JP2019027671A - 燃焼排ガスの処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】煙突から排出される燃焼排ガスの水銀濃度を安定的に規制値以下に保つ。【解決手段】燃焼排ガスの処理装置であって、燃焼炉12と、燃焼炉12にて生じた燃焼排ガス中に水銀除去用薬剤を投入する水銀除去用薬剤の投入装置38と、燃焼炉12にて生じた燃焼排ガス中にアルカリ薬剤を投入するアルカリ薬剤の投入装置51と、水銀除去用薬剤の投入装置38による燃焼排ガス中への水銀薬剤の投入量を制御するとともに、アルカリ薬剤の投入装置51による燃焼排ガス中へのアルカリ薬剤の投入量を制御する制御装置45とを備える。制御装置45は、燃焼排ガス中の水銀濃度が異常に高くなった場合には、アルカリ薬剤の投入装置51によるアルカリ薬剤の投入量を、燃焼排ガス中の水銀濃度が平常である場合に比べて減少させる。【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼排ガスの処理装置に関し、特に燃焼排ガスから水銀を除去するための燃焼排ガスの処理装置に関する。
廃棄物や石炭は、水銀を含むことがある。そこで、廃棄物や石炭を燃焼した場合に発生する燃焼排ガスは、大気汚染を防止する観点から、燃焼排ガス中に含まれる水銀濃度を監視し、燃焼排ガス中の水銀濃度が異常に増大したならば、そのことを早期に検出して対処することが必要である。
たとえば、ごみ焼却炉においては、日常的に焼却処理されているごみには水銀はほとんど含まれていない。このため、通常は特別な水銀対策を施さなくても、燃焼排ガス中の水銀濃度は問題のあるレベルには到達しない。しかし、照明用蛍光ランプや血圧計や体温計などの水銀を含有する廃棄物が焼却炉に投入されて燃焼される場合は、燃焼排ガス中の水銀量が急上昇する異常時になる。したがって、水銀異常時を早期に検出し、異常時の検出があったときにのみ特別な水銀除去対策を施して、燃焼排ガスから水銀を除去すれば足りる。
このような対策を施した装置として、特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載の装置では、煙道に流される排ガスに含まれる水銀の濃度を検出する水銀連続分析計と、水銀連続分析計により検出される水銀濃度が所定濃度を超えたときに、水銀吸着用の活性炭を煙道へ投入する経路を開く手段とを備える。
さらに、排ガス煙道には、水銀吸着用の活性炭を煙道へ投入するとは別に、アルカリ薬剤を投入し、燃焼排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガスをアルカリ薬剤と反応させることが行われている。
特開平9−308817号公報
しかしながら、たとえば、ごみ焼却炉において、燃焼排ガス中の水銀濃度が急上昇した異常時であっても、水銀連続分析計による水銀濃度の検出は、時間を要する。このため、その検出の後に水銀吸着用薬剤を投入するまでに長時間を要するという問題がある。
また、燃焼排ガス中の水銀濃度が急上昇する異常時は、不定期且つ急激な上昇で規制値を超えるため、水銀吸着用薬剤を投入するタイミングを制御するのが難しい。
さらに、燃焼排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガスを除去するために投入されるアルカリ薬剤が、活性炭などの水銀吸着用薬剤による水銀吸着反応を阻害していることを、本発明者等は見出した。水銀吸着反応が阻害されると、その分だけ水銀濃度の抑制を達成できなくなる。
そこで、本発明は、このような問題点を解決して、煙突から排出される水銀濃度を安定的に規制値以下に保つことを目的とする。
この目的を達成するため本発明の燃焼排ガスの処理装置は、
燃焼炉と、
前記燃焼炉にて生じた燃焼排ガス中に水銀除去用薬剤を投入する水銀除去用薬剤の投入装置と、
前記燃焼炉にて生じた燃焼排ガス中にアルカリ薬剤を投入するアルカリ薬剤の投入装置と、
前記水銀除去用薬剤の投入装置による前記燃焼排ガス中への水銀薬剤の投入量を制御するとともに、前記アルカリ薬剤の投入装置による前記燃焼排ガス中へのアルカリ薬剤の投入量を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記燃焼排ガス中の水銀濃度が異常に高くなった場合には、前記アルカリ薬剤の投入装置によるアルカリ薬剤の投入量を、前記燃焼排ガス中の水銀濃度が平常である場合に比べて減少させるものであることを特徴とする。
本発明によれば、燃焼排ガス中の水銀含有飛灰を収集除去するための集塵装置をさらに備え、水銀除去用薬剤の投入装置は、乾式の水銀除去用薬剤を燃焼排ガス中に投入するものであることが好適である。
また本発明によれば、燃焼排ガス中の水銀成分を洗浄除去するための洗浄装置をさらに備え、水銀除去用薬剤の投入装置は、湿式の水銀除去用薬剤を前記洗浄装置のための洗浄水に添加して燃焼排ガス中に投入するものであることが好適である。
さらに本発明によれば、燃焼排ガス中の水銀濃度を検出するための水銀分析装置が、燃焼排ガスの排出経路における集塵装置または洗浄装置よりも上流側の位置に設けられていることが好適である。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、燃焼排ガス中の水銀濃度が平常時に比べて増大した場合には、アルカリ薬剤の投入装置によるアルカリ薬剤の投入量を減少させるものであるため、アルカリ薬剤が燃焼排ガス中の塩化水素を減少させる機能をある程度低下させながら、このアルカリ薬剤が活性炭などの水銀吸着用薬剤による水銀吸着反応を阻害することを緩和することができる。したがって、本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、煙突から排出される水銀濃度を安定的に規制値以下に保つことができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、燃焼排ガス中の水銀含有飛灰を収集除去するための集塵装置をさらに備え、水銀除去用薬剤の投入装置は、乾式の水銀除去用薬剤を燃焼排ガス中に投入するものであることで、この集塵装置において水銀除去用薬剤とアルカリ薬剤とが一緒に収集されても、同様に、アルカリ薬剤が燃焼排ガス中の塩化水素を減少させる機能をある程度低下させながら、このアルカリ薬剤が活性炭などの水銀吸着用薬剤による水銀吸着反応を阻害することを緩和することができる。したがって、本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、煙突から排出される水銀濃度を安定的に規制値以下に保つことができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、燃焼排ガス中の水銀成分を洗浄除去するための洗浄装置をさらに備え、水銀除去用薬剤の投入装置は、湿式の水銀除去用薬剤を前記洗浄装置のための洗浄水に添加して燃焼排ガス中に投入するものであることで、この洗浄装置において水銀除去用薬剤とアルカリ薬剤とが一緒に利用されても、アルカリ薬剤が燃焼排ガス中の塩化水素を減少させる機能をある程度低下させながら、このアルカリ薬剤がキレート剤などの水銀吸着用薬剤による水銀吸着反応を阻害することを緩和することができる。したがって、本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、煙突から排出される水銀濃度を安定的に規制値以下に保つことができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、燃焼排ガス中の水銀濃度の増大を検出するための水銀分析装置が、燃焼排ガスの排出経路における集塵装置または洗浄装置よりも上流側の位置に設けられていることで、燃焼排ガス中の水銀濃度の増大に応じて適切に水銀薬剤の投入量を設定できるとともに、アルカリ薬剤の投入量を適切に減少させることができる。したがって、本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、煙突から排出される水銀濃度を安定的に規制値以下に保つことができる。
本発明の実施の形態の燃焼排ガスの処理装置の構成を示す図である。 水銀除去率および酸性ガス成分濃度の検出結果の例を示す図である。 本発明の他の実施の形態の燃焼排ガスの処理装置の構成を示す図である。 本発明のさらに他の実施の形態の燃焼排ガスの処理装置の構成を示す図である。
(第1実施形態)
図1は、焼却炉の一例としてのごみ焼却装置11からの燃焼排ガスの処理装置を示す。ごみ焼却装置11は、焼却炉12と、第1煙道13と、第2煙道14と、第3煙道15と、第3煙道15の下流端に設けられたガス排出口16とを備える。排ガス経路31は、ごみ焼却装置11から煙突32までの煙道である。排ガス経路31には集塵装置としてのバグフィルタ33が設置されている。図示の装置では、排ガス経路31におけるバグフィルタ33よりも上流側に、水銀除去用薬剤のための投入口34が設けられている。水銀除去用薬剤タンク35は、水銀除去用薬剤を貯留するためのタンクで、貯留している水銀除去用薬剤を、送給路36および投入口34を介して、排ガス経路31内の燃焼排ガスに向けて投入(噴霧)することが可能である。送給路36には、送給量を調節するためのロータリーバルブ37が設けられている。水銀除去用薬剤の投入装置38は、水銀除去用薬剤タンク35、ロータリーバルブ37、送給路36によって構成されている。
水銀除去用薬剤としては、乾式薬剤である活性炭やヨウ素付着活性炭、硫黄付着活性炭が好適に用いられる。
排ガス経路31における投入口34は、ごみ焼却装置11のガス排出口16の下流側で、バグフィルタ33よりも上流側に設けられている。また、第1の排ガスサンプリング口41は、ごみ焼却装置11のガス排出口16の下流側で、投入口34よりも上流側に設けられている。第1の水銀分析装置42は、サンプリング口41に連通するとともに、サンプルした排ガスにおける水銀の濃度を検出可能である。
排ガス経路31におけるバグフィルタ33よりも下流側には、第2の排ガスサンプリング口43が設けられている。第2の水銀分析装置44は、サンプリング口43に連通するとともに、サンプルした排ガスにおける水銀の濃度を検出可能である。第2の水銀分析装置44は、排ガス経路31におけるバグフィルタ33よりも後流側に設置されていればよく、煙突32に設置されていることが好ましい。
第1および第2の水銀分析装置42、44としては、各種のもの(原子状水銀計、形態別水銀計、全量水銀計)を用いることができる。なかでも、第1の水銀分析装置42は、国際公開第2016/136714号に記載のものを好適に用いることができる。この国際公開に記載の水銀分析装置は、サンプリングガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知し、サンプリングガスに含まれる可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知しないものであって、2価の水銀の量は検知せず、0価の原子状水銀の量のみを検知することで、水銀量の正確な測定よりも水銀量の増大を迅速に検出できるようにしたものである。
制御装置45は、第1および第2の水銀分析装置42、44からの検知信号を入力可能であるとともに、ロータリーバルブ37の回転数を調節するためにこのロータリーバルブ37へ制御信号を出力可能である。
図示の燃焼排ガスの処理装置には、さらに、排ガスへのアルカリ薬剤の投入装置51が設けられている。この投入装置51は、排ガス経路31におけるバグフィルタ33よりも上流側に設けられた投入口52と、アルカリ薬剤を貯留するタンク53と、タンク53から投入口52への送給路54と、送給路54に設けられたロータリーバルブ55とを備えている。第1の酸性ガス成分濃度の検出装置56は、投入口52よりも上流側における排ガス経路31の部分に設けられた第1のサンプリングガス口57に連通している。第2の酸性ガス成分濃度の検出装置58は、バグフィルタ33よりも下流側における排ガス経路31の部分に設けられた第2のサンプリングガス口59に連通している。第1および第2の酸性ガス成分濃度の検出装置56、58としては、たとえば塩化水素の濃度を検出するものであって、詳細には公知の適宜のものを用いることができる。検出装置56、58からの検出信号は制御装置45へ送られ、制御装置45からの制御信号はロータリーバルブ55の回転数調節のために用いられる。
上記構成の燃焼排ガスの処理装置の動作について説明する。ごみ焼却装置11においては、上述のように日常的に焼却処理されているごみには水銀はほとんど含まれていない(例えば、0〜30μg/mN)。そこで、平常時には、制御装置45によってロータリーバルブ37の回転数をわずかにすることで、燃焼排ガスに少量の水銀除去用薬剤を常時投入(例えば、10〜50mg/mN)するだけで足りる。
しかし、水銀を含有する廃棄物が焼却装置11に投入されて燃焼される場合は、燃焼排ガス中の水銀量が急上昇(例えば、30〜1000μg/mN)する異常時になる。このことを第1の水銀分析装置42にて迅速に検知し、ロータリーバルブ37の回転数を上げて排ガス中に所要量の水銀除去用薬剤を投入する(例えば、50〜500mg/mN)。また、第2の水銀分析装置44が規定値以上の水銀量を検知したときにも、同様にロータリーバルブ37の回転数を上げて排ガス中に所要量の水銀除去用薬剤を投入する。すなわち、第1の水銀分析装置42の検出結果によってフィードフォワード制御を行い、第2の水銀分析装置44の検出結果によってフィードバック制御を行う。これらの制御は、いずれか一方のみとすることも可能であるが、両者を併用することによって、排ガス中の水銀をより確実に薬剤によって除去することができる。薬剤が活性炭である場合は、水銀は活性炭に吸着されて除去される。これらの制御は、具体的にはPID制御やその他の適宜の制御形態とすることができる。
水銀を吸着した活性炭などの薬剤は、バグフィルタ33におけるフィルタリング処理の対象となり、このバグフィルタ33において排ガスから回収される。バグフィルタ33にて回収された水銀含有薬剤は、適宜に系外へ排出される。詳細には、バグフィルタ33においては、燃焼飛灰、水銀除去用薬剤、同薬剤と水銀との反応物などが捕集され、ダスト層としてフィルタに堆積される。そして、たとえば所定時間毎に、圧縮空気を利用した逆洗などにより、ダスト層の構成物が集塵灰として払い落とされる。払い落とされた集塵灰は、原則として系外に排出される。あるいは、払い落とされた集塵灰は、未利用の排ガス処理薬剤を含むため、空気搬送やコンベア搬送等により、集塵装置としてのバグフィルタ33の上流に運ばれて、再利用されても良い。
一方、ごみ焼却装置11からの燃焼排ガスには、酸性ガス成分としてのたとえば上記した塩化水素が含まれることがある。そこで、第1および第2の酸性ガス成分濃度の検出装置56、58によってその濃度を検出し、制御装置45によってロータリーバルブ55の回転数を調節することで、排ガス中にアルカリ薬剤を多量に投入し、酸性ガス成分との中和反応を起こさせる。反応生成物は、バグフィルタ33によって捕集される。
アルカリ薬剤は、水酸化カルシウム(消石灰)や炭酸水素ナトリウム(重曹)、水酸化ドロマイトなどを好適に用いることができる。アルカリ薬剤を投入するための制御方式は、活性炭を投入するときの投入方法と同様とすることができる。すなわち、常時少量のアルカリ薬剤を投入するとともに、第1の酸性ガス成分濃度の検出装置56の検出結果によってフィードフォワード制御を行い、第2の酸性ガス成分濃度の検出装置58の検出結果によってフィードバック制御を行う。これらの制御は、いずれか一方のみとすることも可能であるが、両者を併用することによって、排ガス中の酸性ガス成分をより確実に薬剤によって除去することができる。これらの制御は、具体的にはPID制御やその他の適宜の制御形態とする自動制御とすることができる。
例えば、水銀濃度検出値が平常時と比べて増大したときに、アルカリ薬剤の投入量を平常時に比べて減少させるためには、たとえば第2の酸性ガス成分濃度の検出装置58の検出目標値を平常時と比べて上げればよい。特に、自動制御の場合、第2の酸性ガス成分濃度の検出装置58の検出目標値を平常時と比べて上げることによって、アルカリ薬剤の投入量を平常時に比べて自動的に減少させることが出来る。
ところで、ごみ焼却装置11からの燃焼排ガスに含まれる水銀は、水銀の形態別にみると、集塵装置であるバグフィルタ33の上流において、70〜90質量%程度が2価水銀、残りは0価水銀の形態で存在するとされている。このうち、2価水銀は、燃焼排ガス中に含まれる塩化水素と反応して、バグフィルタに捕集され易い塩化水銀を生成する。
しかし、燃焼排ガス中にアルカリ薬剤が多く含まれている場合、アルカリ薬剤は、燃焼排ガス中の塩化水素を減少させるため、バグフィルタに捕集され易い塩化水銀を生成するのを阻害してしまう。
特に、燃焼排ガス中およびバグフィルタに堆積したダスト層にアルカリ薬剤が多く含まれていると、水銀除去用薬剤による水銀の吸着反応が活発に行われなくなる。詳細には、水銀除去用薬剤による水銀の吸着反応の一部は、バグフィルタ33に堆積したダスト層で行われる。また、アルカリ薬剤と酸性ガス成分との反応の一部も、バグフィルタ33に堆積したダスト層で行われる。従って、バグフィルタ33に堆積したダスト層にアルカリ薬剤が多く含まれている場合、アルカリ薬剤がダスト層の塩化水素を減少させるため、燃焼排ガス中に含まれる塩化水素と2価水銀とが反応してバグフィルタに捕集され易い塩化水銀を生成するのを阻害してしまう。このため、ダスト層にアルカリ薬剤が多く含まれていると、水銀除去用薬剤による水銀の吸着反応が活発に行われなくなる。
その対策として、多量の水銀が検出されたことで平常時よりも水銀除去用薬剤の投入量が多くなった場合には、アルカリ薬剤の投入量を特別に少なくした状態で処理を行う。なお、アルカリ薬剤の投入量を特別に少なくするときには、第1の酸性ガス成分濃度の検出装置56や第2の酸性ガス成分濃度の検出装置58の検出結果を監視しながら、アルカリ薬剤の投入量を少なくしても問題が無いこと(煙突の排ガス規制値を超過しないこと)を確認する。
第1の酸性ガス成分濃度の検出装置56は、排ガス経路31における集塵装置としてのバグフィルタ33よりも上流側に設置されていればよく、たとえば図示を省略した減温塔とバグフィルタ33との間に設置されていることが好ましく、減温塔よりも上流側であることが更に好ましい。第2の酸性ガス成分濃度の検出装置58は、排ガス経路31におけるバグフィルタ33よりも後流側に設置されていればよく、煙突32に設置されていることが好ましい。
図2は、酸性ガス成分(塩化水素)の濃度の検出結果と、それに応じたアルカリ薬剤(消石灰)の投入量と、水銀除去率との測定例を示す。横軸は時刻を表す。縦軸は、酸性ガス成分濃度、アルカリ薬剤の投入量、水銀除去率を表す。6:00から12:00の少し前までの午前中は、酸性ガス成分の濃度の上昇時に、それに応じてPID制御によって、アルカリ薬剤の投入量が増大され、その結果としての濃度がふたたび低下している。このような酸性ガス成分の濃度の上昇とそれに応じたアルカリ薬剤の投入量の増大とが、午前中において発生している。
12:00の少し前すなわち11時過ぎくらいの頃には、酸性ガス成分の濃度が急激に増大する異常な状態となり、運転員の判断で多量のアルカリ薬剤が投入された。その結果、酸性ガス成分の濃度は急激に低下している。その後、12:00の直後に再び酸性ガス成分の濃度が上昇を開始している。このとき、やや多めのアルカリ薬剤を15:00の少し前まで継続して投入しており、その結果として酸性ガス成分の濃度は非常に低いレベルになっている。しかし、やや多めのアルカリ薬剤を継続して投入することで、水銀除去率の低下が発生している。
そこで、15:00の少し前に、酸性ガス成分の濃度を監視しながらアルカリ薬剤の投入量をそれまでよりも低下させている。その結果、15:00を過ぎたころから、水銀除去率は上昇して元のレベルまで戻っている。
その後は、アルカリ薬剤の投入量はPID制御によって、午前中と同様の状態に戻っている。
以上により、図1に示された本発明の実施の形態の燃焼排ガスの処理装置によれば、燃焼排ガス中の水銀濃度が平常時に比べて増大したときに水銀除去用薬剤の投入装置による水銀薬剤の投入量を平常時に比べて増大させる場合に、それ以外の場合に比べてアルカリ薬剤の投入量を減少させるものであるため、アルカリ薬剤が活性炭などの水銀吸着用薬剤による水銀吸着反応を阻害することを緩和することができ、所要の水銀除去率を保つことができる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の他の実施の形態の燃焼排ガスの処理装置を示す。この処理装置は、これまでに説明した活性炭投入する乾式方式の処理装置とは異なる、キレート剤を投入(洗浄水に添加)する湿式方式の処理装置である。この処理装置では、上述の処理装置におけるバグフィルタ33および水銀除去薬剤の投入装置38とは異なり、排ガス経路31に洗浄装置61が設けられている。そして洗浄装置61には、水銀除去用キレート剤を貯留した水銀除去用キレートタンク62と、アルカリ薬剤(例えば苛性ソーダ水のような液状アルカリ薬剤)を貯留したアルカリ薬剤タンク63とが併設されている。水銀除去用キレートタンク62内の水銀除去用キレート剤及びアルカリ薬剤タンク63内のアルカリ薬剤は、このキレート剤及びアルカリ薬剤を含む洗浄水の形態で、制御装置45によって開度が調節されるバルブ64を経由して洗浄装置61に投入されるようになっている。なお、洗浄装置61の洗浄水は、連続的に適量の新しい洗浄水と入れ替えて、洗浄水に含まれる水銀を回収する。
水銀除去用キレートタンク62に貯留されている水銀除去用キレート剤は、洗浄装置61に投入されると、燃焼排ガス中の水銀を取り込んでキレート錯体を形成することができるものである。洗浄装置61においては、アルカリ薬剤タンク63からのアルカリ薬剤が投入されて、燃焼排ガス中の酸性ガスが除去される。図3に示された系においても、図1に示された処理装置の場合と同様に、多量の水銀が検出されたことで平常時よりも水銀除去用キレート剤の投入量が多くなった場合には、アルカリ薬剤の投入量を特別に少なくした状態で処理を行うことで、水銀除去率の低下を防止することができる。
(第3実施形態)
図4は、本発明のさらに他の実施の形態の燃焼排ガスの処理装置を示す。図4の装置では、図1に示された装置に加えて、ごみ焼却装置11に、燃焼炉12にて生じた燃焼排ガスを熱交換するための熱交換装置としての過熱器ボイラ管17と、過熱器ボイラ管17に堆積した水銀含有飛灰を払い落とすための飛灰除去装置としてのスートブロワ21とを備えた構成となっている。24は、スートブロワのための開閉弁、27は、スートブロワ制御装置で、開閉弁24の動作を制御するためのものである。スートブロワ制御装置27は、制御装置45との間で信号の授受が可能である。
図4に示される装置においては、図1の装置と同様に、後述のスートブロワ21による払落作業を行わないときには、水銀を含有する廃棄物をゴミ焼却装置11にて焼却することによる水銀濃度の上昇の際に、アルカリ薬剤の投入量を特別に少なくした状態で処理を行う。
それに加えて、図4に示される装置において、ごみ焼却装置11の第3煙道15の過熱器ボイラ管17には、ごみ焼却装置11の焼却炉12にてごみが焼却された際に発生する飛灰が堆積する。そして、過熱器ボイラ管17は、飛灰が堆積することで、熱回収効率が低下するとともに、堆積飛灰中に含まれる塩化水素成分によって配管が腐食されるおそれがある。このため、スートブロワ21によって定期的に堆積飛灰を払い落とす作業を行う必要がある。このスートブロワ21による払落作業は、たとえば過熱器ボイラ管17に蒸気を吹き付けることなどによって実施する。この作業を30分〜1時間程度かけて実施することで、堆積飛灰を払い落とすことができる。
焼却炉12において水銀含有物が焼却されることで、過熱器ボイラ管17の堆積飛灰中に水銀が含まれることになる。
以上より、塩化水素成分および水銀を含有した堆積飛灰の払い落としを行うと、払い落とされた飛灰が、ごみ焼却装置11のガス排出口16から排ガス経路31に排出される。
すると、第1の水銀分析装置42および第2の水銀分析装置44により検出される水銀濃度が上昇する。このとき、それに応じて上記と同様に投入装置38から排ガス中に大量の水銀除去用薬剤を投入することで、堆積飛灰の払落作業時に飛散した水銀を回収することができる。このとき、前出の実施の形態の場合と同様に、問題のない範囲でアルカリ薬剤の投入量を特別に少なくした状態で処理を行うことで、水銀除去率の低下を防止することができる。
本発明によれば、ごみ焼却装置11からの燃焼排ガスにおいて、上記以外の何らかの原因により水銀濃度が上昇したときにも、同様にアルカリ薬剤の投入量を特別に少なくした状態で処理を行うことで、水銀除去率の低下を防止することができる。
(その他)
上述の各実施の形態のいずれにおいても、排ガス経路31に沿ったバグフィルタ33よりも下流側に、活性炭吸着塔を設置することができる。
上記においては、水銀を除去すべき燃焼排ガスの発生源としてごみ焼却装置を例示した。しかし、本発明は、これに限られるものではなく、石炭の燃焼装置などの他の装置からの燃焼排ガスに対しても適用することができる。
上述の各実施の形態のいずれにおいても、バグフィルタ33、または排ガス経路31におけるそれよりも上流側の任意の位置に、バグフィルタ33におけるダスト層の厚みを調整するための助剤を投入可能な構成を採用することができる。助剤としては、日立造船社製の「バグエース(登録商標)」や活性炭などを、好ましく用いることができる。
上述の各実施の形態のいずれにおいても、水銀除去用薬剤の投入装置としてロータリーバルブを例示したが、薬剤の投入量を制御できるものであれば良く、テーブルフィーダにより切り出された薬剤をブロワ―により空気搬送する装置等を用いることができる。
なお、上記説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。例えば、回収装置として、乾式の処理装置および湿式の処理装置の両方を備える燃焼排ガスの処理装置であっても良い。
11 ごみ焼却装置
12 燃焼炉
31 排ガス経路
33 バグフィルタ(集塵装置)
38 水銀除去用薬剤の投入装置
42 第1の水銀分析装置
44 第2の水銀分析装置
45 制御装置
51 アルカリ薬剤の投入装置
61 洗浄装置
62 水銀除去用キレートタンク
63 アルカリタンク

Claims (4)

  1. 燃焼炉と、
    前記燃焼炉にて生じた燃焼排ガス中に水銀除去用薬剤を投入する水銀除去用薬剤の投入装置と、
    前記燃焼炉にて生じた燃焼排ガス中にアルカリ薬剤を投入するアルカリ薬剤の投入装置と、
    前記水銀除去用薬剤の投入装置による前記燃焼排ガス中への水銀薬剤の投入量を制御するとともに、前記アルカリ薬剤の投入装置による前記燃焼排ガス中へのアルカリ薬剤の投入量を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記燃焼排ガス中の水銀濃度が異常に高くなった場合には、前記アルカリ薬剤の投入装置によるアルカリ薬剤の投入量を、前記燃焼排ガス中の水銀濃度が平常である場合に比べて減少させるものであることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
  2. 燃焼排ガス中の水銀含有飛灰を収集除去するための集塵装置をさらに備え、
    水銀除去用薬剤の投入装置は、乾式の水銀除去用薬剤を燃焼排ガス中に投入するものであることを特徴とする請求項1に記載の燃焼排ガスの処理装置。
  3. 燃焼排ガス中の水銀成分を洗浄除去するための洗浄装置をさらに備え、
    水銀除去用薬剤の投入装置は、湿式の水銀除去用薬剤を前記洗浄装置のための洗浄水に添加して燃焼排ガス中に投入するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の燃焼排ガスの処理装置。
  4. 燃焼排ガス中の水銀濃度を検出するための水銀分析装置が、燃焼排ガスの排出経路における集塵装置または洗浄装置よりも上流側の位置に設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の燃焼排ガスの処理装置。
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