JP3637396B2 - 管体の接続構造及び接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電力ケーブルや情報ケーブル、配液管等を保護すべく配設される波付管、平滑管等の管体を、配設体に挿抜不能に固定するための管体の接続構造及び接続方法に関するものである。
【0002】
この明細書において、配設体とは、マンホール、ハンドホール、配電盤、給排水用配管ボックス、配線ボックス、建物の壁面を構成するコンクリート壁、壁を形成する例えば石膏ボード等の壁形成材、その他これらに類するものをすべて含む広い概念である。
【0003】
【従来の技術】
例えばマンホール、ハンドホールのごとき地中埋設体に電力ケーブル、情報ケーブル等を保護する波付管等の管体を接続する場合、従来より一般的に行われている方法は、地中埋設体の側壁に貫通孔を穿設し、この貫通孔に波付管を挿入し、次いで、この波付管と前記側壁との間にできる隙間に、合成樹脂製の充填材やモルタル等を詰め込んで隙間を封止してこれを硬化させることによって当該波付管を挿抜不能に固着するものである。
【0004】
一方、地中埋設体の側壁に形成した定形の開口部に、波付管の管端を抜止め状態に埋設させて前記開口部と相対する形状に形成したソケットブロック体を嵌入する接続方法が、特開平4−340309号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の接続方法によると、波付管と側壁との間にできる隙間に合成樹脂製の充填材やモルタル等を詰め込んで密閉するとか、波付管の管端を抜止め状態に埋設させ、これを嵌入せんとする開口部と相対する形状にソケットブロック体を形成する必要があるため、かかる作業が誠に面倒であり、しかも、上述したモルタル等が硬化するまでに相当の長期間を要するため、工期遅延の一原因となっていた。
【0006】
本発明は、このような実状に鑑み鋭意創案されたものであって、その目的とするところは、施行が簡単で、しかも、配設体に管体を確実に接続できる管体の接続構造及び接続方法を提供して、上述した従来の接続方法が具有する不具合や問題を解消せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る管体の接続構造は、波付管からなる管体が接続される配設体に該管体を抜脱不能に接続するものであって、前記管体を貫通させ得る貫通部がそれぞれ設けられた第1貫通体及び第2貫通体を備え、前記第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部は、それぞれ、前記第1貫通体と第2貫通体とが相対移動することによって前記波付管の外周壁の同一の谷部に嵌入して双方で前記管体を挟持する周縁部を備えたものである。
【0008】
請求項2に係る管体の接続構造は、波付管からなる管体が接続される配設体に該管体を抜脱不能に接続するものであって、前記管体を貫通させ得る貫通部がそれぞれ設けられた第1貫通体及び第2貫通体と、前記第1貫通体と第2貫通体とを前記管体と直交する方向に相対移動させる手段とを備え、前記第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部は、それぞれ、前記第1貫通体と第2貫通体とが管体と直交する方向に相対移動することによって前記波付管の外周壁の谷部に嵌入して双方で前記管体を挟持する周縁部を備えたものである。
【0009】
請求項3に係る管体の接続構造は、請求項2に記載の相対移動させる手段が、第1貫通体及び第2貫通体の双方に係合するねじを備え、このねじを締付けることにより、第1貫通体及び第2貫通体のいずれか一方を他方に引き寄せてまたは押圧して行なうものである。
【0010】
請求項4に係る管体の接続構造は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部のいずれか一方または双方の周縁部に、内方に向けて突出し、波付管の谷部に嵌入する突出部が形成されたものである。
【0011】
請求項5に係る管体の接続構造は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の第1貫通体及び第2貫通体の相互に対応する位置に貫通部が複数個形成されたものである。
【0012】
請求項6に係る管体の接続構造は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の第1貫通体及び第2貫通体のいずれかが、前記配設体の周壁を兼ねたものである。
【0015】
請求項7に係る管体の接続構造は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部が、管体が軸方向に貫通可能な貫通孔で形成されるとともに、前記各貫通孔の周縁部が、前記管体を挟持した状態で管体の外周壁に沿って当接するものである。
【0016】
請求項8に係る管体の接続方法は、波付管からなる管体が接続される配設体に該管体を抜脱不能に接続するものであって、第1貫通体及び第2貫通体の相互に対応する位置にそれぞれ設けられた複数個の貫通部に前記複数個の管体を貫通した後、前記第1貫通体と第2貫通体とを相対移動することによって前記各貫通部の周縁部を前記波付管の外周壁の谷部に嵌入し、前記双方の周縁部で前記複数個の管体を同時に挟持して接続するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明による管体の接続は、波付き保護管35等の管体を挿入できる寸法形状に穿設された貫通孔12を有する第1貫通体10と、該貫通孔12と重なり合う位置に穿設された貫通孔22を有する第2貫通体20とを備えた接続構造としての取付け部材50を使用して実施される。
【0020】
図1は、第1実施例となる波付管からなる管体の接続構造を模式的に示す要部破断図、図2はこの接続構造体を構築する前の一状態を示す要部破断図であり、ハンドホール31の開口に構築されている。
【0021】
図において、第1実施例の波付管の接続構造は、地中に埋設されたハンドホール31の開口31aの前面に、内部に挿通された図示しない情報ケーブルを保護するための波付き保護管35を、前記取付け部材50を介装して挿抜不能に支持しているものである。第1貫通体10と第2貫通体20とは重合した状態で面に沿う方向に相対移動できるようにしてハンドホール31の開口31aの前面に配設されている。そして、第1貫通体10の貫通孔12と第2貫通体20の貫通孔22とは第1貫通体10と第2貫通体20とが重合した状態で波付き保護管35を貫通させ得る大きさに形成されており、請求項の貫通部に相当するものである。
【0022】
このように構成された第1実施例の波付き保護管35を接続するには、まず、図2に示すように、ハンドホール31の開口31aの前面側から右側のハンドホール31の内部側に向けて波付き保護管35を挿通できるよう、第1貫通体10の貫通孔12と第2貫通体20の貫通孔22との上下方向の位置調整を行なう。そして、この状態で波付き保護管35を開口31aから第1貫通体10の貫通孔12更に第2貫通体20の貫通孔22に貫通させる。
【0023】
次に、図1に示すように、第1貫通体10及び第2貫通体20の双方を上下方向に相対移動させて第1貫通体10の貫通孔12の内壁13及び第2貫通体20の貫通孔22の内壁23を波付き保護管35の谷部36内に嵌入し、波付き保護管35を挟持する。次に、この状態で、図示しないが、ハンドホール31に対して第1貫通体10及び第2貫通体20を固定すれば、波付き保護管35の接続が完了する。
【0024】
ここで、挟持とは、第1貫通体10の内壁13と第2貫通体20の内壁23とを波付き保護管35の外周壁に強く圧接することのみを意味するのではなく、広く第1貫通体10の貫通孔12と第2貫通体20の貫通孔22とで波付き保護管35を抜け止め状態にすることを意味する。
【0025】
なお、上記実施例では、第1貫通体10と第2貫通体20とは面に沿って上下方向に相対移動させているが、面に沿って水平方向、斜め方向に相対移動させてもよいことは言うまでもない。
【0026】
ところで、第1貫通体10及び第2貫通体20に互いに重なり合う複数の貫通孔をそれぞれ形成してこれらの貫通孔に波付き保護管35をそれぞれ貫通させ、その後は、叙上と同様の方法で組み付けするような構成が採用されると、図3及び図4に示すように、複数の波付き保護管を同時的に固定した、第2実施例の接続構造が構築できるようになる。
【0027】
図3において、第1貫通体10又は第2貫通体20のうち少なくとも一方の4隅には、配設体30に例えばアンカーボルトを介装してボルト37を固定するための固定穴37’が形成されている。また、第1貫通体10又は第2貫通体20の互いに重なり合う位置には、同一の方向に向けて長孔38が形成されており、これにより、第2貫通体20を第1貫通体10に対して平行にずらした状態でボルト・ナット固定できるようになっている。なお、波付き保護管35の中には、電力ケーブルや情報ケーブル、給水(湯)管、その他これらに類するものが配設される。
【0028】
なお、第1貫通体と第2貫通体を相対移動させる場合の方向は、長孔38の長軸方向に沿うことになるのであり、上下方向とか左右方向とかなどに限定するものではなく、適宜設計変更可能である。
【0029】
また、第1貫通体10若しくは第2貫通体20のいずれか一方又はその両方に備えた長孔が例えば十文字状等に代表される形状に形成されていると、第1貫通体10と第2貫通体20をずらし合わせてボルト・ナット39固定する際のずらし方向性の自由度が増すので、好適である。
【0030】
次に、これらの接続構造の組み付け方法を説明する。
【0031】
まず、ハンドホール35の開口31aの周縁に、第1貫通体10をボルト37で固定する。次いで、第1貫通体10に第2貫通体20を重ね合わせてボルト・ナット39で軽く固定する。そして、この状態でハンドホール31の開口31aまで引き込んだ波付き保護管35を第1貫通体10と第2貫通体20に形成された互いに重なり合う貫通孔12、貫通孔22に貫通させる。
【0032】
次に、第2貫通体20を第1貫通体10に対して相対移動させて、各波付き保護管35の外周壁の谷部36の互いに対峙する位置に、第1貫通体10に備えた貫通孔12の内壁13と第2貫通体20に備えた貫通孔22の内壁23とをそれぞれ嵌入させて両内壁13、内壁23の間で当該波付き保護管35を挟持し、この状態のまま前記ボルト・ナット39を締着すると、第2実施例の波付管の接続構造を構築することができる。
【0033】
なお、この第2実施例では、前記ボルト・ナット39のうちナット部分が第1貫通体に溶接固定されているが、第1貫通体10自体にナット部分を形成するとか、別体のナット部分を備えるなどの構成を採用することができる。
【0034】
一方、図5に第3実施例の接続構造として示すように、第1貫通体10、第2貫通体20に形成される貫通孔12、22の内壁面のいずれか又はその両方を切り欠いて、それぞれ同心状の突出部14、突出部24を形成し、この突出部14、突出部24を波付き保護管35の谷部36に嵌入させて当該波付き保護管35を挟持した状態に固定することもできる。ここで、谷部36への嵌入を円滑に行なうために、これらの突出部14、突出部24の端部にアールを形成しておくことが好ましい。
【0035】
この第3実施例において、波付き保護管35を接続するには、第1実施例と同様にして、まず、ハンドホール31の開口31aの前面側から右側のハンドホール31の内部側に向けて波付き保護管35を挿通できるよう、第1貫通体10の貫通孔12と第2貫通体20の貫通孔22との上下方向の位置調整を行なう。そして、この状態で波付き保護管35を開口31aから第1貫通体10の貫通孔12更に第2貫通体20の貫通孔22に貫通させる。
【0036】
次に、図5に示すように、第1貫通体10及び第2貫通体20の双方を上下方向に相対移動させて第1貫通体10の貫通孔12の突出部14及び第2貫通体20の貫通孔22の突出部24を波付き保護管35の谷部36内に嵌入し、波付き保護管35の山部の角部において挟持する。次に、この状態でハンドホール31に対して第1貫通体10及び第2貫通体20を固定すれば、波付き保護管35の接続が完了する。
【0037】
ところで、上述した突出部14及び突出部24を、波付き保護管35のピッチ巾と同じ距離離間して形成する構成が採用されると、例えば互いに隣り合う谷部36に突出部14及び突出部24をそれぞれ嵌入させることができるから、この波付き保護管35を挿抜不能に挟持、固定できる。同様にして、突出部14と突出部24との間隔を調整することにより、図6に第4実施例の接続構造として示すように、波付管が所謂スパイラル管35’であっても適用可能となる。
【0038】
次に、図7は、第5実施例となる波付管の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【0039】
図において、第5実施例の波付管の接続構造は、配設体となる給水配管用ボックスの壁面32に穿設された透孔32aの前面に構築されて、波付き保護管35を挿抜不能に支持しているものであり、前記壁面32が第1貫通体に、そして前記透孔32aが貫通孔12にそれぞれ対応する点、並びに波付き保護管35はその内部に電力ケーブル等を配設するものではなくて、例えば温湯、冷媒体、或いは循環油の如き流動性を有する液体が移送され、例えば架橋ポリエチレン管からなる給水管を保護する鞘管であるという点の2点を除き、他は上述した第1実施例の波付管の接続構造と実質的に同一に構成されている。
【0040】
次に、図8は、第6実施例となる波付管の接続構造を模式的に示す要部破断図であり、図9はこの接続構造を構築する前の一状態を示す要部破断図である。
【0041】
図において、第6実施例の波付管の接続構造は、配線ボックス33の底壁33aに形成されたノックアウト33bの前面に構築されて当該波付き保護管35を挿抜不能に支持しているものである点を除き、他は上述した第1実施例の波付管の接続構造と実質的に同一に構成されている。
【0042】
よって、このような構成を採用した第5実施例、第6実施例の波付管の接続構造によれば、いずれの場合にも、第1実施例の波付管の接続構造が具有する作用効果と実質的に同一の作用効果が得られる。
【0043】
次に、第7実施例の管体の接続構造を、図10乃至図15に基づいて説明する。
【0044】
図10乃至図12においては、管体として周壁が平滑なポリエチレン管などの平滑管40が接続されるものを示す。
【0045】
図において、第1貫通体10はハンドホール31との当接面の全体または一部に貫通孔12の部分を除いてゴム、軟質樹脂等からなるパッキング15が貼着されている。このパッキング15の貫通孔12に対応する部分は貫通孔12の内径より僅かに小さい内径の貫通孔に形成されている。したがって、パッキング15の一部が貫通孔12より僅かに内側に突出し、平滑管40が挿通されたときに、この平滑管40の外周壁に密接するため、異物の侵入が防止される。この第1貫通体10の4隅にはボルト37を挿通可能な挿通孔17が穿設されており、前記ボルト37’を前記ハンドホール31の固定孔37’に螺合することによって第1貫通体10をハンドホール31に固定できるようになっている。また、前記第1貫通体10の挿通孔17より中央側の4隅にはボルト39を螺合するためのねじ孔16が設けられている。更に、第1貫通体10の上部には面に直交するフランジ18が水平方向に突設されている。前記フランジ18にはボルト41が貫通する挿通孔19が穿設されている。
【0046】
一方、第2貫通体20の4隅には前記第1貫通体10のねじ孔16と対応する位置に上下方向に長くした長孔38が穿設されている。更に、前記第2貫通体20の上部には平面に直交し、前記第1貫通体10のフランジ18と平行に対向するフランジ25が突設されている。このフランジ25には第1貫通体10のフランジ18の挿通孔19と対向する位置にボルト41が螺合するねじ孔25aが設けられている。
【0047】
前記第1貫通体10の貫通孔12及び第2貫通体20の貫通孔22はこれらの貫通体を重合した状態で平滑管40を貫通可能な大きさに形成されている。
【0048】
このように構成された第7実施例の管体の接続構造において、平滑管40を取付けるには、まず、ボルト37を第1貫通体10の挿通孔17に挿通し、ハンドホール31の固定穴37’に螺着することによって、第1貫通体10をハンドホール31の開口31aに取付ける。次に、前記第1貫通体10に第2貫通体20を面当接し、第2貫通体20の長孔38に挿通したボルト39を第1貫通体10のねじ孔16に螺合し、第2貫通体20を上下方向に摺動可能な仮止め状態に取付ける。次に、第1貫通体10のフランジ18の挿通孔19にボルト41を挿通した後、前記ボルト41を第2貫通孔20のフランジ25のねじ孔25aに螺着する。次いで、この状態で、更にボルト41を螺進していくと、第2貫通体20が第1貫通体10に対して上方に引寄せられて相対移動し、平滑管40は第1貫通体10の貫通孔12の周縁部と第2貫通体20の貫通孔22の周縁部とで挟持される。ここで、ボルト41を締付けると、第1貫通体10の貫通孔12の周縁部と第2貫通体20の貫通孔22の周縁部とが平滑管40の表面に食い込むように強く押圧するので、取付けが完了した後は、平滑管40は軸方向に抜外れることがなく、一定位置に保持される。
【0049】
なお、第2貫通体20の貫通孔22の下部の周縁部に図12に示すような支持部材26を平滑管40と平行して突設しておけば、平滑管40の傾きを防止して第2貫通体20の取付面に対して直角方向により安定して保持することができる。
【0050】
ところで、この第7実施例では、ボルト41を介して第2貫通体20を第1貫通体10に対して上方に引き上げることにより、平滑管40を挟持する構成としているが、図13に示すように、第1貫通体10のフランジ18にねじ孔を設け、第2貫通体20のフランジ25は孔無しの平面に形成したものとし、ボルト41を前記第1貫通体10のフランジ18のねじ孔に螺着し、ボルト41の先端部で前記第2貫通体20のフランジ25の上面を押圧させることにより、第1貫通体10に対して第2貫通体20を押下げる構造とすることもできる。第2貫通体20は自重により、第1貫通体10に対して下方に移動するが、上記のボルト41を介して押し下げる構成とすることにより、平滑管40の表面を強く押圧して強固に保持させることができる。
【0051】
図14及び図15は、この第7実施例の接続構造を波付き保護管35に適用したものを示す。
【0052】
図において、第1貫通体10の貫通孔12の周縁部及び第2貫通体20の貫通孔22の周縁部に、図5に示す第3実施例と同様に、一部を切欠いた突出部14及び突出部24をそれぞれ形成している。したがって、谷部36への突出部14及び突出部24の嵌入と、ボルト41による第2貫通体20の相対的な上動とによる挟持によって一層安定した状態で波付き保護管35を接続することができる。
【0053】
次に、第8実施例の管体の接続構造を、図16乃至図18に基づいて説明する。
【0054】
図においては、管体として波付き保護管35が接続されるものを示す。
【0055】
図16において、第1貫通体10の貫通孔12はだるま形状に形成され、上側略半分の周縁部に、一部を切欠いた突出部14が半円弧状に形成されており、下側略半分は波付き保護管35の外径より僅かに大きい内径に形成されている。
【0056】
一方、第2貫通体20の貫通孔22は同じくだるま形状に形成され、下側略半分の周縁部に、一部を切欠いた突出部24が半円弧状に形成されており、上側略半分は波付き保護管35の外径より僅かに大きい内径に形成されている。
【0057】
第8実施例の管体の接続構造はこのように構成されているから、図18に示すように、第1貫通体10と第2貫通体20とを相対移動させて波付き保護管35を突出部14と突出部24とで挟持したときに、これらの突出部14及び突出部24の先端部が谷部36の外周に沿って隙間なく当接する。この結果、接続構造の内部側と外部側との間において土、水等の異物が侵入するのを防止できる。
【0058】
なお、平滑管40を接続する場合においても、第1貫通体10の貫通孔12及び第2貫通体20の貫通孔22の形状を例えば平滑管40が貫通可能な小判形状とすることによって上記と同様の効果を得ることができる。
【0059】
ところで、上述した各実施例の波付管の接続構造は、本発明の代表的な実施の態様を述べたものに過ぎず、例えば前記貫通孔は第1貫通体、第2貫通体の周縁部をU字形状やコ字形状に切り欠いてなる切欠部とした構成とすることもでき、各波付管の外周壁の谷部に、貫通孔の周縁部を嵌入させて波付管を挟持した状態のまま固定できれば、これらの形状や数量、材質などは特に限定されるものではなく、適宜設計変更できる。
【0060】
また、第1貫通体と第2貫通体を相対移動させて貫通孔をずらし合わせた状態のまま固定する方法としては、上述したボルト固定以外に、第1貫通体に第2貫通体を嵌着固定する等の手段を採用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1、請求項2及び請求項8に係る発明は、第1貫通体の貫通部と第2貫通体の貫通部とに管体を貫通した後、前記第1貫通体と第2貫通体とを相対移動することによって双方で前記管体を挟持して接続するものである。したがって、第1貫通体と第2貫通体との間に管体を挟持させた状態のまま抜脱不能に固定でき、従来のように、モルタル等を硬化させる必要がないから、かかる接続工事を、簡便且つ確実に、そして極めて迅速に完遂できて、約束した施行工期を遅延させることがない。加えて、固定済みの管体が老朽化してこれを交換する必要がある場合、例えばネジ止めを解除して両貫通孔が互いに重なるようにもとに戻すことができるから、従来のように硬化したモルタルなどを粉砕して除去する等の工事が不要となり、配設体等を傷つけることがなく、迅速且つ容易に交換できる、という優れた実効性が得られる。
【0063】
また、請求項1に係る発明は、第1貫通体の貫通部の周縁部と第2貫通体の貫通部の周縁部とが、前記波付管の外周壁の同一の谷部に嵌入されるべく形成されている。したがって、特に、第1貫通体と第2貫通体とが互い違いになって隙間ができることを防止でき、しかも組み付け後の強度アップが図れる。
更に、請求項2及び請求項3に係る発明は、第1貫通体と第2貫通体とを管体と直交する方向に相対移動させる手段を備えている。したがって、第1貫通体と第2貫通体との相対移動操作を配設体の上方から行なうことができる。
【0064】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部のいずれか一方または双方の周縁部に、内方に向けて突出し、前記波付管の谷部に嵌入する突出部が形成されたものである。したがって、特に、外周のピッチ巾が小さく谷部が巾狭であっても組み付けできる。また、第1貫通体の突出部と第2貫通体の突出部との間隔が、波付管の谷部のピッチ巾の倍数となるように形成すると、スパイラルの波付き保護管からなる管体を接続することもできる。
【0065】
請求項5及び請求項8に係る発明は、第1貫通体及び第2貫通体の相互に対応する位置に複数個の貫通部が形成され、前記第1貫通体と第2貫通体とを相対移動することによって複数個の管体を同時に挟持して接続するものである。したがって、特に、1組の第1貫通及び第2貫通体によって、複数個の波付管を同時に固定できるという効果が得られる。
【0066】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の第1貫通体及び第2貫通体のいずれかが、配設体の周壁を兼ねたものである。したがって、特に、部品点数の削減を図ることができる。
【0068】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部が、管体が軸方向に貫通可能な貫通孔で形成されるとともに、前記各貫通孔の周縁部が、前記管体を挟持した状態で管体の外周壁に沿って当接するものである。したがって、接続構造の内部側と外部側との間において、土、水等の異物が進入するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例となる波付管の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図2】 図2に示す接続構造を構築する前の一状態を示す要部破断図である。
【図3】 第2実施例となる波付管の接続構造を模式的に示す要部分解斜視図である。
【図4】 図3に示す接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図5】 第3実施例となる波付管の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図6】 第4実施例となる波付管の接続構造の一実施の態様を模式的に示す要部断面図であり、前記突出部が所謂スパイラル管の谷部に嵌入できるところに特徴がある。
【図7】 第5実施例となる波付管の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図8】 第6実施例となる波付管の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図9】 図8に示す接続構造を構築する前の一状態を示す要部破断図である。
【図10】 第7実施例における平滑管の接続構造を模式的に示す要部分解斜視図である。
【図11】 第7実施例における平滑管の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図12】 第7実施例における平滑管の別の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図13】 第7実施例における更に平滑管の更に別の接続構造を模式的に示す要部破断図である。
【図14】 第7実施例における波付管の接続構造の管接続前の状態を模式的に示す要部破断図である。
【図15】 第7実施例における波付管の接続構造の管接続後の状態を模式的に示す要部破断図である。
【図16】 第8実施例における波付管の接続構造を構成する第1貫通体の貫通孔を示す要部正面図である。
【図17】 第8実施例における波付管の接続構造を構成する第2貫通体の貫通孔を示す要部正面図である。
【図18】 第8実施例における波付管の接続構造の管接続後の状態を示す要部正面図である。
【符号の説明】
10…第1貫通体
12…貫通孔
13…内壁
14…突出部
18…フランジ
20…第2貫通体
22…貫通孔
23…内壁
24…突出部
25…フランジ
30…配設体
31…ハンドホール
31a…開口
32…壁面
32a…透孔
33…配線ボックス
33a…底壁
33b…ノックアウト
35…波付き保護管
35’…スパイラル管
36…谷部
37…ボルト
37’…固定穴
38…長孔
39…ボルト・ナット
40…平滑管
41…ボルト
50…取付け部材
Claims (8)
- 波付管からなる管体が接続される配設体に該管体を抜脱不能に接続する管体の接続構造であって、
前記管体を貫通させ得る貫通部がそれぞれ設けられた第1貫通体及び第2貫通体を備え、
前記第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部は、それぞれ、前記第1貫通体と第2貫通体とが相対移動することによって前記波付管の外周壁の同一の谷部に嵌入して双方で前記管体を挟持する周縁部を備えたことを特徴とする管体の接続構造。 - 波付管からなる管体が接続される配設体に該管体を抜脱不能に接続する管体の接続構造であって、
前記管体を貫通させ得る貫通部がそれぞれ設けられた第1貫通体及び第2貫通体と、
前記第1貫通体と第2貫通体とを前記管体と直交する方向に相対移動させる手段とを備え、
前記第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部は、それぞれ、前記第1貫通体と第2貫通体とが管体と直交する方向に相対移動することによって前記波付管の外周壁の谷部に嵌入して双方で前記管体を挟持する周縁部を備えたことを特徴とする管体の接続構造。 - 前記相対移動させる手段は、第1貫通体及び第2貫通体の双方に係合するねじを備え、このねじを締付けることにより、第1貫通体及び第2貫通体のいずれか一方を他方に引き寄せてまたは押圧して行なうことを特徴とする請求項2に記載の管体の接続構造。
- 前記第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部のいずれか一方または双方の周縁部に、内方に向けて突出し、前記波付管の谷部に嵌入する突出部が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の管体の接続構造。
- 前記第1貫通体及び第2貫通体の相互に対応する位置に前記貫通部が複数個形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の管体の接続構造。
- 前記第1貫通体及び第2貫通体のいずれかが、前記配設体の周壁を兼ねていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の管体の接続構造。
- 前記第1貫通体の貫通部及び第2貫通体の貫通部は、管体が軸方向に貫通可能な貫通孔で形成されるとともに、前記各貫通孔の周縁部は、前記管体を挟持した状態で管体の外周壁に沿って当接することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の管体の接続構造。
- 波付管からなる管体が接続される配設体に該管体を抜脱不能に接続する管体の接続方法であって、
第1貫通体及び第2貫通体の相互に対応する位置にそれぞれ設けられた複数個の貫通部に前記複数個の管体を貫通した後、前記第1貫通体と第2貫通体とを相対移動することによって前記各貫通部の周縁部を前記波付管の外周壁の谷部に嵌入し、前記双方の周縁部で前記複数個の管体を同時に挟持して接続することを特徴とする管体の接続方法。
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