JP3629071B2 - 電動機の固定子及び電動機の固定子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種産業機器に使用される電動機(モータ)の固定子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばステッピングモータにおいては、図2(A)に示すように、内周面の円周方向に沿って等間隔に、磁極となる複数の極歯Hが中心軸方向に向けて突設された円筒状の固定子コア(ステータコア)SCと、その各極歯Hの周囲に夫々巻装された励磁巻線(励磁コイル)CLとから、固定子(ステータ)S1が構成されており、その固定子S1の内部に図示しない回転子(ロータ)が回転自在に配置されるようになっている。尚、図2(A)は固定子Sの平面断面図を表している。
【0003】
ここで、従来のステッピングモータにおいて、固定子S1を製作する際には、図2(A)の点線で示すように、各極歯Hに夫々嵌装可能な同一リング形状の励磁巻線CLを固定子コアSCとは別個に予め成形しておき、その励磁巻線CLを、図2(A)の矢印で示すように、各極歯Hに夫々嵌め込むといった方式を採用している。尚、エナメル線(エナメルによって被覆された銅線)等を極歯Hに直接巻くことによって励磁巻線CLを形成する方法もあるが、この方法は、極歯H間の寸法が比較的大きくないと用いることができない。
【0004】
しかしながら、上記従来のモータでは、図2(B)の斜線部Kに示すように、隣接する極歯Hに嵌装された励磁巻線CL間の空間が多くなってしまい、励磁巻線CLの巻線密度(即ち励磁巻線CLの占積率)を大きくすることができず、延いては、モータの出力(トルク)を向上させることができなかった。
【0005】
この問題を解決するものとして、例えば、特開平7−7875号公報には、図3(A)に示すように、極歯H毎に分割されたコアブロックCBを円環状に連結し、連結部分を溶接Mして固着することにより構成された固定子S2が開示されている。
【0006】
この固定子S2では、図3(B)に示すように、コアブロックCBを連結する前に、予め各コアブロックCB毎に、極歯Hに励磁巻線CLを巻装できるので、励磁巻線CLの形状を任意に形成することができる。従って、ここでは、励磁巻線CLの形状を、固定子S2の軸方向に直交する方向の断面形状が、極歯Hの先端側の寸法よりもヨーク側の寸法の方が大きい略扇状にすれば、コアブロックCBを連結して固定子S2を組み立てた際に、図2(B)に示した空間Kは、励磁巻線CLによって占有されることになるため、励磁巻線CLの占積率を大きくすることができる。
【0007】
また、一方では、図4(A)に示すように、各極歯Hを固定子コアSCの中心部側の端部にて連結した形状に形成された内側コアCIと、円筒状に形成され、内側コアCIの周囲にヨークを形成するための外側コアCOとからなり、外側コアCOに内側コアCIを焼き填めすることで組み立てられる固定子S3が知られている。
【0008】
この固定子S3では、図4(B)に示すように、内側コアCIを外側コアCOに焼き填めする前に、各極歯Hに、励磁巻線CLを巻装するものであり、各極歯H間は、互いに連結されていない側の端部ほど広い。従って、極歯Hに嵌挿可能なリング形状の励磁巻線CLを予め形成し、しかも、その固定子S3の軸方向に直交する方向の断面形状を、極歯Hの連結された端部側の寸法よりも開放端側の寸法の方が大きい略扇状に形成すれば、この励磁巻線CLを各極歯Hに嵌め込むことにより、図2(B)に示した空間Kは、励磁巻線CLによって占有されることになるため、励磁巻線CLの占積率を大きくすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の固定子S2の場合、溶接が行われることにより、固定子S2における磁気損失が増大し、延いては、この固定子S2にて形成されるモータの出力を劣化させてしまうという問題があった。
【0010】
即ち、図5に示すように、固定子コアSCは、うず電流を防止するために、通常、0.35〜0.5mm程度の厚さに成形され表面に絶縁層が形成された珪素鋼板Bを積層してなる積層鉄心にて構成されるのであるが、固定子S2では、溶接部分Mにうず電流が流れてしまい、磁気損失が増大してしまうのである。
【0011】
また、それだけでなく、この固定子S2では、溶接部分Mの近傍は、溶接時の加熱により、いわゆる焼鈍された状態となり、透磁率が変化し磁気的な歪が生じて磁路が乱れるため、これによっても磁気損失が増大し、更には、溶接により互いに連結されたコアブロックCBの分割面は、密着度が低く、場合によっては、図に示すように、隙間Eが生じてしまうこともあり、その結果、分割面での磁気抵抗が大きくなるため、これによっても磁気損失が増大してしまうのである。
【0012】
一方、後者の固定子S3の場合は、極歯Hが、図示しない回転子に対向する側の端部にて互いに連結されているため、極歯H間で磁束漏れが発生し、その結果、モータの出力を劣化させてしまうという問題があった。
また、外側コアCO及び内側コアCIが積層鉄心にて構成されている場合、焼き填めという、迅速に行われなければならない作業において、全ての極歯Hにて、積層された珪素鋼板の層を一致させることは困難であり、外側コアCOと内側コアCIとで鋼板の層がずれてしまうと、磁路が乱されて磁気損失が増大するという問題もあった。
【0013】
本発明は、上記問題点を解決するために、励磁巻線の占積率を向上させることができ、しかも磁気損失の小さい電動機の固定子、及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
円筒状に形成されると共に、その内周面の円周方向に沿って等間隔に、磁極となる複数の極歯が中心軸方向に向けて突設された固定子コアと、
前記各極歯の周囲に夫々巻装された励磁巻線と、
を備える電動機の固定子において、
前記固定子コアは、
該固定子コアを各極歯毎に分割してなる分割コアと、
円筒状に連結された上記分割コアを焼き填めする鋼管からなり、該分割コアを外周側から押圧して、該分割コアの連結状態を保持する円環状の固定部材と、
を備え、
前記各分割コアは、コイルスプールに巻回された状態の励磁巻線が、前記極歯に嵌挿されていること
を特徴とする。
【0015】
このように構成された請求項1に記載の電動機の固定子においては、固定部材が、円筒状に連結された分割コアを、その外周側から押圧し、分割コアの連結状態を保持する。この時、分割コアの各分割面は互いに密着する方向に押圧される。
【0016】
つまり、分割コアの全ての分割面が確実に密着するため、分割面における磁気抵抗が小さくなり、しかも、分割面にハンダが施されていないので、分割面にてうず電流が流れることもない。
従って、本発明の電動機の固定子によれば、磁気損失が小さいので、効率よく磁束を発生させることができ、延いては、当該固定子を用いることにより、効率のよい電動機を得ることができる。
【0017】
また、本発明によれば、固定子コアが、分割コアを連結することにより構成されているため、分割コアを連結する前に、各分割コアの極歯に、励磁巻線を予め巻装することができる。その結果、励磁巻線を巻装する作業性が向上するだけでなく、励磁巻線を任意な形状で形成できるため、励磁巻線の占積率を大きくすることができ、延いては、当該固定子を用いた電動機の出力を向上させることができる。
【0018】
更に、本発明によれば、固定子コアが分割コアにて構成されているため、分割コアを製造するためのプレス装置を、一体成形の固定子コアを製造する場合に比べて小型化できると共に、プレス装置にてプレスされる母材も小型化できる。また、分割コアは比較的単純な形状をしているため、母材を有効に使用できる。
【0019】
また、本発明によれば、固定部材が、円筒状に連結された分割コアを焼き填めする鋼管にて構成されているため、円筒状に連結された分割コアを、簡単かつ強力に押圧保持することができ、分割コアの分割面における磁気損失をより確実に低減することができる。
更に、本発明の固定子は、コイルスプールに巻回された状態の励磁巻線が極歯に嵌挿されているので、固定子を組み立てるときの作業性が極めてよい。
【0020】
なお、本発明において固定部材は、図4に示した従来装置の外側コアCOとは異なり、磁路を形成するためのものではないため、積層鉄心にて構成する必要がなく、構成の単純な鋼管を使用することができるのである。
【0021】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動機の固定子において、前記分割コアの分割面には、透磁性接着剤が塗布されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、
円筒状に形成されると共に、その内周面の円周方向に沿って等間隔に、磁極となる複数の極歯が中心軸方向に向けて突設された固定子コアと、
前記各極歯の周囲に夫々巻装された励磁巻線と、
を備える電動機の固定子において、
前記固定子コアは、
該固定子コアが各極歯毎に分割され、分割面に透磁性接着剤が塗布される分割コアと、
円筒状に連結された上記分割コアを外周側から押圧して、該分割コアの連結状態を保持する円環状の固定部材と、
を備え、
前記各分割コアは、コイルスプールに巻回された状態の励磁巻線が、前記極歯に嵌挿されていること
を特徴とする。
【0022】
このように構成された請求項2又は請求項3に記載の電動機の固定子によれば、例えば、分割コアの製造精度が悪かったり、分割コアの分割面が何等かの理由で欠けており、分割コアを連結した時に、分割面間に隙間が生じてしまったとしても、透磁性接着材によりこの隙間は埋められるため、分割面における磁気損失が大きく劣化することがなく、当該固定子の信頼性を向上させることができる。
また、分割コアを円筒状に連結する際に、固定部材を取り付ける前であっても、連結形状を保持することができ、当該固定子組立の作業性をより向上させることができる。
更に、本発明の固定子は、コイルスプールに巻回された状態の励磁巻線が極歯に嵌挿されているので、固定子を組み立てるときの作業性が極めてよい。
なお、透磁性接着材としては、例えば、接着剤にフェライト等の磁性材料の粉末を混入させたものを使用することができる。特に、混入する磁性材料は、接着剤を塗布した部分にうず電流が流れることがないように、できるだけ電気抵抗の大きなものを使用することが望ましい。
【0023】
また次に、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電動機の固定子において、
前記分割コアの各分割面には、該分割コアを円筒状に連結した時に、互いに嵌合し合う凹部及び凸部が夫々形成されていることを特徴とする。
【0024】
このように構成された請求項4に記載の電動機の固定子によれば、分割コア間の接触面積が大きくなるので、分割面における磁気抵抗が小さくなり、即ち分割面での磁気損失をより低減することができる。
また、分割コアを円筒状に連結する際に、各分割面に形成された凹部及び凸部を嵌合させ合うことにより、分割コアを容易に連結形状とすることができ、当該固定子組立の作業性を向上させることができる。
【0025】
また次に、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の電動機の固定子を製造するための製造方法であって、
前記分割コアが個々に分割された状態にて、各分割コアの極歯にコイルスプールに巻回された状態の励磁巻線を嵌挿し、
励磁巻線が巻装された分割コアを円筒状に連結し、
その後、円筒状に連結された分割コアを、該連結された分割コアの外径よりわずかに小さな内径を有する鋼管に焼き填めすること、
を特徴とする。
【0026】
そして、このような請求項5に記載の製造方法によれば、請求項1に記載の電動機の固定子を得ることができる。しかも、分割コアを連結する前に各極歯に励磁巻線を巻装しているので、励磁巻線を自由な形状に巻装することができ、その結果、固定子における励磁巻線の占積率を向上させることができ、延いては、高出力の電動機を得ることができる。
更に、固定子を組み立てるときには、コイルスプールに巻回された状態の励磁巻線を極歯に嵌挿するだけでよいので、固定子を組み立てるときの作業性が極めてよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1(A)は、実施例のステッピングモータ2の平面断面図である。図1(A)に示すように、ステッピングモータ2は、円筒状の固定子4と、固定子4内に回転自在に配置された回転子6とから構成されている。
【0028】
そして、固定子4は、円筒状に形成されると共に、その内周面の円周方向に沿って複数(本実施例では8個)の極歯8(8a〜8h)が等間隔に設けられた固定子コア10と、固定子コア10の各極歯8a〜8hの周囲に夫々巻装された励磁コイル12(12a〜12h)とから構成されており、励磁コイル12が巻装された各極歯8によって4相8極の磁極が形成されている。
【0029】
一方、回転子6は、その外周部に6個の等間隔な歯部14を有する積層鉄心からなり、その中央の軸部16は、固定子4の側部で軸受け(図示省略)を介して回転自在に支持されている。
つまり、本実施例のステッピングモータ2は、固定子4側の極歯8のピッチと回転子6側の歯部14のピッチとが15°ずつずれており、極歯8に回転磁界が発生するように各励磁コイル12への通電状態を切り換えると、回転子6が極歯8からの電磁吸引力によって回転する、所謂可変リラクタンス形(VR形)の構成を有している。
【0030】
ここで、固定子コア10は、各極歯8a〜8h毎に均等な形状に分割された積層鉄心からなるコアブロック18(18a〜18h)と、このコアブロック18の外周を包囲する銅製の鋼管20とにより構成されている。
このうち、コアブロック18は、図1(B)に示すように、ヨークの一部を構成する円弧部分の中央部から円弧の中心に向けて極歯8が突出した略T字形状をしており、円弧部分の両端に位置する分割面19a,19bは、他のコアブロック18の分割面19b,19aと互いに嵌合し合うように、一方の分割面19aは凸状に、他方の分割面19bは凹状に形成されている。
【0031】
一方、固定子コア10の各極歯8に夫々巻装された励磁コイル12は、固定子コア10の軸方向に直交する方向の断面形状が、極歯Hの先端側の寸法より固定子コア10のヨーク側の寸法が大きい略扇形状に形成されている。
尚、励磁コイル12は、上記断面形状を有するリング状のコイルスプール22に、エナメル線Dを巻回することによって、コアブロック18とは別個に成形されている。そして、各励磁コイル12は、コイルスプール22の中空部22aを極歯8に夫々嵌め込むことで、各極歯8に夫々巻装されている。
【0032】
上記のような固定子4は、次のようにして作製される。
まず、各コアブロック18a〜18hの極歯8a〜8hに、断面略扇形状の励磁コイル12a〜12hを夫々嵌装する。そして、この励磁コイル12が嵌挿されたコアブロック18の分割面19a,19bに透磁性接着剤を塗布し、凸状に形成された分割面19aを、他のコアブロック18の凹状に形成された分割面19bに嵌合させて接着し、これを順次行うことにより、8個のコアブロック18a〜18hを連結して円筒状のコアブロック18を形成する。
【0033】
なお、コアブロック18を連結する際には、コアブロック18を構成する積層鉄心の各層が、全て互いに一致するように連結する。
そして、この円筒状に連結されたコアブロック18を、この連結されたコアブロック18の外径より僅かに小さな内径を有する鋼管20に焼き填めする。即ち、鋼管20を加熱して、その内径が、円筒状に連結されたコアブロック18の外径より大きくなるように膨張させた状態で、鋼管20の内側にコアブロック18を填め込む。その後、鋼管20を冷却すると、収縮した鋼管20が、円筒状に連結されたコアブロック18を外周側から押圧するため、コアブロック18の連結形状が保持され、これによって、固定子4の組立が完了する。
【0034】
以上のように構成された本実施例のステッピングモータ2において、各極歯8に嵌挿された励磁コイル12は、固定子コア10の軸方向に直交する方向の断面形状が略扇状に形成されている。
従って、本実施例の固定子4によれば、図2(B)の斜線Kに示したような空間は、励磁コイル12によって占有されることとなるため、励磁コイル12の占積率を大きくすることができ、その結果、当該固定子4を用いたステッピングモータ2の出力を向上させることができる。
【0035】
また、本実施例によれば、固定子コア10が、極歯8毎に分割されたコアブロック18からなり、励磁コイル12は、コアブロック18を個々に分割した状態にて、極歯8に巻装することができるため、巻装作業を容易に行うことができる。しかも、励磁コイル12は、予めコイルスプール22にエナメル線Dを所定形状に巻回することにより構成されたものを、極歯8に嵌挿するだけであるため、極めて作業性がよい。
【0036】
また、本実施例においては、コアブロック18の分割面19a,19bが凹凸形状にされ、互いに連結されるコアブロック18間の接触面積が広くされていると共に、鋼管20に焼き填められたコアブロック18は、分割面19a,19bが互いに密着する方向に強力に押圧される。
【0037】
従って、本実施例によれば、分割面19a,19bでの磁気抵抗が小さくなり、即ち、分割面での磁気損失が小さいため、固定子4は、効率よく磁束を発生させることができ、ステッピングモータ2の性能を向上させることができる。
また、本実施例によれば、コアブロック18の分割面19a,19bに透磁性接着剤が塗布されているので、製造時に何等かの原因で分割面19a,19b間に隙間が生じてしまったとしても、透磁性接着剤が、この隙間を埋めてしまうため、隙間の生じた分割面19a,19bでの磁気損失を大きく増大させてしまうことがなく、固定子4の信頼性を向上させることができる。
【0038】
更に、本実施例によれば、分割面19a,19bが凹凸状に形成され、分割面19a,19bには透磁性接着剤が塗布されることにより、鋼管20の焼き填めを行う前であっても、コアブロック18の連結状態を容易に保持することができるため、固定子4の組立作業を容易に行うことができる。
【0039】
また更に、本実施例では、固定子コア10が極歯8毎に分割されたコアブロック18にて構成されているため、コアブロック18を製造するためのプレス装置を、一体成形の固定子コアを製造する場合に比べて小型化できると共に、プレス装置にてプレスされる母材も小型化できる。また、コアブロック18は、比較的単純な形状(略T字形状)をしているため、母材を有効に使用できる。
【0040】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することができる。
例えば、上記実施例では、励磁コイル12を極歯8に対して嵌装可能に形成したが、極歯8にエナメル線Dを直接巻くことによって励磁コイル12を形成するようにしてもよい。
【0041】
また、上記実施例においては、エナメル線Dをコイルスプール22に巻回することで励磁コイル12を成形したが、励磁コイル12は、コイルスプール22を用いずに、エナメル線Dだけによってリング状に成形するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のステッピングモータの構成を表す説明図である。
【図2】従来のモータの固定子の構成を表す説明図である。
【図3】励磁巻線の占積率を向上させた従来のモータの固定子の構成を表す説明図である。
【図4】励磁巻線の占積率を向上させた従来のモータの固定子の他の構成を表す説明図である。
【図5】図3に示す固定子の問題点を表す説明図である。
【符号の説明】
2…ステッピングモータ 4…固定子 6…回転子
8(8a〜8h)…極歯 10…固定子コア
12(12a〜12h)…励磁コイル 14…歯部 16…軸部
18(18a〜18h)…コアブロック 19a,19b…分割面
20…鋼管 22…コイルスプール
Claims (5)
- 円筒状に形成されると共に、その内周面の円周方向に沿って等間隔に、磁極となる複数の極歯が中心軸方向に向けて突設された固定子コアと、
前記各極歯の周囲に夫々巻装された励磁巻線と、
を備える電動機の固定子において、
前記固定子コアは、
該固定子コアを各極歯毎に分割してなる分割コアと、
円筒状に連結された上記分割コアを焼き填めする鋼管からなり、該分割コアを外周側から押圧して、該分割コアの連結状態を保持する円環状の固定部材と、
を備え、
前記各分割コアは、コイルスプールに巻回された状態の励磁巻線が、前記極歯に嵌挿されていること
を特徴とする電動機の固定子。 - 前記分割コアの分割面には、透磁性接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機の固定子。
- 円筒状に形成されると共に、その内周面の円周方向に沿って等間隔に、磁極となる複数の極歯が中心軸方向に向けて突設された固定子コアと、
前記各極歯の周囲に夫々巻装された励磁巻線と、
を備える電動機の固定子において、
前記固定子コアは、
該固定子コアが各極歯毎に分割され、分割面に透磁性接着剤が塗布される分割コアと、
円筒状に連結された上記分割コアを外周側から押圧して、該分割コアの連結状態を保持する円環状の固定部材と、
を備え、
前記各分割コアは、コイルスプールに巻回された状態の励磁巻線が、前記極歯に嵌挿されていること
を特徴とする電動機の固定子。 - 前記分割コアの各分割面には、該分割コアを円筒状に連結した時に、互いに嵌合し合う凹部及び凸部が夫々形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電動機の固定子。
- 請求項1に記載の電動機の固定子を製造するための製造方法であって、
前記分割コアが個々に分割された状態にて、各分割コアの極歯にコイルスプールに巻回された状態の励磁巻線を嵌挿し、
励磁巻線が巻装された分割コアを円筒状に連結し、
その後、円筒状に連結された分割コアを、該連結された分割コアの外径よりわずかに小さな内径を有する鋼管に焼き填めすること、
を特徴とする電動機の固定子の製造方法。
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JPH0984282A (ja) | 1997-03-28 |
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