JP2670098B2 - ろう付きリードフレーム - Google Patents
ろう付きリードフレームInfo
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- JP2670098B2 JP2670098B2 JP63198470A JP19847088A JP2670098B2 JP 2670098 B2 JP2670098 B2 JP 2670098B2 JP 63198470 A JP63198470 A JP 63198470A JP 19847088 A JP19847088 A JP 19847088A JP 2670098 B2 JP2670098 B2 JP 2670098B2
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- Japan
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- lead frame
- brazing
- brazing material
- brazed
- plating
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ろう付きリードフレームの改良に関する。
(従来の技術) 従来、半導体集積回路用ろう付きリードフレームを作
るには、Fe−Ni合金より成るリードフレームのピンの先
端にアルミナ治具を用いてテープ状、チップ、小片、球
等のAg−Cu28wt%(BAg−8)のろう材を配して電気炉
にて炉中ろう付けしていた。
るには、Fe−Ni合金より成るリードフレームのピンの先
端にアルミナ治具を用いてテープ状、チップ、小片、球
等のAg−Cu28wt%(BAg−8)のろう材を配して電気炉
にて炉中ろう付けしていた。
(発明が解決しようとする課題) ところで、最近の半導体集積回路の小型化によりリー
ドフレームのピンの間隔が狭くなり、上記のろう付きリ
ードフレームの製造方法では、ろう材がブリッジ(短
絡)を作り、導通する不良品が作られたり、必要部以外
にろう材が広がって、接合強度が弱くなっていた。これ
はろう流れが止すぎて所要部位でろう材が不足するから
である。
ドフレームのピンの間隔が狭くなり、上記のろう付きリ
ードフレームの製造方法では、ろう材がブリッジ(短
絡)を作り、導通する不良品が作られたり、必要部以外
にろう材が広がって、接合強度が弱くなっていた。これ
はろう流れが止すぎて所要部位でろう材が不足するから
である。
この為、ろう流れの安定したAg−Cu15wt%のろう材を
使っていた。しかし、このろう材はろう付け温度を前記
のAg−Cu28wt%のろう材のろう付け温度780℃よりも約7
0℃以上高くしていた為、Fe−Ni合金のリードフレーム
が軟化したり、CuがリードフレームのFe−Ni中に拡散
し、脆化が起こり、折れ易くなったりした。またリード
フレームのめっき(Niめっき又はAuめっき)にむらが発
生し、耐蝕性が低下するという問題があった。
使っていた。しかし、このろう材はろう付け温度を前記
のAg−Cu28wt%のろう材のろう付け温度780℃よりも約7
0℃以上高くしていた為、Fe−Ni合金のリードフレーム
が軟化したり、CuがリードフレームのFe−Ni中に拡散
し、脆化が起こり、折れ易くなったりした。またリード
フレームのめっき(Niめっき又はAuめっき)にむらが発
生し、耐蝕性が低下するという問題があった。
そこで本発明は、融点が低く、Fe−Ni合金のリードフ
レームを脆化せず、適度のろう流れで接合強度が安定
し、しかもリードフレームの耐蝕性を低下させることの
ないろう材を備えたろう付きリードフレームを提供しよ
うとするものである。
レームを脆化せず、適度のろう流れで接合強度が安定
し、しかもリードフレームの耐蝕性を低下させることの
ないろう材を備えたろう付きリードフレームを提供しよ
うとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するための本発明のろう付きリードフ
レームは、リードフレームのピンの先端に、AgにAu20〜
50wt%とGe10〜20wt%又はSn20〜40wt%とが添加されて
成るろう材が取付けられていることを特徴とするもので
ある。
レームは、リードフレームのピンの先端に、AgにAu20〜
50wt%とGe10〜20wt%又はSn20〜40wt%とが添加されて
成るろう材が取付けられていることを特徴とするもので
ある。
このフラットパッケージ用ろう付きリードフレームに
於いて、ピンの先端のろう材を、AgにAu20〜50wt%とGe
10〜20wt%又はSn20〜40wt%とが添加されているろう材
とした理由は、Agは耐蝕性を維持させ且つFe−Ni合金の
リードフレームとなじませ、ろう流れ及びろう材の加工
性を維持させる為である。AuはFe−Ni合金のリードフレ
ームを脆化させない元素として添加し、ろう付け強度を
安定させる為である。Ge、Snはろう材の融点を下げ、ろ
う付け性を向上させる為である。Au20wt%未満ではろう
付け強度の安定化に寄与できず、50wt%を超えると材料
コストが高くなるばかりで、ろう付け強度がより安定化
することもない。Ge10wt%未満、Sn20wt%未満ではAg−
Auに対し融点を下げ、ろう付け性を向上させることがで
きず、Ge20wt%、Sn40wt%を超えると加工性が悪くな
り、液相と固相の差が大きくなり、溶け別れが生じてろ
う材として不適である。
於いて、ピンの先端のろう材を、AgにAu20〜50wt%とGe
10〜20wt%又はSn20〜40wt%とが添加されているろう材
とした理由は、Agは耐蝕性を維持させ且つFe−Ni合金の
リードフレームとなじませ、ろう流れ及びろう材の加工
性を維持させる為である。AuはFe−Ni合金のリードフレ
ームを脆化させない元素として添加し、ろう付け強度を
安定させる為である。Ge、Snはろう材の融点を下げ、ろ
う付け性を向上させる為である。Au20wt%未満ではろう
付け強度の安定化に寄与できず、50wt%を超えると材料
コストが高くなるばかりで、ろう付け強度がより安定化
することもない。Ge10wt%未満、Sn20wt%未満ではAg−
Auに対し融点を下げ、ろう付け性を向上させることがで
きず、Ge20wt%、Sn40wt%を超えると加工性が悪くな
り、液相と固相の差が大きくなり、溶け別れが生じてろ
う材として不適である。
(作用) 上記の如く構成されたろう付きリードフレームは、ピ
ンの先端に取付けられたろう材の融点が低いので、その
ろう材の取付け時Fe−Ni合金のリードフレームが軟化せ
ず、またろう材中の元素(Cu等)の拡散によるFe−Ni合
金のリードフレームの脆化も起こらず、適度のろう流れ
でFe−Ni合金のリードフレームのピンに対して接合され
て接合強度が高く安定し、ピン間隔が狭くともブリッジ
(短絡)を作ることがないものである。またリードフレ
ームのめっき(Niめっき又はAuめっき)にむらが生ぜ
ず、耐蝕性が向上するものである。
ンの先端に取付けられたろう材の融点が低いので、その
ろう材の取付け時Fe−Ni合金のリードフレームが軟化せ
ず、またろう材中の元素(Cu等)の拡散によるFe−Ni合
金のリードフレームの脆化も起こらず、適度のろう流れ
でFe−Ni合金のリードフレームのピンに対して接合され
て接合強度が高く安定し、ピン間隔が狭くともブリッジ
(短絡)を作ることがないものである。またリードフレ
ームのめっき(Niめっき又はAuめっき)にむらが生ぜ
ず、耐蝕性が向上するものである。
(実施例) 本発明のろう付きリードフレームの実施例を従来例と
共に説明する。
共に説明する。
下記の表の左欄に示す成分組成の球径0.5mmの球材ろ
う材を、第1図に示す如く方形のリードフレーム1の各
辺の中間に0.7mm間隔に設けられた厚さ9mm、幅0.3mmの
ピン2の先端に、第2図に示す如くリードフレーム1上
に配した上面開口径11.0mm、下面開口径0.6mmのろう材
装入孔3を有するアルミナ治具4のろう材装入孔3にて
球状ろう材5を配し、該球状ろう材5を不活性ガス(窒
素ガス)雰囲気のもとでレーザー照射により溶融し、第
3図に示す如く各ピン2の先端に接合した。
う材を、第1図に示す如く方形のリードフレーム1の各
辺の中間に0.7mm間隔に設けられた厚さ9mm、幅0.3mmの
ピン2の先端に、第2図に示す如くリードフレーム1上
に配した上面開口径11.0mm、下面開口径0.6mmのろう材
装入孔3を有するアルミナ治具4のろう材装入孔3にて
球状ろう材5を配し、該球状ろう材5を不活性ガス(窒
素ガス)雰囲気のもとでレーザー照射により溶融し、第
3図に示す如く各ピン2の先端に接合した。
こうして得た実施例及び従来例のフラットパッケージ
用ろう付きリードフレームの各100個のろう材の接合強
度、ピンの折れの有無、ろう材のブリッジの有無、リー
ドフレームのめっきむらの有無等を調べた処、下記の表
の右欄に示すような結果を得た。
用ろう付きリードフレームの各100個のろう材の接合強
度、ピンの折れの有無、ろう材のブリッジの有無、リー
ドフレームのめっきむらの有無等を調べた処、下記の表
の右欄に示すような結果を得た。
上記の表で明らかなように従来例1のろう付きリード
フレームは、ろう材の接合強度が弱くばらつきが大きく
不安定であり、またろう材のブリッジが100個中21個も
生じ、従来例2のろう付きリードフレームはピンの折れ
が100個中14個も生じ、またリードフレームのめっきむ
らは100個中24個も生じたのに対し、実施例1〜6の各
ろう付きリードフレームは、ろう材の接合強度が高くば
らつきが小さく安定していて、しかもピンの折れ、ろう
材のブリッジ、リードフレームのめっきむら等は皆無で
あることが判る。
フレームは、ろう材の接合強度が弱くばらつきが大きく
不安定であり、またろう材のブリッジが100個中21個も
生じ、従来例2のろう付きリードフレームはピンの折れ
が100個中14個も生じ、またリードフレームのめっきむ
らは100個中24個も生じたのに対し、実施例1〜6の各
ろう付きリードフレームは、ろう材の接合強度が高くば
らつきが小さく安定していて、しかもピンの折れ、ろう
材のブリッジ、リードフレームのめっきむら等は皆無で
あることが判る。
尚、本発明のろう付きリードフレームの上記実施例の
製造時、球状ろう材5を酸化防止の為、不活性ガス(窒
素ガス)雰囲気のもとでレーザー照射に溶融し、ピン2
の先端に接合したが、レーザー照射作業は若干の還元性
雰囲気のもとで行っても良いものである。また球状ろう
材5の溶融接合レーザー照射に限らず、電気炉中で行っ
ても良いものである。さらにろう材は球状に限らず、円
柱、チップ、小片、角片でも良く、場合によってはペー
ストろうでも良いものである。
製造時、球状ろう材5を酸化防止の為、不活性ガス(窒
素ガス)雰囲気のもとでレーザー照射に溶融し、ピン2
の先端に接合したが、レーザー照射作業は若干の還元性
雰囲気のもとで行っても良いものである。また球状ろう
材5の溶融接合レーザー照射に限らず、電気炉中で行っ
ても良いものである。さらにろう材は球状に限らず、円
柱、チップ、小片、角片でも良く、場合によってはペー
ストろうでも良いものである。
(発明の効果) 以上の説明で判るように本発明のろう付きリードフレ
ームは、ピンの先端に取付けられたろう材の融点が低い
ので、リードフレームは軟化しておらず、またろう材中
の元素(Cu等)の拡散によるFe−Ni合金のリードフレー
ムの脆化が起こっていないので、ピンが折れることがな
い。また適度のろう流れでFe−Ni合金のリードフレーム
のピンに接合されているので、ろう材の接合強度が高
く、安定していて、ピン間隔が狭くともろう材のブリッ
ジが生じない。またリードフレームのめっき(Niめっき
又はAuめっき)にむらが生じていないので、耐蝕性に優
れる。
ームは、ピンの先端に取付けられたろう材の融点が低い
ので、リードフレームは軟化しておらず、またろう材中
の元素(Cu等)の拡散によるFe−Ni合金のリードフレー
ムの脆化が起こっていないので、ピンが折れることがな
い。また適度のろう流れでFe−Ni合金のリードフレーム
のピンに接合されているので、ろう材の接合強度が高
く、安定していて、ピン間隔が狭くともろう材のブリッ
ジが生じない。またリードフレームのめっき(Niめっき
又はAuめっき)にむらが生じていないので、耐蝕性に優
れる。
第1図乃至第3図は本発明のろう付きリードフレームを
作る工程を示す図である。
作る工程を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】リードフレームのピンの先端に、AgにAu20
〜50wt%とGe10〜20wt%又はSn20〜40wt%とが添加され
て成るろう材が取付けられていることを特徴とするろう
付きリードフレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63198470A JP2670098B2 (ja) | 1988-08-09 | 1988-08-09 | ろう付きリードフレーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63198470A JP2670098B2 (ja) | 1988-08-09 | 1988-08-09 | ろう付きリードフレーム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0246751A JPH0246751A (ja) | 1990-02-16 |
JP2670098B2 true JP2670098B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=16391644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63198470A Expired - Fee Related JP2670098B2 (ja) | 1988-08-09 | 1988-08-09 | ろう付きリードフレーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2670098B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015087588A1 (ja) | 2013-12-10 | 2015-06-18 | 住友金属鉱山株式会社 | Au-Sn-Ag系はんだ合金並びにこのAu-Sn-Ag系はんだ合金を用いて封止された電子部品及び電子部品搭載装置 |
US9796054B2 (en) | 2014-09-30 | 2017-10-24 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | Au—Sn—Ag-based solder alloy, electronic device sealed or joined using the same, and electronic apparatus equipped with the electronic device |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2742625B2 (ja) * | 1990-03-28 | 1998-04-22 | 京セラ株式会社 | リード付き電子部品 |
JPH06120401A (ja) * | 1992-10-06 | 1994-04-28 | Kyocera Corp | 半導体素子収納用パッケージ |
JP6413668B2 (ja) * | 2014-11-11 | 2018-10-31 | 住友金属鉱山株式会社 | Au−Sn−Ag系はんだ合金とはんだ材料並びにこのはんだ合金又ははんだ材料を用いて封止された電子部品及び電子部品搭載装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60136390A (ja) * | 1983-12-26 | 1985-07-19 | 株式会社日立製作所 | セラミツクモジユ−ル |
JPS60138991A (ja) * | 1983-12-27 | 1985-07-23 | 田中貴金属工業株式会社 | リ−ド端子用ろう材付帯材 |
JPS62224956A (ja) * | 1986-03-27 | 1987-10-02 | Sumitomo Electric Ind Ltd | リ−ドフレ−ム及びその製造方法 |
-
1988
- 1988-08-09 JP JP63198470A patent/JP2670098B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015087588A1 (ja) | 2013-12-10 | 2015-06-18 | 住友金属鉱山株式会社 | Au-Sn-Ag系はんだ合金並びにこのAu-Sn-Ag系はんだ合金を用いて封止された電子部品及び電子部品搭載装置 |
US9796054B2 (en) | 2014-09-30 | 2017-10-24 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | Au—Sn—Ag-based solder alloy, electronic device sealed or joined using the same, and electronic apparatus equipped with the electronic device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0246751A (ja) | 1990-02-16 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |