JP3635671B2 - ダブルカートリッジタイプのオイルポンプ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はオイルポンプに係り、特に、ポンプボディ内に2つのポンプカートリッジが直列に配置されたダブルカートリッジタイプのオイルポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車に搭載され、運転者のハンドル操作力を軽減する動力舵取装置において、その油圧発生源として用いられるオイルポンプは、通常、自動車のエンジンで回転駆動され、その吐出量はエンジンの回転数に応じて増減する。従って、このようなオイルポンプでは、エンジンの低回転域、すなわち、オイルポンプからの吐出量が小さいときでも、上記動力舵取装置などの油圧機器の作動に支障のない充分な流量が供給できる容量を有することが要求される。
【0003】
しかし、このような容量を設定すると、エンジンの高回転域において不必要に大きな流量が供給されることになり、無駄であるばかりか、このポンプ駆動のためにエンジンの消費馬力が増大し、自動車用エンジンの燃費に大きく影響するもので、省エネルギー対策上好ましくない。
【0004】
このため、従来から、容量の小さい2台のポンプカートリッジと、これら両ポンプカートリッジから吐出された圧力流体を流体機器に選択的に供給する制御部とを組合わせることによって、低速時には両ポンプカートリッジから吐出された圧力流体を合流させて流体機器に供給し、高速時には一方のポンプカートリッジのみを流体機器への圧力流体供給用として用い、他方はポンプカートリッジの吸込側に接続して無負荷とし、その消費馬力の低減化を図るようにしている。
【0005】
このような2つのポンプカートリッジを備えた従来のオイルポンプの一例を図12ないし図15により説明する。図12は従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプの縦断面図であり、フロントボディ4とリアボディ6とから構成されたポンプボディ2内に、第1のポンプカートリッジ(メインポンプカートリッジ)8および第2のポンプカートリッジ(サブポンプカートリッジ)10とこれら両ポンプカートリッジ8,10から吐出される圧油の供給量を制御する制御部12とが一体的に組込まれ、また、これらを適宜接続する流体通路が形成されている。
【0006】
これを詳述すると、上記リアボディ6の中央部には、フロントボディ4側に開口を有する有底のポンプ収納空間14が形成され、このポンプ収納空間14内に、その底部側(図1の右側)から上記第1および第2の2つのポンプカートリッジ8,10が軸方向に並んで収容配置されている。そして、これら両ポンプカートリッジ8,10は、上記フロントボディ4の中心に形成された孔4aを貫通して挿入された共通のドライブシャフト16によって回転駆動され、それぞれポンプ動作を行なうようになっている。なお、図中の18,20は上記フロントボディ4の中央の孔4a内に軸方向に所定の間隔をおいて配置された2つのベアリングで、これら両ベアリング18,20によって上記ドライブシャフト16が回転自在に支持されている。また、22はポンプボディ2内の液密を保持するオイルシールである。
【0007】
上記第1および第2の2つのポンプカートリッジ8,10は、従来周知のベーンポンプの構成を有しており、上記ドライブシャフト16のポンプボディ2内に挿入されている先端部に、スプライン結合等により連結された2つのロータ24,26と、これら各ロータ24、26の外周側に円周方向等間隔で形成された放射方向のスリット内に進退動自在に嵌挿された複数枚のベーン28,30と、これらロータ24、26の周囲にそれぞれ配置され、ロータ24、26の回転に伴ってベーン28、30の先端が摺接するカム面を有するカムリング32、34とを備えている。
【0008】
これら2つのポンプカートリッジ8,10間には、上記ドライブシャフト16に嵌合されてその軸線方向に摺動可能な一枚の中間プレート36が介装され、両ポンプカートリッジ8,10のサイドプレートの役割を兼用している。また、上記リアボディ6内のポンプ収納空間14の底部には、この空間14よりも小径なくぼみで第1のポンプカートリッジ8からの圧油が導かれる第1のポンプ吐出側圧力室38が形成されている。このポンプ吐出側圧力室38と上記第1のポンプカートリッジ8との間にはプレッシャプレート40が配置されており、このプレッシャプレート40に形成されている吐出口40cを介して第1のポンプカートリッジ8から上記ポンプ吐出側圧力室38内に圧油が吐出されるようになっている。
【0009】
さらに、このプレッシャプレート40の第1のポンプカートリッジ8側の面上には、4個所の円弧状溝40a,40bおよびこれら円弧状溝40a,40bを互いに連通する絞り通路(図示せず)が形成されている。これら円弧状溝40a,40bのうち吸込領域に位置する円弧状溝40bの1つがプレッシャプレート40を貫通する通路として上記吐出側圧力室38内に連通しており、吐出側圧力室38内の油圧をこれらの円弧状溝40a,40b等を介して各ベーン28の背面側(ロータ24のスリットの底部側)に導入してこれらベーン28を外方側へ向けて押圧し、ポンプ作動時にベーン28の先端が確実にカムリング32の内周カム面に摺接するようにしている。
【0010】
プレッシャプレート40に形成された円弧状溝40a,40bと同様の円弧状溝36a,36bが、中間プレート36の第1のポンプカートリッジ8側の面上にも向かい合うようにして形成されている。このようにプレッシャプレート40と中間プレート36とに同形状の溝40a,40b,36a,36bを形成することにより、第1のポンプカートリッジ8に加えられる力をその両側で均衡させるようにしている。なお、上記第1のポンプ吐出側圧力室38は、リアボディ6内に形成された吐出通路41、メータリングオリフィス43および吐出ポート42等を介して動力舵取装置P.S.等の油圧機器に接続されている。
【0011】
一方、上記フロントボディ4は、リアボディ6のポンプ収納空間14の開口部に嵌合してこれを閉塞する小径の円筒部4bを有し、その内方側端面が上記第2のポンプカートリッジ10の側面に当接している。そしてこのフロントボディ4は、第2のポンプカートリッジ10のプレッシャプレートの役割を果たすとともに、この第2のポンプカートリッジ10から圧油が吐出される第2のポンプ吐出側圧力室を兼ねるサブ通路44を有している。また、上記小径の円筒部4bの外周には、このサブ通路44に連通する環状溝4cが形成されている。さらに、上記リアボディ6のポンプ収納空間14の内周面と両ポンプカートリッジ8,10の外面との間には、これら両ポンプカートリッジ8,10の吸込口に連通する低圧室46が形成されている。この吸込側低圧室46内には、リアボディ6に形成された吸込ポート(図示せず)および吸込通路47を介してタンクから作動油を吸入するとともに、後に説明する制御部12のスプールバルブを介してオーバーフローする作動油が流入するようになっている。
【0012】
上記中間プレート36の第2ポンプカートリッジ10側の面上には、第1のポンプカートリッジ8側と同様の円弧状溝36c,36dおよびこれらを接続する絞り通路(図示せず)が形成され、また、フロントボディ4の第2のポンプカートリッジ10側の端面にも、上記円弧状溝36c,36dおよび絞り通路と向かい合うようにして同様の円弧状溝4d,4eおよび絞り通路が形成されている。中間プレート36の円弧状溝36c,36dのうち吸込領域の円弧状溝36dが貫通穴36eによって第1のポンプカートリッジ8側の吸込側に位置する円弧状溝36bに連通して、上記第1のポンプ吐出側圧力室38内の油圧が導入されており、上記第1のポンプカートリッジ8と同様に第2のポンプカートリッジ10のベーン30の背面側にも圧油を導入してこれらベーン30をカムリング34に押付けるようになっている。なお、48は上記両ポンプカートリッジ8,10のカムリング32,34、中間プレート36、プレッシャプレート40およびフロントボディ4等の回転方向の位置決めを行なう位置決めピンである。
【0013】
また、上記リアボディ6内には、第1および第2のポンプカートリッジ8,10から吐出された圧油を吐出ポート42等を介して動力舵取装置P.S.等の油圧機器に選択的に供給する制御部12が設けられている。この制御部12について図13により説明する。リアボディ6には、上記ポンプ収納空間14と平行にバルブ孔50が形成され、スプールバルブ52が摺動自在に嵌合している。このスプールバルブ52は、バルブ孔50のフロントボディ4側の液室54内に収容されたスプリング56によってリアボディ6の底部側に向けて付勢され、非作動時には、その端面に固定されたストッパピン58がバルブ孔50の底面に当って停止している。
【0014】
バルブ孔50内の、ストッパピン58側の液室60は、通路62を介して第1のポンプカートリッジ8の上記吐出側圧力室38に連通している(図12参照)。また、この吐出側圧力室38から、動力舵取装置P.S.等の油圧機器に圧油を供給する吐出通路41に設けられたメータリングオリフィス43の下流側が、導入通路63等を介して上記バルブ孔50内のスプリング56を収容した液室54内に連通しており、両ポンプカートリッジ8,10から吐出されてこのメータリングオリフィス43を通過する流量が所定値を越えると、メータリングオリフィス43の前後の差圧によって、スプールバルブ52がスプリング56に抗して図の左方へ移動する。
【0015】
リアボディ6には、バルブ孔50に平行して通路孔68が形成され、これらバルブ孔50と通路孔68とはその中央部で接続穴69によって接続されている。この通路孔68の一端には、上記第2のポンプカートリッジ10のサブ通路44に連通する通路70が開口しており、他端には、チェックバルブ72が設けられている。このチェックバルブ72の下流側は、上記第1のポンプカートリッジ8の吐出側圧力室38からの通路62に連通しており、第2のポンプカートリッジ10から吐出され、チェックバルブ72を開いて流出した圧油は、第1のポンプカートリッジからの吐出油と合流して動力舵取装置P.S.に送られる。
【0016】
スプールバルブ52の外周面には、3本の環状溝52a,52b,52cが形成されており、非作動時には、その中間の環状溝52bに上記接続穴69が開口している。また、スプールバルブ52の非作動時における第1の環状溝52aおよび第3の環状溝52cには、上記両ポンプカートリッジ8,10の周囲に形成された吸込側低圧室46へのオーバーフロー穴74および76がそれぞれ開口している(図12およびポンプボディ2の内面を示す図14参照)。さらに、これらのオーバーフロー穴74,76のうち第1のポンプカートリッジ8寄りに開口しているオーバーフロー穴74には、このオーバーフロー穴74と直交する方向に交叉し、かつ、中心線がずれた位置にタンクTからの吸込通路47が開口している(図14および図15参照)。
【0017】
上記ダブルカートリッジタイプのオイルポンプの作動について図16および図17により説明する。図16はエンジンの低回転時における状態を示すもので、第1のポンプカートリッジ8から吐出されたオイルは、吐出側圧力室38から、吐出通路41、メータリングオリフィス43および吐出ポート42を経て動力舵取装置P.S.へ送られる。このメータリングオリフィス43の上流側の油圧は、通路62を介してバルブ孔50のストッパピン58側の液室60内に導入され、一方、上記メータリングオリフィス43の下流側の油圧は、導入通路63等を介してバルブ孔50のスプリング56を収容した液室54内に導入されており、メータリングオリフィス43の上流側の油圧と下流側の油圧とが、スプールバルブ52の両端面にそれぞれ作用している。エンジンの回転数が低い場合には、メータリングオリフィス43での圧力損失が少なく、スプリング56のセットフォース以上の差圧は発生しないため、スプールバルブ52は、図16に示すように作動しない。従って、第2のポンプカートリッジ10から吐出され、サブ通路44、フロントボディ4の環状溝4cおよび通路70を経て通路孔68に導入された圧油は、接続穴69がスプールバルブ52によって閉鎖されているため、チェックバルブ72を開き、上記第1のポンプカートリッジ8からの吐出油と合流して、全量が動力舵取装置P.S.に供給される。
【0018】
エンジンの回転数が上昇して両ポンプカートリッジ8,10からの吐出量が増大して、メータリングオリフィス43を通過する流量が増加し、このメータリングオリフィス43の前後の差圧がスプリング56のセットフォースよりも大きくなると、スプールバルブ52が作動する(図17の状態)。スプールバルブ52が作動すると、バルブ孔50のストッパピン58側の室60内と第1のポンプカートリッジ8寄りのオーバーフロー穴74が連通し、第1ポンプカートリッジ8からの吐出油の一部が両ポンプカートリッジ8,10の周囲に形成された吸込側低圧室46へ還流され、また、第2のポンプカートリッジ10からの吐出油が導入される通路孔68の接続穴69が、スプールバルブ52の第2の環状溝52bを介して第2ポンプカートリッジ10寄りのオーバーフロー穴76に連通し、第2のポンプカートリッジ10からの吐出油の全量が吸込側低圧室46へ還流される。
【0019】
上記のように、エンジンの高回転時にスプールバルブ52が作動して、両ポンプカートリッジ8,10からの吐出油の一部または全部が、両ポンプカートリッジ8,10の周囲の吸込側低圧室46に還流する場合に、第1のポンプカートリッジ8から吐出されてオーバーフローした作動油は、吸込側低圧室46内の第1のポンプカートリッジ8寄りに流入し、この第1のポンプカートリッジ8の周囲に沿って流れてこの第1のポンプカートリッジ8の両サイドに設けられた吸込口から第1のポンプカートリッジ8内に吸入される。また、第2のポンプカートリッジ10から吐出されてオーバーフローした作動油は、吸込側低圧室46内の第2のポンプカートリッジ10寄りに流入し、この第2のポンプカートリッジ10の周囲を流れて、この第2のポンプカートリッジ10の両サイドの吸込口から内部に吸入される。
【0020】
第2のポンプカートリッジ10から吐出された作動油は、全量が上記吸込側低圧室46内に還流し、このオーバーフローした流量のほぼ全量が再び第2のポンプカートリッジ10内に吸入されて単に循環するようになっている。一方、第1のポンプカートリッジ8では、吐出された圧油の一部は動力舵取装置P.S.に供給され、余剰流量が吸込側低圧室46内に還流し、ほぼこの還流量が第1のポンプカートリッジ10内に吸込まれる。従って、第1のポンプカートリッジ10側での循環では、動力舵取装置P.S.に供給された量だけ作動油が不足するので、この不足分をタンクTからの吸込通路47を介して吸込側低圧室46内に汲み上げるようになっている。タンクTからの吸込通路47は、図14および図15に示すように、第1のポンプカートリッジ8寄りに設けられているスプールバルブ52からのオーバーフロー穴74と交叉する方向に、かつ、部分的にオーバラップするように形成されており、スプールバルブ52を介して還流する流れを利用してタンクからの吸込効率を上げるようにしている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプでは、第2のポンプカートリッジ(サブポンプカートリッジ)10側は、吐出された油量のほぼ全量が、内部通路およびスプールバルブで構成されるバイパス通路を介して循環しているので、損失が殆どなく、吸込効率が良いため第1のポンプカートリッジ(メインポンプカートリッジ)8に比べてキャビテーションが発生しにくい。これに対して、第1のポンプカートリッジ8では、動力舵取装置P.S.への供給油量分だけタンクTから汲み上げるようにしているので、上記第2のポンプカートリッジ10よりも吸込効率が悪く、先にキャビテーションを発生してしまう。
【0022】
本発明は上記欠点を除くためになされたもので、第2のポンプカートリッジ(サブポンプカートリッジ)からオーバーフローする流量の一部を第1のポンプカートリッジ(メインポンプカートリッジ)のオーバーフロー穴側(タンクからの吸込通路側)へ送って、両ポンプカートリッジの吸込効率のバランスを取ることにより、キャビテーションの発生する回転数を高めるようにしたダブルカートリッジタイプのオイルポンプを提供することを目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダブルカートリッジタイプのオイルポンプは、ポンプボディと、このポンプボディ内に収容されて直列に配置されたメインおよびサブの2つのポンプカートリッジと、上記ポンプカートリッジからの吐出流量の増大に応じて作動するコントロールバルブとを備え、このコントロールバルブの作動によって、サブポンプカートリッジからの吐出油の全量を、両ポンプカートリッジの外周と上記ポンプボディの内周面との間に形成された吸込側低圧室内のサブポンプカートリッジ寄りに還流させるとともに、メインポンプカートリッジからの吐出油の一部を油圧機器へ供給しその余剰流量を上記吸込側低圧室のメインポンプカートリッジ寄りへ還流させ、かつ、上記吸込側低圧室のメインポンプカートリッジ側に開口する吸込通路を介してタンクから作動油を吸込むようにしたものであって、特に、上記サブポンプカートリッジから上記吸込側低圧室内に還流するオイルを、メインポンプカートリッジ側に送る給送手段を設けたものである。
【0024】
【作用】
上記構成に係るダブルカートリッジタイプのオイルポンプでは、サブポンプカートリッジからオーバーフローした作動油の一部をメインポンプカートリッジ側へ送り、メインポンプカートリッジからのオーバーフロー油と合流させてメインポンプカートリッジに吸込ませるので、動力舵取装置P.S.に供給した分だけ不足した作動油をタンクから汲み上げる際のスーパーチャージ効果が向上する。また、2つのポンプカートリッジの吸込効率のバランスがとれるので、キャビテーションの発生回転数を高めることができる。
【0025】
【実施例】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係るダブルカートリッジタイプのオイルポンプを示すもので、図2のI−I線に沿う断面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図であり、ポンプボディ2内に収容された2つのポンプカートリッジ(メインポンプカートリッジ8,サブポンプカートリッジ10)およびこれらのポンプカートリッジ8,10から吐出された圧力流体を流体機器に選択的に供給する制御部12の基本的構成は、上記従来のオイルポンプと変るところがないので、同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】
本実施例の特徴とするところは、リアボディ6の内周面と両ポンプカートリッジ8,10の外周面の間に絞り部80を設けたことにある(図3ないし図5参照)。上記のような従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプのリアボディ6内周面は、図15に示すように、全周に亘って、両ポンプカートリッジ8,10のカムリング32,34の外周面と等距離にあり、従って、第1のポンプカートリッジ8から吐出された流量のうち余剰流量がオーバーフロー穴74から還流すると、リアボディ6の内周面と第1のポンプカートリッジ8の外周面との間を円周方向に流れて、第1のポンプカートリッジ8の両サイドの吸込口から第1のポンプカートリッジ8内に吸込まれる。また、第2のポンプカートリッジ10から吐出されてオーバーフロー穴76から還流した作動油は、リアボディ6の内周面と第2のポンプカートリッジ10の外周面との間の空間を円周方向に流れて、第2のポンプカートリッジ10の両サイドの吸込口から第2のポンプカートリッジ10内に吸込まれる。これに対して、本実施例では、リアボディ6に形成された2つのオーバーフロー穴74,76の両側に平行して2本の突条80a,80b(図4参照)から成る絞り部80が設けられている。この2本の突条80a,80bによって、リアボディ6の内周面と両ポンプカートリッジ8,10の外周面との間の間隙が絞られており(図3および図5参照)、オーバーフロー穴74,76から吸込側低圧室46内へ還流した作動油が、ポンプカートリッジ8,10の外周に沿って円周方向に流れることを抑制して、両突条80a,80bの間を通って他方のオーバーフロー穴74,76側へ流れ易くしている。
【0027】
この実施例では、エンジンの高回転時、両ポンプカートリッジ8,10からの吐出油量が増大して、メータリングオリフィス43の前後の差圧が大きくなりスプールバルブ52が作動すると、第2のポンプカートリッジ10から吐出されて、この第2のポンプカートリッジ10寄りのオーバーフロー穴76を介して吸込側低圧室46内に還流した作動油は、2本の突条80a,80bから成る絞り部80が形成されているためにリアボディ6の内面に沿って円周方向に流れにくいため、第2のポンプカートリッジ10の吸込口10a,10b(図3参照)に吸入される流量が減少し、その減少分が、2本の突条80a,80bの間の流路にそって、第1のポンプカートリッジ8からの吐出油の一部が還流するオーバーフロー穴74の方向に流れる。その結果、第1のポンプカートリッジ8からのオーバーフローの流れと、第2のポンプカートリッジ10からのオーバーフローの流れの一部とが合流した流れによって、タンクに連通する吸込通路47からの吸入のスーパーチャージ効果を高めると同時に、第1のポンプカートリッジ8と第2のポンプカートリッジ10との吸込効率のバランスを高め、キャビテーションが高回転域まで発生しないようにすることができる。
【0028】
本実施例に係るオイルポンプと従来のオイルポンプとの作動油の流れを、図6および図7に示す回路図により説明する。従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプでは、第1のポンプカートリッジ(メインポンプカートリッジ)8から吐出された圧油は、メータリングオリフィス43を通って動力舵取装置P.S.へ送られ、この動力舵取装置P.S.を経てタンクTへ還流する。メータリングオリフィス43を通過する流量が少ない低回転域では、スプールバルブ52が作動しない(図6の状態)ので、第1のポンプカートリッジ8から吐出された圧油の全量が動力舵取装置P.S.へ送られ、また、第2のポンプカートリッジ10から吐出された圧油も、全量がチェックバルブ72を開いて上記第1のポンプカートリッジ8からの吐出油と合流して動力舵取装置P.S.へ送られる。
【0029】
そして、エンジンの回転数が上昇して、メータリングオリフィス43を通過する流量が増大してスプールバルブ52が作動すると、第2のポンプカートリッジ10から吐出された圧油は、スプールバルブ52を介してこの第2のポンプカートリッジ10の吸込側へ還流して循環し(図6の矢印A参照)、一方、第1のポンプカートリッジ8から吐出された圧油(図6の矢印B)は、図6中に矢印Cで示すように、調整された流量だけが動力舵取装置P.S.に供給され、余剰流量は矢印Dで示すように、第1のポンプカートリッジ8の吸込側へ還流する。第2のポンプカートリッジ10では、ほぼ全量が循環しているので吸込効率が良いが、第1のポンプカートリッジ8では、動力舵取装置P.S.への供給分だけ不足するため、この分をタンクTから汲み上げている(矢印E参照)。
【0030】
これに対し、本実施例では、スプールバルブ52が作動したときには、第2のポンプカートリッジ10から吐出され、スプールバルブ52を介してその吸込側へ還流する作動油(図7の矢印F)の一部(図7の矢印G)が、絞り部80の作用によって、第1のポンプカートリッジ8の吸込側へ送られる。従って、この第2のポンプカートリッジ10側でも、第1のポンプカートリッジ8に送られて不足した分の作動油をタンクTから汲み上げる(図7の矢印H)。一方、第1のポンプカートリッジ8では、吐出油量(図7の矢印J)のうち動力舵取装置P.S.に供給される流量(図7の矢印K)の余剰分がスプールバルブ52を介してその吸込側へ還流される(図7の矢印L)とともに、第2のポンプカートリッジ10から送られてきた流量(図7の矢印G)も吸入するので、タンクTからの汲み上げ(図7の矢印M)を効率良く行なうことができる。このように第2のポンプカートリッジ10のオーバーフロー油を強制的に第1のポンプカートリッジ8の吸込側へ送ることにより、2つのポンプカートリッジ8,10の吸込効率のバランスを取ることができ、キャビテーションの発生する回転数を従来よりも高くすることができる。
【0031】
次に、図8ないし図11により第2の実施例について説明する。図8ないし図10は上記第1の実施例の図1ないし図3に対応する図であり、図11はリアボディ6の内面と両ポンプカートリッジ8,10の外周面との間に形成された環状の空間(吸込側低圧室46)内に嵌合されたスリーブ90の斜視図である。この実施例では、スリーブ90がリアボディ6のポンプ収納空間14の内面に嵌着されている。このオイルポンプの2つのポンプカートリッジ8,10およびその中間のプレート36の外径は、上記ポンプ収納空間14の内周面よりも小径であり、また、ポンプ収納空間14の内面には、幅広の環状溝14aが形成されている。従って、ポンプ収納空間14と両ポンプカートリッジ8,10との間の環状の空間から成る吸込側低圧室46は、スリーブ90によって、外周側の空間46aと内周側の空間46bとに区画されている(図10参照)。このスリーブ90には、第1のポンプカートリッジ8の周囲に位置する部分に、内外を貫通する穴90aが複数個形成されている(図11参照)。
【0032】
この実施例では、エンジンが高回転になって、両ポンプカートリッジ8,10からの吐出油量が増大し、スプールバルブ52が作動した場合には、第1のポンプカートリッジ8から吐出された圧油の一部が動力舵取装置P.S.に供給され、余剰流量はオーバーフロー穴74から吸込側低圧室46内のスリーブ90よりも外側の空間46aに還流し、そのまま貫通穴90aからスリーブ90の内周側の空間46bに内に入り、第1のポンプカートリッジ10の吸込口8a,8bからこの第1のポンプカートリッジ8内に吸込まれる。一方、第2のポンプカートリッジ10から吐出された圧油は、通路孔68の接続穴69から第2のポンプカートリッジ10寄りのオーバーフロー穴76を通って、吸込側低圧室46内に還流する。吸込側低圧室46内は、スリーブ90によって内外に区画されており、第2のポンプカートリッジ8から還流した作動油はスリーブ90の外周側の空間46aに流入するが、第2のポンプカートリッジ10寄りには内外を連通する穴が設けられていないので、そのままスリーブ90の内周側へ入ることができず、第1のポンプカートリッジ8側のオーバーフロー穴74およびタンクTからの吸込通路47の形成されている方向へ流れ、その後、上記第1のポンプカートリッジ8からオーバーフローした作動油と合流してスリーブ90の内外を貫通する穴90aからスリーブ90の内側に流入する。スリーブ90の内周側の空間46bに流入した作動油は、第1のポンプカートリッジ8および第2のポンプカートリッジ10の吸込口から各ポンプカートリッジ8,10内に吸込まれる。このように、第2のポンプカートリッジ10から還流した作動油を、スリーブ90によって、タンクTからの吸込通路47が形成されている第1のポンプカートリッジ8側へ強制的に送ることにより、タンクTからの吸入の効率を向上させることができる。なお、この実施例では、スリーブ90の第1のポンプカートリッジ8寄りにだけ内外を貫通する穴90aを形成したが、第2のポンプカートリッジ10寄りに上記貫通穴よりも小さい貫通穴を形成するようにしても良い。また、このように第1のポンプカートリッジ8側と第2のポンプカートリッジ10側とに大小の貫通穴を形成すれば、これら貫通穴の数、サイズおよび位置等を適宜選択することにより、第1のポンプカートリッジ8側へ送る作動油の量を調節して、第1のポンプカートリッジ8と第2のポンプカートリッジ10との吸込効率のバランスを最も好ましい条件に設定することも可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係るダブルカートリッジタイプのオイルポンプは、サブポンプカートリッジから吸込側低圧室内に還流したオーバーフロー油を、タンクから新規の作動油を汲み上げる吸込通路と交叉して開口しているメインポンプカートリッジ側のオーバーフロー穴のほうへ送るので、タンクからの新規作動油の汲み上げを効率良く行なうことができる。また、メインポンプカートリッジとサブポンプカートリッジとの吸込効率のバランスを向上させるもとにより、キャビテーションの発生する回転数を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るダブルカートリッジタイプのオイルポンプを示すもので、図2のI−I線に沿う断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】上記ダブルカートリッジタイプのオイルポンプのポンプボディ(リアボディ)の内面を示す縦断面図である。
【図5】図4に示すポンプボディの要部の横断面図である。
【図6】従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプの圧油の流れを示す回路図である。
【図7】本発明の一実施例に係るダブルカートリッジタイプのオイルポンプの圧油の流れを示す回路図である。
【図8】第2の実施例に係るダブルカートリッジタイプのオイルポンプを示すもので、図9のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】図8のX−X線に沿う断面図である。
【図11】スリーブの斜視図である。
【図12】従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプの縦断面図である。
【図13】従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプの制御部の縦断面図である。
【図14】従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプのポンプボディ(リアボディ)の内面を示す縦断面図である。
【図15】図14に示すポンプボディの要部の横断面図である。
【図16】従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプの制御部の作動を説明する図であり、エンジンの低回転時を示す。
【図17】従来のダブルカートリッジタイプのオイルポンプの制御部の作動を説明する図であり、エンジンの高回転時を示す。
【符号の説明】
P.S. 油圧機器(動力舵取装置)
2 ポンプボディ
8 メインポンプカートリッジ(第1のポンプカートリッジ)
10 サブポンプカートリッジ(第2のポンプカートリッジ)
46 吸込側低圧室
52 コントロールバルブ(スプールバルブ)
80 給送手段(絞り部)
Claims (3)
- ポンプボディと、このポンプボディ内に収容されて直列に配置されたメインおよびサブの2つのポンプカートリッジと、上記ポンプカートリッジからの吐出流量の増大に応じて作動するコントロールバルブとを備え、このコントロールバルブの作動によって、サブポンプカートリッジからの吐出油の全量を、両ポンプカートリッジの外周と上記ポンプボディの内周面との間に形成された吸込側低圧室内のサブポンプカートリッジ寄りに還流させるとともに、メインポンプカートリッジからの吐出油の一部を油圧機器へ供給しその余剰流量を上記吸込側低圧室のメインポンプカートリッジ寄りへ還流させ、かつ、上記吸込側低圧室のメインポンプカートリッジ側に開口する吸込通路を介してタンクから作動油を吸込むようにしたダブルカートリッジタイプのオイルポンプにおいて、上記サブポンプカートリッジから上記吸込側低圧室内に還流するオイルを、メインポンプカートリッジ側に送る給送手段を設けたことを特徴とするダブルカートリッジタイプのオイルポンプ。
- 上記ポンプボディの内面に、両ポンプカートリッジからの吐出油を吸込側低圧室内にそれぞれ還流させる2つの還流口の両側に位置するように平行な2本の突条を形成して、ポンプボディの内面と両ポンプカートリッジの外面との間を絞り、この絞り部を上記給送手段としたことを特徴とする請求項1に記載のダブルカートリッジタイプのオイルポンプ。
- 上記ポンプボディの内周面と2つのポンプカートリッジの外面との間の吸込側低圧室内に、スリーブを配置してこの吸込側低圧室を内外に区画し、かつ、このスリーブのメインポンプカートリッジ寄りに貫通穴を形成してこのスリーブを上記給送手段としたことを特徴とする請求項1に記載のダブルカートリッジタイプのオイルポンプ。
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