JP6665011B2 - 排ガス処理方法およびシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラや廃棄物焼却プラントの燃焼排ガスを処理するための排ガス処理方法およびシステムに関する。
ボイラや廃棄物焼却プラントの燃焼排ガスの処理方法としては、従来、国際公開第2008/136486号に記載されているように、先ず、ボイラからの燃焼排ガスを脱硝装置で窒素酸化物(NOx)を除去し、次に、エアヒータで燃焼用空気と熱交換して170〜180℃程度に温度を下げ、乾式電気集塵装置で煤塵を除去し、冷却装置で更に120〜150℃に冷却した後、湿式脱硫装置で硫黄酸化物(SOx)を除去し、そして、湿式電気集塵機で硫酸ミストや塵埃を除去し、白煙防止のために加熱した後、煙突から大気に放出されている。
しかしながら、このような排ガス処理方法では、脱硝、除塵、脱硫を個別に実施しており、プラント全体における排ガス処理装置が占める設置面積が非常に大きくなるといった問題がある。そこで、特開平1−258746号公報には、バグフィルタの濾布を、所定のガラス繊維のモノフィラメントで所定の打ち込み密度で織り上げ、この濾布の表面に、所定のポリマーからなる表面処理層を介して、酸化チタンおよび酸化バナジウムからなる所定の粒子径の触媒を担持させた触媒バグフィルタ装置を用いることで、脱硝と除塵を同時に行うことが記載されている。
また、特開2014−184423号公報には、従来、バグフィルタ装置で脱硫を行う際に、脱硫温度は190℃未満が脱硫効率の観点から望ましかったが、所定の比表面積および所定の細孔容積を有する消石灰を脱硫剤として用いることによって、190〜240℃という比較的に高い温度で、十分な脱硫効率を達成することができ、よって、燃焼排ガスの温度を190℃未満に下げる必要がなく、ガス中の酸性ガスが結露して装置が腐食するおそれを回避できるとともに、エネルギー効率も向上できることが記載されている。
国際公開第2008/136486号 特開平1−258746号公報 特開2014−184423号公報
しかしながら、特開2014−184423号公報に記載の方法では、バグフィルタ装置での排ガス温度を190〜240℃にすることができても、脱硝触媒を用いる脱硝反応を行うには依然として温度が低く、別途、脱硝装置で脱硝処理を行っている。また、燃焼排ガスの温度を、バグフィルタ装置に導入する前に190〜240℃の温度域に下げているため、燃焼排ガスから十分に熱回収することができなかった。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、ボイラや廃棄物焼却プラントの燃焼排ガスの脱硝、除塵、脱硫を全て乾式で同時に行うことができるとともに、燃焼排ガスからの熱回収量を増加することができる排ガス処理方法およびシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、排ガス処理方法であって、300〜450℃の温度を有する燃焼排ガスに、脱硝剤と脱硫剤を加えるステップと、脱硝触媒を担持したバグフィルタに、前記脱硝剤と脱硫剤を加えた燃焼排ガスを通過させて、前記燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を同時に行うステップと、前記バグフィルタを通過させた燃焼排ガスから熱回収して、前記燃焼排ガスの温度を230℃以下まで下げるステップとを含む。
前記脱硝剤および前記脱硝触媒としては、300〜450℃の温度で脱硝反応が起こるものであれば、特に限定されないが、選択的触媒還元法(SCR)の脱硝剤および脱硝触媒が好ましく、例えば、脱硝剤はアンモニア、脱硝触媒は酸化チタンと酸化バナジウムの複合酸化物を用いることができる。前記脱硫剤としては、300〜450℃の温度で脱硫反応が起こるものであれば、特に限定されないが、例えば、BET法により測定した比表面積が25m/g以上、且つ窒素脱着BJH法により測定した細孔容積が0.15cm/g以上の消石灰を用いることができる。
本発明に係る排ガス処理方法は、前記燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を同時に行うステップの前に、重金属吸着剤を、前記300〜450℃の温度を有する燃焼排ガスに加えるステップを更に含んでもよい。
この場合、前記重金属吸着剤を燃焼排ガスに加えるステップは、前記重金属吸着剤とともにハロゲンを加えるか又はハロゲンを担持した重金属吸着剤を加えることが好ましい。前記重金属吸着剤としては、活性炭を用いることが好ましい。また、前記ハロゲンとしては、塩素または臭素を用いることが好ましい。
また、本発明係る排ガス処理方法は、前記燃焼排ガスから熱回収するステップの後に、重金属吸着剤を、前記230℃以下の温度の燃焼排ガスに加えるステップと、第2のバグフィルタに、前記重金属吸着剤を加えた燃焼排ガスを通過させて、前記燃焼排ガスから重金属を除去するステップとを更に含んでもよい。
この場合、本発明係る排ガス処理方法は、前記燃焼排ガスに重金属吸着剤を加えるステップの前に、ハロゲンを、前記燃焼排ガスに加えるステップを更に含むようにしてよい。この燃焼排ガスにハロゲンを加えるステップは、前記燃焼排ガスにハロゲンガスを噴霧することを含んでもよい。また、この燃焼排ガスにハロゲンを加えるステップは、ハロゲン水溶液を、前記燃焼排ガスから熱回収するステップで回収した熱を利用してガス化させて、前記ハロゲンガスを得ることを含んでもよい。さらに、この燃焼排ガスにハロゲンを加えるステップは、前記燃焼排ガスに又は前記燃焼排ガスに加える脱硫剤に、海水を供給することを含んでもよい。
本発明に係る排ガス処理方法は、前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過した燃焼排ガス中のNOx濃度を測定するステップと、前記測定したNOx濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える脱硝剤の量を調整するステップとを更に含んでもよい。
本発明に係る排ガス処理方法は、前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過した燃焼排ガス中のSOx濃度を測定するステップと、前記測定したSOx濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える脱硫剤の量を調整するステップとを更に含んでもよい。
本発明に係る排ガス処理方法は、重金属吸着剤を添加する場合、前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過した燃焼排ガス中の重金属の濃度を測定するステップと、前記測定した重金属の濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える重金属吸着剤の量を調整するステップとを更に含んでもよい。
本発明に係る排ガス処理方法は、重金属吸着剤とハロゲンを添加する場合、前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過した燃焼排ガス中の重金属の濃度を測定するステップと、前記測定した重金属の濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える重金属吸着剤およびハロゲンの量を調整するステップとを更に含んでもよい。
本発明に係る排ガス処理方法は、前記脱硝触媒を担持したバグフィルタで捕集した灰の一部を、前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過する前の燃焼排ガスに加えるステップを更に含んでもよい。また、前記第2のバグフィルタで捕集した灰の一部を、前記第2のバグフィルタを通過する前の燃焼排ガスに加えるステップを更に含んでもよい。
本発明は、また別の態様として、排ガス処理システムであって、脱硝触媒を担持したバグフィルタを備え、このバグフィルタに燃焼排ガスを通過させることで、前記燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を同時に行う第1のバグフィルタ装置と、前記第1のバグフィルタ装置に供給される燃焼排ガスに、脱硝剤を加える脱硝剤供給機と、前記第1のバグフィルタ装置に供給される燃焼排ガスに、脱硫剤を加える脱硫剤供給機と、前記第1のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガスから熱回収を行う熱回収器と、前記第1のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガスに、重金属吸着剤を加える重金属吸着剤供給機と、バグフィルタを備え、このバグフィルタに、前記重金属吸着剤を加えた燃焼排ガスを通過させることで、前記燃焼排ガスから重金属を除去する第2のバグフィルタ装置とを備える。
本発明に係る排ガス処理システムは、前記燃焼排ガスの流れに対して、前記燃焼排ガスに重金属吸着剤を加える重金属吸着剤供給機の上流側に、前記燃焼排ガスにハロゲンを加えるハロゲン供給機を更に備えてもよい。この場合、前記ハロゲン供給機は、前記燃焼排ガスにハロゲンガスを噴霧するハロゲンガス噴霧機を含んでもよい。また、前記ハロゲン供給機は、前記熱回収器で前記燃焼排ガスから熱回収した熱で、ハロゲン水溶液を加熱、気化してハロゲンガスを得る熱交換器を含んでもよい。さらに、前記ハロゲン供給機は、前記燃焼排ガスに又は前記脱硫剤供給機の脱硫剤に、海水を供給する海水供給機を含んでもよい。
本発明に係る排ガス処理システムは、前記第1のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガス中のNOx、SOxまたはその両方の濃度を測定する第1の濃度計と、前記第1の濃度計で測定した濃度結果に基づいて、前記燃焼排ガスに加える脱硝剤、脱硫剤またはその両方の量を調整する制御器とを更に備えてもよい。また、本発明に係る排ガス処理システムは、前記第2のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガス中の重金属の濃度を測定する第2の濃度計と、前記第2の濃度計で測定した濃度結果に基づいて、前記燃焼排ガスに加える重金属吸着剤の量を調整する制御器とを更に備えてもよい。
本発明に係る排ガス処理システムは、前記第1のバグフィルタ装置で捕集した灰の一部を、前記第1のバグフィルタ装置に供給される燃焼排ガスに加える第1の灰リサイクルラインを更に備えてもよい。また、本発明に係る排ガス処理システムは、前記第2のバグフィルタ装置で捕集した灰の一部を、前記第2のバグフィルタ装置に供給する燃焼排ガスに加える第2の灰リサイクルラインを更に備えてもよい。
このように本発明によれば、300〜450℃の温度を有する燃焼排ガスに、脱硝剤と脱硫剤を加えて、その温度のまま、脱硝触媒を担持したバグフィルタに導入することで、燃焼排ガス中のNOxを分解、除去できるとともに、SOxも脱硫剤と反応し、その生成物は、燃焼排ガス中の煤塵とともにバグフィルタで捕集、除去できるので、燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を乾式で同時に行うことができる。また、この触媒バグフィルタを通過させた燃焼排ガスは、300〜450℃と高い温度を有することから、ガス温度を230℃以下まで下げるような熱回収を行うことで、熱回収量を増加させることができる。
本発明に係る排ガス処理システムの第1の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排ガス処理システムの第2の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排ガス処理システムの第3の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排ガス処理システムの第4の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排ガス処理システムの第5の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排ガス処理システムの第6の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排ガス処理システムの第7の実施の形態を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る排ガス処理システムおよび排ガス処理方法の一実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1に示すように、本実施の形態の排ガス処理システムは、燃料を燃焼して水蒸気または熱を得るボイラ10と、このボイラから排出される燃焼排ガスを脱硝、脱硫、除塵するための触媒バグフィルタ装置20と、この触媒バグフィルタ装置で処理した後の燃焼排ガスから熱を回収する熱交換器50とを主に備える。
ボイラ10は、例えば、燃料として石炭または油を使用する石炭焚または油焚のボイラであり、このような燃料を燃焼したガスを排出する。この燃焼排ガスには、通常、NOx、SOx、煤塵および重金属などが含まれている。そのため、ボイラ10には、燃焼排ガスをボイラ10から触媒バグフィルタ装置20に送るための排ガス導入ライン12が設けられている。なお、本発明の処理対象ガスは、このようなボイラの燃焼排ガスに限定されるものではなく、例えば、一般廃棄物や産業廃棄物などの廃棄物を焼却するプラントから排出される燃焼排ガスについても、本発明によって同様に処理することができる。
触媒バグフィルタ装置20は、濾布の表面に触媒を担持させたバグフィルタ装置であり、例えば、特開平1−258746号公報や特開2014−184423号公報に開示されている公知の触媒バグフィルタ装置を用いることができる。また、濾布の打ち込み密度は、400〜1200g/mであることが好ましい。打ち込み密度が400g/m以上であれば、煤塵を充分に捕捉できる。打ち込み密度が1200g/m以下であれば、濾布の目詰まりを抑制できる。濾布を構成する繊維としては、例えば、ガラス繊維、ポリフルオロエチレン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維等が挙げられる。これら繊維のうちでも、耐熱性が高い点で、ガラス繊維およびポリフルオロエチレン系繊維が特に好ましい。繊維の直径は3〜15μmの範囲が好ましい。
濾布に担持させる触媒としては、脱硝触媒であれば特に限定されないが、アンモニア等の脱硝剤の存在下で脱硝を行う選択的触媒還元法(SCR)の触媒が好ましい。具体的な触媒としては、例えば、酸化チタンと、酸化バナジウムと、任意に酸化タングステンとを含む複合酸化物が好ましい。触媒の粒子径は、0.1〜100μmの範囲が好ましい。また、濾布への触媒の担持量は、10〜400g/mの範囲が好ましい。
触媒バグフィルタ装置20の内部には、例えば、複数の筒型のバグフィルタが設けられており、これらは、燃焼排ガスの流れに対して、区画壁(図示省略)を介して並列的に配置されている。触媒バグフィルタ装置20には、このようにバグフィルタを通過した燃焼排ガスを熱交換器50に送るための排ガス熱回収ライン22が設けられている。
排ガス導入ライン12には、燃焼排ガス中に脱硝剤を添加するための脱硝剤供給機24が設けられている。脱硝剤としては、アンモニアが好ましく、脱硝剤供給機24は、アンモニアガスまたはアンモニア水を配管内に所定量で噴霧できる装置であればよい。
また、排ガス導入ライン12には、燃焼排ガス中に脱硫剤を添加するための脱硫剤供給機26が設けられている。脱硫剤としては、300〜450℃という非常に高い温度においてもSOxとの高い反応性を有する、BET法により測定した比表面積が25m/g以上、且つ窒素脱着BJH法により測定した細孔容積が0.15cm/g以上の消石灰を用いる。なお、比表面積の上限は、特に限定されないが、60m/g以下が好ましい。細孔容積の上限は、特に限定されないが、0.3cm/g以下が好ましい。脱硫剤供給機26は、このような粉状の脱硫剤またはスラリー化した脱硫剤を配管内に所定量で噴霧できる装置であればよい。
なお、図1では、脱硝剤供給機24は、燃焼排ガスの流れに対して、脱硫剤供給機26の上流側に配置しているが、これに限定されず、脱硫剤供給機26の下流側に配置してもよい。
排ガス熱回収ライン22には、熱交換器50が設けられている。熱交換器50は、燃焼排ガスの顕熱で熱媒体を加熱することによって燃焼排ガスから熱を回収する熱交換器である。熱媒体としては、例えば、空気や、ボイラに供給する水などを用いることが好ましい。熱交換器50には、熱回収が行われた燃焼排ガスを煙突60から排出するための排ガス放出ライン52が設けられている。
以上のような構成によれば、先ず、ボイラ10から、NOx、SOxおよび煤塵を含む燃焼排ガスが排出される。燃焼排ガスの温度は、通常、300〜450℃と非常に高い温度である。燃焼排ガスは、排ガス導入ライン12を流れる間に、脱硝剤供給機24からアンモニア等の脱硝剤が添加され、また、脱硫剤供給機26から脱硫剤として高反応性の消石灰が添加される。そして、このような脱硝剤および脱硫剤が添加された燃焼排ガスが、触媒バグフィルタ装置20内へと導入される。
触媒バグフィルタ装置20内では、300〜450℃と高い温度のため、濾布の表面に担持されている脱硝触媒の存在下、脱硝反応が起こり、燃焼排ガス中のNOxが窒素と水に分解される。なお、以下の脱硝反応の式は、脱硝剤としてアンモニアを添加した場合である。
・脱硝反応
4NO+4NH+O⇒4N+6H
2NO+4NH+O⇒3N+6H
NO+NO+2NH⇒2N+3H
また、燃焼排ガス中のSOxは、300〜450℃と高い温度であっても、高反応性の脱硫剤を用いることで、以下の脱硫反応が起こり、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムおよび水に転換する。
・脱硫反応
SO+Ca(OH)+O⇒CaSO+H
SO+Ca(OH)+O⇒CaSO+H
脱硫反応により生成した硫酸カルシウムや亜硫酸カルシウム、および未反応の脱硫剤は、触媒バグフィルタ装置20で、燃焼排ガス中の煤塵とともに捕集され、燃焼排ガスから除去される。なお、燃焼排ガス中に塩化水素が含まれる場合、塩化水素は脱硫剤である消石灰と反応して塩化カルシウムに転換し、バグフィルタで同様に捕集、除去されることから、脱塩処理も行うことができる。
触媒バグフィルタ装置20で脱硝、脱硫および除塵された燃焼排ガスは、排ガス熱回収ライン22を介して熱交換器50に導入される。熱交換器50内では、燃焼排ガスは、熱媒体(図示省略)との熱交換によって冷却され、熱回収される。この時、燃焼排ガスは、例えば、少なくとも230℃以下の温度に冷却することが好ましく、200℃以下の温度に冷却することがより好ましい。燃焼排ガスの熱回収後の温度の下限は、水および酸の露点を超えていれば特に限定されず、例えば、100℃以上でもよいし、150℃以上でもよい。そして、所定の温度まで冷却された燃焼排ガスは、排ガス放出ライン52を介して、煙突60から大気に放出される。
本実施の形態では、このように燃焼排ガスを300〜450℃という高い温度のまま触媒バグフィルタ装置20に導入することから、濾布の表面に担持された脱硝触媒が、硫黄による被毒を受けることなく、高い脱硝性能を発揮することができる。また、脱硫処理も高い温度のまま行われるので、燃焼排ガスが酸の露点温度以下になることを回避でき、システム内の部材が腐食するのを防止することができる。特に高反応性の脱硫剤を用いることで、ガス中のSOx濃度が高い条件でも、脱硝、除塵とともに脱硫処理を行うことができる。さらに、脱硝、脱硫、除塵、脱塩が全て触媒バグフィルタ装置20内で乾式処理で行われるため、湿式処理と比べて、給水や廃水処理が不要であり、イニシャルコストやライフサイクルコストを大幅に削減することができる。
また、本実施の形態では上述したように全て乾式処理で行われるため、触媒バグフィルタ装置20後は、熱回収用の熱交換器50のみを設置すればよく、ガスガスヒータ(GGH)等の白煙防止用の再加熱器を設ける必要はない。熱交換器50では、燃焼排ガスは、300〜450℃という高い温度のまま導入され、熱交換によって、水の露点温度よりも高い温度という下限温度まで下げることができるので、エアヒータをバグフィルタの上流側に配置した場合と比べて、熱回収量を増やすことができ、ボイラ効率を大幅に向上することができる。また、燃焼排ガスが熱交換器50の上流側で既に除塵されていることから、熱交換器50の熱交換部材の摩耗を抑えることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態の排ガス処理システムは、図2に示すように、第1の実施の形態の排ガス処理システムと比べ、排ガス導入ライン12において、燃焼排ガス中に重金属吸着剤を添加するための重金属吸着剤供給機30が設けられている点で主に異なる。なお、図1と同様の構成については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
重金属吸着剤は、燃焼排ガス中に水銀などの重金属が含まれる場合に、この重金属を吸着して燃焼排ガスから除去するものであり、例えば、活性炭などを使用することが好ましく、特に高い温度における重金属の吸着性を高めるため、塩素などのハロゲンを担持させた活性炭や、活性炭と塩化水素などのハロゲン化物との混合物を使用することが好ましい。
重金属吸着剤供給機30は、粉状の活性炭や、活性炭をスラリー化させたものを配管内に所定量で噴霧できる装置であればよい。なお、図2では、重金属吸着剤供給機30は、燃焼排ガスの流れに対して、脱硝剤供給機24と脱硫剤供給機26の下流側に配置しているが、これに限定されず、脱硝剤供給機24と脱硫剤供給機26の上流側に配置してもよいし、脱硝剤供給機24と脱硫剤供給機26の間に配置してもよい。
以上のような構成によれば、先ず、ボイラ10から排出される300〜450℃と非常に高い温度を有し、NOx、SOx、煤塵および重金属を含む燃焼排ガスは、排ガス導入ライン12を流れ、脱硝剤供給機24からアンモニア等の脱硝剤が添加され、脱硫剤供給機26から脱硫剤として高反応性の消石灰が添加され、重金属吸着剤供給機30から高吸着性の活性炭等の重金属吸着剤が添加される。そして、このような脱硝剤、脱硫剤および重金属吸着剤が添加された燃焼排ガスが、触媒バグフィルタ装置20内へと導入される。
触媒バグフィルタ装置20内では、300〜450℃の温度下、上述したように脱硝触媒と脱硝剤および脱硫剤によって、脱硝反応および脱硫反応が起こり、燃焼排ガス中のNOx、SOxが分解、除去されるとともに、燃焼排ガス中の水銀などの重金属も、重金属吸着剤に吸収され、除去される。
重金属を吸着した重金属吸着剤は、脱硫反応による生成物や未反応の脱硫剤、および煤塵とともに、触媒バグフィルタ装置20で捕集され、燃焼排ガスから除去される。触媒バグフィルタ装置20で脱硝、脱硫、除塵および重金属除去がされた燃焼排ガスは、排ガス熱回収ライン22を介して熱交換器50に導入され、上記の実施の形態と同様に、所定の温度まで冷却され、排ガス放出ライン52を介して煙突60から大気に放出される。
本実施の形態では、燃焼排ガスに水銀などの重金属が含まれる場合、燃焼排ガスに、重金属吸着剤、特に高吸着性の重金属吸着剤を添加することで、重金属がこれに吸着されるので、触媒バグフィルタ装置20で、この重金属が吸着した重金属吸着剤を捕集、除去することで、300〜450℃という高い温度のまま、脱硝、脱硫、除塵と同時に、重金属除去を全て乾式で行うことができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態の排ガス処理システムは、図3に示すように、第2の実施の形態の排ガス処理システムと比べ、燃焼排ガスの流れに対して、熱交換器50の下流側に別途、バグフィルタ装置40が設けられている点と、重金属吸着剤供給機30が、排ガス導入ライン12ではなく、熱交換器50から第2のバグフィルタ装置40へ燃焼排ガスを送る排ガス第2導入ライン54に設けられている点で主に異なる。なお、図2と同様の構成については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
別途設けるバグフィルタ装置40は、触媒バグフィルタ装置20とは異なり、濾布の表面に脱硝触媒は担持されていない。バグフィルタ装置40の濾布に用いる繊維は、触媒バグフィルタ装置20と同様のものでもよく、例えば、ガラス繊維、ポリフルオロエチレン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維等が挙げられる。これら繊維のうちでも、耐熱性が高い点で、ガラス繊維およびポリフルオロエチレン系繊維が好ましい。バグフィルタ装置40における繊維の直径や濾布の打ち込み密度は、触媒バグフィルタ装置20と同様でよい。バグフィルタ装置40には、バグフィルタ装置40を通過した燃焼排ガスを煙突60から排出するための排ガス放出ライン42が設けられている。
以上のような構成によれば、先ず、ボイラ10から排出される300〜450℃と非常に高い温度を有し、NOx、SOx、煤塵および重金属を含む燃焼排ガスは、排ガス導入ライン12を流れ、脱硝剤供給機24からアンモニア等の脱硝剤が添加され、脱硫剤供給機26から脱硫剤として高反応性の消石灰が添加される。そして、このような脱硝剤および脱硫剤が添加された燃焼排ガスが、触媒バグフィルタ装置20内へと導入される。
触媒バグフィルタ装置20内では、300〜450℃の温度下、上述したように脱硝触媒と脱硝剤によって、脱硝反応が起こり、燃焼排ガス中のNOxが分解、除去されるとともに、脱硫反応による生成物や未反応の脱硫剤、および煤塵が捕集、除去される。触媒バグフィルタ装置20で脱硝、脱硫および除塵された燃焼排ガスは、排ガス熱回収ライン22を介して熱交換器50に導入され、上記の実施の形態と同様に、所定の温度まで冷却される。
熱交換器50で熱回収された燃焼排ガスは、排ガス第2導入ライン54を流れる間に、重金属吸着剤供給機30から活性炭等の重金属吸着剤が添加され、第2のバグフィルタ装置40に導入される。このバグフィルタ装置40内では、燃焼排ガスの温度は上述したように、230℃以下と比較的に低温であるので、水銀等の重金属の活性炭への吸着性は高い。よって、本実施の形態では、重金属吸着剤として、活性炭にハロゲンを担持させたり、ハロゲン化物を混合させたりしたものを使用しなくてもよい。バグフィルタ装置40で、重金属を吸着した重金属吸着剤が捕集、除去された燃焼排ガスは、排ガス放出ライン42を介して煙突60から大気に放出される。
本実施の形態では、燃焼排ガスに水銀などの重金属が含まれる場合、300〜450℃という高い温度のまま、燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を乾式で行う触媒バグフィルタ装置20とは別に、その後の熱交換器50で熱回収して温度が230℃以下と低温になった燃焼排ガスに対して、重金属吸着剤を添加して、別途、重金属が吸着した重金属吸着剤を捕集、除去するバグフィルタ装置40を設けることで、より確実に燃焼排ガスから水銀などの重金属を乾式で除去することができる。
また、バグフィルタ装置40での燃焼排ガスの温度は、水の露点温度よりも高ければよいので、熱交換器50での熱回収量は第2の実施の形態と同等レベルを維持することができる。よって、本実施の形態は、第2の実施の形態に比べて、システム全体のエネルギー効率を高く維持しつつ、重金属除去性能を向上することができる。さらに、本実施の形態では、バグフィルタ装置を2段に設けたが、脱硝、除塵、脱硫をそれぞれ別の装置で個別に実施するような従来の排ガス処理システムと比較すると、システムの設置面積は大幅に削減することができる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態の排ガス処理システムは、図4に示すように、第3の実施の形態の排ガス処理システムと比べ、排ガス導入ライン12および排ガス熱回収ライン22に、燃焼排ガス中にハロゲンガスを噴霧するハロゲンガス噴霧機32a、32bがそれぞれ設けられている点で主に異なる。なお、図3と同様の構成については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
ハロゲンガス噴霧機32から噴霧されるハロゲンガスは、塩素系や臭素系などのハロゲンガスが好ましい。塩素系ガスとしては、塩化水素や塩化アンモニウムなどが好ましい。臭素系ガスとしては、二臭素、臭化水素などが好ましい。ハロゲンガス噴霧機32は、このようなハロゲンガスを配管内に所定量で噴霧できる装置であればよい。
なお、図4では、ハロゲンガス噴霧機32を、排ガス導入ライン12と排ガス熱回収ライン22の両方に設けたが、どちらか一方に設けてもよい。また、図4では、ハロゲンガス噴霧機32aは、燃焼排ガスの流れに対して、脱硝剤供給機24と脱硫剤供給機26の上流側に配置しているが、上述した重金属吸着剤供給機と同様に、これに限定されず、他の配置を採用することができる。
以上のような構成によれば、先ず、ボイラ10から排出される300〜450℃と非常に高い温度を有し、NOx、SOx、煤塵および重金属を含む燃焼排ガスは、排ガス導入ライン12を流れ、ハロゲンガス噴霧機32aからハロゲンガスが噴霧され、脱硝剤供給機24からアンモニア等の脱硝剤が添加され、脱硫剤供給機26から脱硫剤として高反応性の消石灰が添加される。そして、このようなハロゲンガス、脱硝剤および脱硫剤が添加された燃焼排ガスが、触媒バグフィルタ装置20内へと導入される。
触媒バグフィルタ装置20内では、300〜450℃の温度下、上述したように脱硝触媒と脱硝剤によって、脱硝反応が起こり、燃焼排ガス中のNOxが分解、除去されるとともに、脱硫反応による生成物や未反応の脱硫剤、および煤塵が捕集、除去される。また、燃焼排ガス中の0価の水銀などの重金属は、高温下でハロゲンガスと反応してハロゲン化することで、第2のバグフィルタ装置40での重金属の除去効率を向上させることができる。
触媒バグフィルタ装置20で脱硝、脱硫および除塵された燃焼排ガスは、排ガス熱回収ライン22を流れ、ハロゲンガス噴霧機32bからハロゲンガスが噴霧された後、熱交換器50に導入される。ここでも燃焼排ガス中の0価の水銀などの重金属が、高温下でハロゲンガスと反応してハロゲン化することで、第2のバグフィルタ装置40での重金属の除去効率を向上させることができる。そして、熱交換器50では、上記の実施の形態と同様に、所定の温度まで冷却される。
熱交換器50で熱回収された燃焼排ガスは、排ガス第2導入ライン54を流れる間に、重金属吸着剤供給機30から活性炭等の重金属吸着剤が添加され、第2のバグフィルタ装置40に導入される。燃焼排ガスの温度は、上述したように、活性炭への重金属の吸着性能が高い230℃以下と低温であり、且つ上記のように水銀などの重金属がハロゲン化されているので、燃焼排ガス中の重金属は容易に活性炭等の重金属吸着剤に吸着される。バグフィルタ装置40内で、この重金属を吸着した重金属吸着剤が捕集、除去された後、燃焼排ガスは、排ガス放出ライン42を介して煙突60から大気に放出される。
本実施の形態では、燃焼排ガスに水銀などの重金属が含まれる場合、300〜450℃という高い温度の条件にある間に、ハロゲンガスを噴霧することで、0価の水銀などの重金属をハロゲン化する。そして、触媒バグフィルタ装置20で燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を乾式で行った後、熱交換器50で熱回収して温度が230℃以下と低温になると、活性炭への重金属の吸着性能が高くなることから、ここで、燃焼排ガスに重金属吸着剤を添加し、第2のバグフィルタ装置40で、重金属が吸着した重金属吸着剤を捕集、除去することで、更に確実に燃焼排ガスから水銀などの重金属を乾式で除去することができる。
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態の排ガス処理システムは、図5に示すように、第3の実施の形態の排ガス処理システムと比べ、排ガス導入ライン12に又は脱硫剤供給機26aに、海水を噴霧する海水噴霧機34が設けられている点で主に異なる。なお、図3と同様の構成については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
海水噴霧機34は、排ガス導入ライン12の配管内の燃焼排ガス中に、又は脱硫剤供給機26a内の消石灰などの脱硫剤に、海水を所定量で噴霧できる装置であればよい。脱硫剤に海水を噴霧する場合、脱硫剤供給機26a内の消石灰などの脱硫剤は、海水の量によって、粉状を維持したり、スラリー化したりするが、脱硫剤供給機26aは、このように粉状またはスラリー化した脱硫剤を所定量で噴霧できる装置であればよい。
以上のような構成によれば、先ず、ボイラ10から排出される300〜450℃と非常に高い温度を有し、NOx、SOx、煤塵および重金属を含む燃焼排ガスは、排ガス導入ライン12を流れ、海水噴霧機34から海水が噴霧され、脱硝剤供給機24からアンモニア等の脱硝剤が添加され、脱硫剤供給機26から脱硫剤として高反応性の消石灰が添加される。脱硫剤は、場合により海水とともにスラリー化されて添加される。そして、このような脱硝剤、脱硫剤および海水が添加された燃焼排ガスが、触媒バグフィルタ装置20内へと導入される。
触媒バグフィルタ装置20内では、300〜450℃の温度下、上述したように脱硝触媒と脱硝剤によって、脱硝反応が起こり、燃焼排ガス中のNOxが分解、除去されるとともに、脱硫反応による生成物や未反応の脱硫剤、および煤塵が捕集、除去される。また、燃焼排ガスに噴霧された海水中の塩素は、高温下で蒸発してハロゲンガスとなり、燃焼排ガス中の0価の水銀などの重金属と反応し、これをハロゲン化することで、第2のバグフィルタ装置40での重金属の除去効率を向上させることができる。
触媒バグフィルタ装置20で脱硝、脱硫および除塵された燃焼排ガスは、排ガス熱回収ライン22を介して熱交換器50に導入される。そして、熱交換器50では、上記の実施の形態と同様に、所定の温度まで冷却される。熱交換器50で熱回収された燃焼排ガスは、排ガス第2導入ライン54を流れる間に、重金属吸着剤供給機30から活性炭等の重金属吸着剤が添加され、第2のバグフィルタ装置40に導入される。燃焼排ガスの温度は、上述したように、活性炭への重金属の吸着性能が高い230℃以下と低温であり、且つ上記のように水銀などの重金属がハロゲン化されているので、燃焼排ガス中の重金属は容易に活性炭等の重金属吸着剤に吸着される。バグフィルタ装置40内で、この重金属を吸着した重金属吸着剤が捕集、除去された後、燃焼排ガスは、排ガス放出ライン42を介して煙突60から大気に放出される。
本実施の形態では、燃焼排ガスに水銀などの重金属が含まれる場合、ハロゲンガスの原料として海水を利用することで、第4の実施の形態と同等レベルの水銀等の重金属の除去性能を維持しつつ、非常に低いランニングコストで、0価の水銀などの重金属をハロゲン化することができる。
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態の排ガス処理システムは、図6に示すように、第3の実施の形態の排ガス処理システムと比べ、排ガス導入ライン12および排ガス熱回収ライン22に、燃焼排ガス中にハロゲンガスを噴霧するために、ハロゲン水溶液を供給するハロゲン水溶液供給機36a、36bと、この供給されたハロゲン水溶液を熱交換器50からの熱媒体で加熱してハロゲンガス化するための熱交換器38a、38bがそれぞれ設けられている点で主に異なる。なお、図3と同様の構成については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
ハロゲン水溶液供給機36から供給されるハロゲン水溶液は、塩素系や臭素系などのハロゲン水溶液が好ましい。塩素系水溶液としては、塩化アンモニウム水溶液などが好ましい。臭素系水溶液としては、臭化カルシウム水溶液などが好ましい。ハロゲン水溶液供給機36は、このようなハロゲン水溶液を熱交換器38に所定量で供給できる装置であればよい。熱交換器38には、熱交換器50で燃焼排ガスにより加熱された熱媒体が導入される熱媒体導入ライン56が設けられている。
なお、図6では、ハロゲン水溶液供給機36および熱交換器38を、排ガス導入ライン12と排ガス熱回収ライン22の両方に設けたが、どちらか一方に設けてもよい。また、図6では、ハロゲン水溶液供給機36aおよび熱交換器38aは、燃焼排ガスの流れに対して、脱硝剤供給機24と脱硫剤供給機26の上流側に配置しているが、上述したハロゲンガス噴霧機と同様に、これに限定されず、他の配置を採用することができる。
以上のような構成によれば、先ず、ボイラ10から排出される300〜450℃と非常に高い温度を有し、NOx、SOx、煤塵および重金属を含む燃焼排ガスは、排ガス導入ライン12を流れ、ハロゲン水溶液供給機36aおよび熱交換器38aからハロゲンガスが噴霧され、脱硝剤供給機24からアンモニア等の脱硝剤が添加され、脱硫剤供給機26から脱硫剤として高反応性の消石灰が添加される。そして、このようなハロゲンガス、脱硝剤および脱硫剤が添加された燃焼排ガスが、触媒バグフィルタ装置20内へと導入される。
触媒バグフィルタ装置20内では、300〜450℃の温度下、上述したように脱硝触媒と脱硝剤によって、脱硝反応が起こり、燃焼排ガス中のNOxが分解、除去されるとともに、脱硫反応による生成物や未反応の脱硫剤、および煤塵が捕集、除去される。また、燃焼排ガス中の0価の水銀などの重金属は、高温下でハロゲンガスと反応してハロゲン化することで、第2のバグフィルタ装置40での重金属の除去効率を向上させることができる。
触媒バグフィルタ装置20で脱硝、脱硫および除塵された燃焼排ガスは、排ガス熱回収ライン22を流れ、ハロゲン水溶液供給機36bおよび熱交換器38bからハロゲンガスが噴霧された後、熱交換器50に導入される。ここでも燃焼排ガス中の0価の水銀などの重金属が、高温下でハロゲンガスと反応してハロゲン化することで、第2のバグフィルタ装置40での重金属の除去効率を向上させることができる。そして、熱交換器50では、上記の実施の形態と同様に、燃焼排ガスが所定の温度まで冷却される一方、加熱された熱媒体は、熱媒体導入ライン56a、56bを介して熱交換器38a、38bに導入され、ハロゲン水溶液供給機36a、36bから供給されるハロゲン水溶液を、加熱、気化してハロゲンガスとする。
熱交換器50で熱回収された燃焼排ガスは、排ガス第2導入ライン54を流れる間に、重金属吸着剤供給機30から活性炭等の重金属吸着剤が添加され、第2のバグフィルタ装置40に導入される。燃焼排ガスの温度は、上述したように、活性炭への重金属の吸着性能が高い230℃以下と低温であり、且つ上記のように水銀などの重金属がハロゲン化されているので、燃焼排ガス中の重金属は容易に活性炭等の重金属吸着剤に吸着される。バグフィルタ装置40内で、この重金属を吸着した重金属吸着剤が捕集、除去された後、燃焼排ガスは、排ガス放出ライン42を介して煙突60から大気に放出される。
本実施の形態では、燃焼排ガスに含まれる0価の水銀などの重金属をハロゲン化するために、ハロゲン水溶液を用いる場合、ハロゲン水溶液を燃焼排ガスの配管内に直接噴霧すると、固形物が析出する等の問題が発生し得るので、ハロゲン水溶液を気化してから配管内に噴霧する。このハロゲン水溶液の気化に、熱交換器50で回収した熱を利用することで、システム全体のエネルギー効率を向上することができる。
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態の排ガス処理システムは、図7に示すように、第3の実施の形態の排ガス処理システムと比べ、触媒バグフィルタ装置20およびバクフィルタ装置40で捕集された灰を回収する灰受け部27、47から、灰の一部を排ガス導入ライン12および排ガス第2導入ライン54に送るための灰リサイクルライン29、49がそれぞれ設けられている点と、排ガス熱回収ライン22に、燃焼排ガス中のNOxおよびSOxの濃度を測定、検知する濃度計72と、排ガス放出ライン42に、燃焼排ガス中の重金属の濃度を測定、検知する濃度計74が設けられている点と、濃度計72、74で測定したNOx、SOx、重金属の濃度に応じて、脱硝剤供給機24からの脱硝剤の供給量、脱硫剤供給機26からの脱硫剤の供給量、重金属吸収剤供給機30からの重金属吸着剤の供給量、海水噴霧機34からの海水の噴霧量を調整するように制御する制御器70が設けられている点で主に異なる。なお、図3と同様の構成については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
触媒バグフィルタ装置20の灰受け部27およびバクフィルタ装置40の灰受け部47には、上記の回収した灰の一部を排ガス導入ライン12および排ガス第2導入ライン54を流れる燃焼排ガス中に戻すための灰リサイクルライン29、49に加えて、ここで回収した灰を処理設備(図示省略)に送るための灰排出ライン28、48が設けられている。
脱硫剤供給機26aは、排ガス導入ライン12の燃焼排ガス中に脱硫剤を供給する他、灰リサイクルライン29のリサイクルされる灰に供給するように設計してもよい。また、海水噴霧機34は、排ガス導入ライン12の燃焼排ガス中や脱硫剤供給機26aの脱硫剤中に海水を噴霧する他、灰リサイクルライン29のリサイクルされる灰に噴霧するように設計してもよい。重金属吸着剤供給機30は、排ガス第2導入ライン54の燃焼排ガス中に重金属吸着剤を供給する他、灰リサイクルライン49のリサイクルされる灰に供給するように設計してもよい。
なお、図7では、制御器70で制御されるハロゲン供給機として海水噴霧機34を記載しているが、本発明はこれに限定されず、海水噴霧機34に替えて、図4に示すハロゲンガス噴霧機32を設置し、そのハロゲンガスの噴霧量を調整するように制御してもよいし、図6に示すハロゲン水溶液供給機36および熱交換器38を設置し、ハロゲン水溶液の供給量を調整するように制御してもよい。
以上のような構成によれば、先ず、ボイラ10から排出される300〜450℃と非常に高い温度を有し、NOx、SOx、煤塵および重金属を含む燃焼排ガスは、排ガス導入ライン12を流れ、脱硝剤供給機24からアンモニア等の脱硝剤が添加され、脱硫剤供給機26から脱硫剤として高反応性の消石灰が添加され、海水噴霧機34から海水が噴霧される。そして、このような脱硝剤、脱硫剤および海水が添加された燃焼排ガスが、触媒バグフィルタ装置20内へと導入される。
触媒バグフィルタ装置20内では、300〜450℃の温度下、上述したように脱硝触媒と脱硝剤によって、脱硝反応が起こり、燃焼排ガス中のNOxが分解、除去されるとともに、脱硫反応による生成物や未反応の脱硫剤、および煤塵が捕集、除去される。また、燃焼排ガスに噴霧された海水中の塩素は、高温下で蒸発してハロゲンガスとなり、燃焼排ガス中の0価の水銀などの重金属と反応し、これをハロゲン化する。
触媒バグフィルタ装置20で脱硝、脱硫および除塵された燃焼排ガスは、排ガス熱回収ライン22を介して熱交換器50に導入されるとともに、濃度計72でNOxおよびSOxの濃度が測定される。測定結果は、制御器70に送信され、例えば、NOx濃度が所定の値よりも高い場合、脱硝剤供給機24からの脱硝剤の供給量を増加するように制御し、NOx濃度が所定の値よりも低い場合、脱硝剤供給機24からの脱硝剤の供給量を減少するように制御する。また、SOx濃度が所定の値よりも高い場合、脱硫剤供給機26からの脱硫剤の供給量を増加するように制御し、SOx濃度が所定の値よりも低い場合、脱硫剤供給機26からの脱硫剤の供給量を減少するように制御する。
一方、触媒バグフィルタ装置20で捕集された灰の中には、煤塵や脱硫剤と反応してできた硫酸カルシウム等の生成物の他、未反応の脱硫剤も多く含まれている。これは、SOxを十分に除去するためには、脱硫反応の理論量よりも多くの脱硫剤を添加する必要があるためである。よって、灰受け器27で回収した灰の一部を、灰リサイクルライン29で排ガス熱回収ライン22に戻すことで、未反応の脱硫剤が有効利用される。なお、触媒バグフィルタ装置20で捕集した灰を灰受け器27で回収するためには、装置内の複数の区画のうちの一区画のバグフィルタに燃焼排ガスが流通するのを止め、その間にバグフィルタに圧縮空気を噴射して捕集した灰を払い落とすという逆洗を実施する。
熱交換器50では、上記の実施の形態と同様に、所定の温度まで冷却される。熱交換器50で熱回収された燃焼排ガスは、排ガス第2導入ライン54を流れる間に、重金属吸着剤供給機30から活性炭等の重金属吸着剤が添加され、第2のバグフィルタ装置40に導入される。上述したように、燃焼排ガス中の重金属は活性炭等の重金属吸着剤に吸着され、バグフィルタ装置40で、この重金属を吸着した重金属吸着剤が捕集、除去される。そして、バグフィルタ装置40を出た燃焼排ガスは、排ガス放出ライン42を介して煙突60から大気に放出されるとともに、濃度計74で水銀などの重金属の濃度が測定される。測定結果は、制御器70に送信され、例えば、重金属の濃度が所定の値よりも高い場合、重金属吸着剤供給機30からの重金属吸着剤の供給量を増加するように制御したり、海水噴霧機34からの海水の噴霧量を増加するように制御する。また、重金属の濃度が所定の値よりも低い場合、重金属吸着剤供給機30からの重金属吸着剤の供給量を減少するように制御したり、海水噴霧機34からの海水の噴霧量を減少するように制御する。
一方、バグフィルタ装置40で捕集された灰の中には、煤塵や、重金属を吸着した重金属吸着剤の他、未吸着の重金属吸着剤も多く含まれている。これは、上述した脱硫剤と同様に、重金属吸着剤も理論量より多く添加する必要があるためである。よって、灰受け器47で回収した灰の一部を、灰リサイクルライン49で排ガス第2導入ライン54に戻すことで、未吸着の重金属吸着剤を有効利用できる。なお、バグフィルタ装置40で捕集した灰を灰受け器47で回収するためには、上述した逆洗を実施する。
本実施の形態では、濃度計72、74および制御器70を設け、オンライン制御とすることで、必要となる脱硝率、脱硫率、重金属除去率に応じて、脱硝剤、脱硫剤、重金属吸着剤、海水を含むハロゲンの各供給量を調整可能になり、最小限の薬剤で高い排ガス処理性能を達成することができる。さらに、触媒バグフィルタ装置20やバグフィルタ装置40から回収される灰の中には、未反応の反応薬剤が含まれていることから、これを灰リサイクルライン29、49で再利用することで、各種反応薬剤の使用量を低減し、ランニングコストを改善することができる。
10 ボイラ
20 触媒バグフィルタ装置
24 脱硝剤供給機
26 脱硫剤供給機
27、47 灰受け部
29、49 灰リサイクルライン
30 重金属吸着剤供給機
32 ハロゲンガス噴霧機
34 海水噴霧機
36 ハロゲン水溶液供給機
38 熱交換器
40 バグフィルタ装置
50 エアヒータ
60 煙突
70 制御器
72、74 濃度計

Claims (23)

  1. 300〜450℃の温度を有する燃焼排ガスに、脱硝剤としてアンモニア脱硫剤としてBET法により測定した比表面積が25m /g以上、且つ窒素脱着BJH法により測定した細孔容積が0.15cm /g以上の消石灰とを加えるステップと、
    酸化チタンと酸化バナジウムとを含む複合酸化物である脱硝触媒を担持したバグフィルタに、前記脱硝剤と脱硫剤を加えた燃焼排ガスを通過させて、前記燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を同時に行うステップと、
    前記バグフィルタを通過させた燃焼排ガスから熱回収して、前記燃焼排ガスの温度を230℃以下まで下げるステップと
    を含む排ガス処理方法。
  2. 前記燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を同時に行うステップの前に、重金属吸着剤を、前記300〜450℃の温度を有する燃焼排ガスに加えるステップを更に含む請求項1に記載の排ガス処理方法。
  3. 前記重金属吸着剤を燃焼排ガスに加えるステップが、前記重金属吸着剤とともにハロゲンを加えるか又はハロゲンを担持した重金属吸着剤を加えることを含む請求項2に記載の排ガス処理方法。
  4. 前記燃焼排ガスから熱回収するステップの後に、重金属吸着剤を、前記230℃以下の温度の燃焼排ガスに加えるステップと、
    第2のバグフィルタに、前記重金属吸着剤を加えた燃焼排ガスを通過させて、前記燃焼排ガスから重金属を除去するステップと
    を更に含む請求項1に記載の排ガス処理方法。
  5. 前記燃焼排ガスに重金属吸着剤を加えるステップの前に、ハロゲンを、前記燃焼排ガスに加えるステップを更に含む請求項4に記載の排ガス処理方法。
  6. 前記燃焼排ガスにハロゲンを加えるステップが、前記燃焼排ガスにハロゲンガスを噴霧することを含む請求項5に記載の排ガス処理方法。
  7. 前記燃焼排ガスにハロゲンを加えるステップが、ハロゲン水溶液を、前記燃焼排ガスから熱回収するステップで回収した熱を利用してガス化させて、前記ハロゲンガスを得ることを含む請求項6に記載の排ガス処理方法。
  8. 前記燃焼排ガスにハロゲンを加えるステップが、前記燃焼排ガスに又は前記燃焼排ガスに加える脱硫剤に、海水を供給することを含む請求項5に記載の排ガス処理方法。
  9. 前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過した燃焼排ガス中のNOx濃度を測定するステップと、
    前記測定したNOx濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える脱硝剤の量を調整するステップと
    を更に含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の排ガス処理方法。
  10. 前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過した燃焼排ガス中のSOx濃度を測定するステップと、
    前記測定したSOx濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える脱硫剤の量を調整するステップと
    を更に含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の排ガス処理方法。
  11. 前記第2のバグフィルタを通過した燃焼排ガス中の重金属の濃度を測定するステップと、
    前記測定した重金属の濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える重金属吸着剤の量を調整するステップと
    を更に含む請求項2〜8のいずれか一項に記載の排ガス処理方法。
  12. 前記第2のバグフィルタを通過した燃焼排ガス中の重金属の濃度を測定するステップと、
    前記測定した重金属の濃度に基づいて、前記燃焼排ガスに加える重金属吸着剤およびハロゲンの量を調整するステップと
    を更に含む請求項3及び5〜8のいずれか一項に記載の排ガス処理方法。
  13. 前記脱硝触媒を担持したバグフィルタで捕集した灰の一部を、前記脱硝触媒を担持したバグフィルタを通過する前の燃焼排ガスに加えるステップを更に含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の排ガス処理方法。
  14. 前記第2のバグフィルタで捕集した灰の一部を、前記第2のバグフィルタを通過する前の燃焼排ガスに加えるステップを更に含む請求項4〜8のいずれか一項に記載の排ガス処理方法。
  15. 酸化チタンと酸化バナジウムとを含む複合酸化物である脱硝触媒を担持したバグフィルタを備え、このバグフィルタに燃焼排ガスを通過させることで、前記燃焼排ガスの脱硝、脱硫および除塵を同時に行う第1のバグフィルタ装置と、
    前記第1のバグフィルタ装置に供給される燃焼排ガスに、アンモニアである脱硝剤を加える脱硝剤供給機と、
    前記第1のバグフィルタ装置に供給される燃焼排ガスに、BET法により測定した比表面積が25m /g以上、且つ窒素脱着BJH法により測定した細孔容積が0.15cm /g以上の消石灰である脱硫剤を加える脱硫剤供給機と、
    前記第1のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガスから熱回収を行う熱回収器と、
    前記第1のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガスに、重金属吸着剤を加える重金属吸着剤供給機と、
    バグフィルタを備え、このバグフィルタに、前記重金属吸着剤を加えた燃焼排ガスを通過させることで、前記燃焼排ガスから重金属を除去する第2のバグフィルタ装置と
    を備える排ガス処理システム。
  16. 前記燃焼排ガスの流れに対して、前記燃焼排ガスに重金属吸着剤を加える重金属吸着剤供給機の上流側に、前記燃焼排ガスにハロゲンを加えるハロゲン供給機を更に備える請求項15に記載の排ガス処理システム。
  17. 前記ハロゲン供給機が、前記燃焼排ガスにハロゲンガスを噴霧するハロゲンガス噴霧機を含む請求項16に記載の排ガス処理システム。
  18. 前記ハロゲン供給機が、前記熱回収器で前記燃焼排ガスから熱回収した熱で、ハロゲン水溶液を加熱、気化してハロゲンガスを得る熱交換器を含む請求項16に記載の排ガス処理システム。
  19. 前記ハロゲン供給機が、前記燃焼排ガスに又は前記脱硫剤供給機の脱硫剤に、海水を供給する海水供給機を含む請求項16に記載の排ガス処理システム。
  20. 前記第1のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガス中のNOx、SOxまたはその両方の濃度を測定する第1の濃度計と、
    前記第1の濃度計で測定した濃度結果に基づいて、前記燃焼排ガスに加える脱硝剤、脱硫剤またはその両方の量を調整する制御器と
    を更に備える請求項15〜19のいずれか一項に記載の排ガス処理システム。
  21. 前記第2のバグフィルタ装置から排出される燃焼排ガス中の重金属の濃度を測定する第2の濃度計と、
    前記第2の濃度計で測定した濃度結果に基づいて、前記燃焼排ガスに加える重金属吸着剤の量を調整する制御器と
    を更に備える請求項15〜20のいずれか一項に記載の排ガス処理システム。
  22. 前記第1のバグフィルタ装置で捕集した灰の一部を、前記第1のバグフィルタ装置に供給される燃焼排ガスに加える第1の灰リサイクルラインを更に備える請求項15〜21のいずれか一項に記載の排ガス処理システム。
  23. 前記第2のバグフィルタ装置で捕集した灰の一部を、前記第2のバグフィルタ装置に供給する燃焼排ガスに加える第2の灰リサイクルラインを更に備える請求項15〜22のいずれか一項に記載の排ガス処理システム。
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