JP2011062663A - 排ガス処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の酸性硫安被毒を防止するとともに、ダイオキシン類の除去性能を向上できる排ガスの処理方法を提供する。
【解決手段】SOx及びNOxを含む排ガスと該排ガス中に供給されるNOx還元剤とを、触媒を担持するバグフィルタに通過させ、前記触媒を担持するバグフィルタの出口側における前記排ガス中のSOx濃度及びNOx濃度を減少させる排ガス処理方法であって、前記触媒を担持するバグフィルタの入口側において、前記排ガス中に供給される消石灰、重曹、生石灰、及び苛性ソーダのうち少なくとも1種を含む粉体、水溶液及びスラリーのいずれかの供給量を、前記触媒を担持するバグフィルタの出口側における前記SOx濃度に基づいて制御することを特徴とする排ガス処理方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、都市ゴミ焼却炉や各種燃焼炉から発生するHCl、SOxやNOx等の有害物質を含む排ガスの処理方法に関する。
ゴミ焼却炉等から排出される排ガス中には、HCl、SOxなどの酸性ガス、NOx、ダイオキシン類、煤塵などの有害物質が含まれる。これらの有害物質を除去するために、焼却炉の出口側に、排ガス処理装置が設けられる。
特許文献1に、触媒をコーティングしたろ過式フィルタ(以下、触媒バグフィルタと称す)を備えるろ過式反応集塵装置を設け、酸性ガス、NOx、ダイオキシン類、煤塵の除去を触媒バグフィルタで同時に除去する方法が記載されている。この方法では、触媒バグフィルタの上流側に、アルカリ性粉体及びNOxの還元剤であるアンモニアが供給される。排ガス中の酸性ガスは、アルカリ性粉体により中和除去される。未反応のアルカリ性粉体は、煤塵とともに触媒バグフィルタ表面に堆積層を形成する。排ガス中の未反応の酸性ガスは、堆積層を通過する際にアルカリ性粉体と反応して中和固体化し、触媒バグフィルタによりろ過除去される。堆積層を通過した排ガス、還元剤及びダイオキシンは、触媒バグフィルタの触媒層に到達する。触媒層において、排ガス中のNOxが還元剤と反応してNとなり、大気中に放出される。また、ダイオキシンは、触媒層において酸化分解され、無害なガスとして大気中に放出される。
上記排ガス処理では、中和されなかったSOxがアンモニアと反応し、酸性硫安(硫酸水素アンモニウム)が発生する。この酸性硫安が触媒層に吸着すると、触媒の活性面が減少するため触媒被毒(酸性硫安被毒)が生じ、触媒活性が低下する。この結果、触媒バグフィルタでのNOx除去機能及びダイオキシン分解機能が低下する。触媒バグフィルタでは、触媒層に到達するSOx濃度が高いほど酸性硫安被毒が発生しやすい。
特許文献2には、触媒を担持しないバグフィルタを用いた排ガス処理装置が開示されている。特許文献2の排ガス処理装置では、バグフィルタ後段の脱硝反応塔でNOxが分解除去される。脱硝反応塔の触媒の酸性硫安被毒を防止するために、バグフィルタ出口側の排ガス中のSO濃度を計測し、計測されたSO濃度に基づき、排ガス中に供給されるアルカリ剤の供給量が調整される。
特許文献3には、触媒を担持しないバグフィルタを用いた排ガス処理装置において、排ガス中の酸性ガスを除去する際に、排ガスの温度、バグフィルタ入口側の酸性ガス濃度、及びボイラ蒸発量に基づいて、塩基性吸収剤の噴霧量を制御することが開示されている。
特開平1−293123号公報(第2頁右下欄14行〜第3頁右上欄5行) 特開2003−210934号公報(請求項1、段落[0005]、[0011]〜[0013]) 特開平10−296046号公報(請求項1〜6)
特許文献2及び3のように触媒を担持しないバグフィルタでは、出口側SOx濃度の規制値は、通常20〜50ppm以下とされている。このように高SOx濃度の排ガスが後段の脱硝反応塔に流入すると、酸性硫安被毒が発生することになる。従って、脱硝反応塔内の触媒の酸性硫安被毒を防止するためには、触媒層温度を220〜230℃程度に維持する必要があった。触媒バグフィルタを用いる特許文献1の排ガス処理でも、上記出口側SOx濃度の規制値にて酸性硫安被毒を防止するために、通常220〜230℃程度で運転されるのが一般的であった。
しかし、このように高温での排ガス処理では、排ガスを昇温させるための熱エネルギーが必要である上、ガス体積が大きくなり、集塵装置や触媒反応塔を大きくする必要がある。また、排ガス処理に要する熱エネルギーを低減させるために、排ガス処理を200℃以下で実施すると、触媒に対する酸性硫安被毒が顕著になり、長時間に亘る運転ができなかった。
処理温度を200℃以下に低下させて排ガス処理を実施するために、低温でも酸性硫安被毒されないように触媒を改良することも考案されていた。しかし、このような触媒は非常に高価であるため、大幅なコスト増加を招き実用的ではない。
廃棄物の焼却ではゴミ性状の変化などに起因して、運転中に排ガス中のSOx濃度が瞬間的に大きく変動する。例えば特許文献2のように触媒を担持しないバグフィルタを用いた排ガス処理では、バグフィルタ出口側SOx濃度の規制値が20ppmと極めて高いため、堆積層によりSOx濃度の変動分が十分に緩和される。触媒を担持するバグフィルタを使用する場合は、酸性硫安被毒を防止するためにSOx濃度の変動に対してより厳密な管理が必要とされていた。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、触媒の酸性硫安被毒を防止するとともに、ダイオキシン類の除去性能を向上できる排ガスの処理方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の排ガス処理方法は、SOx及びNOxを含む排ガスと該排ガス中に供給されるNOx還元剤とを、触媒を担持するバグフィルタに通過させ、前記触媒を担持するバグフィルタの出口側における前記排ガス中のSOx濃度及びNOx濃度を減少させる排ガス処理方法であって、前記触媒を担持するバグフィルタの入口側において、前記排ガス中に供給される消石灰、重曹、生石灰、苛性ソーダのうち少なくとも1種を含む粉体、水溶液及びスラリーのいずれかの供給量を、前記触媒を担持するバグフィルタの出口側における前記SOx濃度に基づいて制御することを特徴とする。
本発明者らの検討の結果、触媒を担持するバグフィルタ断面でのSOx濃度は、図1に示す分布になることが明らかとなった。触媒を担持するバグフィルタ10の排ガス入口側の表面に予め助剤粉体の保護層(プリコート層)11が形成される。保護層11の表面に、中和剤中のアルカリ性薬品(消石灰、重曹、生石灰、苛性ソーダ)、アルカリ性薬品と酸性ガスとの中和反応生成物、助剤粉体及び飛灰の堆積層12が形成される。図1に示すように、アルカリ性薬品を含む堆積層12内で脱硫反応が起こるためにSOx濃度が入口側から出口側に向かって急激に減少し、保護層11及び触媒を担持するバグフィルタ10ではSOx濃度は変化しない。上記知見によれば、バグフィルタ出口側でのSOx濃度を監視し、出口側SOx濃度に基づいて中和剤の供給量を制御することで、バグフィルタに担持された触媒の酸性硫安被毒を抑制し、バグフィルタの耐用年数を長くすることができる。
上記発明において、前記触媒を担持するバグフィルタの運転温度が、150℃以上200℃以下であることが好ましい。
本発明の排ガス処理方法は、従来の運転温度(200〜230℃)よりも低い温度であっても、十分にNOxが除去されることにより、触媒に対する被毒が抑制されるとともに、ダイオキシン類の除去率も向上される。また、ガス体積が低減され、バグフィルタを収容する集塵装置を小型化することができる。
上記発明において、前記出口側のSOx濃度の上限値が、前記触媒を担持するバグフィルタの酸性硫安被毒による劣化に基づいて決定されることが好ましい。
触媒を担持するバグフィルタの触媒は酸性硫安被毒により劣化して、時間経過と共に反応活性率が低下する。この劣化をより効果的に抑制するためには、前記出口側のSOx濃度の上限値が、5ppm以下であることが好ましい。バグフィルタ出口側のSOx濃度を5ppm以下で排ガス処理工程を管理することにより、例えば処理温度が低い場合であっても、触媒の酸性硫安被毒を十分に抑制できる。この結果、触媒を担持するバグフィルタの耐用年数を長くすることができる。
上記発明において、前記バグフィルタの出口側における前記排ガス中の前記NOx濃度及びアンモニアガス濃度の少なくとも一方を検出し、前記検出されたアンモニアガスの濃度が所定値を超える場合に、前記NOx還元剤の供給量を減少させ、前記検出されたNOx濃度が所定値を超える場合に、前記NOx還元剤の供給量を増加させることが好ましい。
バグフィルタ出口側のNOx濃度及びアンモニアガス濃度に基づいて、排ガス中に供給されるNOx還元剤の量を制御することで、酸性硫安の生成を抑制し、触媒の酸性硫安被毒をより効果的に防止することができる。
本発明によれば、既存の触媒を使用しても触媒が被毒され難い。特に、出口側SOx濃度の上限値を5ppm以下で管理し中和剤供給量を制御すると、例えば200℃以下の低温での排ガス処理においても、ゴミ性状などの変化による急激なSOx濃度の変動にも十分対応することができる。その結果、触媒を担持するバグフィルタの寿命を長くすることができる。
集塵装置内に設置された触媒を担持するバグフィルタの断面でのSOx濃度分布を示す概略図である。 第1実施形態に係る排ガス処理装置の概略図である。 第1実施形態に係る排ガス処理装置の変形例の概略図である。 第1実施形態に係る排ガス処理装置の別の変形例の概略図である。 180℃で一定の排ガス温度で、出口側SOx濃度を変化させたときの反応活性率の経時変化を示すグラフである。 排ガス処理温度を変化させたときの出口側SOx濃度と触媒を担持したバグフィルタの寿命との関係を示すグラフである。 第2実施形態に係る排ガス処理装置の概略図である。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る排ガス処理方法を、図面を参照して説明する。
図2は、第1実施形態に係る排ガス処理装置の概略図である。排ガス処理装置20は、減温塔21、中和剤供給装置22、中和剤供給量コントローラ23、NOx還元剤供給装置24、集塵装置25、及び、SOx濃度検出装置26を備える。集塵装置25の内部は、複数の室に隔離され、各室内に触媒を担持するバグフィルタ(触媒バグフィルタ)が設けられる。
触媒として、酸化チタン、五酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステンなどを含むチタン−バナジウム系触媒が使用できる。バグフィルタに触媒を担持させる方法として、触媒微粒子のエマルジョンあるいはスラリーを布に含浸させる方法、触媒繊維と他の繊維(ガラス繊維、金属繊維など)とを用いて布を織る方法、触媒を担持させた繊維(ガラス繊維、金属繊維など)で布を織る方法、袋状の濾布に触媒を入れる方法、触媒を入れた袋を濾布に縫い付ける方法、などがある。
以下に、本実施形態の排ガス処理方法を説明する。
ゴミ焼却炉で発生した煤塵を含む排ガスは、高温排ガスの熱エネルギーを回収するための発電用ボイラを通過した後に、排ガス処理装置20の減温塔21に導入される。減温塔21内に、タンク27に貯蔵された水が水供給装置28により供給される。これにより、ボイラから流入した排ガスの温度が、例えば150〜200℃程度まで低減される。降温された排ガスは、減温塔21から排出される。
SOxなどの酸性ガスの中和剤が、中和剤貯蔵タンク29に貯蔵される。貯蔵された中和剤は、減温塔21と集塵装置25との間で、中和剤供給装置22から排ガス中に供給される。中和剤は、アルカリ性薬品として消石灰、生石灰、重曹、苛性ソーダの少なくとも一つを含む。図2の排ガス処理装置では、中和剤は粉体とされる。排ガス中に供給された中和剤は酸性ガスと反応し、中和反応生成物として塩が生成される。この反応により、排ガス中の酸性ガス濃度が低減する。
図3は、本実施形態に係る排ガス処理装置の一変形例である。本変形例の排ガス処理装置40では、中和剤は、上記アルカリ性薬品のスラリーまたは水溶液とされる。アルカリ性薬品のスラリーまたは水溶液は、中和剤貯蔵タンク41に貯蔵され、ポンプ42により減温塔21内に供給される。アルカリ性薬品のスラリーまたは水溶液により、排ガス中のSOxが中和除去されるとともに、減温塔21内のガスが150〜200℃程度に冷却される。
図4は、本実施形態に係る排ガス処理装置の別の変形例である。本変形例の排ガス処理装置60は、第1中和剤供給装置61及び第2中和剤供給装置62を備え、それぞれにアルカリ性粉体を貯蔵する第1タンク63及び第2タンク64が接続される。排ガス上流側の第1中和剤供給装置61からSOxとの反応性は低いが廉価な生石灰または消石灰が排ガス中に噴射され、排ガス中のSOxのほとんどが除去される。そして、下流側にて第2中和剤供給装置62からSOxとの反応性は高く高価な重曹が排ガス中に噴射され、低濃度のSOxが中和除去される。こうすることで、排ガス中のSOx濃度を低コストで効率的に低減できる。
図2乃至図4の排ガス処理装置において、減温塔21と集塵装置25との間で、NOx還元剤貯蔵タンク30に貯蔵されたNOx還元剤が、NOx還元剤供給装置24により排ガス中に供給される。NOx還元剤としては、アンモニアガス、アンモニア水、尿素水が使用できる。アンモニア水が高温排ガス中に供給されると、アンモニアガスが発生する。また、尿素水の場合、高温排ガス中にて尿素が分解され、アンモニアガスが発生する。
減温塔21と集塵装置25との間で、排ガス中に助剤粉体が助剤供給装置(不図示)により供給される。助剤粉体は、ゼオライト、アルミナ、ケイソウ土、パーライト、活性白土、カオリン、長石、石英などとされ、好ましくは、ケイソウ土、パーライト及びゼオライトの中から選択される1種または2種以上の混合物とされる。なお、助剤粉体は、予め集塵装置25に収容されていても良い。
上記中和剤及びアンモニアガスを含む排ガスは、集塵装置25に導入される。本実施形態では、触媒バグフィルタの温度が150℃以上200℃以下にて、集塵装置25が運転される。
排ガスが集塵装置内の各室に設置された触媒バグフィルタを通過する際、図1の断面図に示すように、保護層11の表面に、中和剤中のアルカリ性薬品、アルカリ性薬品と酸性ガスとの中和反応生成物、助剤粉体及び煤塵が捕集され、堆積層12が形成される。排ガスが堆積層12を通過する際に、排ガス中に残留するSOxなどの酸性ガスが、堆積層12中のアルカリ性薬品と反応する。また、排ガス中の煤塵および粒子状ダイオキシン類が、堆積層12のろ過効果により除去される。堆積層12及び保護層11を通過した排ガスは、アンモニアガスを伴って触媒バグフィルタ10に到達する。触媒バグフィルタ10において、排ガス中のNOxがアンモニアガスによってNガスと水に還元される。ガス状ダイオキシン類は、触媒バグフィルタ10上で酸化分解される。
上記工程により、集塵装置25から排出される排ガスは、煤塵、ダイオキシン類が除去され、SOx及びNOxも低減される。
本実施形態では、中和剤の供給量は以下のように管理される。
中和剤供給装置22,42から、所定量の中和剤(標準中和剤供給量)が供給される。この標準中和剤供給量は、本実施形態の排ガス処理装置20,40,60の前段に設けられるボイラでの蒸気発生量に基づいて決定される。ボイラでの蒸気発生量は、ボイラの負荷の指標である。すなわち、蒸気発生量が多くなればボイラの負荷が高くなるため、SOx発生量も増大する。ボイラで発生する蒸気発生量と中和剤供給量との関係を、例えば試運転時に予め取得しておく。中和剤供給量コントローラ23は、排ガス処理時に計測された蒸気発生量を取得し、上述の蒸気発生量と中和剤供給量との関係に基づき、中和剤供給装置23からの標準中和剤供給量を制御する。
但し、定期的に実施される触媒バグフィルタの逆洗を考慮して、標準中和剤供給量の最低量を決定しても良い。バグフィルタの逆洗では図1に示す堆積層12が除去されるため、逆洗直後では堆積層12で中和除去されていたSOxが触媒層に到達する恐れがある。そこで、堆積層12が失われた直後でも触媒が酸性硫安被毒されない量の中和剤が、排ガスの全処理期間に亘り中和剤供給装置から供給される。例えば、1時間当りの標準中和剤供給量の最低量Wは、式(1)により求められる。
W=(一度に逆洗される室の数)×(一室当たりのろ過面積)
×(標準的な堆積層厚み)×(飛灰密度) ・・・(1)
逆洗は、通常1室ごとに実施する。標準的な堆積層の厚みは、約10mmである。飛灰密度は、約300kg/mである。
なお、飛灰の性質はプラント毎に異なるため、プラントによってバグフィルタへの付着量に差が生じる。そのため、中和剤最低供給量は、式(1)で得た値を目安値として、中和剤供給量を目安値から増減させて試運転を行い、最適な標準中和剤供給量の最低量Wを決定すると良い。こうすることで、逆洗直後に堆積層が無い状態でも触媒の酸性硫安被毒を抑制できる。
集塵装置25の下流側に設けられたSOx濃度検出装置26は、集塵装置25から排出された排ガス中のSOx濃度(バグフィルタ出口側SOx濃度)を検出する。検出されたSOx濃度の値は、中和剤供給量コントローラ23に送信される。コントローラ23は、検出されたSOx濃度値がSOx濃度上限値よりも大きい場合に、中和剤供給装置22,42から供給される中和剤の量を、上記標準中和剤供給量から増加させる。
ここで、上記SOx濃度上限値は、触媒の酸性硫安被毒による劣化を考慮して設定される。
触媒の反応活性率は、酸性硫安被毒により時間経過とともに低下する。反応活性率は、排ガス処理開始直後の触媒バグフィルタの反応活性度(反応速度定数)をK、被毒後の反応活性度をKとしたとき、K/Kと定義される。反応活性率K/Kが、一定基準を下回った時点で、触媒の交換または逆洗(触媒再生)が必要となる。実用的には、例えば反応活性率が0.7まで低下したときに、触媒の交換または再生工程が実施されることもある。
図5は、出口側SOx濃度を変化させたときの反応活性率の経時変化の傾向を説明するための概念図である。同図において、横軸は排ガス処理時間、縦軸は反応活性率である。図5から、SOx濃度により、反応活性率K/Kの経時変化に差異があることが判る。例えば反応活性率K/K=0.7で比較すると、排ガス処理時間は、出口側SOx濃度5ppmでは10000時間、1ppmでは20000時間、0.5ppmでは40000時間である。すなわち、出口側SOx濃度を低く設定することにより、長時間に亘り反応活性率を高く維持することができる。
図6は、排ガス処理温度を変化させたときの出口側SOx濃度と触媒バグフィルタの寿命との関係を示すグラフである。同図において、横軸は温度200℃、出口側SOx濃度5ppmとの条件で排ガス処理を行った場合の触媒バグフィルタの寿命を基準としたときの相対寿命、縦軸は出口側SOx濃度を示す。いずれの排ガス処理温度でも、出口側SOx濃度が10ppmの場合よりも5ppmの場合の方が、触媒の被毒が抑制されてバグフィルタの寿命が急激に増大する。排ガス処理温度が低くなるほど触媒バグフィルタの寿命は短くなるが、例えば排ガス処理温度190℃でも出口側SOx濃度を5ppm以下とすれば、十分な寿命を確保できると言える。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態に係る排ガス処理装置の概略図である。排ガス処理装置80は、第1実施形態の排ガス処理装置に、更にNOx還元剤供給量コントローラ81、アンモニアガス検出装置82及びNOx検出装置83を備えたものである。NOx還元剤は、排ガス処理装置80では減温塔21と集塵装置25との間で排ガス中に供給されるが、排ガス処理装置前段のゴミ焼却炉内に供給されても良い。第2実施形態においても、NOx還元剤としてアンモニアガス、アンモニア水、尿素水が使用できる。上述のように、アンモニア水及び尿素水は、排ガス中に供給されてアンモニアガスを生成する。
第2実施形態の装置を用いた排ガス処理方法では、第1実施形態と同様の工程にて触媒バグフィルタ出口側でのSOx濃度により中和剤の供給量が制御されるとともに、触媒バグフィルタ出口側でのNOx濃度及び未反応のアンモニアガス濃度の少なくとも一方に基づいて、NOx還元剤の供給量が制御される。これにより、酸性硫安の発生を抑制することができる。
アンモニアガス検出装置82は、バグフィルタ出口側、すなわち集塵装置25と煙突(図示せず)との間のアンモニアガス濃度を検出する。検出されたアンモニアガス濃度の値は、NOx還元剤供給量コントローラ81に送信される。
コントローラ81は、検出されたアンモニアガス濃度値と設定値とを比較する。アンモニアガス濃度の設定値は、例えば5ppmとされる。検出されたアンモニアガス濃度値が設定値を超えた場合、還元剤供給量が過剰であるので、コントローラ81はNOx還元剤供給装置24から供給されるNOx還元剤量を減少させる。
NOx検出装置83は、バグフィルタ出口側のNOx濃度を検出する。検出されたNOx濃度の値は、NOx還元剤供給量コントローラ81に送信される。
コントローラ81は、検出されたNOx濃度値と設定値とを比較する。NOx濃度の設定値は、排ガス処理装置のバグフィルタ出口側NOx濃度の保証値とされ、例えば50ppmとされる。検出されたNOx濃度値が設定値を超える場合に、コントローラ81はNOx還元剤供給装置24から供給されるNOx還元剤量を増加させる。このとき、上述のようにバグフィルタ出口側のアンモニアガス濃度の監視を同時に行い、NOx還元剤供給量を制御すると、NOx還元剤の使用量が抑えられ、処理に要するコストを低減できるので好ましい。
10 触媒バグフィルタ
11 保護層
12 堆積層
20,40,60,80 排ガス処理装置
21 減温塔
22,42 中和剤供給装置
23 中和剤供給量コントローラ
24 NOx還元剤供給装置
25 集塵装置
26 SOx検出装置
27 水タンク
28 水供給装置
29,41 中和剤貯蔵タンク
30 NOx還元剤貯蔵タンク
61 第1中和剤供給装置
62 第2中和剤供給装置
63 第1タンク
64 第2タンク
81 NOx還元剤供給量コントローラ
82 アンモニアガス検出装置
83 NOx検出装置

Claims (5)

  1. SOx及びNOxを含む排ガスと該排ガス中に供給されるNOx還元剤とを、触媒を担持するバグフィルタに通過させ、前記触媒を担持するバグフィルタの出口側における前記排ガス中のSOx濃度及びNOx濃度を減少させる排ガス処理方法であって、
    前記触媒を担持するバグフィルタの入口側において、前記排ガス中に供給される消石灰、重曹、生石灰、及び苛性ソーダのうち少なくとも1種を含む粉体、水溶液及びスラリーのいずれかの供給量を、前記触媒を担持するバグフィルタの出口側における前記SOx濃度に基づいて制御することを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 前記触媒を担持するバグフィルタの運転温度が、150℃以上200℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
  3. 前記出口側のSOx濃度の上限値が、前記触媒を担持するバグフィルタの酸性硫安被毒による劣化に基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
  4. 前記出口側のSOx濃度の上限値が、5ppm以下であることを特徴とする請求項3に記載の排ガス処理方法。
  5. 前記バグフィルタの出口側における前記排ガス中の前記NOx濃度及びアンモニアガスの濃度の少なくとも一方を検出し、
    前記検出されたアンモニアガスの濃度が所定値を超える場合に、前記NOx還元剤の供給量を減少させ、
    前記検出されたNOx濃度が所定値を超える場合に、前記NOx還元剤の供給量を増加させることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
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