JP6427752B1 - はんだ合金、はんだ接合材料及び電子回路基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
はんだ合金は、はんだ付けに用いられ、化学組成が、質量%で、Ag:2.0〜4.0%、Cu:0.6〜1.0%、Sb:2.0〜5.0%、In:1.1〜3.5%、Ni及びCoの少なくとも1種:合計0.01〜0.20%、Ge:0.001〜0.03%、並びに、残部:Sn及び不純物であり、Biを含まない。
【選択図】なし
Description
本実施形態に係るはんだ合金は、はんだ付けに用いられ、化学組成が、質量%で、Ag:2.0〜4.0%、Cu:0.6〜1.0%、Sb:2.0〜5.0%、In:1.1〜3.5%、Ni及びCoの少なくとも1種:合計0.01〜0.20%、Ge:0.001〜0.03%、並びに、残部:Sn及び不純物であり、Biを含まない。はんだ合金の形態としては、例えば、棒はんだ、はんだワイヤ、はんだ粉末、はんだ箔、成型はんだ等が挙げられる。
本実施形態に係るはんだ接合材料は、上述のはんだ合金とフラックスとを含有する。前記はんだ接合材料とは、はんだ合金にフラックス等を混ぜてはんだ付けしやすくした材料である。前記はんだ接合材料は、上述のはんだ合金の粉末とフラックスとを含有するはんだペーストであってもよいし、上述のはんだ合金を用いたはんだワイヤの芯にフラックスを入れたやに入りはんだであってもよい。
本実施形態に係る電子回路基板は、基板と、該基板に形成されたスルーホールに挿入された接合部品とが、本実施形態に係るはんだ接合材料を用いてはんだ付けされたものである。
表1及び表2に示す化学組成を有する各はんだ合金インゴットを作製し、圧延機により所定の厚さの箔に圧延することにより、実施例1〜14及び比較例1〜17のはんだ箔を作製した。
厚さ1.6mmのガラスエポキシ基板(FR−4,Cu−OSP)上に、実施例1〜14及び比較例1〜17の各はんだ箔(長さ3.2mm×幅1.6mm×厚さ80μm;以下、はんだプリフォームと記す)にフラックスを塗布したもの及びチップ抵抗(幅6.3mm×奥行3.0mm×高さ0.5mm)をリフロー法によって4チップ実装することにより、実施例1〜14及び比較例1〜17の各試験基板を作製した。リフローは、窒素をフローすることにより酸素濃度を1000ppmに制御した雰囲気下で、ピーク温度が240℃、ピーク保持時間が20秒の条件で行った。その後、各試験基板をヒートサイクル試験機(エスペック株式会社製、TSA−73EL)に投入し、−30℃で20分間保持した後、120℃で20分間保持する冷熱サイクルを2000サイクル行った。その後、ヒートサイクル試験機から取り出した各試験基板を、該試験基板の上面に垂直な方向にチップ部品の中央部で切断し、機械式の精密研磨を行った。そして、その断面におけるはんだ組織を光学顕微鏡(株式会社ハイロックス社製、KH−8700)を用いて350倍で観察した。各試験基板で各チップに接合されているはんだ組織中に進展しているクラックの全長を測定し、全4チップにおける平均値を算出した後、下記基準に基づき耐久性の評価を行った。結果を表1及び2に示す。なお、下記基準において、A〜Cに該当する試験基板については耐久性が良好、D及びEに該当する試験基板については耐久性が劣ると判断した。
A:クラック全長の平均値が100μm未満。
B:クラック全長の平均値が100μm以上150μm未満。
C:クラック全長の平均値が150μm以上200μm未満。
D:クラック全長の平均値が200μm以上300μm未満。
E:クラック全長の平均値が300μm以上、又は、はんだ組織を横切るクラック(貫通クラック)が発生。
ガラスエポキシ基板(FR−4,Cu−OSP)に形成されたスルーホールにL字型ヘッダーピン(ピン数:20ピン、ピン径:0.64mm、ピッチ:2.54mm)と、フラックスを塗布した実施例1〜14及び比較例1〜17の各はんだプリフォーム(幅7mm×長さ56mm×厚さ100μm)を挿入し、リフロー法にてスルーホール接合を行うことにより、実施例1〜14及び比較例1〜17の各試験基板を作製した。リフローは、ピーク温度:240℃、ピーク温度での保持時間:20秒の条件で行った。その後、150倍の光学顕微鏡(株式会社ハイロックス社製、KH−8700)を用いて、各試験基板のはんだフィレットと基板ランドとの間におけるリフトオフの有無を外観で観察した。結果を表1及び2に示す。
はんだ付け性の評価は、冷熱サイクル後の耐久性評価に用いた実施例1〜14及び比較例1〜17の各試験基板を用いて行った。そして、各試験基板のチップ抵抗の電極部における基板と平行な上面において、はんだの濡れ広がった面積率を算出することにより、はんだ付け性を評価した。なお、全4チップのはんだの濡れ広がった面積率の平均値が80%以上である試験基板を良好、前記面積率の平均値が80%未満である試験基板を不良であると判断し、結果を表1及び表2に示す。
Claims (3)
- はんだ付けに用いられるはんだ合金であって、
化学組成が、質量%で、
Ag:2.0〜4.0%、
Cu:0.6〜1.0%、
Sb:2.0〜5.0%、
In:1.1〜3.5%、
Ni及びCoの両方:合計0.01〜0.20%、
Ge:0.001〜0.03%、並びに、
残部:Sn及び不純物
であり、
Biを含まない、はんだ合金。 - 請求項1に記載のはんだ合金とフラックスとを含有する、はんだ接合材料。
- 基板と、該基板に形成されたスルーホールに挿入された接合部品とが、請求項2に記載のはんだ接合材料を用いて接合された、電子回路基板。
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