JP3632658B2 - バグフィルタ装置およびその運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却、加熱、溶融等の各種操作から排出される有害成分を含む排ガスに薬剤を噴霧してパルスジェット式などのバグフィルタ装置を用いて処理する際のバグフィルタ装置ならびにバグフィルタ装置の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ごみ、産業廃棄物を焼却、溶融処理する過程や、これらの処理過程で排出される灰を溶融処理する過程から排出される排ガス、さらには金属精錬工場などでスクラップを予熱、溶解する際に排出される排ガスには、煤塵、HClやSOx等の酸性成分、窒素酸化物、水銀等の重金属、ダイオキシン類およびその前駆物質など、さまざまな有害物質が含まれている。
【0003】
これらの有害物質の内、HClやSOxなどの酸性成分は、中和剤である粉末消石灰を排ガス中に吹き込んで、反応器やバグフィルタで中和反応をさせて排ガスから除去する乾式法が広く用いられている。
また、窒素酸化物であるNOxは、焼却炉内や炉出口においてアンモニアまたは尿素水を噴霧してNOxを選択的に除去する無触媒脱硝法が広く用いられている。さらに必要に応じて窒素酸化物は脱硝触媒を用いた脱硝塔によりアンモニアを噴霧して除去する触媒脱硝法が用いられている。
また、水銀やダイオキシン類は、排ガス中に粉末活性炭を吹き込んで、反応器やバグフィルタで吸着除去する活性炭吹込法が広く用いられている。
【0004】
上記のように、薬剤である消石灰粉や活性炭はバグフィルタ装置の上流側で排ガスに噴霧され、バグフィルタ装置のろ過集塵過程で、排ガス中の有害成分が実質的に除去される。ここで用いるバグフィルタ装置は取扱いの容易性から圧縮空気を間欠的(周期的)にろ布内側より噴射して集塵灰を払い落とすパルスジェット式バグフィルタ装置が一般的である。該バグフィルタ装置は、パルスジェットを複数のろ布に噴射する工程(逆洗)を略一定間隔で全ろ布に順次繰り返す逆洗方式を採用している。
【0005】
バグフィルタ装置の逆洗に関する運転方法として、特開平6−205918号公報に開示されているものは、排ガス中の酸性成分を除去するためのアルカリ中和剤の添加量に基づいて、ダスト払い落とし周期を制御する方法である。
その他、バグフィルタ装置の逆洗方法に係る公知文献として、特開平7−100319号、特開平8−173734号、特開平7−213839号公報等が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に広く採用されている、上述したような一定間隔での逆洗(パルスジェット噴射)では、長期にわたる運転の際、徐々にバグフィルタの入口側、出口側間の差圧(以下、差圧という)が上昇し、ろ布の目詰まりに至ってしまう不具合を生じていた。これを解決するため、差圧が或る一定値以上となったときに、逆洗頻度を上昇させるなどして、差圧を所定範囲に抑える制御も実施されているが、次の問題点を有している。
【0007】
すなわち、差圧が一定値以上(例えば、200mmAq以上)となって初めて逆洗頻度を増加させたとしても、このときすでにろ布の目詰まりが深く進行していることが多く、逆洗頻度を増加させても差圧を回復できない(所定値に維持できない)おそれがあること、あるいは、一時的に差圧が回復したとしても、その後の連続運転の過程で恒常的に差圧を安定して低くすることが困難となる場合が多かった。
【0008】
言い換えると、ろ布の目詰まりがある程度進行してしまった後では、逆洗頻度を増加させても目詰まりを容易には解消できず、その結果、最終的にろ布の著しい目詰まりを誘発してしまう不具合があった。あるいは、著しい目詰まりに到達していなくとも、逆洗頻度を増加させて運転を継続せねばならず、このときのパルスジェット空気(圧縮空気)の消費量は甚大なものとなると同時に、ろ布表面には粉体による一次層(目詰まりを誘発させると考えられる)が多く形成され、反応に多く関与する二次層の割合が極端に少なくなり、有害成分の除去性能が極端に低下してしまう不具合を生じてしまう。
【0009】
一方、上述の特開平6−205918号公報に開示される方法は、排ガス中の酸性成分を除去するためのアルカリ中和剤の添加量に基づいて、ダスト払い落とし周期を制御する方法であるが、バグフィルタろ布の粉体層の厚みには着眼していないので、酸性成分との反応に大きく関与する粉体層厚みを必ずしも一定にできないこと、すなわち、所望の酸性成分除去が必ずしも一定にされていないという問題点があった。また、その他の公知文献である、特開平7−100319号、特開平8−173734号、特開平7−213839号公報の何れにおいても粉体層の厚みについて直接これを推定して制御する方法は開示されておらず、上記と同等の問題を有する。
また、これら4つの文献は、ろ布の目詰まりの開始時点を有効に検知できないため、ろ布の目詰まりの進行を回避または抑制することができないといった上述の問題点を共通して有する。
【0010】
本発明は、酸性成分を一定の除去水準で安定して得ると同時に、ろ布の目詰まりを未然に回避できるバグフィルタ装置およびバグフィルタ装置の運転方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るバグフィルタ装置は、(1) 排ガスに薬剤を噴霧供給して、該薬剤を捕集するとともに、排ガス中の有害成分を除去するバグフィルタ装置において、逆洗条件が制御される逆洗手段と、該逆洗手段を内設し排ガスを浄化するためのバグフィルタ装置本体と、該バグフィルタ装置本体の入口側に設けられ、噴霧量制御手段により制御される、排ガスに薬剤を噴霧するための薬剤噴霧手段と、前記バグフィルタ装置本体の少なくとも出口側に設けられたガス流量検出器、温度検出器、および前記バグフィルタ装置本体の入口側、出口側間の差圧検出器と、該ガス流量検出器、温度検出器、差圧検出器より各発信されるデータ、薬剤噴霧量データおよび初期設定データにより、バグフィルタろ布に堆積する粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を推定演算し、前記逆洗手段に該バグフィルタろ布に堆積する粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を一定にするための制御信号を送信する演算器とを備えたものである。
【0012】
さらに、本発明に係るバグフィルタ装置の運転方法は、次のように構成されたものである。
(2) 排ガスに薬剤を噴霧供給して、該薬剤を捕集するとともに、排ガス中の有害成分を除去するバグフィルタ装置の運転方法において、前記噴霧供給された薬剤がバグフィルタろ布により捕集される量を推定し、さらに該推定した捕集量の値に基づいてバグフィルタろ布に堆積する主として前記薬剤からなる粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を推定し、該推定された前記粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量に基づいて逆洗手段を制御し、前記粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を一定範囲内に制御するものである。
【0013】
(3) 上記(2)のバグフィルタ装置の運転方法であって、前記粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量に対応する標準差圧を予め設定し、運転時におけるバグフィルタ装置本体の入口側および出口側間の差圧が前記標準差圧に対して所定値以上に増加したときをもってバグフィルタろ布の目詰まり開始時点と判断し、前記逆洗手段による逆洗を強化するものである。
【0014】
また、(4) 上記(3)のバグフィルタ装置の運転方法であって、前記逆洗手段による逆先の強化を、パルスジェット空気の噴射圧力を上昇させることにより行うものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
上述のごとく、本発明の要旨の一は、排ガスに薬剤を噴霧してパルスジェット式などのバグフィルタ装置で捕集するとともに排ガス中の有害成分を除去するバグフィルタ装置の運転方法であって、バグフィルタろ布に実質的に捕集される薬剤の量を推定すること、該推定値に基づいてバグフィルタろ布に堆積する粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量(以下、粉体層厚み等という)を推定すること、またこの推定した該粉体層厚み等に基づいて逆洗手段による逆洗を制御し、前記粉体層厚み等を一定範囲内に制御するものであることを要旨としている。
【0016】
ここで、上記粉体層厚み等が一定範囲の上限値以上となったときに、逆洗パルスジェット空気の噴射間隔(以下、単に噴射間隔)を短くし、また下限値以下となったときには、噴射間隔を長くすることにより、粉体層厚みを一定範囲内に制御することが望ましい。但し、パルスジェット噴射圧力(以下、単に噴射圧)を調整することにより、上記を制御してもよい。
【0017】
このように、バグフィルタろ布に捕集される主に薬剤からなる粉体層厚み等を推定し、該粉体層厚み等を一定範囲に制御するので、粉体層内の薬剤の保持量を安定して確保することができ、排ガス中の有害成分(例えば薬剤として消石灰を用いた場合はHClやSOxといった酸性成分)の除去性能を一定範囲内に制御することが可能となる。
【0018】
本発明における排ガス中の有害成分を除去するための薬剤は、HCl、SOx、HF等の酸性成分除去剤として、消石灰、CaCO3 、Na2 CO3 、NaHCO3 等のアルカリ性中和剤が用いられる。また、ダイオキシン類や水銀の除去剤としては、活性炭、活性コークス、ゼオライト、触媒粉などが用いられるが、これらに限定されるものではなく有害成分に対応した各種の薬剤を用いることができる。これら薬剤は粉体状であれば、バグフィルタろ布に到達して粉体層を形成するが、液体状、スラリー状の薬剤であっても、蒸発過程を経て結果としてバグフィルタろ布に粉体として到達する態様のものであればよく、本発明に好適に採用できる。
【0019】
粉体層厚みの推定は、例示する以下の手順にてなされる。薬剤の噴霧量はバグフィルタ装置の出口側の有害成分濃度に基づくフィードバック制御などにより決定され、この噴霧量を薬剤噴霧量としてまず検知する。排ガスに煤塵が含まれる場合は、薬剤噴霧量とともに煤塵濃度を検知してその合計値を採用してもよい。煤塵量は、性能試験時等の煤塵濃度と排ガス量の各実測値から算出し固定値として採用するか、あるいは、焼却状態の関数とし変動値として採用することも可能である。但し、煤塵は有害成分とほとんど反応しないので、煤塵量は考慮せずに薬剤のみの粉体層として評価してもよい。
【0020】
次に、バグフィルタろ布に到達する薬剤等の粉体の割合を予め設定する。このとき、バグフィルタ装置の形状と払い落とし仕様を考慮すると、バグフィルタ装置に導入された粉体(薬剤、煤塵)は必ずしもその100%がろ布に到達するとは言えず、一部はバグフィルタ装置下部のダスト排出部に直接到達することがあるため到達割合を固定値とせずに、粉体粒度による関数としてもよいし、また、ろ過速度による関数として設定してもよい。
【0021】
次に単位ろ布面積に捕集される(到達する)所定時間内における粉体量を算出し、薬剤(および煤塵)のかさ比重より粉体層の厚みを算定する。薬剤は消石灰を用いた場合、反応生成物(CaC12 等)が生成するが、実際の除去率と噴霧量から反応生成物割合を推定して重量および比重を補正して上記を算定してもよい。また、かさ比重は薬剤を代表させて例えば0.5としてもよい。
【0022】
上記の所定時間内とは、パルスジェット噴射による払い落としが全ろ布に一巡する時間を用いるのが実際的である。パルスジェットによる一定時間間隔での通常の逆洗が実施されているので、逆洗が一巡する間にろ布に到達して払い落とされずに残存している粉体量の合計は、到達した粉体の積算値の実質半分の量であることは明らかである。なお、ここで述べた捕集される薬剤の量、粉体層厚み等は、個別のろ布についての非定常的な値を指すものではなく、バグフィルタ装置内の全ろ布の平均値として扱うことが妥当である。
【0023】
逆洗手段の制御は、すでに述べたとおりパルスジェット噴射間隔の調整により代表できる。但し、パルスジェット噴射圧力やパルスジェット噴射時間(パルスジェットを噴射している正味の短い時間)を制御手段として用いてもよい。
次に、一回のパルスジェット噴射で払い落とされる被噴射ろ布の粉体層の割合は、本発明の運転方法においてはほぼ100%と設定して問題ない。但し、この割合は、粉体のろ布への到達量(流入量、捕集量)に対する割合と解した方が正確である。なぜならば、ろ布の粉体層は、運転日数の経過とともに、ろ布側に付着性の強い一次層が形成され、さらにその外側(ガス接触側)には一次層にやがて移行するであろう層がごくわずか存在し、これらの層は通常の逆洗条件では払い落とされないまま、ろ布に堆積し、成長することとなる。
【0024】
このため、通常の逆洗条件では払い落とされないので、ろ布の粉体層の100%を払い落とすとは言えなくなる。また、粉体層厚みが相対的に大きい場合は、パルスジェットの払い落とし効果に粉体の自重落下の効果が加わるため一度のパルスジェット噴射での払い落とし割合がほぼ100%と大きいが、粉体層厚みがごく小さい場合は、粉体の自重が小さいため、払い落とされる割合が100%に到達しない場合がある。このため、粉体層厚みの関数として払い落とされる粉体層の割合を設定してもよい。
【0025】
また、逆洗条件を強化した場合、例えばパルスジェット噴射圧を上昇させて強化する場合、上記の一次層に移行するであろう層の一部または全部が払い落とされるので、この場合は、ろ布に流入する粉体量よりも多い量の粉体が払い落とされることとなり、流入量に対する割合としては100%を越えるということにもなる。このような状況を考慮すると、払い落とし効率を示す割合はろ布に流入(ろ布に到達し捕集される)する量に対して定義するのが好ましい。
【0026】
次に、上記のごとく払い落とし割合を100%とすると、各ろ布列について平均をとると単位ろ布面積に一定時間内に到達する粉体量の半分の量が、計算上、払い落とされずにろ布に残存することとなる。このろ布に残存する粉体量、すなわち、単位ろ布面積あたりの粉体重量より粉体層厚みを算定する。前記払い落とし割合が100%未満の95%とすると、パルスジェット噴射の一巡経過ごとに5%(または以上)だけ、粉体層厚みが増加していくこととなる。
【0027】
上述の払い落とし割合が100%の場合を具体的に示す。
排ガス流量Q40000Nm3 /h、ろ過速度V0.84m/min、排ガス流量あたりの薬剤である消石灰粉(比重0.5)の供給量Wは4.9g/Nm3 、煤塵量は0g/Nm3 (第一集塵機により煤塵除去済み)、パルスジェット噴射間隔Lを10分、ろ布列(パルスジェット噴射管の本数)Hを25列、総ろ布本数n500本、総ろ布面積A1307m2 とし、ろ布に到達しないで直接ダスト排出部に到達する割合k(粉体損失割合)は図4より0.1、[0023]に記載のごとく逆洗が一巡する間にろ布に到達して払いおとされずに残存する平均的な残存粉体量の割合α(約0.5)とすると、25列1巡あたりの単位ろ布面積あたり粉体重量wは、
また、粉体の比重量を0.5×103 Kg/m3 とすれば、粉体層厚みtは、t=0.28/0.5×103 =0.56×10−3 m=0.56 mmとなる。
【0028】
粉体層の厚みtを大きくすること、すなわち、反応に係る薬剤の層の厚みを実質大きくすると、有害成分を含む排ガスが粉体層(薬剤層)を通過する際に、接触路が長くなって接触効率が上昇するので、有害成分除去率を高く維持することができる。なお、本発明者らの調査では、ろ過速度を実際の制御可能な範囲で上昇させても、粉体層の厚みtが一定であれば、有害成分の除去性能はほとんど減少しないことが判明している。すなわち、層を通過する際の接触時間は除去性能に関してあまり問題とならない。
【0029】
上記で例示した粉体層の厚みtは、薬剤(未反応)と反応生成物からなり、噴射間隔Lを2分および20分に変更して算出すると0.11mmおよび1.15mmの値となる。一方、薬剤層(粉体層)の厚みを一定範囲に制御する際の範囲は、0.80〜1.00mmと設定できる。この場合、上限が1.0mm、下限が0.8mmの制御である。
【0030】
薬剤の噴霧量は、処理後の有害成分濃度等により制御されるので、この噴霧量をもとに算定して、1.0mmより大きい場合は1.0mmまたはこれ以下となるように逆洗間隔を算定して逆洗を実施する。また0.8mm未満の場合は、0.8mmまたはこれ以上となるように逆洗間隔を算定して逆洗を実施する。
ここでいう粉体層厚みtとは全ろ布の平均値であり、個別のろ布についての層厚みを表現するものではないことはすでに述べたとおりである。
このように制御すれば、有害成分の反応に係る粉体層の厚みを確実に確保でき、長期にわたり安定した有害成分除去を達成できる。
【0031】
また本発明は、粉体層厚みに対応する標準差圧を予め設定し、運転時におけるバグフィルタ差圧が、前記標準差圧に対して所定値以上の増加となったときに、バグフィルタろ布の目詰まり開始と判断し、逆洗手段による逆洗を強化するように構成している。
すなわち、粉体層厚みに対応した標準差圧を予め設定し、これと実際の運転時における差圧を比較し、後者の差圧が前者に対して所定値以上に上昇したときに、逆洗手段による逆洗を強化、すなわち強化逆洗工程を施行するので、バグフィルタろ布の目詰まりが進行する以前にバグフィルタろ布の目詰まりを回避でき、長期にわたり安定した運転を達成できる。
【0032】
すなわち、ろ布の機械的強度が保たれる範囲内の長期にわたり、ろ布の目詰まりを誘発させることなく、安定した運転が可能となる。同時に、粉体層厚みtを一定範囲に制御するので、有害成分除去性能を安定して高く維持できる。
【0033】
標準差圧の設定は、例えば、ろ布上での粉体(薬剤)の比抵抗(単位m/kg)または抵抗係数(単位1/m)が事前に判明している場合は、計算値として厚みに対応する標準差圧を与えることができる。あるいは稼働当初または安定運転時に、薬剤層厚みに対応するバグフィルタ差圧を検知して、これを標準差圧としてもよい。
具体的な例として、粉体層厚みtが1.0mmのときは標準差圧を30mmAqとし、粉体層厚みtが0.8mmのときには標準差圧を24mmAqと設定することができる。層の厚みtに対して差圧は一般的に比例増加するので、上記のように比例させて設定できる。
【0034】
次に標準差圧に対してバグフィルタ装置の差圧の実測値が所定値以上に増加したときに、バグフィルタろ布の目詰まり開始時点と判断するが、この所定値とは、上記の数値を採用した場合には、20〜50mmAqの範囲の何れかの値を設定できる。ただし、被焼却物や排ガスの性状、噴霧する薬剤の種類、標準差圧の設定方法等により、必ずしも適した値は上記範囲に限られない。所定値を低く設定すると、より安全にろ布の目詰まりを回避できるが、ごく低い値に設定すると、比較的頻繁に逆洗を強化することになり、逆洗用圧縮空気を余分に消費することとなる。
【0035】
一方、所定値を高く設定した場合には、すでに目詰まりが始まっており、さらにその目詰まりが進行増加していく状態にある可能性もあり、相対的に好ましくない。逆洗の強化を実施したあと強化を停止するタイミングは、バグフィルタ差圧が、薬剤層厚みに対応した標準差圧と所定値の合計値以下になればよく、所定値の50%以下、あるいは標準差圧まで回復するまででもよい。逆洗を強化する段階においては、ろ布の目詰まりが進行していないので相対的に短い時間において差圧の回復が可能である。逆洗強化の停止段階では徐々に逆洗条件を緩やかにするようにPID制御を実施してもよい。逆洗の強化が終了すれば、もとの制御、すなわち、薬剤層の厚みを一定とする制御を実施すればよい。
【0036】
次に、逆洗手段による逆洗の強化は、パルスジェット空気の噴射圧力を上昇させることにより施行することが望ましい。ろ布の目詰まりの進行は、ろ布表面の粉体層におけるろ布側に、薬剤および反応生成物による付着性、凝集性の高い一次層が成長することによりなされる。この一次層は、通常の逆洗(パルスジェット噴射)では払い落とされないまま、運転日数の経過とともに、徐々に厚みまたは付着性が増加する性質を有している。通常の逆洗では新規にろ布に到達したものを一定時間後に払い落とすことが可能であるが、この払い落とされるはずの粉体のごく一部は払い落とされないまま粉体層に保持され、やがてその量が多くなって払い落とされないまま粉体層に堆積し、上記の一次層へと移行していくのである。この過程で、バグフィルタ差圧は上昇し、これを標準差圧と比較することにより、逆洗強化の開始時点を判断するのである。
【0037】
パルスジェット噴射圧を上昇させると、上記のごくわずかづつ堆積していく粉体層を払い落とすことが可能であり、噴射圧をさらに上昇させれば、付着性を上昇しつつある一次層の粉体層も払い落としが可能である。但し、一次層が十分成長してしまって固着性を有してしまったあとでは、著しい目詰まりをすでに誘発しているため、パルスジェット噴射圧を上昇させても払い落としをすることができない。
【0038】
しかしながら本発明は、一次層が固着段階に至る以前の、さらには一次層が成長開始する段階で、ろ布の目詰まり開始と判断して、逆洗を強化するのである。この逆洗の強化はすでに説明したようにパルスジェット噴射圧を増加させることが効果的なのである。
逆洗の強化手段として、パルスジェット噴射庄を上昇させる以外に、噴射間隔を短くする方法も挙げられるが、噴射間隔を短くしても、粉体層内で徐々に堆積し付着性を増加させつつある層まで払い落とすことが困難であるので、望ましくない。しかし、若干の効果は得られる。
【0039】
また、その他の方法として、通ガス量を一時的に減少させたり停止させたりして逆洗を実施する方法や、珪藻土などの剥離剤を噴霧する方法も効果的である。しかし、通ガスを減少させたり一時停止するといった面倒な操作や、剥離剤を噴霧する設備を余分に設置することとなり、必ずしも簡便な方法とは言えない。
【0040】
次に、標準差圧およびバグフィルタ差圧は、基準通ガス条件に換算した値を用いることが望ましい。差圧の補正は、例えば定格通ガス量を基準通ガス量(基準通ガス条件)とし、現時点でのガス量を基準ガス量に比例換算して補正差圧とする。バグフィルタろ布を通過する処理ガスのろ過速度(線速度)は通常0.5〜1.5m/minと低速度であるため、はぼ層流となっており、層厚みが一定時では、差圧はガス量にほぼ比例することが判明しているので、補正は比例換算でよい。
【0041】
ここでは通ガス量に着眼して換算したが、温度の負荷変動の大きい場合は、ガスの粘性が変化して差圧も変化するため、温度補正(具体的にはガスの粘性を標準時に換算して差圧を補正)を実施してもよい。この場合は、基準時の通ガス温度に補正する計算を行うことになる。但し、実質の温度変動が少ない場合や簡便手段をとる場合には、通ガス量による前記補正のみで十分である。差圧を基準通ガス条件に補正しないでそのまま用いると、例えば焼却施設で焼却量の負荷変動等によりガス量が多くなった場合、ろ布が目詰まり開始に到達していないにも関わらず、見かけの差圧は上昇してしまい、所定値に達してしまったと不必要に誤認する可能性や、ガス量が少なくなった場合は逆にろ布の目詰まりが実質開始されているにもかかわらず、これを見落としてしまい、目詰まりが進行してしまう可能性を有する。したがって差圧は基準通ガス条件に補正することが望ましい。また、基準ガス条件として、定格時のバグフィルタろ過速度を採用してもよい。
【0042】
次に、粉体層厚みに代えて、単位ろ布面積あたりの粉体重量を用いてこの値を一定範囲として構成してもよい。このことはすでに述べた粉体層厚みの算定方法から明らかなように、各種粉体のかさ比重を考慮していない点を除いて同等であるので、同等に採用することができる。
【0043】
以下、図面を参照して、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態を示す系統図である。
図2は、バグフィルタ装置の構成を示す簡略図である。
図3は、バグフィルタ装置の逆洗手段を説明するための簡略図である。
図4は、ろ過速度と粉体損失割合の関係を示す線図である。
図において、1はバグフィルタ装置、11はバグフィルタ装置本体、12はろ布、13は噴射管、14は電磁弁、15はヘッダ、16はコンプレッサ、17は圧力調整弁、18は圧力ゲージ、21は導入ダクト、22は排出ダクト、23はダスト排出部、24は逆洗手段、25は薬剤吹込口、31は演算器、32は温度検出器、33はガス流量検出器、34は有害成分濃度検出器、35は差圧検出器、36は逆洗手段、37は薬剤噴霧手段、38は噴霧量制御手段、39は逆洗制御信号、である。
なお、図1、図2、図3において、周辺機器や詳細機器は説明の簡略化のため、省略してある。
【0044】
本発明の実施の形態を図1を主として用い詳細説明する。
焼却炉等からの排ガスは、バグフィルタ装置1に導入され、該装置にて排ガス中の煤塵および有害成分が除去されて、清浄ガスとなって排出される。このとき、バグフィルタ装置本体11の入口煙道ダクトには、排ガス中の酸性成分を除去するためのアルカリ剤としての消石灰粉が、薬剤噴霧手段37により空気搬送されて噴霧される。
消石灰の噴霧量は、バグフィルタ装置本体11の出口煙道に設置された有害成分濃度検出器34により連続的に検出されるデータ値に基づいて決定される。噴霧量の決定は、噴霧量制御手段38にてなされ、薬剤噴霧手段37に制御信号を送信して入口煙道に消石灰が噴霧される。このとき必要に応じてバグフィルタ上流側の温度や焼却量を制御信号として用いるフィードフォワード制御が採用される。
噴霧量制御手段38は、同時に、演算器31に消石灰噴霧量信号を送信する。
【0045】
次に、図2、図3を用いてパルスジェット式バグフィルタ装置の概要を説明する。図2において、排ガス導入ダクト21より導入された有害成分を含む排ガスはバグフィルタ装置本体11内に導入され、耐熱ガラス繊維からなるろ布12においてろ過集塵される。このとき、導入ダクト21に設置された薬剤吹込口25より消石灰粉が空気搬送されて噴霧され、噴霧された消石灰粉はバグフィルタ装置本体11内およびろ布12表面にて捕集されるとともに排ガス中の酸性成分を中和反応により除去する。
【0046】
この例では薬剤として消石灰粉を用いたが、噴霧経路をひとつ以上として、排ガス中のダイオキシン類を吸着除去するための活性炭粉を噴霧してもよい。消石灰粉の噴霧量の制御は、出口側濃度の監視によるフィードバック制御としてもよいし、上流側の排ガス温度や焼却量にもとづていフィードフォワード制御を組み合わせてもよい。また、必要となる消石灰粉の噴霧量の計画値は、経験的に判明している消石灰当量比とHCl除去率の関係を用いて、処理対象の濃度を設定すれば、概ね噴霧必要量を決定でき、吹込装置や消石灰サイロの容量を決定できる。
【0047】
また、活性炭吹込量は、例えば0.1g/Nm3 程度でよく、消石灰粉と混合させて噴霧してもよく別経路で噴霧してもよい。ろ布12はガラス繊維を例示したが、その他にフェルト、ポリイミドや表面にフッ素をコーティングしたものなどが用いられ、これらは排ガスの温度や性状により適宜採択される。
【0048】
前述のごとく、ろ布12の表面には、主に薬剤からなる粉体層が形成される。この粉体層において排ガス中の有害成分は効率よく除去されるのである。次にろ布12に堆積した粉体層は、逆洗手段24により逆洗され、ろ布の粉体層は少なくとも一部が払い落とされる。払い落とされた粉体(飛灰)は、下部のダスト排出装置23より系外に排出される。ろ布12を通過した排ガスは、排ガス排出ダクト22を介して系外に排出される。なお、脱硝処理その他の処理が必要な場合は、これらの処理を経てから図示しない煙突から大気放散される。
【0049】
ろ布12の粉体層を払い落とす際の逆洗手投24は、図3に記載したとおりである。図3は、バグフィルタ装置11の上部断面図を示しており、簡単のために、ろ布12を5本×5列とした場合を示す。なお、以下各列の部材には、その部番に各列の添字a〜eを付して表した。図3において、施設内のコンプレッサ16より圧縮空気が、ヘッダ15に供給され、電磁弁14aを開として噴射管13aのろ布に対応する5つの噴射口(図示しない)から圧縮空気が噴射される。このパルスジェット空気により噴射管13aに対応する5つのろ布の粉体層が払い落とされる。
【0050】
電磁弁14aの開放時間は、例えば0.05〜0.5秒程度の短時間であり、2〜6kg/cm2 G程度の圧縮空気が噴射管13aを介して噴射される。
次に、所定の時間(噴射間隔)後に、2列目のろ布へ電磁弁14b、噴射管13bを介して同様にパルスジェットが噴射される。これを順次繰り返すことにより、総てのろ布の粉体層が払い落とされる。この後も同様の操作が繰り返し継続される。なお、ここでは簡単のためにろ布本数などを少な目に記載したが、例えば排ガス量が40,000Nm3 /h程度であれば、ろ布の数は数百本必要となる。1本の噴射管がパルスジェットを噴射するろ布の本数は、5〜20本程度である。
【0051】
また、噴射管の数、すなわち、ろ布の列は5〜50列程度である。図3ではヘッダを1つ設置しているが、複数設置して1つのヘッダに対応する噴射管の数を少な目に設定することもできる。パルスジェット空気の噴射圧は、圧力調整弁17により調整され、圧力ゲージ18に噴射圧が表示される。パルスジェットの噴射間隔(ある列の噴射から次の列の噴射にいたるまでの時間)は、例えば1〜20分程度が採用され、図示しないタイマーにより設定される。
以上のようにパルスジェット式のバグフィルタ装置本体は構成される。
【0052】
次に、再度図1を参照して説明する。例えばタービン流量計からなるガス流量検出器33、例えばK熱電対からなる温度検出器32、例えばイオン電極式測定器からなる有害成分濃度検出器34、およびバグフィルタ装置の入口側と出口側間の差圧(バグフィルタ差圧、実質粉体層の差圧)を計測する例えばデジタルマノメータからなる差圧検出器35などで構成された検出器群により検出された各データ(信号)は、演算器31に送信される。 また、噴霧量制御手段38からの薬剤(消石灰)噴霧量データも同様に演算器31に送信される。
【0053】
演算器31では、上記ガス流量と温度により、上記差圧が基準条件下、例えば定格通ガス条件下に補正され、補正差圧が算定される。また、演算器31には予め初期データとして、粉体層厚み等に対応する標準差圧、ろ過速度に対する粉体の損失割合(バグフィルタろ布に到達しない粉体の割合、図4参照)、薬剤種類に対応するかさ比重、煤塵濃度、総ろ布面積、初期運転時のパルスジェット噴射圧力値、噴射間隔値の各種データが入力されている。
演算器31に送信された消石灰噴霧量、パルスジェット噴射間隔、および初期データにより、主に消石灰粉で構成される粉体層の厚み等が実質連続的に算定される。同時に、この粉体層厚み等が所定の一定範囲となるように、所望の噴射間隔値が算定され、この値が逆洗制御信号39として逆洗手段36に送信され、逆洗(パルスジェット噴射)が実施される。ここでは、上記粉体層厚み等が一定範囲の上限値以上となったときに、逆洗パルスジェット空気の噴射間隔(以下、単に噴射間隔)を短くし、下限値以下のときに、噴射間隔を長くすることにより、粉体層厚み等を一定範囲内に制御することができる。
【0054】
噴射間隔の長短の設定は、逆洗手段36内の設定タイマーの値を短くまたは長くするように自動的に作動させる。このように、バグフィルタろ布に捕集される主に薬剤からなる粉体層の厚み等を推定し、該粉体層の厚み等を一定範囲に制御するので、粉体層内の薬剤の保持量を安定して確保することができ、排ガス中の有害成分(例えば薬剤として消石灰を用いた場合はHClやSOx といった酸性成分)の除去性能を一定範囲内に制御することが可能となる。
【0055】
粉体層厚み等の推定について説明する。演算器31による算出は例えば以下の手順にてなされる。薬剤の噴霧量はバグフィルタ装置出口側の有害成分濃度に基づくフィードバック制御などにより決定され、この噴霧量を薬剤噴霧量としてまず検知する。排ガスに煤塵が含まれる場合は、薬剤噴霧量とともに煤塵濃度を検知してその合計値を採用してもよい。煤塵量は、性能試験時等の煤塵濃度と排ガス量の各実測値から算出し固定値として採用するか、あるいは、焼却状態の関数として変動値として採用してもよい。但し、煤塵は有害成分とほとんど反応しないので、煤塵量は考慮せずに薬剤のみの粉体層として評価してもよい。
【0056】
次に、バグフィルタろ布に到達する薬剤等の粉体の割合を予め設定する。このとき、バグフィルタ装置の形状と払い落とし仕様を考慮すると、バグフィルタ装置に導入された粉体(薬剤、煤塵)は必ずしも100%がろ布に到達するとは言えず、一部は装置下部のダスト排出部に直接到達することがあるため到達割合を固定値とせずに、粉体粒度による関数としてもよいし、ろ過速度による関数として設定してもよい。
【0057】
ここで、図4は、ろ過速度と粉体損失割合(ろ布に到達せずに排出されてしまう粉体の割合)の関係を示す線図である。この関係は、JIS特号の消石灰粉について検討した結果例である。但し、バグフィルタ装置のガス導入部の位置・形状、ろ布の配置態様、薬剤の粒度等により影響されるので、注意が必要である。同図を用いれば、粉体損失割合を排ガス流量(結果的にろ過速度)の関数として与えることが可能であり、より精度の高い粉体層厚み等の推定が可能となる。
【0058】
次に、単位ろ布面積に捕集される(到達する)所定時間内における粉体量を算出し、薬剤(および煤塵)のかさ比重より粉体層厚み等を算定する。薬剤は消石灰を用いた場合、反応生成物(CaC12 等)が生成されるが、実際の除去率と噴霧量から反応生成物割合を推定して重量および比重を補正して上記を算定してもよい。また、かさ比重は薬剤を代表させて例えば0.5としてもよい。上記の所定時間内とは、パルスジェット噴射による払い落としが全ろ布に一巡する時間を用いるのが実際的である。上記では説明を省略し、後述するが、パルスジェットによる一定時間間隔での逆洗を実施しているので、逆洗が一巡する間にろ布に到達して払い落とされずに残存している粉体量の合計は、到達した粉体の積算値のほぼ半分の量であることは明らかである。なお、ここで述べた、捕集される薬剤の量、粉体層厚みは、個別のろ布についての非定常的な値を指すものではなく、バグフィルタ装置内の全ろ布の平均値として扱うことが妥当である。
【0059】
次に、1回のパルスジェット噴射で払い落とされる被噴射ろ布の粉体層の割合は、本発明の運転方法においてはほぼ100%と設定して問題ない。但し、この割合は、粉体のろ布への到達量(流入量、捕集量)に対する割合と解した方が正確である。なぜならば、ろ布の粉体層は、運転日数の経過とともに、ろ布側に付着性の強い一次層が形成され、さらにその外側(ガス接触側)には一次層にやがて移行するであろう層がごくわずか存在し、これらの層は通常の逆洗条件では払い落とされないまま、ろ布に堆積し、成長することとなる。このため、通常の逆洗条件では払い落とされないので、ろ布の粉体層の100%を払い落とすとは言えなくなる。
【0060】
また、粉体層厚みtが相対的に大きい場合は、パルスジェットの払い落とし効果に粉体の自重落下の効果が加わるため一度のパルスジェット噴射での払い落とし割合がほぼ100%と大きいが、粉体層厚みtがごく小さい場合は、粉体の自重が小さいため、払い落とされる割合が100%に到達しない場合がある。このため、粉体層厚みtの関数として払い落とされる粉体層の割合を設定してもよい。
ところで、逆洗条件を強化した場合、例えばパルスジェット噴射圧を上昇させることにより強化した場合、上記の一次層に移行するであろう層の一部または全部が払い落とされるので、この場合は、ろ布に流入する粉体量よりも多い量の粉体が払い落とされることとなり、流入量に対する割合としては100%を越えるということにもなる。このような状況を考慮すると、払い落とし効率を示す割合はろ布に流入(ろ布に到達し捕集される)する量に対して定義した方が好ましい。
【0061】
さらに、図1により説明する。
演算器31にて算定した粉体層厚みに対する予め設定した標準差圧と差圧検出器35から検出されたバグフィルタ差圧を比較し、後者の差圧が前者に対して予め設定した所定値以上に上昇したときに逆洗手段36による逆洗の強化を開始する。逆洗の強化はパルスジェット噴射圧を上昇させることにより実施する。このときパルスジェット噴射圧を上昇させる信号が演算器31から逆洗手段36に送信される。
【0062】
逆洗を強化する際の逆洗制御信号39は、現在、設定し実施しているパルスジェットの噴射圧をさらに上昇させる信号であり、どの程度上昇させるかは予め演算器に入力しておくことが必要である。あるいは、所定値に達したときは、自動制御とせずに、中央制御室や係員にバグフィルタ差圧が標準差圧に対して所定値以上上昇した旨を知らせるように構成し、マニュアル制御としてもよい。
【0063】
現在の噴射圧が例えば2kg/cm2 Gであれば、1.5倍の3kg/cm2 Gとすることができる。噴射圧を上昇させて逆洗を実施する時間は、少なくともろ布全体に一巡する時間(20列で噴射間隔が5分あれば100分間)継続して実施する。その後、差圧の改善が見られるまで、あるいはバグフィルタ差圧が標準差圧と同等値になるまで逆洗強化を実施し、その後、逆洗の強化を解除し、もとの噴射圧に戻す。但し、逆洗強化の解除においては緩やかにもとに戻すべくPID制御を用いてもよいし、もとの条件よりもやや強化した条件、例えば2.5kg/cm2 Gなどに設定してもよい。
【0064】
逆洗制御信号39を受信した逆洗の強化を実施する逆洗手段36は、同手段内の圧力調整弁が噴射圧を上昇するように自動的に作動させる。但し、上述したように、このような自動制御でなく、中央制御室に逆洗強化の表示をさせて、係員によるマニュアル操作としてもよい。
【0065】
次に、標準差圧について述べる。標準差圧の設定は、前述のごとく、ろ布上での粉体(薬剤)の比抵抗(単位m/kg)または抵抗係数(単位1/m)が事前に判明している場合は、計算値として厚みに対応する標準差圧を与えることができる。
あるいは稼働当初または安定運転時に、薬剤層厚みに対応するバグフィルタ差圧を検知して、これを標準差圧としてもよい。例えば、層厚み1.0mmのときに標準差圧を30mmAqとし、層厚み0.8mmのときに標準差圧を24mmAqと設定することができる。層の厚みに対して差圧は一般的に比例増加するので、上記のように比例させて設定できる。次に標準差圧に対してバグフィルタ差圧の実測値が所定値以上の増加となったときに、バグフィルタろ布の目詰まり開始と判断するが、この所定値とは、上記の数値を採用した場合、20〜50mmAqの範囲の何れかの値を設定できる。
【0066】
ただし、被焼却物や排ガスの性状、噴霧する薬剤の種類、標準差圧の設定方法等により、必ずしも適した値は上記範囲に限られない。所定値を低く設定すると、より安全にろ布の目詰まりを回避できるが、ごく低い値に設定すると、比較的頻繁に逆洗を強化することになり、逆洗用圧縮空気を余分に消費することとなる。
一方、所定値を高く設定した場合には、すでに目詰まりが始まっており、さらにその目詰まりが進行増加していく状態にある可能性もあり、相対的に好ましくないことは前述のとおりである。
【0067】
逆洗条件の強化を実施したあと強化を停止するタイミングは、バグフィルタ差圧が、薬剤層厚みに対応した標準差圧と所定値の合計値以下になればよく、所定値の50%以下、あるいは標準差圧まで回復するまででもよい。逆洗条件を強化する段階においては、ろ布の目詰まりが進行していないので、相対的に短い時間において差圧の回復が可能である。逆洗強化の停止段階では徐々に逆洗条件を緩やかにするようにPID制御を実施してもよい。逆洗の強化が終了すれば、もとの制御、すなわち、薬剤層の厚みを一定とする制御を実施すればよい。
逆洗手段による逆洗条件の強化は、パルスジェット空気の噴射圧力を上昇させることによりなすことが望ましい。
【0068】
ろ布の目詰まりは、ろ布表面の粉体層におけるろ布側に、薬剤および反応生成物による付着性、凝集性の高い一次層が成長することにより進行する。この一次層は、通常の逆洗(パルスジェット噴射)では払い落とされないまま、運転日数の経過とともに、徐々に厚みまたは付着性が増加する性質を有している。通常の逆洗工程では新規にろ布に到達したものを一定時間後に払い落とすことが可能であるが、この払い落とされるはずの粉体のごく一部は払い落とされないまま粉体層に保持され、やがてその量が多くなって払い落とされないまま粉体層に堆積し、上記の一次層へと移行していくのである。この過程で、バグフィルタ差圧は上昇し、これを標準差圧と比較することにより、逆洗強化の開始を判断するのである。
【0069】
パルスジェット噴射圧を上昇させることにより、上記のごくわずかづつ堆積していく粉体層を払い落とすことが可能である。噴射圧をさらに上昇させれば、付着性を上昇しつつある一次層の粉体層をも払い落としが可能である。但し、一次層が十分成長してしまって固着性を有してしまったあとでは、著しい目詰まりをすでに誘発しているため、パルスジェット噴射圧を上昇させても払い落としをすることができない。しかるに本発明では、一次層が固着段階に至る以前の、さらには一次層が成長開始する段階で、ろ布の目詰まり開始と判断して、逆洗を強化するのである。この逆洗条件の強化はすでに説明したようにパルスジェット噴射庄を増加させることが効果的なのである。
【0070】
逆洗条件の強化手段として、パルスジェット噴射圧を上昇させる以外に、噴射間隔を短くする方法も挙げられるが、噴射間隔を短くしても、粉体層内で徐々に堆積し付着性を増加させつつある層まで払い落とすことが困難であるので、望ましくない。しかし、若干の効果は得られる。また、その他の方法として、通ガス量を一時的に減少させたり停止させて逆洗を実施する方法や、珪藻土などの剥離剤を噴霧する方法も効果的であるが、通ガスを減少させたり一時停止するといった面倒な操作や、剥離剤を噴霧する設備を余分に設置することとなり、必ずしも簡便な方法とは言えない。
【0071】
次に、標準差圧およびバグフィルタ差圧は、基準通ガス条件に換算した値を用いることが望ましい。差圧の補正は、例えば定格通ガス量を基準通ガス量(基準通ガス条件)とし、現時点でのガス量を基準ガス量に比例換算して補正差圧とする。バグフィルタろ布を通過する処理ガスのろ過速度(線速度)は、通常0.5〜1.5m/minと低速度であるため、ほぼ層流となっており、粉体層厚みが一定時では、差圧はガス量にほぼ比例することが判明しているので、補正は比例換算でよい。
【0072】
ここでは通ガス量に着眼して換算したが、温度の負荷変動の大きい場合は、ガスの粘性が変化して差圧も変化するため、温度補正(具体的にはガスの粘性を標準時に換算して差圧を補正)を実施してもよく、この場合は基準時の通ガス温度に補正する計算を行うことになる。但し、実質の温度変動が少ない場合や簡便手段をとる場合は、通ガス量による前記補正のみで実質的に十分である。
【0073】
差圧を基準通ガス条件に補正しないでそのまま用いると、例えば焼却施設で焼却量の負荷変動等によりガス量が多くなった場合、ろ布が目詰まり開始に到達していないにもかかわらず、見かけの差圧は上昇してしまい、所定値に達してしまったと不必要に誤認したり、ガス量が少なくなった場合は逆にろ布の目詰まりが実質開始されているにもかかわらず、これを見落としてしまい、目詰まりが進行してしまうおそれがある。したがって差圧は基準通ガス条件に補正することが望ましい。また、基準ガス条件として、定格時のバグフィルタろ過速度を採用してもよい。
【0074】
また、粉体層厚みに代えて、単位ろ布面積あたりの粉体重量を用いてこの値を一定範囲として構成してもよい。このことはすでに述べた粉体層厚みの算定方法からも明らかなように、各種粉体のかさ比重を考慮していない点を除いて同等であり、同等に採用することができることは前述のとおりである。
【0075】
本発明における排ガス量、温度、差圧などの検出値は、30秒間隔など、実質連続的に採取することが望ましく、演算器にて演算する際は、これらの移動平均値を用いることが、制御の安定性が得られるので好ましい。
以上詳述したように、本発明に係る制御を実施すれば、ろ布表面の主に薬剤からなる粉体層厚み等を一定範囲に制御するので、有害成分除去性能を高い水準で安定して維持することができる。また、粉体層厚みに対応した標準差圧を予め設定し、これと実際の運転時における差圧を比較し、後者の差圧が前者に対して所定値以上上昇したときに、逆洗手段による逆洗条件を強化したので、バグフィルタろ布の目詰まりが進行する以前にバグフィルタろ布の目詰まりを回避でき、長期にわたり安定した運転を達成できる。すなわち、ろ布の機械的強度が保たれる範囲内において長期にわたり、ろ布の目詰まりを誘発させることなく、安定した運転が可能となる。
【0076】
また、本発明は、排ガスの種類として、例えば、都市ごみ、産業廃棄物を焼却、溶融処理する過程や、これらの処理過程で排出される灰を溶融処理する過程から排出される排ガス、さらには金属精錬工場などスクラップを予熱、溶解する際に排出される排ガスに採用できるが、これに限定されるものでない。
【0077】
ここで、HCl濃度に対するSOx 濃度の比率が1割以上で消石灰粉を噴霧して処理する廃棄物焼却施設の排ガス、集塵後すなわち焼却由来の煤塵を含まない排ガスに消石灰粉を噴霧してバグフィルタで反応集塵する際の排ガス(二段集塵における後段側の排ガス)、酸性成分の当量比または当量比以下の少量にて消石灰を噴霧してバグフィルタで反応集塵する際の排ガス(規制値の緩い施設または後段に湿式処理を備える施設の排ガス)、都市ごみ等廃棄物や焼却残査や飛灰を溶融する施設から排出される重金属や塩類からなる微粉煤塵を多く含む排ガス、の反応集塵においては、ろ布の目詰まりを誘発する傾向が高いことが判明しているが、これらに対して本発明を適用すれば、より顕著な本発明の効果を得ることができる。
【0078】
また、本発明は主として、パルスジェット式バグフィルタによるバグフィルタ装置およびその運転方法を例示して説明したが、本発明は逆風式、振動式、リバースジェット式の各種バグフィルタであっても採用することが可能であり同様の効果が得られる。
また、本発明における排ガス中の有害成分を除去するための薬剤は、HCl、SOx、HF等の酸性成分除去剤として、消石灰、CaCO3 、Na2 CO3 、NaHCO3 等のアルカリ性中和剤が用いられ、またダイオキシン類や水銀の除去剤として、活性炭、活性コークス、ゼオライト、触媒粉が用いられるが、これらに限定されるものではなく、有害成分に対応した各種薬剤が適用可能である。これら薬剤は粉体状であれば、バグフィルタろ布に到達して粉体層を形成するが、液体状、スラリー状の薬剤であっても、蒸発過程を経て結果としてバグフィルタろ布に粉体として到達する態様であればよく、本発明を好適に採用でき、本発明の作用・効果を得ることができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明は、ろ布表面の主として薬剤からなる粉体層厚み等を常時一定範囲内に制御することができることにより、有害成分除去性能を高い水準で長期間安定して維持することができる。
また、本発明は、粉体層厚み等に対応した標準差圧を予め設定し、これと運転時における実際の差圧を比較し、この差圧が該標準差圧に対して所定値以上上昇した時に、逆洗手段による逆洗を強化するようにしたことにより、バグフィルタろ布の目詰まりが進行する以前にバグフィルタろ布の目詰まりを回避することができ、ろ布の機械的強度がたもたれる範囲の長期にわたり、ろ布の目詰まりを誘発させることなく、安定した運転をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す系統図である。
【図2】バグフィルタ装置の構成を示す簡略図である。
【図3】バグフィルタ装置の逆洗手段を説明するための簡略図である。
【図4】ろ過速度と粉体損失割合の関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 バグフィルタ装置、11 バグフィルタ装置本体、12 ろ布、13 噴射管、14 電磁弁、15 ヘッダ、16 コンプレッサ、17 圧力調整弁、18 圧力ゲージ、21 導入ダクト、22 排出ダクト、23 ダスト排出部、24 逆洗手段、25 薬剤吹込口、31 演算器、32 温度検出器、33ガス流量検出器、34 有害成分濃度検出器、35 差圧検出器、36 逆洗手段、37 薬剤噴霧手段、38 噴霧量制御手段、39 逆洗制御信号。
Claims (4)
- 排ガスに薬剤を噴霧供給して、該薬剤を捕集するとともに、排ガス中の有害成分を除去するバグフィルタ装置において、
逆洗条件が制御される逆洗手段と、
該逆洗手段を内設し排ガスを浄化するためのバグフィルタ装置本体と、
該バグフィルタ装置本体の入口側に設けられ、噴霧量制御手段により制御される、排ガスに薬剤を噴霧するための薬剤噴霧手段と、
前記バグフィルタ装置本体の少なくとも出口側に設けられたガス流量検出器、温度検出器および前記バグフィルタ装置本体の入口側、出口側間の差圧検出器と、
該ガス流量検出器、温度検出器、差圧検出器より各発信されるデータ、薬剤噴霧量データおよび初期設定データにより、バグフィルタろ布に堆積する粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を推定演算し、前記逆洗手段に該バグフィルタろ布に堆積する粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を一定にするための制御信号を送信する演算器とを備えたことを特徴とするバグフィルタ装置。 - 排ガスに薬剤を噴霧供給して、該薬剤を捕集するとともに、排ガス中の有害成分を除去するバグフィルタ装置の運転方法において、
前記噴霧供給された薬剤がバグフィルタろ布により捕集される量を推定し、さらに該推定した捕集量の値に基づいてバグフィルタろ布に堆積する主として前記薬剤からなる粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を推定し、該推定された前記粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量に基づいて逆洗手段を制御し、前記粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量を一定範囲内に制御することを特徴とするバグフィルタ装置の運転方法。 - 前記粉体層厚みまたは単位ろ布面積あたりの粉体重量に対応する標準差圧を予め設定し、運転時におけるバグフィルタ装置本体の入口側および出口側間の差圧が前記標準差圧に対して所定値以上に増加したときをもってバグフィルタろ布の目詰まり開始時点と判断し、前記逆洗手段による逆洗を強化することを特徴とする請求項2記載のバグフィルタ装置の運転方法。
- 前記逆洗手段による逆洗の強化は、パルスジェット空気の噴射圧力を上昇させることにより行うことを特徴とする請求項3記載のバグフィルタ装置の運転方法。
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