正面説明図である。
【図3】図1の制御部分を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態における加湿空気を使用した空気調和装置の側面説明図である。
【図5】本発明の第3実施形態における加湿空気を使用した蓄熱式空気調和装置の側面説明図である。
【符号の説明】
10 加湿空気製造装置
11 ファンブロワ
12 送気室(下方閉鎖空間)
13 送気窓部
14 多孔板(ステンレス板)
15 貯溜部
16 上方開放空間
18 水槽
20 ヒ−タ
21 給水ポンプ
25 コントロ−ラ
29 洗浄ノズル
30 解凍室
31A、31B、31C ファン
51 圧力センサ
52、59 温度センサ
55 湿度センサ
60 室内
61 冷凍機
62 蓄熱槽
64 熱交換器
68、70、71、154 散水ノズル
69 水受け部材
75 吸入室
110 メインブロワ
111 サブブロワ
151 混合器
152 送出ダクト
153 バイパス空気ダクト
155 主吸入室
156 副吸入室

Claims (9)

  1. 上面に所定厚みSの水を貯溜した多孔板により上方開放空間と下方閉鎖空間に仕切るとともに、前記下方閉鎖空間内圧力Pを下記1)式に設定する(P1+Ps)圧力以上に設定する事により、前記下方閉鎖空間より多孔板及びその上面の水中を通ってバブリングさせながら上方開放空間側に移動する空気を加湿させる事を特徴とする加湿空気製造方法。
    P>P1+Ps …1)
    P1:上方開放空間圧力(一般に大気圧)
    Ps:多孔板上面の水圧
  2. 多孔板上面に貯溜した水温、バブリングされる空気温度、前記下方閉鎖空間内圧力Pの内、一または複数を可変的に制御しながら加湿度を制御可能に構成した請求項1記載の加湿空気製造方法。
  3. 上面に所定厚みSの水を貯溜した多孔板により上方開放空間と下方閉鎖空間に仕切るとともに、前記下方閉鎖空間内圧力Pを上記1)式に設定する(P1+Ps)圧力以上に設定した加湿空気製造手段を解凍室に連設させ、解凍室内の空気を前記下方閉鎖空間より多孔板及びその上面の水中を通ってバブリングさせながら上方開放空間側に導き、該加湿させた加湿空気を解凍室側に戻入可能に構成した事を特徴とする加湿空気を用いた解凍装置。
  4. 解凍室内の空気を循環させるファンを前記解凍室内の側面に上下に配設するとともに、該ファンの回転数を経時的に可変可能に構成したことを特徴とする請求項3記載の解凍装置。
  5. 前記解凍室内の天井をド−ム形状にし、該天井にファン動力部を埋め込むことを特徴とする請求項3記載の加湿空気解凍装置。
  6. 多数の小孔が穿設された多孔板の上面に一定厚さSを保持して水が貯溜された貯溜部と、該貯溜部の上方に形成された上部開放空間と、
    前記貯溜部の下方に形成されその下方閉鎖空間内圧力Pを下記1)式に設定する(P1+Ps)圧力以上に保持された下部閉鎖空間(送気室)と、室内空気を前記下部閉鎖空間を経て前記多孔板及び貯溜部を通流せしめて加湿し、前記上部開放空間に送給する第1のブロワと、前記上部開放空間に設置され、第2のブロワから直接送給された室内空気と、前記多孔板及び貯溜部を通流した加湿空気とを混合する混合器と、
    該混合器出口の混合加湿空気を室内に還流する還流ダクトとを備えたことを特徴とする空気調和装置。
    P>P1+Ps …1)
    P1:上方開放空間圧力(一般に大気圧)
    Ps:多孔板上面の水圧
  7. 多数の小孔が穿設された多孔板の上面に一定厚さSを保持して水が貯溜された貯溜部と、該貯溜部の上方に形成された上部開放空間と、
    前記貯溜部の下方に形成されその下方閉鎖空間内圧力Pを下記1)式に設定する(P1+Ps)圧力以上に保持された下部閉鎖空間(送気室)と、室内空気を前記下部閉鎖空間を経て前記多孔板及び貯溜部を通流せしめて加湿し、前記上部開放空間に送給する第1ブロワとを備え、
    さらに、前記貯溜部内の水を循環させるポンプ付きの循環水路を設けるとともに、
    該循環水路に、蓄熱槽からの冷水と前記貯溜部の水とを熱交換してこの水を冷却する熱交換器を設けてなることを特徴とする空気調和装置。
    P>P1+Ps …1)
    P1:上方開放空間圧力(一般に大気圧)
    Ps:多孔板上面の水圧
  8. 前記上部開放空間に第2のブロワから直接送給された室内空気と、前記多孔板及び貯溜部を通流した加湿空気とを混合する混合器を設けるとともに、
    該混合器出口の混合加湿空気を室内に還流する還流ダクトとを備えた請求項7記載の空気調和装置。
  9. 前記上部開放空間内に、前記多孔板及び貯溜部を通流した加湿空気中に散水する散水装置を設けた請求項6または7または8記載の空気調和装置。
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