JPH08318713A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH08318713A
JPH08318713A JP12403295A JP12403295A JPH08318713A JP H08318713 A JPH08318713 A JP H08318713A JP 12403295 A JP12403295 A JP 12403295A JP 12403295 A JP12403295 A JP 12403295A JP H08318713 A JPH08318713 A JP H08318713A
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rubber
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carcass
belt
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Hikotoki Noji
彦旬 野地
Masaki Noro
政樹 野呂
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Yokohama Rubber Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C15/0603Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead characterised by features of the bead filler or apex
    • B60C15/0607Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead characterised by features of the bead filler or apex comprising several parts, e.g. made of different rubbers

Abstract

(57)【要約】 【目的】 重量の増加を招くことなく、耐久性を従来と
同等以上に維持しながら操縦安定性を改善することがで
きる空気入りタイヤを提供する。 【構成】 ベルトエッジクッションゴムとサブフィラー
とをカーカス4外側に連続して形成した1層の補強ゴム
層9から構成し、この補強ゴム層9のゴムを100℃に
おける100%モジュラスをベルト層8のゴムのそれと
同等以下にし、かつ20℃における動的弾性率を10〜
40MPaの範囲に設定すると共に、ベルト層の最内層
8Aのエッジ端8bとビードフィラー6の外周端6aと
の間における補強ゴム層9の肉厚を1.0〜2.0mmに
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベルトエッジクッション
ゴムとサブフィラーとを有する空気入りタイヤにおい
て、重量の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以
上に維持しながら操縦安定性を改善するようにした空気
入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベルトエッジクッションゴムとサ
ブフィラーとを設けた空気入りタイヤとしては、例え
ば、図3に示すようなものがある。この空気入りタイヤ
は、トレッド部11におけるベルト層12の内、最内層
のベルト層12aの端部とカーカス13との間にベルト
エッジクッションゴム14が配置されている。また、ビ
ード部15からサイドウォール部16に向けて延在する
ビードフィラー17のタイヤ外径側にサブフィラー18
を連接され、そのビードフィラー17とサブフィラー1
8とがカーカス間で挟み込まれるようにして、カーカス
端部13aがビードコア19を介して折り返された構成
になっている。
【0003】上記ベルトエッジクッションゴム14は、
ベルトエッジ部の耐久性を向上するために配設され、ま
た、サブフィラー18は、タイヤ径方向の剛性を確保す
るために配置されるので、その目的に応じてそれぞれ異
なった種類のゴムから構成するようにしている。ところ
で、近年、車両の高性能化及びその安全性を充分に確保
する観点から、上述した構成の空気入りタイヤにおい
て、より高い操縦安定性が求められている。しかも、近
年の車両の軽量化に伴い、タイヤ重量の増加を招くこと
なく、かつ耐久性を従来同様に維持しながら操縦安定性
の改善を図ることが強く要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重量
の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維持
しながら操縦安定性を改善することができる空気入りタ
イヤを提供することにある。本発明の他の目的は、タイ
ヤ構成部材のパーツ数の減少を図り、工程屑の発生を低
減すると共に生産性を向上することが可能な空気入りタ
イヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の空気入りタイヤは、トレッド部におけるベルト層の
最内層端部とカーカスとの間にベルトエッジクッション
ゴムを配置し、ビード部からサイドウォール部に向けて
延設するビードフィラーのタイヤ外径側にサブフィラー
を連接し、該ビードフィラーとサブフィラーとをカーカ
ス間で挟み込むようにカーカス端部をビードコアを介し
て折り返した空気入りタイヤにおいて、前記ベルトエッ
ジクッションゴムとサブフィラーとをカーカス外側に連
続して形成した1層の補強ゴム層から構成し、該補強ゴ
ム層のゴムを100℃における100%モジュラスを前
記ベルト層のゴムのそれと同等以下にし、かつ20℃に
おける動的弾性率を10〜40MPaの範囲に設定する
と共に、前記ベルト層の最内層のエッジ端と前記ビード
フィラーの外周端との間における前記補強ゴム層の肉厚
を1.0〜2.0mmにしたことを特徴とする。
【0006】また、本願発明の他の空気入りタイヤは、
トレッド部におけるベルト層の最内層端部とカーカスと
の間にベルトエッジクッションゴムを配置し、ビード部
からサイドウォール部に向けて延設するビードフィラー
のタイヤ外径側にサブフィラーを連接し、該ビードフィ
ラーとサブフィラーとをカーカス間で挟み込むようにカ
ーカス端部をビードコアを介して折り返した空気入りタ
イヤにおいて、前記ベルトエッジクッションゴムとサブ
フィラーとをカーカス外側に連続して形成した1層の補
強ゴム層から構成すると共に、該補強ゴム層を同じタイ
ヤ周方向の傾斜となるように配向した短繊維を有するゴ
ムから構成し、その短繊維配向方向の100℃の100
%モジュラスを前記ベルト層のゴムのそれと同等以下に
し、かつ前記ベルト層の最内層のエッジ端と前記ビード
フィラーの外周端との間における前記補強ゴム層の肉厚
を1.0〜2.0mmにしたことを特徴とする。
【0007】このように従来設けていたベルトエッジク
ッションゴムとサブフィラーとを1層の補強ゴム層から
構成し、その補強ゴム層のゴムの物性及びその厚さを上
記のような範囲にすることにより、ベルトエッジ部の耐
久性を向上するベルトエッジクッションゴムと、タイヤ
径方向の剛性を確保するサブフィラーと同様の作用をこ
の1層の補強ゴム層で行うことができ、かつ重量が増加
することなく、耐久性を従来のレベルと同等か、それ以
上に保ちながら操縦安定性を向上することが可能とな
る。
【0008】また、ベルトエッジクッションゴムとサブ
フィラーとを1つのパーツとして構成することが可能と
なるので、タイヤ構成部材のパーツ数を低減することが
でき、それによって、工程屑の発生を減らすことがで
き、かつ生産性の改善が可能となる。また、補強ゴム層
を予めカーカスに貼付けた状態にして成形することによ
り、大幅に生産性を向上することができる。
【0009】上記補強ゴム層に方向性を有する短繊維を
含有するゴムを使用し、その物性及びその厚さを上記の
範囲に設定することによっても、同様の作用効果を奏す
ることができる。以下、添付図面に基づいて本発明の実
施例を説明する。図1は本発明の空気入りタイヤの一例
を示す。1はトレッド部、2はビード部、3はサイドウ
ォール部であり、左右のビード部2に連接してタイヤ外
径側に左右のサイドウォール部3が延設され、この左右
のサイドウォール部3間にタイヤ周方向に延在するトレ
ッド部1が設けられている。
【0010】カーカス4がタイヤの内側に配設され、そ
のカーカス4の両端部4aがそれぞれ左右の両ビード部
2に配置されたビードコア5を介して、そのビードコア
5の外周に設けられた子午線断面が略三角形状のビード
フィラー6を挟み込むようにしてタイヤ外径側へ折り返
されている。カーカス4の内側には、インナーライナー
7が配設され、また、カーカス4のトレッド部外周側に
は、複数のベルト層8が埋設されている。
【0011】本発明では、上述した構成の空気入りタイ
ヤにおいて、従来、ベルト層8の最内層8Aの両端部8
aとカーカス4との間に配置したベルトエッジクッショ
ンゴムと、両ビード部2からサイドウォール部3に向け
て延設するビードフィラー6のタイヤ外径側に連接され
たサブフィラーとを、カーカス4の外側に隣接して連続
形成した1層の補強ゴム層9からそれぞれ構成してあ
る。
【0012】左右に配設される上記補強ゴム層9は、そ
の内端部9aがビードフィラー6の内側とカーカス4と
の間に挟み込まれてサブフィラー部として作用し、外端
部9cが最内層のベルト層端部8aとその内側のカーカ
ス4との間に配置されてベルトエッジクッションゴム部
として作用し、内端部9aと外端部9cとの間にサイド
ウォール部3に沿ってカーカス4に当接して延在する中
間部9bが前記内端部9a及び外端部9cと協同的に作
用して、操縦安定性に関わるタイヤサイド剛性に寄与す
る構成になっている。カーカス両端部4aは、左右の補
強ゴム層9の外側に当接しながら、タイヤ外径側まで折
り返されている。
【0013】また、上記補強ゴム層9を構成するゴム
は、100℃における100%モジュラスがベルト層8
のゴムのそれと同等以下に設定され、かつその20℃に
おける動的弾性率が10〜40MPaの範囲になってい
る。また、ビードフィラー6のタイヤ外径側からベルト
最内層8Aの端部8aまで延在する補強ゴム層9は、そ
の端部8aのエッジ端8bとビードフィラー6の外周端
6aとの間における補強ゴム層9の肉厚が1.0〜2.
0mmとなるように設けられている。
【0014】このように従来設けたベルトエッジクッシ
ョンゴムとサブフィラーとをカーカス4に隣接して連続
形成した1層の補強ゴム層9から構成すると共に、その
補強ゴム層9に用いられるゴム物性及びその厚さを上記
の範囲に設定することにより、ベルトエッジ部の耐久性
を向上するベルトエッジクッションゴム、及びタイヤ径
方向の剛性を確保するサブフィラーと同様の作用をその
補強ゴム層9で行うことが可能となり、しかも、重量の
増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維持し
ながら操縦安定性を高めることができる。
【0015】また、ベルトエッジクッションゴムとサブ
フィラーとを1つのパーツで構成することができるた
め、タイヤ構成部材のパーツ数の減少を図ることがで
き、それによって、工程屑の発生を低減し、更に生産性
の改善を図ることができる。補強ゴム層9を予めカーカ
ス4に貼付けた状態にして成形することもできるため、
成型生産性の大幅な改善が可能となる。
【0016】上記補強ゴム層9を構成するゴムの100
℃における100%モジュラスがベルト層8のゴムより
も高いと、ベルトエッジ部の剪断歪み応力を吸収するこ
とが困難で、ベルトエッジ部の耐久性が悪化する。10
0℃としたのは、ベルトエッジ剥離発生時に、近傍温度
は高温になっているため、100℃の100%モジュラ
スを代表値として採用した。
【0017】好ましくは、100℃における100%モ
ジュラスを1.5〜4.5MPaの範囲にするのがよ
い。100℃における100%モジュラスが1.5MP
a未満であると、剛性を充分に確保することが難しく、
また、4.5MPaを越えると、耐久性が悪化する。上
記補強ゴム層9を構成するゴムの20℃における動的弾
性率が10MPaよりも小さいと、タイヤサイド剛性を
充分に高める効果を得ることができない。40MPaよ
りも大きいと、荷重耐久性及び乗り心地性が低下する。
【0018】上記補強ゴム層9の肉厚が1.0mm未満で
あると、タイヤサイド剛性を十分に確保することが困難
で、操縦安定性を改善することができない。2.0mmを
越えると、タイヤサイド剛性を高めることができる反
面、サイドウォール部の肉圧が増加して重量の増大を招
く。図2は、本発明の空気入りタイヤの他の例を示す。
上述した実施例において、100℃における100%モ
ジュラスをベルト層のゴムのそれと同等以下にし、かつ
20℃における動的弾性率を10〜40MPaの範囲に
設定すると共に、ベルト層最内層8Aのエッジ端8bと
ビードフィラー6の外周端6aとの間における肉厚を
1.0〜2.0mmにした補強ゴム層9を、同じタイヤ周
方向の傾斜となるように方向性を有するように配向した
短繊維9Aを有するゴムから構成し、その短繊維配向方
向の100℃の100%モジュラスをベルト層8のゴム
のそれと同等以下にし、その肉厚を上記と同じにした構
成になっている。このように補強ゴム層9を構成するこ
とによっても、上記と同様の効果を奏することができ
る。上記補強ゴム層9が含有する短繊維9Aは、ゴム1
00重量部に対して1〜15重量部配合するのが好まし
い。配合量が1重量部未満では、サイド剛性を十分に高
めて操縦安定性を改善することが困難となり、15重量
部を越えると、逆にサイド剛性が高くなり過ぎて耐久性
が低下する。
【0019】また、短繊維9Aの配向角度としては、タ
イヤ径方向に対して、タイヤ周方向両側へそれぞれ45
°±15°の範囲にするのが望ましい。この範囲を外れ
ると、操縦安定性の改善効果し、乗心地性の両立を得る
ことができない。なお、本発明で用いられる短繊維9A
とは、その長さが10〜5000μmのものをいう。
【0020】
【実施例】実施例1 タイヤサイズを255/40ZR17で共通にし、図1
に示す構成において、補強ゴム層を構成するゴムの10
0℃における100%モジュラスを表1のように変えた
本発明タイヤ1〜3及び比較タイヤ1,2と、図3に示
す従来タイヤとをそれぞれ製作した。本発明タイヤ及び
比較タイヤの補強ゴム層のゴムの20℃における動的弾
性率は略14MPa、肉厚は1.5mmである。なお、表
中の指数値とは、補強ゴム層のゴムの100℃における
100%モジュラスをベルト層のゴムを100とする指
数値で表した値である。
【0021】また、表2のように補強ゴム層を構成する
ゴムの20℃における動的弾性率を変えた本発明タイヤ
4〜6及び比較タイヤ3,4をそれぞれ製作した。10
0℃における100%モジュラスは略4.0MPa、肉
厚は1.5mmである。また、表3に示すように、ベルト
最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間にお
ける補強ゴム層の肉厚を変えた本発明タイヤ7,8比較
タイヤ5,6とをそれぞれ製作した。100℃における
100%モジュラスは4.1MPa、20℃における動
的弾性率は16MPaである。
【0022】これら各試験タイヤを下記に示す測定条件
により、タイヤサイド剛性、耐久性、タイヤ重量、及び
操縦安定性の評価試験を行ったところ、表1〜3に示す
結果を得た。タイヤサイド剛性 インフレートしたタイヤ踏面を周上で固定し、リムに対
し上下方向、面方向、回転方向へと変位を与え、その応
力を測定し、サイド部の縦、横、周それぞれの剛性を測
定した。ここではサーキット操安の効果を大きく左右す
る周剛性について現している。従来タイヤを100とす
る指数値で評価した。この数値が大きい程タイヤサイド
剛性が優れている。耐久性 各試験タイヤをリムサイズ17×9Jのリムに装着し、
空気圧250kPa にしてドラム試験機に取付け、負荷荷
重を5kN加えた状態にして、タイヤが破壊するまでの
耐久時間を測定し、その結果を従来タイヤを100とす
る指数値で評価した。この数値が大きい程耐久性が優れ
ている。タイヤ重量 各試験タイヤの重量を測定し、その結果を従来タイヤを
100とする指数値で評価した。この数値が大きい程重
量が大きいことを示す。操縦安定性 各試験タイヤをリムサイズ17×9Jのリムに装着し、
空気圧250kPa にして2.6リットルエンジンの乗用
車に装着し、サーキットコースにおけるテストドライバ
ーのフィーリングテストで評価し、その結果を従来タイ
ヤを基準(0)として示した。この数値が大きい程操縦
安定性が優れている。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】 表1〜3から明らかなように、補強ゴム層のゴムの10
0℃における100%モジュラスをベルト層のゴムのそ
れと同等以下にし、20℃における動的弾性率の範囲を
10〜40MPa、ベルト層の最内層のエッジ端とビー
ドフィラーの外周端との間における補強ゴム層の肉厚を
1.0〜2.0mmの範囲に設定した本発明タイヤは、重
量の増加を招くことなく、耐久性を従来と同等以上に維
持しながら操縦安定性を改善することができるのが判
る。
【0026】また、好ましくは、補強ゴム層のゴムの1
00℃における100%モジュラスを2.5〜4.5M
Paすればよいのが判る。実施例2 タイヤサイズを255/40ZR17で共通にし、図2
に示す構成において、表4のように補強ゴム層の短繊維
を含有するゴムの配向方向における100℃の100%
モジュラスを変えた本発明タイヤ9〜11、及び比較タ
イヤ7,8とをそれぞれ製作した。各試験タイヤにおい
て、補強ゴム層のゴムの肉厚は1.5mmである。また、
短繊維はポリアミド系短繊維を使用し、その平均径は1
μm、平均長さは100〜2000μmであり、ゴム1
00重量部に対して5重量部配合され、その配向角度
は、タイヤ径方向に対してタイヤ回転方向側で45°で
ある。なお、表中の指数値とは、補強ゴム層の短繊維を
含有するゴムの配向方向における100℃の100%モ
ジュラスをベルト層のゴムを100とする指数値で表し
た値である。
【0027】また、表5に示すように、ベルト最内層の
エッジ端とビードフィラーの外周端との間における補強
ゴム層の肉厚を変えた本発明タイヤ12,13と比較タ
イヤ9P10とをそれぞれ製作した。各試験タイヤにお
いて、補強ゴム層の短繊維を含有するゴムの配向方向に
おける100℃の100%モジュラスを略4.0MPa
にした他は、上記と同様の条件である。
【0028】これら各試験タイヤを上記に示す測定条件
により、耐久性、タイヤ重量、及び操縦安定性の評価試
験、及び下記に示す測定条件により、乗り心地性の評価
試験を行ったところ、表4,5に示す結果を得た。乗り心地性 各試験タイヤをリムサイズ17×9Jのリムに装着し、
空気圧250kPa にして2.6リットルエンジンの乗用
車に装着し、サーキットコースにおいて、テストドライ
バーによるフィーリングテストを行って乗り心地性を評
価し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評
価した。この数値が大きい程乗り心地性が優れている。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】表4,5から明らかなように、補強ゴム層
を同じタイヤ周方向の傾斜となるように配向した短繊維
を有するゴムから構成し、その短繊維配向方向の100
℃の100%モジュラスをベルト層のゴムのそれと同等
以下にし、かつベルト層の最内層のエッジ端とビードフ
ィラーの外周端との間における補強ゴム層の肉厚を1.
0〜2.0mmにした構成にすることによっても、重量の
増加を来すことなく、耐久性を従来と同等以上に維持し
ながら操縦安定性の改善を図ることができるのが判る。
また、タイヤサイド剛性を高めても乗り心地性が悪くな
ることがない。また、補強ゴム層の短繊維を有するゴム
の100℃における100%モジュラスを1.5〜4.
5MPaの範囲にするのが好ましいことが判る。
【0032】また、タイヤサイズを上記と同様にし、タ
イヤ構成を図2にした試験タイヤにおいて、表6のよう
に短繊維の配合量を変えた試験タイヤ1〜5、及び表7
のように短繊維の配向角度をタイヤ径方向に対して変え
た試験タイヤ6〜10をそれぞれ製作した。なお、各試
験タイヤにおいて、補強ゴム層の短繊維を含有するゴム
の配向方向における100℃の100%モジュラスを略
4.0MPaにした他は、上記表4の場合と同じ条件で
ある。これら各試験タイヤを上記に示す測定条件によ
り、耐久性、タイヤ重量、操縦安定性、及び乗り心地性
の評価試験を行ったところ、それぞれ表6,7に示す結
果を得た。
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】 表6から明らかなように、短繊維の配合割合をゴム10
0重量部に対して1〜15重量部にするのがよいことが
判る また、表7から、短繊維の配向角度をタイヤ径方向に対
して、タイヤ周方向両側へそれぞれ45°±15°の範
囲にするのがよいことが判る。
【0035】
【発明の効果】上述したように本発明は、ベルトエッジ
クッションゴムとサブフィラーとをカーカス外側に連続
して形成した1層の補強ゴム層から構成し、該補強ゴム
層のゴムを100℃における100%モジュラスをベル
ト層のゴムのそれと同等以下にし、かつ20℃における
動的弾性率を10〜40MPaの範囲に設定すると共
に、ベルト層の最内層のエッジ端とビードフィラーの外
周端との間における補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0
mmにしたので、重量の増加を招くことなく、耐久性を従
来と同等以上に維持しながら操縦安定性を改善すること
ができると共に、タイヤ構成部材のパーツ数の減少を図
り、工程屑の発生を低減すると共に生産性を向上するこ
とが可能となる。
【0036】また、補強ゴム層を同じタイヤ周方向の傾
斜となるように配向した短繊維を有するゴムから構成
し、その短繊維配向方向の100℃の100%モジュラ
スをベルト層のゴムのそれと同等以下にし、かつベルト
層の最内層のエッジ端とビードフィラーの外周端との間
における肉厚を1.0〜2.0mmにすることによって
も、上記と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例を示す要部子午
線断面図である。
【図2】本発明の空気入りタイヤの他の例を示す要部子
午線断面図である。
【図3】従来タイヤの要部子午線断面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 ビード部 3 サイドウォール部 4 カーカス 4a カーカス端部 5 ビートコア 6 ビードフィラー 6a ビードフィラ
ー外周端 8 ベルト層 8A ベルト層の最
内層 8a 最内層の端部 8b 最内層のエッ
ジ端 9 補強ゴム層 9A 短繊維

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部におけるベルト層の最内層端
    部とカーカスとの間にベルトエッジクッションゴムを配
    置し、ビード部からサイドウォール部に向けて延設する
    ビードフィラーのタイヤ外径側にサブフィラーを連接
    し、該ビードフィラーとサブフィラーとをカーカス間で
    挟み込むようにカーカス端部をビードコアを介して折り
    返した空気入りタイヤにおいて、 前記ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカ
    ーカス外側に連続して形成した1層の補強ゴム層から構
    成し、該補強ゴム層のゴムを100℃における100%
    モジュラスを前記ベルト層のゴムのそれと同等以下に
    し、かつ20℃における動的弾性率を10〜40MPa
    の範囲に設定すると共に、前記ベルト層の最内層のエッ
    ジ端と前記ビードフィラーの外周端との間における前記
    補強ゴム層の肉厚を1.0〜2.0mmにした空気入りタ
    イヤ。
  2. 【請求項2】 前記補強ゴム層のゴムの100℃におけ
    る100%モジュラスを1.5〜4.5MPaにした請
    求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記ビード部においてビードコアを介し
    て折り返した前記カーカスの端部を前記補強ゴム層の外
    側でサイドウォール部のタイヤ外径側まで延設した請求
    項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 トレッド部におけるベルト層の最内層端
    部とカーカスとの間にベルトエッジクッションゴムを配
    置し、ビード部からサイドウォール部に向けて延設する
    ビードフィラーのタイヤ外径側にサブフィラーを連接
    し、該ビードフィラーとサブフィラーとをカーカス間で
    挟み込むようにカーカス端部をビードコアを介して折り
    返した空気入りタイヤにおいて、 前記ベルトエッジクッションゴムとサブフィラーとをカ
    ーカス外側に連続して形成した1層の補強ゴム層から構
    成すると共に、該補強ゴム層を同じタイヤ周方向の傾斜
    となるように配向した短繊維を有するゴムから構成し、
    その短繊維配向方向の100℃における100%モジュ
    ラスを前記ベルト層のゴムのそれと同等以下にし、かつ
    前記ベルト層の最内層のエッジ端と前記ビードフィラー
    の外周端との間における前記補強ゴム層の肉厚を1.0
    〜2.0mmにした空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記補強ゴム層の短繊維を有するゴムの
    100℃における配向方向の100%モジュラスを1.
    5〜4.5MPaにした請求項4に記載の空気入りタイ
    ヤ。
  6. 【請求項6】 前記短繊維をゴム100重量部に対して
    1〜15重量部配合した請求項4または5に記載の空気
    入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記短繊維の配向角度を、タイヤ径方向
    に対して45°±15°の範囲にした請求項4乃至6に
    記載の空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 前記ビード部においてビードコアを介し
    て折り返した前記カーカスの端部を前記補強ゴム層の外
    側でサイドウォール部のタイヤ外径側まで延設した請求
    項4乃至7に記載の空気入りタイヤ。
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