JP3644751B2 - 自動車の内装品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の内装品に関し、詳しくは、インストルメントパネルやドアトリムなどの樹脂製の基材の表面の一部に接合される表皮材の端末部の処理構造に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車の内装品としてのインストルメントパネルとして、樹脂製の基材を構成するアッパパネル部とロアパネル部とを薄肉ヒンジを介して一体成形したものがある。このものでは、成形時にアンダーカット部ができないようにアッパパネル部とロアパネル部とを薄肉ヒンジを境に開いた状態で成形し、成形後、両者を薄肉ヒンジにより本来あるべき所望の形状に折り曲げるようにしている(実開昭59−118629号公報参照)。このようなインストルメントパネル等の自動車の内装品には、意匠的効果をねらって基材の表面に表皮材を接合しているのが一般的であり、その接合手法として接着剤を用い、基材の表面の一部に表皮材を一体に接合したタイプのものがある。この場合、基材の表面に対する接着は、表皮材と基材との間から空気を抜き取りつつ行われ、表皮材の端末部を熱刃等でカットした後でこの端末部も接着するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、表皮材の端末部から接着剤が基材側に食み出すと、見栄えが悪化することになる。したがって、表皮材の端末部には接着剤の基材側への食み出しを考慮して十分に塗布できない場合があり、これでは、表皮材の端末部を強固に固定することができず、経時的な使用によって表皮材が端末部から剥離し易いものであった。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、薄肉ヒンジを用いて基材を折り曲げるときに表皮材の端末部が挾持されるようにすることで、表皮材の端末部の見栄えの向上を図るとともに、表皮材の端末部からの剥離を確実に防止せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、樹脂製の基材の表面の一部に表皮材が接合されている自動車の内装品として、表皮材を接合する第1領域と表皮材を接合しない第2領域との境界部分に薄肉ヒンジを設け、その各々の境界端部間に表皮材の端末部を挾持するようにしている。
【0006】
具体的には、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、表皮材の端末部が対応する基材の対応部位に、表皮材を接合する第1領域と表皮材を接合しない第2領域との境界部分において、それぞれの領域から基材裏面側に向かって互いに対向する平行な面を有するように折り曲げた境界端部が設けられ、該両境界端部を連結するように薄肉ヒンジを該両領域に跨がって一体に設ける。そして、上記第1領域と第2領域とを上記薄肉ヒンジを支点に互いに接近させて各々の境界端部を当接させ、この当接状態で両境界端部間に上記表皮材の端末部を挾持する。さらに、この挾持状態で上記第1領域と第2領域とを、互いに離間しないよう、上記両境界端部間に跨る係止ブラケットを該両境界端部近傍の上記基材裏面側に固定する構成としたものである。
【0007】
請求項2記載の発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、第2領域の表面に、第1領域の表皮材とは異種の表皮材を接合する。そして、上記異種の表皮材の端末部を第1領域の表皮材の端末部と共に両境界端部間に挾持する構成としたものである。
【0008】
さらに、請求項3記載の発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の基材を特定したことを特徴とする。すなわち、基材をインストルメントパネルとし、該インストルメントパネルの本体をアッパパネル部とロアパネル部とで構成している。そして、第1領域をアッパパネル部とし、第2領域をロアパネル部とする構成としたものである。
【0009】
これにより、請求項1および請求項3記載の発明では、例えばインストルメントパネルのアッパパネル部などに接合される表皮材の端末部(下縁端末部)は、第1領域と第2領域とを薄肉ヒンジを支点(境界部分)に互いに接近させて各々の境界端部を当接させることで、両境界端部間に挾持されて見えなくなり、表皮材の端末部から食み出す接着剤なども目隠しされて見栄えが向上する。
【0010】
しかも、表皮材の端末部は、第1領域と第2領域との境界部分において、それぞれの領域から基材裏面側に向かって互いに対向する平行な面を有するように折り曲げた境界端部間に挾持された状態で、該第1領域と第2領域とが互いに離間しないよう、上記両境界端部間に跨る係止ブラケットが該両境界端部近傍の上記基材裏面側に固定され、たとえ端末部への接着剤の塗布が不十分であっても、経時的な使用によって表皮材が端末部から剥離することが確実に防止される。
【0011】
さらに、第1領域と第2領域との境界部分が薄肉ヒンジを介して連結されることにより、該第1領域と第2領域とが基材の金型により一体に成形されて製造設備が簡単なものとなる。
【0012】
特に、請求項2記載の発明では、異種の表皮材の端末部が第1領域の表皮材の端末部と共に両境界端部間に挾持され、その両端末部より接着剤が食み出したとしても該両端末部が目隠しされることで見栄えが向上するとともに、互いに種類の異なる表皮材の経時的な使用による端末部からの剥離が確実に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1および図2は本発明の実施の形態に係る自動車の内装品としてのインストルメントパネルを示し、このインストルメントパネル1は、上側に位置するアッパパネル部3と、下側に位置するロアパネル部5とで構成されている。上記インストルメントパネル1には、その運転席に向かった面に各種の計器類が組み込まれるメータフード7が設けられているとともに、該面の車幅方向両端寄りおよび上面には空調用エアの吹出孔9が形成されている。また、上記インストルメントパネル1の中央には、オーディオ機器などが組み込まれるオーディオフード11が設けられている。さらに、上記インストルメントパネル1の助手席に向かった面の下部には、グローブボックスなどが組み込まれる開口13が設けられている。そして、上記メータフード7、オーディオフード11および開口13は、アッパパネル部3とロアパネル部5とに跨がって形成されている。
【0015】
上記インストルメントパネル1は、その本体が合成樹脂製の基材15よりなり、この基材15は、図4および図5にも示すように、弾性に富む発泡フォーム層を有する表皮材17がアッパパネル部3側の基材15の表面にのみ接合されている。つまり、アッパパネル部3側の基材15が表皮材17を接合する第1領域として構成されている一方、ロアパネル部5側の基材15が表皮材17を接合しない第2領域として構成されている。
【0016】
また、図1において示すように、上記表皮材17の下縁端末部17a(図6および図7に表れる)に対応する基材15の対応部位15Aには、上記メータフード7、オーディオフード11および開口13が位置し、これらの開口7,11,13によって基材15の対応部位15Aが4つに寸断されて車幅方向に断続的に延びて設けられている。つまり、表皮材17の下縁端末部17aに対応する基材15の対応部位15Aは、メータフード7により寸断されて運転席左側に位置する第1対応部15A1と、メータフード7およびオーディオフード11により寸断されて該両者7,11間に位置する第2対応部15A2と、オーディオフード11および開口13により寸断されて該両者11,13間に位置する第3対応部15A3と、開口13により寸断されて助手席右側に位置する第4対応部15A4とからなる。
【0017】
そして、本発明の特徴部分として、図3および図6に示すように、上記表皮材17の下縁端末部17aに対応する基材15の対応部位15A(第1ないし第4対応部15A1〜15A4)、つまりインストルメントパネル1のアッパパネル部3とロアパネル部5との境界線(境界部分)を挟んで対向するアッパパネル部3の下縁とロアパネル部5の上縁との間には、それぞれ車体前方(基材15の裏面側)へ水平方向に向きを変えて延びる境界端部としての上側および下側端縁部19,21(同一構成となるので、図で示す第4対応部15A4についてのみ説明する)が一体成形されている。この上側および下側端縁部19,21は、アッパパネル部3の下縁およびロアパネル部5の上縁においてそれぞれ車体前後方向に所定の幅を存して車幅方向に帯状に延びて設けられている。上記表皮材17の下縁端末部17aは、上記上側端縁部19の前方への延設量にほぼ合致する長さに切断され、この表皮材17の下縁端末部17aが上側端縁部19の表面(下面)に接合されるように対応している。
【0018】
上記上側端縁部19の先端(前端)には、その上側端縁部19に沿って車幅方向へ帯状に延びる第1帯状部分23が設けられている。一方、上記下側端縁部21の先端には、その下側端縁部21に沿って車幅方向へ帯状に延びる第2帯状部分25が設けられている。この第1および第2帯状部分23,25は、それぞれ同幅に成形されている。
【0019】
また、上記第1帯状部分23は、第1薄肉ヒンジ部27を介して上側端縁部19の先端に一体成形され、この第1帯状部分23が上側端縁部19に対してほぼ平行となる水平位置に近付く方向に折り曲げられるようになっている。一方、上記第2帯状部分25は、第2薄肉ヒンジ部29を介して下側端縁部21の先端に一体成形され、この第2帯状部分25が下側端縁部21に対してほぼ平行となる水平位置に近付く方向に折り曲げられるようになっている。さらに、上記第1帯状部分23と第2帯状部分25との間は、アッパパネル部3とロアパネル部5との境界線上に位置している。この第1帯状部分23と第2帯状部分25とは、第3薄肉ヒンジ部31を介して一体成形され、この両帯状部分23,25は、互いに表面同士を重ね合わせて折り畳めるようになっている。そして、上記第1および第2帯状部分23,25は、第1ないし第3薄肉ヒンジ部23〜27によって上側および下側端縁部19,21と共に基材15(アッパパネル部3およびロアパネル部5)に一体成形されている。この場合、第1および第2帯状部分23,25と、第1ないし第3薄肉ヒンジ部27〜31とによって薄肉ヒンジ35が構成されている。つまり、薄肉ヒンジ35は、上側および下側端縁部19,21の境界部分を連結するように該両端縁部19,21間に跨がって一体に成形されている。
【0020】
そして、図6に示すように、上記上側および下側端縁部19,21は、上記各薄肉ヒンジ部27〜31を支点にして両帯状部分23,25を折り畳んだときに互いに接近して当接し、この当接状態で該両端縁部19,21間に上記表皮材17の下縁端末部17aが挾持されるようになっている。また、図3に示すように、上記上側および下側端縁部19,21並びに第1および第2帯状部分23,25において互いの延設方向が車幅方向と前後方向とで異なっている箇所には、各薄肉ヒンジ部27〜31を介して両帯状部分23,25を折り畳んで両端縁部19,21を互いに接近させたときに互いに干渉する上下の各部19〜25の干渉部分を切り欠いた切欠部39が設けられ、該各部19〜25の接近および折り畳みが円滑に行えるようにしている。
【0021】
また、図7および図8に示すように、上記上側および下側端縁部19,21近傍の基材15(アッパパネル部3およびロアパネル部5)の裏面側には、それぞれ前方へ突出するボス部43が一体に設けられている。上側端縁部19のボス部43の直上方位置および下側端縁部21のボス部43の直下方位置には、それぞれ基材15の裏面より前方へ突出するピン45が一体に設けられている。上記上側および下側端縁部19,21近傍の基材15の裏面側には、該両端縁部19,21間に跨がるように上下方向に延びるステータイプの係止ブラケット47が取り付けられるようになっている。この係止ブラケット47の中央部には、両端縁部19,21を互いに接近させたときに折り畳まれる両帯状部分23,25を迂回する断面略U字状の迂回部47bが設けられている。上記係止ブラケット47の上下両端には、穴部47aが設けられ、この各穴部47aが上記各ピン45に挿通されて係止ブラケット47が位置決めされるようになっている。上記係止ブラケット47は、図示しない孔部を介してボス部43に螺着されるビス49によって両端縁部19,21間に取り付けられている。そして、上記ボス部43、ピン45、係止ブラケット47およびビス49によって、上記表皮材17の下縁端末部17aを挾持した状態で両端縁部19,21を互いに離間しないように固定する固定手段41が構成されている。
【0022】
ここで、表皮材17の下縁端末部17aの取付作業工程を図4ないし図8に基づいて説明する。
【0023】
先ず、インストルメントパネル1のアッパパネル部3の基材15の表面に接着剤を噴霧し、このアッパパネル部3側の基材15の表面に加熱された表皮材17を該基材15との間から空気を抜き取りつつ接着する(図4に示す状態)。
【0024】
その後、図5に示すように、表皮材17の下縁端末部17aを熱刃(図示せず)でカットする。
【0025】
次いで、図6に示すように、第1および第2帯状部分23,25を、各薄肉ヒンジ部27〜31を支点にして表面同士を重ね合わせるように折り畳みながら上側および下側端縁部19,21を互いに接近させて当接させ、この当接状態で両端縁部19,21間に表皮材17の下縁端末部17aを挾持する。
【0026】
その後、図7および図8に示すように、基材15の裏面側より係止ブラケット47の両端の穴部47aを基材15のアッパパネル部3およびロアパネル部5のピン45に挿通して該係止ブラケット47を係止し、両端縁部19,21近傍の基材15のボス部43に対して係止ブラケット47ごとビス49を螺着して、両帯状部分23,25を折り畳んだ状態で両端縁部19,21を互いに離間しないように固定する。
【0027】
したがって、上記実施の形態では、表皮材17の下縁端末部17aは、表皮材17側寄りの第1帯状部分23と基材15側寄りの第2帯状部分25との表面同士を各薄肉ヒンジ部27〜31を支点に重ね合わせて折り畳んだときに互いに接近して当接する両端縁部19,21間に挾持されて見えなくなり、表皮材17の下縁端末部17aからロアパネル部5側の基材15表面に食み出す接着剤などが目隠しされて、表皮材17の下縁端末部17aの見栄えを向上させることができる。
【0028】
しかも、表皮材17の下縁端末部17aを両端縁部19,21間で挾持する当接状態で、該両端縁部19,21がさらに固定手段41で互いに離間しないように固定され、たとえ下縁端末部17aへの接着剤の塗布が不十分であっても、経時的な使用による表皮材17の下縁端末部17aからの剥離を確実に防止することができる。
【0029】
さらに、第1および第2帯状部分23,25は各薄肉ヒンジ部27〜31を介して上側および下側端縁部19,21と共に基材15に一体成形されることにより、両端縁部19,21および両帯状部分23,25が基材15の金型により一体的に成形されて製造設備を簡単なものにすることができる。
【0030】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含するものである。例えば、上記実施の形態では、アッパパネル部3の基材15の表面のみに下縁端末部17aを上側端縁部19の表面に対応させた状態で表皮材17を接合したが、図9に示すように、両帯状部分23,25間の第3薄肉ヒンジ部31を挟んで対向するロアパネル部5側の基材15の表面に、該表皮材17とは色・柄や素材など種類の異なる異種の表皮材51が、その上縁端末部51aを下側端縁部21に接合させるように対応させた状態で接合されていても良い。この場合、互いに種類の異なる表皮材17,51の端末部17a,51a同士は、両帯状部分23,25を折り畳みながら両端縁部19,21を互いに接近させて当接させたときに該両端縁部19,21間で挾持されることで、該両端末部17a,51aからの接着剤の食み出しなどが目隠しされて見栄えが向上するとともに、経時的な使用による両表皮材17,51の端末部17a,51aからの剥離が確実に防止される。
【0031】
また、上記実施の形態では、アッパパネル部3の下縁およびロアパネル部5の上縁より車体前後方向に所定幅を存する両端縁部19,21の先端に薄肉ヒンジ35(第1,第2帯状部分23,25および第1〜第3薄肉ヒンジ部27〜31)を設けたが、アッパパネル部の下縁およびロアパネル部の上縁に対して直に薄肉ヒンジが設けられるようにしても良い。つまり、アッパパネル部の下縁に第1薄肉ヒンジ部を介して第1帯状部分を、ロアパネル部の上縁に第2薄肉ヒンジ部を介して第2帯状部分をそれぞれ連結するとともに、該両帯状部分間を第3薄肉ヒンジ部を介して連結し、この両帯状部分間で表皮材の端末部が挾持されるようにしても良い。さらにまた、両端縁部を第1および第2帯状部分の如く薄肉に形成し、この両端縁部間を第3薄肉ヒンジ部のみにより連結して、該両端縁部間で表皮材の端末部が挾持されるようにしても良く、この場合には、薄肉ヒンジは第3薄肉ヒンジ部のみで構成される。
【0032】
しかも、上記実施の形態では、自動車の内装品としてインストルメントパネル1を適用したが、ドアトリム、クォータトリム又はルーフトリムなどに適用されるようにしても良いのは勿論である。
【0033】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1および請求項3記載の発明における自動車の内装品によれば、インストルメントパネルなどのアッパパネル部側の第1領域とロアパネル部側の第2領域とを、表皮材の端末部を挾持する当接状態で離間しないよう、両境界端部間に跨る係止ブラケットを該両境界端部近傍の基材裏面側に固定することで、表皮材の端末部からの接着剤の食み出しを目隠しして見栄えを向上させることができるとともに、経時的な使用による表皮材の端末部の剥離を確実に防止することができる。しかも、第1領域と第2領域とを薄肉ヒンジにより連結することで、基材の金型により該両領域を一体成形して、製造設備の簡単化を図ることもできる。
【0034】
請求項2記載の発明における自動車の内装品によれば、互いに種類の異なる表皮材の端末部同士を第1領域と第2領域との間で挾持するので、該両端末部の境界部分の見栄えを向上させることができるとともに、経時的な使用による両表皮材の端末部の剥離を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】第4対応部の斜視図である。
【図3】第4対応部の拡大斜視図である。
【図4】表皮材をアッパパネル部に接合した状態を示す図3のA−A線における断面図である。
【図5】表皮材の下縁端末部をカットした状態を示す図4相当図である。
【図6】表皮材の下縁端末部を挾持した状態を示す図4相当図である。
【図7】固定手段による固定状態を示す図4相当図である。
【図8】基材の裏面側より視た固定手段の正面図である。
【図9】実施の形態の変形例に係る図7相当図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル
3 アッパパネル部(第1領域)
5 ロアパネル部(第2領域)
15 基材
17 表皮材
17a 下縁端末部(端末部)
19 上側端縁部(アッパパネル部の境界端部)
21 下側端縁部(ロアパネル部の境界端部)
35 薄肉ヒンジ
41 固定手段
51 異種の表皮材
51a 上縁端末部(異種の表皮材の端末部)
Claims (3)
- 樹脂製の基材の表面の一部に表皮材が接合されており、
上記表皮材の端末部が対応する基材の対応部位には、表皮材を接合する第1領域と表皮材を接合しない第2領域との境界部分において、それぞれの領域から基材裏面側に向かって互いに対向する平行な面を有するように折り曲げた境界端部が設けられ、該両境界端部を連結するように薄肉ヒンジが該両領域に跨がって一体に設けられ、
上記第1領域と第2領域とは上記薄肉ヒンジを支点に互いに接近して各々の境界端部を当接させ、この当接状態で両境界端部間に上記表皮材の端末部が挾持されており、
この挾持状態で上記第1領域と第2領域とは、互いに離間しないよう、上記両境界端部間に跨る係止ブラケットが該両境界端部近傍の上記基材裏面側に固定されていることを特徴とする自動車の内装品。 - 上記第2領域の表面には、第1領域の表皮材とは異種の表皮材が接合されており、
上記異種の表皮材の端末部は第1領域の表皮材の端末部と共に両境界端部間に挾持されている請求項1記載の自動車の内装品。 - 上記基材は、アッパパネル部とロアパネル部とからなるインストルメントパネルの本体を構成するものとされ、
上記第1領域をアッパパネル部とし、上記第2領域をロアパネル部としている請求項1記載の自動車の内装品。
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