JP3638219B2 - シート給送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート積載板に積載したシートを最上位のものから順次送り出すシート給送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多数枚のシートを積載するシート積載板と、この積載板を上昇させるリフタと、シート積載板の最上位のシートに接離自在に設けられたピックアップローラと、定位置に支持されてシート積載板の最上位のシートの高さを検知する上限検知センサとを備えたシート給送装置がある。
【0003】
このような、シート給送装置では、シート積載板の最上位のシートが上限検知センサにより検知されるまでシート積載板を上昇させ、ソレノイド等の接離駆動部によりピックアップローラを下降させる。そして、ピックアップローラを最上位のシートに接触させて、ピックアップローラをモータにより回転させてシートを下流側の搬送ローラに受け渡した後に、ピックアップローラを上昇させてシートから退避させている。
【0004】
この場合、ピックアップローラがシートの上方に退避している状態で、最上位のシートの高さを検知してリフタの上昇動作を制御しても、実際の給送に際してピックアップローラを下降させてシートに接触させると、最上位のシートの高さが下がり、シートに対するピックアップローラの摩擦力が変化し、シートの給送に影響が生じる。
【0005】
そこで、特開平3−288736号公報には、最上位のシートにピックアップローラを圧接させた状態(給送中の状態で)で最上位のシートの高さを検知し、その検知結果に応じてシート積載板を上昇させる技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の技術では、シートの給送中に最上位のシートの高さを検知してシート積載板を上昇させるが、給送中のシートの面は、ピックアップローラのシートに対する圧接でシートの厚みが変化することにより、不安定であるため検知結果にバラツキが生じてしまい、最上位のシートの位置が安定しないので、給送性能が十分でないという課題がある。
【0007】
また、給送中にシート積載板を上昇させてシートの高さを一定の範囲内にしようとしているため、シート積載板の上昇中はシートに対するピックアップローラの摩擦力が徐々に増加してしまうことにより、搬送速度が変化してしまうので、シートの給送が安定しないという課題がある。
【0008】
そこで、本発明は、安定したシートの給送を図り、且つシートの給送性能に優れたシート給送装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上下動自在に支持され、多数枚のシートを積載するシート積載板と、シート積載板を上下動させるリフタと、シート積載板の最上位のシートに対して接離可能なピックアップローラと、定位置に支持され、シート積載板の最上位のシートの高さを検知する上限検知センサと、リフタ及びピックアップローラの駆動を制御する制御手段とを備えるシート給送装置であって、制御手段は、最上位のシートにピックアップローラが接触し且つピックアップローラが回転駆動する前のタイミングで上限検知センサの検知値をメモリに取り込む取り込み手段と、この検知値がピックアップローラによる給送に適する所定値に達しているか否かを判断する判断手段と、給送したシートの枚数を計測する計測手段と、計測手段が計測した計測枚数を基にリフタの駆動時間を算出する算出手段とを備え、検知値が給しに適する所定値に達してない旨を判断手段が判断した場合には、制御手段はピックアップローラをシートの上方に退避させた後、リフタを算出手段が算出した算出値だけ駆動し、計測手段の計測枚数をリセットすることを特徴とする。
【0010】
この請求項1に記載の発明では、ピックアップローラが回転駆動する前、即ち、シートを給送する前に検知センサの検知値が、給送に適する所定値に達していないときには、制御手段は、ピックアップローラをシートの上方に退避させた後に、算出値だけリフタを駆動してシート積載板を上昇させる。その後、制御手段は、計測手段の計測枚数をリセットし、通常の給送動作を行う。なお、検知値が所定値に達していると判断手段が判断したときには、制御手段は、ピックアップローラを回転駆動して通常の給送を行うことは、言うまでもない。
【0011】
従って、シートの積載量の違いによる上昇量を算出してリフタを駆動していることにより、最上位のシートの位置が安定するので、給送性能に優れる。また、ピックアップローラをシートから退避させた後に、リフタを駆動しているので、従来のようにシートに対するピックアップローラの摩擦力が徐々に増大することによる搬送速度の変化等の不都合が発生せず、安定したシートの給送が図れる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、外部からの入力を受ける操作部を備え、この操作部には算出手段が算出するときの基準となる設定枚数が入力され、算出手段は、設定枚数と計測枚数が同じであったときには、最上位のシートの高さが所定値に達するリフタの駆動時間である基準値を算出し、設定枚数が計測枚数よりも多い場合には、基準値に所定の値を加算して第一算出値を得、設定枚数が計測枚数よりも少ない場合には、基準値に所定の値を減算して第二算出値を得ることを特徴とする。
【0013】
この請求項2に記載の発明では、算出手段が算出した値が基準値の場合には、制御手段は基準値だけリフタを駆動する(シート積載板を基準値だけ上昇させる)。また、算出手段が第一算出値を算出した場合、即ち、給送枚数が設定枚数に達する前に所定値を下まわった場合、換言すれば、リフタの高さが所定値よりも低い場合には、基準値に所定の値を加算して、シート積載板を基準値のときよりも高く上昇させる。更に、算出手段が第二算出値を算出した場合、即ち、給送枚数が設定枚数に達する前にシート積載板の高さが高くなっている場合には、基準値に所定の値を減算して、シート積載板を基準値のときよりも低く上昇させる。
【0014】
設定枚数をもとにシート積載板の高さの微調整ができ、しかも、設定枚数は、固定ではなく操作部の入力で決められ、設定値の値を変更可能なことにより、最上位のシートの高さにおける可動領域の微調整が行えるので、最上位のシートの位置がより安定し、給送性能が向上する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、算出手段には、算出値の上限値及び下限値が設定されていることを特徴とする。
【0016】
この請求項3に記載の発明では、算出値の上限値及び下限値を設定することにより、例えば、シート積載板が上昇しすぎて本体を破損したり、シート積載板の上昇が足りなくて不給送ジャムが発生したり等の不都合が防止できるので、シートの給送がより安定し、給送性能が更に向上する。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、算出手段には、定められた暫定値が設定され、本体の駆動が不安定な状態の場合には、算出手段は、暫定値を算出することを特徴とする。
【0018】
この請求項4に記載の発明では、本体の駆動が不安定な状態のとき、制御手段は暫定値だけリフタを駆動し、計測手段の計測枚数をリセットしてから通常の給送動作を行い、検知値が所定値にないときには、算出手段が算出した算出値だけリフタを駆動する。
【0019】
例えば、電源投入時やジャム時等、本体の駆動が不安定な状態において、計測手段の計測枚数に信頼性がない場合に、算出手段が計測手段の計測枚数に基づいてリフタの駆動時間を算出しても、その算出値は適正な値ではなく、シート積載板の高さが不安定になるが、この場合には、算出手段は暫定時を算出し、計測手段の計測枚数をリセットすることにより、本体の初期状態におけるシート積載板の高さを安定させてから通常の給送動作を行う。従って、本体の駆動が不安定な状態において、計測手段の計測枚数に信頼性がないときであっても、シート積載板の高さを安定することができ、算出値が適正でないことにより生ずるシート積載板の高さが高すぎたり、或いは低すぎたりする等のバラツキによる給送動作の誤動作を防止する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら実施の形態を説明する。先ず、図1を参照し、本発明を適用したシート給送装置の構成について説明する。シート給送装置1は、給送トレイ3と、シート給送部5と、制御手段35(図2参照)を有しており、例えば、複写機、FAX、プリンタ等の画像形成装置の本体にシートを給送する。
【0021】
給送トレイ3は、画像形成装置の本体に装着されており、装置本体に対して脱着可能である。給送トレイ3は、上面が開口している箱状のケース4と、このケース4に支点部7を中心に起伏自在に支持されたシート積載板9とを有している。また、ケース4の底面には、開口部11が形成されており、この開口部11の下方には、シート積載板9を起伏させるリフタ13が配置されている。リフタ13は、モータ15と、モータ15の回転軸に下端が連結され、上端でシート積載板9を支えるリフトアーム17とで構成されている。このモータ15の動作は、後述するCPU(制御手段)35により制御される。
【0022】
シート給送部5には、シート積載板9に積載された最上位のシート6を給送するピックアップローラ19が設けられ、ピックアップローラ19のシート搬送方向の下流側には、搬送ローラ21と、この搬送ローラ21に接触するリバースローラ23とが設けられている。
【0023】
搬送ローラ21及びリバースローラ23は、給送クラッチ24(図2参照)を介して搬送ローラ21及びリバースローラ23とを駆動させる回転駆動部26(図2参照)に連結され、図1において、時計方向に回転駆動する。なお、本実施の形態においては、給送クラッチ24に電磁クラッチを用いているが、これに限定されない。また、給送クラッチ24は、図示してないが、給送クラッチオフタイマを有しており、給送クラッチオフタイマが一定の値に達すると、CPU35は、給送クラッチへの通電を遮断する。
【0024】
リバースローラ23は、搬送ローラ21との間に複数枚のシート6が引き出されたとき(シート6が重送されたとき)には、回転駆動部26の駆動力がトルクリミッタ(図示せず)を介して伝達されるため、図1において、時計方向に回転駆動して下層のシート6をピックアップローラ19側に押し戻す。一方、リバースローラ23は、シート6が重送されず、単数で引き出されたときには、搬送ローラ21の駆動力を直接またはシート6を介して受けて連れ回るように構成されている。
【0025】
搬送ローラ21の両端部の軸13にはそれぞれ、揺動部材25が軸13を中心に揺動自在に支持され、これら揺動部材25の自由端には、ピックアップローラ19の両端がそれぞれ、回転自在に支持されている。この揺動部材25には、ソレノイド(接離駆動部)29が連結されており、揺動部材25は、接離駆動部29により軸13を中心に揺動する。
【0026】
また、揺動部材25には、被検知片31が形成されており、この被検知片31の先端部の有無を検知することで、最上位のシート6の高さを検知する上限検知センサ33が設けられている。
【0027】
上限検知センサ33には、透過型の光センサが用いられ、被検知片31が光軸外に変位したときにオンとなり、この状態をもって最上位のシート6が、所定の高さに達した状態(給送に適した高さ)であると検知してその検知値をCPU35に送る。なお、本実施の形態では、上限検知センサ33として、透過型の光センサが用いられているが、これに限定されず、例えば、反射型の光センサを用い、被検知片31が光軸外に変位したときにオフとなり、この状態をもって最上位のシート6が所定の高さに達した状態であると検知するようにしても良い。
【0028】
図2は、シート給送装置1の制御の流れを示すブロック図である。CPU35は、取り込み手段37と、判断手段39と、計測手段41と、算出手段43とを有しており、I/O(入出力インターフェイス)36を介して給送トレイ3のモータ15とシート給送部5とを制御する。なお、CPU35は、図示してないが、上述したものの他に、リフタ13の駆動回数をカウントするカウント手段や、カウント手段によりカウントされた駆動回数が異常検知用定数K1を超えた状態を異常として検知する異常検知手段等を有している。
【0029】
取り込み手段37は、最上位のシート6にピックアップローラ19が接触し且つピックアップローラ19が回転駆動する前のタイミングで、上限検知センサ33が検知した検知値(オン/オフ)をメモリ45に取り込む。なお、図2中符号47はRAM(ランダムアクセス記憶装置)であり、符号49はROM(読み取り専用記憶装置)である。
【0030】
判断手段39は、取り込み手段37が検知値をメモリ45に取りこんだときに、メモリ45に取り込まれた検知値が給送に適する所定値であるか否か(上限検知センサ33がオンか否か)を判断する。計測手段41は、用紙カウントフラグがセットされているときに、ピックアップローラ19により給送される用紙の枚数を一枚ずつカウント(計測)する。
【0031】
算出手段43は、計測手段41が計測したシートの計測枚数と、操作部47に入力された設定枚数との両方に基づいてリフタ13の駆動時間である算出値を算出する。ここで、設定枚数とは、算出手段43がリフタの駆動時間を算出するときの基準となる枚数であり、計測枚数と設定枚数とが同じであった場合は、最上位のシート6が所定値に達するリフタの駆動時間である基準値tupを算出する。即ち、基準値tupは、操作部47から入力される設定枚数により決定され、この設定枚数は、操作部47の操作により変更可能である。
【0032】
また、算出手段43には、予め算出値の上限値tupmax及び下限値tupminが設定されており、算出手段43がリフタ13の駆動時間を算出したとき、これら上限値及び下限値を超えないようにしている。算出値の上限及び下限値を設定することにより、例えば、シート積載板9が上昇しすぎて本体を破損したり、シート積載板9の上昇が足りなくて不給送ジャムが発生したり等の不都合が防止できるので、シート6の給送が安定し、給送性能が向上する。
【0033】
更に、算出手段43には、予め定められた暫定値βが設定されており、例えば、電源投入時、ジャム時、給送トレイ3のセット時等、本体の駆動が不安定な状態にあるときに、算出手段43は、リフタ13の駆動時間として暫定値βを算出する。
【0034】
なお、操作部47は、本実施の形態において、LCD(液晶表示器)であり、その表面には各種入力を受けるタッチパネルやテンキー等が表示されているが、これに限定されず、例えば、ボタンを押下することにより入力するものであってもよい。
【0035】
次に、図3に示すタイムチャート、図4乃至図10に示すフローチャートを参照しながら、シート給送装置1の給送動作及びCPU35が行う制御について説明する。CPU35の制御には、給送時のときの図4乃至図7に示す制御と、本体の駆動が不安定な状態のときの図8乃至図10に示す制御とが行われており、先ず、図4乃至図7を参照しながら給送時のときの制御について説明する。
【0036】
図4のステップS1において、給送指示有りか否かを判断し、給送指示がある場合(給送指示信号の出力があった場合)は、ステップ2において、給送準備のためt1の待機時間を経た後に、ピックアップローラ19に下降命令が出力される。
【0037】
これにより、ステップ3において、ピックアップローラ19が下降を開始する。このステップでは、ソレノイド29により揺動部材27を下方に揺動させ、ピックアップローラ19をシート6に接触させる。次いで、ステップ4において、ピックアップローラ19が、最上位のシート6に下降しきるまで、tpd時間待機し、ステップS5において、上限検知センサ33の読みが安定するまで、tc時間待機した後に、ステップS6において、取り込み手段37による上限検知センサ33の検知値の取り込みを行う。この読み取りデータは、メモリ45に格納される。
【0038】
続いて、ステップS7において、判断手段39による上限検知センサ33の検知値の判断を行う。上限検知センサ33がオンの場合(最上位のシート6が所定の高さに達している場合)は、ステップS8において、リフタアップフラグをリセットし、ステップS9において、異常検出カウンタをクリアし、ステップS12に移行する。ステップS7において、上限検知センサ33がオフの場合(最上位のシート6が所定の高さに達していない場合)は、ステップS10において、リフタアップフラグをセットし、ステップS11において、異常出力カウンタをインクリメントする。
【0039】
続いて、ステップS12において、搬送ローラ25及びピックアップローラ19が回転駆動される。これは、給送クラッチ24をオンにし、回転駆動部26の回転駆動を搬送ローラ25及びピックアップローラ19に伝達する。これにより、シート積載板9の最上位のシート6が、ピックアップローラ19により給送され搬送ローラ25に受け渡される。
【0040】
続いて、ステップS13において、ピックアップローラ19に対する下降実行命令がオフになる待機時間を経た後に、ステップS14において、ピックアップローラ19に対する下降実行命令がオフになる。これにより、これまで励磁させていたソレノイド29への通電を遮断し、ピックアップローラ19を上昇させ、ステップS15において、ピックアップローラ19が上昇しきるまでtpu時間待機した後に、ステップS16に移行する。なお、図3中tonはピックアップローラ19の上昇により、被検知片31が光軸外に変位することにより、上限検知センサ33がオンになるのまでのタイムラグを示している。
【0041】
ステップS16において、カウント手段によるリフタ13の駆動回数が、予め設定された異常検知用定数K1以上か否かを、異常検知手段が判断し、駆動回数が、異常検知用定数K1以上であった場合は、ステップS17に移行し、異常検知用定数K1未満であった場合は、ステップS19に移行する。
【0042】
ここで、駆動回数が、異常検知用定数K1を超えるということは、例えば、上限検知センサ33の接続が断接されている場合、シート6又はシート積載板9がケース4の一部に引っかかって上昇しない場合等の異常が発生しているということである。
【0043】
ステップS17において、異常処理を実行し、ステップS18において、給送クラッチオフタイマ(図示せず)をスタートさせる。給送クラッチオフタイマが一定の値に達すると、給送クラッチ24への通電が遮断されるため、ピックアップローラ19及び搬送ローラ25が停止する。ここでいう異常処理とは、異常を警告したり、給送に関する駆動系への電源を絶ったりする処理をいい、これにより、異常の発生を認識しないままシート積載板9を無制限に上昇させることを回避することができる。
【0044】
ステップS19において、リフタアップフラグがセットされているか否かを判断する。リフタアップフラグがセットされていない場合は、ステップS18に移行し、リフタアップフラグがセットされていると判断したときは、ステップS20において、リフタリクエストフラグをセットし、図6及び図7に示す処理を経た後にステップS18に移行する。
【0045】
次に、ステップS20において、リフタリクエストフラグがセットされた場合の処理を、図6及び図7に基づいて説明する。
【0046】
ステップS31において、リフタリクエストフラグがセットされれいるか否かを判断し、セットされている場合は、ステップS34に移行し、セットされていない場合は、ステップS32に移行する。
【0047】
ステップS32において、用紙カウントフラグがセットされているか否かを判断し、セットされていない場合は、何も行わず、セットされている場合は、計測手段41による用紙カウントを行う(用紙カウント+1)。
【0048】
ステップS34において、リフタオン指令を出力してリフタ13を駆動する。即ち、モータ15を駆動しアーム17を回動させてシート積載板9を上昇させる。その後、ステップS35において、リフタリクエストフラグをリセットし、ステップS36に移行する。
【0049】
ステップS36において、用紙カウントフラグがセットされているか否かを判断し、セットされているときは、ステップS38に移行し、セットされていないときは、ステップS37において、算出手段43は、暫定値βを算出し、ステップS46に移行する。なお、暫定値βの値は、特に限定しないが本実施の形態では、60ミリ秒程度に設定している。
【0050】
ここで、用紙カウントフラグがセットされていない状態というのは、例えば、電源投入時、ジャム時、給送トレイ3のセット時等、本体の駆動が不安定な状態にあるときであり、このときは、図8乃至図10に示す別の制御が行われている(これについては後述する)。
【0051】
ステップS38において、用紙カウント(計測枚数)が設定枚数よりも多いか否かを判断し、用紙カウントが設定枚数よりも少ない場合は、ステップS39に移行し、用紙カウントが設定枚数よりも多い場合は、ステップS42に移行する。
【0052】
ステップS39において、算出手段43は、基準値tupに所定の値αを加算して第一算出値T1を算出し、ステップS40に移行する。このステップでは、算出手段43は、第一算出値T1を算出するが、これは、給送枚数が設定枚数に達する前に、最上位のシート6の高さが低くなっている状態である。従って、基準値tupに所定の値αを加算してリフタ13の駆動時間を基準値tupよりも長くする。なお、所定の値αは、特に限定しないが、本実施の形態では、5ミリ秒程度に設定している。
【0053】
ステップS40において、第一算出値T1が、予め算出手段43に設定されている上限値tupmaxより大きいか否かを判断し、第一算出値T1の方が小さい場合は、そのままステップS46に移行し、第一算出値T1の方が大きい場合は、ステップS41において、第一算出値T1を上限値tupmaxに修正してからステップS46に移行する。なお、上限値tupmaxの値は、特に限定しないが本実施の形態では、120ミリ秒程度に設定している。
【0054】
ステップS42において、用紙カウントが設定枚数よりも大きいか否かを判断し、用紙カウントの方が小さい場合、即ち、用紙カウントと設定枚数が同じであった場合は、基準値tupを算出してステップS46に移行し、用紙カウントの方が大きい場合は、ステップS43に移行する。
【0055】
ステップS43において、算出手段43は、基準値tupに所定の値αを減算して第二算出値T2を算出し、ステップS44に移送する。このステップでは、算出手段43は、第二算出値T2を算出するが、これは、給送枚数が設定枚数に達した後に、最上位のシート6の高さが低くなっている状態である。従って、基準値tupに所定の値αを減算してリフタ13の駆動時間を基準値tupよりも短くする。
【0056】
ステップS44において、第二算出値T2が、予め算出手段43に設定されている下限値tupminより小さいか否かを判断し、第二算出値T2の方が大きい場合は、そのままステップS46に移行し、第二算出値T2の方が小さい場合は、ステップS45において、第二算出値T2を下限値tupminに修正してからステップS46に移行する。なお、下限値tupminの値については、特に限定しないが、本実施の形態では、20ミリ秒程度に設定している。
【0057】
ステップS46において、算出手段が算出した算出値(リフタ13の駆動時間)だけ待機して、即ち、リフタ13を算出値だけ駆動して、ステップS47において、リフタ13の駆動を停止してステップS48に移送する。
【0058】
シート積載板9のシート6の積載量の違いによる上昇量を算出してリフタ13を駆動していることにより、最上位のシート6の位置が安定するので、給送性能に優れる。また、ピックアップローラ19をシート6から退避させた後に、リフタ13を駆動しているので、従来のようにシート6に対するピックアップローラ19の摩擦力が徐々に増大することによる搬送速度の変化等の不都合が発生せず、安定したシート6の給送が図れる。
【0059】
また、基準値tupを基にシート積載板9の高さの微調整ができ、しかも、設定枚数は、固定でなく操作部47の操作により変更可能なことにより、最上位のシート6の高さにおける可動領域の微調整が行えるので、最上位のシート6の位置が更に安定し、給送性能が更に向上する。
【0060】
ステップS48において、用紙カウントフラグをセットして、ステップS49において、用紙カウントをクリアする(用紙カウントを0にする)。
【0061】
次に、図8乃至図10に示す本体の駆動が不安定な状態のときに行われる制御及び動作について説明する。シート給送装置1は、上述した動作の他に本体の駆動が不安定な状態のとき、即ち、電源投入時に行われる図8に示す制御と、ジャム時に行われる図9に示す制御と、給送トレイ3を本体に装着(セット)したときに行われる図10示す制御とを行っている。
【0062】
先ず、図8を参照して電源投入時のときのシート給送装置1の制御及び動作について説明する。
【0063】
ステップS51において、リフタ13のホーミングを行う。リフタ13のホーミングというのは、リフタ13を駆動して、シート積載板9の高さを初期の定位置に位置させる動作である。このときは、先ず、ピックアップローラ19を下降させて、最上位のシート6に接触させてステップS52に移送する。
【0064】
ここで、リフタ13のホーミング動作について説明する。上限検知センサ33がオフの場合は、上限検知センサ33がオンになるまでリフタ13を駆動し、リフタ13の駆動が停止したらピックアップローラ19を上昇させる。なお、シート積載板9が下がりきっている場合も、同様の動作が行われる。また、ピックアップローラ19を下降させた状態で、上限検知センサ33がすでにオンの場合は、上限検知センサ33がオフになるまで、一旦シート積載板9を下降させてから再度上昇させる。
【0065】
なお、ピックアップローラ19がシート6に接触したときに、上限検知センサ33がオフの場合に行われる動作によるシートの最上位面の位置と、オンの場合に行われる動作によるシートの最上位面の位置とは、多少異なり(前者の方が低めになる)、通常時は、後者の状態に近い。
【0066】
ステップS52において、用紙カウントフラグをリセットして、ステップS53において、用紙カウントをクリアして、ステップS54において、その他のイニシャル処理をしてからステップS55において、本体のメイン動作を行う。
【0067】
次に、図9を参照してジャム時の制御について説明する。ステップS61において、用紙カウントフラグをリセットして、ステップS62において、用紙カウントをクリアして、ステップS63においてジャム処理を行う。
【0068】
次に、図10を参照して給送トレイ3をセットしたときの制御について説明する。ステップS71において、上述したリフタ13のホーミングを行い、ステップS72において、用紙カウントフラグをリセットして、ステップS73において、用紙カウントをクリアする。
【0069】
上述した、図8乃至図10の制御は、用紙カウントフラグをリセットし、用紙カウントをクリアして、一回目は、通常時の動作を行わせないようにしている。即ち、これらの制御が終了してから図6のステップS37による暫定値βを算出手段が算出し、この暫定値βだけリフタ13を駆動するのである。
【0070】
電源投入時、ジャム時、給送トレイ3のセット時のように、本体の駆動が不安定な状態においては、計測手段41の計測枚数には信頼性がなく、算出手段43がこの計測枚数に基づいてリフタ13の駆動時間を算出しても、その算出値は適正の値ではなく、シート積載板9の高さが不安定になる。しかし、本実施の形態においては、このような場合、算出手段43は暫定値βを算出し、計測手段41の計測枚数をリセットすることにより、本体の初期状態におけるシート積載板9の高さを安定させてから通常の給送動作を行っている。
【0071】
従って、本体の駆動が不安定な状態において、計測手段41の計測枚数に信頼性がないときであっても、シート積載板9の高さを安定することができ、算出値が適正でないことにより生ずるシート積載板9の高さが高すぎたり、或いは低すぎたりする等のバラツキによる給送動作の誤動作を防止する。
【0072】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形が可能である。
【0073】
例えば、給送トレイ3を図11に示すように、シート積載板50の支点部7をシート6の給送方向における長さの略中央の位置に位置させる構成にしてもよい。この場合は、図1と比較してもわかるように、図1のシート積載板9と図11のシート積載板50との傾きは異なるが、算出手段43の算出値に応じてリフタ13を駆動することで、最上位のシート6の高さを安定することができる。なお、図11は、上述の部分と同様の部分には同一の符号を付し、その説明を省略している。
【0074】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、シートの積載量の違いによる上昇量を算出してリフタを駆動していることにより、最上位のシートの位置が安定するので、給送性能に優れる。また、ピックアップローラをシートから退避させた後に、リフタを駆動しているので、従来のようにシートに対するピックアップローラの摩擦力が徐々に増大することによる搬送速度の変化等の不都合が発生せず、安定したシートの給送が図れる。
【0075】
請求項2に記載の発明では、基準値をもとにシート積載板の高さの微調整ができ、しかも、設定値は、操作部の入力で設定値の値を変更可能なことにより、最上位のシートの高さにおける可動領域の微調整が行えるので、最上位のシートの位置がより安定し、給送性能が向上する。
【0076】
請求項3に記載の発明では、算出値の上限値及び下限値を設定することにより、例えば、シート積載板が上昇しすぎて本体を破損したり、シート積載板の上昇が足りなくて不給送ジャムが発生したり等の不都合が防止できるので、シートの給送がより安定し、給送性能が更に向上する。
【0077】
請求項4に記載の発明では、本体の駆動が不安定な状態において、計測手段の計測枚数に信頼性がないときであっても、シート積載板の高さを安定することができ、算出値が適正でないことにより生ずるシート積載板の高さが高すぎたり、或いは低すぎたりする等のバラツキによる給送動作の誤動作を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したシート給送装置の一部を断面して示す平面図である。
【図2】図1のシート給送装置の制御の流れを示すブロック図である。
【図3】シート給送装置の各部の動作を示すタイムチャートである。
【図4】シート給送装置の各部の動作を示すフローチャートである。
【図5】シート給送装置の各部の動作を示すフローチャートである。
【図6】シート給送装置の各部の動作を示し、特に算出手段が算出値を算出する流れを示すフローチャートである。
【図7】シート給送装置の各部の動作を示し、特に算出手段が算出値を算出する流れを示すフローチャートである。
【図8】電源投入時のシート給送装置の各部の動作を示すフローチャートである。
【図9】ジャム時におけるシート給送装置の各部の動作を示すフローチャートである。
【図10】給送トレイをセットしたときのシート給送装置の各部の動作を示すフローチャートである。
【図11】変形例にかかるシート給送装置の一部を断面して示す平面図である。
【符号の説明】
1 シート給送装置
6 シート
13 リフタ
19 ピックアップローラ
33 上限検知センサ
35 CPU(制御手段)
37 取り込み手段
39 判断手段
41 計測手段
43 算出手段
45 メモリ
47 操作部

Claims (4)

  1. 上下動自在に支持され、多数枚のシートを積載するシート積載板と、
    シート積載板を上下動させるリフタと、
    シート積載板の最上位のシートに対して接離可能なピックアップローラと、
    定位置に支持され、シート積載板の最上位のシートの高さを検知する上限検知センサと、
    リフタ及びピックアップローラの駆動を制御する制御手段とを備えるシート給送装置であって、
    制御手段は、最上位のシートにピックアップローラが接触し且つピックアップローラが回転駆動する前のタイミングで上限検知センサの検知値をメモリに取り込む取り込み手段と、この検知値がピックアップローラによる給送に適する所定値に達しているか否かを判断する判断手段と、給送したシートの枚数を計測する計測手段と、計測手段が計測した計測枚数を基にリフタの駆動時間を算出する算出手段とを備え、検知値が給送に適する所定値に達してない旨を判断手段が判断した場合には、制御手段はピックアップローラをシートの上方に退避させた後、リフタを算出手段が算出した算出値だけ駆動し、計測手段の計測枚数をリセットすることを特徴とするシート給送装置。
  2. 外部からの入力を受ける操作部を備え、この操作部には算出手段が算出するときの基準となる設定枚数が入力され、算出手段は、設定枚数と計測枚数が同じであったときには、最上位のシートの高さが所定値に達するリフタの駆動時間である基準値を算出し、設定枚数が計測枚数よりも多い場合には、基準値に所定の値を加算して第一算出値を算出し、設定枚数が計測枚数よりも少ない場合には、基準値に所定の値を減算して第二算出値を算出することを特徴とする。請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 算出手段には、算出値の上限値及び下限値が設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート給送装置。
  4. 算出手段には、定められた暫定値が設定され、本体の駆動が不安定な状態の場合には、算出手段は、暫定値を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシート給送装置。
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