JPH1110350A - 異種金属同士の溶接方法 - Google Patents

異種金属同士の溶接方法

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JPH1110350A
JPH1110350A JP9170557A JP17055797A JPH1110350A JP H1110350 A JPH1110350 A JP H1110350A JP 9170557 A JP9170557 A JP 9170557A JP 17055797 A JP17055797 A JP 17055797A JP H1110350 A JPH1110350 A JP H1110350A
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metal
welding
electrode
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metals
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JP9170557A
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Sadao Saito
定雄 斉藤
Yuji Matsumoto
祐司 松本
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種金属同士の溶接方法において、互いに熱
伝導度等の特性が極端に異なる異種金属同士でも良好か
つ強固な溶接を行うこと。 【解決手段】 熱に対する特性が異なる異種金属同士の
溶接方法において、前記異種金属のうち一方の金属13
と他方の金属12とを接触させた状態で一方の金属およ
び他方の金属に一方側電極20および他方側電極21を
それぞれ接触させ、前記一方側電極と前記他方側電極と
間に電流を流して前記一方の金属と前記他方の金属とを
溶接する溶接工程を備え、前記一方の金属は、前記他方
の金属に比べて熱伝導度、電気伝導度または融点が高い
金属とされ、前記一方側電極は、主電極部20aと該主
電極部の先端に設けられ前記一方の金属に接触する補助
電極部20bとから構成され、前記補助電極部は、前記
主電極部および前記他方側電極より高電気抵抗の金属で
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱に対する特性が
異なる異種金属同士、特にチタンと銅のように熱伝導度
や電気抵抗が大幅に異なる異種金属同士の溶接方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、チタンと銅のように極端に熱伝導
度、電気伝導性や融点の異なる異種金属同士を互いに固
定することが様々な用途に要望されるようになってき
た。例えば、ゴルフクラブヘッドの材料には、特に飛距
離を伸ばす手段として反発係数が高いチタンまたはチタ
ン合金を用いたものが採用されるとともに、その重心位
置を調整する手段としてチタンに対して高比重な銅のウ
ェイト部材をゴルフクラブヘッドの内面や外殻の所定位
置に取り付けることが行われている。
【0003】このウェイト部材は、特に、低重心化を図
るとともに重心深度の設定調整を行うために、ソール部
に設けることが多く、各殻片を構成するチタンまたはチ
タン合金より高比重な銅等の材料が用いられる。
【0004】図4は、チタンまたはチタン合金製ヘッド
を有するドライバー等のゴルフクラブヘッドの一例を示
す図である。このゴルフクラブヘッドは、フェイス面殻
片1、上面殻片2およびソール面殻片3をそれぞれチタ
ンまたはチタン合金をプレスすることにより作製し、上
記ソール面殻片3の内面に銅からなるウェイト部材4を
溶接で取付けた後、上記複数の殻片1,2,3を溶接に
より一体化したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ウ
ェイト部材4をソール面殻片3に固定するような異種金
属同士の固定手段として、従来は、抵抗発熱による単純
な溶接方法によってこれらを接合させていたが、上述し
たように、ソール面殻片3を構成するチタンまたはチタ
ン合金とウェイト部材4を構成する銅とは、熱伝導度、
電気伝導性や融点において互いに極端に異なるために溶
接時の熱バランスが相違し、以下のような不都合が生じ
ていた。すなわち、熱伝導度や電気伝導性が大きく異な
る異種金属同士を単に抵抗発熱によって溶接する場合、
これら特性の高い一方の金属は、これら特性の低い他方
の金属に比べて温度が上昇し難くことから、十分に合金
化させることが困難であった。また、十分な合金化を図
ろうとして前記一方の金属が十分な高温状態となる大き
な電流を流すと、逆に前記他方の金属の温度が高くなり
過ぎてしまう不都合があった。特に、他方の金属が、一
方の金属より融点が低い場合には、他方の金属が十分な
温度に到達する前に溶融し始めて劣化してしまい、合金
後に十分な接合強度を得ることができなかった。さら
に、チタンまたはチタン合金と銅とを溶接する場合に
は、これらの化合物はその靱性が低く、上記ゴルフクラ
ブヘッド等の高い耐衝撃性を必要とする用途(特に、衝
撃の加わり易いチタンのソール部に銅のウェイト部材を
溶接する場合)において、十分な接合強度を得ることが
できなかった。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、互いに熱伝導度等の特性が極端に異なる異種金属
同士でも良好かつ強固な溶接を行うことができる異種金
属同士の溶接方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項
1記載の異種金属同士の溶接方法では、熱に対する特性
が異なる異種金属同士の溶接方法において、前記異種金
属のうち一方の金属と他方の金属とを接触させた状態で
一方の金属および他方の金属に一方側電極および他方側
電極をそれぞれ接触させ、前記一方側電極と前記他方側
電極と間に電流を流して前記一方の金属と前記他方の金
属とを溶接する溶接工程を備え、前記一方の金属は、前
記他方の金属に比べて熱伝導度、電気伝導度または融点
が高い金属とされ、前記一方側電極は、主電極部と該主
電極部の先端に設けられ前記一方の金属に接触する補助
電極部とから構成され、前記補助電極部は、前記主電極
部および前記他方側電極より高電気抵抗の金属で形成さ
れている技術が採用される。
【0008】この異種金属同士の溶接方法では、前記一
方の金属が、前記他方の金属に比べて熱伝導度、電気伝
導度または融点が高い金属とされ、前記一方側電極は、
主電極部と該主電極部の先端に設けられ前記一方の金属
に接触する補助電極部とから構成され、前記補助電極部
は、前記主電極部および他方側電極より高電気抵抗の金
属で形成されているので、抵抗発熱量の大きい補助電極
部が他方側電極に比べて溶接時に高温状態となり、一方
の金属が他方の金属より高温化されて溶接される。
【0009】請求項2記載の異種金属同士の溶接方法で
は、請求項1記載の異種金属同士の溶接方法において、
前記溶接工程は、前記一方側電極を正電極とするととも
に前記他方側電極を負電極とし、前記一方側電極と前記
他方側電極との間に直流電流をパルス状に流して溶接を
行う技術が採用される。
【0010】この異種金属同士の溶接方法では、前記一
方側電極を正電極とするとともに前記他方側電極を負電
極とし、前記一方側電極と前記他方側電極との間に直流
電流をパルス状に流して溶接を行うので、発熱が正極
側、すなわち熱伝導度等の高い一方の金属に集中し、さ
らにパルス電流としていることにより、連続させて通電
する場合に比べて温度制御がし易く、他方の金属が必要
以上に高温化することを抑制することができる。
【0011】請求項3記載の異種金属同士の溶接方法で
は、請求項1または2記載の異種金属同士の溶接方法に
おいて、前記溶接工程は、前記一方の金属と前記他方の
金属との間にこれら金属と異なる金属の中間材を挟んだ
状態で溶接を行い、該中間材は、溶接により形成される
前記一方の金属との合金および前記他方の金属との合金
がいずれも一方の金属と他方の金属との合金より高靱性
となる金属とされる技術が採用される。
【0012】この異種金属同士の溶接方法では、前記一
方の金属と前記他方の金属との間にこれら金属と異なる
金属の中間材を挟んだ状態で溶接を行うので、一方の金
属と中間材および他方の金属と中間材がそれぞれ同時に
溶接され、中間材を介して一方の金属と他方の金属とが
強固に接合されている。さらに、中間材は、溶接により
形成される前記一方の金属との合金および前記他方の金
属との合金がいずれも一方の金属と他方の金属との合金
より高靱性となる金属とされるので、一方の金属と中間
材との合金および他方の金属と中間材との合金が一方の
金属と他方の金属との間に同時形成されるので、これら
に加わる衝撃がこれら合金および中間材に緩和され、高
い耐衝撃性が得られる。
【0013】請求項4記載の異種金属同士の溶接方法で
は、請求項3記載の異種金属同士の溶接方法において、
前記溶接工程の前に予め前記一方の金属または前記他方
の金属の少なくともいずれか一方の溶接に供する面に前
記中間材をメッキする中間材メッキ工程を備えている技
術が採用される。
【0014】この異種金属同士の溶接方法では、前記溶
接工程の前に予め前記一方の金属または前記他方の金属
の少なくともいずれか一方の溶接に供する面に前記中間
材をメッキする中間材メッキ工程を備えているので、中
間材を別個に用意する必要がないとともに溶接時に中間
材が位置ずれすることもない。
【0015】請求項5記載の異種金属同士の溶接方法で
は、請求項3または4記載の異種金属同士の溶接方法に
おいて、前記一方の金属は、チタンまたはチタン合金と
され、前記主電極部および前記他方の金属は、銅とさ
れ、前記補助電極部は、タングステンまたはモリブデン
で形成され、前記中間材は、ニッケルで形成されている
技術が採用される。
【0016】この異種金属同士の溶接方法では、溶接に
よって一方の金属と中間材との間に銅−ニッケル合金が
形成されるとともに、他方の金属と中間材との間にチタ
ン−ニッケル合金が形成される。これら合金は、いずれ
も一方の金属と他方の金属との合金、すなわちチタン−
銅合金に比べて高い靱性を有するため、高い耐衝撃性を
得ることができる。また、補助電極部が、主電極部およ
び他方側電極を形成する銅より高電気抵抗であるタング
ステンまたはモリブデンで形成されているので、抵抗発
熱量の大きな補助電極部が局所的に高温状態となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
から図3を参照しながら説明する。図1は、この発明に
係る異種金属同士の溶接方法を適用して作製したクラブ
ヘッドA(メタルヘッド)であって、該クラブヘッドA
は、中空部材11とソール部材(他方の金属)12とか
ら構成されている。
【0018】中空部材11は、精密鋳造法(ロストワッ
クス法)により、チタン合金で形成されたものであり、
図1に示すように、上部を形成するクラウン部11aと
側部を形成するサイド部11bと前部を形成するフェイ
ス部11cとシャフトを取り付けるネック部11dとが
一体に形成されている。
【0019】また、ソール部材12は、プレス打ち抜き
品の純チタン板で形成されたものであり、中空部材11
の下部開口部にはめ込まれて溶接され、ゴルフクラブヘ
ッドAの底部を構成するものである。前記ソール部材1
2には、図1に示すように、所定位置に形成された凹部
にチタンより高比重な金属である銅で形成された板片状
のウェイト部材(一方の金属)13がはめ込まれ、後述
する溶接手段によって固定されている。
【0020】次に、本発明に係る異種金属同士の溶接方
法について、上記ゴルフクラブヘッドAの製造方法を一
例として、〔中間材メッキ工程〕および〔ウェイト固定
工程〕に分けて、図2および図3を参照して説明する。
【0021】〔中間材メッキ工程〕まず、ウェイト部材
13の溶接に供する一面にニッケルを所定厚さでメッキ
してウェイト部材13上に中間材14を形成する。該中
間材14のメッキ厚は、溶接時に形成される合金が所定
組成および厚さ等となるように適宜設定される。
【0022】〔ウェイト固定工程(溶接工程)〕上記の
ように中間材14が形成されたウェイト部材13を、ソ
ール部材12の凹部に中間材14側をソール部材12側
に向けてはめ込む。次に、直流式スポット溶接機の正電
極(一方側電極)20および負電極(他方側電極)21
を、図3に示すように、ウェイト部材13およびソール
部材12にそれぞれ当接させ、正電極20および負電極
21によってウェイト部材13およびソール部材12を
挟んだ状態とする。前記負電極21は、銅で形成されて
いるが、前記正電極20は、銅で形成された主電極部2
0aと、該主電極部20aの先端に設けられた電気抵抗
の高いタングステンまたはモリブデンからなる補助電極
部20bとから構成されている。
【0023】この状態で、正電極20および負電極21
にパルス波形の電流を電流制御して流し、ウェイト部材
13およびソール部材12をスポット溶接する。このと
き、中間材14とソール部材12およびウェイト部材1
3とが反応して、図2および図3に示すように、チタン
−ニッケル合金層TNおよび銅−ニッケル合金層CNが
それぞれ形成され、ウェイト部材13が中間材14を介
してソール部材12に溶接・固定される。
【0024】溶接後、ウェイト部材13を固定したソー
ル部材12を、中空部材11の下部開口部にはめ込み、
互いに溶接等によって固定することにより、ゴルフクラ
ブヘッドAが作製される。すなわち、中間材14とソー
ル部材12との接合部分には、溶接によってチタン−ニ
ッケル合金層TNが形成されるとともに、中間材14と
ウェイト部材13との接合部分には、溶接によって銅−
ニッケル合金層CNが形成されている。
【0025】このゴルフクラブヘッドAでは、銅で形成
されたウェイト部材13がソール部材12との間に中間
材14を挟んだ状態でソール部材12に溶接されている
ので、ソール部材12と中間材14およびウェイト部材
13と中間材14がそれぞれ溶接され、中間材14を介
してソール部材12とウェイト部材13とが強固に接合
されている。
【0026】さらに、中間材14は、溶接により形成さ
れるチタンとの合金および銅との合金がいずれもチタン
−銅合金よりも高靱性となるニッケルであるので、チタ
ンと中間材14との合金(チタン−ニッケル合金)およ
び銅と中間材14との合金(銅−ニッケル合金)がソー
ル部材12とウェイト部材13との間に形成され、イン
パクト時等の衝撃がこれら合金および中間材14に緩和
されて、高い耐衝撃性が得られる。
【0027】なお、上記溶接方法でソール部材12に固
定されたウェイト部材13の強度試験を行った結果、1
80゜曲げ試験においてもウェイト部材13の剥離は生
じなかった。
【0028】この異種金属同士の溶接方法では、ウェイ
ト部材13(銅)が、ソール部材12(チタン)に比べ
て熱伝導度、電気伝導度または融点が高い金属とされ、
正電極20は、主電極部20a(銅)とウェイト部材1
3と接触する補助電極部20bとから構成され、補助電
極部20bは、主電極部20aおよび負電極21(銅)
より高電気抵抗の金属(タングステンまたはモリブデ
ン)で形成されているので、抵抗発熱量の大きい補助電
極部20bが負電極21に比べて溶接時に高温状態とな
り、ウェイト部材13をソール部材12より選択的に高
温化させて溶接を行うことができる。
【0029】また、ウェイト部材13側の電極を正電極
20とするとともにソール部材12側の電極を負電極2
1とし、正電極20と負電極21との間に直流電流をパ
ルス状に流して溶接を行うので、発熱が正極側、すなわ
ち熱伝導度等の高いウェイト部材13に集中し、さらに
パルス電流としていることにより、連続させて通電する
場合に比べて温度制御がし易く、ソール部材12が必要
以上に高温化することを抑制することができる。
【0030】さらに、ウェイト固定工程において、ソー
ル部材12と中間材14との溶接およびウェイト部材1
3と中間材14との溶接を同時に行うので、ソール部材
12側およびウェイト部材13側に2種類の高靱性の合
金が同時形成される。また、中間材メッキ工程におい
て、予めウェイト部材13の溶接に供する面に中間材1
4をメッキするので、中間材14を別個に用意する必要
がないとともに溶接時に中間材14が位置ずれすること
もない。
【0031】そして、直流式のスポット溶接機であるた
め、発熱が正極側、すなわちウェイト部材13側に集中
する。このため、熱伝導度および融点が比較的低いチタ
ンで形成されたソール部材12を必要以上に加熱せず
に、銅で形成されたウェイト部材13をさらに高温状態
に発熱させることができる。
【0032】なお、交流によって溶接を行うと、電流方
向が周期的に入れ替わるため、一方の部材を他方より発
熱させることが困難である。また、電流をパルス状に制
御するため、連続通電に比べて材料の温度を制御し易
く、必要以上の温度上昇を抑制して、溶接に係る各材
料、特にTi側の加熱による劣化や酸化を防止しながら
合金化することにより、健全で高い接合強度を得ること
ができる。
【0033】なお、本発明は、次のような実施形態をも
含むものである。 (1)本実施形態では、異種金属同士の溶接方法として
ゴルフクラブヘッドのソール部材とウェイト部材との溶
接に適用したが、他の部材や部品等の溶接に採用しても
構わない。
【0034】(2)溶接する異種金属を、チタンまたは
チタン合金と銅としたが、熱伝導度、電気伝導度や融点
が異なるものであれば他の異種金属同士でも構わない。
例えば、各種Cu合金、W(タングステン)系合金でも
よい。特に、タングステンのように高融点金属の場合に
は、相手材との融点差が2000℃以上に達する事もあ
り、このような高融点金属と他の金属との溶接に適用す
ることにより、信頼性の高い溶接部を得ることができ
る。また、中間材としてニッケルを用いたが、溶接する
異種金属との合金が異種金属同士の合金より高靱性のも
のであれば他の金属を採用しても構わない。例えば、銀
ロー材、純銀、アルミ、ジルコニューム、ニオブ、タン
タル、ハフニュームでもよい。
【0035】(3)中間材をウェイト部材にメッキした
が、ソール部材にメッキしても構わないとともに、ウェ
イト部材およびソール部材の両方にメッキしてもよい。 (4)中間材をメッキにより予めウェイト部材に形成し
たが、ウェイト部材とは別個に中間材を箔状に作製し、
単にソール部材とウェイト部材との間に挟まれた状態に
して溶接してもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。 (1)請求項1記載の異種金属同士の溶接方法によれ
ば、一方の金属が、他方の金属に比べて熱伝導度、電気
伝導度または融点が高い金属とされ、一方側電極は、主
電極部と該主電極部の先端に設けられ前記一方の金属に
接触する補助電極部とから構成され、補助電極部は、主
電極部および他方側電極より高電気抵抗の金属で形成さ
れているので、抵抗発熱量の大きい補助電極部が他方側
電極に比べて溶接時に高温状態となり、一方の金属を他
方の金属より選択的に高温化させて溶接を行うことがで
きる。したがって、熱伝導度、電気伝導度または融点等
の特性の相違を考慮しつつ両異種金属に必要な溶接温度
を適度に得ることが可能となることから、異種金属同士
の適度(脆化合金範囲をさけた)な合金化を図ることが
でき、信頼性が高く良好な溶接を行うことができる。
【0037】(2)請求項2記載の異種金属同士の溶接
方法によれば、一方側電極を正電極とするとともに他方
側電極を負電極とし、一方側電極と他方側電極との間に
直流電流をパルス状に流して溶接を行うので、発熱が正
極側の一方の金属に集中するとともに、連続通電に比べ
て温度制御がし易く、他方の金属が必要以上に高温化す
ることを抑制することができる。したがって、一方の金
属の十分な高温化と他方の金属における劣化の抑制を両
立することができ、これら金属の強固な接合を得ること
ができる。
【0038】(3)請求項3記載の異種金属同士の溶接
方法によれば、一方の金属と他方の金属との間にこれら
金属と異なる金属の中間材を挟んだ状態で溶接を行い、
該中間材は、溶接により形成される一方の金属との合金
および他方の金属との合金がいずれも一方の金属と他方
の金属との合金より高靱性となる金属とされるので、中
間材を介して一方の金属と他方の金属とを強固に接合す
ることができるとともに、高靱性である一方の金属と中
間材との合金および他方の金属と中間材との合金が一方
の金属と他方の金属との間に形成されるので、接合部分
に加わる衝撃をこれら合金および中間材で緩和すること
ができる。したがって、例えば、衝撃が加わりやすいゴ
ルフクラブヘッドにおいて、ソール部に異種金属として
ウェイト部材を溶接しても、剥離等が生じず、高い耐衝
撃性を得ることができる。
【0039】(4)請求項4記載の異種金属同士の溶接
方法によれば、中間材メッキ工程において予め一方の金
属または他方の金属の少なくともいずれか一方の溶接に
供する面に中間材をメッキするので、中間材を別個に用
意する必要がないとともに溶接時における中間材の位置
ずれを防ぐことができる。また、中間材のメッキ厚を所
定の厚さに設定することにより、形成される合金の厚さ
および組成比等を高精度に制御することができる。
【0040】(5)請求項5記載の異種金属同士の溶接
方法によれば、溶接によって一方の金属と他方の金属と
の間に中間材による銅−ニッケル合金およびチタン−ニ
ッケル合金を同時形成することができ、これら合金がチ
タン−銅合金に比べて高い靱性を有するため、高い耐衝
撃性を得ることができる。また、補助電極部が、主電極
部および他方側電極を形成する銅より高電気抵抗である
タングステンまたはモリブデンで形成されているので、
抵抗発熱量の大きい補助電極部によって一方の金属を選
択的に高温化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る異種金属同士の溶接方法の一実
施形態を適用して作製されたゴルフクラブヘッドを示す
斜視図である。
【図2】 本発明に係る異種金属同士の溶接方法の一実
施形態を説明するための溶接時の要部断面図である。
【図3】 本発明に係る異種金属同士の溶接方法の一実
施形態を適用して作製されたゴルフクラブヘッドにおけ
る要部の拡大断面図である。
【図4】 本発明に係る異種金属同士の溶接方法の従来
例を適用して作製されたゴルフクラブヘッドを示す分解
斜視図である。
【符号の説明】
12 ソール部材(他方の金属) 13 ウェイト部材(一方の金属) 14 中間材 20 正電極(一方側電極) 20a 主電極部 20b 補助電極部 21 負電極(他方側電極) TN チタン−ニッケル合金層 CN 銅−ニッケル合金層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱に対する特性が異なる異種金属同士の
    溶接方法において、 前記異種金属のうち一方の金属と他方の金属とを接触さ
    せた状態で一方の金属および他方の金属に一方側電極お
    よび他方側電極をそれぞれ接触させ、 前記一方側電極と前記他方側電極と間に電流を流して前
    記一方の金属と前記他方の金属とを溶接する溶接工程を
    備え、 前記一方の金属は、前記他方の金属に比べて熱伝導度、
    電気伝導度または融点が高い金属とされ、 前記一方側電極は、主電極部と該主電極部の先端に設け
    られ前記一方の金属に接触する補助電極部とから構成さ
    れ、 前記補助電極部は、前記主電極部および前記他方側電極
    より高電気抵抗の金属で形成されていることを特徴とす
    る異種金属同士の溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の異種金属同士の溶接方法
    において、 前記溶接工程は、前記一方側電極を正電極とするととも
    に前記他方側電極を負電極とし、 前記一方側電極と前記他方側電極との間に直流電流をパ
    ルス状に流して溶接を行うことを特徴とする異種金属同
    士の溶接方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の異種金属同士の
    溶接方法において、 前記溶接工程は、前記一方の金属と前記他方の金属との
    間にこれら金属と異なる金属の中間材を挟んだ状態で溶
    接を行い、 該中間材は、溶接により形成される前記一方の金属との
    合金および前記他方の金属との合金がいずれも一方の金
    属と他方の金属との合金より高靱性となる金属とされる
    ことを特徴とする異種金属同士の溶接方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の異種金属同士の溶接方法
    において、 前記溶接工程の前に予め前記一方の金属または前記他方
    の金属の少なくともいずれか一方の溶接に供する面に前
    記中間材をメッキする中間材メッキ工程を備えているこ
    とを特徴とする異種金属同士の溶接方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の異種金属同士の
    溶接方法において、 前記一方の金属は、チタンまたはチタン合金とされ、 前記主電極部および前記他方の金属は、銅とされ、 前記補助電極部は、タングステンまたはモリブデンで形
    成され、 前記中間材は、ニッケルで形成されていることを特徴と
    する異種金属同士の溶接方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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