JP3630621B2 - Pwm制御形電力変換装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流電力と直流電力の変換を行う電力変換装置に係り、特に、交流入力電流波形に含まれる高調波成分を低減するとともに、電力変換効率を向上させることの可能なPWM制御形電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流電力を直流電力に変換する電力変換装置として、特開平10−66343号公報に記載されたようなPWM制御方式の中性点クランプ(NPC)型交直電力変換装置が知られている。
【0003】
図5はそのような電力変換装置を示したもので、この電力変換装置は交流電源1の三相端子U,V,Wから供給される交流電力をNPC型自励式電圧形電力変換器3を介して直流電力に変換し、平滑コンデンサ2p,2nを介して負荷4に供給するものである。2個の平滑コンデンサ2p,2nは電力変換器3の直流端子P,N間に直列に接続され、その中間の接続点に中性点Cを形成している。電力変換器3はPWM制御器12によって制御される。
【0004】
電力変換器3は3相ブリッジ型であって、6個のアーム3U,3V,3W,3X,3Y,3Zからなっている。交流端子U,V,Wに接続される各相アーム3U,3X;3V,3Y;3W,3Zはそれぞれ同一内部構成を持っており、ここでは例示として交流端子Uに接続される2つのアーム3U,3Xについて説明する。正側のアーム3Uは、直列接続の2個のスイッチング素子SU1,SU2と、これらのスイッチング素子に個々に逆並列に接続されたダイオードDU1,DU2と、中性点C及び両スイッチング素子SU1,SU2ないし両ダイオードDU1,DU2の直列接続点間に接続されたクランプダイオードDU3とからなっている。同様に負側のアーム3Xは、直列接続の2個のスイッチング素子SX1,SX2と、これらのスイッチング素子に個々に逆並列に接続されたダイオードDX1,DX2と、両スイッチング素子SX1,SX2ないし両ダイオードDX1,DX2の直列接続点及び中性点C間に接続されたクランプダイオードDX3とからなっている。アーム3V,3W及びアーム3Y,3Zの内部構成はそれぞれアーム3U及び3Xのそれと同様であり、それぞれアーム符号に応じて符号U,XをV,WまたはY,Zと読み替えることによって符号付けが行われる。両アーム3U,3Xは直流端子P,N間に直列接続され、その直列接続点がU相交流端子Uに接続される。2つのコンデンサ2p,2nの中間接続点に中性点Cが形成され、クランプダイオードDU3,DX3(アーム3U,3Xの場合)を介して各アームの直列接続点を中性点Cの電位にクランプすることにより、交流端子U,V,Wの電位を、3レベル直流正端子P、直流負端子N、および中性点Cの3レベルのいずれかにクランプしてPWM制御を行う。
【0005】
PWM制御方式の交直電力変換装置では、一般に三角波比較による正弦波PWM制御が行われるが、PWM制御の変調周波数(三角波キャリア周波数)を交流電源周波数に対して高く設定することにより、交流電源側の入力電流に含まれる高調波成分を低減することが可能である。
【0006】
図6はその動作波形の一例を示すものであり、正弦波信号Sin、三角波キャリア信号TR1,TR2、電力変換器3のU相2アーム3U,3Xのスイッチング素子SU1,SU2,SX1,SX2に与えられるスイッチング信号GU1,GU2,GX1,GX2と、電力変換器3の交流側U相電圧波形VSUを示す。なお、ここでは平滑コンデンサ2p,2nの電圧をそれぞれVdとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
交流電力を直流電力に変換する電力変換装置(交直電力変換装置)では、交流電源側の入力電流に含まれる高調波成分が大きい場合、交流電力系統電圧を歪ませる原因となり、同じ交流電力系統に接続された他の電気機器に悪影響を及ぼすおそれがある。このため、電源高調波の少ない交直電力変換装置が求められている。
【0008】
図5に示した交直電力変換装置では、PWM制御を行っているが、一般にPWM制御方式の交直電力変換器では、交流入力電流波形に含まれる高調波成分を低減するために、PWM制御の変調周波数を高める必要がある。このため、必然的にスイッチング素子のスイッチング周波数を高める必要があるが、スイッチング素子には素子固有の特性に応じたスイッチング周波数の上限値があり、特に、大容量電力変換装置に多く用いられているゲートターンオフ(GTO)サイリスタの上限周波数では十分な高調波低減効果が得られない場合があった。さらに、スイッチング周波数を高めることはスイッチング素子に発生するスイッチング損失の増大を招き、電力変換装置としての電力変換効率を低下させることにつながっていた。
【0009】
そこで、本発明は、スイッチング周波数を高めることなく交流入力電流に含まれる高調波成分の低減を可能とし、電力変換効率向上と電源高調波低減を両立させることの可能なPWM制御形電力変換装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、電力変換装置に入力される有効電流の有効電流基準値に対する偏差から交流電源電圧に対する電力変換器交流側電圧の位相角基準値を演算する有効電流制御手段と、この有効電流制御手段によって演算された位相角基準値に基づいて基本波周波数が交流電源周波数に同期し、且つ電力変換器交流側電圧に含まれる高調波成分を低減するように選択されたオンオフ位相を有する固定パルスパターンのスイッチング信号を発生して自励式電圧形電力変換器を制御する固定パルスパターン発生手段とを具備したことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、自励式電圧形電力変換器に与えられるスイッチング信号のパルスパターンを高調波成分が所望の値になるような固定パルスパターンに選んだ場合でも、交流電源から電力変換装置に供給される有効電流を所望の値に制御することが可能となり、スイッチング素子のスイッチング周波数を高めることなく交流入力電流波形に含まれる高調波成分を低減することができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、交流電源から自励式電圧形電力変換器に供給される無効電流に含まれる振動成分に基づいて位相角基準補償値を出力するハイパスフィルタと、このハイパスフィルタから出力される位相角基準補償値を有効電流制御手段から出力される位相角基準値に加算する加算手段とをさらに具備したことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、交流電源から電力変換装置に供給される有効電流が振動的になることを防止し、安定した制御を達成することができる。
【0014】
請求項3に係る発明は、自励式電圧形電力変換器の直流側電圧の直流電圧基準値に対する偏差から有効電流基準値を演算する直流電圧制御手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、電力変換装置の直流側電圧を所望の値に制御することを可能とする。
【0016】
請求項4に係る発明は、交流電源から自励式電圧形電力変換器に供給される無効電流の無効電流基準値に対する偏差から直流電圧基準値を演算する無効電流制御手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、交流電源から電力変換装置に供給される無効電流を所望の値に制御することを可能とする。
【0018】
請求項5に係る発明は、無効電流制御手段から出力される直流電圧基準値を所望の範囲を越えないように制限するリミッタをさらに具備したことを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、電力変換装置の直流側電圧を所望の範囲内に制限することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。各図において、同一の構成要素には同一の符号を付して、その個々の説明を省略する。
【0021】
図1は本発明による電力変換装置の実施の形態を示すブロック図である。図1に示す装置の特徴は図5のPWM制御器12の内部構成にあり、無効電流制御器5、リミッタ6、直流電圧制御器7、有効電流制御器8、ハイパスフィルタ9、加算器10、及び固定パルスパターン発生器11を備えたことにある。
【0022】
図1は、自励式電圧形電力変換器の一例としてNPC(中性点クランプ)電力変換器3を示しているが、これは自励式電圧形電力変換器であれば種類は特に限定しない。負荷4は、自励式電圧形電力変換器3の直流側端子に接続され、例えば電圧形インバータ等であり得る。
【0023】
図1の電力変換装置には、制御のためのフィードバック値を検出する手段として、交流側に電流検出器13および交流検出器14が設けられ、直流側に直流電圧検出器15が設けられている。電流検出器13は交流電源1から電力変換器3へ供給される交流電流を検出し、交流検出器14は電流検出器13によって検出された交流電流および電力変換器3の入力電圧に基づいて交流電源1から電力変換器3へ供給される電流の有効電流Ipおよび無効電流Iqを演算すると共に、交流電圧に同期した同期信号Syを生成する。有効電流Ipは有効電流制御器8の入力段にフィードバック電流値として導かれ、同様に無効電流Iqは無効電流制御器5およびハイパスフィルタ9の入力段に導かれる。直流電圧検出器15によって直流側電圧Vdが検出され、それは直流電圧制御器7の入力段にフィードバック直流電圧値として導かれる。
【0024】
無効電流制御器5は交流電源1から電力変換装置に供給される無効電流Iqの無効電流基準値Iqに対する偏差を入力として比例積分制御等の制御演算を行い、その偏差をゼロにするための直流電圧基準値Vdを出力する。この直流電圧基準値Vd**はリミッタ6を通すことにより、所定の振幅範囲を越えないように制限され、新たな直流電圧基準値Vd**として出力される。電力変換装置の直流側電圧Vdが直流電圧基準値Vd**と突き合わされ、直流電圧制御器7により両者の偏差をゼロにするための有効電流基準値Ipが生成される。交流電源1から電力変換装置に供給される有効電流Ipの有効電流基準値Ipに対する偏差を基に比例積分制御等の制御演算を有効電流制御器8により行い、交流電源電圧に対する電力変換器交流側電圧の位相角基準値α を求めて出力する。
【0025】
ハイパスフィルタ9は交流電源から電力変換装置に供給される無効電流Iqから直流成分を除去することにより、その無効電流に含まれる振動成分を検出し、これに適当な係数を乗算することにより位相角基準補償値△α を求め、それを加算器10において有効電流制御器8からの位相角基準値αに加算して補償後の位相角基準値α**を求める。固定パルスパターン発生器11は、最終的に得られた位相角基準値α**に従って電力変換器3を制御するための固定パルスパターンを発生する。固定パルスパターン発生器11は、電力変換器3に与えられるスイッチング信号として交流電源周波数にその基本波周波数が同期するオンオフ位相の固定されたパルスパターンを、交流電源電圧に対する電力変換器交流側電圧の位相角基準値α**に従って発生し電力変換器3を制御する。
【0026】
図2は、固定パルスパターン発生器11によって発生される固定パルスパターンの一例として、自励式電圧形電力変換器3におけるU相スイッチング素子SU1,SU2,SX1,SX2に与えられるスイッチング信号GU1,GU2,GX1,GX2と、白励式電圧形電力変換器3の交流側U相電圧波形Vsuを示したものである。なお、スイッチング信号が「1」のとき、対応するスイッチング素子がオン状態、「0」のときオフ状態であるものとしている。また、平滑コンデンサ2p,2nの電圧をそれぞれVdとしている。したがって、直流端子P,N間の電圧は2Vdである。
【0027】
図2では、固定パルスパターンの交流電源半周期あたりのパルス数を3とし、固定パルスパターンのオンオフ基本位相角を第1四半周期の位相角x(オン),y(オフ),z(オン)で定義している。これらの位相角は、
0°<x<y<z<90° …(1)
であり、波形の対称性を考慮して、第2四半周期のオフ、オン、オフの各位相角は、
180−z,180−y、180−x …(2)
と定め、同様に、第3四半周期のオン、オフ、オンの各位相角は、
180+x,180+y、180+z …(3)
と定め、第4四半周期のオフ、オン、オフの各位相角は、
360−z,360−y,360−x …(4)
と定めている。
【0028】
図2の交流側U相電圧Vsuをフーリエ展開することにより、電力変換器3の交流側U相電圧Vsuに含まれる高調波成分を計算することができる。フーリエ展開により、電力変換器3の交流側U相電圧Vsuに含まれるn次高調波成分Vnは以下のように計算される。
【0029】
Vn=4Vd{cos (nx)−cos (ny)+cos (nz)}/(nπ) …(5)
ここで、n=1,3,5,7,9,11,………である。
【0030】
電力変換器3の交流入力電流に含まれる高調波成分は、交流電源電圧に高調波成分が存在しない場合は、変換器交流側電圧に含まれる高調波成分によって決まる。したがって、位相角x,y,zを適切に選択し、変換器交流側電圧に含まれる高調波成分を低減することにより、スイッチング周波数を高めることなく、交流入力電流に含まれる高調波成分を低減することが可能となる。
【0031】
なお、図2では固定パルスパターンの一例として、交流電源半周期あたり3パルスの場合を示したが、パルス数としては他の任意のパルス数を選ぶことが可能である。
【0032】
有効電流制御器8の制御動作を、図3を参照して説明する。図3はある瞬間における電圧・電流ベクトル図を示すものであり、Vaは、電力変換装置の直流側電圧Vdと、固定パルスパターンの基本波成分とによって決まる電力変換器交流側電圧ベクトル、Isは交流入力電流ベクトル、Vsは交流電源電圧ベクトル、Vは電力変換器の交流側に設けられるリアクトル又は交流系統インダクタンスLsに印加される電圧ベクトルである。各電圧ベクトルは次式を満足している(ベクトル符号は省略。以下、同様)。
【0033】
=Vs−Va …(6)
また、交流入力電流ベクトルIsは次式となる。
【0034】
Is=V/(jωs・Ls) …(7)
ただし、ωs:交流電源周波数
この状態から、電力変換器に与えられる固定パルスパターンの交流電源電圧に対する遅れ方向の位相角をαからα’まで増加させた場合を考えると、インダクタンスLsに印加される電圧ベクトルV’は、電圧ベクトルVaがV’aに変化することにより、(6)式は次式のように変化する。
【0035】
V'=Vs−V'a …(8)
また、交流入力電流ベクトルI ' は次式となる。
【0036】
' s=V ' /(jωs・Ls) …(9)
従って、固定パルスパターンの交流電源電圧に対する遅れ方向の位相角を増加させることにより、交流入力電流I ' が増加し、これに含まれる有効電流Ip成分も増加することになる。逆に、遅れ方向の位相角を減少させることにより、有効電流Ip成分を減少させることもできる。さらに、進み方向に位相角を制御することにより、直流電力を交流側に回生することも可能である。
【0037】
この実施の形態によれば、自励式電圧形電力変換器3に与えられるスイッチング信号を固定パルスパターンとした場合でも、その交流電源電圧に対する位相角を変化することにより、交流電源1から電力変換装置に供給される有効電流Ipを所望の値に制御することができる。
【0038】
ハイパスフィルタ9は、既に述べたように、交流電源1から電力変換装置に供給される無効電流Iqから直流成分を除去することにより、無効電流Iqに含まれる振動成分を検出し、これに適当な係数を乗算することにより位相角基準補償値△α を求めて出力する。この位相角基準補償値△αを位相角基準値αに加算して補償後の位相角基準値α**を得る。固定パルスパターン発生器11は、補償後の位相角基準値α**に従って固定パルスパターンを発生する。
【0039】
このように、ハイパスフィルタ9を設けることにより、交流電源1から電力変換装置に供給される有効電流Ipを固定パルスパターンの位相角の変化により制御する場合に、有効電流Ipの振動を抑制することができる。
【0040】
しかし、交流電源から電力変換装置に供給される有効電流の振動を抑制する必要が無い場合には、ハイパスフィルタ9および加算器10は省略することができる。
【0041】
直流電圧制御器7は、電力変換装置の直流側電圧Vdと直流電圧基準値Vd**の偏差を基に有効電流基準値Ipを演算して有効電流制御器8に送出する。有効電流制御器8は、有効電流基準値Ipに従って交流電源から電力変換装置に供給される有効電流Ipを制御し、電力変換装置の直流側電圧Vdを増減させる。
【0042】
このように直流電圧制御器7を設けることにより、電力変換装置の直流側電圧Vdを所望の値に制御することが可能となる。
【0043】
なお、電力変換装置の直流側電圧Vdを所望の値に制御する必要が無い場合には、直流電圧制御器7を省略することができる。
【0044】
無効電流制御器5は交流電源1から電力変換装置に供給される無効電流Iqと無効電流基準値Iqの偏差を基に直流電圧基準値Vdを求めて直流電圧制御器7に送出する。直流電圧制御器7は、直流電圧基準値VDに従って電力変換装置の直流側電圧Vdを制御し、直流側電圧Vdと、固定パルスパターンの基本波成分によって決まる電力変換器交流側電圧ベクトルVaの絶対値を増減させる。
【0045】
図4は、図3と同様に、ある瞬間の電圧・電流ベクトル図を示すもので、一例として、電力変換器の交流側電圧ベクトルV’aをV”aに増加させることにより無効電流Iqをゼロに制御する原理、すなわち交流入力電流ベクトルI’sを、交流電源電圧Vsと同相の交流入力電流ベクトルI”sとして、Iq=0とする原理を説明するものである。
【0046】
このように無効電流制御器5を設けることにより、交流電源1から電力変換装置に供給される無効電流Iqを所望の値に制御することが可能となり、特に無効電流基準値Iq=0とした場合には交流電源力率を1に制御することができる。
【0047】
なお、交流電源から電力変換装置に供給される無効電流Iqを所望の値に制御する必要が無い場合には、無効電流制御器5を省略することができる。
【0048】
リミッタ6は、無効電流制御器10の出力する直流電圧基準値Vd**を、任意の範囲を越えないように制限された新たな直流電圧基準値Vd**を直流電圧制御器7に送出する。直流電圧制御器7は直流電圧基準値Vd**に従って電力変換装置の直流側電圧Vdを制御する。
【0049】
この実施の形態によれば、電力変換装置の直流側電圧Vd(または2Vd)を所望の範囲内に制限することができる。
【0050】
なお、電力変換装置の直流側電圧を所望の範囲内に制限する必要が無い場合には、リミッタ6を省略することができる。
【0051】
以上述べた実施の形態では個々の機能部品を複数のディスクリート部品からなるものとして説明したが、それらの部品は単一または複数のマイクロプロセッサを用い、そのソフトウェアによって実現することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明のPWM制御形電力変換装置によれば、スイッチング周波数を高めることなく交流入力電流に含まれる高調波成分を低減することが可能となり、電力変換効率向上と電源高調波低減の両立を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるPWM制御形電力変換装置の実施の形態を示すブロック図。
【図2】図1の装置における固定パルスパターンの一例を示す波形図。
【図3】図1の装置における有効電流制御器の動作原理を説明するための電圧・電流ベクトル図。
【図4】図1の装置における無効電流制御器の動作原理を説明するための電圧・電流ベクトル図。
【図5】従来のPWM制御形電力変換装置のブロック図。
【図6】図5の装置の動作原理を説明するための波形図。
【符号の説明】
1 交流電源
2p,2n 平滑コンデンサ
3 自励式電圧形電力変換器
4 負荷
5 無効電流制御器
6 リミッタ
7 直流電圧制御器
8 有効電流制御器
9 ハイパスフィルタ
10 加算器
11 固定パルスパターン発生器
12 PWM制御器
13 電流検出器
14 交流検出器
15 直流電圧検出器

Claims (5)

  1. 交流側が交流電源に接続され直流側に平滑コンデンサを持つ自励式電圧形電力変換器により電力変換を行うPWM制御形電力変換装置において、前記電力変換装置に入力される有効電流の有効電流基準値に対する偏差から交流電源電圧に対する電力変換器交流側電圧の位相角基準値を演算する有効電流制御手段と、この有効電流制御手段によって演算された位相角基準値に基づいて基本波周波数が交流電源周波数に同期し、且つ電力変換器交流側電圧に含まれる高調波成分を低減するように選択されたオンオフ位相を有する固定パルスパターンのスイッチング信号を発生して前記自励式電圧形電力変換器を制御する固定パルスパターン発生手段とを具備したことを特徴とするPWM制御形電力変換装置。
  2. 前記交流電源から前記自励式電圧形電力変換器に供給される無効電流に含まれる振動成分に基づいて位相角基準補償値を出力するハイパスフィルタと、このハイパスフィルタから出力される位相角基準補償値を前記有効電流制御手段から出力される位相角基準値に加算する加算手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のPWM制御形電力変換装置。
  3. 前記自励式電圧形電力変換器の直流側電圧の直流電圧基準値に対する偏差から前記有効電流基準値を演算する直流電圧制御手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1又は2記載のPWM制御形電力変換装置。
  4. 前記交流電源から前記自励式電圧形電力変換器に供給される無効電流の無効電流基準値に対する偏差から前記直流電圧基準値を演算する無効電流制御手段をさらに具備したことを特徴とする請求項3記載のPWM制御形電力変換装置。
  5. 前記無効電流制御手段から出力される前記直流電圧基準値を所望の範囲を越えないように制限するリミッタをさらに具備したことを特徴とする請求項4記載のPWM制御形電力変換装置。
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