JP3642653B2 - 枠組足場用荷受けステージの仮設工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、足場を組んでビル等の建物を築造するときにクレーンで吊り上げた建築資材等の荷物を受け取るための荷受けステージを枠組足場の外側部所要高さ位置に仮設する工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、枠組足場に荷受けステージを仮設するにあたっては、枠組足場の外側部所要高さ位置において、多数本の単管(鋼管からなる枠材単体)を縦横及び斜めにそれぞれ所要間隔に配し、それら単管の枠組足場側連結部及び単管相互の交差部を1つずつパイプクランプにより固定して、梁部と斜材とからなる側面視略倒三角形のステージ本体を形成し、このステージ本体の梁部上に合板を敷設して針金等で固定し、更に梁部の周縁に上記同様に単管とパイプクランプによって手摺りを設置すると云う方法によって荷受けステージを枠組み形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の方法では、枠組足場外側部の地上から所要高さのところで、多数の単管とパイプクランプとによって、枠組足場との連結作業、及び荷受けステージの枠組み作業を行うことから、パイプクランプの個数が数十個にもなって、作業に非常な手間と時間を要し、また枠組足場外側部の高所位置で上記合板の敷設作業や手摺りの取付作業を行うため、その作業中に作業者が落下する危険性があった。更に荷受けステージは、建築の進行に伴い枠組足場の高さが高くなると、枠組足場の高所側に付け替える必要があるが、従来の方法では、荷受けステージの付け替えを行うたびに、荷受けステージの分解作業と組付け作業行う必要があって、荷受けステージの仮設作業能率が非常に悪かった。
【0004】
本発明は、荷受けステージの仮設作業を容易且つ迅速にしかも安全に行えると共に、荷受けステージの付け替えを簡単に行うことのできる仮設工法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、建築資材等の荷物を受け取る荷受けステージSを枠組足場Wの外側部所要高さ位置に仮設する工法において、地上で荷受けステージSを予め枠組み形成し、枠組足場Wにはその外側部のステージ取付位置に複数個の取付金具2を取り付け、前記荷受けステージSをクレーンにより吊り上げて当該ステージSの一端側を前記各取付金具2に取り付けるにあたって、枠組足場Wに対し外側へ水平に張り出すように延びる複数の梁枠3を所定間隔に配置して、その上に足場板4を載設し、両端側の梁枠3に側部手摺り5を取り付けると共に、梁枠3の先端側に前部手摺り8を取り付け、更に各梁枠3の先端部に斜材9の一端部を枢着すると共に、該斜材9を梁枠3と平行姿勢に折り畳んで当該斜材9の遊端部側を梁枠3に仮止めするようにして、荷受けステージSを地上にて枠組み形成し、この荷受けステージSを吊り上げた状態で、各斜材9の遊端部側と梁枠3との仮止めを解除して斜材9の遊端部側を引き降ろし、各斜材9の他端部と各梁枠3の基端部との間に吊り材10を取り付けた後、各梁枠3の基端部及び各斜材9の下端部を、枠組足場W側の取付金具2に取り付けることを特徴とする。
【0007】
請求項2は、請求項1に記載の枠組足場用荷受けステージの仮設工法において、荷受けステージSを吊り上げた状態で各梁枠3の基端部を枠組足場W側の取付金具2に取り付けるにあたり、各梁枠3の基端部に設けた掛止部28を各取付金具2の被掛止部18に掛止した後、各梁枠3の基端部を取付金具にボルト16止めすることを特徴とする。
【0009】
請求項3は、請求項1又は2に記載の枠組足場用荷受けステージの仮設工法において、側部手摺り5及び前部手摺り8のそれぞれ下部側には幅木11を取り付けることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の工法によって枠組足場Wの外側部所要高さ位置に仮設された荷受けステージSを示す斜視図、図2は同荷受けステージSの側面図、図3は同荷受けステージSの平面図、図4は同荷受けステージSの正面図である。枠組足場Wは、周知の構造であって、これらの図から分かるように、両側一対の縦枠材a,aと両縦枠材a,aをつなぐ横枠材bとからなる門形の建枠1を地上に一定間隔おきに配置すると共に、各建枠1を上下複数段に連結し、更に上下複数段に継ぎ足し連結される建枠1群相互を、斜めに交差する控え材(図示せず)により連結することによって形成されるもので、隣合う建枠1,1間には足場板Mが載設される。しかして、荷受けステージSは、枠組足場Wのステージ取付位置に取り付けられた複数個(図示例では6個)の取付金具2によって取り付けられている。
【0011】
荷受けステージSは、枠組足場Wに対し外側へ水平に張り出すように延びて、互いに所定間隔に配置される例えば3個の梁枠3と、これら3個の梁枠3相互間に載設される複数枚(図示例では6枚)の足場板4と、3個の梁枠3のうち両端側の梁枠3、3に取り付けられる側部手摺り5,5と、中央の梁枠3の先端部に取り付けられる手摺り支柱6及びこれと各側部手摺り5との間に横架される手摺り複数本の枠7からなる前部手摺り8と、各梁枠3の先端下部に枢着される斜材9と、各斜材9の遊端部と各梁枠3の基端部とをつなぐ吊り材10と、各手摺り5,8の下部に取り付けられる幅木11と、から構成される。
【0012】
前記荷受けステージSの構造について図7〜図11により更に詳しく説明すると、各梁枠3は、図7の(A)〜(E)に示すように、基端側縦枠材23と、先端側縦枠材24と、上下横枠材25,25と、両横枠材25,25間に取り付けられた複数の補強枠材26とで枠組み形成され、基端側縦枠材23の上端部にはその最上位に、支持ピン28が梁枠3と直交する方向に貫通突設され、その下方にボルト挿通孔29,30が穿設され、また基端側縦枠材23の下部側には、枠組足場Wの縦枠材aに係合する平面視円弧状係合部27aを有する係合部材27が突設され、下横枠材25の基端側下部にはピン孔31a付き取付部片31が突設されている。また、先端側縦枠材24の下端にはコ字形ブラケット32が固着され、これに斜材9の一端部がピン33により枢着されている。この斜材9は、梁枠3の使用に際して前記吊り材10を取り付けるまでは、図7の(A)に示すように梁枠3と平行姿勢に折り畳んで、当該斜材9の他端側(遊端側)を、基端側縦枠材23の下端に固着してあるコ字形ブラケット34に嵌合して蝶ねじ35により仮止めしている。また、斜材9の遊端側にはピン孔36a付き取付部片36が突設され、この取付部片36と梁枠3側の前記取付部片31とに前記吊り材10の両端部が取り付けられるようになっている。
【0013】
各側部手摺り5は、図8に示すように、基端側手摺り支柱38と、先端側手摺り支柱39と上部手摺り枠40と下部手摺り枠41とによって枠組み形成され、上部手摺り枠40の基端側は、基端側手摺り支柱38を越えて突出し、その突出端部に周知構造のパイプクランプ42が取り付けられ、基端側手摺り支柱38の下端には、梁枠3の横枠材25に嵌合可能なコ字形ブラケット43が固着されている。両手摺り支柱38,39の下端部対向側面には、幅木11の両側端部を嵌合するコ字形ブラケット44がそれぞれ固着されている。また、先端側手摺り支柱39の上端及びその中間部位には、それぞれ屈曲自在なロック爪45付きのピン45が取り付けられている。
【0014】
図10の(A)は幅木11を示す正面図、(B)はその横断面図で、この図から分かるように、幅木11は、前後及び中間の縦フレーム11aと、上下の横フレーム11bと、網目状面板(一般にエキスパンドメタルと言う)11cとによって形成される。図11の(A)及び(B)は吊り材10を示すもので、この吊り材10の両端部には、それぞればね付勢式ロック爪46aを有するピン46が突設されている。この吊り材10を梁枠3の基端部と斜材9の遊端部とに取り付ける際に、その一端部側のピン46が、梁枠3の基端部側に突設された取付部片31のピン孔31aに挿入されてロック爪46aによりロックされると共に、他端部側のピン46が、斜材9の遊端部に取り付けられた取付部片36のピン孔36aに挿入されてロック爪46aによりロックされるようになっている。
【0015】
前部手摺り8については、図4に概略示しているだけで、詳細な図示は省略しているが、この前部手摺り8の手摺り支柱6は、前記側部手摺り5の先端側手摺り支柱39と殆ど同じ構造(図8参照)で、当該支柱6の上端及びその中間部位にそれぞれ屈曲自在なロック爪付きのピンが取り付けられていると共に、当該支柱6の下端部に幅木11の端部を嵌合するコ字形ブラケットが取り付けられている。また、前部手摺り8の各手摺り枠7は両端部にピン孔(図示省略)を有し、従って各手摺り枠7の取り付けにあたっては、手摺り枠7の一端部のピン孔を側部手摺り5の先端側手摺り支柱39のピン45に挿通させてロック爪45aでロックさせ、また他端部のピン孔を前部手摺り8の手摺り支柱6のピンに挿通させてロック爪でロックさせればよい。
【0016】
さて、前記取付金具2の構造について図12及び図13を参照して説明すると、この取付金具2は、枠組足場Wの縦枠材aと横枠材bとの交差部において横枠材b上に支持されると共に当該横枠材bの上位側で縦枠材aを掴持する金具固定部Xと、前記荷受けステージSにおける梁枠3の基端側縦枠材23または斜材9の下端部を取り付ける荷受けステージ取付部Yとによって構成される。
【0017】
上記構造について更に詳述すると、この取付金具2は、両側一対の腕板12,12をヒンジ13により蝶着して、ヒンジ13を挟んで両腕板12,12の一端側と他端側とが交互に開閉するように構成すると共に、両腕板12,12の一端側を金具固定部Xとし、他端側を荷受けステージ取付部Yとしてなるもので、金具固定部Xは、それぞれ一対の対向する掴持腕部21、21及び跨嵌部22,22からなり、両掴持腕部21、21は、枠組足場Wの縦枠材a外周面に嵌合する半円形状の嵌合部21a,21aを有し、そして荷受けステージ取付部Yは、一対の対向するボルト取付板部17,17からなる。
【0018】
金具固定部Xには、両掴持腕部21、21により枠組足場Wの縦枠材aを掴持して締結するためのボルト15が、両腕板12,12にわたって貫通するボルト挿通孔37(図13参照)に挿脱自在に挿通される。また、荷受けステージ取付部Yのボルト取付板部17,17にはその上端部に、荷受けステージSにおける梁枠3の基端側縦枠材23に突設した支持ピン28を掛止させるためのピン掛止用溝18,18が設けられ、またこのピン掛止用溝18,18の下方には、ボルト挿通孔19,19、20,20が上下2段に設けてあって、上下いずれかのボルト挿通孔19,19または20,20にボルト16が挿通される。
【0019】
前記金具固定部Xの跨嵌部22,22は、図13の(C)から分かるように、枠組足場Wの横枠材bの外周面形状に対応する円弧状に形成された嵌合部22a,22aを有し、また掴持腕部21、21には、図12及び図13の(B)に示すように、枠組足場Wの縦枠材aから突出する縦枠材連結ピンPを逃がすための開口部47が開口形成されている。この縦枠材連結ピンPは、図4から分かるように、枠組足場Wの建枠1を継ぎ足すときに下段側建枠1の縦枠材aと上段側建枠1の縦枠材aとを連結するピンである。尚、図12及び図13において、14はヒンジ13のヒンジピンである。
【0020】
次に、上述のような構成を有する取付金具2の使用して枠組足場Wに荷受けステージSを仮設する方法について、図14〜16をも参照して説明する。この実施形態では、3個の梁枠3を使用して荷受けステージSを形成する。
【0021】
先ず、地上において荷受けステージSを枠組み形成する。即ち、図14の▲1▼に示すように3個の梁枠3を所定間隔で平行に配置し、その両端の梁枠3に側部手摺り5を取り付ける。そして、これら3個の梁枠3上に6枚の足場板4を載設し、中央の梁枠3の先端部に手摺り支柱6を取り付け、この手摺り支柱6と両側部手摺り5,5の先端側手摺り支柱39,39とに亘り上下の手摺り枠7を横架して前部手摺り8を形成し(図4参照)、図14の▲2▼に示すような状態とする。
【0022】
この荷受けステージSを枠組みする場合、各梁枠3の先端側縦枠材24に枢着してある斜材9は、図7及び図14▲1▼及び▲2▼に示すように、予め梁枠3と平行状態に折り畳んで、この梁枠3に仮止めしておく。また、梁枠3に側部手摺り5を取り付けるには、図14の▲1▼に示す状態から、梁枠3の先端側縦枠材24の上端径小部24a(図7参照)に側部手摺り5の先端側手摺り支柱39の下端部を外嵌してピン(図示せず)止めすると共に、基端側手摺り支柱38の下端に取り付けてあるコ字形ブラケット43を梁枠3の横枠材25の基端部に嵌合させてピン止めすればよい。また、前部手摺り8の手摺り支柱6は、その下端部を中央の梁枠3の先端側縦枠材24の上端径小部に外嵌してピン止めした後、各手摺り枠7の各端部のピン孔を側部手摺り5の先端側手摺り支柱39のピン45に挿通させてロック爪45aでロックさせ、また他端部のピン孔を前部手摺り8の手摺り支柱6のピンに挿通させてロック爪でロックさせるようにすることにより、簡単に取り付けることができる。足場板4を各梁枠3上に載設するには、図5に部分的に示すように、両端部に2個ずつ設けてあるフック4aを梁枠3の上横枠材25に掛止させればよい。
【0023】
上記のようにして荷受けステージSを枠組み形成したならば、図14の▲3▼に示すように荷受けステージSの四隅にロープRを掛けて、このステージSをクレーン(図示せず)で例えば1.8m程度吊り上げて一旦止めた状態で、各梁枠3に沿って折り畳まれている斜材9の遊端側を下方へ引き降ろして、この斜材9の遊端部と各梁枠3の基端部との間に前述した要領で吊り材10の両端部を取り付ける。
【0024】
一方、図15に示すように枠組足場Wのステージ取付位置に上段側3個と下段側3個との6個の取付金具2をそれぞれ取り付ける。この取付金具2の取り付けにあたっては、各取付金具2に取り付けられる2本のボルト15,16を予め外しておき、そして両腕板12,12をヒンジ13を中心に枢動してその金具固定部Xを図13(A)の仮想線図示のように開口させ、この開口した金具固定部Xの両掴持腕部21、21をその嵌合部21a,21aを介して枠組足場Wの縦枠材aに抱き合わせると共に、跨嵌部22,22を図12及び図13に示すように枠組足場Wの横枠材b上に跨がらせた状態とし、そのあと金具固定部Xを閉じて、この金具固定部X側のボルト15を両腕板12,12間に挿通し、ナット15aを締め付けて掴持腕部21、21で縦枠材aを掴持し、こうして枠組足場Wの縦枠材aと横枠材bとの交差部に取付金具2を取り付け固定する。このとき、図13の(A)及び(B)に示すように跨嵌部22,22の円弧状嵌合部22a,22aが横枠材bの上面側に嵌合しているから、取付金具2の向きが所定方向に定まり、即ち取付金具2の荷受けステージ取付部Yが横枠材bの長手方向に向くように位置決めされる。
【0025】
上記のようにして6個の取付金具2を枠組足場Wのステージ取付位置に取り付け固定した後、荷受けステージSを図15に示すようにクレーン(図示せず)で吊り上げて枠組足場Wのステージ取付位置へ移動させ、しかして荷受けステージSの各梁枠3の基端側縦枠材23を、上記6個の取付金具2のうち上段側3個の各取付金具2の荷受けステージ取付部Yの開口したボルト取付板部17,17間に挿入して、基端側縦枠材23の上端部に取り付けてある支持ピン28を上記ボルト取付板部17,17のピン掛止用溝18,18に掛止させると共に、上記基端側縦枠材23の下部側に取り付けてある係合部材27の円弧状係合部27aを枠組足場Wの縦枠材aに当接係合させ、また各梁枠3に枢着してある斜材9の下端部を、下段側3個の各取付金具2の荷受けステージ取付部Yの開口したボルト取付板部17,17間に挿入する(図16参照)。この状態で荷受けステージSは、3個の梁枠3の支持ピン28を介して枠組足場Wの上段側3個の取付金具2に掛止されて荷重負担され、しかも各梁枠3の基端側縦枠材23の下部側に取り付けてある係合部材27が枠組足場Wの縦枠材aに当接係合されているから、このままでも荷受けステージSは安定状態を保つことができる。
【0026】
しかる後、上段側3個の各取付金具2における荷受けステージ取付部Y側のボルト16を、ボルト取付板部17,17のボルト挿通孔19,19または20,20から梁枠3の基端側縦枠材23に設けられたボルト挿通孔29,30(図16参照)に亘って挿通し、また下段側3個の各取付金具2における荷受けステージ取付部Y側のボルト16を、ボルト取付板部17,17のボルト挿通孔19,19または20,20から斜材9の下端部に設けられたボルト挿通孔48(図16参照)に亘って挿通し、各ボルト16のナット16aを締めればよく、これによって荷受けステージSの各梁枠3を上段側と下段側の取付金具2に確実堅固に固定することができる。尚、各側部手摺り5を形成している上部手摺り枠40の基端側は、パイプクランプ42によって枠組足場Wの縦枠材aに固定すればよい。
【0027】
荷受けステージSの側部手摺り5及び前部手摺り8のそれぞれ下部に取り付けられる各幅木11は、地上に荷受けステージSを枠組みするときに取り付けてもよいし、各梁枠3を各取付金具2に取り付け固定した後、このステージSの足場板4の上で取り付けるようにしてもよい。
【0028】
以上のようにして荷受けステージSを枠組足場Wの外側部所要高さ位置に仮設するわけであるが、建築作業の進行により枠組足場が高くなって、この荷受けステージSを一段高所側に付け替えるときには、各取付金具2における荷受けステージ取付部Y側のボルト16を取り外す一方、枠組足場Wの所定の付け替え位置に取付金具2を前記同様に取り付け、しかして上記荷受けステージSをクレーンで吊り上げて、このステージSの一端側を当該付け替え位置にある各取付金具2に前記同様の要領で取り付ければよい。
【0029】
以上、図面によって説明したような荷受けステージSの仮設工法によれば、荷受けステージSを地上で予め枠組み形成し、この枠組みした荷受けステージSをクレーンにより吊り上げて、枠組足場Wのステージ取付位置に取り付けた複数個の取付金具2に当該荷受けステージSの一端側を取り付けるようにするから、仮設作業が容易且つ迅速に行え、従来工法に比べて作業能率を格段に向上させることができると共に、ステージSの構成部材更には作業員が落下するおそれが少なく、作業上の安全性を確保することができる。特に、建築作業の進行により枠組足場が高くなって荷受けステージSを一段高所側に付け替えるときの付け替え作業が従来工法に比べて頗る容易となる。
【0030】
また、上述した仮設工法においては、地上で荷受けステージSを枠組みするにあたり、複数の梁枠3を所定間隔に配置して、その上に足場板4を載設し、両端側の梁枠3に側部手摺り5を取り付けると共に、梁枠3の先端側に前部手摺り8を取り付け、各梁枠3の先端部に斜材9の上端部を枢着することによって荷受けステージSを形成し、この荷受けステージSを吊り上げた状態で、各斜材9の他端部と各梁枠3の基端部との間に吊り材10を取り付けた後、各梁枠3の基端部と各斜材9の下端部を、枠組足場W側の取付金具2に取り付けるようにするから、多数の単管とパイプクランプとによって荷受けステージの枠組み行う従来工法に比べ、荷受けステージSの構成部材点数が少なく、ボルトの締め付けを必要とする箇所が著しく軽減し、従ってステージSの組み付けが非常に簡単となる。
【0031】
また、荷受けステージSを吊り上げた状態で各梁枠3の基端部を枠組足場W側の取付金具2に取り付けるに際に、各梁枠3の基端部に設けた支持ピン28(掛止部)を各取付金具2のピン掛止用溝18(被掛止部)に掛止させた後、各梁枠3の基端部を取付金具2にボルト16止めするようにしているから、位置決めが容易に行えると共に、ボルト16の取り付けが容易となる。
【0032】
更に、斜材9は、図14の▲1▼及び▲2▼に示すように、吊り材10を取り付けるまでは梁枠3と平行姿勢に折り畳んで当該斜材9の遊端部側を梁枠3に仮止めしておくができるため、地上でのステージSの枠組みが容易になると共に、ステージSを分解して搬送したり保管する際に便利である。更にまは、側部手摺り5及び前部手摺り8のそれぞれ下部側に専用の幅木11を取り付けるようにしているので、ステージSの使用時に足場板4上に置いた建築資材等が手摺り5,8の下部から滑り落ちるといった心配がない。
【0033】
また、梁枠3、足場板4、側部手摺り5、前部手摺り8、斜材9、吊り材10、及び取付金具2の各部材がそれぞれ専用部材として製作され、それぞれの組み付け位置が取り付け位置が決められているから、多数の単管とパイプクランプとによって荷受けステージの枠組み行う従来工法のように水平、垂直のレベル調整を行う必要がなく、従って取り付け及び組み付け作業が非常に簡単且つ容易となり、特に荷受けステージSを高所側に付け替える際には、ボルトを数本外すだけでよいから、非常に有効である。また、足場板4及び手摺り4,5は既製品を使用できるので、上記専用部材の種類が少なくなり、製作コストを軽減できる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の工法によれば、荷受けステージを地上で予め枠組み形成し、この枠組みした荷受けステージをクレーンにより吊り上げて、枠組足場のステージ取付位置に取り付けた複数個の取付金具に当該ステージの一端側を取り付けるようにするから、荷受けステージの仮設作業が容易且つ迅速に行え、従来工法に比べて作業能率を格段に向上させることができると共に、従来工法のようにステージ構成部材更には作業員が落下すると云った危険性が少なく、作業上の安全性を確保することができる。特に、建築作業の進行により枠組足場が高くなって荷受けステージを一段高所側に付け替えるときの付け替え作業が従来工法に比べて頗る簡単となる。
【0035】
また本発明によれば、地上で荷受けステージを枠組みするにあたり、複数の梁枠を所定間隔に配置して、その上に足場板を載設し、両端側の梁枠に側部手摺りを取り付けると共に、梁枠の先端側に前部手摺りを取り付け、各梁枠の先端部に斜材の上端部を枢着することによって荷受けステージを形成し、この荷受けステージを吊り上げた状態で、各斜材の他端部と各梁枠の基端部との間に吊り材を取り付けた後、各梁枠の基端部と各斜材の下端部を、枠組足場側の取付金具に取り付けるようにするから、構造的に頑強で安定した荷受けステージを形成できる上に、多数の単管とパイプクランプとによって荷受けステージの枠組み行う従来工法に比べ、荷受けステージの構成部材点数が少なく、ボルトの締め付けを必要とする箇所が著しく軽減し、従ってステージの組み付けが非常に簡単となる。
更にまた本発明によれば、前記斜材は、吊り材を取り付けるまでは梁枠と平行姿勢に折り畳んで当該斜材の遊端部側を梁枠に仮止めしておくことによって、地上でのステージの枠組みが容易になると共に、ステージを分解して搬送したり保管する際に便利である。
【0036】
請求項2によれば、荷受けステージを吊り上げた状態で各梁枠の基端部を枠組足場側の取付金具に取り付けるに際に、各梁枠の基端部に設けた掛止部を各取付金具の被掛止部に掛止させた後、各梁枠の基端部を取付金具にボルト止めするようにしているから、位置決めが容易に行えると共に、ボルトの取り付けが簡単容易となる。
【0038】
請求項3によれば、側部手摺り及び前部手摺りのそれぞれ下部側に幅木を取り付けることによって、ステージ使用時に足場板上に置いた建築資材等が各手摺りの下部から滑り落下するといった心配がなく、安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の工法によって枠組足場の外側部所要高さ位置に仮設された荷受けステージを示す斜視図である。
【図2】 同荷受けステージの側面図である。
【図3】 同荷受けステージの平面図である。
【図4】 同荷受けステージの正面図である。
【図5】 図2の矢印イで囲まれた構造部分の拡大平面図である。
【図6】 同じく図2の矢印イで囲まれた構造部分の拡大正面図である。
【図7】 (A)は斜材を枢着した梁枠の正面図、(B)は(A)の矢印ロで囲まれた構造部分の拡大正面図、(C)は(B)の側面図、(D)は(A)の矢印ハで囲まれた構造部分の拡大正面図、(E)は(D)の底図である。
【図8】 側部手摺りを示す正面図である。
【図9】 (A)は図8の矢印ニで囲まれた構造部分の拡大正面図、(B)は(A)の縦断面図、(C)は図8の矢印ホで囲まれた構造部分の拡大正面図、(D)は(C)の平面図である。
【図10】 (A)は幅木を示す正面図、(B)はその横断面図である。
【図11】 (A)は吊り材を示す正面図、(B)はその側面図である。
【図12】 取付金具を示す拡大斜視図である。
【図13】 (A)は取付金具を示す平面図、(B)は取付金具の正面図、(C)は取付金具の側面図である。
【図14】 ▲1▼〜▲3▼は荷受けステージの仮設工法の前半部を示す説明斜視図
である。
【図15】 同仮設工法の後半部を示す説明斜視図である。
【図16】 荷受けステージの基端部を取付金具に取り付ける状態を示す拡大詳細正面図である。
【符号の説明】
W 枠組足場
S 荷受けステージ
1 建枠
a 建枠の縦枠材
b 建枠の横枠材
2 取付金具
3 梁枠
4 足場板
5 側部手摺り
8 前部手摺り
9 斜材
10 吊り材
11 幅木
12 取付金具の腕板
13 取付金具のヒンジ
X 金具固定部
Y 荷受けステージ取付部
15 ボルト
16 ボルト
17 ボルト取付板部
18 ピン掛止用溝(被掛止部)
19 ボルト挿通孔
20 ボルト挿通孔
21 掴持腕部
22 跨嵌部
23 梁枠の基端側縦枠材
24 梁枠の先端側縦枠材
28 支持ピン(掛止部)
29 ボルト挿通孔
30 ボルト挿通孔
Claims (3)
- 建築資材等の荷物を受け取る荷受けステージを枠組足場の外側部所要高さ位置に仮設する工法において、地上で荷受けステージを予め枠組み形成し、枠組足場にはその外側部のステージ取付位置に複数個の取付金具を取り付け、前記荷受けステージをクレーンにより吊り上げて当該ステージの一端側を前記各取付金具に取り付けるにあたって、枠組足場に対し外側へ水平に張り出すように延びる複数の梁枠を所定間隔に配置して、その上に足場板を載設し、両端側の梁枠に側部手摺りを取り付けると共に、梁枠の先端側に前部手摺りを取り付け、更に各梁枠の先端部に斜材の一端部を枢着すると共に、該斜材を梁枠と平行姿勢に折り畳んで当該斜材の遊端部側を梁枠に仮止めするようにして、荷受けステージを地上にて枠組み形成し、この荷受けステージを吊り上げた状態で、各斜材の遊端部側と梁枠との仮止めを解除して斜材の遊端部側を引き降ろし、各斜材の他端部と各梁枠の基端部との間に吊り材を取り付けた後、各梁枠の基端部及び各斜材の他端部を、枠組足場側の取付金具に取り付けることを特徴とする枠組足場用荷受けステージの仮設工法。
- 荷受けステージを吊り上げた状態で各梁枠の基端部を枠組足場側の取付金具に取り付けるにあたり、各梁枠の基端部に設けた掛止部を各取付金具の被掛止部に掛止した後、各梁枠の基端部を取付金具にボルト止めすることを特徴とする請求項1に記載の枠組足場用荷受けステージの仮設工法。
- 側部手摺り及び前部手摺りのそれぞれ下部側には幅木を取り付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の枠組足場用荷受けステージの仮設工法。
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