JP3633217B2 - 刃物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は台金とこの台金に接合された超硬合金製の刃先チップとからなる刃物及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼製の台金に超硬合金製の刃先チップを接合した刃物では、一般に銀ろう等のろう材を用いて台金への刃先チップの接合を行っているが、このように刃先チップをろう付けした刃物では、ろう付け時の熱で台金が鈍ってしまうことによる硬度低下があるほか、荷重負荷が大である場合、刃先チップが脱落してしまうことがある。
【0003】
このために特開昭63−43789号公報や特開平4−52181号公報に示されているように、電子ビームやレーザービーム等の高エネルギービームによる溶融溶接によって台金に刃先チップを取り付けたものが提供されている。この場合、上記ろう付けによるものに比して、かなり大きな荷重がかかる場合にも問題を生じることがないものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高エネルギービームで刃先チップを接合したものにおいても、荷重のレベルが大きい場合、刃先チップと台金との接合域の端部において応力集中によりクラックが発生することがあり、このためにさらなる改善が求められているのが現状である。
【0005】
本発明はこのような点に鑑み為されたものであり、その目的とするところは高荷重環境下でも使用することができる刃物とこの刃物を容易に製造することができる製造方法とを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明に係る刃物は、鋼製の台金と、この台金に金属層を介して接合固着された超硬合金製の刃先チップとからなる刃物であり、上記金属層は台金の熱膨張率と刃先チップの熱膨張率との中間の熱膨張率を有する金属で形成された高強度金属部と、刃先チップと台金との接合域の両端部に位置するとともに靱性が上記金属部より大となっている高靱性金属部とからなることに特徴を有している。溶接接合の際の冷却時に問題となる熱応力を金属層の熱膨張率の選定によって小さくし、さらに応力が集中することになる接合域端部では高靱性金属からなる金属層を、他の部分では強度的な要求を満たす高強度金属からなる金属層を介在させることによって接合域端部でのクラックの発生のしやすさを抑制したものである。
【0007】
この場合、金属層における高強度金属部と高靱性金属部とは同一元素を含む同系金属で形成しても、構成元素の異なる異種金属で形成してもよいが、前者の場合、高強度金属部と高靱性金属部との間の接合性がよく、欠陥を少なくすることができ、この場合、高強度金属部を鉄−ニッケルを主成分とする合金、高靱性金属部を高強度金属部よりもニッケル含有量が大の金属を好適に用いることができる。そして後者の場合、高強度金属部と高靱性金属部とに夫々より適切な材料を使用することができる。
【0008】
また、金属層を高強度金属部から接合域端部の高靱性金属部にかけて硬さが漸次変化しているものとすると、高強度金属部と高靱性金属部との境界部に応力が集中してしまうことを避けることができるために、さらに好ましい結果を得ることができ、また金属層の高強度金属部を台金側から刃先チップ側にかけて熱膨張率が漸次変化しているものとすると、接合時の冷却時に発生する熱応力をさらに低減することができる。
【0009】
そして本発明に係る刃物の製造方法は、鋼製の台金に金属層を介して超硬合金製の刃先チップを溶接固着するにあたり、刃先チップと台金との接合域の両端部と他の部分とにおいて強度及び靱性が異なるように金属層を形成することに特徴を有している。溶接時に強度及び靱性の調整を行うために、強度と靱性との設定を容易に行うことができる。
【0010】
この時、金属層を鉄−ニッケルを主成分とする金属からなるものとするとともに、刃先チップと台金との接合域の端部におけるニッケル含有量が他の部分よりも大となるように金属層を形成すると、溶接時にニッケル含有量の調整を行って接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを、つまりは強度と靱性とを異ならせることを容易に行うことができる。
【0011】
また、台金と刃先チップとの接合部において少なくとも一方に開先を形成するとともに接合域の端部となるところの開先を他の部分より大きくしておき、次いでニッケルまたはニッケル合金を溶加材として加えつつ上記開先部分で溶接を行うと、接合域端部では溶加材の比率、つまりニッケル含有量が高くなるために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを更に容易に行うことができる。
【0012】
また、台金における刃先チップ接合面とこの接合面における接合域端部にコーナーを介して連続する面とにニッケルメッキを施し、次いで台金の上記刃先チップ接合面に刃先チップを台金とニッケルメッキとの加熱溶融で溶接しても、接合域端部ではコーナー及びコーナーを介した他の部分のニッケルメッキにおけるニッケルが、接合域端部のニッケル含有量を増やすために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを更に容易に行うことができる。
【0013】
台金における刃先チップ接合面で且つ刃先チップと台金との接合域の端部となるところに凹部を形成し、次いで台金における上記凹部を含む刃先チップ接合面にメッキや溶射によるニッケル層を設け、この後、台金の上記刃先チップ接合面に刃先チップを台金とニッケル層との加熱溶融で溶接するようにしても、凹部のところでニッケルの量が接合域端部にニッケル含有量の多い合金層を形成することになるために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを更に容易に行うことができる。
【0014】
台金と刃先チップとの接合面の少なくとも一方にニッケルやニッケル合金から成るニッケル層を形成するとともに接合域の端部となるところのニッケル層のニッケル含有量を他の部分のニッケル層のニッケル含有量より多くしておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記ニッケル層との加熱溶融で溶接するようにしてもよい。
【0015】
更に、台金と刃先チップとの接合面の少なくとも一方にニッケルやニッケル合金から成るニッケル層を形成するとともに接合域の端部となるところのニッケル層の厚みを他の部分のニッケル層の厚みより大としておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記ニッケル層との加熱溶融で溶接しても、接合域端部にニッケル含有量の多い合金層を形成することができ、この時、メッキや溶射によるニッケル層の形成の後にシェービングや切削によってニッケル層の厚みを調整すれば、求める厚み分布のニッケル層を容易に得ることができる。
【0016】
台金と刃先チップとの接合面間にニッケルやニッケルを含む金属からなる薄板を介在させるとともに該薄板における台金と刃先チップとの接合域の端部となるところを台金より外部に突出させておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記薄板との加熱溶融で溶接しても、やはり接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを容易に行うことができる。
【0017】
鋼製の台金に金属層を介して超硬合金製の刃先チップを溶接固着するにあたり、刃先チップと台金との接合域の端部と他の部分とにおいて構成元素の異なる異種金属で金属層を形成する場合には、きわめて強度の高い高強度金属部と極めて靱性の高い高靱性金属部とを容易に形成することができる。
この時、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配し、高強度金属を溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するとともに該高強度金属の溶融熱で端部の高靱性金属を溶かすならば、高靱性金属の融点が高強度金属の融点よりもかなり低い場合にも、高靱性金属に突沸が生じることを温度コントロールを必要とすることなく防ぐことができる。
【0018】
また、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属を溶かして台金と刃先チップとを接合域端部で接合溶接した後、高強度金属を溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するならば、応力が集中しやすい接合域端部の溶接を先に行うことから、高強度金属部の溶接時及び溶接後の冷却時に発生する熱応力を高靱性金属部で緩和することができる。
【0019】
台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属を溶かして高強度金属を台金もしくは刃先チップに仮止めし、しかる後に刃先チップと台金とを相対させて溶接するならば、金属層の材料供給が容易となる上に、刃先チップのセッティングを安定的に且つ簡単に行うことができる。
【0020】
台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属の台金もしくは刃先チップへの係止により高強度金属を同時に仮止めし、しかる後に刃先チップと台金とを相対させて溶接する場合にも、金属層の材料供給が容易となる上に、刃先チップのセッティングを安定的に且つ簡単に行うことができる。
【0021】
台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、高靱性金属と高強度金属とを同時に溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するとともに該高強度金属と高靱性金属との配置境界部で両者を溶融混合させるならば、高強度金属部から接合域端部の高靱性金属部にかけて硬さが漸次変化している金属層を容易に得ることができる。
【0022】
また、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配するとともに上記高靱性金属と高強度金属との間にこの両者の中間的特性を有する中間特性金属を配して、これら金属を加熱溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接する場合にも、高強度金属部から接合域端部の高靱性金属部にかけて硬さが漸次変化している金属層を容易に得ることができる。
【0023】
さらに、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配するとともに上記高強度金属を熱膨張率が異なる複数層で形成し、上記高靱性金属及び高強度金属を加熱溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するならば、台金側から刃先チップ側にかけて熱膨張率が漸次変化している高強度金属部を容易に得ることができる。
【0024】
WC粉末に6〜20%Co粉末を混合したものを刃先チップ側に、WC粉末に40〜60%Co粉末を混合したものを台金側に配するとともに接合域端部にCu粉末を配して、これら粉末を加熱して焼結することで台金と刃先チップとを接合溶接しても、台金側から刃先チップ側にかけて熱膨張率が漸次変化している高強度金属部を容易に得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例について説明すると、図1に示す刃物は丸鋸刃であり、該丸鋸刃は鋼製(限定するものではないが、たとえばSK5等の炭素鋼製)の台金1と、台金1の周縁から外周方向に突出する突部10の片側の切欠部に固着された超硬合金製(限定するものではないが、たとえばタングステンカーバイトWCとコバルトCoとの焼結合金製)の刃先チップ2とから形成されている。図1における刃先チップ2は片側が切れ刃となったタイプのものを示しているが、図2は刃先チップ2の両側に切れ刃を設けたタイプのものを示している。
【0026】
そしてこれら刃先チップ2は台金1に金属層3を介して接合されている。該金属層3は全域にわたって均質なものではなく、接合域の両端部が靱性の高い高靱性金属部31、他の部分が高靱性金属部31よりも靱性は低いものの強度が高い高強度金属部32で形成されているとともに、高強度金属部32は、台金1の熱膨張率と刃先チップ2の熱膨張率との中間の熱膨張率を有するもので形成されている。なお、高靱性及び高強度は、両金属部31,32の相対的な比較のもとでの表現であり、絶対的なものを指すものではない。
【0027】
このような高靱性金属部31と高強度金属部32とは、同一元素を含む同系金属で形成しても、構成元素の異なる異種金属で形成してもよいが、同系金属で形成した場合、高強度金属部32と高靱性金属部31との間の接合性がよく、欠陥を少なくすることができる。
同系金属で形成する場合は、鋼(SK5)とニッケル(Ni)とを溶融させた鉄−ニッケル(Fe−Ni)を主成分とする合金で金属層3を形成するものを好適に用いることができる。この場合、ニッケル含有量の差によって高強度のものと高靱性のものとを得ることができ、高強度金属部32ではニッケル含有量を少なくし、高靱性金属部31ではニッケル含有量を多くする。たとえば、高靱性金属部31はFe−30〜60%Ni−0.1〜0.5%C、高強度金属部32はFe−20〜30%Ni−0.4〜0.6%C(いずれも超硬合金の成分であるコバルトCoを含んでいてもよい)とするのである。
【0028】
ニッケル含有量が少ない高強度金属部32は耐力が高く、塑性変形しにくいのに対して、ニッケル含有量が多い高靱性金属部31は耐力が低くて塑性変形しやすいという特性を有している。従って上記刃物は、接合域の端部を除く部分が高強度金属部32となっているために接合部全体としての耐力が高く、容易に塑性変形することがなく、刃物としての機能を満足させることができるものとなる。そして、溶接時の熱残留応力と外部荷重による応力が集中しやすい接合域の端部についてもニッケル含有量の少ない高強度金属部32としていると、高強度金属部32の靱性の低さ故にクラックが発生してしまうことが多いのであるが、接合域の端部はニッケル含有量が多くて靱性が高い高靱性金属部31としているために、クラックが生じることがないものである。
【0029】
しかも、金属層3の高強度金属部32の熱膨張率を、刃先チップ2の熱膨張率とこれよりも大きい台金1の熱膨張率との中間の値となるようにしているために、刃先チップ2の台金1への接合のための溶接時及びその冷却時における熱応力が金属層3によって緩和されるものであり、熱応力が原因でクラックが生じたり刃先チップ2が外れたりしてしまうことがないものである。
【0030】
なお、Fe−Ni合金は、ニッケル含有量が多くなるほど硬度が低下して靱性が大となり、ニッケル含有量が少なくなるほど硬度が高くなって塑性変形しにくくなるのに対して、熱膨張率はニッケル含有量が30%程度の時にもっとも小さくなることから、金属層3、特に高強度金属部32をFe−Ni合金で形成する場合、単にニッケル含有量を少なくして硬度を高くすればよいというものではないことに注意しなくてはならない。
【0031】
上記のようなニッケル含有量の異なる金属部31,32からなる金属層3を介して台金1に刃先チップ2を取り付けたものは、台金1への刃先チップ2の溶接接合を次のようにすることで得ることができる。すなわち、鋼製の台金1の刃先チップ2の接合を行う接合面に図3に示すように開先を形成して刃先チップ2を突き合わせ、溶加金属5を加えながらレーザビーム8を照射して溶加金属5と台金1の開先部分の両方を加熱溶融させて、図4に示すように溶加金属5と台金1の開先部の金属の混合合金が金属層3を構成するように溶接すると共に、この時、接合域の端部においては、ニッケル含有量の高い金属、例えば純ニッケルを溶加金属5として用い、他の部分では例えばFe−40〜50%Ni合金を溶加金属5として用いるのである。溶接時にニッケル含有量の異なる溶加金属5を用いてニッケル含有量の調整を行うことから、同系金属からなるものの接合域端部と他の部分とでニッケル含有量が異なるために強度と靱性とが異なる金属部31,32を形成することを容易に行うことができる。
【0032】
図5に示すように、台金1に形成する開先部のうち、接合域端部となるところの開先を他の部分より大きくしておいてもよい。この場合、ニッケルまたはニッケル合金からなる単一の溶加金属5を用いただけで、開先が大きい部分ではニッケル含有量が多くなるために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量が異なる(強度と靱性とが異なる)金属部31,32を形成することができる。
【0033】
図6に示すように、台金1における刃先チップ2の接合面とこの接合面にコーナーを介して連続する面とにたとえば100〜300μmの厚みのメッキによるニッケル層6を設けておき、次いで接合面に刃先チップ2を当ててレーザービームの照射によって台金1とニッケル層6とを加熱溶融させることで金属層3を形成して刃先チップ2を溶接してもよい。接合域の端部においてはコーナー及びコーナーを介した他の部分のニッケル層6におけるニッケルが図7に示すようにニッケル含有量の多い高靱性金属部31を構成することになるものであり、この場合、ニッケル量を接合域端部と他の部分とで異なるようにするための調整作業を全く必要としない上にレーザービームを照射させて加熱溶融させるだけで、接合域端部に他の部分よりもニッケル含有量が多い高靱性金属部31を形成することができるために、更に製造が容易となる。溶融のための加熱はレーザービームのほか、電子ビームやプラズマビーム、アークなどで行ってもよい。
【0034】
ニッケル層6の厚みは溶接溶融部として形成される金属層3(金属部31,32)の組成がおおむね前述のような組成となるように溶融部の幅に応じて設定する。たとえば溶融部の幅が1mmの場合、メッキによるニッケル層6の厚みを250μmとすれば、溶融部の組成はおおよそFe−25%Ni−0.6%Cとなる。ニッケル層6は溶射によって形成してもよく、この場合、ニッケル層6の厚みは400〜700μm、溶接ビード幅のおよそ2/3とするのが好ましい。
【0035】
なお、接合域端部に位置するコーナー部分のニッケル層6を利用して接合域端部の高靱性金属部31のニッケル含有量を多くするために、図8に示すように台金1の端面が刃先チップ2の端面より突出していて台金1のコーナーが接合域端部から離れている時には上記コーナーを介した他の部分のニッケル層6におけるニッケルによる含有量増加が見込めないために、接合域端部にニッケル含有量の多い高靱性金属部31を形成することはできない。従って、コーナーが刃先チップ2の端面とほぼ同じところに位置するように、もしくはコーナーが刃先チップ2の端面よりも突出しないところに位置するようにしておく。丸鋸の場合について説明したが、これに限るものではなく、図9及び図10はバイトの場合を示している。
【0036】
ニッケル層6を溶射で形成する場合には、図11に示すように、刃先チップ2側に形成してもよく、この時、接合域端部となるところに形成したニッケル層6のニッケル含有量を他の部分より多くしておけば、該刃先チップ2を台金1に当接させてレーザービーム照射による加熱溶融で接合を行うことで、ニッケル含有量の異なる金属部31,32を形成することができる。ニッケル含有量が接合域端部で多くなっているニッケル層6を溶射で形成することは、該ニッケル層6を台金1側に設けることで行ってもよいのはもちろんである。
【0037】
上記ニッケル層6に代えて、図12に示すように、ニッケルまたはニッケル合金からなる薄板60を刃先チップ2と台金1との間に介在させて該薄板60と台金1とを加熱溶融させることで刃先チップ2の接合を行ってもよく、この時、薄板60として接合域端部から長手方法あるいは幅方向にはみ出る大きさのものを用いることで、接合域端部にニッケル含有量の多い高靱性金属部31を形成することができる。薄板60としては0.05〜0.4mmの厚みのものを好適に用いることができるとともに、はみ出させる長さは0.1〜0.5mmぐらいが適当であるがこれに限るものではない。
【0038】
金属層3のニッケル含有量を接合域端部において異ならせることは、ニッケル層6や薄板60の厚みを変更することで行ってもよい。図13及び図14は台金1における接合域端部となるところに凹部15(たとえば深さ0.1〜2mm、幅0.2〜2mmのもの)を設けておき、この後、メッキによるニッケル層6を形成すると、図15に示すように、メッキの成長は凹部15を埋めるとともにこの凹部15において厚みが大きくなることから、刃先チップ2と台金1との接合域を溶融溶接すれば、接合域端部にニッケル含有量が多い高靱性金属部31を形成することができる。
【0039】
もちろん、ニッケル層6の厚みを図16に示すように、接合域端部において最も厚く、接合域端部から離れるに従って厚みが減るようにしておいても良く、このようなニッケル層6は図17に示すように、予め必要とする厚みよりも厚いニッケル層6をメッキや溶射等の手段で形成しておき、次いでニッケル層6に対してシェービング、切削等の加工を施すことで、図16に示すように刃先チップ2と台金1との間の隙間が所定値以下に、且つ接合域端部でのニッケル層6の厚みが他の部分より厚くなるようにすることで得ることができる。
【0040】
金属層3における高強度金属部32と高靱性金属部31とを同一元素を含む同系金属で形成する場合、Fe−Ni系金属(Ni単体を含む)のほか、コバール合金(Fe−29%Ni−17%Co合金)とこれよりNi含有量が高いFe−Ni−Co合金を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、組成比の違いで強度と靱性についての特性が変わる金属であればよい。また、接合域端部に設ける高靱性金属部31の領域は0.1〜0.5mm程度とすれば、応力の集中を緩和することができるが、この値にしても限定するものではない。
【0041】
金属層3における高強度金属部32と高靱性金属部31とを構成元素の異なる異種金属で形成する場合には、同一元素を含む同系金属で形成する場合よりも、高強度金属部32の強度をより高く、高靱性金属部31の靱性をより高くすることが各金属部31,32の材料選択によって容易に行うことができる。たとえば、高強度金属部32はコバール合金(Fe−29%Ni−17%Co合金)、Ti、W、Mo、Fe−42%Ni合金等で形成して、高靱性金属部31はCu、Ag、Ag−Cu合金、Al、Au、Pb、Pb−Sn等で形成する。高靱性金属部31を非常に軟質な金属で形成することができるために、接合域端部の靱性の向上が高いレベルで可能となる。この時の高靱性金属部31は0.1〜1.0mmほどの長さとするのがよい。
【0042】
構成元素が異なる金属部31,32からなる金属層3を介して台金1に刃先チップ2を取り付けることは、鋼製の台金1の刃先チップ2の接合を行う接合面に図3に示すように開先を形成して刃先チップ2を突き合わせ、溶加金属5を加えながらレーザビーム8を照射して溶接するにあたり、接合域の端部と他の部分とで異なる溶加金属5を用いて該溶加金属5を溶融して供給することで各金属部31,32を形成して溶接を行うことができる。この時、高強度金属部32を先に形成し、次いで高靱性金属部31を形成する。また、台金1や刃先チップ2の一部を溶融させてもよく、特に金属部31または金属部32として鉄Feを含む材料を用いる場合は、台金1の金属層3と接する部分を積極的に溶融させて溶加金属5の溶融物と混合させることで合金化を図るようにしてもよい。
【0043】
台金1と刃先チップ2との間に図18に示すように高靱性金属部31と高強度金属部32との各材料3a,3bを介在させておき、レーザービームなどの照射でこれら材料3a,3bを溶融させて台金1への刃先チップ2の接合を行ってもよい。この時、高強度金属部32の材料3bとしてチタンTi、高靱性金属部31の材料3aとして銅Cuを用いる場合のように、材料3bの融点に比して材料3aの融点がかなり低い場合、レーザービームの照射を材料3bに対してのみ行い、融点が低い材料3aは材料3bのレーザービーム照射による溶融の余熱で溶融させると、材料3a,3bに対してレーザービームの照射条件の変更といった入熱条件の制御を行わなくても、融点が低い材料3aの突沸による飛散を招いたりすることなく溶接を行うことができる。
【0044】
高靱性金属部31の材料3aとしてさらに融点が低いもの、たとえばAg−Cuろう、Pb−Snはんだなどを用いる場合には、図19に示すように、台金1と刃先チップ2との間に高強度金属部32の材料3b(たとえばFe−Ni合金)のみを介在させておき、該材料3bを加熱溶融させて刃先チップ2の溶接を行った直後に接合域端部に材料3aを供給して材料3bの溶融の予熱で材料3aを溶融させるようにしてもよい。
【0045】
材料3bとしてNi、材料3aとしてCuを用いる場合には、台金1と刃先チップ2との間に図20に示すように各材料3a,3bを介在させておいて、レーザービームを材料3bと台金1との接触部分を積極的に溶融させて、台金1と材料3bとの混合による合金化を行い、そして該溶融の予熱で材料3aを溶融させるようにしてもよい。
【0046】
図21あるいは図22に示すように、台金1と刃先チップ2との溶接をレーザービーム8の照射等によって高靱性金属部31において行い、その後に高強度金属部32を形成して溶接接合を行うようにしてもよい。応力が集中しやすい接合域端部を軟質の高靱性金属部31で先に溶接しておくために、高強度金属部32による刃先チップ2の溶接接合時と溶接後の冷却時に生じる熱応力を緩和することができる。
【0047】
台金1と刃先チップ2との間に配した材料3a,3bを溶融させて刃先チップ2の溶接接合を行う場合には、図23に示すように、材料3aを加熱溶融させることで材料3a及び材料3bを台金1に仮止めし、この状態で刃先チップ2を台金1に相対させて溶接を行うと、材料3a,3bの供給及び刃先チップ2の安定したセッティングが容易となる。台金1側にではなく、刃先チップ2側に材料3a,3bを材料3aの溶融で仮止めしてもよい。また材料3a,3bの仮止めは図24や図25に示すように材料3aに対する曲げ加工や、台金1あるいは刃先チップ2と材料3aとの凹凸係合や圧入などによって行ってもよい。
【0048】
金属層3は高靱性金属部31と高強度金属部32の2種の金属で構成するのではなく、さらに多種の金属で構成するようにしてもよい。この場合、図26に示すように高強度金属部32と高靱性金属部31との境界部分に両金属部32,32の中間の特性(硬さ)を有する金属部33を配置するのが好ましい。たとえば高靱性金属部31をNi、高強度金属部32をコバール合金(Fe−29%Ni−17%Co合金)で形成する場合には、金属部33をFe−Ni合金(Ni含有量の多いものが好ましい)で形成する。また、高靱性金属部31をCu、高強度金属部32をTiで形成する場合には、金属部33をAg−Cu合金で形成する。また、高靱性金属部31をFe−80〜90%Ni合金、高強度金属部32をFe−42%Ni合金で形成する場合、金属部33をFe−42〜80%Ni合金で形成する。高強度金属部32と高靱性金属部31との境界部分での硬さや熱膨張率の急激な変化を金属部33を介在させることで無くすことができるために、上記境界部での応力集中を防止することができるものであり、接合強度や接合信頼性を高めることができる。
【0049】
なお、高強度金属部32から接合域端部の高靱性金属部31にかけて硬さを漸次変化させるにあたって金属部33を形成する場合、その材料は必ずしも必要としない。図27に示すように、高靱性金属部31の材料3aとしてNiを、高強度金属部32の材料3bとしてFe−42%Ni合金を用いる場合、両材料3a,3bの境界部分を加熱して両材料3a,3bを溶融混合させることで、金属部31,32間に中間的特性の金属部33を形成することができるからである。
【0050】
さらには金属層3における高強度金属部32に関しては、複数層で形成してもよい。この場合、高強度金属部32の熱膨張率を台金1側から刃先チップ2側にかけて漸次変化させる(小さくする)ことができるために、台金1と高強度金属部32との境界部分における熱膨張率の差を小さくすると同時に、高強度金属部32と刃先チップ2との境界部分における熱膨張率の差を小さくすることができるものであり、熱膨張率の差が大きい部分を無くすことができるために、溶接接合時や溶接後の冷却時に発生する熱応力を低減することができ、接合強度や接合信頼性を向上させることができる。
【0051】
高強度金属部32は図28に示すように3層で形成したり、図29に示すように2層で形成したりすることができるが、3層で形成する場合、たとえば台金1側の層32aをFe−10〜25%Ni合金(熱膨張率:10〜15×10−6)、刃先チップ2側の層32cをFe−25〜30%Ni合金(熱膨張率:6〜10×10−6)、中間層をFe−22〜27%Ni合金(熱膨張率:8〜12×10−6)で形成することができる。また、図29に示すように、2層で形成する場合、台金1側の層32aをFe−40〜45%Ni合金(熱膨張率:7〜10×10−6)、刃先チップ2側の層32cをFe−38〜40%Ni(熱膨張率:5〜8×10−6)合金で形成することができる。いずれにしても、このように複数層で高強度金属部32を形成する場合には、加熱溶融をレーザービームなどの照射によるのではなく、図29に示すように、通電加熱で行うのが好ましい。相互に接触している各界面のみが溶融するために、層間が混じりあって熱膨張率の傾斜特性が崩れてしまうということがない。
【0052】
図30は台金1と刃先チップ2との間に純Niである厚み0.45mmnの材料32’を配し、材料32’の台金1側の厚み0.2mmと台金1の厚み0.8mmの合計1mmをレーザービームや電子ビーム、アーク等で加熱して溶融混合させることで、Fe−20%Ni合金の層32aを形成し、次いで、材料32’の残り0.25mmの厚さと上記の層32aの材料32’側の厚み0.75mmの合計1mmをレーザービームや電子ビーム、アーク等で加熱して溶融混合させることで、Fe−40%Ni合金の層32cを形成するとともに、この時、刃先チップ2の層32cとの界面部をわずかに溶融させることで金属層3と溶接するようにしたものを示している。単一の材料32’しか使用しないものの、熱膨張率の傾斜特性を備えた高強度金属部32を得ることができる。なお、高靱性金属部31の溶接は高強度金属部32における上記の第1の溶接の前に行ってもよいし、第1の溶接または第2の溶接と同時に行ってもよいし、第2の応接の後に行ってもよい。
【0053】
図31はWC粉末に6〜20%Co粉末を混合した層32cを刃先チップ2側に配するとともにWC粉末に40〜60%Co粉末を混合した層32aを台金1側に配し、さらに接合域端部にCu粉末からなる材料3aを配して、これら粉末を台金1と刃先チップ2間のパルス通電加熱によって焼結することで台金1への刃先チップ2の接合溶接を行ったものを示している。この場合、粉末の混合比を変えるだけで必要とする熱膨張率の層を得ることができる。ちなみに、WC粉末に6〜20%Co粉末を混合したものを焼結すれば、6〜8×10-6の熱膨張率のものを得ることができ、WC粉末に40〜60%Co粉末を混合したものを焼結すれば、8〜12×10-6の熱膨張率のものを得ることができる。焼結のための加熱はパルス通電でなく、レーザービーム、電子ビーム、プラズマビーム、アークなどで行ってもよい。
【0054】
さらに、上記で示したいくつかの製造方法を組み合わせてもよいのはもちろんである。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明の刃物は、鋼製の台金と超硬合金製の刃先チップとの間の金属層を台金の熱膨張率と刃先チップの熱膨張率との中間の熱膨張率を有する金属で形成された高強度金属部と、刃先チップと台金との接合域の両端部に位置するとともに靱性が上記金属部より大となっている高靱性金属部とからなるものとし、溶接接合の際の冷却時に問題となる熱応力を金属層の熱膨張率の選定によって小さくしている上に、応力が集中することになる接合域端部では高靱性金属からなる金属層を介在させ、他の部分では強度的な要求を満たす高強度金属からなる金属層を介在させるために、強度的要求を満たしながらも接合域端部でのクラックの発生のしやすさを抑制することができる。
【0056】
この時、金属層における高強度金属部と高靱性金属部とを同一元素を含む同系金属で形成すれば、高強度金属部と高靱性金属部との間の接合性がよく、欠陥を少なくすることができるために接合信頼性を高くすることができる。特に高強度金属部を鉄−ニッケルを主成分とする合金、高靱性金属部を高強度金属部よりもニッケル含有量が大の金属を用いると、台金と金属層との間の境界部分を両者の溶融物が混合した合金とすることができるために、良好な結果を得ることができる。
【0057】
また、金属層における高強度金属部と高靱性金属部とを構成元素の異なる異種金属で形成した時には、高強度金属部と高靱性金属部とに夫々より適切な材料を使用することができるために、特に高靱性金属部を非常に軟質な金属で形成することができるために、応力集中緩和効果を高くすることができる。
そして、金属層を高強度金属部から接合域端部の高靱性金属部にかけて硬さが漸次変化しているものとすることで、複数種の金属部で金属層を形成する際の問題、つまり高強度金属部と高靱性金属部との境界部に応力が集中してしまうことを避けることができ、接合強度及び接合信頼性を高めることができる。
【0058】
さらに金属層の高強度金属部を台金側から刃先チップ側にかけて熱膨張率が漸次変化しているものとすることで、接合時の冷却時に発生する熱応力をさらに低減することができるために、接合強度及び接合信頼性を高めることができる。
また本発明に係る刃物の製造方法は、鋼製の台金に金属層を介して超硬合金製の刃先チップを溶接固着するにあたり、刃先チップと台金との接合域の両端部と他の部分とにおいて強度及び靱性が異なるように金属層を形成するものであり、溶接時に強度及び靱性の調整を行うために、金属層の各部での強度と靱性との設定を容易に行うことができる。
【0059】
この時、金属層を鉄−ニッケルを主成分とする金属からなるものとするとともに、刃先チップと台金との接合域の端部におけるニッケル含有量が他の部分よりも大となるように金属層を形成すると、溶接時にニッケル含有量の調整を行って接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを、つまりは強度と靱性とを異ならせることを容易に行うことができ、従って上記の刃物の製造が容易となる。
【0060】
さらに、台金と刃先チップとの接合部において少なくとも一方に開先を形成するとともに接合域の端部となるところの開先を他の部分より大きくしておき、次いでニッケルまたはニッケル合金を溶加材として加えつつ上記開先部分で溶接を行うと、接合域端部では溶加材の比率、つまりニッケル含有量が高くなるために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを更に容易に行うことができる。
【0061】
また台金における刃先チップ接合面とこの接合面における接合域端部にコーナーを介して連続する面とにニッケルメッキを施し、次いで台金の上記刃先チップ接合面に刃先チップを台金とニッケルメッキとの加熱溶融で溶接してもよく、この場合も接合域端部ではコーナー及びコーナーを介した他の部分のニッケルメッキにおけるニッケルが、接合域端部のニッケル含有量を増やすために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを更に容易に行うことができる。
【0062】
台金における刃先チップ接合面とこの接合面にコーナーを介して連続する面とにニッケルメッキを施し、次いで台金の上記刃先チップ接合面に刃先チップを台金とニッケルメッキとの加熱溶融で溶接しても、接合域端部ではコーナー及びコーナーを介した他の部分のニッケルメッキにおけるニッケルが、接合域端部のニッケル含有量を増やすために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを更に容易に行うことができる。
【0063】
台金における刃先チップ接合面で且つ刃先チップと台金との接合域の端部となるところに凹部を形成し、次いで台金における上記凹部を含む刃先チップ接合面にメッキや溶射によるニッケル層を設け、この後、台金の上記刃先チップ接合面に刃先チップを台金とニッケル層との加熱溶融で溶接するようにしても、凹部のところでニッケルの量が接合域端部にニッケル含有量の多い合金層を形成することになるために、接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを更に容易に行うことができる。
【0064】
台金と刃先チップとの接合面の少なくとも一方にニッケルやニッケル合金から成るニッケル層を形成するとともに接合域の端部となるところのニッケル層のニッケル含有量を他の部分のニッケル層のニッケル含有量より多くしておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記ニッケル層との加熱溶融で溶接するようにしてもよい。接合域端部の合金層をニッケル含有量の多いものとすることができる。
【0065】
更に、台金と刃先チップとの接合面の少なくとも一方にニッケルやニッケル合金から成るニッケル層を形成するとともに接合域の端部となるところのニッケル層の厚みを他の部分のニッケル層の厚みより大としておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記ニッケル層との加熱溶融で溶接しても、接合域端部にニッケル含有量の多い合金層を形成することができ、この時、メッキや溶射によるニッケル層の形成の後にシェービングや切削によってニッケル層の厚みを調整すれば、求める厚み分布のニッケル層を容易に得ることができる。
【0066】
台金と刃先チップとの接合面間にニッケルやニッケルを含む金属からなる薄板を介在させるとともに該薄板における台金と刃先チップとの接合域の端部となるところを台金より外部に突出させておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記薄板との加熱溶融で溶接しても、やはり接合域端部と他の部分とでニッケル含有量を異ならせることを容易に行うことができる。
【0067】
鋼製の台金に金属層を介して超硬合金製の刃先チップを溶接固着するにあたり、刃先チップと台金との接合域の端部と他の部分とにおいて構成元素の異なる異種金属で金属層を形成する場合には、きわめて強度の高い高強度金属部と極めて靱性の高い高靱性金属部とを容易に形成することができ、従って実質的強度の極めて高い刃物を容易に製造することができる。
【0068】
この時、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、高強度金属を溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するとともに該高強度金属の溶融熱で端部の高靱性金属を溶かすと、高靱性金属の融点が高強度金属の融点よりもかなり低い場合にも、高靱性金属に突沸が生じることを温度コントロールを必要とすることなく防ぐことができ、特性の大きくことなる金属を溶融させて溶接するにもかかわらず製造が容易となる。
【0069】
また、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属を溶かして台金と刃先チップとを接合域端部で接合溶接した後、高強度金属を溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接すると、つまりは応力が集中しやすい接合域端部の溶接を先に行うと、高強度金属部分の溶接時及び溶接後の冷却時に発生する熱応力を高靱性金属部で緩和することができるために、高強度金属部に上記熱応力でクラックが発生したりすることがなく、溶接強度を確保することができる。
【0070】
台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属を溶かして高強度金属を台金もしくは刃先チップに仮止めし、しかる後に刃先チップと台金とを相対させて溶接すると、金属層の材料供給が容易となる上に、刃先チップの安定したセッティングを簡単に行うことができ、従って製造が容易となる。
【0071】
台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属の台金もしくは刃先チップへの係止により高強度金属を同時に仮止めし、しかる後に刃先チップと台金とを相対させて溶接する場合にも、金属層の材料供給が容易となる上に、刃先チップの安定したセッティングを簡単に行うことができる。
【0072】
台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、高靱性金属と高強度金属とを同時に溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するとともに該高強度金属と高靱性金属との配置境界部で両者を溶融混合させると、高強度金属部から接合域端部の高靱性金属部にかけて硬さが漸次変化している金属層を容易に得ることができる。
【0073】
また、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配するとともに上記高靱性金属と高強度金属との間にこの両者の中間的特性を有する中間特性金属を配して、これら金属を加熱溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接する場合にも、高強度金属部から接合域端部の高靱性金属部にかけて硬さが漸次変化している金属層を容易に得ることができる。
【0074】
さらに、台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配するとともに上記高強度金属を熱膨張率が異なる複数層で形成し、上記高靱性金属及び高強度金属を加熱溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するならば、台金側から刃先チップ側にかけて熱膨張率が漸次変化している高強度金属部を容易に得ることができる。
【0075】
WC粉末に6〜20%Co粉末を混合したものを刃先チップ側に、WC粉末に40〜60%Co粉末を混合したものを台金側に配するとともに接合域端部にCu粉末を配して、これら粉末を加熱して焼結することで台金と刃先チップとを接合溶接しても、台金側から刃先チップ側にかけて熱膨張率が漸次変化している高強度金属部を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る刃物を示しており、(a)は正面図、(b)は拡大斜視図である。
【図2】同上の刃先チップの形状が異なるものにおける拡大斜視図である。
【図3】同上の刃物の製造途中の状態を示すもので、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図4】同上の刃物の溶接後の状態を示す側面図である。
【図5】同上の他例における製造途中の状態を示す斜視図である。
【図6】同上の刃物の他の製造方法における製造途中の状態を示す斜視図である。
【図7】同上の溶接後の状態を示す斜視図である。
【図8】不適な台金の形状を示す斜視図である。
【図9】同上の他の刃物の製造途中の状態を示す斜視図である。
【図10】同上の溶接後の状態を示す斜視図である。
【図11】同上の刃物の別の製造方法を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図12】同上の刃物のさらに別の製造方法を示すもので、(a)及び(b)は製造途中の状態を示す斜視図、(c)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図13】同上の刃物の異なる製造方法を示すもので、(a)〜(d)は製造順で示す断面図である。
【図14】同上の他例を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図15】同上の凹部におけるメッキの成長過程を示す断面図である。
【図16】同上の刃物の他の製造方法における製造途中の状態を示す斜視図である。
【図17】同上における製造途中の状態を示す斜視図である。
【図18】同上の刃物の他の製造方法を示す側面図である。
【図19】さらに他の製造方法を示すもので、(a)(b)は共に側面図である。
【図20】別の製造方法を示すもので、(a)(b)は共に側面図である。
【図21】異なる製造方法を示すもので、(a)(b)は共に斜視図である。
【図22】他の製造方法を示すもので、(a)及び(b)は製造途中の状態を示す斜視図、(c)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図23】さらに他の製造方法を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図24】同上の他例における製造途中の状態を示す斜視図である。
【図25】同上のさらに他例における製造途中の状態を示すもので、(a)は側面図、(b)は底面図である。
【図26】刃物の製造方法の一例を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図27】同上の他例を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図28】刃物の製造法の他例を示す斜視図である。
【図29】同上のさらに他例を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【図30】同上の別の例を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は第1溶接工程後の状態を示す斜視図、(c)は第2溶接工程後の状態を示す斜視図である。
【図31】同上のさらに別の例を示すもので、(a)は製造途中の状態を示す斜視図、(b)は溶接後の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 台金
2 刃先チップ
3 合金層
31 高靱性金属部
32 高強度金属部

Claims (24)

  1. 鋼製の台金と、この台金に金属層を介して接合固着された超硬合金製の刃先チップとからなる刃物であり、上記金属層は台金の熱膨張率と刃先チップの熱膨張率との中間の熱膨張率を有する金属で形成された高強度金属部と、刃先チップと台金との接合域の両端部に位置するとともに靱性が上記金属部より大となっている高靱性金属部とから成ることを特徴とする刃物。
  2. 金属層における高強度金属部と高靱性金属部とが同一元素を含む同系金属であることを特徴とする請求項1記載の刃物。
  3. 金属層における高強度金属部が鉄−ニッケルを主成分とする合金であり、高靱性金属部が高強度金属部よりもニッケル含有量が大の金属であることを特徴とする請求項2記載の刃物。
  4. 金属層における高強度金属部と高靱性金属部とが構成元素の異なる異種金属であることを特徴とする請求項1記載の刃物。
  5. 金属層は高強度金属部から接合域端部の高靱性金属部にかけて硬さが漸次変化しているものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の刃物。
  6. 金属層の高強度金属部は台金側から刃先チップ側にかけて熱膨張率が漸次変化しているものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の刃物。
  7. 鋼製の台金に金属層を介して超硬合金製の刃先チップを溶接固着するにあたり、刃先チップと台金との接合域の両端部と他の部分とにおいて強度及び靱性が異なるように金属層を形成することを特徴とする刃物の製造方法。
  8. 金属層を鉄−ニッケルを主成分とする金属からなるものとするとともに、刃先チップと台金との接合域の端部におけるニッケル含有量が他の部分よりも大となるように金属層を形成することを特徴とする請求項7記載の刃物の製造方法。
  9. 台金と刃先チップとの接合部において少なくとも一方に開先を形成するとともに接合域の端部となるところの開先を他の部分より大きくしておき、次いでニッケルまたはニッケル合金を溶加材として加えつつ上記開先部分で溶接を行うことを特徴とする請求項8記載の刃物の製造方法。
  10. 台金における刃先チップ接合面とこの接合面における接合域端部にコーナーを介して連続する面とにメッキや溶射によるニッケル層を設け、次いで台金の上記刃先チップ接合面に刃先チップを台金とニッケル層との加熱溶融で溶接することを特徴とする請求項8記載の刃物の製造方法。
  11. 台金における刃先チップ接合面で且つ刃先チップと台金との接合域の端部となるところに凹部を形成し、次いで台金における上記凹部を含む刃先チップ接合面にメッキや溶射によるニッケル層を設け、この後、台金の上記刃先チップ接合面に刃先チップを台金とニッケル層との加熱溶融によって溶接することを特徴とする請求項8記載の刃物の製造方法。
  12. 台金と刃先チップとの接合面の少なくとも一方にニッケルやニッケル合金から成るニッケル層を形成するとともに接合域の端部となるところのニッケル層のニッケル含有量を他の部分のニッケル層のニッケル含有量より多くしておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記ニッケル層との加熱溶融によって溶接することを特徴とする請求項8記載の刃物の製造方法。
  13. 台金と刃先チップとの接合面の少なくとも一方にニッケルやニッケル合金から成るニッケル層を形成するとともに接合域の端部となるところのニッケル層の厚みを他の部分のニッケル層の厚みより大としておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記ニッケル層との加熱溶融によって溶接することを特徴とする請求項8記載の刃物の製造方法。
  14. メッキや溶射によるニッケル層の形成の後にシェービングや切削によってニッケル層の厚みを調整し、しかる後に台金と刃先チップとを接合部の台金と上記ニッケル層との加熱溶融によって溶接することを特徴とする請求項13記載の刃物の製造方法。
  15. 台金と刃先チップとの接合面間にニッケルやニッケルを含む金属からなる薄板を介在させるとともに該薄板における台金と刃先チップとの接合域の端部となるところを台金より外部に突出させておき、次いで台金と刃先チップとを接合部の台金と上記薄板との加熱溶融によって溶接することを特徴とする請求項8記載の刃物の製造方法。
  16. 鋼製の台金に金属層を介して超硬合金製の刃先チップを溶接固着するにあたり、刃先チップと台金との接合域の端部と他の部分とにおいて構成元素の異なる異種金属で金属層を形成することを特徴とする請求項7記載の刃物の製造方法。
  17. 台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を配するとともに接合域の他の部分に高強度金属を配して、高強度金属を溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するとともに該高強度金属の溶融熱で端部の高靱性金属を溶かすことを特徴とする請求項16記載の刃物の製造方法。
  18. 台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属を溶かして台金と刃先チップとを接合域端部で接合溶接した後、高強度金属を溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接することを特徴とする請求項16記載の刃物の製造方法。
  19. 台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属を溶かして高強度金属を台金もしくは刃先チップに仮止めし、しかる後に刃先チップと台金とを相対させて溶接することを特徴とする請求項16記載の刃物の製造方法。
  20. 台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、端部の高靱性金属の台金もしくは刃先チップへの係止により高強度金属を同時に仮止めし、しかる後に刃先チップと台金とを相対させて溶接することを特徴とする請求項16記載の刃物の製造方法。
  21. 台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配して、高靱性金属と高強度金属とを同時に溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接するとともに該高強度金属と高靱性金属との配置境界部で両者を溶融混合させることを特徴とする請求項16記載の刃物の製造方法。
  22. 台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配するとともに上記高靱性金属と高強度金属との間にこの両者の中間的特性を有する中間特性金属を配して、これら金属を加熱溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接することを特徴とする請求項16記載の刃物の製造方法。
  23. 台金と刃先チップの接合域の端部に高靱性金属を、接合域の他の部分に高強度金属を配するとともに上記高強度金属を熱膨張率が異なる複数層で形成し、上記高靱性金属及び高強度金属を加熱溶融させることで台金と刃先チップとを接合溶接することを特徴とする請求項16記載の刃物の製造方法。
  24. WC粉末に6〜20%Co粉末を混合したものを刃先チップ側に、WC粉末に40〜60%Co粉末を混合したものを台金側に配するとともに接合域端部にCu粉末を配して、これら粉末を加熱して焼結することで台金と刃先チップとを接合溶接することを特徴とする請求項23記載の刃物の製造方法。
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