JP3623667B2 - 動力伝動用ベルト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は動力伝動用ベルトに係り、詳しくはVリブドベルト、Vベルトのような動力伝動用ベルトであり、高温雰囲気下及び低音雰囲気下でのベルト走行寿命が著しく向上し、また耐候性に優れる動力伝動用ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギー化、コンパクト化の社会的要請を背景に、自動車のエンジンルーム周辺の雰囲気温度は従来に比べて上昇してきている。これにともない動力伝動用ベルトの使用環境温度も高くなってきた。従来、動力伝動用ベルトは主として天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムが使用されてきたが、高温雰囲気下では、硬化した圧縮ゴム層で早期にクラックを生じるという問題が発生した。
【0003】
このようなベルトの早期破壊現象に対し、従来よりクロロプレンゴムの耐熱性の改善が検討され、ある程度の改良が行なわれてきたもののクロロプレンゴムを使用している限り限界があり、現在のところ十分な効果を得るには至っていない。
【0004】
このため、耐熱性に優れるクロロスルフォン化ポリエチレンゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム等のように主鎖が高度に飽和され、又は完全に飽和されているゴムの使用が検討されている。このうち、一般にクロロスルフォン化ポリエチレンは動的疲労性、耐磨耗性、耐油性においてはクロロプレンゴムと同等であるが、耐水性においては加硫系、特に受酸剤の影響が大きいことが知られている。通常、クロロスルフォン化ポリエチレンの受酸剤としてはMgO、PbO等の酸化物が使用されていた。
【0005】
しかし、PbO、Pb3O4等の鉛化合物の受酸剤を使用すれば、耐水性の良好なベルトが得られるが、公害、衛生上の問題から鉛化合物の使用は好ましくない。又、MgOを受酸剤として使用した場合には、架橋反応中に生成するMgCl2により耐水性は著しく損なわれ、ベルトへの適応は不適当であった。一方、金属酸化物以外の受酸剤としてエポキシ系の受酸剤を使用すれば、耐水性の良好な組成物を得ることは可能であるが、臭気の問題などが生じて人体に不快感を与える問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この動力伝動用ベルトは、クロロプレンゴムを用いたベルトに比べると高温雰囲気下でのベルト走行寿命が大きく向上し優れた耐熱性を有しているが、−30℃以下の低温雰囲気下でのベルト走行寿命が著しく劣ることが明らかになった。この理由として、従来のクロロスルフォン化ポリエチレンゴムは、ポリエチレンをクロロスルフォン化したもので、塩素を含有しているため低温下では塩素の凝集エネルギーが大きくなって低温領域でゴムの硬化が起こってゴム弾性を欠き、割れ易くなるためと推定される。
【0007】
これに対して、エチレン−プロピレン系ゴム(EPR)あるいはエチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)等のエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーは、優れた耐熱性、耐寒性を有し、比較的に安価なポリマーであるが、耐油性を有していないため、油がかかる用途には積極的に使用されていない。Vリブドベルトのような乾式の摩擦伝動では多量の油がかかるとスリップし、伝達機能が損なわれることより従来からあまり使用されていないが、最近では検討されつつあり、例えば特開平6−345948号公報に開示されている。
【0008】
しかしながら、エチレン−プロピレン系ゴムは引き裂き力が低く、パーオキサイド架橋系を用いると、更に引き裂き力が低下して、走行時に心線がポップアウトしやすいという問題があった。一方、硫黄架橋系を用いたものは、加硫度を十分に上げるのが困難であるため、走行時に摩耗が多くなり、特にVリブドベルトでは、摩耗紛がリブ部間の底部で蓄積され粘着摩耗を起こしやすく、これが発音を引き起こす大きな問題になっていた。また、加硫度を上げるために、分子内の二重結合量の極めて多いEPDMを用いると、粘着摩耗はある程度改善できるが、耐熱性が低下するという不具合が発生した。
【0009】
本発明はこのような問題に対処するものであり、ベルトの走行時に圧縮変形を繰り返し受けている圧縮ゴム層にエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーを使用し、そして接着層を改善して、耐熱性、耐寒性を向上させ高温雰囲気下及び低温雰囲気下での走行時におけるベルトの耐久性を向上せしめた動力伝動用ベルトを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、本願は請求項1の発明では、少なくとも心線を埋設した接着ゴム層と圧縮ゴム層を積層した動力伝動用ベルトにおいて、上記接着ゴム層としてエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーを硫黄架橋したゴム組成物の加硫物を、また圧縮ゴム層としてエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーを有機過酸化物架橋したゴム組成物の架橋物を使用した動力伝動用ベルトにある。
【0011】
本願の請求項2の発明では、上記動力伝動用ベルトがベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴムと、ベルト長手方向に沿って少なくとも1つのリブ部をもつ圧縮ゴム層からなるVリブドベルトである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に示すVリブドベルト1は、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維を素材とする高強度で低伸度のコードよりなる心線2を接着ゴム層3中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層4を有している。この圧縮ゴム層4にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブ部7が設けられ、またベルト表面には付着したゴム付帆布5が設けられている。
【0013】
前記圧縮ゴム層4に使用されるエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーとしては、その代表的なものとしてEPDMがあり、これはエチレン−プロピレン−ジエンモノマーよりなるゴムをいう。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンなどがあげられる。また、エチレン−プロピレン系ゴム(EPR)も使用可能である。
【0014】
上記ゴムの架橋には、有機過酸化物が使用され、例えばジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を挙げることができる。この有機過酸化物は、単独もしくは混合物として、通常エチレン−アルファ−オレフィンエラストマー100gに対して0.005〜0.02モルgの範囲で使用される。
【0015】
また、架橋助剤(co−agent)を配合することによって、架橋度を上げて粘着摩耗等の問題を防止することができる。架橋助剤として挙げられるものとしては、TIAC、TAC、1,2ポリブタジエン、不飽和カルボン酸の金属塩、オキシム類、グアニジン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、N−N‘−m−フェニレンビスマレイミド、硫黄など通常パーオキサイド架橋に用いるものである。
【0016】
そして、それ以外に必要に応じてカーボンブラック、シリカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合物に使用されるものが使用される。
【0017】
また、圧縮ゴム層4には、ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミドからなる短繊維を混入して圧縮ゴム層4の耐側圧性を向上させるとともに、プーリと接する面になる圧縮ゴム層4の表面に該短繊維を突出させ、圧縮ゴム層4の摩擦係数を低下させて、ベルト走行時の騒音を軽減する。これらの短繊維のうち、剛直で強度を有し、しかも耐摩耗性を有するアラミド短繊維が最も効果がある。
【0018】
上記アラミド短繊維が前述の効果を十分に発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20mmで、その添加量はエチレン−アルファ−オレフィンエラストマー100重量部に対して1〜30重量部である。このアラミド繊維は分子構造中に芳香環をもつアラミド、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、ケブラー、テクノーラ、トワロン等である。
【0019】
尚、アラミド短繊維の添加量が1重量部未満の場合には、圧縮ゴム層4のゴムが粘着しやすくなって摩耗する欠点があり、また一方30重量部を超えると短繊維がゴム中に均一に分散しなくなる。ただし、このアラミド短繊維の添加は必須ではなく、他の素材からなる短繊維を添加したものでも良い
【0020】
また、この圧縮ゴム層4には、マトリックスゴムであるエチレン−アルファ−オレフィンエラストマー100重量部に対して、エチレン−アルファ−オレフィンエラストマーと繊維径1.0μm以下、好ましくは0.05〜0.8μmの微小短繊維とがグラフト結合した微小短繊維強化ゴムを繊維分で1〜50重量部、好ましくは5〜25重量部含有してもよい。上記微小短繊維強化ゴムの配合量が1重量部未満では耐摩耗性が充分でなく、また50重量部を超えるとゴム組成物の伸びが低下し、耐熱性、耐屈曲性が低下する。
【0021】
この微小短繊維強化ゴムは、これを構成しているエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーが圧縮ゴム層4のマトリックスゴムのエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーと全く同質かもしくは類似しているため、マトリックスゴムと良好に接合する。このため、微小短繊維強化ゴムとマトリックスゴムとの間、あるいは微小短繊維強化ゴム中でもエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーと微小短繊維とが化学結合しているため、圧縮ゴム層4では亀裂が入りにくく、たとえ亀裂が発生しても伝播しにくい。
【0022】
前記微小短繊維強化ゴムにおいて、この微小短繊維とエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーとの界面はカップリング剤、例えばビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートを始めとするチタネート系カップリング剤、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、あるいはノボラック型フェノール樹脂等の接着剤を介してグラフトしているものであり、エチレン−アルファ−オレフィンエラストマーと微小短繊維、そしてカップリング剤等の接着剤を上記短繊維が溶融する温度以上で混練し押出して得たものである。
【0023】
この微小短繊維強化ゴムはゴム成分を連続相とし、その中に微小短繊維が微細な形態で分散し、微小短繊維はその界面でゴム成分と強固な化学結合、あるいは相互作用している。このため、これを含んだゴム層には亀裂が入りにくく、しかも亀裂が入っても伝播しにくい。しかも、これを使用したベルトも耐熱性、耐寒性、耐屈曲性、耐摩耗性に優れる。
【0024】
一方、接着ゴム層3には耐熱性を有し、そして心線であるポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、ガラス繊維等との接着を良好にするためにも、上記エチレン−アルファ−オレフィンエラストマーのゴム組成物であって硫黄により架橋できるものを使用する。そして、それ以外に必要に応じてカーボンブラック、シリカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合に用いるものが使用される。
【0025】
尚、この接着ゴム層3に使用するエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーのうちEPDMは、ヨウ素価が4以上で40未満であり、4未満であるとゴム組成物の硫黄による架橋が充分でなく、心線のポップアウトの問題が発生する。一方、40を超えると、ゴム組成物のスコーチが短くなって取扱にくくなり、また耐熱性が悪くなる。また、前記微小短繊維強化ゴムを添加することができる。
【0026】
上記接着ゴム層3における硫黄の添加量は、エチレン−アルファ−オレフィンエラストマー100重量部に対して0.5〜3.0重量部である。
【0027】
心線にはゴムとの接着性を改善する目的で接着処理が施される。このような接着処理としては繊維をレゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL液)に浸漬後、加熱乾燥して表面に均一に接着層を形成するのが一般的である。しかし、これに限ることなくエポキシ又はイソシアネート化合物で前処理を行なった後に、RFL液で処理する方法等もある。
【0028】
前記各成分を混合する方法としては特に制限はなく、例えばバンバリーミキサー、ニーダー等を用い、適宜公知の手段、方法によって混練することができる。
【0029】
Vリブドベルトの製造方法の一例は以下の通りである。まず、円筒状の成形ドラムの周面に1〜複数枚のカバー帆布と接着ゴム層とを巻き付けた後、この上にロープからなる心線を螺旋状にスピニングし、更に圧縮ゴム層を順次巻きつけて積層体を得た後、これを硫黄や有機過酸化物により架橋して架橋スリーブを得る。
【0030】
次に、架橋スリーブを駆動ロールと従動ロールに掛架され所定の張力下で走行させ、更に回転させた研削ホイールを走行中の架橋スリーブに当接するように移動して架橋スリーブの圧縮ゴム層表面に3〜100個の複数の溝状部を一度に研磨する。
【0031】
このようにして得られた架橋スリーブを駆動ロールと従動ロールから取り外し、該架橋スリーブを他の駆動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カッターによって所定の幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げる。
【0032】
また、本発明においては、上記のVリブドベルト以外にも、図2に示すようにベルトの上下表面のみにゴム付帆布を付着したVベルト8も含む。このVベルト8は、心線2を接着ゴム層3中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層4を有している。この圧縮ゴム層4には、コグを長手方向に沿って所定間隔で設けてもよい。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0034】
本実施例で製造したVリブドベルトでは、ポリエステル繊維のロープからなる心線が接着ゴム層内に埋設され、その上側にミシンジョイントしたゴム付綿帆布を1プライ置き、他方接着ゴム層の下側には圧縮ゴム層があって3個のリブがベルト長手方向に有している。得られたVリブドベルトはRMA規格による長さ975mmのK型3リブドベルトであり、リブピッチ3.56mm、リブ高さ2.9mm、ベルト厚さ5.3mm、リブ角度40°である。
【0035】
ここで圧縮ゴム層及び接着ゴム層を、それぞれ表1に示すゴム組成物から調製し、バンバリーミキサーで混練後、カレンダーロールで圧延したものを用いた。圧縮ゴム層には短繊維が含まれベルト幅方向に配向している。
【0036】
【表1】
【0037】
ベルトの製造方法は従来より知られている通常の方法であり、まずフラットな円筒モールドに1プライのミシンジョイントしたゴム付綿帆布を巻いた後、接着ゴム層を巻き付けて、心線をスピニングし、圧縮ゴム層を設置した後、圧縮ゴム層の上に架橋用ジャケットを挿入する。次いで、成形モールドを加硫缶内に入れ、架橋した後、筒状の架橋スリーブをモールドから取り出し、該スリーブの圧縮ゴム層をグラインダーによってリブに成形し、成形体から個々のベルトに切断する工程からなっている。
【0038】
このようにして得られたVリブドベルトの接着ゴムと心線の剥離試験、耐熱走行試験、そして室温下での走行試験による粘着摩耗の有無評価を行った。この結果は表2および表3に示される。
【0039】
まず、剥離試験は、ストログラフTを用いて23℃および120℃の雰囲気温度下で上記Vリブドベルトの心線2本を50mm/minの速度で剥離させた。
【0040】
耐熱走行試験の評価に用いた走行試験機は、駆動プーリ(直径120mm)、従動プーリ(直径120mm)、これにアイドラープーリ(直径70mm)とテンションプーリ(直径45mm)とを組み合わせて配置したものである。試験機の各プーリにベルトを掛架し、雰囲気温度120℃、駆動プーリの回転数4900rpm、従動プーリの負荷12馬力とし、テンションプーリに57kgfの初張力をかけて走行させた。
【0041】
また、アイドラープーリはVリブドベルト1の背面で係合し、その巻き付き角度は約90度である。この走行試験方法によって、ベルトのリブ部に亀裂が発生するまでの時間を測定し、耐熱性能を比較した。
【0042】
室温下での走行試験による粘着摩耗の有無評価では、走行試験機として駆動プーリ(直径120mm)、従動プーリ(直径120mm)、これにアイドラープーリ(直径85mm)とテンションプーリ(直径45mm)とを組み合わせて配置したものを使用し、駆動プーリの回転数4900rpm、テンションプーリに85kgfの初張力をかけて走行させた。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
表2および表3の結果から明らかなように、リブ部として有機過酸化物架橋可能なエチレン−プロピレンゴムのゴム組成物を用い、また接着ゴム層に硫黄架橋可能なエチレン−プロピレンゴムのゴム組成物を本発明のベルトは、従来のベルトに比べ心線と接着ゴム層の接着力が増し、また高温雰囲気下でのベルト寿命が向上し、更に粘着摩耗も発生しにくいことが判る。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、接着ゴム層としてエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーを硫黄架橋したゴム組成物の加硫物を、また圧縮ゴム層としてエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーを有機過酸化物架橋したゴム組成物の架橋物を使用した動力伝動用ベルトであり、心線と接着ゴム層の接着力が増し、また高温雰囲気下でのベルト寿命が向上し、更に粘着摩耗も発生しにくい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るVリブドベルトの縦断面図である。
【図2】本発明に係るVベルトの縦断面図である。
【符号の説明】
1 Vリブドベルト
2 心線
3 接着ゴム層
4 圧縮ゴム層
5 ゴム付帆布
7 リブ部
Claims (2)
- 少なくとも心線を埋設した接着ゴム層と圧縮ゴム層を積層した動力伝動用ベルトにおいて、上記接着ゴム層としてエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーを硫黄架橋したゴム組成物の加硫物を、また圧縮ゴム層としてエチレン−アルファ−オレフィンエラストマーを有機過酸化物架橋したゴム組成物の架橋物を使用したことを特徴とする動力伝動用ベルト。
- 上記動力伝動用ベルトが、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴムと、ベルト長手方向に沿って少なくとも1つのリブ部をもつ圧縮ゴム層からなるVリブドベルトである請求項1記載の動力伝動用ベルト。
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