JP3638663B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとを有する空気入りタイヤにおいて、重量の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維持しながら操縦安定性を改善するようにした空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとを設けた空気入りタイヤとしては、例えば、図3に示すようなものがある。この空気入りタイヤは、トレッド部11におけるベルト層12の内、最内層のベルト層12aの端部とカーカス13との間にベルトエッジクッションゴム14が配置されている。また、ビード部15からサイドウォール部16に向けて延在するビードフィラー17のタイヤ外径側にサブフィラー18を連接され、そのビードフィラー17とサブフィラー18とがカーカス間で挟み込まれるようにして、カーカス端部13aがビードコア19を介して折り返された構成になっている。
【0003】
上記ベルトエッジクッションゴム14は、ベルトエッジ部の耐久性を向上するために配設され、また、サブフィラー18は、タイヤ径方向の剛性を確保するために配置されるので、その目的に応じてそれぞれ異なった種類のゴムから構成するようにしている。
ところで、近年、車両の高性能化及びその安全性を充分に確保する観点から、上述した構成の空気入りタイヤにおいて、より高い操縦安定性が求められている。しかも、近年の車両の軽量化に伴い、タイヤ重量の増加を招くことなく、かつ耐久性を従来同様に維持しながら操縦安定性の改善を図ることが強く要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、重量の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維持しながら操縦安定性を改善することができる空気入りタイヤを提供することにある。
本発明の他の目的は、タイヤ構成部材のパーツ数の減少を図り、工程屑の発生を低減すると共に生産性を向上することが可能な空気入りタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、トレッド部におけるベルト層の最内層端部とカーカスとの間にベルトエッジクッションゴムを配置し、ビード部からサイドウォール部に向けて延設するビードフィラーのタイヤ外径側にサブフィラーを連接し、該ビードフィラーとサブフィラーとをカーカス間で挟み込むようにカーカス端部をビードコアを介して折り返した空気入りタイヤにおいて、前記ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカーカス外側に連続して形成した1層の補強ゴム層から構成し、該補強ゴム層のゴムを100℃における100%モジュラスを前記ベルト層のゴムのそれと同等以下でかつ1.5〜4.5MPaの範囲にする一方、20℃における動的弾性率を10〜40MPaの範囲に設定すると共に、前記ベルト層の最内層のエッジ端と前記ビードフィラーの外周端との間における前記補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0mmにしたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の他の空気入りタイヤは、トレッド部におけるベルト層の最内層端部とカーカスとの間にベルトエッジクッションゴムを配置し、ビード部からサイドウォール部に向けて延設するビードフィラーのタイヤ外径側にサブフィラーを連接し、該ビードフィラーとサブフィラーとをカーカス間で挟み込むようにカーカス端部をビードコアを介して折り返した空気入りタイヤにおいて、前記ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカーカス外側に連続して形成した1層の補強ゴム層から構成すると共に、該補強ゴム層を同じタイヤ周方向の傾斜となるように配向した短繊維を有するゴムから構成し、その短繊維配向方向の100℃における100%モジュラスを前記ベルト層のゴムのそれと同等以下でかつ1.5〜4.5MPaの範囲にする一方、前記ベルト層の最内層のエッジ端と前記ビードフィラーの外周端との間における前記補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0mmにしたことを特徴とする。
【0007】
このように従来設けていたベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとを1層の補強ゴム層から構成し、その補強ゴム層のゴムの物性及びその厚さを上記のような範囲にすることにより、ベルトエッジ部の耐久性を向上するベルトエッジクッションゴムと、タイヤ径方向の剛性を確保するサブフィラーと同様の作用をこの1層の補強ゴム層で行うことができ、かつ重量が増加することなく、耐久性を従来のレベルと同等か、それ以上に保ちながら操縦安定性を向上することが可能となる。
【0008】
また、ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとを1つのパーツとして構成することが可能となるので、タイヤ構成部材のパーツ数を低減することができ、それによって、工程屑の発生を減らすことができ、かつ生産性の改善が可能となる。また、補強ゴム層を予めカーカスに貼付けた状態にして成形することにより、大幅に生産性を向上することができる。
【0009】
上記補強ゴム層に方向性を有する短繊維を含有するゴムを使用し、その物性及びその厚さを上記の範囲に設定することによっても、同様の作用効果を奏することができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の空気入りタイヤの一例を示す。1はトレッド部、2はビード部、3はサイドウォール部であり、左右のビード部2に連接してタイヤ外径側に左右のサイドウォール部3が延設され、この左右のサイドウォール部3間にタイヤ周方向に延在するトレッド部1が設けられている。
【0010】
カーカス4がタイヤの内側に配設され、そのカーカス4の両端部4aがそれぞれ左右の両ビード部2に配置されたビードコア5を介して、そのビードコア5の外周に設けられた子午線断面が略三角形状のビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ外径側へ折り返されている。カーカス4の内側には、インナーライナー7が配設され、また、カーカス4のトレッド部外周側には、複数のベルト層8が埋設されている。
【0011】
本発明では、上述した構成の空気入りタイヤにおいて、従来、ベルト層8の最内層8Aの両端部8aとカーカス4との間に配置したベルトエッジクッションゴムと、両ビード部2からサイドウォール部3に向けて延設するビードフィラー6のタイヤ外径側に連接されたサブフィラーとを、カーカス4の外側に隣接して連続形成した1層の補強ゴム層9からそれぞれ構成してある。
【0012】
左右に配設される上記補強ゴム層9は、その内端部9aがビードフィラー6の内側とカーカス4との間に挟み込まれてサブフィラー部として作用し、外端部9cが最内層のベルト層端部8aとその内側のカーカス4との間に配置されてベルトエッジクッションゴム部として作用し、内端部9aと外端部9cとの間にサイドウォール部3に沿ってカーカス4に当接して延在する中間部9bが前記内端部9a及び外端部9cと協同的に作用して、操縦安定性に関わるタイヤサイド剛性に寄与する構成になっている。カーカス両端部4aは、左右の補強ゴム層9の外側に当接しながら、タイヤ外径側まで折り返されている。
【0013】
また、上記補強ゴム層9を構成するゴムは、100℃における100%モジュラスがベルト層8のゴムのそれと同等以下に設定され、かつその20℃における動的弾性率が10〜40MPaの範囲になっている。また、ビードフィラー6のタイヤ外径側からベルト最内層8Aの端部8aまで延在する補強ゴム層9は、その端部8aのエッジ端8bとビードフィラー6の外周端6aとの間における補強ゴム層9の肉厚が1.0〜2.0mmとなるように設けられている。
【0014】
このように従来設けたベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカーカス4に隣接して連続形成した1層の補強ゴム層9から構成すると共に、その補強ゴム層9に用いられるゴム物性及びその厚さを上記の範囲に設定することにより、ベルトエッジ部の耐久性を向上するベルトエッジクッションゴム、及びタイヤ径方向の剛性を確保するサブフィラーと同様の作用をその補強ゴム層9で行うことが可能となり、しかも、重量の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維持しながら操縦安定性を高めることができる。
【0015】
また、ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとを1つのパーツで構成することができるため、タイヤ構成部材のパーツ数の減少を図ることができ、それによって、工程屑の発生を低減し、更に生産性の改善を図ることができる。補強ゴム層9を予めカーカス4に貼付けた状態にして成形することもできるため、成型生産性の大幅な改善が可能となる。
【0016】
上記補強ゴム層9を構成するゴムの100℃における100%モジュラスがベルト層8のゴムよりも高いと、ベルトエッジ部の剪断歪み応力を吸収することが困難で、ベルトエッジ部の耐久性が悪化する。100℃としたのは、ベルトエッジ剥離発生時に、近傍温度は高温になっているため、100℃の100%モジュラスを代表値として採用した。
【0017】
好ましくは、100℃における100%モジュラスを1.5〜4.5MPaの範囲にするのがよい。100℃における100%モジュラスが1.5MPa未満であると、剛性を充分に確保することが難しく、また、4.5MPaを越えると、耐久性が悪化する。
上記補強ゴム層9を構成するゴムの20℃における動的弾性率が10MPaよりも小さいと、タイヤサイド剛性を充分に高める効果を得ることができない。40MPaよりも大きいと、荷重耐久性及び乗り心地性が低下する。
【0018】
上記補強ゴム層9の肉厚が1.0mm未満であると、タイヤサイド剛性を十分に確保することが困難で、操縦安定性を改善することができない。2.0mmを越えると、タイヤサイド剛性を高めることができる反面、サイドウォール部の肉圧が増加して重量の増大を招く。
図2は、本発明の空気入りタイヤの他の例を示す。上述した実施例において、100℃における100%モジュラスをベルト層のゴムのそれと同等以下にし、かつ20℃における動的弾性率を10〜40MPaの範囲に設定すると共に、ベルト層最内層8Aのエッジ端8bとビードフィラー6の外周端6aとの間における肉厚を1.0〜2.0mmにした補強ゴム層9を、同じタイヤ周方向の傾斜となるように方向性を有するように配向した短繊維9Aを有するゴムから構成し、その短繊維配向方向の100℃の100%モジュラスをベルト層8のゴムのそれと同等以下にし、その肉厚を上記と同じにした構成になっている。このように補強ゴム層9を構成することによっても、上記と同様の効果を奏することができる。
上記補強ゴム層9が含有する短繊維9Aは、ゴム100重量部に対して1〜15重量部配合するのが好ましい。配合量が1重量部未満では、サイド剛性を十分に高めて操縦安定性を改善することが困難となり、15重量部を越えると、逆にサイド剛性が高くなり過ぎて耐久性が低下する。
【0019】
また、短繊維9Aの配向角度としては、タイヤ径方向に対して、タイヤ周方向両側へそれぞれ45°±15°の範囲にするのが望ましい。この範囲を外れると、操縦安定性の改善効果、乗心地性の両立を得ることができない。
なお、本発明で用いられる短繊維9Aとは、その長さが10〜5000μmのものをいう。
【0020】
【実施例】
実施例1
タイヤサイズを255/40ZR17で共通にし、図1に示す構成において、補強ゴム層を構成するゴムの100℃における100%モジュラスを表1のように変えた本発明タイヤ1〜3及び比較タイヤ1,2と、図3に示す従来タイヤとをそれぞれ製作した。本発明タイヤ及び比較タイヤの補強ゴム層のゴムの20℃における動的弾性率は略14MPa、肉厚は1.5mmである。なお、表中の指数値とは、補強ゴム層のゴムの100℃における100%モジュラスをベルト層のゴムを100とする指数値で表した値である。
【0021】
また、表2のように補強ゴム層を構成するゴムの20℃における動的弾性率を変えた本発明タイヤ4〜6及び比較タイヤ3,4をそれぞれ製作した。100℃における100%モジュラスは略4.0MPa、肉厚は1.5mmである。
また、表3に示すように、ベルト最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間における補強ゴム層の肉厚を変えた本発明タイヤ7,8比較タイヤ5,6とをそれぞれ製作した。100℃における100%モジュラスは4.1MPa、20℃における動的弾性率は16MPaである。
【0022】
これら各試験タイヤを下記に示す測定条件により、タイヤサイド剛性、耐久性、タイヤ重量、及び操縦安定性の評価試験を行ったところ、表1〜3に示す結果を得た。
タイヤサイド剛性
インフレートしたタイヤ踏面を周上で固定し、リムに対し上下方向、面方向、回転方向へと変位を与え、その応力を測定し、サイド部の縦、横、周それぞれの剛性を測定した。ここではサーキット操安の効果を大きく左右する周剛性について現している。従来タイヤを100とする指数値で評価した。この数値が大きい程タイヤサイド剛性が優れている。
耐久性
各試験タイヤをリムサイズ17×9Jのリムに装着し、空気圧250kPa にしてドラム試験機に取付け、負荷荷重を5kN加えた状態にして、タイヤが破壊するまでの耐久時間を測定し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。この数値が大きい程耐久性が優れている。
タイヤ重量
各試験タイヤの重量を測定し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。この数値が大きい程重量が大きいことを示す。
操縦安定性
各試験タイヤをリムサイズ17×9Jのリムに装着し、空気圧250kPa にして2.6リットルエンジンの乗用車に装着し、サーキットコースにおけるテストドライバーのフィーリングテストで評価し、その結果を従来タイヤを基準(0)として示した。この数値が大きい程操縦安定性が優れている。
【0023】
【表1】
Figure 0003638663
【0024】
【表2】
Figure 0003638663
【0025】
【表3】
Figure 0003638663
表1〜3から明らかなように、補強ゴム層のゴムの100℃における100%モジュラスをベルト層のゴムのそれと同等以下にし、20℃における動的弾性率の範囲を10〜40MPa、ベルト層の最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間における補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0mmの範囲に設定した本発明タイヤは、重量の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維持しながら操縦安定性を改善することができるのが判る。
【0026】
また、好ましくは、補強ゴム層のゴムの100℃における100%モジュラスを2.5〜4.5MPaすればよいのが判る。
実施例2
タイヤサイズを255/40ZR17で共通にし、図2に示す構成において、表4のように補強ゴム層の短繊維を含有するゴムの配向方向における100℃の100%モジュラスを変えた本発明タイヤ9〜11、及び比較タイヤ7,8とをそれぞれ製作した。各試験タイヤにおいて、補強ゴム層のゴムの肉厚は1.5mmである。また、短繊維はポリアミド系短繊維を使用し、その平均径は1μm、平均長さは100〜2000μmであり、ゴム100重量部に対して5重量部配合され、その配向角度は、タイヤ径方向に対してタイヤ回転方向側で45°である。なお、表中の指数値とは、補強ゴム層の短繊維を含有するゴムの配向方向における100℃の100%モジュラスをベルト層のゴムを100とする指数値で表した値である。
【0027】
また、表5に示すように、ベルト最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間における補強ゴム層の肉厚を変えた本発明タイヤ12,13と比較タイヤ9P10とをそれぞれ製作した。各試験タイヤにおいて、補強ゴム層の短繊維を含有するゴムの配向方向における100℃の100%モジュラスを略4.0MPaにした他は、上記と同様の条件である。
【0028】
これら各試験タイヤを上記に示す測定条件により、耐久性、タイヤ重量、及び操縦安定性の評価試験、及び下記に示す測定条件により、乗り心地性の評価試験を行ったところ、表4,5に示す結果を得た。
乗り心地性
各試験タイヤをリムサイズ17×9Jのリムに装着し、空気圧250kPa にして2.6リットルエンジンの乗用車に装着し、サーキットコースにおいて、テストドライバーによるフィーリングテストを行って乗り心地性を評価し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。この数値が大きい程乗り心地性が優れている。
【0029】
【表4】
Figure 0003638663
【0030】
【表5】
Figure 0003638663
【0031】
表4,5から明らかなように、補強ゴム層を同じタイヤ周方向の傾斜となるように配向した短繊維を有するゴムから構成し、その短繊維配向方向の100℃の100%モジュラスをベルト層のゴムのそれと同等以下にし、かつベルト層の最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間における補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0mmにした構成にすることによっても、重量の増加を来すことなく、耐久性を従来と同等以上に維持しながら操縦安定性の改善を図ることができるのが判る。また、タイヤサイド剛性を高めても乗り心地性が悪くなることがない。また、補強ゴム層の短繊維を有するゴムの100℃における100%モジュラスを1.5〜4.5MPaの範囲にするのが好ましいことが判る。
【0032】
また、タイヤサイズを上記と同様にし、タイヤ構成を図2にした試験タイヤにおいて、表6のように短繊維の配合量を変えた試験タイヤ1〜5、及び表7のように短繊維の配向角度をタイヤ径方向に対して変えた試験タイヤ6〜10をそれぞれ製作した。なお、各試験タイヤにおいて、補強ゴム層の短繊維を含有するゴムの配向方向における100℃の100%モジュラスを略4.0MPaにした他は、上記表4の場合と同じ条件である。
これら各試験タイヤを上記に示す測定条件により、耐久性、タイヤ重量、操縦安定性、及び乗り心地性の評価試験を行ったところ、それぞれ表6,7に示す結果を得た。
【0033】
【表6】
Figure 0003638663
【0034】
【表7】
Figure 0003638663
表6から明らかなように、短繊維の配合割合をゴム100重量部に対して1〜15重量部にするのがよいことが判る
また、表7から、短繊維の配向角度をタイヤ径方向に対して、タイヤ周方向両側へそれぞれ45°±15°の範囲にするのがよいことが判る。
【0035】
【発明の効果】
上述したように本発明は、ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカーカス外側に連続して形成した1層の補強ゴム層から構成し、該補強ゴム層のゴムを100℃における100%モジュラスをベルト層のゴムのそれと同等以下でかつ1.5〜4.5MPaの範囲にする一方、20℃における動的弾性率を10〜40MPaの範囲に設定すると共に、ベルト層の最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間における補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0mmにしたので、重量の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維持しながら操縦安定性を改善することができると共に、タイヤ構成部材のパーツ数の減少を図り、工程屑の発生を低減すると共に生産性を向上することが可能となる。
【0036】
また、補強ゴム層を同じタイヤ周方向の傾斜となるように配向した短繊維を有するゴムから構成し、その短繊維配向方向の100℃の100%モジュラスをベルト層のゴムのそれと同等以下でかつ1.5〜4.5MPaの範囲にする一方、ベルト層の最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間における肉厚を1.0〜2.0mmにすることによっても、上記と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例を示す要部子午線断面図である。
【図2】本発明の空気入りタイヤの他の例を示す要部子午線断面図である。
【図3】従来タイヤの要部子午線断面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 ビード部
3 サイドウォール部 4 カーカス
4a カーカス端部 5 ビートコア
6 ビードフィラー 6a ビードフィラー外周端
8 ベルト層 8A ベルト層の最内層
8a 最内層の端部 8b 最内層のエッジ端
9 補強ゴム層 9A 短繊維

Claims (6)

  1. トレッド部におけるベルト層の最内層端部とカーカスとの間にベルトエッジクッションゴムを配置し、ビード部からサイドウォール部に向けて延設するビードフィラーのタイヤ外径側にサブフィラーを連接し、該ビードフィラーとサブフィラーとをカーカス間で挟み込むようにカーカス端部をビードコアを介して折り返した空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカーカス外側に連続して形成した1層の補強ゴム層から構成し、該補強ゴム層のゴムを100℃における100%モジュラスを前記ベルト層のゴムのそれと同等以下でかつ1.5〜4.5MPaの範囲にする一方、20℃における動的弾性率を10〜40MPaの範囲に設定すると共に、前記ベルト層の最内層のエッジ端と前記ビードフィラーの外周端との間における前記補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0mmにした空気入りタイヤ。
  2. 前記ビード部においてビードコアを介して折り返した前記カーカスの端部を前記補強ゴム層の外側でサイドウォール部のタイヤ外径側まで延設した請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. トレッド部におけるベルト層の最内層端部とカーカスとの間にベルトエッジクッションゴムを配置し、ビード部からサイドウォール部に向けて延設するビードフィラーのタイヤ外径側にサブフィラーを連接し、該ビードフィラーとサブフィラーとをカーカス間で挟み込むようにカーカス端部をビードコアを介して折り返した空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカーカス外側に連続して形成した1層の補強ゴム層から構成すると共に、該補強ゴム層を同じタイヤ周方向の傾斜となるように配向した短繊維を有するゴムから構成し、その短繊維配向方向の100℃における100%モジュラスを前記ベルト層のゴムのそれと同等以下でかつ1.5〜4.5MPaの範囲にする一方、前記ベルト層の最内層のエッジ端と前記ビードフィラーの外周端との間における前記補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0 mm にした空気入りタイヤ。
  4. 前記短繊維をゴム100重量部に対して1〜15重量部配合した請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記短繊維の配向角度を、タイヤ径方向に対して45°±15°の範囲にした請求項3または4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ビード部においてビードコアを介して折り返した前記カーカスの端部を前記補強ゴム層の外側でサイドウォール部のタイヤ外径側まで延設した請求項3,4または5に記載の空気入りタイヤ。
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