JP3628091B2 - 表面処理装置のサイホン防止用配管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部にエア攪拌用パイプが設置された表面処理装置のためのサイホン防止用配管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
めっき等の表面処理装置においては、図2に示されるように表面処理槽1の底部にエア攪拌用パイプ2を設置しておき、このエア攪拌用パイプ2に電磁弁3を介して圧縮空気を供給して気泡を発生させることにより、表面処理液を攪拌する工夫がなされている。この場合、電磁弁3及びメイン配管4は表面処理槽1の液面よりも低い位置に設けられていることが多いため、電磁弁3を遮断して圧縮空気の供給を停止すると、サイホンの原理によって表面処理槽1の処理液が電磁弁3の方へ逆流することとなる。
【0003】
そこで従来から、表面処理槽1の上端を越えてエア攪拌用パイプ2に圧縮空気を供給するパイプ5の液面上の位置に、サイホン防止用の小孔6を設けている。このサイホン防止用の小孔6は、圧縮空気の供給が停止されたときにパイプ5の内部を大気圧に戻し、サイホンによる逆流を防止するためのものであるが、運転中はこの小孔6を通じて圧縮空気が漏洩することとなるので、あまり大きい孔とすることはできない。
【0004】
そのため、電磁弁3が遮断されたときにはパイプ5の内部を瞬時に大気圧に戻すことができなくなり、表面処理槽1の処理液が電磁弁3やメイン配管4の方へ逆流することを防止できないおそれがあった。その結果、電磁弁3の内部が腐食されて動作不良を生じたり、配管内に結晶が析出してつまりを生じたりするおそれがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決して、電磁弁を遮断した場合に、処理液が電磁弁やメイン配管まで逆流することを確実に防止することができるようにした表面処理装置のサイホン防止用配管を提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、表面処理槽の底部に設置したエア攪拌用パイプと、表面処理槽の液面よりも低い位置に設けられた電磁弁と、このエア攪拌用パイプに対して表面処理槽の上端を越えて圧縮空気を供給するパイプとを備え、かつこのパイプの液面下の位置に逆止弁を、液面上の位置にサイホン防止用の小孔を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態を、図1を参照しつつ詳細に説明する。
図1においても、1は表面処理槽、2はその底部に設置された多数のエア噴出孔を備えたエア攪拌用パイプ、3は表面処理槽の液面よりも低い位置に設けられた電磁弁、4はこの電磁弁3に接続されたメイン配管、5は表面処理槽1の上端を越えてエア攪拌用パイプ2に圧縮空気を供給するパイプである。
【0008】
このパイプ5には、液面上の位置にサイホン防止用の小孔6が設けられているほか、液面下の位置に逆止弁7が処理液に浸漬された状態で設けられている。逆止弁7としては、逆流が生じたときに内蔵されたボールが弁を閉じる形式のボールチャック弁等を用いることができる。しかし逆止弁7の形式はこれに限定されるものではない。
【0009】
このように構成された本発明のサイホン防止用配管は、通常の運転時には電磁弁3を介してパイプ5に供給される圧縮空気が逆止弁7を順方向に流れ、エア攪拌用パイプ2から気泡となって処理液中に噴出されて処理液をエア攪拌する。これによって処理液は均一に攪拌され、濃度差や温度差による表面処理のバラツキを無くすることができる。
【0010】
また電磁弁3を遮断した場合には、サイホンの原理によって表面処理槽1から電磁弁3の方向に処理液が逆流しようとするが、従来と同様にサイホン防止用の小孔6から吸引される外気によってパイプ5の内部は大気圧に戻されるのみならず、逆止弁7が動作して処理液が液面を越えてパイプ5内を逆流することを防止する。
【0011】
このため、サイホン防止用の小孔6のみでは防止できなかった逆流も逆止弁7によって確実に防止されることとなり、電磁弁3の内部を腐食させたり、処理液の結晶の析出による電磁弁3の動作不良や配管内に結晶が析出してつまりを生じたりするおそれを無くすることができる。
【0012】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においてはエア攪拌用パイプに圧縮空気を供給するためのパイプの液面下の位置に逆止弁を、液面上の位置にサイホン防止用の小孔を設けたので、電磁弁を遮断した場合に、処理液が電磁弁やメイン配管まで逆流することを確実に防止することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す部分断面図である。
【図2】従来例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 表面処理槽
2 エア攪拌用パイプ
3 電磁弁
4 メイン配管
5 パイプ
6 サイホン防止用の小孔
7 逆止弁
Claims (1)
- 表面処理槽の底部に設置したエア攪拌用パイプと、表面処理槽の液面よりも低い位置に設けられた電磁弁と、このエア攪拌用パイプに対して表面処理槽の上端を越えて圧縮空気を供給するパイプとを備え、かつこのパイプの液面下の位置に逆止弁を、液面上の位置にサイホン防止用の小孔を設けたことを特徴とする表面処理装置のサイホン防止用配管。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP00447496A JP3628091B2 (ja) | 1996-01-16 | 1996-01-16 | 表面処理装置のサイホン防止用配管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00447496A JP3628091B2 (ja) | 1996-01-16 | 1996-01-16 | 表面処理装置のサイホン防止用配管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09195095A JPH09195095A (ja) | 1997-07-29 |
JP3628091B2 true JP3628091B2 (ja) | 2005-03-09 |
Family
ID=11585121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00447496A Expired - Fee Related JP3628091B2 (ja) | 1996-01-16 | 1996-01-16 | 表面処理装置のサイホン防止用配管 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1996
- 1996-01-16 JP JP00447496A patent/JP3628091B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09195095A (ja) | 1997-07-29 |
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