JP3625909B2 - クローラ式走行装置の防振機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農業機械や建設機械等において走行装置と用いられるクローラ式走行装置の防振機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から農業機械の中で、コンバインの走行装置として用いられるゴムクローラ式走行装置の防振機構としては、特開昭57−118969号公報や、実公昭50−27060号公報に記載の如き技術が公知とされているのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術においては、クローラを内側から支持する転輪をイコライザ機構により支持しているのであるが、コンバインの走行速度が速くなるに連れて、路面の振動を、ゴムクローラの芯金から伝達して直接に転輪が受けてしまい、乗り心地が悪化するという不具合があったのである。
特にゴムクローラ式走行装置の場合には、シュー式クローラ装置に比較して、アスファルト舗装を傷める可能性が低いので、通常の道路を走行できるのであるが、このように通常の道路を走行する場合において、速度を上げる必要があり、低速度では吸収できていたゴムクローラの芯金の位置からくる振動を吸収出来なくなり、乗り心地の良くない振動が伝達されることとなるのである。
本発明はこのような従来のクローラ式走行装置の防振機構の不具合を解消するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、前後2つの転輪1・2の支持アーム3・4を、同一の支持アーム軸5により、上下揺動自在にX状に枢支し、該転輪1・2を支持する支持アーム3・4をショックアブソーバ6を介して連結させると共に、該転輪1・2を支持するフレームとの間に固定油圧機構7を介装し、機体に対して揺動と位置固定を自在としたものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載のクローラ式走行装置の防振機構において、最前部の転輪、或いは最前部と最後部の転輪を、機体に対して揺動と位置固定を自在としたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は支持アーム3・4とショックアブソーバ6と固定油圧機構7を設けたクローラ式走行装置の防振機構の側面図、図2は転輪1を高い位置で固定し、アプローチ角(前方接地角)αを減少させた状態の側面図、図3は図1・図2のクローラ式走行装置の防振機構の平面図、図4は板バネ9により転輪1・2を支持したクローラ式走行装置の防振機構の全体側面図である。
【0007】
図5は板バネ9と転輪1・2の構成を示す拡大側面図、図6は図5の平面図、図7は板バネ9による転輪1・2の支持機構の正面断面図、図8は同じく拡大正面断面図、図9は、板バネによる支持機構の他の構成を示す側面図、図10は夫々の転輪を緩衝スプリングにより支持した構成の全体側面図、図11は図10の構成の正面断面図である。
【0008】
図1と図2と図3において、支持アーム3・4と緩衝スプリング10・11により支持した防振機構について説明する。
ゴムクローラ13の場合には、内部に補強の為に芯金14が配置されている。そして該芯金14は、一定の間隔を置いて配置されているので、この芯金14の位置に転輪1・2が乗り上げたり、降りたりする都度、転輪1・2とトラックフレーム8に振動が伝達されるのである。
従来は、凹凸のある地面を乗り越して行くことが出来るように前後の2個の転輪1・2を一体化したイコライザアームにより連結していたのである。このイコライザアームが芯金14の振動や、地面の凹凸をトラックフレーム8に伝達していたのである。
【0009】
本発明においては、一応支持アーム3・4によりイコライザアーム構成として、前後の転輪1・2を支持するが、該支持アーム3・4は一体化せずに、支持アーム軸5により中央を枢支し、支持アーム3・4の両者の間に、ショックアブソーバ6を介装しているのである。
故に、通常の状態では、支持アーム3・4は一体的に転輪1・2の上下と共に回動するが、衝撃的な凹凸があったり、高速走行で激しい支持アーム3・4の間に振動が発生する場合には、このショックアブソーバ6が振動を吸収すべく構成しているのである。
【0010】
また、該ショックアブソーバ6のみでは、振動を吸収できない場合もあるので、図1・図2・図3の実施例においては、支持アーム3・4とトラックフレーム8の間に、緩衝スプリング10・11を介装して、ショックアブソーバ6により吸収することの出来ない大きな振動を吸収すべく構成している。
ショックアブソーバ6は微妙な振動を吸収し、緩衝スプリング10・11が大きな振動を吸収するのである。また、転輪1がゴムクローラ13の先端位置の第一転輪である場合には、上下することにより、クローラの形状が変化し、機体が前のめりになる不具合が発生するのである。
【0011】
このような、第一転輪1が上昇することにより発生する、機体の前のめり状態を解消する為に、高速時の急ブレーキにおいては、別に設けた加速度センサーの指示により、固定油圧機構7を介して、第一転輪1の上下動を一定の高さに固定することが出来るように構成しているのである。
このように、第一転輪1のみを固定油圧機構7により任意の高さにロックすることが出来るように構成したので、高速走行時の急ブレーキ時に、第一転輪1が上昇して、機体が前のめりとなり、オペレータが前方へ投げ出されるという不具合を解消することが出来るのである。
【0012】
また、この第一転輪1の固定油圧機構7を使用することにより、機体傾斜制御機構を具備しているコンバインにおいては、車体を上昇させた側の第一転輪1を、最高の位置まで上昇して、クローラの前方の設置角度を減少させることも出来るのである。
また、図1と図2の実施例において、左右のゴムクローラ13の第一転輪1の位置を、転輪のピッチの半分だけずらして、同時に左右のゴムクローラ13が芯金14に乗り上げないようにずらすことにより、振動を減少することも出来るのである。転輪1・2にはそれぞれ軸受部1a・2aが構成されている。
【0013】
次に図4より図8の板バネ9により、転輪1・2を支持する機構について説明する。
図4において、左側のゴムクローラ13の支持機構を図示している。左右のクローラ13・13を別々に上下して、機体の傾斜角を制御する機体傾斜制御機構16・16が付設されている。機体傾斜センサーからの信号により、該機体傾斜制御機構16・16により、左右のトラックフレーム8・8を独立して上下することにより、コンバインの脱穀装置等を常時水平に保つ機構である。
また、ゴムクローラ13は、駆動スプロケット17により駆動され、後端のアイドラー15と、転輪1・2・20・21・22・23により内面側から張設されている。これらの転輪1・2・・・はトラックフレーム8が支持されている。また該転輪1・2の側面と転輪22・23の側面に、脱輪防止ガイト杆18・19が配置されている。
【0014】
そして、転輪1・2を1本の板バネ9で支持し、転輪20・21と、転輪22・23を別の板バネ9により支持している。この構成は、クローラ式走行装置のゴムクローラ13を内側から支持する前後の2個の転輪1・2をイコライザ機構により一体的に支持すべく構成し、夫々の転輪1・2を支持する板バネ9を介装し、該転輪1・2の間で前記板バネ9を枢支する板バネ枢支軸12を設けたものである。
【0015】
即ち図4から図8に示す構成においては、板バネ9を『ヘ』の字型に構成して、この中央の高い位置を板バネ枢支軸12に枢支し、左右の低い位置に転輪1・2の軸受部1a・2aを枢支している。この構成により、転輪1・2に衝撃が掛かった場合には、板バネ9が撓むことにより振動と衝撃を吸収することが出来るのである。
【0016】
図9においては、転輪1・2を上下の2枚の板バネ、即ち、連結フレーム39と係合フレーム29により支持する構成を図示している。即ち、転輪22・23は、下方の連結フレーム39に軸受部で支持している。そして該連結フレーム39の側から、緩衝突起25・24を突出しており、該緩衝突起25・24により係合フレーム29を突き上げて、係合フレーム29を撓ませることにより、2段目の弾性力を発生させるべく構成している。
このように構成することにより、1本の連結フレーム39のみでは充分な弾性力を発生できない場合において、2段目の係合フレーム29による弾性力で補充することが出来るのである。しかし、連結フレーム39と係合フレーム29は、一体的に板バネ枢支軸12により枢支されているので、両バネは一体的に上下に回動されるのである。
【0017】
図10と図11において図示されている構成を説明する。
この場合には、板バネ9や支持アーム3・4等が設けられておらず、転輪1・転輪2・・・のそれぞれが、1組毎の緩衝スプリング10・10・・・によりトラックフレーム8との間で、衝撃緩和すべく支持されている。
該緩衝スプリング10により、地上面の凹凸を吸収しているのである。そして、該緩衝スプリング10は上下に嵌合した状態で伸縮スライド可能な、スプリングケース27・28の内部に配置されている。スプリングケース27は下方の第一転輪1の軸受部1aの部分から上方へ突出されており、スプリングケース28の内部に遊嵌されている。該スプリングケース28はトラックフレーム8の側から下方に向けて突出されているのである。その他の構成は他の場合と略同じである。
【0018】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するものである。
請求項1の如く、前後2つの転輪1・2の支持アーム3・4を、同一の支持アーム軸5 により、上下揺動自在にX状に枢支し、該転輪1・2を支持する支持アーム3・4をショックアブソーバ6を介して連結させると共に、該転輪1・2を支持するフレームとの間に固定油圧機構7を介装し、機体に対して揺動と位置固定を自在としたので、従来の不具合である、コンバインの走行速度が速くなるに連れて、路面の振動を、ゴムクローラの芯金から伝達して直接に転輪が受けて、乗り心地が悪化するのを解消することが出来たのである。
また、ゴムクローラ式走行装置の場合にアスファルト舗装を傷める可能性が低いので、通常の道路を走行できるのであるが、このように通常の道路を走行する場合において、速度を上げる必要があり、低速度では吸収できていたクローラの芯金の位置からくる振動を吸収出来なくなり、乗り心地の良くない振動が伝達されるという不具合が発生していたのであるが、これを解消することが出来るのである。
【0019】
請求項2の如く、該転輪1・2を支持するフレームとの間に固定油圧機構7を介装し、最前部或いは最前部と最後部の転輪を、機体に対して揺動と位置固定を自在としたので、進行方向最前部の転輪の位置を高い位置で位置固定して、進行方向最前部のアプローチ角(前方接地角)αを小にすることができ、左右のクローラの高さを調整して、機体の傾斜制御をする場合において、クローラと車体の間の間隔を広げて、車体を上昇させた時には、該上昇した側のクローラの最前部の転輪は極力高くして、アプローチ角(前方接地角)αを減少させることにより、機体が泥の抵抗により前のめりになるのを解消し、スムーズな湿地での操向を可能とすることが出来たのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】支持アーム3・4とショックアブソーバ6と固定油圧機構7を設けたクローラ式走行装置の防振機構の側面図。
【図2】転輪1を高い位置で固定し、アプローチ角(前方接地角)αを減少させた状態の側面図。
【図3】図1・図2のクローラ式走行装置の防振機構の平面図。
【図4】板バネ9により転輪1・2を支持したクローラ式走行装置の防振機構の全体側面図。
【図5】板バネ9と転輪1・2の構成を示す拡大側面図。
【図6】図5の平面図。
【図7】板バネ9による転輪1・2の支持機構の正面断面図。
【図8】同じく拡大正面断面図。
【図9】板バネによる支持機構の他の構成を示す側面図。
【図10】夫々の転輪を緩衝スプリングにより支持した構成の全体側面図。
【図11】図10の構成の正面断面図。
【符号の説明】
1 第一転輪
2・20・22・23・24 転輪
3・4 支持アーム
5 支持アーム軸
6 ショックアブソーバ
7 固定油圧機構
Claims (2)
- 前後2つの転輪1・2の支持アーム3・4を、同一の支持アーム軸5により、上下揺動自在にX状に枢支し、該転輪1・2を支持する支持アーム3・4をショックアブソーバ6を介して連結させると共に、該転輪1・2を支持するフレームとの間に固定油圧機構7を介装し、機体に対して揺動と位置固定を自在としたことを特徴とするクローラ式走行装置の防振機構。
- 請求項1記載のクローラ式走行装置の防振機構において、最前部の転輪、或いは最前部と最後部の転輪を、機体に対して揺動と位置固定を自在としたことを特徴とするクローラ式走行装置の防振機構。
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