JP3637774B2 - 酢酸製造用触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた酢酸の製造方法 - Google Patents

酢酸製造用触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた酢酸の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレンと酸素とから一段接触反応により酢酸を製造する際に用いる触媒の製造方法、及び該触媒を用いた酢酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、酢酸の製造法としてはアセトアルデヒドの酸化法、メタノールと一酸化炭素を反応させる方法、低級パラフィンを酸化する方法などが実用化されている。
【0003】
アセトアルデヒドの酸化法(化学大辞典3、共立出版社、昭和44年8月5日第9刷発行 「酢酸」の項参照)は、エチレンよりアセトアルデヒドを経て、酢酸を製造する二段法である。しかし、エチレンの酸化に寄与するPdイオンが、生成したアセトアルデヒドを酸化できないため、この方法での酢酸の直接合成は困難である。また、メタノールと一酸化炭素を反応させる方法(特開昭60−54334号公報、特開昭60−239434号公報)は、触媒として用いるロジウムが極めて高価であるという問題がある。
【0004】
一方、低級パラフィンを酸化する方法(特開平5−246934号公報、特開平5−178785号公報)は、一段で酢酸を合成する事が可能である。しかし、反応条件が厳しいため副生成物が多く、反応の選択性、収率の向上が問題となっている。
【0005】
これらの従来法に対して、エチレンから酢酸を一段酸化法で製造する方法が注目されている。一段酸化法は、工業的製造工程上と経済的に多くの有利な点を有しているために、多くの提案がなされている。例えば、パラジウム−コバルト、鉄などの金属イオン対の酸化還元触媒を用いた液相一段酸化法(フランス特許第1448361号公報)、パラジウム−リン酸又は硫黄含有変性剤からなる触媒(特開昭47−13221号公報、特開昭51−29425号公報)、ある種のヘテロポリ酸のパラジウム塩からなる触媒(特開昭54−57488号公報)、3群系酸素化合物からなる触媒(特公昭46−6763号公報)を用いた気相一段酸化法などが提案されている。
【0006】
また最近、金属パラジウムと、ヘテロポリ酸及びその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物を含有する触媒を用い、エチレンと酸素から気相一段反応で酢酸を合成する方法(特開平7−89896号公報、特開平9−67298号公報)が提案されている。この触媒を用いる方法によれば、比較的高収率で酢酸を得ることができる。しかし、工業的規模で実施する上では、より高性能な触媒が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、金属パラジウムと、ヘテロポリ酸から選ばれた少なくとも1種の化合物を含有する触媒により、エチレンと酸素から気相一段反応で酢酸を合成する方法において、より高性能な触媒の製造法の提供、更に該触媒を用いた酢酸の製造法の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために、エチレンと酸素から気相一段反応で酢酸を合成する際に用いる触媒の性能を高めるべく鋭意研究を行った。その結果、触媒中に含まれるアルカリ金属の量を触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下とすることで、該触媒の空時収率が飛躍的に向上することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明(I)は、(a)金属パラジウム、及び(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物が担体上に保持されている触媒の存在下に、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法において、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする酢酸製造用触媒である。
【0010】
また、本発明(II)は、(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、及び(c)周期律表(国際純正及び応用化学連合無機化学命名法改訂版(1989 年) による、以下同じ)の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が担体上に保持されている触媒の存在下に、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法において、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする酢酸製造用触媒である。
【0011】
更に、本発明(III)は、(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、及び(d)周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が担体上に保持されている触媒の存在下に、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法において、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする酢酸製造用触媒である。
【0012】
また更に本発明の(IV)は、本発明(I)〜本発明(III)のいずれかに記載の酢酸製造用触媒の製造方法である。
【0013】
更に本発明(V)は、本発明(I)〜本発明(III)のいずれかに記載の酢酸製造用触媒を用いた、エチレンと酸素から気相一段反応で酢酸を合成する酢酸の製造方法である。
【0014】
以下、本発明についてより詳しく説明する。
まず、本発明(I)の酢酸製造用触媒について説明する。本発明(I)は、(a)金属パラジウム、及び(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物が担体上に保持されている触媒の存在下に、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法において、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする酢酸製造用触媒である。
【0015】
本発明(I)の触媒に含有されるパラジウムは、金属パラジウムである。また、ヘテロポリ酸に特に制限はなく、そのヘテロ原子としては、リン、珪素、ホウ素、アルミニウム、ゲルマニウム、チタニウム、ジルコニウム、セリウム、コバルト、及びクロムであり、又、ポリ原子としては、モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオブ及びタンタルよりなる群から選ばれた、少なくとも1種の元素を含むヘテロポリ酸であればよい。具体例として好ましくは、ケイタングステン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンモリブデン酸、リンモリブドタングステン酸、ケイモリブドタングステン酸、リンバナドタングステン酸、ケイバナドタングステン酸、ケイバナドモリブデン酸、ホウタングステン酸、ホウモリブデン酸及びホウモリブドタングステン酸等が挙げられる。中でも、ヘテロ原子がリン又は珪素、ポリ原子がタングステン、モリブデン及びバナジウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素からなるヘテロポリ酸が特に好ましい。
【0016】
さらに、ヘテロポリ酸の塩は、二種以上の無機酸素酸が縮合して生成した酸の水素原子の一部、又は全部を置換した金属塩あるいはオニウム塩であれば特に制限はない。ヘテロポリ酸の水素原子を置換した金属は、周期律表における1族、2族、11族及び13族よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であり、又、ヘテロポリ酸のオニウム塩としては、アンモニウムやアミン類とのアンモニウム塩などが例示される。これらヘテロポリ酸の塩の中でも、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、バリウム、銅、金及びガリウムの金属塩が特に好ましい。
【0017】
更に触媒性能上並びに実用上好ましいヘテロポリ酸の塩としては、リンタングステン酸のリチウム塩、リンタングステン酸のナトリウム塩、リンタングステン酸の銅塩、ケイタングステン酸のリチウム塩、ケイタングステン酸のナトリウム塩、及びケイタングステン酸の銅塩を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
一方、本発明(I)の触媒に用いられる担体としては、通常担体として用いられる多孔質物質であれば特に制限はない。好ましくは、具体例としてシリカ、珪藻土、モンモリモナイト、チタニア、活性炭、アルミナ及びシリカアルミナ等が挙げられる。
【0019】
担体の粒径には、特に制限はない。好ましくは1mm〜10mm、さらに好ましくは3mm〜8mmである。管状反応器に触媒を充填して反応を行う場合、粒径が小さすぎるとガスを流通させるときに、大きな圧力損失が生じ、有効にガス循環できなくなる等の問題が生ずる恐れがある。一方、粒径が大きすぎると、触媒内部まで反応ガスが拡散できなくなり、有効に触媒成分が働かなくなる恐れがある。
【0020】
担体の細孔構造は、その細孔直径が1nmから1000nmにあることが好ましく、更に30nm〜100nmの間がより好ましい。
更に担体の形状には特に制限はなく、例えばの粉末状、球状、ペレット状、その他任意の形状のものを用いることができる。
【0021】
本発明(I)の触媒の(a)金属パラジウムと(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物を含有する触媒の(a)(b)の組成比は(a)1グラム原子:(b)0.025〜500グラム分子が好ましく、特に(a)1グラム原子:(b)0.1〜400グラム分子において、より好ましい結果を与える。
【0022】
また、担体に対するヘテロポリ酸及びその塩の担持量は、担体の粒径及び細孔構造に依存して変わるが、担体に対して、5重量%〜200重量%の範囲内であるのが好ましく、さらに、好ましくは、10重量%〜100重量%の範囲である。ここでいう「担体に対する重量%」とは、ヘテロポリ酸又はその塩の重量を担体の重量で割った値を意味する。
【0023】
本発明(I)の触媒は、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が、触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることが特徴である。好ましくは50ミリグラム原子以下、更に好ましくは25ミリグラム原子以下である。
【0024】
本発明(I)でいう「アルカリ金属」とは、周期律表第1族に属するリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムを指す。詳しくは、化学大辞典1(共立出版社、昭和44年3月15日 第7刷発行)の「アルカリ金属」の項に記述がある。
【0025】
本発明(I)の触媒中に含まれるアルカリ金属の量は、以下の方法で測定できる。一定量の触媒を正確に計り取り、これを乳鉢等で粉砕して均一な粉末とした後、その粉末をフッ酸等の酸に加えて加熱撹拌して溶解させ均一な溶液とする。次に、その溶液をイオンを含まない純水によって適当な濃度まで希釈し、分析用の溶液とする。そのような溶液をプラズマ発光分析装置(例えばセイコー電子工業株式会社製SPS−1700)によって定量分析をする。装置の精度は、市販されている各元素の標準試薬によって容易に補正することが可能で、再現性のあるアルカリ金属の定量が可能である。
【0026】
本発明(I)の触媒を、エチレンと酸素から酢酸を製造する方法に用いた場合、その能力が向上する理由については、明確ではないが以下のように推定される。
【0027】
すなわち、パラジウム金属及びヘテロポリ酸等の組み合わせでエチレンと酸素から酢酸を高効率で製造するためには、触媒の単位重量辺りの酸量を高く保つことが重要である。しかしながら、触媒にはいくつかの物質に由来するアルカリ金属が残留する。例えば天然粘土を原料として調製した担体には、原料中のナトリウム、カリウム等が担体中に残っている場合がある。また、金属パラジウムの原料として、例えばテトラクロロパラジウム酸ナトリウムなどを使用した場合にもパラジウム化合物由来のナトリウムが残留する恐れがある。さらに、パラジウム化合物を水酸化ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等の水溶液で処理することにより、パラジウムを酸化物又は水酸化物に変換する場合にも、これらの化合物由来のナトリウムが残留する可能性がある。
【0028】
これらに由来するアルカリ金属が、触媒中に多量に残留していると、この残留アルカリ金属が、強酸であるヘテロポリ酸と中和反応をおこすことは容易に類推できる。このような中和反応が起こった場合には、当然中和した量だけ触媒の酸量は減少し、触媒活性も低下することになる。従って、本発明(I)の触媒のように、単位重量辺りのアルカリ金属量を低減した触媒では、ヘテロポリ酸の中和反応が起こりにくく、ひいては触媒活性が向上するのではないかと考えられる。
【0029】
次に、本発明(II)の酢酸製造用触媒について説明する。本発明(II)は、(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、及び(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が担体上に保持されている触媒の存在下に、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法において、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする酢酸製造用触媒である。
【0030】
本発明(II)の触媒は、本発明(I)の触媒に(c)群に属する元素を含有した、3群系触媒である。本発明(II)の触媒に用いられる(a)金属パラジウム、及び(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物としては、本発明(I)の触媒と同様である。更に、担体についても本発明(I)の触媒と同様である。
【0031】
一方、本発明(II)の触媒に用いられる(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素とは、具体的には好ましくはクロム、レニウム、ルテニウム、ロジウム、ニッケル、及び亜鉛等を挙げることができる。より好ましくはクロム、亜鉛等が挙げられる。
【0032】
本発明(II)の触媒の(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、及び(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を含有する触媒の(a)(b)(c)の組成比は(a)1グラム原子:(b)0.025〜500グラム分子:(c)0.005〜10グラム原子が好ましく、特に(a)1グラム原子:(b)0.1〜400グラム分子:(c)0.01〜5グラム原子において、より好ましい結果を与える。
【0033】
また、担体に対するヘテロポリ酸及び/又はその塩の担持量は、担体の粒径及び細孔構造に依存して変わるが、担体に対して、5重量%〜200重量%の範囲内であるのが好ましく、さらに、好ましくは、10重量%〜100重量%の範囲である。
【0034】
本発明(II)の触媒も、本発明(I)の触媒と同様に、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が、触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることが特徴である。好ましくは50ミリグラム原子以下、更に好ましくは25ミリグラム原子以下である。本発明(II)でいう「アルカリ金属」の定義、定量法は本発明(I)の触媒と同じである。また、そのメカニズムも本発明(I)の触媒と同様と推定される。
【0035】
次に、本発明(III)の酢酸製造用触媒について説明する。本発明(III)は、(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、及び(d)周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が担体上に保持されている触媒の存在下に、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法において、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする酢酸製造用触媒である。
【0036】
本発明(III)の触媒は、本発明(II)の触媒に(d)群に属する元素を含有した、4群系触媒である。本発明(III)の触媒に用いられる(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸及び/又はそれらの塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、及び(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素としては、本発明(II)の触媒と同様である。更に、担体についても本発明(II)の触媒と同様である。
【0037】
一方、本発明(III)の触媒に用いられる(d)周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素とは、具体的には好ましくは銅、銀、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、セレン及びテルル等を挙げることができる。より好ましくは、テルルが挙げられる。
【0038】
本発明(III)の触媒の(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、及び(d)周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素の(a)(b)(c)(d)の組成比は(a)1グラム原子:(b)0.025〜500グラム分子:(c)0.005〜10グラム原子:(d)0.005〜10グラム原子が好ましく、特に(a)1グラム原子:(b)0.1〜400グラム分子:(c)0.01〜5グラム原子:(d)0.01〜5グラム原子において、より好ましい結果を与える。
【0039】
また、担体に対するヘテロポリ酸及びその塩の担持量は、担体の粒径及び細孔構造に依存して変わるが、担体に対して、5重量%〜200重量%の範囲内であるのが好ましく、さらに、好ましくは、10重量%〜100重量%の範囲である。
【0040】
本発明(III)の触媒も、本発明(I)又は本発明(II)の触媒と同様に、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が、触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることが特徴である。好ましくは50ミリグラム原子以下、更に好ましくは25ミリグラム原子以下である。本発明(III)でいう「アルカリ金属」の定義、定量法は本発明(I)の触媒と同じである。また、そのメカニズムも本発明(I)の触媒と同様と推定される。
【0041】
次に、本発明(IV)について説明する。本発明(IV)は、本発明(I)〜本発明(III)の酢酸製造用触媒の製造方法である。
【0042】
本発明(I)の酢酸製造用触媒は、以下の第1工程〜第3工程からなる製造方法により製造できる。
第1工程
担体に、(a)金属パラジウムを担持して金属パラジウム担持触媒を得る工程。
第2工程
第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を、pH7.0未満の酸性溶液で洗浄する工程。
第3工程
第2工程で洗浄した金属パラジウム担持触媒に、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物を担持して、酢酸製造用触媒を得る工程。
【0043】
また、本発明(II)の酢酸製造用触媒は、以下の第1工程〜第3工程からなる製造方法により製造できる。
第1工程
担体に、(a)金属パラジウム、及び(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を担持して金属パラジウム担持触媒を得る工程。
第2工程
第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を、pH7.0未満の酸性溶液で洗浄する工程。
第3工程
第2工程で洗浄した金属パラジウム担持触媒に、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物を担持して酢酸製造用触媒を得る工程。
【0044】
更に、本発明(III)の酢酸製造用触媒は、以下の第1工程〜第3工程からなる製造方法により製造できる。
第1工程
担体に、(a)金属パラジウム、(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、及び(d)周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を担持して金属パラジウム担持触媒を得る工程。
第2工程
第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を、pH7.0未満の酸性溶液で洗浄する工程。
第3工程
第2工程で洗浄した金属パラジウム担持触媒に、(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物を担持して酢酸製造用触媒を得る工程。
【0045】
まず、本発明(I)の触媒を製造する際の、第1工程について説明する。第1工程で用いるパラジウム源に、特に制限はない。金属パラジウムを用いることはもちろん、金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物を用いることも可能である。金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の例としては、塩化パラジウム等のハロゲン化物、酢酸パラジウム等の有機酸塩、硝酸パラジウム、酸化パラジウム、硫酸パラジウム及びテトラクロロパラジウム酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
金属パラジウム、又は金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の担体への担持の方法には、特に制限はない。いかなる方法で行っても良く、例えば金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物を担持する場合は、水又はアセトンなどの適当な溶媒、塩酸、硝酸、酢酸などの無機酸又は有機酸、或いはそれらの溶液に該パラジウム化合物を溶解し、これに担体を含浸した後、乾燥するなどの方法で担体に担持する事が可能である。
【0047】
金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物を担持した後の、金属パラジウムへの転化方法に特に制限はなく、公知の方法で可能である。具体的には、パラジウム化合物を担持した触媒を、そのまま、或いは水酸化ナトリウム或いはメタケイ酸ナトリウム水溶液で処理しパラジウム化合物を酸化物又は水酸化物に変換した後に、ヒドラジン、水素などの適切な還元剤により金属パラジウムに還元する方法などが挙げられる。
【0048】
金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の転化操作は、パラジウム化合物を担持した触媒を単離した後に行っても、また、担持操作に引き続いて行っても良い。条件が許せば、単離することなく担持操作に引き続いて行うことが好ましい。
【0049】
次いで、本発明(II)の触媒を製造する際の、第1工程について説明する。本発明(II)の触媒の製造に用いられる金属パラジウムの原料、担持方法、金属パラジウムへの転化方法については、本発明(I)の触媒の製造方法と同様である。
【0050】
本発明(II)の触媒の製造に用いられる、周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を含む化合物(以下、「第1添加物」と略す。)の例としては、該元素そのもの、或いは該元素を含有するハロゲン化物、有機酸塩、無機酸塩、酸化物等が挙げられる。具体的には塩化クロム、塩化レニウム、塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化ニッケル、塩化亜鉛、酢酸クロム、酢酸ニッケル、酢酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸亜鉛、硫酸クロム、硫酸亜鉛、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化亜鉛等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0051】
第1添加物の担体への担持の方法には、特に制限はない。いかなる方法で行っても良く、例えば該元素のハロゲン化物を担持する場合は、水又はアセトンなどの適当な溶媒、塩酸、硝酸、酢酸などの無機酸又は有機酸、或いはそれらの溶液に該ハロゲン化物を溶解し、これに担体を含浸した後、乾燥するなどの方法で担体に担持する事が可能である。
【0052】
第1添加物の担体への担持と、金属パラジウム、又は金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の担体への担持は、いかなる順で行っても良い。すなわち、両者の担持を同時に行なっても良いし、相前後しても構わない。更に、パラジウム源が金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の場合、金属パラジウムへの転化操作を行った後に担持しても良い。好ましくは、第1添加物の担体への担持は、金属パラジウム、又は金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の担体への担持と同時に行うことが一般的である。
【0053】
最後に、本発明(III)の触媒を製造する際の、第1工程について説明する。
本発明(III)の触媒の製造に用いられる金属パラジウムの原料、担持方法、金属パラジウムへの転化方法については、本発明(I)の触媒の製造方法と同様である。また、本発明(III)の触媒の製造に用いられる、第1添加物の具体例、担持方法に関しては、本発明(II)の触媒の製造方法と同様である。
【0054】
本発明(III)の触媒の製造に用いられる、周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を含む化合物(以下、「第2添加物」と略す。)の例としては、該元素そのもの、或いは該元素を含有するハロゲン化物、有機酸塩、無機酸塩、酸化物、等が挙げられる。具体的には、塩化銅、塩化銀、塩化スズ、塩化鉛、塩化アンチモン、塩化ビスマス、塩化テルル、酢酸銅、酢酸スズ、酢酸鉛、硝酸銅、硝酸銀、硝酸鉛、硫酸銅、硫酸鉛、酸化銅、テルル酸、亜テルル酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
第2添加物の担体への担持の方法には、特に制限はない。いかなる方法で行っても良く、例えば該元素のハロゲン化物を担持する場合は、水又はアセトンなどの適当な溶媒、塩酸、硝酸、酢酸などの無機酸又は有機酸、或いはそれらの溶液に該ハロゲン化物を溶解し、これに担体を含浸した後、乾燥するなどの方法で担体に担持する事が可能である。
【0056】
第2添加物の担体への担持、金属パラジウム、又は金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の担体への担持、第1添加物の担体への担持は、いかなる順で行っても良い。また、各々別に行っても、2種以上を同時に行っても良い。更に、パラジウム源が金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物の場合、金属パラジウムへの転化操作を行った後に担持しても良い。好ましくは、金属パラジウム、又は金属パラジウムに転化可能なパラジウム化合物及び第1添加物の担体への担持と同時に行うことが一般的である。
【0057】
以上のようにして得た金属パラジウム担持触媒は、常法により濾取した後、水洗、乾燥して単離する事ができる。
【0058】
第2工程は、第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を、pH7.0未満の酸性溶液で洗浄する工程である。なお、以下に説明する第2工程は、本発明(I)〜本発明(III)の触媒の製造方法、いずれにも適用可能である。
【0059】
ここでいう「pH7.0未満」とは、水素イオン濃度が7.0未満であることを指す。水素イオン濃度は、一般的な水素イオン濃度計(例えば東亜電波工業株式会社製ポータブルpH計HM−11P)により測定できる。水素イオン濃度に関して詳しくは、化学大辞典5(共立出版社、昭和44年3月15日 第7刷発行)の「水素イオン濃度」に記述がある。
【0060】
第2工程に用いる酸性溶液のpHは、7.0未満であれば特に制限はない。好ましくはpH0.5〜pH7.0の範囲、更に好ましくはpH1.0〜pH5.0の範囲である。pH値が小さすぎると、第1工程で担持した金属パラジウムが溶出する恐れがある。また、pH値が高すぎると、アルカリ金属を有効に除去することができない。
【0061】
第2工程の酸性溶液に用いる酸としては、特に制限はない。好ましくは、例えば、有機酸としては、酢酸やシュウ酸、ギ酸、プロピオン酸、ラク酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、安息香酸、フタル酸などといったカルボン酸類が、無機酸としては、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、ほう酸、ケイ酸、ケイタングステン酸、リンタングステン酸等が挙げられる。
【0062】
酸性溶液で洗浄する方法としては、特に制限はない。好ましくは、例えば前述した有機酸、又は無機酸を、水などの適当な溶媒に溶解し、そこに第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を含浸させ洗浄する方法などが挙げられる。この際、触媒を含浸させた溶液を撹拌、震盪させても、あるいは静置のままでもよい。またこのような含浸法のほか、デカンテーション、流通法、循環法などによっても効果的に残留アルカリ金属を取り除くことができる。
【0063】
以上のようにして洗浄した金属パラジウム担持触媒は、常法により濾取した後、水洗、乾燥して単離する事ができる。
【0064】
第3工程は、第2工程で洗浄した金属パラジウム担持触媒に、ヘテロポリ酸及び/又はそれらの塩を担持し、酢酸製造用触媒を得る工程である。なお、以下に説明する第3工程は、第2工程と同様、本発明(I)〜本発明(III)の触媒の製造方法、いずれにも適用可能である。
【0065】
本発明(I)〜本発明(III)の触媒の製造に用いることができるヘテロポリ酸に特に制限はなく、そのヘテロ原子としては、リン、珪素、ホウ素、アルミニウム、ゲルマニウム、チタニウム、ジルコニウム、セリウム、コバルト、及びクロムであり、又、ポリ原子としては、モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオブ及びタンタルよりなる群から選ばれた、少なくとも1種の元素を含むヘテロポリ酸であればよい。具体例として好ましくは、ケイタングステン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンモリブデン酸、リンモリブドタングステン酸、ケイモリブドタングステン酸、リンバナドタングステン酸、ケイバナドタングステン酸、ケイバナドモリブデン酸、ホウタングステン酸、ホウモリブデン酸及びホウモリブドタングステン酸等が挙げられる。中でも、ヘテロ原子がリン又は珪素、ポリ原子がタングステン、モリブデン及びバナジウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素からなるヘテロポリ酸が特に好ましい。
【0066】
さらに、ヘテロポリ酸の塩は、二種以上の無機酸素酸が縮合して生成した酸の水素原子の一部、又は全部を置換した金属塩あるいはオニウム塩であれば特に制限はない。ヘテロポリ酸の水素原子を置換した金属は、周期律表における1族、2族、11族及び13族よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であり、又、ヘテロポリ酸のオニウム塩としては、アンモニウムやアミン類とのアンモニウム塩などが例示される。これらヘテロポリ酸の塩の中でも、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、バリウム、銅、金及びガリウムの金属塩が特に好ましい。
【0067】
更に触媒性能上並びに実用上好ましいヘテロポリ酸の塩としては、リンタングステン酸のリチウム塩、リンタングステン酸のナトリウム塩、リンタングステン酸の銅塩、ケイタングステン酸のリチウム塩、ケイタングステン酸のナトリウム塩、及びケイタングステン酸の銅塩を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0068】
ヘテロポリ酸及びその塩の担体への担持法には、特に制限はなく公知の方法で可能である。例としては、含浸法、蒸発乾固法、混練法、付着法等の手段が挙げられるが、これらに限定されるものではない。含浸の際に用いる溶媒としては、ヘテロポリ酸を溶解させるものならば何でも良く、水、有機溶媒それらの混合物が用いられる。好ましくは水、アルコール等が用いられる。
【0069】
最後に本発明(V)について説明する。本発明(V)は、本発明(I)〜本発明(III)のいずれかに記載の酢酸製造用触媒を用いた、エチレンと酸素から気相一段反応で酢酸を合成する酢酸の製造方法である。
【0070】
本発明(V)の酢酸の製造方法において、エチレンと酸素を反応させて、酢酸を製造する際の反応温度に特に制限はない。好ましくは100℃〜250℃であり、更に好ましくは140℃〜220℃である。また、反応圧力は設備の点から0kg/cm2 G〜30kg/cm2 Gであることが実用上有利であるが、特に制限はない。より好ましくは1kg/cm2 G〜15kg/cm2 Gの範囲である。
本発明(V)の酢酸の製造方法おいて、反応系に供給するガスは、エチレンと酸素を含み、更に必要に応じて窒素、二酸化炭素又は稀ガスをなどを希釈剤として使用することもできる。
【0071】
かかる供給ガス全量に対して、エチレンは5容量%〜80容量%、好ましくは10容量%〜50容量%の割合となる量で、酸素は1容量%〜15容量%、好ましくは3容量%〜10容量%の割合となる量で、反応系に供給される。
【0072】
また、この反応系においては、水を反応系内に存在させると、酢酸生成活性と選択率の向上及び触媒の活性維持に著しく効果がある。水蒸気は反応ガス中に1容量%〜50容量%含まれるのが好適であるが、好ましくは5容量%〜30容量%である。
【0073】
本発明(V)の酢酸の製造方法を実施するに当り、原料エチレンとして高純度のものを用いることが好ましいが、メタン、エタン、プロパン等の低級飽和炭化水素が混入しても差し支えない。また、酸素は窒素、炭酸ガス等の不活性ガスで希釈されたもの、例えば、空気の形でも供給できるが、反応ガスを循環させる場合には,一般に高濃度,好適には99%以上の酸素を用いる方が有利である。
【0074】
反応混合ガスは、標準状態において、空間速度(SV)10Hr-1〜10000Hr-1、の範囲で、特に300Hr-1〜5000Hr-1の範囲で触媒に通すのがより好ましい。
【0075】
反応形式としては、特に制限はなく、公知の方法、例えば固定床、流動床などの形式を採り得る。好ましくは、耐蝕性を有する反応管に前述の触媒を充填した固定床を採用することが、実用上有利である。
【0076】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の概要を示すもので、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0077】
【実施例】
実施例1(酢酸製造用触媒1の製造)
テトラクロロパラジウム酸ナトリウム3.8g およ塩化亜鉛0.14g を計りとり、ここに純水40gを加えて溶解し水溶液(1)を調製した。シリカ担体(ズードヘミー社製KA−1担体、5mmφ)68.8gを水溶液(1)を調製したビーカーに加え、水溶液(1)の全量をシリカ担体に吸収させた。
【0078】
別のビーカーにメタケイ酸ナトリウム8gを計り取り、ここに純水100gを加えて溶解し、水溶液(2)を調製した。水溶液(1)を吸収させたシリカ担体を、水溶液(2)を調製したビーカーに加え、室温下で20時間静置した。次いでこれに、撹拌しつつ室温下で徐々にヒドラジン一水和物6.00gを加えた。ヒドラジン一水和物を添加した後4時間撹拌した。その後触媒を濾取し40時間、純水を流通させ洗浄した後、空気気流下110℃で4時間乾燥した。
【0079】
新たなビーカーに酢酸5gを計り取り、ここに純水500gを加え、洗浄用酸性溶液を調製した。この洗浄用酸性溶液に、上記で得た金属パラジウム担持触媒の全量を加え、20時間放置した。その後金属パラジウム担持触媒を濾取し、空気気流下110℃4時間乾燥して、酸性溶液で洗浄した金属パラジウム担持触媒を得た。
【0080】
更に別のビーカーに、ケイタングステン酸13.75gを計り取り、ここに純水45gを加え溶解し、水溶液(3)を調製した。酸性溶液で洗浄した金属パラジウム担持触媒を、水溶液(3)を調製したビーカーに加え、水溶液(3)の全量を吸収した。その後、空気気流下110℃4時間乾燥して、酢酸製造用触媒1を得た。
【0081】
実施例2(酢酸製造用触媒1中のアルカリ金属の定量)
実施例1で得た、酢酸製造用触媒1を50g計り取り、ボールミルで60メッシュ以下に均一に粉砕する。そこから1gを計り取り、テフロン製の内筒をもつオートクレイブに入れる。そこに純水5g、硝酸10g、フッ化水素酸10gを順次加えて、オートクレイブを準備し、そのオートクレイブを150℃で、24時間加熱する。室温まで冷却した後、内容物をNo.6の濾紙で濾過し、濾紙上の残留物を60℃の純水200gで洗浄する。濾液は250mlのポリエチレン製メスフラスコに集めてメスアップし、アルカリ金属の定量用溶液とする。以上のようにして調製した定量用溶液をプラズマ発光分析装置(セイコー電子工業(株)製 SPS−1700)により分析し、アルカリ金属原子の定量を行った。酢酸製造用触媒1に含まれるアルカリ金属原子の合計量は、触媒1kg当たり17.8ミリグラム原子であった。
【0082】
比較例1(酸性溶液洗浄のアルカリ金属原子量に与える影響の検討)
実施例1において、洗浄用酸性溶液に変えて、純水500gを用いた他は、同様にして酢酸製造用触媒を得た。
実施例2と同様の方法で、本酢酸製造用触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定したところ、触媒1kgあたり154.3ミリグラム原子であった。
【0083】
実施例3(酢酸製造触媒2の製造)
テトラクロロパラジウム酸ナトリウム3.8g を計りとり、ここに純水40gを加えて溶解し水溶液(1)を調製した。シリカ担体(ズードヘミー社製KA−1担体5mmφ)68.8gを水溶液(1)を調製したビーカーに加え、水溶液(1)の全量をシリカ担体に吸収させた。
【0084】
別のビーカーにメタケイ酸ナトリウム8gを計り取り、ここに純水100gを加え溶解し水溶液(2)を調製した。水溶液(1)を吸収させたシリカ担体を、水溶液(2)を調製したビーカーに加え、室温下で20時間静置した。次いでこれに、撹拌しつつ室温下で徐々にヒドラジン一水和物6.00gを加えた。ヒドラジン一水和物を添加した後4時間撹拌した。その後触媒を濾取し40時間、純水を流通させ洗浄した後、空気気流下110℃で4時間乾燥した。
【0085】
新たなビーカーに酢酸5gを計り取り、ここに純水500gを加え、洗浄用酸性溶液を調製した。この洗浄用酸性溶液に、上記で得た金属パラジウム担持触媒の全量を加え、20時間放置した。その後金属パラジウム担持触媒を濾取し、空気気流下110℃4時間乾燥して、酸性溶液で洗浄した金属パラジウム担持触媒を得た。
【0086】
更に別のビーカーに、ケイタングステン酸13.75gを計り取り、ここに純水45gを加え溶解し、水溶液(3)を調製した。酸性溶液で洗浄した金属パラジウム担持触媒を、水溶液(3)を調製したビーカーに加え、水溶液(3)の全量を吸収した。その後、空気気流下110℃4時間乾燥して、酢酸製造用触媒2を得た。
【0087】
実施例2と同様の方法で、本酢酸製造用触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定したところ、触媒1kgあたり13.0ミリグラム原子であった。
【0088】
実施例4(酢酸製造触媒3の製造)
テトラクロロパラジウム酸ナトリウム3.8gおよび塩化亜鉛0.14g を計りとり、ここに純水40gを加えて溶解し水溶液(1)を調製した。シリカ担体(ズードヘミー社製KA−1担体5mmφ)68.8gを水溶液(1)を調製したビーカーに加え、水溶液(1)の全量をシリカ担体に吸収させた。
【0089】
別のビーカーにメタケイ酸ナトリウム8gを計り取り、ここに純水100gを加え溶解し水溶液(2)を調製した。水溶液(1)を吸収させたシリカ担体を、水溶液(2)を調製したビーカーに加え、室温下で20時間静置した。次いでこれに、撹拌しつつ室温下で徐々にヒドラジン一水和物6.00gを加えた。ヒドラジン一水和物を添加した後4時間撹拌した。その後触媒を濾取し40時間、純水を流通させ洗浄した後、空気気流下110℃で4時間乾燥した。
【0090】
次に、亜テルル酸ナトリウム0.266gを計り取り、ここに純水45gを加えて水溶液(3)を調製した。上記金属パラジウム担持触媒を水溶液(3)に加え水溶液(3)の全量を吸収させた。その後、空気気流下110℃4時間乾燥して、テルル添加金属パラジウム担持触媒を得た。
【0091】
新たなビーカーに酢酸5gを計り取り、ここに純水500gを加え、洗浄用酸性溶液を調製した。この洗浄用酸性溶液に、上記で得た金属パラジウム担持触媒の全量を加え、20時間放置した。その後金属パラジウム担持触媒を濾取し、空気気流下110℃4時間乾燥して、酸性溶液で洗浄した金属パラジウム担持触媒を得た。
【0092】
更に別のビーカーに、ケイタングステン酸13.75gを計り取り、ここに純水45gを加え溶解し、水溶液(4)を調製した。酸性溶液で洗浄した金属パラジウム担持触媒を、水溶液(4)を調製したビーカーに加え、水溶液(4)の全量を吸収させた。その後、空気気流下110℃4時間乾燥して、酢酸製造用触媒3を得た。
【0093】
実施例2と同様の方法で、本酢酸製造用触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定したところ、触媒1kgあたり15.5ミリグラム原子であった。
【0094】
実施例5〜7(酢酸製造触媒4〜6の製造)
実施例1の塩化亜鉛に変えて、表1記載の化合物を用いた他は、実施例1と同様に操作して、酢酸製造用触媒4〜6を得た。実施例2と同様の方法で、各触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定した。結果を表1に示す。
【0095】
【表1】
Figure 0003637774
【0096】
実施例8〜10(酢酸製造触媒7〜9の製造)
実施例4の塩化亜鉛に変えて表2記載の化合物Aを、亜テルル酸ナトリウムに変えて表2記載の化合物Bを用いた他は、実施例4と同様に操作して、酢酸製造用触媒7〜9を得た。実施例2と同様の方法で、各触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定した。結果を表2に示す。
【0097】
【表2】
Figure 0003637774
【0098】
実施例11〜13(酢酸製造触媒10〜12の製造、洗浄用酸の検討)
実施例1、3、4において洗浄用酸性溶液の酸として、酢酸に変えてシュウ酸1.5gを用いた他は同様に行って、酢酸製造用触媒10〜12を得た。実施例2と同様の方法で、各触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定した。結果を表3に示す。
【0099】
【表3】
Figure 0003637774
【0100】
実施例14〜16(酢酸製造触媒13〜15の製造、洗浄用酸の検討)
実施例1、3、4において洗浄用酸性溶液の酸として、酢酸に変えてリン酸1.1gを用いた他は同様に行って、酢酸製造用触媒13〜15を得た。実施例2と同様の方法で、各触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定した。結果を表4に示す。
【0101】
【表4】
Figure 0003637774
【0102】
実施例17〜19(酢酸製造触媒16〜18の製造、洗浄用酸の検討)
実施例1、3、4において洗浄用酸性溶液の酸として、酢酸に変えてケイタングステン酸59.9gを用いた他は同様に行って、酢酸製造用触媒16〜18を得た。実施例2と同様の方法で、各触媒中のアルカリ金属原子の合計量を測定した。結果を表5に示す。
【0103】
【表5】
Figure 0003637774
【0104】
実施例20〜35(酢酸の製造)
実施例1及び3〜18で得た各酢酸製造用触媒18.5gをSUS316製反応間(内径25mm)に充填し、触媒床の反応ピーク温度200℃、反応圧力は8kg/cm2 Gでエチレン、酸素、水、窒素の容量比が10:6:25:59の割合に混合したガス供給を空間速度1800h-1にて導入し反応を行った。生成したガスを冷却し、凝縮した反応補集液をガスクロマトグラフィー(島津科学(株)、GC14B、水素炎検出器)にて分析した。結果を表6に示す。
【0105】
【表6】
Figure 0003637774
【0106】
比較例2
比較例1において得た酢酸製造用触媒を用いた他は、実施例20と同様の方法で反応を行った。結果を表6に示す。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の触媒、すなわち(a)金属パラジウム、及び(b)ヘテロポリ酸及び/又はその塩から選ばれた少なくとも1種の化合物が担体上に保持されている触媒の存在下に、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法において、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする酢酸製造用触媒は、従来法より効率的な酢酸の製造を可能とし、また該触媒を用いる製造法によれば酢酸を低コストで得ることが可能である。

Claims (7)

  1. エチレンと酸素とを気相で反応させて酢酸を製造する際に使用する触媒であって、(a)金属パラジウム、及び(b)ヘテロポリ酸が担体上に保持されており、かつ、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が、触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする、以下の第1工程〜第3工程からなる酢酸製造用触媒の製造方法。
    第1工程
    担体に、(a)金属パラジウムを担持して金属パラジウム担持触媒を得る工程。
    第2工程
    第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を、pH7.0未満の酸性溶液で洗浄する工程。
    第3工程
    第2工程で洗浄した金属パラジウム担持触媒に、(b)ヘテロポリ酸を担持して酢酸製造用触媒を得る工程。
  2. エチレンと酸素とを気相で反応させて酢酸を製造する際に使用する触媒であって、(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸、及び(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が担体上に保持されており、かつ触媒中に含まれるアルカリ金属の量が、触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする、以下の第1工程〜第3工程からなる酢酸製造用触媒の製造方法。
    第1工程
    担体に、(a)金属パラジウム、及び(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を担持して金属パラジウム担持触媒を得る工程。
    第2工程
    第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を、pH7.0未満の酸性溶液で洗浄する工程。
    第3工程 第2工程で洗浄した金属パラジウム担持触媒に、(b)ヘテロポリ酸を担持して酢酸製造用触媒を得る工程
  3. エチレンと酸素とを気相で反応させて酢酸を製造する際に使用する触媒であって、(a)金属パラジウム、(b)ヘテロポリ酸、(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、及び(d)周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が担体上に保持されており、かつ、触媒中に含まれるアルカリ金属の量が、触媒1kgあたりアルカリ金属原子として合計100ミリグラム原子以下であることを特徴とする、以下の第1工程〜第3工程からなる酢酸製造用触媒の製造方法。
    第1工程
    担体に、(a)金属パラジウム、(c)周期律表の6族元素、7族元素、8族元素、9族元素、10族元素及び/又は12族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、及び(d)周期律表の11族元素、14族元素、15族元素及び/又は16族元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を担持して金属パラジウム担持触媒を得る工程。
    第2工程
    第1工程で得た金属パラジウム担持触媒を、pH7.0未満の酸性溶液で洗浄する工程。
    第3工程
    第2工程で洗浄した金属パラジウム担持触媒に、(b)ヘテロポリ酸を担持して酢酸製造用触媒を得る工程。
  4. 酸性溶液が、モノカルボン酸、又はジカルボン酸を含む溶液である、請求項1〜3のいずれかに記載の酢酸製造用触媒の製造方法。
  5. 酸性溶液が、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、又はほう酸の中から選ばれた少なくとも1種の鉱酸を含む溶液である、請求項1〜3のいずれかに記載の酢酸製造用触媒の製造方法。
  6. 酸性溶液が、ヘテロポリ酸を含む溶液である、請求項1〜3のいずれかに記載の酢酸製造用触媒の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の酢酸製造用触媒の製造方法により得られた触媒の存在下、エチレンと酸素とを気相で反応させることを特徴とする酢酸の製造方法。
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