JP3644415B2 - Frp成形品の成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に滑り止めのための凹凸を有するFRP成形品の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から浴室の洗い場の床パンや浴槽等をFRPで形成している。このように浴室の洗い場の床パンや浴槽等をFRPで形成したものは、滑りやすいので、床パンの表面や浴槽の底面に微細な凹凸を設けることで滑り止めを行って安全性を高めるようにしている。
【0003】
従来におけるFRP成形品の表面への滑り止め用の凹凸を形成する技術としては、
(1) FRP成形品の表面にクッション性のある発泡材を接着することで微細な凹凸を形成する。
【0004】
(2) FRP成形品の表面に塗装等で凹凸を形成する。
【0005】
(3) 金型に凹凸を設けてFRP成形品を金型で成形した際に同時にFRP成形品の表面に凹凸を形成する。
【0006】
等の方法が一般的であるが、上記(1)(2)の従来例はいずれも、FRP成形品の成形後に発泡材を接着したり、塗装等で凹凸を形成したりするため、FRP成形品の成形後に凹凸を形成するための後工程が必要であり、製造に時間がかかると共にコストが高くなるという問題がある。
【0007】
また、上記(3)の従来例にあっては、金型に凹凸を形成するため、金型製造コストが高くなり、また、FRP成形品の表面の凹凸を付与する位置が異なる場合にはその都度別の金型が必要となり、更に、金型からのFRP成形品の離型性を考慮すると、表面が鋭角な凹凸となってしまって、例えばFRP成形品洗い場の床パンなどの場合には足等の接触部が痛くなるという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、FRP成形品の成形時に同時に簡単且つ効果的に滑り止め用の微細な凹凸を付与することができるFRP成形品の成形方法を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るFRP成形品の成形方法は、下金型1上に下から順にガラスクロスよりなる表面に微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート2、中間フィルム3、FRP成形材料4を重ねて設置し、次に上下金型5、1を型締めして成形し、成形後に滑り止め用凹凸付けシート2と中間フィルム3とを剥がして表面に微細な凹凸が転写されたFRP成形品を成形することを特徴とするものである。このような方法を採用することで、FRP成形品を金型で成形する際に、滑り止め用凹凸付けシート2の凹凸が中間フィルム3を介してFRP成形材料4の表面に転写され、簡単且つ確実に表面に滑り止め用の微細な凹凸を有するFRP成形品を成形できるものであり、また、滑り止め用凹凸付けシート2とFRP成形材料4との間に中間フィルム3を介在させるので、SMC( Sheet Molding Compound) やBMC (Bulk Molding Compound) 等のFRP成形材料4が成形時に滑り止め用凹凸付けシート2に進入するのが防止され、更に、滑り止め用凹凸付けシートがガラスクロスなので耐久性、コストに優れ、再使用が可能である
【0010】
また、下金型上1に下から順にガラスクロスよりなる表面に微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート2、中間フィルム3、印刷により模様付けした樹脂含浸不織布7、FRP成形材料4を重ね、次に上下金型5、1を型締めして成形し、成形後に滑り止め用凹凸付けシート2と中間フィルム3とを剥がして表面の印刷により模様付けした部分に微細な凹凸が転写されたFRP成形品を成形することを特徴とするものであってもよい。このような方法を採用することで、印刷により模様付けした樹脂含浸不織布7とFRP成形材料4とを積層一体化して表面が模様付けされたFRP成形品を金型で成形する際に、滑り止め用凹凸付けシート2の凹凸が中間フィルム3を介して印刷により模様付けした樹脂含浸不織布7の表面に転写され、簡単且つ確実に模様付けされた表面に滑り止め用の微細な凹凸を有するFRP成形品を成形できるものであり、また、滑り止め用凹凸付けシート2と印刷により模様付けした樹脂含浸不織布7との間に中間フィルム3を介在させるので、SMCやBMC等のFRP成形材料4や不織布7に含浸した樹脂が成形時に滑り止め用凹凸付けシート2に進入するのが防止され、更に、滑り止め用凹凸付けシートがガラスクロスなので耐久性、コストに優れ、再使用が可能である
【0011】
また、樹脂含浸不織布7とFRP成形材料4との間に通気性シート8を介在することが好ましい。このような方法を採用することで、成形時に通気性シート8の存在により成形材料4中の樹脂が樹脂含浸不織布7側に流れるのが弱められ、模様面側に成形材料4が染み出して模様が流れるという現象を防止できることになる。
【0012】
また、下金型1と滑り止め用凹凸付けシート2との間に補助フィルム9を配置することも好ましい。このような方法を採用することで、滑り止め用凹凸付けシート2の下金型1に付着せず、離型性が良くなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0014】
図1に本発明のFRP成形品の成形方法の第1の成形方法を示す概略構成図が示してある。第1の成形方法は、下金型1上に下から順に凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート2、中間フィルム3、FRP成形材料4となるように重ねて設置し、その後、上下金型5、1を型締めして加熱加圧して成形する。この加熱加圧して成形する際、滑り止め用凹凸付けシート2の凹凸が中間フィルム3を介してFRP成形材料4の表面(図1では下面)に転写されることになる。上記のようにして成形が終わると、滑り止め用凹凸付けシート2と中間フィルム3とを剥がして表面に滑り止め用の凹凸が転写されたFRP成形品を得るものである。
【0015】
本発明では表面に滑り止め用の微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート2として、ガラスクロスを用いている。耐久性、コスト、再使用が可能な点からガラスクロスが最適であり、金型及びFRP成形材料4との接着、密着、付着を防止する目的でシリコン樹脂、フッ素樹脂の含浸処理を施しておくことが好ましい。使用するガラスクロスとしては25〜450g/mのものを使用するのが好ましい。また、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂の含浸量としてはガラスクロスの20〜100%含浸させるのが好ましい。
【0016】
中間フィルム3は金型で加熱加圧して成形する際にSMC やBMC 等のFRP成形材料4が成形時に滑り止め用凹凸付けシート2に進入するのを防止する目的で使用するものであり、成形されるFRP成形品との剥離の容易さを考慮してPET、PP、PE等を使用するのが好ましく、厚みとしては20〜200μmのものが好ましい。
【0017】
このように滑り止め用凹凸付けシート2とFRP成形材料4の間に中間フィルム3を使用することで、SMC やBMC 等のFRP成形材料4が成形時に滑り止め用凹凸付けシート2に進入するのが防止され、成形後に滑り止め用凹凸付けシート2を容易に剥離できると共に剥離した滑り止め用凹凸付けシート2にFRP成形材料4の樹脂が進入していないので、滑り止め用凹凸付けシート2の再使用が容易にできるものである。また、中間フィルム3もFRP成形品から容易に剥離できるものである。
【0018】
図2に本発明のFRP成形品の成形方法の第2の成形方法を示す概略構成図が示してある。この第2の成形方法は、下金型1上に下から順に滑り止め用の微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート2、中間フィルム3、印刷により模様(例えば石目模様)付けした樹脂含浸不織布7、FRP成形材料4となるように重ねて設置し、その後、上下金型5、1を型締めして加熱加圧して成形する。このようにして加圧成形して成形材料を硬化させることによって模様付けした樹脂含浸不織布7と成形材料4を一体化するのであるが、同時にこの成形時に滑り止め用凹凸付けシート2の凹凸が中間フィルム3を介して模様付けした樹脂含浸不織布7と成形材料4との一体化物であるFRP成形品の表面(模様面)に転写されることになる。上記のようにして成形が終わると、滑り止め用凹凸付けシート2と中間フィルム3とを剥がして表面の模様(例えば石目模様)に滑り止め用の凹凸が転写されたFRP成形品を得るものである。
【0019】
なお、滑り止め用凹凸付けシート2、中間フィルム3、印刷により模様付けした樹脂含浸不織布7、FRP成形材料4としては前述の各例で説明したものを使用する。
【0020】
図3に本発明のFRP成形品の成形方法の第3の成形方法を示す概略構成図が示してある。この第3の成形方法は、表面の模様(例えば石目模様)に滑り止め用の凹凸が転写されたFRP成形品を得る方法であり、基本的は構成は上記した第2の成形方法と同じであるが、金型で成形するに当たって、不織布7とFRP成形材料4との間に通気性シート8を介在する点が上記第2の成形方法と異なっている。
【0021】
なお、滑り止め用凹凸付けシート2、中間フィルム3、印刷により模様付けした樹脂含浸不織布7、通気性シート8、FRP成形材料4としては前述の各例で説明したものを使用する。
【0022】
図4、図5、図6にはそれぞれに本発明のFRP成形品の成形方法の第4、第5、第6の成形方法を示す概略構成図が示してある。この第4、第5、第6の成形方法は、金型で成形するに当たって下金型1と滑り止め用凹凸付けシート2との間に補助フィルム9を配置した点がそれぞれ前記第1、第2、第3の方法と異なるのみで、他の構成は前記第1、第2、第3の方法と同じであるので重複する説明は省略する。この第4、第5、第6の成形方法においてはいずれも下金型1と滑り止め用凹凸付けシート2との間に補助フィルム9を配置することで、滑り止め用凹凸付けシート2が下金型1に付着せず、離型性が良くなり、滑り止め用凹凸付けシート2の損傷が防止できて滑り止め用凹凸付けシート2の再使用が可能となるものである。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0024】
(実施例1)
微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシートとして日東紡績製の200g/m のガラスクロスに大日本インキ化学工業製のフッ素樹脂を60g/m 含浸させたシートを用いた。
【0025】
FRP成形材料を成形してFRP成形品よりなる浴室用の床パンを成形するに当たり、床パンの洗い場の表面となる部分である下金型上に上記滑り止め用凹凸付けシートを設置し、その上に中間フィルム(東洋紡績製の100μm厚みのPETフィルム)を設置し、更に、その上にFRP成形材料としてSMCを設置し、上下型を型締めし、加熱加圧成形した。成形条件は下型側が145℃、上型側が130℃となるように成形温度を設定し、加圧力1200トン、加圧時間4分で成形した。
【0026】
成形後に滑り止め用凹凸付けシートと中間フィルムを剥離して洗い場面となる表面に滑り止め用の微細な凹凸が転写されたFRP成形品よりなる浴室用床パンを得た。
【0027】
(実施例2)
厚み100μmのPETフィルムの表面にサンドブラスト処理を行って光沢値を10〜15に調整した微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシートを形成した。また、ポリエステル不織布(バイリーン社製、目付け100g/m )に、インキでグラビア印刷を施して模様(柄)を形成し、この模様付けした樹脂含浸不織布に、不飽和ポリエステル樹脂(大日本インキ化学工業社製GC−505)100重量部、ジアリルフタレート樹脂(ダイソー社製ダップ樹脂)100重量部、アセトン100重量部、硬化剤(日本油脂社製PBZ)3重量部を配合した樹脂を150g/m 含浸させ、その後、80℃の熱風乾燥炉で20分乾燥して模様付けした樹脂含浸不織布を形成した。
【0028】
FRP成形材料を成形してFRP成形品よりなる浴室用の床パンを成形するに当たり、中間フィルムとFRP成形材料であるSMCとの間に模様付けした樹脂含浸不織布を介在させた以外は実施例1と同様の方法で模様付けした樹脂含浸不織布とFRP成形材料とを一体化してFRP成形品を成形した。成形条件は下型側が145℃、上型側が130℃となるように成形温度を設定し、加圧力1200トン、加圧時間4分で成形した。
【0029】
成形後に滑り止め用凹凸付けシートと中間フィルムを剥離して洗い場面となる表面の模様部分に滑り止め用の微細な凹凸が転写されたFRP成形品よりなる浴室用床パンを得た。
【0030】
(実施例3)
実施例2の模様付けした樹脂含浸不織布とFRP成形材料との間に通気性シートを介在した点以外は実施例2と同様にして模様付けした樹脂含浸不織布と通気性シートとFRP成形材料とを一体化してFRP成形品を成形した。通気性シートとしては三井石油化学工業社製ポリエステル不織布品番R−470を1枚使用した。
【0031】
成形後に滑り止め用凹凸付けシートを剥離して洗い場面となる表面の模様部分に滑り止め用の微細な凹凸が転写されたFRP成形品よりなる浴室用床パンを得た。
【0032】
(実施例4)
下金型と滑り止め用凹凸付けシートとの間に補助フィルム(東洋紡績製の厚み100μmのPETフィルム)を介在した以外は実施例1と同様の方法で洗い場面となる表面の模様部分に滑り止め用の微細な凹凸が転写されたFRP成形品よりなる浴室用床パンを得た。
【0033】
(実施例5)
下金型と滑り止め用凹凸付けシートとの間に補助フィルム(東洋紡績製の厚み100μmのPETフィルム)を介在した以外は実施例2と同様の方法で洗い場面となる表面の模様部分に滑り止め用の微細な凹凸が転写されたFRP成形品よりなる浴室用床パンを得た。
【0034】
(実施例6)
下金型と滑り止め用凹凸付けシートとの間に補助フィルム(東洋紡績製の厚み100μmのPETフィルム)を介在した以外は実施例3と同様の方法で洗い場面となる表面の模様部分に滑り止め用の微細な凹凸が転写されたFRP成形品よりなる浴室用床パンを得た。
【0035】
上記いずれの実施例においても、良好な成形性を有し、FRP成形品よりなる浴室用床パンとして滑り止め効果のあるものが得られた。
【0036】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、下金型上に下から順にガラスクロスよりなる表面に微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート、中間フィルム、FRP成形材料を重ねて設置し、次に上下金型を型締めして成形し、成形後に滑り止め用凹凸付けシートと中間フィルムとを剥がして表面に微細な凹凸が転写されたFRP成形品を成形するので、FRP成形品を金型で成形する際に同時にFRP成形品の表面に滑り止め用の微細な凹凸を形成できるものであって後工程で滑り止め用の微細な凹凸を設ける工程を必要とせず、製造が容易となり、しかも、金型で成形する際に凹凸を形成するといえども金型に滑り止め付けのための凹凸加工を施す必要がなくて金型コストが低くなり、また、滑り止め用凹凸付けシートは再使用も可能となって、この点でもコストを低減できるものであり、更にまた、滑り止め用凹凸付けシートとFRP成形材料との間に中間フィルムを介在させるので、SMCやBMC 等のFRP成形材料が成形時に滑り止め用凹凸付けシートに進入するのが防止されるものであり、この結果、微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシートとしてガラスクロスなどを使用しても成形時に樹脂が流入せず、簡単に剥離できるものであり、また、滑り止め用凹凸付けシートがガラスクロスなので耐久性、コストに優れ、再使用が可能である。また、必要に応じて下金型への滑り止め用凹凸付けシートの設置位置を選択することで、簡単に成形するFRP成形品の表面の任意の位置に滑り止め用の凹凸を形成することが可能となり、また、滑り止め用凹凸付けシートの種類を変えることで簡単に滑り止め用凹凸の形態を変えることも可能となるものである。しかも、FRP成形品を金型で成形する際に同時にFRP成形品の表面に滑り止め用の微細な凹凸を形成できるものであって後工程で滑り止め用の微細な凹凸を設ける工程を必要とせず、製造が容易となり、しかも、金型で成形する際に凹凸を形成するといえども金型に滑り止め付けのための凹凸加工を施す必要がなくて金型コストが低くなり、また、滑り止め用凹凸付けシートは再使用も可能となって、この点でもコストを低減できるものである。
【0037】
また、請求項2記載の発明にあっては、下金型上に下から順にガラスクロスよりなる表面に微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート、中間フィルム、印刷により模様付けした樹脂含浸不織布、FRP成形材料を重ね、次に上下金型を型締めして成形し、成形後に滑り止め用凹凸付けシートと中間フィルムとを剥がして表面の印刷により模様付けした部分に微細な凹凸が転写されたFRP成形品を成形するので、表面に模様を有するFRP成形品を金型で成形する際に同時にFRP成形品の表面の模様部に滑り止め用の微細な凹凸を形成できるものであって後工程で滑り止め用の微細な凹凸を設ける工程を必要とせず、製造が容易となり、しかも、金型で成形する際に凹凸を形成するといえども金型に滑り止め付けのための凹凸加工を施す必要がなくて金型コストが低くなり、また、滑り止め用凹凸付けシートは再使用も可能となって、この点でもコストを低減できるものであり、更にまた、滑り止め用凹凸付けシートとFRP成形材料との間に中間フィルムを介在させるので、SMCやBMC 等のFRP成形材料が成形時に滑り止め用凹凸付けシートに進入するのが防止されるものであり、この結果、微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシートとしてガラスクロスなどを使用しても成形時に樹脂が流入せず、簡単に剥離できるものであり、また、滑り止め用凹凸付けシートがガラスクロスなので耐久性、コストに優れ、再使用が可能である。また、必要に応じて下金型への滑り止め用凹凸付けシートの設置位置を選択することで、簡単にFRP成形品の表面の模様の任意の位置に滑り止め用の凹凸を形成することが可能となり、また、滑り止め用凹凸シートの種類を変えることで簡単に滑り止め用凹凸の形態を変えることが可能となるものである。
【0038】
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、不織布とFRP成形材料との間に通気性シートを介在するので、成形時に通気性シートの存在により成形材料中の樹脂が不織布側に流れるのが弱められ、模様面側に成形材料が染み出して模様が流れるという現象を防止できて、綺麗な模様に滑り止め用の微細な凹凸を形成することができるものである。
【0039】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、下金型と滑り止め用凹凸付けシートとの間に補助フィルムを配置するので、滑り止め用凹凸付けシートの下金型に付着せず、離型性が良くなり、この結果滑り止め用凹凸付けシートの損傷を防ぎ、滑り止め用凹凸付けシートの再使用をいっそう可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のFRP成形品の成形方法の第1の成形方法を示す概略構成図である。
【図2】 同上のFRP成形品の成形方法の第2の成形方法を示す概略構成図である。
【図3】 同上のFRP成形品の成形方法の第3の成形方法を示す概略構成図である。
【図4】 同上のFRP成形品の成形方法の第4の成形方法を示す概略構成図である。
【図5】 同上のFRP成形品の成形方法の第5の成形方法を示す概略構成図である。
【図6】 同上のFRP成形品の成形方法の第6の成形方法を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 下金型
2 滑り止め用凹凸付けシート
3 中間フィルム
4 FRP成形材料
5 上金型
7 樹脂含浸不織布
8 通気性シート
9 補助フィルム

Claims (4)

  1. 下金型上に下から順にガラスクロスよりなる表面に微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート、中間フィルム、FRP成形材料を重ねて設置し、次に上下金型を型締めして成形し、成形後に滑り止め用凹凸付けシートと中間フィルムとを剥がして表面に微細な凹凸が転写されたFRP成形品を成形することを特徴とするFRP成形品の成形方法。
  2. 下金型上に下から順にガラスクロスよりなる表面に微細な凹凸を有する滑り止め用凹凸付けシート、中間フィルム、印刷により模様付けした樹脂含浸不織布、FRP成形材料を重ね、次に上下金型を型締めして成形し、成形後に滑り止め用凹凸付けシートと中間フィルムとを剥がして表面の印刷により模様付けした部分に微細な凹凸が転写されたFRP成形品を成形することを特徴とするFRP成形品の成形方法。
  3. 樹脂含浸不織布とFRP成形材料との間に通気性シートを介在することを特徴とする請求項2記載のFRP成形品の成形方法。
  4. 下金型と滑り止め用凹凸付けシートとの間に補助フィルムを配置することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のFRP成形品の成形方法。
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