JPH032716Y2 - - Google Patents

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JPH032716Y2
JPH032716Y2 JP10616483U JP10616483U JPH032716Y2 JP H032716 Y2 JPH032716 Y2 JP H032716Y2 JP 10616483 U JP10616483 U JP 10616483U JP 10616483 U JP10616483 U JP 10616483U JP H032716 Y2 JPH032716 Y2 JP H032716Y2
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passage
pressure
front body
cartridge
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  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、2組のポンプを備え、これらのポン
プからの圧力流体を動力舵取装置等の流体機器に
選択的に供給するポンプ装置に関するものであ
る。
たとえば自動車に搭載され運転者のハンドル操
作力を軽減する動力舵取装置において、その油圧
発生源として用いられるポンプは、通常、自動車
のエンジンで回転駆動され、その吐出量はエンジ
ンの回転数に比例して増減する。したがつて、こ
のようなポンプでは、エンジンの低回転域、すな
わちポンプ吐出量が小さいときにでも前記動力舵
取装置などの流体機器の作動に支障ない充分な流
量が供給できる容量を有することが要求される。
しかし、このような容量を設定すると、エンジ
ンの高回転域において不必要に大きな流量が供給
されることとなり、無駄であるばかりか、このポ
ンプ駆動のためにエンジンの消費馬力が増大し、
自動車用エンジンの燃費に大きく影響するもの
で、省エネルギ対策上好ましくない。
このため、従来から、容量の小さい2台のポン
プと、これら両ポンプからの圧力流体を流体機器
に選択的に供給する制御部とを組合わせることに
よつて、常時は一方のポンプのみを油圧供給用と
して用い、他方はタンク側に接続して無負荷状態
とし、その消費馬力の低減化を図り、必要時にの
み前記制御部を作動させて両ポンプからの圧力流
体を合流して供給することが考えられている。
このような従来のポンプ装置の一例を第1図に
より説明する。ポンプボデイAはフロントボデイ
1とリアボデイ2とから構成され、その内部には
第1および第2のポンプ3,4と、これら両ポン
プ3,4から吐出される圧油の供給量を制御する
一対のスプールバルブとが一体的に組込まれ、ま
たこれらを適宜接続する流体通路が形成されてい
る。
これを詳述すると、前記リヤボデイ2の中央部
には、前記フロントボデイ1側に開口する有底の
ポンプ収納空間8が形成され、このポンプ収納空
間8内でその底部側から前記第1および第2のポ
ンプ3,4が軸方向に並んで配設されている。そ
して、これらのポンプ3,4は、前記フロントボ
デイ1に穿設された中央孔1aを貫通して挿入さ
れた共通の駆動軸7によつて回転駆動され、それ
ぞれポンプ動作を行なう。
なお、図中9,10は前記フロントボデイ1の
中央孔1a内で軸方向に所定間隔おいて配設され
た一対のベアリングで、これにより前記駆動軸7
は回転自在に支持されている。さらに、図中11
は液封用のオイルシールである。
また、前記第1および第2のポンプ3,4は従
来周知のベーンポンプ構成であり、前記駆動軸7
の内方端側にスプライン結合などにより固定され
複数枚のベーン12aを有するロータ12と、こ
のロータ12を収容しポンプ室を形成するカム面
を有するカムリング13とからなるポンプカート
リツジ14,15を有している。
そして、これら両ポンプカートリツジ14,1
5間には、両ポンプ方向、すなわち軸方向に摺動
自在な1枚のサイドプレート16が介装され、両
ポンプ3,4のサイドプレートの役割を兼用して
いる。また、前記ポンプ収納空間8の底部には、
この空間8よりも小径なくぼみにて第1のポンプ
3からの圧油が導びかれる第1のポンプ吐出側圧
力室17が形成され、この圧力室17と前記第1
のポンプカートリツジ14との間にはプレツシヤ
プレート18が配設されている。さらに、このプ
レツシヤプレート18には、圧力室17の油圧を
ベーン12aの背面に導く通路18aが形成され
ており、プレツシヤプレート18を介して第1の
ポンプカートリツジ14に加えられる吐出側圧力
室17の油圧をこの通路18aを介してベーン1
2a背面、さらにサイドプレート16に形成され
た凹陥部16a内へ導入して、第1のポンプカー
トリツジ14に加えられる力をその両側で均衡さ
せるようにしている。なお、前記第1のポンプの
吐出側圧力室17は、後述するメイン通路23等
の通路を介して吐出口24に連通されている。
一方、前記フロントボデイ1はリヤボデイ2側
のポンプ収納空間8の開口部に嵌合してこれを閉
塞する円筒部1bを有し、その内方端は前記第2
のポンプカートリツジ15の側面に対接してこれ
を支承するごとく構成されている。そして、この
フロントボデイ1は前記第2のポンプ4における
プレツシヤプレートの役割を果たすとともに、こ
の第2のポンプ4からの圧油を後述する流路切換
機能を有するスプールバルブ5に導びく第2のポ
ンプ吐出側圧力室を兼ねるサブ通路25を有して
いる。また、前記円筒部1bの外周には、このサ
ブ通路25に連通する環状溝1c、およびこの環
状溝1c内の吐出側圧力を第2のポンプカートリ
ツジ15のベーン12a背面に導く通路1dが形
成されている。この通路1dは前記第1のポンプ
カートリツジ14における通路18aと同様に機
能する。また、前記ポンプ収納空間8の内壁部で
前記第1および第2のポンプカートリツジ14,
15に対応する部分には、吸込口26(第2図参
照)からの吸込側の作動油を導くポンプ吸込側の
圧力室28が形成されている。
なお、図中29は前記ポンプカートリツジ1
4,15、サイドプレート16、プレツシヤプレ
ート18およびフロントボデイ1等の回転方向の
位置決めを行なう位置決めピンである。
そして、上述したポンプ組込み部の構成では、
フロントボデイ1とポンプ収納空間8の底部側に
配設されたプレツシヤプレート18によつて2組
のポンプカートリツジ14,15およびこれらの
間のサイドプレート16を両側の圧力差により挾
持するように構成している。すなわち、常時はリ
アボデイ2の底部側の第1ポンプ3のみが吐出口
24に接続されて高圧状態を維持し、ポンプ部全
体をフロントボデイ1側に付勢しており、また、
第2のポンプ4からのサブ通路25が吐出口24
に接続された場合でも、サブ通路25と第1の吐
出側圧力室17による受圧面積差によつて前記プ
レツシヤプレート18がポンプ部全体をフロント
ボデイ1側に付勢するものである。
また、前記リヤボデイ2には、前記第1および
第2のポンプ3,4から吐出される圧油をリヤボ
デイ2の後端部側方に開口する吐出口24を介し
て動力舵取装置などの流体機器に選択的に供給す
る一対のスプールバルブ5,6および流体通路か
らなる制御部が前記ポンプ収納空間8の周囲に適
宜配設されている。
すなわち、第2図において、31,32は互い
に近接するように前記リヤボデイ2の上側部に並
設された一対のバルブ孔で、これらのバルブ孔3
1,32は前記ポンプ収納空間8と同様にリヤボ
デイ2のフロントボデイ1側の接合面に開口しか
つポンプ収納空間8と軸線方向が平行するように
形成されている。そして、これらのバルブ孔3
1,32は前記ポンプ収納空間8と共にフロント
ボデイ1により液密性をもつて閉塞されている。
なお、前記バルブ孔32の一部はフロントボデイ
1側に延設されている。
また、33は前記両バルブ孔31,32間に位
置するようにリヤボデイ2の接合面側に穿設され
た通路孔で、その軸線が前記両バルブ孔31,3
2の軸線と略同一平面内に位置するように配置さ
れている。そして、この通路孔33の開口部は前
記フロントボデイ1の接合面によつて密閉され、
かつこの開口部近傍において下方から開口する通
路34によつて前記第2のポンプ4からのサブ通
路25と連通されている。さらに、この通路孔3
3の他端はリヤボデイ2の軸方向の略中央まで延
設され、かつリヤボデイ2の側方から前記一方の
バルブ孔31を貫通して穿設された通路孔35に
接続され、またこの通路孔35はこれに連続する
貫通通路36により他方のバルブ孔32の中央部
に開口している。
したがつて、このような構成によれば、前記第
2のポンプ4から吐出された圧油は上述した通路
34、通路孔33、通路孔35を経てバルブ孔3
1の中央部に導びかれることになる。一方、前記
貫通通路36はバルブ孔32内で摺動するスプー
ル(後述する46)にて常時は閉塞されている。
なお、37はこの通路孔35の開口部を密閉する
盲プラグである。
一方、前記リヤボデイ2の側方の一部には、第
3図に示すように、ポンプ収納空間8、バルブ孔
31,32等と平行してリヤボデイ2の後端部側
から穿設された前記メイン通路23の一部を構成
する通路孔20が配置され、その一部がバルブ孔
32、通路孔21,22を介して前記吐出口24
に連通されている。なお、20a,21aは通路
孔20,21の開口部を閉塞するボールである。
そして、前記ポンプ収納空間8と前記一対のバ
ルブ孔31,32および通路孔20とは、ポンプ
収納空間8の底部付近に形成される第1のポンプ
3の吐出側圧力室17に連続する通路19(第1
図参照)を介して連通されている。また、前記第
1のバルブ孔31内において、第2のポンプ4か
らの圧油が導びかれる通路孔35よりも前端部側
には、前記第2のポンプ4の吸込側圧力室28に
対応する位置でポンプ収納空間8に連通する戻り
通路溝43が形成されている。一方、前記第2の
バルブ孔32側では、前述したリヤボデイ2側方
からの吸込口26に連通する通路27bがその軸
方向中央部よりも後端側に位置するように開口し
ており、この通路27bは、第1図に示されるよ
うに第2のポンプ4の吸込側圧力室28に対応す
る位置でポンプ収納空間8に接続されている。な
お、第3図において、前記通路孔20とバルブ孔
32との間に形成された小孔部分は、流体機器へ
の供給流量を検出し後述する流量制御弁となるス
プールバルブ6を作動させるためのオリフイス4
4である。
このような構成において、前記バルブ孔31,
32内には、それぞれ流路切換弁および流量制御
弁として作動する第1および第2のスプールバル
ブ5,6を構成する各スプール45,46が組込
まれている。
すなわち、第1のバルブ孔31内に組込まれる
スプール45は、このバルブ孔31の前端部側に
組込まれた一対のスプリング47a,47bによ
り常時はリヤボデイ2側の後端部に位置してい
る。尚、このスプリングは一対のものに限らず、
単一又は3個以上でも良い。そして、この状態に
おいては、スプール45の前端部側に形成された
ロツド部45aによる環状空間により前記通路孔
35と戻り通路溝43とが連通し、これにより第
2のポンプ4からの圧油はポンプ吸込側に還流す
る。また、このスプール45の後端部には逆止弁
48が配設され、この逆止弁48はスプール45
が前端部側に移動したときに貫通孔45bおよび
その外周の環状溝45cを介して前記第2のポン
プ4からの通路孔33,35に接続される。勿
論、この作動時には、スプール45のランド部4
5dにより通路孔35と戻り通路溝43との間は
切離される。そして、逆止弁48は第2のポンプ
4からの圧油により開放され、圧油をバルブ孔3
1後端部に開口する通路溝40を介して第1のポ
ンプ3の吐出側圧力室17と連通する通路19中
に導びいて第1のポンプ3の吐出圧油と合流させ
る役割を果たす。なお、上述した構成を有する第
1のスプールバルブ5では、スプール45の後端
部に形成される高圧室49には通路溝40を介し
て第1のポンプ3の吐出側圧力室17側の油圧
が、また前端部側の低圧室50には戻り通路溝4
3を介して吸込側の油圧が導びかれている。そし
て、前記スプール45は前記吐出側圧力室17、
通路19、およびオリフイス44を有する通路孔
20,21,22等によつて構成されるメイン供
給通路内の流体圧が流体機器側の負荷の増加によ
り上昇したときにのみこれを感知して作動して流
路の切換えを行なう圧力感知式の流路切換弁を構
成する。
また、前記第2のバルブ孔32内に組込まれる
スプール46は、従来周知の流量制御弁を構成し
ているが、この場合、貫通通路36の存在により
流路切換弁としても作用する。すなわち、スプー
ル46によつてバルブ孔32の後端部に形成され
る高圧室51内には吐出側圧力室17側すなわち
流量検出用オリフイス44の上流側の油圧が通路
溝41を介して導入されており、一方スプール4
6前端部の低圧室52側に形成される段付環状溝
53には前記第1のポンプ3の吐出側圧力室17
と連通する通路20を介して前記オリフイス44
の下流側の油圧が導びかれている。そして、この
スプール46は低圧室52内に配設されたスプリ
ング54により常時はバルブ孔32後端部側に位
置し、このときにはその中央部外周に設けられた
環状溝46aが前記吸入口26に連続する通路2
7bに対向し、吐出側圧力室17と通路27b間
は切離されている。また、このとき、このスプー
ル46のランド部46bにより前記貫通通路36
は閉塞されている。一方、吐出側圧力室17から
送り出される圧油の流量が増大し、所定量以上に
なると、オリフイス44の上、下流側で生じる差
圧により前記スプール46がバルブ孔32内で移
動し、吐出側圧力室17と通路27bとを適宜接
続し、所定量以上の圧油をポンプ吸込側に還流さ
せる。
そして、このように構成された制御部を備えた
オイルポンプの動作を、第4図ないし第7図を用
いて以下に説明する。なお、図中P1は第1のポ
ンプ3、P2は第2のポンプ4、Tはタンクに連
通するポンプ吸込側圧力室28、PSは被流体機
器としての動力舵取装置を示し、またそれ以外の
構成部品については第1図ないし第3図に示した
構成に相当する部分と同一番号を付している。
まず、第4図はエンジンの回転数が低速であつ
てしかも動力舵取装置PSが非作動状態、すなわ
ち動力舵取装置PSに負荷が加わらずメイン通路
23中の流体圧が低圧である場合を示している。
この状態では、第1および第2のスプールバルブ
5,6は共に非作動状態を保ち、その結果第1の
ポンプ3からの圧油はメイン通路23を通り動力
舵取装置PSに供給されるが、第2のポンプ4は
サブ通路35,25、戻り通路43を介してタン
クTに接続され、圧油は第2のポンプ4、タンク
Tを循環し、無負荷状態を保たれている。
一方、第4図に示す低速、低圧状態から動力舵
取装置PSの作動により負荷が増加し、低速、高
圧状態となると、第5図で示すように、第1のス
プールバルブ5が作動して第2のポンプ4、タン
クT間を切離し、第2のポンプ4を逆止弁48を
介してメイン通路23に接続する。したがつて、
第2のポンプ4からの圧油はメイン通路23内で
第1のポンプ3からの圧油と合流し、動力舵取装
置PSに供給され、必要な舵取操作補助力を生じ
させる。
また、ポンプ吐出量が回転数に伴なつて所定量
以上に増加し、しかも動力舵取装置PSが非作動
である高速、低圧状態では、第6図に示されるよ
うに、第2のスプールバルブ6が作動してメイン
通路23中を流れる第1のポンプ3からの圧油の
一部をタンクT側に逃がし、動力舵取装置PSへ
の供給量を一定に制御する。このとき、第1のス
プールバルブ5は非作動状態であり、第2のポン
プ4からの圧油はサブ通路35,25および戻り
通路43を経てタンクTに戻る。勿論、その一部
はサブ通路35,25と第2のスプールバルブ6
を介して連通するドレン側の通路27bを経てタ
ンクTに戻る。
さらに、この高速回転時において、動力舵取装
置PSが作動し、高圧状態となると、第7図に示
すように、第1のスプールバルブ5も第2のスプ
ールバルブ6と共に作動状態となり、その結果第
2のポンプ4からの圧油が導びかれるサブ通路3
5,25は前述したように貫通通路36および第
2のスプールバルブ6の環状溝46aを経てドレ
ン通路27bに接続され、タンクT側に連通す
る。そして、この圧油は逆止弁48を開放するこ
となくタンクT側に戻り、一方、メイン通路23
中の第1のポンプ3からの圧油の一部もこの第2
のスプールバルブ6によりタンクT側に戻り、そ
の結果動力舵取装置PSへは一定量の圧油が供給
される。
上述の如く各種の作動状態を示す従来のポンプ
装置では、上記第4の作動状態すなわち高速、高
圧状態においては、第1のポンプカートリツジ1
4が高圧であり、第2のポンプカートリツジ15
は圧油をタンクTに還流させているので低圧の状
態にある。この状態の時に第1のポンプカートリ
ツジ14の高圧領域の圧力によつて、第2のポン
プカートリツジ15に焼付きを生じさせる等の悪
影響が生じていた。この第1のポンプ3からの油
圧がフロントボデイ1等に加える力について第8
図により説明すると、第1のポンプ3の吐出側圧
力室17内の油圧は、プレツシヤプレート18を
介して第1のポンプカートリツジ14にフロント
ボデイ1方向への力を加えるが、この油圧は前記
通路18aを介してベーン背面へ導びかれている
ので、ロータ12の部分では両側で均衡してお
り、カムリング13に加わる力だけがサイドプレ
ート16の外周部に伝達され、さらに、第2のポ
ンプカートリツジ15のカムリング13を介して
フロントボデイ1に加えられる。第2のポンプカ
ートリツジ15に当接しているフロントボデイ1
の円筒部1bには、上述の如く環状溝1cが形成
されているので、第2のポンプカートリツジ15
のカムリング13と環状溝との間のフランジ部1
eが環状溝1c側へと湾曲される。なお、この時
フロントボデイ1に加えられる力は、第8図bに
斜線で示すように、ポンプの吐出領域と吸込領域
との関係から部分的なものとなる。このように高
速高圧の作動状態において、フロントボデイ1及
びサイドプレート16の外周部にしかも部分的に
力が加られるためにこれらが変形され、その結果
第2のポンプカートリツジ15との間のクリアラ
ンスが減少して焼付きを生じさせるという欠点が
あつた。なお、その他の作動状態のうち低速低圧
及び高速低圧の低圧時には問題とするほどの力は
作用せず、また低速高圧状態では前述の如く第1
及び第2の両ポンプ3,4ともに高圧となりバラ
ンスするために問題は生じない。
本考案は以上のような高速高圧状態において生
ずる欠点を除くためになされたもので、フロント
ボデイの円筒部外周に形成されて第2のポンプの
吐出側圧力室に連通する環状溝の底面外径を、第
2のポンプカートリツジのカムリング外径と同一
か或はこれよりも大きく形成することによつて、
フロントボデイが変形されることなく、耐焼付性
を向上させることができるポンプ装置を提供する
ものである。
以下図示実施例に基づいて本考案を説明する。
第9図は本考案の一実施例に係るポンプ装置を示
すもので、ポンプボデイA内に収納された2組の
ポンプ3,4及びこれら第1、第2のポンプから
の圧力流体を流体機器に選択的に供給する制御部
の基本的構成は前述した従来の装置と変るところ
がないので、同一部分には同一の符号を付してそ
の説明は省略する。
本考案の特徴とする部分は、フロントボデイ1
の円筒部1bに形成された環状溝1cにあり、こ
の環状溝1cは従来のポンプ装置と異なり、その
内径すなわち底面の外径Dがポンプカートリツジ
14,15のカムリング13の外径dと同一か又
はこれよりも大きく形成されている。又、サイド
プレート16には、連通穴60が穿設されてお
り、プレツシヤプレート18の通路18aによつ
て第1のポンプカートリツジ14のベーン12a
背面に導びかれた圧油をさらに第2のポンプカー
トリツジ15のベーン12背面に迄導入するよう
になつている。従つて、フロントボデイ1の円筒
部1bには、環状溝1cと第2のポンプカートリ
ツジ15とを連通する通路は備えていない。
以上の構成に係る実施例装置が、高速、高圧状
態になつたとき、すなわちエンジンの高速回転時
に動力舵取装置を作動させることにより、第1の
ポンプカートリツジ14が高圧となり、第2のポ
ンプカートリツジ15が低圧となつた場合に、フ
ロントボデイ1等に加えられる力について第10
図により説明すると、第1のポンプ3の油圧によ
りプレツシヤプレート18は第1のポンプカート
リツジ14方向に力を加えられる。この時、圧油
はプレツシヤプレート18の通路18aを介して
第1のポンプカートリツジ14のベーン12a背
面に導入され、さらにこの圧油はサイドプレート
16の連通穴60によつて第2のポンプカートリ
ツジ15のベーン12a背面にも導びかれる。そ
の結果、両ポンプカートリツジ14,15のロー
タ12の部分では、それぞれが両側からの力によ
り均衡しており、一方、カムリング13について
は従来の装置と同様であり、第1のポンプカート
リツジ14のカムリング13、サイドプレート1
6、第2のポンプカートリツジ15のカムリング
13を経てフロントボデイ1に力が加えられる。
しかしながら、前記の如く、環状溝1cの底面は
カムリング13の外周面よりも外側又は同一の位
置にあるため、第10図bの如く円筒部1bの外
周部に部分的に力が作用してもフロントボデイ1
は変形されることがなく、第2のポンプカートリ
ツジ15とのクリアランスの減少が少なくなつて
耐焼付性が向上した。また、低圧状態にある第2
のポンプカートリツジ15のベーン12a背面に
第1のポンプ3からの高圧の油圧を導びいている
ため、第2のポンプカートリツジ15のロータ1
2がその両側のサイドプレート16及びフロント
ボデイ1とによつて挾圧される力を弱め潤滑性を
向上させることができる。さらに、従来装置にあ
つては、第2のポンプカートリツジ15のベーン
12a背面へは、フロントボデイ1に形成された
斜めの通路1dによつて環状溝1cの圧油を導び
くようにしていたが、本実施例装置では、サイド
プレート16に設けた軸方向の連通穴60によつ
て導びくこととしたので、従来に比べて著しく加
工が容易となつた。また、例えばサイドプレート
16を焼結により製造する場合には後加工により
形成する必要はなく、より加工性を向上させるこ
とができる。
以上述べたように本考案によれば、高速高圧の
状態でもフロントボデイが変形することを防止し
て、第2のポンプカートリツジの耐焼付性を向上
させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は従来のポンプ装置の一例を示
し、第1図は全体の概略構成を示す縦断面図、第
2図は第1図の−線に沿う断面図、第3図は
吐出口に至るメイン通路の配設状態を示す断面
図、第4図〜第7図は回転数・圧力両感知式制御
部の概略構成を示し、その作動状態を説明するた
めの図、第8図a,bは高速高圧状態時にフロン
トボデイ等に加えられる力を説明するための図、
第9図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第1
0図a,bは本実施例装置についての第8図と同
様の説明図である。 A:ポンプボデイ、1:フロントボデイ、1
b:フロントボデイの円筒部、1c:環状溝、
2:リアボデイ、3:第1ポンプ、4:第2ポン
プ、5:流路切換弁(スプールバルブ)、8:ポ
ンプ収納空間、12:ロータ、12a:ベーン、
13:カムリング、14:第1のポンプカートリ
ツジ、15:第2のポンプカートリツジ、D:環
状溝の底面外径、d:カムリングの外径。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 2組のポンプと、これらのポンプを一体的に
    組込んで成るポンプボデイとを備え、このポン
    プボデイは、前記各ポンプを構成する複数枚の
    ベーンを有するロータおよびこれを収容するカ
    ムリングから成る一対のポンプカートリツジを
    収納するポンプ収納空間が形成されたリアボデ
    イと、上記収納空間の開口部内に嵌合されてそ
    の開口部を閉塞する円筒部を有するフロントボ
    デイから構成され、前記ポンプ収納空間の底部
    側に配設された第1のポンプを流体機器に接続
    するとともに収納空間の開口部側に配設された
    第2のポンプを流路切換弁によつて前記流体機
    器とタンクのいずれかに選択的に接続するよう
    にしたポンプ装置において、前記フロントボデ
    イの円筒部外周に形成され第2のポンプの吐出
    側圧力室に連通する環状溝の底面外径を前記第
    2のポンプのカムリング外径と等しいか或はこ
    れよりも大きく形成したことを特徴とするポン
    プ装置。 (2) 一対のポンプカートリツジ間に介装されたサ
    イドプレートに、第1のポンプを構成するポン
    プカートリンジのベーン背面側の油圧を第2の
    ポンプを構成するポンプカートリツジのベーン
    背面側へ導びく連通穴を形成したことを特徴と
    する実用新案登録請求の範囲第1項記載のポン
    プ装置。
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