JP2000108234A - Ｆｒｐプレス成形用模様付けシート - Google Patents
Ｆｒｐプレス成形用模様付けシートInfo
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- JP2000108234A JP2000108234A JP10279489A JP27948998A JP2000108234A JP 2000108234 A JP2000108234 A JP 2000108234A JP 10279489 A JP10279489 A JP 10279489A JP 27948998 A JP27948998 A JP 27948998A JP 2000108234 A JP2000108234 A JP 2000108234A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 模様を自由に設定し易く、また模様にばらつ
きが生じないようにすることができ、成形金型にセット
する際に移動して位置決めが容易にでき、成形不良の発
生がない模様付きＦＲＰ成形品を形成することができる
ＦＲＰプレス成形用模様付けシートを提供することを目
的とする。 【解決手段】 印刷により模様付けした不織布に樹脂含
浸し、この模様付けした樹脂含浸不織布１の表面にフィ
ルム２を積層して成ることを特徴とする。
きが生じないようにすることができ、成形金型にセット
する際に移動して位置決めが容易にでき、成形不良の発
生がない模様付きＦＲＰ成形品を形成することができる
ＦＲＰプレス成形用模様付けシートを提供することを目
的とする。 【解決手段】 印刷により模様付けした不織布に樹脂含
浸し、この模様付けした樹脂含浸不織布１の表面にフィ
ルム２を積層して成ることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、大理石や御影石の
ような模様（柄も含む）を有する繊維強化プラスチック
成形品を成形により形成する際に用いられるＦＲＰプレ
ス成形用模様付けシートに関するものである。
ような模様（柄も含む）を有する繊維強化プラスチック
成形品を成形により形成する際に用いられるＦＲＰプレ
ス成形用模様付けシートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、浴室や洗面所やトイレなどの
床パン、流し台の天板、浴室などの壁面や天井等を構成
する部材として、繊維強化プラスチック成形品（ＦＲＰ
成形品）が用いられているが、通常、これら建築用のＦ
ＲＰ成形品としては、大理石や御影石のような石目模様
が付与された意匠性の高い模様付きＦＲＰ成形品が用い
られている。
床パン、流し台の天板、浴室などの壁面や天井等を構成
する部材として、繊維強化プラスチック成形品（ＦＲＰ
成形品）が用いられているが、通常、これら建築用のＦ
ＲＰ成形品としては、大理石や御影石のような石目模様
が付与された意匠性の高い模様付きＦＲＰ成形品が用い
られている。
【０００３】このような模様付きＦＲＰ成形品を形成す
るにあたって、特開平８−１７４７８２号公報では模様
付きシートＡが用いられている。模様付きシートＡは図
４に示すように、剥離シート１２の片面に複数色の着色
塗料をスプレー等で塗布して模様層１０を形成し、不織
布等で形成される補強材１１を模様層１０に積層して形
成されるものであって、複数色の着色塗料で石目模様の
模様層１０を形成したものである。
るにあたって、特開平８−１７４７８２号公報では模様
付きシートＡが用いられている。模様付きシートＡは図
４に示すように、剥離シート１２の片面に複数色の着色
塗料をスプレー等で塗布して模様層１０を形成し、不織
布等で形成される補強材１１を模様層１０に積層して形
成されるものであって、複数色の着色塗料で石目模様の
模様層１０を形成したものである。
【０００４】そしてこの模様付けシートＡを用いて模様
付きＦＲＰ成形品を製造するにあたっては、プレス成形
法を用いることができ、模様付けシートＡの補強材１１
の表面にＳＭＣ（Sheet Molding Compound) やＢＭＣ(B
ulk Molding Compound) などの成形材料を重ね合わせ、
次に、この積層物に加熱加圧を施して所望の形状に成形
すると共に成形材料を硬化させることによって模様付け
シートＡ（の補強材）と成形材料を一体化し、次に、模
様層１０から剥離シート１２を剥離するようにして行
う。このようにして模様層１０で表現される石目模様が
表面に付いた模様付きＦＲＰ成形品を形成することがで
きるのである。
付きＦＲＰ成形品を製造するにあたっては、プレス成形
法を用いることができ、模様付けシートＡの補強材１１
の表面にＳＭＣ（Sheet Molding Compound) やＢＭＣ(B
ulk Molding Compound) などの成形材料を重ね合わせ、
次に、この積層物に加熱加圧を施して所望の形状に成形
すると共に成形材料を硬化させることによって模様付け
シートＡ（の補強材）と成形材料を一体化し、次に、模
様層１０から剥離シート１２を剥離するようにして行
う。このようにして模様層１０で表現される石目模様が
表面に付いた模様付きＦＲＰ成形品を形成することがで
きるのである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記模様付けシ
ートＡは、複数色の着色塗料を塗布して模様層１０を形
成しているので、石目模様などの所望の模様を表現しに
くく、模様の自由度が少く、しかも模様にばらつきが生
じるという問題があった。また模様層１０を形成するの
に多種多色の塗料が必要となり、製造コストが高くな
り、また、模様付け（柄付け）時に模様（柄）のばらつ
きが生じるという問題があった。
ートＡは、複数色の着色塗料を塗布して模様層１０を形
成しているので、石目模様などの所望の模様を表現しに
くく、模様の自由度が少く、しかも模様にばらつきが生
じるという問題があった。また模様層１０を形成するの
に多種多色の塗料が必要となり、製造コストが高くな
り、また、模様付け（柄付け）時に模様（柄）のばらつ
きが生じるという問題があった。
【０００６】また、本発明に至る過程で、樹脂含浸させ
たり、樹脂塗装した模様付けシートを成形金型に直接セ
ットし、この上に、ＳＭＣやＢＭＣなどの成形材料を重
ね合わせて加熱加圧することが考えられるが、これだ
と、樹脂含浸させたり、樹脂塗装した模様付けシートを
成形金型にセットする時、模様付けシートが軟化して、
模様付けシートを移動して位置決め調整できず、また、
強いて移動させると樹脂が金型に付着してしまうという
問題があり、また、樹脂含浸させたり、樹脂塗装した模
様付けシートを成形金型に直接セットしたものにおいて
はプレス時に模様付けシートが破れるなどの成形不良が
発生するという問題があり、また、成形時に成形材料の
樹脂分が模様付けシートの模様面に染み出して、模様が
流れるという問題があることが判明した。
たり、樹脂塗装した模様付けシートを成形金型に直接セ
ットし、この上に、ＳＭＣやＢＭＣなどの成形材料を重
ね合わせて加熱加圧することが考えられるが、これだ
と、樹脂含浸させたり、樹脂塗装した模様付けシートを
成形金型にセットする時、模様付けシートが軟化して、
模様付けシートを移動して位置決め調整できず、また、
強いて移動させると樹脂が金型に付着してしまうという
問題があり、また、樹脂含浸させたり、樹脂塗装した模
様付けシートを成形金型に直接セットしたものにおいて
はプレス時に模様付けシートが破れるなどの成形不良が
発生するという問題があり、また、成形時に成形材料の
樹脂分が模様付けシートの模様面に染み出して、模様が
流れるという問題があることが判明した。
【０００７】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、模様を自由に設定し易く、また模様にばらつきが
生じないようにすることができ、成形金型にセットする
際に移動して位置決めが容易にでき、また、成形不良の
発生がない模様付きＦＲＰ成形品を成形することができ
るＦＲＰプレス成形用模様付けシートを提供することを
目的とするものである。
あり、模様を自由に設定し易く、また模様にばらつきが
生じないようにすることができ、成形金型にセットする
際に移動して位置決めが容易にでき、また、成形不良の
発生がない模様付きＦＲＰ成形品を成形することができ
るＦＲＰプレス成形用模様付けシートを提供することを
目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のＦＲＰプレス成形用模様付けシートは、印刷
により模様付けした不織布に樹脂含浸し、この模様付け
した樹脂含浸不織布１の表面にフィルム２を積層して成
ることを特徴とするものである。このような構成とする
ことで、成形金型にセットする際にフィルム２が成形金
型に接するようにセットすることで、セット時に位置決
めのため移動しても模様付けした樹脂含浸不織布１の模
様が流れるなどの問題が生じないものであり、また、プ
レス（加熱加圧）時に表面側に位置するフィルム２によ
り模様付けした樹脂含浸不織布１の破れ等を防止できる
ものであり、また、印刷により模様付けした不織布１に
樹脂含浸した樹脂含浸不織布１を用いるので、自由に且
つ簡単に所望の模様（柄）を印刷により設定できるもの
である。
に本発明のＦＲＰプレス成形用模様付けシートは、印刷
により模様付けした不織布に樹脂含浸し、この模様付け
した樹脂含浸不織布１の表面にフィルム２を積層して成
ることを特徴とするものである。このような構成とする
ことで、成形金型にセットする際にフィルム２が成形金
型に接するようにセットすることで、セット時に位置決
めのため移動しても模様付けした樹脂含浸不織布１の模
様が流れるなどの問題が生じないものであり、また、プ
レス（加熱加圧）時に表面側に位置するフィルム２によ
り模様付けした樹脂含浸不織布１の破れ等を防止できる
ものであり、また、印刷により模様付けした不織布１に
樹脂含浸した樹脂含浸不織布１を用いるので、自由に且
つ簡単に所望の模様（柄）を印刷により設定できるもの
である。
【０００９】また、模様付けした樹脂含浸不織布１の裏
面に通気性を有するシート材料３を積層することが好ま
しい。このような構成とすることで、ＳＭＣやＢＭＣな
どの成形材料４を重ね合わせて加熱加圧成形する際に通
気性を有するシート材料３の存在により成形材料４が模
様面側に染み出すのを防止して、模様面側に成形材料４
が染み出して模様が流れるという現象を防止できること
になる。
面に通気性を有するシート材料３を積層することが好ま
しい。このような構成とすることで、ＳＭＣやＢＭＣな
どの成形材料４を重ね合わせて加熱加圧成形する際に通
気性を有するシート材料３の存在により成形材料４が模
様面側に染み出すのを防止して、模様面側に成形材料４
が染み出して模様が流れるという現象を防止できること
になる。
【００１０】また、通気性を有するシート材料３が、ポ
リエステル不織布、ガラス不織布のいずれか一方を単独
で又は両方を併用したものであることが好ましい。この
ような構成とすることで、ポリエステル不織布、ガラス
不織布のいずれか一方を単独で又は両方を併用した通気
性を有するシート材料３に成形材料４の樹脂分が染み込
んでこの部分もＦＲＰの構造となり、成形材料４により
構成されるＦＲＰの主体部と一体化されたＦＲＰ製品を
得ることができるものである。
リエステル不織布、ガラス不織布のいずれか一方を単独
で又は両方を併用したものであることが好ましい。この
ような構成とすることで、ポリエステル不織布、ガラス
不織布のいずれか一方を単独で又は両方を併用した通気
性を有するシート材料３に成形材料４の樹脂分が染み込
んでこの部分もＦＲＰの構造となり、成形材料４により
構成されるＦＲＰの主体部と一体化されたＦＲＰ製品を
得ることができるものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【００１２】本発明のＦＲＰプレス成形用模様付けシー
トＡは、模様を有する繊維強化プラスチック（ＦＲＰ）
成形品をプレス成形する時に成形材料４と積層して使用
するためのものであり、このＦＲＰプレス成形用模様付
けシートＡは印刷により模様付けした不織布に樹脂含浸
し、この模様付けした樹脂含浸不織布１の表面にフィル
ム２を積層して構成したものである。
トＡは、模様を有する繊維強化プラスチック（ＦＲＰ）
成形品をプレス成形する時に成形材料４と積層して使用
するためのものであり、このＦＲＰプレス成形用模様付
けシートＡは印刷により模様付けした不織布に樹脂含浸
し、この模様付けした樹脂含浸不織布１の表面にフィル
ム２を積層して構成したものである。
【００１３】模様付けした樹脂含浸不織布１は以下のよ
うにして形成してある。すなわち、ポリエステル不織布
やガラス不織布等の不織布に模様（柄）を印刷し、この
模様付けした不織布にポリエステル樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂、ポリエステル樹脂とジアリルフタレート樹
脂の混合樹脂等の樹脂を１００ｇ〜１８０ｇ／ｃｍ2含
浸させた後、乾燥することで模様付けした樹脂含浸不織
布１を形成してある。ここで、含浸樹脂はクリアー樹脂
で、模様付け層（塗膜層、インキ層）の保護と表面性能
を付与する効果を有するもので、含浸樹脂は６０℃〜９
０℃の熱風乾燥炉などで１０〜３０分乾燥し、樹脂のベ
タツキを無くし、手で持って取り扱いするのに支障がな
いようになっている。また、不織布に模様を印刷するの
で自由に且つ簡単に所望の模様を印刷により設定できる
ものである。
うにして形成してある。すなわち、ポリエステル不織布
やガラス不織布等の不織布に模様（柄）を印刷し、この
模様付けした不織布にポリエステル樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂、ポリエステル樹脂とジアリルフタレート樹
脂の混合樹脂等の樹脂を１００ｇ〜１８０ｇ／ｃｍ2含
浸させた後、乾燥することで模様付けした樹脂含浸不織
布１を形成してある。ここで、含浸樹脂はクリアー樹脂
で、模様付け層（塗膜層、インキ層）の保護と表面性能
を付与する効果を有するもので、含浸樹脂は６０℃〜９
０℃の熱風乾燥炉などで１０〜３０分乾燥し、樹脂のベ
タツキを無くし、手で持って取り扱いするのに支障がな
いようになっている。また、不織布に模様を印刷するの
で自由に且つ簡単に所望の模様を印刷により設定できる
ものである。
【００１４】上記模様付けした樹脂含浸不織布１にポリ
プロピレン（ＰＰ）やポリエチレン（ＰＥ）やポリエチ
レンテレフタレート（ＰＥＴ）等の合成樹脂製の３０〜
１００μ厚のフィルム２を積層してＦＲＰプレス成形用
模様付けシートＡを構成するものである。
プロピレン（ＰＰ）やポリエチレン（ＰＥ）やポリエチ
レンテレフタレート（ＰＥＴ）等の合成樹脂製の３０〜
１００μ厚のフィルム２を積層してＦＲＰプレス成形用
模様付けシートＡを構成するものである。
【００１５】フィルム２は保管時における模様付けした
樹脂含浸不織布１同士の密着、汚れ、異物の付着防止等
の保護、及び、成形時における成形材料の染み出し防
止、金型セット時における位置決め時の移動を可能に
し、また、成形時の成形材料の流れによる模様付けした
樹脂含浸不織布１の破れ防止等を行うために設けるもの
である。
樹脂含浸不織布１同士の密着、汚れ、異物の付着防止等
の保護、及び、成形時における成形材料の染み出し防
止、金型セット時における位置決め時の移動を可能に
し、また、成形時の成形材料の流れによる模様付けした
樹脂含浸不織布１の破れ防止等を行うために設けるもの
である。
【００１６】模様付けした樹脂含浸不織布１とフィルム
２を積層してＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡを構
成するに当って、単に模様付けした樹脂含浸不織布１と
フィルム２を重ねて当接させるだけでもよく、あるい
は、模様付けした樹脂含浸不織布１とフィルム２を重ね
て剥離可能にスポット的に接着してもよいものである。
２を積層してＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡを構
成するに当って、単に模様付けした樹脂含浸不織布１と
フィルム２を重ねて当接させるだけでもよく、あるい
は、模様付けした樹脂含浸不織布１とフィルム２を重ね
て剥離可能にスポット的に接着してもよいものである。
【００１７】上記のような構成のＦＲＰプレス成形用模
様付けシートＡを用いて模様付きＦＲＰ成形品を形成す
るにあたっては、まず、ＦＲＰプレス成形用模様付けシ
ートＡを成形金型の下型６上にフィルム２が接するよう
にしてセットし、その後、模様付けした樹脂含浸不織布
１の上にＳＭＣ（Sheet Molding Compound) やＢＭＣ(B
ulk Molding Compound) などの成形材料４を重ね合わ
せ、次に、この積層物に加熱加圧を施して所望の形状に
成形すると共に成形材料を硬化させることによって模様
付けした樹脂含浸不織布１と成形材料４を一体化し、次
に、フィルム２を模様付けした樹脂含浸不織布１から剥
離することで、模様付けした樹脂含浸不織布１に印刷し
た模様（例えば石目模様）が表面に付いた模様付きＦＲ
Ｐ成形品を形成することができるものである。
様付けシートＡを用いて模様付きＦＲＰ成形品を形成す
るにあたっては、まず、ＦＲＰプレス成形用模様付けシ
ートＡを成形金型の下型６上にフィルム２が接するよう
にしてセットし、その後、模様付けした樹脂含浸不織布
１の上にＳＭＣ（Sheet Molding Compound) やＢＭＣ(B
ulk Molding Compound) などの成形材料４を重ね合わ
せ、次に、この積層物に加熱加圧を施して所望の形状に
成形すると共に成形材料を硬化させることによって模様
付けした樹脂含浸不織布１と成形材料４を一体化し、次
に、フィルム２を模様付けした樹脂含浸不織布１から剥
離することで、模様付けした樹脂含浸不織布１に印刷し
た模様（例えば石目模様）が表面に付いた模様付きＦＲ
Ｐ成形品を形成することができるものである。
【００１８】上記成形に当って、成形金型の下型６上に
ＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡをセットする際、
フィルム２が下型６に接するようにセットするので、セ
ット時に模様付けした樹脂含浸不織布１が軟化して位置
調整のために移動できないという事態を回避でき、セッ
ト時に模様付けした樹脂含浸不織布１を移動させてセッ
ト位置調整ができるものである。
ＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡをセットする際、
フィルム２が下型６に接するようにセットするので、セ
ット時に模様付けした樹脂含浸不織布１が軟化して位置
調整のために移動できないという事態を回避でき、セッ
ト時に模様付けした樹脂含浸不織布１を移動させてセッ
ト位置調整ができるものである。
【００１９】また、加熱加圧成形する際に、表面側に位
置するフィルム２により模様付けした樹脂含浸不織布１
の破れ等を防止できて成形不良を防止できるものであ
る。
置するフィルム２により模様付けした樹脂含浸不織布１
の破れ等を防止できて成形不良を防止できるものであ
る。
【００２０】次に、図３に基づいて本発明の他の実施形
態につき説明する。
態につき説明する。
【００２１】すなわち、本実施形態においては、上記と
同様に模様付けした樹脂含浸不織布１にフィルム２を積
層し、更に、模様付けした樹脂含浸不織布１のフィルム
２を積層する面と反対側の面に通気性を有するシート材
料３を積層することで、ＦＲＰプレス成形用模様付けシ
ートＡを構成してある。模様付けした樹脂含浸不織布
１、フィルム２については前述で述べたのと同じである
ので説明は省略する。本実施形態に用いる通気性を有す
るシート材料３としてはポリエステル不織布、ガラス不
織布のいずれか一方を単独で又は両方を併用したものを
用いるものであり、使用する成形金型の凹凸形状、深
さ、目地の有無、平面と凹凸面の組み合わせ等、柄付け
部の条件により上記材料を任意に設定する。また、通気
性を有するシート材料３の目付け量（単位当りの重量）
設定も、模様（柄）付け部の条件によって設定する必要
がある。また、通気性を有するシート材料３のサイズは
模様付けした樹含浸不織布１と同一又はこれよりも大き
いサイズとする。
同様に模様付けした樹脂含浸不織布１にフィルム２を積
層し、更に、模様付けした樹脂含浸不織布１のフィルム
２を積層する面と反対側の面に通気性を有するシート材
料３を積層することで、ＦＲＰプレス成形用模様付けシ
ートＡを構成してある。模様付けした樹脂含浸不織布
１、フィルム２については前述で述べたのと同じである
ので説明は省略する。本実施形態に用いる通気性を有す
るシート材料３としてはポリエステル不織布、ガラス不
織布のいずれか一方を単独で又は両方を併用したものを
用いるものであり、使用する成形金型の凹凸形状、深
さ、目地の有無、平面と凹凸面の組み合わせ等、柄付け
部の条件により上記材料を任意に設定する。また、通気
性を有するシート材料３の目付け量（単位当りの重量）
設定も、模様（柄）付け部の条件によって設定する必要
がある。また、通気性を有するシート材料３のサイズは
模様付けした樹含浸不織布１と同一又はこれよりも大き
いサイズとする。
【００２２】上記の構成のＦＲＰプレス成形用模様付け
シートＡを用いて模様付きＦＲＰ成形品を形成するにあ
たっては、まず、前述のように、ＦＲＰプレス成形用模
様付けシートＡを成形金型の下型６上にフィルム２が接
するようにしてセットし、その後、通気性を有するシー
ト材料３の上にＳＭＣやＢＭＣなどの成形材料４を重ね
合わせ、次に、この積層物に加熱加圧を施して所望の形
状に成形すると共に成形材料３を硬化させることによっ
て成形材料４とシート材料３と模様付けした樹脂含浸不
織布１とを一体化し、次に、フィルム２を模様付けした
樹脂含浸不織布１から剥離することで、模様付けした樹
脂含浸不織布１に印刷した模様（例えば石目模様）が表
面に付いた模様付きＦＲＰ成形品を形成することができ
るものである。
シートＡを用いて模様付きＦＲＰ成形品を形成するにあ
たっては、まず、前述のように、ＦＲＰプレス成形用模
様付けシートＡを成形金型の下型６上にフィルム２が接
するようにしてセットし、その後、通気性を有するシー
ト材料３の上にＳＭＣやＢＭＣなどの成形材料４を重ね
合わせ、次に、この積層物に加熱加圧を施して所望の形
状に成形すると共に成形材料３を硬化させることによっ
て成形材料４とシート材料３と模様付けした樹脂含浸不
織布１とを一体化し、次に、フィルム２を模様付けした
樹脂含浸不織布１から剥離することで、模様付けした樹
脂含浸不織布１に印刷した模様（例えば石目模様）が表
面に付いた模様付きＦＲＰ成形品を形成することができ
るものである。
【００２３】ここで、本実施形態において、模様付けし
た樹脂含浸不織布１のフィルム２を積層する面と反対側
の面に通気性を有するシート材料３を積層するのは、仮
に、通気性を有するシート材料３を積層しないで、凹凸
形状面に模様を形成する場合、成形圧が均等にかから
ず、特に凹凸部の角又は凸部に成形材料４の樹脂が模様
付けした樹脂含浸不織布１を通過して表面に染み出すお
それがあるが、模様付けした樹脂含浸不織布１のフィル
ム２を積層する面と反対側の面に通気性を有するシート
材料３を積層することで、成形時に成形材料４の樹脂が
通気性を有するシート材料３に染み込んで流れを適度に
弱められて模様付けした樹脂含浸不織布１の表面に樹脂
が染み出すのを防止されるものである。なお、この通気
性を有するシート材料３に要求される品質としては、模
様付けした樹脂含浸不織布１、成形材料４との密着性を
有し、また、成形材料４の流れを適度に弱めて成形材料
４が表面に染み出すのを防止するが、成形材料４の樹脂
が完全にシート材料３に含浸する必要があり（つまり通
気性を有する必要がある）、また、表面の外観が良い必
要がある。
た樹脂含浸不織布１のフィルム２を積層する面と反対側
の面に通気性を有するシート材料３を積層するのは、仮
に、通気性を有するシート材料３を積層しないで、凹凸
形状面に模様を形成する場合、成形圧が均等にかから
ず、特に凹凸部の角又は凸部に成形材料４の樹脂が模様
付けした樹脂含浸不織布１を通過して表面に染み出すお
それがあるが、模様付けした樹脂含浸不織布１のフィル
ム２を積層する面と反対側の面に通気性を有するシート
材料３を積層することで、成形時に成形材料４の樹脂が
通気性を有するシート材料３に染み込んで流れを適度に
弱められて模様付けした樹脂含浸不織布１の表面に樹脂
が染み出すのを防止されるものである。なお、この通気
性を有するシート材料３に要求される品質としては、模
様付けした樹脂含浸不織布１、成形材料４との密着性を
有し、また、成形材料４の流れを適度に弱めて成形材料
４が表面に染み出すのを防止するが、成形材料４の樹脂
が完全にシート材料３に含浸する必要があり（つまり通
気性を有する必要がある）、また、表面の外観が良い必
要がある。
【００２４】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【００２５】（実施例１）ポリエステル不織布（バイリ
ーン社製、目付け１００ｇ／ｍ2）に、インキでグラビ
ア印刷を施して模様（柄）を形成する。次に、この模様
付けした樹脂含浸不織布１に、不飽和ポリエステル樹脂
（大日本インキ化学工業社製ＧＣ−５０５）１００重量
部、ジアリルフタレート樹脂（ダイソー社製ダップ樹
脂）１００重量部、アセトン１００重量部、硬化剤（日
本油脂社製ＰＢＺ）３重量部を配合した樹脂を１５０ｇ
／ｍ2含浸させ、その後、８０℃の熱風乾燥炉で２０分
乾燥し、表面のべとつきを無くした。このようにして形
成した模様付けした樹脂含浸不織布１に、５０μ厚みの
ＰＥＴのフィルム２を積層してＦＲＰプレス成形用模様
付けシートＡを形成した。
ーン社製、目付け１００ｇ／ｍ2）に、インキでグラビ
ア印刷を施して模様（柄）を形成する。次に、この模様
付けした樹脂含浸不織布１に、不飽和ポリエステル樹脂
（大日本インキ化学工業社製ＧＣ−５０５）１００重量
部、ジアリルフタレート樹脂（ダイソー社製ダップ樹
脂）１００重量部、アセトン１００重量部、硬化剤（日
本油脂社製ＰＢＺ）３重量部を配合した樹脂を１５０ｇ
／ｍ2含浸させ、その後、８０℃の熱風乾燥炉で２０分
乾燥し、表面のべとつきを無くした。このようにして形
成した模様付けした樹脂含浸不織布１に、５０μ厚みの
ＰＥＴのフィルム２を積層してＦＲＰプレス成形用模様
付けシートＡを形成した。
【００２６】（実施例２）実施例１の模様付けした樹脂
含浸不織布１のフィルム２を積層した面と反対側の面に
通気性を有するシート材料３（三井石油化学工業社製ポ
リエステル不織布品番Ｒ−４７０）を１枚積層してＦＲ
Ｐプレス成形用模様付けシートＡを形成した。
含浸不織布１のフィルム２を積層した面と反対側の面に
通気性を有するシート材料３（三井石油化学工業社製ポ
リエステル不織布品番Ｒ−４７０）を１枚積層してＦＲ
Ｐプレス成形用模様付けシートＡを形成した。
【００２７】（実施例３）実施例１の模様付けした樹脂
含浸不織布１のフィルム２を積層した面と反対側の面に
通気性を有するシート材料３として三菱製紙社製ガラス
不織布品番ＧＦＣ−３０００を１枚積層してＦＲＰプレ
ス成形用模様付けシートＡを形成した。
含浸不織布１のフィルム２を積層した面と反対側の面に
通気性を有するシート材料３として三菱製紙社製ガラス
不織布品番ＧＦＣ−３０００を１枚積層してＦＲＰプレ
ス成形用模様付けシートＡを形成した。
【００２８】（実施例４）実施例１の模様付けした樹脂
含浸不織布１のフィルム２を積層した面と反対側の面に
通気性を有するシート材料３として三井石油化学工業社
製ポリエステル不織布品番Ｒ−４７０を１枚と三菱製紙
社製ガラス不織布品番ＧＦＣ−３０００を１枚積層して
ＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡを形成した。
含浸不織布１のフィルム２を積層した面と反対側の面に
通気性を有するシート材料３として三井石油化学工業社
製ポリエステル不織布品番Ｒ−４７０を１枚と三菱製紙
社製ガラス不織布品番ＧＦＣ−３０００を１枚積層して
ＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡを形成した。
【００２９】上記実施例１乃至実施例４のＦＲＰプレス
成形用模様付けシートＡは、模様を自由に設定し易く、
また、模様にばらつきがないようにすることができ、し
かも安価なものであった。
成形用模様付けシートＡは、模様を自由に設定し易く、
また、模様にばらつきがないようにすることができ、し
かも安価なものであった。
【００３０】次に、上記の実施例１乃至実施例４を用い
て浴室ユニットの床パンを形成した。まず、図２に示す
ようにＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡのフィルム
２側を成形型の下型６の成形面に向けてＦＲＰプレス成
形用模様付けシートＡをセットし、ＦＲＰプレス成形用
模様付けシートＡのフィルム２と反対側の面（実施例１
においては模様付けした樹脂含浸不織布１、実施例２乃
至実施例４においては通気性を有するシート材料３）に
成形材料４（ＳＭＣ）を重ねて置き、この後、上型（図
示省略）と下型６を型締めして加熱加圧して所望の形状
に成形し、この後、成形物を脱型すると共に模様付けし
た樹脂含浸不織布１の表面からフィルム２を剥離するよ
うにして行った。尚、成形条件は成形面側（フィルム２
側）が１４５℃、その反対面側（成形材料４側）が１３
０℃となるように上型と下型の温度を設定し、加圧力１
２００トン、加圧時間４分に設定した。
て浴室ユニットの床パンを形成した。まず、図２に示す
ようにＦＲＰプレス成形用模様付けシートＡのフィルム
２側を成形型の下型６の成形面に向けてＦＲＰプレス成
形用模様付けシートＡをセットし、ＦＲＰプレス成形用
模様付けシートＡのフィルム２と反対側の面（実施例１
においては模様付けした樹脂含浸不織布１、実施例２乃
至実施例４においては通気性を有するシート材料３）に
成形材料４（ＳＭＣ）を重ねて置き、この後、上型（図
示省略）と下型６を型締めして加熱加圧して所望の形状
に成形し、この後、成形物を脱型すると共に模様付けし
た樹脂含浸不織布１の表面からフィルム２を剥離するよ
うにして行った。尚、成形条件は成形面側（フィルム２
側）が１４５℃、その反対面側（成形材料４側）が１３
０℃となるように上型と下型の温度を設定し、加圧力１
２００トン、加圧時間４分に設定した。
【００３１】このように形成された浴室ユニットの床パ
ン（模様付きＦＲＰ成形品）は、成形時に膨れなどが生
じずに成形性が良好で、また模様付けした樹脂含浸不織
布１と成形材料４との（又は樹脂含浸不織布１とシート
材料３と成形材料４との）密着性が高くて模様の脱落な
どがなく、さらに表面に成形材料４が染み出したりする
こともなかった。
ン（模様付きＦＲＰ成形品）は、成形時に膨れなどが生
じずに成形性が良好で、また模様付けした樹脂含浸不織
布１と成形材料４との（又は樹脂含浸不織布１とシート
材料３と成形材料４との）密着性が高くて模様の脱落な
どがなく、さらに表面に成形材料４が染み出したりする
こともなかった。
【００３２】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項１に記載の
発明は、印刷により模様付けした不織布に樹脂含浸し、
この模様付けした樹脂含浸不織布の表面にフィルムを積
層してあるので、印刷により自由且つ正確に模様付けの
設定ができ、しかも、成形金型へのセットの際にフィル
ム側を成形金型の下型に当接するようにセットすること
ができて、位置決めのため移動しても模様付けした樹脂
含浸不織布の模様が流れるなどの問題が生じないもので
あり、また、プレス（加熱加圧）時に表面側に位置する
フィルムにより模様付けした樹脂含浸不織布の破れ等を
防止できるものであり、この結果、成形不良の発生がな
い模様付きＦＲＰ成形品を形成することのできるＦＲＰ
プレス成形用模様付けシートを提供することができるも
のである。
発明は、印刷により模様付けした不織布に樹脂含浸し、
この模様付けした樹脂含浸不織布の表面にフィルムを積
層してあるので、印刷により自由且つ正確に模様付けの
設定ができ、しかも、成形金型へのセットの際にフィル
ム側を成形金型の下型に当接するようにセットすること
ができて、位置決めのため移動しても模様付けした樹脂
含浸不織布の模様が流れるなどの問題が生じないもので
あり、また、プレス（加熱加圧）時に表面側に位置する
フィルムにより模様付けした樹脂含浸不織布の破れ等を
防止できるものであり、この結果、成形不良の発生がな
い模様付きＦＲＰ成形品を形成することのできるＦＲＰ
プレス成形用模様付けシートを提供することができるも
のである。
【００３３】また、請求項２記載の発明にあっては、上
記請求項１記載の発明の効果に加えて、模様付けした樹
脂含浸不織布の裏面に通気性を有するシート材料を積層
してあるので、ＳＭＣやＢＭＣなどの成形材料を重ね合
わせて加熱加圧成形する際に通気性を有するシート材料
の存在により成形材料が模様面側に染み出すのを防止し
て、模様面側に成形材料が染み出して模様が流れるとい
う現象を防止できて、成形不良の発生がない模様付きＦ
ＲＰ成形品を形成することのできるＦＲＰプレス成形用
模様付けシートを提供することができるものである。
記請求項１記載の発明の効果に加えて、模様付けした樹
脂含浸不織布の裏面に通気性を有するシート材料を積層
してあるので、ＳＭＣやＢＭＣなどの成形材料を重ね合
わせて加熱加圧成形する際に通気性を有するシート材料
の存在により成形材料が模様面側に染み出すのを防止し
て、模様面側に成形材料が染み出して模様が流れるとい
う現象を防止できて、成形不良の発生がない模様付きＦ
ＲＰ成形品を形成することのできるＦＲＰプレス成形用
模様付けシートを提供することができるものである。
【００３４】また、請求項３記載の発明にあっては、上
記請求項２記載の発明の効果に加えて、通気性を有する
シート材料が、ポリエステル不織布、ガラス不織布のい
ずれか一方を単独で又は両方を併用したものであるか
ら、ポリエステル不織布、ガラス不織布のいずれか一方
を単独で又は両方を併用した通気性を有するシート材料
に成形材料の樹脂分が染み込んでこの部分もＦＲＰの構
造となり、成形材料により構成されるＦＲＰの主体部と
一体化されたＦＲＰ製品を得ることができ、この結果、
成形不良の発生がなくて強度の強い模様付きＦＲＰ成形
品を形成することのできるＦＲＰプレス成形用模様付け
シートを提供することができるものである。
記請求項２記載の発明の効果に加えて、通気性を有する
シート材料が、ポリエステル不織布、ガラス不織布のい
ずれか一方を単独で又は両方を併用したものであるか
ら、ポリエステル不織布、ガラス不織布のいずれか一方
を単独で又は両方を併用した通気性を有するシート材料
に成形材料の樹脂分が染み込んでこの部分もＦＲＰの構
造となり、成形材料により構成されるＦＲＰの主体部と
一体化されたＦＲＰ製品を得ることができ、この結果、
成形不良の発生がなくて強度の強い模様付きＦＲＰ成形
品を形成することのできるＦＲＰプレス成形用模様付け
シートを提供することができるものである。
【図１】本発明の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
る。
【図２】同上の使用方法を示す概略図である。
【図３】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
る。
【図４】従来例を示す断面図である。
１ 模様付けした樹脂含浸不織布 ２ フィルム ３ 通気性を有するシート材料 ４ 成形材料
Claims (3)
- 【請求項１】 印刷により模様付けした不織布に樹脂含
浸し、この模様付けした樹脂含浸不織布の表面にフィル
ムを積層して成ることを特徴とするＦＲＰプレス成形用
模様付けシート。 - 【請求項２】 模様付けした樹脂含浸不織布の裏面に通
気性を有するシート材料を積層して成ることを特徴とす
る請求項１記載のＦＲＰプレス成形用模様付けシート。 - 【請求項３】 通気性を有するシート材料が、ポリエス
テル不織布、ガラス不織布のいずれか一方を単独で又は
両方を併用したものであることを特徴とする請求項２記
載のＦＲＰプレス成形用模様付けシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10279489A JP2000108234A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | Ｆｒｐプレス成形用模様付けシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10279489A JP2000108234A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | Ｆｒｐプレス成形用模様付けシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000108234A true JP2000108234A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17611767
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10279489A Pending JP2000108234A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | Ｆｒｐプレス成形用模様付けシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000108234A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007085461A (ja) * | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Iida Sangyo Kk | 粘着性振動・衝撃吸収素材 |
-
1998
- 1998-10-01 JP JP10279489A patent/JP2000108234A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007085461A (ja) * | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Iida Sangyo Kk | 粘着性振動・衝撃吸収素材 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031202 |