JP3627883B2 - シートベルト用リトラクター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルト装置のリトラクター(巻取装置)に関し、特に、エネルギー吸収機構を備えたシートベルト用リトラクターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に安全に保持するためのシートベルト用リトラクターにおいては、急な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によってリトラクターを物理的にロックする緊急ロック機構を備えて乗員を効果的及び安全に拘束する緊急ロック式リトラクターが用いられている。
【0003】
このような緊急ロック式リトラクターとしては、例えば特開昭50−79024号、特公昭59−21624号及び実公平2−45088号公報等に開示されたシートベルト用リトラクターのように、ウェビングを巻装する巻取軸の一端に配設された係合部材が車両緊急時にリトラクターベースの被係合部に係合して前記巻取軸のウェビング引出し方向の回転を阻止することができるロック手段を備えたものがある。
【0004】
そして、前記ロック手段においては、巻取軸が貫通するリトラクターベースの巻取軸貫通穴に形成された係止噛合部や、その巻取軸貫通穴に併設された内歯プレートに形成されたラチェット歯が被係合部として用いられる一方、巻取軸と共に回転するロックプレートや係止爪が係合部材として用いられており、車両緊急時にそれら係合部材と被係合部材とが係合して巻取軸のウェビング引出し方向の回転を阻止するように構成されている。
【0005】
一方、衝突による衝撃力が極めて大きい時には、衝突後の時間の経過と共にウェビング張力が増大するため、乗員の身体に急激な減速度を生じることになり、ウェビングから乗員にかかる負荷が極めて大きくなる。そこで、ウェビングに作用する荷重が予め設定した所定値以上となった際、シートベルトを所定量繰り出させることにより、乗員の身体に生じる衝撃を吸収するエネルギー吸収機構を備え、乗員の身体をより確実に保護するようにしたシートベルト装置も種々提案されている。このような構成のシートベルト用リトラクターとしては、特開昭46−7710号公報に記載された、「とくに安全ベルト用のエネルギ吸収装置」が知られている。
【0006】
前記エネルギ吸収装置では、エネルギ吸収装置が力を伝達する部分となる巻き取り部材と、この巻き取り部材に対して相対的に回動可能とされたホルダとが備えられ、それらホルダと巻き取り部材との間に、トーションバー(捩じり棒)が配置されている。そこで、車両緊急時に巻取軸の回転が阻止された後、さらにロック手段に荷重が負荷されたときには、前記トーションバーが自体の軸回りに捩じれることにより、乗員の身体に作用する衝突エネルギーがトーションバーの変形仕事として吸収される。
【0007】
ただし、その場合のトーションバーの捩じれ量は規制されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の如き捩じり棒を用いたエネルギー吸収機構の場合、捩じり棒の捩じれ量が規制されない状態では、ウェビング繰り出し量が多過ぎて、特に車内スペースの小さな車両においては乗員がいわゆる2次衝突を引き起こす可能性が高くなる。
【0009】
しかしながら、捩じり棒の捩じれ量の最適値(即ち、エネルギー吸収のためのウェビング繰り出し長さ)は、搭載する車種(車格)等に応じて異なるので、捩じり棒の捩じれ量を車種等に応じて変更する為には、車種毎にストッパ手段の構成を変更しなければならず、リトラクターの汎用性が低下してコストアップを招いてしまう。
【0010】
従って、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、捩じり棒の捩じれ量を所定範囲に規制することができる良好なエネルギー吸収機構を備えたシートベルト用リトラクターを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、ウェビングが巻装される略筒状のボビンと、該ボビンを挿通してリトラクターベースに回転自在に支持されると共に、一端側では前記ボビンと一体的に結合され、他端側ではロッキングベースと一体的に結合される捩じり棒と、車両緊急時に前記ロッキングベースのウェビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段とを備えたシートベルト用リトラクターであって、
前記ロッキングベースと前記ボビンとの間には、径方向に作動してロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止可能なストッパ手段と、前記捩じり棒の捩じれ量が所定量以上に達した時、前記ストッパ手段を作動してロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止するストッパ作動手段とが配設され
前記ストッパ手段は、前記ロッキングベースのボビン側端面に形成されたラッチ歯と、前記ボビンのロッキングベース側端面に径方向に揺動可能に軸支されると共に、ロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止すべく径方向に揺動して前記ラッチ歯と噛合する係止部材とからなることを特徴とするシートベルト用リトラクターにより達成される。
【0012】
即ち、上記構成によれば、緊急ロック手段がロッキングベースのウェビング引出し方向の回転を阻止した後に、ウェビングに作用する荷重により所定以上の回転トルクがボビンを介して捩じり棒の一端側に作用すると、該捩じり棒の捩じれによって衝撃エネルギーが吸収される。そして、捩じり棒の捩じれ量が所定量以上に達すると、ストッパ作動手段がストッパ手段を作動してロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止するので、エネルギー吸収のための前記捩じり棒の捩じれ量を適正範囲に規制することができる。
【0013】
、好ましくは前記ストッパ作動手段が、ロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転量が所定量以上に達した時、前記係止部材をラッチ歯と噛合させるべく前記ロッキングベースとボビンとの間に配設されたカムプレートとから成る。
【0014】
又、好ましくは前記カムプレートが、前記ボビンに対して回転遅れを生じた際に前記係止部材をラッチ歯に噛合させるカム部と、前記ロッキングベースに対する相対回転範囲を規制する為の規制手段とを備える。
更に、好ましくは前記規制手段が、前記カムプレートのロッキングベース側端面に形成された所定長の渦巻き状カム溝と、前記ロッキングベースのボビン側端面に揺動自在に軸支されると共に揺動端部が前記渦巻き状カム溝に追従するレバーとを有する。
【0015】
又、好ましくは前記規制手段が、前記カムプレートのロッキングベース側に袋小路状に配設された所定長のテープ部材と、該テープ部材による袋小路内に係合すべく前記ロッキングベースのボビン側端面に突設された係合突起とを有する。
又、好ましくは前記規制手段が、前記カムプレートのロッキングベース側端面に形成された所定長のC字状有底溝と、前記ロッキングベースのボビン側端面に形成されたガイド部と、これらC字状有底溝内及びガイド部内に沿って摺動可能なロックピースとを有する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るシートベルト用リトラクターの正面縦断面図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3及び図4は図2示したカムプレートの一部破断断面図、図5は図1のC−C線に沿う一部破断断面図、図6及び図7はストッパー手段の作動説明用の要部断面図である。
【0017】
本第1実施形態のシートベルト用リトラクター100は、ウェビングが巻装される略円筒状のボビン1と、該ボビン1を挿通してリトラクターベース101に回転自在に支持される共に、一端側(図1中、右側)では前記ボビン1と一体的に結合され、他端側(図1中、左側)では円盤状のロッキングベース5と一体的に結合される円柱状の捩じり棒2と、車両緊急時に前記ロッキングベース5のウェビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段102とを備えている。
【0018】
前記リトラクターベース101は、車体に固定される背板101cの両側から左右の側板101a,101bが立ち上がり、略コ字状の断面を有するように金属板をプレス成形したものであり、左右の側板101a,101bの対向位置には前記ボビン1と組み合わされた捩じり棒2が回動自在に橋架されている。前記リトラクターベース101の側板101aを挿通した捩じり棒2の一端部には、該捩じり棒2を介して前記ボビン1をウェビング巻取り方向に常時付勢する公知の巻取りばね装置104が装備されている。
【0019】
前記捩じり棒2の一端側にはボビン1と一体回転可能な結合を果たすボビン結合部2aを有し、他端側にはロッキングベース5と一体回転可能な結合を果たすロッキングベース結合部2bを有している。これらの各結合部2a,2bは、断面形状を六角形に成形したものである。
前記ボビン結合部2aは、ボビン1の一端側に形成された断面六角形の挿通穴1aに嵌合することで、ボビン1と一体回転可能に結合されている。ボビン1の他端側には、前記捩じり棒2が回転自在に挿通する遊嵌穴1bが形成されている。また、ロッキングベース結合部2bは、ロッキングベース5に貫通形成された六角形の挿通穴5aに嵌合することで、ロッキングベース5と一体回転可能に結合されている。
【0020】
前記捩じり棒2は、前記結合部2a,2b間に所定以上の回転トルクが作用して、これらの結合部2a,2b間が捩じれ変形を起こすことにより、乗員の身体に作用する衝撃エネルギーの吸収を行なうように構成されたエネルギー吸収機構である。
前記緊急ロック手段102は、車両緊急時(即ち、事故等によって急な減速が発生したとき、あるいはウェビングが急激に引き出されるときなど)に、ロッキングベース5のウェビング引出し方向への回転を拘束することで、ウェビング引出し方向へのボビン1の回転を阻止するものである。
【0021】
本発明において、車両緊急時に前記ロッキングベース5のウェビング引出し方向への回転を拘束する緊急ロック手段102の具体的な構成は、公知の種々のものを採用することができる。例えば、本第1実施形態の場合は、図2に示すように、ロッキングベース5には、先端に係止歯7aを備えたポール7が回動可能に軸支されている。また、前記側板101bの貫通穴9の外側には、前記係止歯7aが噛合可能な係合内歯6aを内周に備えた内歯ラチェット6が並設されている。
【0022】
そして、緊急ロック手段102は、車両緊急時に前記ポール7の係止歯7aを前記内歯ラチェット6の係合内歯6aに噛合させることで、ロッキングベース5のウェビング引出し方向への回転を阻止する構成となっている。また、前記ロッキングベース5と前記ボビン1との間には、図5に示すように、ロッキングベース5のボビン側端面に突設されたボス部5dに形成された三つのラッチ歯5cと、ボビン1のロッキングベース側端面に配設されてロッキングベース5に対するボビン1のウェビング引出し方向の回転を阻止すべく径方向に作動して前記ラッチ歯5cと噛合可能な係止部材である三つのロック片3とから成るストッパ手段50が構成されている。
【0023】
前記ロック片3は、前記ラッチ歯5cに噛合する係止歯3bが先端に形成されており、該係止歯3bが前記ボビン1の回転軸中心に向けて揺動可能なように、基端側がピン1cを中心に回動可能にボビン1に軸支されている。
即ち、各ロック片3は、先端の係止歯3bが前記ラッチ歯5cに係合することで、前記ロッキングベース5に対してボビン1がウェビング引出し方向へ回転することを阻止する。
【0024】
更に、前記ロッキングベース5とボビン1との間には、前記捩じり棒2が捩じれ変形を起こしてロッキングベース5に対するボビン1のウェビング引出し方向の回転量が所定量以上に達した時、前記ロック片3をラッチ歯5cと噛合させるストッパ作動手段としてのカムプレート4が配設されている。
前記カムプレート4は、前記ロッキングベース5のボス部5dの外周に回転自在に遊貫される円環状部材である。そして、該カムプレート4のボビン側端面には、該カムプレート4がボビン1に対して回転遅れを生じた際に前記ロック片3をラッチ歯5cと噛合する方向へ揺動させるカム部4dが形成されている。
【0025】
又、前記カムプレート4のロッキングベース側端面には、図3及び図4に示すように、所定長の渦巻き状カム溝4aが形成されており、該渦巻き状カム溝4aは後述するレバー8と共に、前記ロッキングベース5に対するカムプレート4の相対回転範囲を規制する為の規制手段を構成する。尚、前記カムプレート4は、例えばボビン側の表面がボビン1に接着されることによって、ボビン1と共に一体回転可能とされており、車両の通常走行時に該カムプレート4がボビン1に対して不用意に回転遅れを生じることはない。
【0026】
前記渦巻き状カム溝4aは、図3及び図4に示すように、ロッキングベース5に対してボビン1がウェビング引出し方向に回転した時に、ロッキングベース5に揺動自在に取付けられたレバー8の突起8aが前記ボビン1の回転量に応じて進行する溝であり、前記捩じり棒2の捩じれ変形によるエネルギー吸収動作が開始する前は前記突起8aが溝の初期端部4bに位置し、エネルギー吸収動作の終了時には前記突起8aが溝の終端部4cに到達するように、溝長さが所定長に設定されたものである。
【0027】
前記渦巻き状カム溝4aに係合する前記突起8aは、図3及び図4に示すように、ピン5bを介してロッキングベース5に揺動自在に取付けられたレバー8の揺動端に垂設されたものである。そして、捩じり棒2の捩じれによってボビン1がロッキングベース5に対して相対回転した時には、カムプレート4の渦巻き状カム溝4aがボビン1の回転に伴ってレバー8を揺動させながら、突起8aを渦巻き状カム溝4aの溝の初期端部4bから溝の終端部4cに次第に移動させて行く。
【0028】
また、前記カム部4dは、ロック片3の先端部寄りに垂設されたガイド突起3aを案内する溝であり、カムプレート4がボビン1に対して回転遅れを生じると、前記ロック片3をラッチ歯5cと噛合する方向へ揺動させるように溝の経路が設定されている。
次に、本第1実施形態のシートベルト用リトラクター100の作動について説明する。
【0029】
衝突等の車両緊急時に緊急ロック手段102が作動すると、捩じり棒2の他端に結合されたロッキングベース5のウェビング引出し方向への回転が阻止される。そして、ウェビングに作用する荷重により所定以上の回転トルクがボビン1を介して捩じり棒2の一端側に作用すると、該捩じり棒2の捩じれ変形が始まって衝撃エネルギーが吸収される。
【0030】
そして、この衝撃エネルギー吸収動作時には、図3及び図4に示すように、捩じり棒2の捩じれ変形の進行に伴って、レバー8の突起8aが渦巻き状カム溝4aの溝の初期端部4bから溝の終端部4cに向けて次第に移動する。前記捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン1のウェビング引出し方向への回転量が所定量に達すると(即ち、前記突起8aが渦巻き状カム溝4aの終端部4cに到達すると)、ロッキングベース5と一体のレバー8によってカムプレート4はロッキングベース5に対する相対回転が阻止される。
【0031】
ボビン1にウェビング引出し方向の回転トルクが更に作用すると、ボビン1とカムプレート4との接着が剥がれ、該ボビン1はカムプレート4に対してウェビング引出し方向に相対回転する。そこで、カムプレート4がボビン1に対して回転遅れを生じると、ロック片3はガイド突起3aがカムプレート4のカム部4dに従動されて係止歯3bが前記ラッチ歯5cに係合する方向に移動させられる。そして、前記係止歯3bがロッキングベース5のラッチ歯5cに係合すると、捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン1のウェビング引出し方向の回転が阻止される。
【0032】
即ち、上記シートベルト用リトラクター100は、捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン1のウェビング引出し方向への回転量が所定量に達すると、ボビン1がロッキングベース5に直接係合されることで、ボビン1のウェビング引き出し方向の回転を阻止して捩じり棒2の捩じれ変形を止めるので、衝撃エネルギー吸収のための前記捩じり棒2の捩じれ量を適正範囲に確実に規制することができる。
【0033】
そして、径方向に作動してロッキングベース5に対するボビン1のウェビング引出し方向の回転を阻止可能なストッパ手段が、ロッキングベース5のボビン側端面に形成されたラッチ歯5cと、前記ボビン1のロッキングベース側端面に配設されて前記ラッチ歯5cと噛合可能なロック片3とから成り、捩じり棒2に捩じれ変形を生じさせた回転トルクに耐える高強度の係合を、コンパクトな係合構造で実現できる。
【0034】
また、前記カムプレート4は、捩じり棒2の捩じれ変形が所定量に達した時に、ボビン1に装備されたロック片3をロッキングベース5のラッチ歯5cに回動させることのできる強度があればよく、それほど高い強度が要求されないため、コンパクトに形成することができる。
従って、捩じり棒2の捩じれ量を適正範囲に規制するための機構をコンパクトにまとめて、リトラクターの大型化を防止することができる。
【0035】
更には、前記カムプレート4は、渦巻き状カム溝4aとカム部4dとを装備しただけの比較的簡単な構造であり、前記渦巻き状カム溝4aの長さを適宜変更するだけで、捩じり棒2の捩じれ変形によるエネルギー吸収動作を終了させるタイミングを任意に変更することができる。
即ち、ボビン1に装備されるロック片3やロッキングベース5のラッチ歯5cには一切手を加えず、渦巻き状カム溝4aの長さが異なるカムプレートを変更するだけで、前記捩じり棒2の捩じれ量の設定を広範囲に変更することができ、捩じり棒2の捩じれ量を車種等に応じて簡単に設定変更することが可能になる。
【0036】
図8乃至図17は本発明の第2実施形態に係るシートベルト用リトラクターを示したものである。
本第2実施形態のシートベルト用リトラクター110は、ウェビングが巻装される略円筒状のボビン11と、該ボビン11を挿通してリトラクターベース101に回転自在に支持される共に、一端側(図8中、右側)では前記ボビン11と一体的に結合され、他端側(図8中、左側)では円盤状のロッキングベース15と一体的に結合される円柱状の捩じり棒2と、車両緊急時に前記ロッキングベース15のウェビング引出し方向への回転を阻止する緊急ロック手段102と、ロッキングベース15とボビン11との間に配設されて前記捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン11のウェビング引出し方向への回転量を規制するストッパ作動手段としてのカムプレート14とを装備した構成を成すものである。尚、前記第1実施形態におけるシートベルト用リトラクター100と比較すると、ストッパ作動手段としてのカムプレート4の構造をカムプレート14の構造に変更したものであり、それ以外の構成は機能的には上記第1実施形態のものと略同様である。そこで、上記第1実施形態の構成部品と全く同一の構成部品については、同符号を付けて説明を簡略化、又は省略する。
【0037】
前記ロッキングベース15と前記ボビン11との間には、図9及び図10に示すように、ロッキングベース15のボビン側端面に突設されたボス部15dに形成された三つのラッチ歯15cと、ボビン11のロッキングベース側端面に配設されてロッキングベース15に対するボビン11のウェビング引出し方向の回転を阻止すべく前記ラッチ歯15cと噛合可能な係止部材である三つのロック片13とから成るストッパ手段150が構成されている。
【0038】
前記ロック片13は、前記ラッチ歯15cに噛合する係止歯13bが先端に形成されており、該係止歯13bが前記ボビン11の回転軸中心に向けて揺動可能なように、基端側に突設した軸支ピン13cがボビン11の軸支穴11bに回動可能に嵌合している。又、ロック片13の先端部寄りには、後述するカムプレート14のカム部14dに係合するガイド突起13aが形成されている。
【0039】
即ち、各ロック片13は、ボビン11の回転軸中心側への揺動によって、先端の係止歯13bが前記ラッチ歯15cに係合することで、前記ロッキングベース15に対してボビン11がウェビング引出し方向へ回転することを阻止する。
更に、前記ロック片13は、ボビン11のロッキングベース側端面に突設された台座の摺動面11i上を摺動自在とされると共に、該台座の側壁11cに接触する段部13dを有しており、係止歯13bがラッチ歯15cと噛合した際には軸支ピン13cだけでなく該段部13dの全面で圧力を受ける。
【0040】
前記カムプレート14は、前記ロック片13の台座の外周に回転自在に遊貫される円環状部材であり、内周面が該台座の台座外周壁11hに対して滑らかに摺動する。そして、該カムプレート14のボビン側端面には、該カムプレート14がボビン11に対して回転遅れを生じた際に前記ロック片13をラッチ歯15cと噛合する方向へ揺動させるカム部14dが形成されている。
【0041】
又、前記カムプレート14のロッキングベース側端面には、図9又は図10に示すように、袋小路状に配設された所定長のテープ部材16が組み付けられており、該テープ部材16は前記ロッキングベース15のボビン側端面に突設された係合突起15aと共に、前記ロッキングベース15に対するカムプレート14の相対回転範囲を規制する為の規制手段を構成する。
【0042】
前記テープ部材16は、図11にも示すように、樹脂製のテープを中央部で折り返すように二つ折することで袋小路状にしたもので、前記カムプレート14の内周縁に突設した筒状部14fの周囲に巻き付けるようにして該カムプレート14に取り付けることで、前記ロッキングベース15に一体形成された係合突起15aが係合可能な所定長の渦巻き状のガイド部16aを形成している。
【0043】
図9及び図11に示すように、二つ折りして前記筒状部14fに巻き付けたテープ部材16の外周側の端部がカムプレート14の外周部に形成された接着部14bに接着され、内周側の端部がカムプレート14の内周部に形成された接着部14cに接着されることで、該テープ部材16はカムプレート14に固定されている。尚、カムプレート14に形成された二つの接着部14b,14cは、接着したテープ端が組み付け作業中にこすれて剥がれることがないように、周面よりも一段低い凹部となっている。又、前記カムプレート14は、ボビン側の表面をボビン11に接着することによって、ボビン11と共に一体回転可能とされている。
【0044】
更に、前記テープ部材16は溶着によりカムプレート14に固定することもできる。又、上述の如きテープ部材はバネのような金属製でも良く、この場合はカムプレートにピンを打ち込んで固定する。
前記ガイド部16aは、図11に示すように、ロッキングベース15に対してボビン11がウェビング引出し方向に回転した時に、ロッキングベース15の係合突起15aが前記ボビン11の回転量に応じて進行する隙間部分であり、前記捩じり棒2の捩じれ変形によるエネルギー吸収動作が開始する前は前記係合突起15aがガイド部16aの外方に位置し、エネルギー吸収動作の終了時には前記係合突起15aがテープ部材16の折り返し部であるガイド部16aの終端部16bに到達するように、ガイド部長さ(テープ全長)が所定長に設定されたものである。
【0045】
そして、捩じり棒2の捩じれによってボビン11がロッキングベース15に対して相対回転した時には、ボビン11の回転に伴って係合突起15aがガイド部16a内を終端部16bに向かって次第に移動する。
又、前記カム部14dは、ロック片13の先端部寄りに設けられたガイド突起13aを摺接案内する滑らかなカム面であり、カムプレート14がボビン11に対して回転遅れを生じると、前記ロック片13をラッチ歯15cと噛合する方向へ揺動させるようにカム形状が設定されている。
【0046】
上述した本第2実施形態のシートベルト用リトラクター110の場合も、前記第1実施形態のシートベルト用リトラクター100と同様に、車両緊急時に緊急ロック手段102が作動して、捩じり棒2の他端に結合されたロッキングベース15のウェビング引出し方向への回転が阻止された後に、ウェビングに作用する荷重により所定以上の回転トルクがボビン11を介して捩じり棒2の一端側に作用すると、前記捩じり棒2に捩じれ変形が始まって衝撃エネルギーが吸収される。
【0047】
そして、この衝撃エネルギー吸収動作時には、捩じり棒2の捩じれ変形の進行に伴って、ロッキングベース15の係合突起15aがテープ部材16によって形成されたガイド部16a内を終端部16bに向かって次第に移動する。前記捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン11のウェビング引出し方向への回転量が所定量に達すると(即ち、前記係合突起15aがテープ部材16の折り返し部であるガイド部16aの終端部16bに到達すると)、ロッキングベース15と一体の係合突起15aによってカムプレート14はロッキングベース15に対する相対回転が阻止される。
【0048】
ボビン11にウェビング引出し方向の回転トルクが更に作用すると、ボビン11とカムプレート14との接着が剥がれ、該ボビン11はカムプレート14に対してウェビング引出し方向に相対回転する。そこで、カムプレート14がボビン11に対して回転遅れを生じると、ロック片13はガイド突起13aがカムプレート14のカム部14dに従動されて係止歯13bが前記ラッチ歯15cに係合する方向に移動させられる。そして、前記係止歯13bがロッキングベース15のラッチ歯15cに係合すると、捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン11のウェビング引出し方向の回転が阻止される。
【0049】
即ち、本第2実施形態のシートベルト用リトラクター110も、前記第1実施形態のシートベルト用リトラクター100と同様に、捩じり棒2の捩じれ量を適正範囲に規制するための機構をコンパクトにまとめて、リトラクターの大型化を防止することができる。又、ボビン11に装備されるロック片13やロッキングベース15のラッチ歯15cには一切手を加えず、テープ部材16の長さのみを変更するだけで、前記捩じり棒2の捩じれ量の設定を広範囲に変更することができ、捩じり棒2の捩じれ量を車種等に応じて簡単に設定変更することが可能になる。
【0050】
更に、本第2実施形態のシートベルト用リトラクター110の場合、車両の通常走行時やエネルギー吸収動作の途中で、前記ロック片13によるロック動作が発生しないように、図12に示すように、前記ガイド突起13aの先端がフック状に形成され、該フック状の部分がカムプレート14のカム部14dの始端側に形成された係合凹部14eに係合する構成とされている。
【0051】
また、本第2実施形態のシートベルト用リトラクター110の構成では、図13にも示したように、カムプレート14の内周側にロック片13が配設され、カムプレート14とロック片13とが捩じり棒2に直交する同一平面内に配置された構成となっているので、捩じり棒2の軸線方向に沿う寸法をコンパクト化することが可能になる。
【0052】
また、図13に示すように、カムプレート側に位置するボビン11の端面には、径方向外側に張り出した鍔部11dが設けられており、この鍔部11dの外径は前記カムプレート14の外径よりも大きくしてある。そこで、ボビン11に巻装されたウェビング17に巻乱れが生じても、ウェビング17によってカムプレート14が圧迫されることがなく、エネルギー吸収動作の終了時におけるボビン11とカムプレート14との滑らかな摺動が保証され、カムプレート14によるストッパ手段としての動作の信頼性が向上する。
【0053】
また、図9に示すように、前記ロック片13のロッキングベース側端面に突設された台座の台座端面11fは、ロッキングベース15のボビン側端面に直接接触するような寸法に設定されている。そこで、ロッキングベース15とボビン11とを連結する剪断ピン11gを装備することができる。この剪断ピン11gは、ロッキングベース15に貫通形成した穴15eに嵌挿され、ロッキングベース15の外表面側に突出した部分が加締め固定される。
【0054】
このように剪断ピン11gを装備することで、ボビン11とロッキングベース15との軸方向の抜け止めを図ることができ、また、ロッキングベース15とボビン11とが相対回転し始める瞬間に剪断荷重が立ち上がり、初期拘束性が向上する。その為、捩じり棒2とボビン11やロッキングベース15との間における嵌合寸法管理を甘くすることもできる。
【0055】
また、図14に示すように、ロック片13は、ボビン11のロッキングベース側端面に突設された台座の側壁11cに接触する段部13dを有しており、係止歯13bがラッチ歯15cと噛合した際には軸支ピン13cだけでなく該段部13dの全面で圧力を受けることができる。そこで、上述のボビン11及びロック片13は、アルミニウム合金等の軽合金でも十分な強度を確保することができる。
【0056】
また、図15に示すように、ロッキングベース15のラッチ歯15cが形成されたボス部15dの上面15fは、ロック片13とのボビン11の摺動面11iよりもボビン側に位置しており、ロック片13の段部13dに圧縮応力は作用するが剪断応力は作用しない設定になっている(即ち、前記上面15fと摺動面11iとが同一平面上だと、ロック片13の段部13dに剪断応力が働き、段部13dが根元で剪断する可能性がある)。
【0057】
また、テープ部材16は、カムプレート14に設けた筒状部14fの上に巻き付けるように装備されているため、エネルギー吸収動作の終了時に、ロッキングベース15の係合突起15aがガイド部16aの終端部16bに達してテープ部材16に巻締りが生じても、テープ部材16がロック片13やボビン11の台座外周壁11hに接触することはなく、テープ部材16がロック片13や台座外周壁11hに接触して破損する恐れもない。
【0058】
図18及び図19は本発明の第3実施形態に係るシートベルト用リトラクターの要部分解斜視図である。
本第3実施形態のシートベルト用リトラクターは、規制手段としてのカムプレート14及びロッキングベース15の構造をカムプレート24及びロッキングベース25の構造に変更したものであり、それ以外の構成は上記第2実施形態のものと同様であるので、全く同一の構成部品については同符号を付けて説明を省略する。
【0059】
前記カムプレート24のロッキングベース側端面には、図18に示すように、所定長のC字状有底溝26が刻設されている。又、前記C字状有底溝26が刻設されたカムプレート24に対向する前記ロッキングベース25のボビン側端面には、図19に示すように、その外周縁に沿ってC字形状の有底溝とされたガイド部27が刻設されている。そして、これらC字状有底溝26及びガイド部27には、内壁面に沿って摺動可能な略繭状に形成されたロックピース21が配設されている。
【0060】
即ち、前記ロックピース21は、前記カムプレート24のC字状有底溝26と前記ロッキングベース25のガイド部27と双方に嵌合した状態で保持されており、C字状有底溝26の全域でカムプレート24に対して相対移動自在であり、ガイド部27の全域でロッキングベース15に対して相対移動自在である。
前記C字状有底溝26及び前記ガイド部27は、ロッキングベース25に対してボビン11がウェビング引出し方向に回転した時に、前記ロックピース21が前記ボビン11の回転量に応じて進行する溝であり、捩じり棒2の捩じれ変形によるエネルギー吸収動作が開始する前は前記ロックピース21がC字状有底溝26の初期端部26a及びガイド部27の初期端部27aに位置し、エネルギー吸収動作の終了時には前記ロックピース21がC字状有底溝26の終端部26b及びガイド部27の終端部27bに到達するように、それぞれの溝長さが所定長に設定されたものである。
【0061】
そこで、衝撃エネルギー吸収動作時には、捩じり棒2の捩じれ変形の進行に伴って、前記ロックピース21が前記C字状有底溝26内及び前記ガイド部27内をそれぞれの終端部26b及び終端部27bに向かって次第に移動する。前記捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン11のウェビング引出し方向への回転量が所定量に達すると(即ち、前記ロックピース21が終端部26b及び終端部27bに到達すると)、ロックピース21によってカムプレート24はロッキングベース25に対する相対回転が阻止される。
【0062】
従って、捩じり棒2の捩じれ変形によるエネルギー吸収動作を終了させる動作も上記第2実施形態におけるシートベルト用リトラクター110と同様であり、ボビン11がカムプレート24に対してウェビング引出し方向に相対回転し、前記ロック片13の係止歯13bがロッキングベース25のラッチ歯25cに係合させられると、捩じり棒2の捩じれ変形によるボビン11のウェビング引出し方向の回転が阻止される。
【0063】
即ち、本第3実施形態のシートベルト用リトラクターも、前記第2実施形態のシートベルト用リトラクター110と同様に、捩じり棒2の捩じれ量を適正範囲に規制するための機構をコンパクトにまとめて、リトラクターの大型化を防止することができる。又、ボビン11に装備されるロック片13やロッキングベース25のラッチ歯25cには一切手を加えず、C字状有底溝26の溝長さが異なるカムプレートのみを変更するだけで、前記捩じり棒2の捩じれ量の設定を広範囲に変更することができ、捩じり棒2の捩じれ量を車種等に応じて簡単に設定変更することが可能になる。
【0064】
又、上記第3実施形態のシートベルト用リトラクターの説明では、エネルギー吸収動作が開始する前はロックピース21がC字状有底溝26の初期端部26a及びガイド部27の初期端部27aに位置するとしたが、組付け時に予めボビン11をロッキングベース25に対してウェビング引出し方向に適宜回転させて組付ければ、全く同じカムプレート24を使ってその回転分だけ捩じり棒2の捩じれ量を短くすることもできる(即ち、捩じり棒2のボビン結合部2aが嵌合されるボビン11の挿通穴が断面六角形の場合、60度回転毎に該捩じり棒2の捩じれ量を設定できる)。尚、図18,19に示したシートベルト用リトラクターの場合、ボビン11は、C字状有底溝26及びガイド部27の各溝長さ分で各々0.9回転、カム部14dの長さ分で0.3回転の計2.1回転ほどロッキングベース25に対して相対回転する(ウェビング伸び出し量の約300mmに相当)。従って、同じカムプレート24を使いながら、この相対回転範囲内で60度回転(ウェビング伸び出し量の約25mmに相当)毎に自由に捩じり棒2の捩じれ量が設定可能である。
【0065】
尚、上記各実施形態では、車両の通常走行時にカムプレート4(14,24)がボビン1(11)に対して不用意な回転遅れを生じるのを防止する連結手段として、接着剤による接着を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図20及び図21に示したように、カムプレート141の内周面に小突起141aを一体形成しておき、この小突起141aをボビン111の対応位置である台座の台座外周壁111hに形成した軸方向に沿う小溝111aに嵌合させることで、ボビン111に対するカムプレート141の回り止めを行なっても良い。
【0066】
このような構成によれば、回り止めの強度が小突起141aの強度設定によって的確に設定することができ、カムプレート141のストッパ作動手段としての作動タイミングをより正確に設定可能になる。
又、上記実施形態における緊急ロック手段では、ロッキングベースに回動可能に軸支されたポールをリトラクターの被係合部に係止させることによって該ロッキングベースのウェビング引出し方向の回転を阻止する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロッキングベースにラッチ歯を設けると共にリトラクターにポールを回動可能に軸支してロック手段を構成しても良い。
【0067】
更に、本発明におけるボビン、捩じり棒、ストッパ手段及びストッパ作動手段の構成も上記各実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の形態を採りうることは勿論である。
【0068】
【発明の効果】
本発明のシートベルト用リトラクターによれば、緊急ロック手段がロッキングベースのウェビング引出し方向の回転を阻止した後に、ウェビングに作用する荷重により所定以上の回転トルクがボビンを介して捩じり棒の一端側に作用すると、該捩じり棒の捩じれによって衝撃エネルギーが吸収される。そして、捩じり棒の捩じれ量が所定量以上に達すると、ストッパ作動手段がストッパ手段を作動してロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止するので、エネルギー吸収のための前記捩じり棒の捩じれ量を適正範囲に規制することができる。
【0069】
又、前記ストッパ作動手段の作動タイミングを変更するだけで、捩じり棒の捩じれ量を車種等に応じて容易に変更することができるので、リトラクターの汎用性を向上させることができる。
従って、捩じり棒の捩じれ量を所定範囲に規制することができる良好なエネルギー吸収機構を備えたシートベルト用リトラクターを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシートベルト用リトラクターの縦断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1のB−B線に沿う一部破断図であり、渦巻き状カム溝の説明図である。
【図4】図1のB−B線に沿う一部破断図であり、渦巻き状カム溝の説明図である。
【図5】図1のC−C線に沿う一部破断図である。
【図6】図5に示したカムプレートの機能説明図である。
【図7】図5に示したカムプレートの機能説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るシートベルト用リトラクターの縦断面図である。
【図9】図8に示したシートベルト用リトラクターの要部分解斜視図である。
【図10】図9に示した構成部品の裏側の構造を示す分解斜視図である。
【図11】図8におけるE−E線に沿う断面図である。
【図12】図8におけるF−F線に沿う断面図である。
【図13】図8におけるG部の拡大図である。
【図14】図8に示したシートベルト用リトラクターの要部拡大図である。
【図15】図14のH−H線に沿う部分断面図である。
【図16】図12に示したカムプレートの機能説明図である。
【図17】図12に示したカムプレートの機能説明図である。
【図18】本発明の第3実施形態に係るシートベルト用リトラクターの要部分解斜視図である。
【図19】図18に示した構成部品の裏側の構造を示す分解斜視図である。
【図20】本発明に係るシートベルト用リトラクターの変形例を示す要部断面図である。
【図21】図20におけるI部の拡大図である。
【符号の説明】
1 ボビン
2 捩じり棒
3 ロック片
4 カムプレート
4a 渦巻き状カム溝
4d カム部
5 ロッキングベース
6 内歯ラチェット
7 ポール
100 シートベルト用リトラクター
102 緊急ロック手段
104 巻取りばね装置

Claims (2)

  1. ウェビングが巻装される略筒状のボビンと、該ボビンを挿通してリトラクターベースに回転自在に支持されると共に、一端側では前記ボビンと一体的に結合され、他端側ではロッキングベースと一体的に結合される捩じり棒と、車両緊急時に前記ロッキングベースのウェビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段とを備えたシートベルト用リトラクターであって、
    前記ロッキングベースと前記ボビンとの間には、径方向に作動してロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止可能なストッパ手段と、前記捩じり棒の捩じれ量が所定量以上に達した時、前記ストッパ手段を作動してロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止するストッパ作動手段とが配設され
    前記ストッパ手段は、前記ロッキングベースのボビン側端面に形成されたラッチ歯と、前記ボビンのロッキングベース側端面に径方向に揺動可能に軸支されると共に、ロッキングベースに対するボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止すべく径方向に揺動して前記ラッチ歯と噛合する係止部材とからなることを特徴とするシートベルト用リトラクター。
  2. 前記ストッパ作動手段は、前記ロッキングベースと前記ボビンとの間に配設されたカムプレートを有し、
    該カムプレートは、前記カムプレートが前記ボビンに対して回転遅れを生じた際に前記ストッパ手段を作動させるカム部と、前記ロッキングベースに対する前記カムプレートの相対回転範囲を規制する為の規制手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト用リトラクター。
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