JP2002079019A - 冷却部を備えたバグフィルタ装置 - Google Patents

冷却部を備えたバグフィルタ装置

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JP2002079019A
JP2002079019A JP2000269572A JP2000269572A JP2002079019A JP 2002079019 A JP2002079019 A JP 2002079019A JP 2000269572 A JP2000269572 A JP 2000269572A JP 2000269572 A JP2000269572 A JP 2000269572A JP 2002079019 A JP2002079019 A JP 2002079019A
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cooling
exhaust gas
bag filter
water
filter device
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Keizo Hamaguchi
敬三 浜口
Hiroshi Shimizu
浩 清水
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E20/30Technologies for a more efficient combustion or heat usage

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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、別に必要とした水噴霧式の減温塔等の
排ガス冷却装置を省略でき、この排ガス冷却装置に要し
ていた敷地面積を不要とするので、大幅な省スペース化
が図れ、排ガス処理設備のイニシャルコストを大幅に低
減できる。 【解決手段】 煤塵を含む排ガスを冷却し、集塵するバ
グフィルタ装置において、バグフィルタ装置本体3と、
バグフィルタ装置本体3内に設けられた複数のろ布4か
らなる集塵部1と、集塵部1の下方部のバグフィルタ装
置本体3内に設けられた冷却部2とを備えている。冷却
部2は、前記排ガスを冷却する冷却手段としての間接熱
交換器11と冷却空間8とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、焼却、加熱、溶
融等の各種操作から排出される煤塵を含む排ガスを集塵
処理するためのバグフィルタ装置、特に、装置の小型化
を図ることができる、冷却部を備えたバグフィルタ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼却炉等から排出された800℃以上の
高温排ガスは、ボイラやエコノマイザ等の熱エネルギー
回収手段を経て、例えば、250〜350℃に冷却さ
れ、続いてダイオキシンの発生の少ない200℃以下の
温度に水噴霧式の減温塔により冷却され、そして、反応
集塵装置であるバグフィルタに導入されていた。ここ
で、反応集塵とは、排ガスにHCl等の酸性成分やダイ
オキシン等の微量有害成分が含まれる場合に、消石灰や
活性炭を排ガスに添加し、排ガスに含まれる煤塵と共に
集塵する過程で、前記有害成分を除去する方式を指す
が、排ガスに有害成分を含まない場合は、バグフィルタ
は単に集塵装置として機能する。
【0003】何れにしても、従来は、排ガスをバグフィ
ルタに適した温度に冷却するための減温塔と、少なくと
も集塵を行うバグフィルタが、別個の装置としてそれぞ
れ配置されていた。
【0004】以下に、図面を参照しながら、従来の焼却
施設の排ガス処理工程の一例、および、排ガス処理工程
における従来の排ガスの冷却と集塵装置の一例を説明す
る。
【0005】図8は、従来の焼却施設の排ガス処理工程
の一例を示すフロー図、図9は、従来の排ガスの冷却お
よび集塵装置の一例を示す概略縦断面図である。
【0006】先ず、従来の焼却施設の排ガス処理の一例
を、図8を参照しながら説明する。
【0007】焼却炉131から排出された800℃以上
の高温排ガスは、ボイラ132や図示しないエコノマイ
ザ等の熱エネルギー回収手段を経て、例えば、250〜
350℃の温度に冷却され、続いてダイオキシンの発生
の少ない200℃以下の温度に水噴霧式の減温塔102
により冷却され、そして、反応集塵装置であるバグフィ
ルタ装置101に導入される。
【0008】ここで、反応集塵とは、上述したように、
排ガスにHCl等の酸性成分やダイオキシン等の微量有
害成分が含まれる場合に、消石灰や活性炭を排ガスに添
加し、排ガスに含まれる煤塵と共に集塵する過程で、前
記有害成分を除去する方式を指すが、排ガスに有害成分
を含まない場合は、バグフィルタ装置101は、単に集
塵装置として機能する。
【0009】反応集塵をする場合は、薬剤供給機135
により、消石灰や活性炭が空気輸送手段等により排ガス
中に供給され、バグフィルタ装置101の集塵過程で、
排ガス中の酸性成分やダイオキシン類が除去される。バ
グフィルタ装置101を経た排ガスは、必要に応じて脱
硝触媒塔133に導入されて、排ガス中の窒素酸化物が
除去された後、煙突134を介して大気放散される。
【0010】次に、従来の排ガスの冷却および集塵装置
の一例を、図9を参照しながら説明する。
【0011】従来の排ガスの冷却と集塵装置は、バグフ
ィルタ装置101と、バグフィルタ装置101に適した
例えば、200℃以下の温度に排ガスを冷却するための
減温塔103とから構成されている。減温塔102に導
入される排ガスは、例えば、250℃程度であり、塔上
部に設置した水噴霧式のスプレーノズル112により霧
化した水滴が排ガス中に噴霧され、噴霧水の蒸発潜熱に
より排ガスが200℃以下の所定温度に冷却される。減
温塔102は、廃水を生じないように完全蒸発を意図す
るので、減温塔102の排ガス滞留時間は、例えば、5
〜15秒の範囲となるように装置容量が予め設定されて
いる。
【0012】減温塔102を経た排ガスは、必要に応じ
て、消石灰や活性炭等の薬剤が薬剤供給機135により
排ガス中に供給され、バグフィルタ装置101に導入さ
れ、バグフィルタ装置101内の複数の円筒状ろ布10
4によって排ガス中の煤塵と薬剤とが集塵され、同時に
排ガス中の有害成分が除去される。集塵されたバグフィ
ルタ装置101内のダストは、ダスト排出部109から
バグフィルタ装置101外に排出される。バグフィルタ
装置101は、ろ布104の表面での有害成分除去効
率、および、ろ布104の上方に設けられた集塵灰払い
落とし手段としての空気噴射管121による集塵灰払い
落とし効率を維持できるように例えば、ろ過速度は、
1.0m/min以下の低ろ過速度で運転され、このろ
過速度に相当するように複数のろ布104が予め設置さ
れる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の排ガスの冷却と集塵装置は、排ガスを冷却するための
減温塔およびバグフィルタ装置がそれぞれ別個の装置と
して配置されていたので、これら装置の設置に要する敷
地面積は甚大なものとなっていた。即ち、大きな設置面
積を要するので、排ガス処理設備のイニシャルコストが
甚大となる問題点を生じていた。
【0014】また、排ガスを水噴霧により200℃以下
の温度に冷却する減温塔は、スプレーノズルにより霧化
した水滴を蒸発させて廃水を生じさせずに排ガスを冷却
させるので、噴霧水滴が十分微細でない場合や排ガスの
冷却温度が150℃と低い場合には、水滴の完全蒸発に
例えば、5〜15秒程度の排ガス滞留時間を要し、これ
相当の容積と敷地面積とを必要としていた。
【0015】また、排ガスを反応集塵するバグフィルタ
装置は、反応効率および集塵灰の払い落とし効率の確保
のために、ろ過速度を例えば、1.0m/min程度ま
たはこれ以下と小さく設定することが多いので、ろ布本
数が多くなり、これ相当の敷地面積を必要としていた。
【0016】このように、減温塔およびバグフィルタ装
置は、単独装置としても、敷地面積をより多く確保せざ
るを得ない状況にあり、上述の敷地面積増大によるイニ
シャルコスト増大の問題がより顕著になってきた。
【0017】従って、この発明は、ダイオキシンの発生
を抑制しながら、上記の甚大な敷地面積を低減し、装置
の小型化が達成可能な冷却・集塵一体型のバグフィルタ
装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
煤塵を含む排ガスを冷却し、集塵するバグフィルタ装置
において、複数のろ布からなる集塵部の下部に、前記排
ガスを冷却する冷却手段と冷却空間とからなる冷却部と
を配設したことに特徴を有するものである。
【0019】請求項2記載の発明は、前記冷却手段は、
前記冷却空間内に設けられた、冷却媒体を流通させる間
接熱交換器からなることに特徴を有するものである。
【0020】請求項3記載の発明は、前記冷却手段は、
前記冷却部の外壁に設けられた、噴霧水滴のザウター平
均径が80μm以下または最大水滴径が160μm以下の
水を噴霧するスプレーノズルからなることに特徴を有す
るものである。
【0021】請求項4記載の発明は、前記冷却手段は、
前記冷却部の外壁に設けられた、水の沸点以上の熱水を
噴霧するスプレーノズルからなることに特徴を有するも
のである。
【0022】請求項5記載の発明は、前記熱水は、14
0℃以上の温度または3.5kgf/cm2以上の圧力
を有することに特徴を有するものである。
【0023】請求項6記載の発明は、前記スプレーノズ
ルは、前記冷却部の外壁に所定間隔をあけて複数設けら
れていることに特徴を有するものである。
【0024】請求項7記載の発明は、前記ろ布に堆積し
た集塵灰の払い落とし手段を備え、前記払い落とし手段
によって集塵灰の払い落としを一定間隔毎に順次実施す
る際に、集塵灰の払い落としを実施するろ布近傍の前記
スプレーノズルからの水噴霧を、集塵灰の払い落としが
完了するまでの間、一時的に停止させる操作を、全ての
前記ろ布および前記スプレーノズルについて順次実施す
ることに特徴を有するものである。
【0025】請求項8記載の発明は、前記冷却空間は、
前記冷却空間内での前記排ガスの滞留時間が2から10
秒の範囲内となる大きさを有していることに特徴を有す
るものである。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、この発明のバグフィルタ装
置を、図面を参照しながら説明する。
【0027】図1は、冷却空間内の冷却手段を模式的に
示した、この発明のバグフィルタ装置を示す概念図、図
2は、この発明のバグフィルタ装置の一例を示す概略縦
断面図、図3は、この発明の別のバグフィルタ装置を示
す概略縦断面図、図4は、この発明の更に別のバグフィ
ルタ装置を示す概略縦断面図、図5は、図1のA−A線
概略断面図、図6は、最大水滴径およびザウター平均径
と水滴の蒸発時間との関係を示すグラフ、そして、図7
は、一流体式スプレーノズルの噴射圧力と噴霧水滴のザ
ウター平均径との関係を示すグラフである。
【0028】図1から図5において、1は、集塵部、2
は、冷却部、3は、バグフィルタ装置本体、4は、ろ
布、5は、排ガス導入ダクト、6は、排ガス排出ダク
ト、7は、冷却手段、8は、冷却空間、9は、ダスト排
出部、11は、冷却手段としての間接熱交換器、12
は、スプレーノズル(冷水噴霧)、13(13a〜13
f)は、スプレーノズル(熱水噴霧)、14は、冷水供
給管、15は、空気供給管、16は、熱水供給管、21
(21a〜21L)は、噴射管、22(22a〜22
L)は、電磁弁、23は、噴射管に付属の噴射口、24
は、へッダーである。
【0029】図1は、煤塵を含む排ガスを冷却し、集塵
する際に、複数のろ布からなる集塵部の下方部に、排ガ
スを冷却する冷却手段と冷却空間とからなる冷却部をバ
グフィルタ装置本体内に配設した、この発明のバグフィ
ルタ装置を示す概念図である。
【0030】排ガス導入ダクト5から例えば、250℃
の排ガスが導入され、この排ガスは、間接熱交換手段、
スプレーノズルによる水噴霧手段等の排ガス冷却手段7
により、冷却空間8を滞留する間に、ダイオキシンの発
生の少ない200℃以下の温度例えば、180℃に冷却
され、冷却された排ガスは、その上方部に位置する複数
の円筒状ろ布4からなる集塵部1に導入されて、排ガス
中の煤塵が集塵される。煤塵が除去された排ガスは、排
ガス排出ダクト6を経て、別途、脱硝処理等がなされ
る。
【0031】また、図示しないが、排ガス中にHCl、
SOx等の酸性成分や、ダイオキシン等の有機ハロゲン
化合物を含む場合は、必要に応じて、これら有害成分を
除去するための薬剤として消石灰や活性炭等が選ばれ
て、薬剤供給機(図示せず)により排ガス中に噴霧さ
れ、ろ布4の集塵過程で前記有害成分が除去されるよう
に構成してもよい。
【0032】薬剤を噴霧する位置は、排ガス導入ダクト
5でも良いし、冷却部2のバグフィルタ装置本体3の外
壁でもよく、適宜設定されるものとする。一方、ろ布4
で集塵された集塵灰は、パルスジエット噴射管21から
の高圧空気により払い落としされ、払い落とされた集塵
灰は、ダスト排出部9からバグフィルタ装置本体3外に
排出され、別途処理がなされる。
【0033】このように、複数のろ布4からなる集塵部
1の下方部に、排ガスを冷却する冷却部2を配設したの
で、従来、別に必要とした水噴霧式の減温塔等の排ガス
冷却装置を省略でき、この排ガス冷却装置に要していた
敷地面積を不要とすることができるので、大幅な省スペ
ース化が図れ、排ガス処理設備のイニシャルコストを大
幅に低減できる。
【0034】また、排ガスの冷却手段により、排ガスを
200℃以下、望ましくは180℃以下の温度に冷却す
れば、ダイオキシンの発生を抑制できると共に、消石灰
を排ガスに添加している場合は、HCl等の酸性成分の
除去効率を上昇させることができる。
【0035】図2は、図1冷却手段7が、集塵部1の下
部の冷却空間2内に設置され、冷却媒体を流通させる間
接熱交換器11とした、この発明の別のバグフィルタ装
置を示す概略縦断面図である。図1と同一構成の部分の
説明は省略する。
【0036】冷水、冷空気、その他冷却媒体を冷却管に
流通させる間接熱交換器11を冷却手段7とし、この冷
却手段7をバグフィルタ装置本体3内の冷却部2に設置
させ、間接的に排ガスと熱交換することにより、排ガス
を冷却する。排ガス冷却性能は、一般に冷却管延べ面積
(熱交換有効面積)および冷却媒体の温度、種類によっ
て決定され、所定の排カス温度を達成できるよう、これ
らは適宜設定される。
【0037】ろ布4の集塵灰は、一定時間ごとに払い落
としされるので、間接熱交換器11の冷却管に前記集塵
灰が付着するが、定期点検時に付着灰を取り除くか、蒸
気式または空気式のスートブロー装置をバグフィルタ装
置本体3の外壁に設置し、一定時間ごとに付着灰の払い
落としを行っても良い。
【0038】このように、冷却手段として、冷水、冷空
気、その他冷却媒体を冷却管内部に流通させる間接熱交
換器11を用いて排ガスを冷却するので、従来型の水噴
霧式のスプレーノズルを用いた際の未蒸発水滴が集塵部
のろ布に到達して、ろ布を濡らしてしまう不具合発生の
危険性を回避することができる。勿論、請求項1記載の
発明と同様の作用および効果が得られる。
【0039】図3は、図1の冷却手段7が、バグフィル
タ装置本体3(冷却部2)の外壁に設置され、噴霧水滴
のザウター平均径が80μm以下または最大水滴径が1
60μm以下となる水噴霧式のスプレーノズルで、特
に、冷水と共に空気を同時に噴霧する二流体式スプレー
ノズル12とした、この発明の更に別のバグフィルタ装
置を示す概略縦断面図である。図1と同一構成の部分の
説明は省略する。
【0040】冷水供給管14と空気供給管15とは、ス
プレーノズル12に連結され、冷水と空気とはそれぞれ
所定噴霧圧で噴霧され、所定の排ガス温度の冷却に必要
な所定量の水量が噴霧される。図3では、噴霧水、噴霧
空気の圧力ゲージ、流量計、逆止弁等の表記を省略した
が、これらは適宜設置される。スプレーノズル12は、
噴霧水摘のザウター平均径が80μm以下または最大水
滴径が160μm以下となる噴霧性能を有するものを使
用する。
【0041】さて、噴霧水滴は、水滴径の大きさに関し
て分布を持ち、例えば、ロジンラムラー分布、片対数分
布、ときに正規分布等で近似することが可能である。水
滴径の測定は、レーザードップラー法(非接触法)や従
来からの液浸法(直接採取法)によって行うが、既成の
スプレーノズルの場合は、ザウター平均径等の各種性能
が表示されていることが多い。また、蒸発は水滴表面で
なされるので、面積に重みをおいたザウター平均径、即
ち、面積平均径がしばしぱ採用される。ザウター平均径
(面積平均径)は、D32と記載されることが多く、Σ
(nd3)/Σ(nd2)で算出される。ザウター平均径
が小さいと単位質量あたりの外表面積が大きくなるの
で、蒸発速度が速くなり、蒸発時間が短くなる。
【0042】次に、最大水滴径は、液浸法の場合は有限
個の調査であるので、採取した水滴で最も大きい水滴径
を採用すれば良く、上記の各種分布(重量または体積基
準)で近似した場合は、ふるい上1%相当径を採用すれ
ば良い。水滴径が大きいほど、蒸発に要する時間が長い
ので、噴霧水滴全体が完全に蒸発するまでの時間の算定
は、しばしば最大水滴径によってなされる。即ち、最大
水滴径が小さいほど、蒸発時間が短くて済み、排ガス滞
留時間を少なくできる。
【0043】本発明者等の独自の調査によれば、スプレ
ーノズルによる噴霧水滴に関して、ザウター平均径と最
大水滴径とは、1:1.5〜1:3の範囲内にあること
が判明しているので、ザウター平均径および最大水滴径
の一方のみが判明すれば、もう一方はある程度予測でき
る。
【0044】ここで、図6は、本発明者等の調査結果の
一例を示す図で、最大水摘径と水滴蒸発時間(水滴径分
布、排ガス組成等を考慮した一次元流れ場での解析結
果)との関係を示すグラフである。右の縦軸は、最大水
滴径に対しザウター平均径が1/2の場合を示してい
る。
【0045】同図から明らかなように、最大水滴径また
はザウター平均径が小さくなると、水滴の蒸発時間が短
くなることと、排ガスの冷却温度が低くなると蒸発時間
が長くなることが分かる。最大水滴径が160μm(ザ
ウター平均径80μm)のときに、180℃冷却とする
と、水滴蒸発時間は、約2秒、150℃冷却とすると、
約3秒必要であることが判明した。ここで示した水滴蒸
発時間は、排ガス流れに偏りのない安定場での蒸発時間
であるので、実装置における排ガス冷却に必要な排ガス
の滞留時間の算定には、この値に安全係数として1.5
〜3程度乗ずる必要がある。
【0046】また、本発明者等の上記とは別の実施調査
では、ザウター平均径が80μm超の100μm、最大平
均径が160μm超の220μmのスプレーノズルを用い
たときに、集塵部1のろ布4が濡れ面を形成して、払い
落としに支障を生ずる場合が発生した。しかしながら、
ザウター平均径を80μmおよびこれ以下、最大水滴径
を160μmおよびこれ以下としたときに、ろ布4に濡
れ面を形成する不具合は生じなかった。
【0047】計算による水滴の蒸発時間は、水滴径の変
化と共に比較的リニアに変化するが、ろ布に濡れ面を発
生するかしないかは、上記結果から限界点があると判明
した。即ち、ろ布に濡れ面を形成させない限界点とし
て、ザウター平均径80μmまたは最大水滴径160μm
を採択した。
【0048】このように、冷却手段として、噴霧水滴の
ザウター平均径が80μm以下または最大水滴径が16
0μm以下となる水噴霧式のスプレーノズルを用いて排
ガスを冷却するので、微細な水滴であるため、冷却温度
が200℃以下の低温であっても、ごく短い蒸発時間で
水滴が完全蒸発し、もって排ガスを短時間で冷却するこ
とができ、未蒸発水滴が集塵部のろ布に到達してろ布を
濡らしてしまう不具合発生の危険性を回避することがで
きる。勿論、請求項1記載の発明と同様の作用が得られ
る。
【0049】図4は、図1の冷却手段7が、バグフィル
タ装置本体(冷却部2)の外壁に設置され、水の沸点以
上の熱水を噴霧するスプレーノズルとした、この発明の
バグフィルタ装置を示す概略縦断面図である。図1と同
一構成部分の説明は省略する。
【0050】付帯施設の高圧蒸気、または外部加熱手段
等により製造した100℃以上の熱水は、図示しない熱
水タンクに貯留され、熱水供給管16を介して、これに
連結した一流体スプレーノズル13により冷却空間8で
ある排ガス中に噴霧される。熱水は、100℃以上であ
るが、蒸発潜熱が大きいので、排ガスを冷却することが
でき、100℃以上且つ1kgf/cm2の圧力である
ことにより、ノズル先端で噴霧される際に、フラッシュ
蒸発作用等により、瞬時に微細な水滴が得られ、排ガス
冷却効率を高める作用がある。なお、図4では、熱水の
圧力ゲージ、流量計、逆止弁等の表記を省略したが、こ
れらは適宜設置される。
【0051】このように、冷却手段として、水の沸点以
上、即ち、100℃以上または1kgf/cm2以上の
熱水を噴霧するスプレーノズルを用いて排カスを冷却す
ることによって、熱水がスプレーノズルの先端から噴霧
される際のフラッシュ蒸発作用等により、瞬時に微細な
水滴が得られるため、冷却温度が200℃以下の低温で
あっても、ごく短い蒸発時間で水滴が完全蒸発し、もっ
て排ガスを短時間で冷却することができ、未蒸発水滴が
集塵部のろ布に到達してろ布を濡らしてしまう不具合発
生の危険性を回避することができる。また、一流体式ス
プレーノズルを用いるので、二流体式のスプレーノズル
を採用する際に伴う、噴霧空気用のコンプレッサを不要
とし、比較的安価なスプレーノズルで済ますことが可能
となる。勿論、請求項1記載の発明と同様な作用および
効果が得られる。
【0052】図4に示すバグフィルタ装置において、冷
却空間8に噴霧する熱水(請求項4に記載の熱水)は、
温度が140℃以上または圧力が3.5kgf/cm2
以上であることが望ましい。
【0053】ここで、図7は、本発明者等の研究調査結
果の一例を示す図で、一流体式スプレーノズルを用い
て、冷水(常温)と熱水(水の沸点以上)の噴霧水滴径
とを比較したグラフである。
【0054】これによると、熱水は、冷水の噴霧水滴ザ
ウター平均径の半分以下と小さく、熱水を噴霧するとよ
り微細な水滴が得られることが判明した。更に、熱水の
噴射圧力を3.5kgf/cm2とすると熱水温度は略
140℃となり、ザウター平均径を100μm以下とす
ることができることが判明した。即ち、微細な水滴を安
定して得るために、熱水を製造または貯留する熱水タン
ク(図示しない)圧力および噴射圧力は、3.5kgf
/cm2以上(温度140℃以上)であることが望まし
い。
【0055】このように、噴霧する熱水を140℃以上
または3.5kgf/cm2以上とすれば、より圧力の
高い熱水が得られ、排ガスに噴霧する際のフラッシュ蒸
発作用を高めることができ、請求項3の発明の作用をよ
り確実なものとできる。
【0056】140℃未満または3.5kgf/cm2
未満とすると、例えば、熱水噴霧手段として公知のスプ
レーノズルを採用する際に、十分な圧力が得られないた
めに、所望の噴霧水量が得られない不具合を生じること
や、熱水噴霧手段に熱水を供給する流路等で放熱が生じ
た場合に、熱水の十分な霧化が得られにくくなる危険性
があることにより推奨しないが、勿論、水の沸点以上、
即ち、100℃以上または1kgf/cm2以上であれ
ば、作用の程度がやや低いのみである。
【0057】図5は、図3、図4で、複数のスプレーノ
ズルをバグフイルタ装置本体の外壁の周囲方向に所定間
隔で設置したことを示したバグフィルタ装置の水平断面
の模式図である。なお、スプレーノズル13に付属の熱
水供給管16等は記載を省略した。
【0058】このように複数のスプレーノズルを所定間
隔で設置したので、各々のスプレーノズルの排ガス冷却
負荷、および塔内空間の蒸発負荷を分散させて均等化す
ることができ、より効率のよい排ガス冷却が達成でき、
もって請求項3〜5に記載の発明の作用をより確実なも
のとできる。
【0059】図5において、集塵部1におけるろ布4の
集塵灰の払い落としを一定間隔ごとに順次実施する際
に、払い落としを実施するろ布4に近傍のスプレーノズ
ル12または13の水噴霧を前記ろ布4の払い落としが
完了するまでの間一時的に停止させる操作を、全てのろ
布4およびスプレーノズル12または13について順次
実施させる方法を採用することが望ましい。
【0060】この方法を、スプレーノズルとして図4に
記載の熱水噴霧一流体スプレーノズル13を採用した場
合の図5を用いて詳しく説明する。図5は例示として、
圧縮空気を用いるパルスジエット逆洗方式のバグフィル
タ装置を採用した。
【0061】ろ布に堆積した集塵灰の払い落としに供す
るパルスジェット空気は、所定圧でヘッダー24に貯留
され、パルスジェットを噴射する噴射管21aに付属の
噴射口23から電磁弁22aを一定時間、開としてパル
スジェットを噴射し、噴射管21aに対応する3本のろ
布4の集塵灰を同時に払い落とし落とす。パルスジェッ
トの噴射時間、即ち、電磁弁22aを開とする時間は、
例えば0.1秒〜0.3秒である。パルスジエット空気
の圧力は、例えば、2〜6kg/cm2Gである。
【0062】次に、所定時間後、電磁弁22bを一定時
間、開として噴射管21bにより対応する3本のろ布4
の集塵灰を払い落とす。ここで、これらの操作の間は、
噴射管21a、21bに関与するろ布4に近傍位置のス
プレーノズル13aの水噴霧を停止させておく。その他
のスプレーノズル13b〜13fは、この間も水噴霧を
継続する。次に、噴射管21c、21dによる払い落と
しを実施するが、このとき、スプレーノズル13bの水
噴霧は停止し、先に停止していたスプレーノズル13a
の水噴霧を開始する。次に、噴射管21e、21fによ
る払い落としを実施する際に、対応するスプレーノズル
13cの水噴霧を停止し、先に停止していたスプレーノ
ズル13bの水噴霧を開始する。
【0063】このように、図5の例示では、各スプレー
ノズル13に対応する噴射管21およびろ布列は2列で
あるので、この2列のろ布の払い落としを実施している
間は、対応する近傍のスプレーノズル13の水噴霧を予
め停止させて、払い落としを実施する。
【0064】以上のような各操作(パルスジエット噴射
による払い落としとスプレーノズルの水噴霧停止)を、
全ろ布列およびこれに対応するスプレーノズルに対して
順次実施して、一連の払い落とし操作を完了させる。
【0065】このように、払い落としを実施するろ布に
近傍のスプレーノズルの水噴霧を前記ろ布の払い落とし
が完了するまでの間一時的に停止させるので、払い落と
しの際、落下する集塵灰がスプレーノズルの噴霧部に付
着して噴霧異常を引き起こしてしまう危険性や、落下す
る集塵灰が噴霧水滴で濡れて湿り、灰が装置内に堆積し
てしまう危険性を未然に回避することができる。更に、
全てのろ布およびスプレーノズルについて上記の操作を
順次実施するので、全体のろ布の払い落とし操作を完了
しながら、排ガス冷却を安定して実施できる作用が得ら
れる。勿論、請求項5記載の発明と同様な効果が得られ
る。
【0066】この発明の冷却部を備えたバグフィルタ装
置は、冷却空間における排ガス滞留時間が2〜10秒と
なるように冷却空間8を構成することが好ましい。
【0067】請求項2〜7に記載の各要件を満たすよう
に、この発明の冷却部を備えたバグフィルタ装置を実施
すれば、冷却部の冷却空間における排ガス滞留時間、即
ち、排ガスを冷却するに必要な時間を2〜10秒の範囲
で設定することができ、もって相対的に小さい容量のバ
グフィルタ装置となすことができる。
【0068】排ガス滞留時間を2秒未満とすると、上記
各種冷却手段による冷却効果が十分に得られないこと、
また、スプレーノズルで水噴霧する際は、未蒸発水滴の
発生の恐れがあること、により好ましくない。一方、排
ガス滞留時間を10秒超とすると、排ガス冷却空間の容
量が大きくなってバグフィルタ装置が必要以上に大きく
なってしまい、この発明のコンパクト化の効果が相対的
に小さくなるので好ましくない。但し、敷地にゆとりが
ある場合は、必ずしも10秒を上限とするものではな
い。また、排ガス滞留時間の設定、即ち、冷却空間の容
量の設定は、排ガスの冷却温度にも影響されるので、よ
り低温に冷却する場合は、2〜10秒の範囲内でより長
い排ガス滞留時間を設定するのが好ましい。
【0069】以上のとおり、図1〜図5を用いてこの発
明の実施の形態を説明したが、補足事項を以下に述べ
る。この発明の冷却部を備えたバグフィルタ装置は、図
1〜図5で例示したが、これら図中では簡単のため、ろ
布本数や噴射管を実際より少なく記載しているが、工業
的に使用する際は排ガス量にもよるが、例えば、500
本程度のろ布と50本程度の噴射管からなり、1本の噴
射管21には噴射口23が通常5〜15個程度設置さ
れ、一直線上に並んだ5〜15本のろ布群に一度に噴射
される。しかし、上記で限定されるものではない。
【0070】また、図5における各スプレーノズルに対
応するろ布列(噴射管)は2列としたが、スプレーノズ
ルの本数を少なくすれぱ、対応するろ布の列数は多くな
ることは勿論である。更に、図5におけるスプレーノズ
ルの配置は、図中、上下に3つずつ計6本としたが、図
中、上部に3本のみとし均等配置させても良く、この場
合は、対応する噴射管21(ろ布列)は、上部2列、下
部2列の計4列となる。
【0071】この発明の冷却部を備えたバグフィルタ装
置の逆洗方式は、パルスジェット方式で説明したが、排
ガス流れと逆方向に各分割区画に送風して逆洗する逆風
式でも同等である。
【0072】この発明の集塵部は、複数のろ布から成り
立つが、ろ布材質は排ガス温度の耐熱性を有するもので
あれば良く、ガラス繊維、ポリイミド繊維、セラミック
繊維、各種化学繊維等から耐酸性等を考慮して適宜選択
される。また、形状は円筒型が一般的があるがこの限り
でない。また、ろ布以外に、例えば、キヤンドル型セラ
ミックフイルタ、ハニカム型セラミツクフィルタ(入口
側・出口側の一方が開となる目が互い違いに配列したハ
ニカム構造)等であっても同等の効果がある。
【0073】この発明の冷却部2に設置するスプレーノ
ズルは、冷水(常温水)を噴霧する場合、空気を同時に
噴霧する二流体ノズルとしたが、噴霧水の圧力を10k
gf/cm2以上の高圧にする等すれば微細水滴が得ら
れるので、一流体スプレーノズルを用いても良い。ま
た、熱水を噴霧する場合、一流体ノズルとしたが、熱水
と空気を同時に噴霧する二流体ノズルを用いても良く、
同等以上に微細な水滴が得られる。
【0074】この発明の冷却部2に設置するスプレーノ
ズルは、ノズルの耐久性を確保するために、ノズルの外
周に保護管を取り付けても良いし、ノズルと保護管との
間からパージエアーを噴射するか、単にノズルの外周ま
たは近傍からパージエアーを噴射して、ノズルへのダス
ト(煤塵)堆積を回避するように工夫しても良い。スプ
レーノズルによる水または熱水の噴霧量は、所定の排ガ
ス冷却温度となるように、集塵部出口の温度を監視して
フィードバック制御等を用いて制御されるが、フィード
フオワード制御や組み合わせ制御を用いても良い。ま
た、排ガス中の酸性成分およびダイオキシンを除去する
ために、消石灰、苛性ソーダ等の中和剤や活性炭を噴霧
水に溶解、添加、懸濁させて、スプレーノズルにより噴
霧しても良い。
【0075】この発明で述べた排ガスに含まれる有機ハ
ロゲン化合物とは、厚生省により清掃工場へのガイドラ
インが毒性換算値により指定されているダイオキシン類
および、ダイオキシン類の前駆物質、関連物質と称され
るクロロベンゼン、クロロフェノール、PCB等や、塩
素以外のハロゲン元素で一部が置換されたこれら化学物
質の総称である。更に、ダイオキシン類とは、ポリジベ
ンゾパラジオキシンとポリジベンゾフランの総称であっ
て、通常毒性換算濃度によって評価されるものである。
【0076】上述の説明において、上記の有機ハロゲン
化合物やダイオキシン類を単にダイオキシンと略記して
いる場合があることを付け加えておく。
【0077】
【発明の効果】この発明によれば、煤塵を含む排ガスを
冷却し集塵する際に、複数のろ布からなる集塵部の下部
に、排ガスを冷却する冷却手段と冷却空間からなる冷却
部を配設させた、冷却部を備えたバグフィルタ装置とし
たので、以下のような有用な効果がもたらされる。 (1)従来、別に必要とした水噴霧式の減温塔等の排ガ
ス冷却装置を省略でき、この排ガス冷却装置に要してい
た敷地面積を不要とするので、大幅な省スペース化が図
れ、排ガス処理設備のイニシャルコストを大幅に低減で
きる。 (2)排ガスの冷却手段により、排ガスを200℃以
下、望ましくは180℃以下の温度に冷却すれば、ダイ
オキシンの発生を抑制できるとともに、消石灰を排ガス
に添加している場合は、HCl等の酸性成分の除去効率
を上昇させることができる。 (3)上記冷却手段を、冷却媒体を流通させる間接熱交
換器としたので、従来型の水噴霧式のスプレーノズルを
用いた際の未蒸発水滴が集塵部のろ布に到達してろ布を
濡らしてしまう不具合発生の危険性を回避することがで
きる。 (4)上記冷却手段を、噴霧水滴のザウター平均径が8
0μm以下または最大水滴径が160μm以下となる水噴
霧式のスプレーノズルとしたので、微細な水滴が得ら
れ、冷却温度が200℃以下の低温であっても、ごく短
い蒸発時間で水滴が完全蒸発し、もって排ガスを短時間
で冷却することができ、未蒸発水滴が集塵部のろ布に到
達してろ布を橋らしてしまう不具合発生の危険性を回避
することができる。 (5)上記冷却手段を、水の沸点以上の熱水を噴霧する
スプレーノズルとしたので、熱水がスプレーノズルの先
端から噴霧される際のフラッシュ蒸発作用等により、瞬
時に微細な水滴が得られるため、冷却温度が200℃以
下の低温であっても、ごく短い蒸発時間で水滴が完全蒸
発し、もって排ガスを短時間で冷却することができ、未
蒸発水滴が集塵部のろ布に到達してろ布を濡らしてしま
う不具合発生の危険性を回避することができる。 (6)一流体式スプレーノズルを用いるので、二流体式
のスプレーノズルを採用する際に伴う、噴霧空気用のコ
ンプレッサが不要となり、比較的安価なスプレーノズル
で済ますことが可能となる。 (7)上記熱水を、温度が140℃以上または圧力が
3.5kgf/cm2以上で噴霧するので、より圧力の
高い熱水が得られ、排ガスに噴霧する際のフラッシュ蒸
発作用を高めることができ、上記発明の作用をより確実
なものとできる。 (8)複数のスプレーノズルをバグフイルタ装置本体の
外壁の周囲方向に所定間隔で設置したので、各々のスプ
レーノズルの排ガス冷却負荷、および塔内空間の蒸発負
荷を分散させて均等化することかゴでき、より効率の良
い排ガス冷却が達成できる。 (9)集塵部において、ろ布の集塵灰の払い落としを一
定間隔ごとに順次実施する際に、払い落としを実施する
ろ布に近傍のスプレーノズルの水噴霧をこのろ布の払い
落としが完了するまでの間一時的に停止させる操作を、
全てのろ布およびスプレーノズルについて順次実施させ
るので、払い落としの際、落下する集塵灰がスプレーノ
ズルの噴霧部に付着して噴霧異常を引き起こしてしまう
危険性や、落下する集塵灰が噴霧水滴で濡れて湿り、灰
が装置内に堆積してしまう危険性を末然に回避すること
かミできる。更に、全てのろ布およびスプレーノズルに
ついて上記の操作を順次実施させるので、全体のろ布の
払い落とし操作を完了しながら、排ガス冷却を安定して
実施できる作用が得られる。 (10)冷却空間における排ガス滞留時間が2〜10秒
となるように冷却空間を構成したので、上記の各要件を
満たすように、この発明の冷却部を備えたバグフィルタ
装置を実施すれば、冷却部の冷却空間における排ガス滞
留時間、即ち、排ガスを冷却するに必要な時間を2〜1
0秒の範囲で設定することができ、もって相対的に小さ
い容量のバグフイルタ装置となすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却空間内の冷却手段を模式的に示した、この
発明のバグフィルタ装置を示す概念図である。
【図2】この発明のバグフィルタ装置の一例を示す概略
縦断面図である。
【図3】この発明の別のバグフィルタ装置を示す概略縦
断面図である。
【図4】この発明の更に別のバグフィルタ装置を示す概
略縦断面図である。
【図5】図1のA−A線概略断面図である。
【図6】最大水滴径およびザウター平均径と水滴の蒸発
時間との関係を示すグラフである。
【図7】一流体式スプレーノズルの噴射圧力と噴霧水滴
のザウター平均径との関係を示すグラフである。
【図8】従来の焼却施設の排ガス処理工程の一例を示す
フロー図である。
【図9】従来の排ガスの冷却および集塵装置の一例を示
す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1:集塵部 2:冷却部 3:バグフィルタ装置本体 4:ろ布 5:排ガス導入ダクト 6:排ガス排出ダクト 7:冷却手段 8:冷却空間 9:ダスト排出部 11:間接熱交換器 12:スプレーノズル(冷水噴霧) 13(13a〜13f):スプレーノズル(熱水噴霧) 14:冷水供給管 15:空気供給管 16:熱水供給管 21(21a〜21L):噴射管 22(22a〜22L):電磁弁 23:噴射口 24:へッダー 101:バグフイルタ装置 102:減温塔 104:ろ布 109:ダスト排出部 112:スプレーノズル 121:噴射管 131:焼却炉 132:ボイラ 133:脱硝触媒塔 134:煙突 135:薬剤供給機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煤塵を含む排ガスを冷却し、集塵するバ
    グフィルタ装置であって、複数のろ布からなる集塵部の
    下部に、前記排ガスを冷却する冷却手段と冷却空間とか
    らなる冷却部を配設したことを特徴とする、冷却部を備
    えたバグフィルタ装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却手段は、前記冷却空間内に設け
    られた、冷却媒体を流通させる間接熱交換器からなるこ
    とを特徴とする、請求項1記載のバグフィルタ装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却手段は、前記冷却部の外壁に設
    けられた、噴霧水滴のザウター平均径が80μm以下ま
    たは最大水滴径が160μm以下の水を噴霧するスプレ
    ーノズルからなることを特徴とする、請求項1記載のバ
    グフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却手段は、前記冷却部の外壁に設
    けられた、水の沸点以上の熱水を噴霧するスプレーノズ
    ルからなることを特徴とする、請求項1記載のバグフィ
    ルタ装置。
  5. 【請求項5】 前記熱水は、140℃以上の温度または
    3.5kgf/cm 2以上の圧力を有することを特徴と
    する、請求項4記載のバグフィルタ装置。
  6. 【請求項6】 前記スプレーノズルは、前記冷却部の外
    壁に所定間隔をあけて複数設けられていることを特徴と
    する、請求項3から5の内の何れか1つに記載のバグフ
    ィルタ装置。
  7. 【請求項7】 前記ろ布に堆積した集塵灰の払い落とし
    手段を備え、前記払い落とし手段によって集塵灰の払い
    落としを一定間隔毎に順次実施する際に、集塵灰の払い
    落としを実施するろ布近傍の前記スプレーノズルからの
    水噴霧を、集塵灰の払い落としが完了するまでの間、一
    時的に停止させる操作を、全ての前記ろ布および前記ス
    プレーノズルについて順次実施することを特徴とする、
    請求項6記載のバグフィルタ装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却空間は、前記冷却空間内での前
    記排ガスの滞留時間が2から10秒の範囲内となる大き
    さを有していることを特徴とする、請求項1から7の内
    の何れか1つに記載のバグフィルタ装置。
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