JP3622557B2 - 偏光変換光学系及び照明光学系、並びに投写型表示装置 - Google Patents

偏光変換光学系及び照明光学系、並びに投写型表示装置 Download PDF

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    • H04N5/7441Projection arrangements for image reproduction, e.g. using eidophor involving the use of a spatial light modulator, e.g. a light valve, controlled by a video signal the modulator being an array of liquid crystal cells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非偏光な光を特定の偏光光に変換する偏光変換光学系と、この偏光変換光学系を用いた光学装置とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネルは、直視型の表示装置や投写型表示装置に広く利用されている。例えば、投写型表示装置では、液晶パネル(液晶ライトバルブ)に照射された照明光を、表示させたい画像情報に応じて変調し、この変調光をスクリーン上に投写して画像表示を実現している。一般に、液晶パネルは特定の直線偏光光を変調することによって画像表示を行うため、光源から射出された非偏光な光を液晶パネルの入射側に配置した偏光板によって直線偏光光とする必要があるが、その際に半分以上の光は偏光板によって吸収され損失となる。そこで、液晶パネルに対する照明光学系の光の利用効率を向上させるために、光源から射出された非偏光な光を一種類の直線偏光光に変換する偏光変換光学系が用いられることが多い。
【0003】
偏光変換光学系を用いた照明光学系としては、例えば、特開平8−304739号公報に記載されているものが知られている。この照明光学系に用いられている偏光変換光学系は、複数の偏光ビームスプリッタと複数の反射ミラーとから構成された偏光分離プリズムアレイと、偏光分離プリズムアレイの射出面側に配置されたλ/2位相差板とで構成されている。この偏光変換光学系は、非偏光な光を、偏光分離プリズムアレイで偏光面が互いに直交する2種類の直線偏光光に分離するとともに、分離した2種類の直線偏光光の内のいずれか一方の直線偏光光の偏光方向をλ/2位相差板によって他方の直線偏光光の偏光方向に揃えることにより、ほぼ一種類の直線偏光光に変換するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の偏光変換光学系は、非偏光な光を2種類の直線偏光光に分離するために、複数の偏光ビームスプリッタと複数の反射ミラーとから構成された複雑な構成の偏光分離プリズムアレイが必要であるという問題があった。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、従来よりも簡単な構成の偏光変換光学系、およびこの偏光変換光学系を用いた光学装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の偏光変換光学系は、
入射する非偏光な光を第1種と第2種の偏光光に分解し、前記第1種の偏光光を透過し、前記第2種の偏光光を反射する偏光選択反射要素と、
入射する光線束を前記偏光選択反射要素に入射させるリレー光学系と、
前記偏光選択反射要素に入射する光線束のうち前記偏光選択反射要素で反射される反射光線束の光路上に配置され、前記反射光線束が再び前記偏光選択反射要素に入射するように反射させるとともに、前記第2種の偏光光を前記第1種の偏光光と同じ種類の偏光光に変換する偏光反射光学系と、を備え
前記偏光反射光学系は、前記リレー光学系に入射した光線束が集光されて小形化されることによって生じる空間に配置されていることを特徴とする。
【0007】
上記のようにすれば、従来よりも簡単な構成の偏光変換光学系を実現することができる。
【0008】
上記偏光変換光学系において、
前記リレー光学系は、
複数の第1の小レンズを有し、入射する光線束を複数の部分光線束に分割する第1のレンズアレイと、
前記第1のレンズアレイの光射出面側に前記複数の第1の小レンズに対応して配置される複数のリレーレンズを有するリレーレンズアレイと、
前記リレーレンズアレイの光射出面側に前記複数のリレーレンズに対応して配置される複数の第2の小レンズを有する第2のレンズアレイと、を備え、
前記第2のレンズアレイは、各第2の小レンズから射出されて前記偏光選択反射要素で反射された部分光線束が、前記偏光選択反射要素で反射される前の部分光線束が入射するのと同じ第2の小レンズに入射するように、前記偏光選択反射要素の入射側に近接して配置されており、
前記複数のリレーレンズは、前記複数の第1の小レンズの射出側焦点位置の近傍であって、かつ、前記複数の第2の小レンズの入射側焦点位置の近傍でもある特定の位置に配置されているとともに、前記複数の第1の小レンズと前記複数の第2の小レンズとは、前記複数のリレーレンズに対して互いに共役となる位置に配置されており、
前記偏光反射光学系は、
前記複数の第2の小レンズから射出される複数の反射部分光線束の光路上にそれぞれ配置され、それぞれ対応する反射光部分線束を反射するとともに、前記第2種の偏光光を前記第1種の偏光光と同じ種類の偏光光に変換する複数の偏光反射部と、
前記各偏光反射部で反射された反射部分光線束が、前記各偏光反射部で反射される前の反射部分光線束を射出したのと同じ第2の小レンズに戻るように設けられた複数の第3の小レンズと、を備えることが好ましい。
【0009】
上記構成によれば、第1のレンズアレイに入射する光線束を複数の部分光線束に分割して集光することにより、対応するリレーレンズにおける各部分光線束の大きさを小さく抑えることがでる。このため、各リレーレンズもこれに応じた小さなサイズに設定することができる。そして、これらの小さなリレーレンズの間に生じた空間に偏光反射光学系を配置することができる。また、各偏光反射部は、これに入射する光が射出される第2のレンズアレイの方に反射するように配置されている。これにより、偏光変換光学系に入射した光線束の大きさをほとんど拡大させることなく、1種類の偏光光に変換して射出することができる。
【0010】
また、リレー光学系は、リレーレンズアレイを備えているので、第1のレンズアレイから射出された複数の部分光線束のうち、リレーレンズアレイがなければ第2のレンズアレイに入射できない部分光線束をも、第2のレンズアレイに入射させることができる。これにより、光の利用効率を向上させることができる。
【0011】
なお、前記複数の偏光反射部は、それぞれ対応する第2の小レンズの焦点位置の近傍に配置され、
前記複数の第3の小レンズは、それぞれ対応する前記第2の小レンズとほぼ等しい焦点距離を有し、それぞれ対応する偏光反射部の近傍に配置されていることが好ましい。
【0012】
このようにすれば、さらに光の利用効率を向上させることができる。
【0013】
ここで、前記第1種と第2種の偏光光は偏光面が互いに直交する第1種と第2種の直線偏光光であり、
前記複数の偏光反射部は、それぞれ、
反射ミラーと、
前記第3の小レンズと前記反射ミラーとの間に配置されたλ/4位相差板と、を備えることにより構成できる。
【0014】
また、前記第1種と第2種の偏光光は、互いに回転方向の異なる第1種と第2種の円偏光光であり、
前記複数の偏光反射部は、それぞれ、反射ミラーを備えることにより構成することもできる。
【0015】
この場合さらに、前記偏光選択反射要素を透過した前記第1種の円偏光光を所定の直線偏光光に変換するλ/4位相差板を備えるようにしてもよい。
【0016】
いずれの場合においても、入射する非偏光な光を1種類の偏光光に変換することができる。
【0017】
本発明の照明光学系は、
上記いずれかの偏光変換光学系と、
前記偏光変換光学系に、光線束を入射する光源と、
を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の照明光学系は、上記本発明の偏光変換光学系を用いているので、液晶パネルのように特定の偏光光を利用する電気光学装置を照明領域とする場合において、光の利用効率を向上させることができる。
【0019】
上記照明光学系において、さらに、
前記偏光変換光学系から射出された光線束を複数の分割光線束に分割するとともに、前記複数の分割光線束を前記照明領域上で重畳する重畳光学系を備えることが好ましい。
【0020】
上記構成によれば、さらに、明るさムラや色ムラを抑えた均一な照明光を得ることができる。
【0021】
本発明の第1の投写型表示装置は、
上記いずれかの照明光学系と、
前記照明光学系から射出された光を変調する電気光学装置と、
前記電気光学装置によって変調された光を投写面上に投写する投写光学系と、を備えることを特徴とする。
【0022】
本発明の第1の投写型表示装置は本発明の照明光学系を用いているので、均一で明るい投写画像を得ることができる。
【0023】
上記第1の投写型表示装置において、
前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は、前記投写光学系を介して投写される投写のあおり方向と略等しいことが好ましい。
【0024】
このようにすれば、偏光変換光学系から射出される光を、効率よく投写光学系に入射させることができるので、投写画像の明るさを向上させることができる。
【0025】
また、上記第1の投写型表示装置において、
前記透過光線束の傾き方向が、前記あおり方向と略等しいことが好ましい。
【0026】
通常、透過光線束のほうが、反射光線束に比べて光強度が大きい場合が多い。上記構成によれば、透過光線束を、効率よく投写光学系に入射させることができるので、投写画像の明るさをさらに向上させることができる。
【0027】
本発明の第2の投写型表示装置は、
上記いずれかの照明光学系と、
前記照明光学系からの射出光を複数の色光に分離する色光分離光学系と、
前記色光分離光学系によって分離された各色光をそれぞれ変調する複数の電気光学装置と、
前記複数の電気光学装置によって変調された各色光を合成する色光合成光学系と、
前記色光合成光学系から射出された合成光を投写面上に投写する投写光学系と、を備えることを特徴とする。
【0028】
本発明の第2の投写型表示装置も本発明の照明光学系を用いているので、均一で明るい投写画像を得ることができる。
【0029】
ここで、互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
前記色光分離光学系は、xz平面に対しては略垂直に、yz平面に対しては所定角度を成す色光分離面を有し、
前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略y方向に等しいことが好ましい。
【0030】
色光分離光学系においては、その色光分離特性に大きな入射角依存性を有し、色光分離方向における依存性の程度は、色光分離方向と直交する方向における依存性の程度よりも大きい。従って、上記のような構成とすれば、透過光線束と反射光線束の配列方向(合成方向)が、色光分離光学系の色光分離面における色光分離方向と直交する方向にほぼ等しくなるので、入射角依存性がより大きい色光分離方向において、色光分離面に入射する光の拡がり角(角度分布の幅)を相対的に狭くすることができる。これにより色光分離光学系から射出される各色光の色ずれを低減することができるので、明るさが均一でむらのない投写画像を得ることができる。
【0031】
また、互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
前記色光合成光学系は、xz平面に対しては略垂直に、yz平面に対しては所定角度を成す色光合成面を有し、
前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略y方向に等しいことも好ましい。
【0032】
色光合成光学系においても、上述した色光分離光学系と同様に、その色光合成特性は大きな入射角依存性を有し、色光合成方向における依存性の程度は、色光合成方向と直交する方向における依存性の程度よりも大きい。従って、上記のような構成とすれば、透過光線束と反射光線束の配列方向(合成方向)が、色光合成光学系の色光合成面における色光合成方向と直交する方向にほぼ等しくなるので、入射角依存性がより大きい色光合成方向において、色光合成面に入射する光の拡がり角(角度分布の幅)を相対的に狭くすることができる。これにより色光合成面から射出される合成光の色ずれを低減することができるので、明るさが均一でむらのない投写画像を得ることができる。
【0033】
本発明の第3の投写型表示装置は、
上記いずれかの照明光学系と、
入射光を、与えられた画像情報に応じて変調するとともに反射して射出する反射型電気光学装置と、
前記反射型電気光学装置からの光を投写面上に投写する投写光学系と、
前記照明光学系から前記反射型電気光学装置に入射する偏光光と、前記反射型電気光学装置から前記投写光学系に入射する偏光光とを、偏光特性の違いによって空間的に異なった方向に分離する偏光分離光学要素と、を備えることを特徴とする。
【0034】
本発明の第3の投写型表示装置も本発明の照明光学系を用いているので、均一で明るい投写画像を得ることができる。
【0035】
ここで、互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
前記偏光分離光学要素は、xz平面に対しては略垂直に、yz平面に対しては所定角度を成す偏光分離面を有し、
前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略x方向に等しいことが好ましい。
【0036】
偏光分離光学要素は、その偏光分離特性に大きな入射角依存性を有する。偏光分離方向における依存性の程度は、偏光分離面の光学的特性によって低減することが十分可能であるが、偏光分離方向と直交する方向における依存性の程度は、偏光分離面とそこに入射する光の幾何学的な位置関係によって決まるため、低減は非常に困難である。従って、yz平面内でz方向に対して傾きを有する偏光光が偏光分離面に入射すると、偏光軸の回転現象を顕著に生じるため、電気光学装置で利用される光の利用効率が低下する。そこで、上記の構成を採用すれば、透過光線束と反射光線束の配列方向(合成方向)が、偏光分離光学要素の偏光分離方向にほぼ等しくなるので、偏光分離面の光学的特性の改善を通じて入射角依存性を容易に緩和することができ、光の利用効率の低下を防止することができる。これにより、より明るくコントラストの高い投写画像を得ることができる。
【0037】
本発明の第4の投写型表示装置は、
上記いずれかの照明光学系と、
複数の色光にそれぞれ対応する複数の部分画素を備えて構成される複数の画素と、各画素に対応した微小集光要素を複数備えて構成される集光光学系とを有し、与えられた画像情報に応じて各画素を通過する光を変調する電気光学装置と、
前記照明光学系からの射出光を複数の色光に分離するとともに、前記複数の色光をそれぞれ対応する前記複数の部分画素に入射するように、互いに異なった向きで射出する色光分離光学系と、
前記電気光学装置によって変調された各色光を投写面上に投写する投写光学系と、を備えることを特徴とする。
【0038】
本発明の第4の投写型表示装置も本発明の照明光学系を用いているので、均一で明るい投写画像を得ることができる。
【0039】
ここで、互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
前記色光分離光学系は、複数の色を選択的に分離する複数の色光分離面を有し、
複数の色光分離面は、xz平面に対してはすべて略垂直に配置され、yz平面に対しては、それぞれ異なった所定角度で配置され、
前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略y方向に等しいことが好ましい。
【0040】
色光分離光学系においては、その色光分離特性に大きな入射角依存性を有し、色光分離方向における依存性の程度は、色光分離方向と直交する方向における依存性の程度よりも大きい。従って、上記のような構成とすれば、透過光線束と反射光線束の配列方向(合成方向)が、色光分離光学系の色光分離面における色光分離方向と直交する方向にほぼ等しくなるので、入射角依存性がより大きい色光分離方向において、色光分離面に入射する光の拡がり角(角度分布の幅)を相対的に狭くすることができる。これによりの色光分離光学系から射出される各色光の色ずれを低減することができるので、明るさが均一でむらのない投写画像を得ることができる。
【0041】
また、前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する複数の反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は、前記1つの画素に含まれる複数の部分画素の配列方向と垂直な方向にほぼ等しいことが好ましい。
【0042】
上述の電気光学装置における部分画素の形状は、一方向に細長い特異な形状となっている。そのため、微小集光要素で各色光を十分に細く絞った状態で対応する部分画素に入射させなければ、隣接する部分画素に不要な色光が混入し、投写画像の画質を低下させてしまう。ここで、光の集光性は光の拡がり角と逆比例の関係にあり、すなわち、拡がり角の大きな(平行性の悪い)光束は細く絞り込めないことになる。そこで、上記のような構成を採用すれば、透過光線束と反射光線束の配列方向(合成方向)が、1つの画素に含まれる複数の部分画素の配列方向と垂直な方向(部分画素の形状の長手方向)に対応するので、部分画素の特異な形状を利用し、必要以上に各色光を細く絞り込むことなく、対応する部分画素に効率よく各色光を入射させることができる。従って、各部分画素に対応しない色光が入射することで発生する混色現象を低減でき、明るくコントラストの高い高品位な投写画像を実現できる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の各実施例を説明する。尚、以下の各実施例においては、特に断りのない限り、光の進行方向をz軸方向(光軸と平行な方向)とし、z軸上で+z方向に向かって12時の方向をy軸方向(縦方向)とし、9時の方向をx軸方向(横方向)とする。
【0044】
A.第1実施例:
図1は、本発明の偏光変換光学系の要部を側面から見た概略構成図である。この偏光変換光学系30は、第1のレンズアレイ50と、リレーレンズアレイ60と、偏光反射アレイ70と、第2のレンズアレイ80と、偏光選択反射板90と、を備えている。リレーレンズアレイ60と偏光反射アレイ70は、一体に形成されている。ここで、システム光軸(偏光変換光学系の光軸)30LCをz軸方向に平行な方向とする。
【0045】
図2は、第1のレンズアレイ50の外観を示す斜視図である。第1のレンズアレイ50は、略矩形形状の輪郭を有する平凸状の第1の小レンズ52がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有しており、xy平面に対してほぼ平行に配置されている。なお、図2は、M=4,N=4の例を示している。図1に示す第2のレンズアレイ80は、第1のレンズアレイ50の第1の各小レンズ52と対をなすように平凸状の第2の小レンズ82をM行N列のマトリクス状に配列したものである。第2のレンズアレイ80は、その中心軸80LCがシステム光軸30LCにほぼ一致するようにxy平面に対してほぼ平行に配置されている。第1のレンズアレイ50は、その中心軸50LCがシステム光軸30LCに対して第1の小レンズ52のy軸方向に沿った幅DLの1/2に等しい大きさだけ+y軸方向にずれて配置されている。なお、第1と第2のレンズアレイ50,80は、矩形形状の小レンズには限定されず、例えば、6角形状の小レンズが密接して配置されているものであってもよい。すなわち、小レンズの形状は、密接に配置できる形状であることが望ましい。また、第1のレンズアレイ50は、複数の第1の小レンズ52が必ずしも密接して配置されている必要はない。但し、光の利用効率を考えると密接して配置されているほうが好ましい。これらの点に関しては、第2のレンズアレイ80も同様である。
【0046】
偏光選択反射板90は、第2のレンズアレイ80の射出面上に貼りつけられている。偏光選択反射板90としては、例えば、偏光面が互いに直交する2つの直線偏光成分のうち、一方の直線偏光成分を透過し、他方の直線偏光成分を反射する反射型偏光板を用いることができる。反射型偏光板としては、3M社製のRDF−C等を用いることができる。本第1実施例では、s偏光成分を透過し、p偏光成分を反射する反射型偏光板を用いた場合を示している。なお、偏光選択反射板90は、第2のレンズアレイ80に対して離間して配置してもよいが、第2のレンズアレイから射出される光の利用効率を考えると、第2のレンズアレイ80の射出面上に貼りつけることが好ましい。
【0047】
リレーレンズアレイ60は、両凸状のリレーレンズ62がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。各リレーレンズ62は、各第1の小レンズ52の中心と対応する第2の小レンズ82の中心とを結ぶ中心軸32LC上で第1の小レンズ52と第2の小レンズ82の間の光学的にちょうど中間の位置に配置されている。
【0048】
偏光反射アレイ70は、複数の偏光反射部72がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。1つの偏光反射部72は、平凸状の第3の小レンズ74と、第3の小レンズ74の平らな射出面上に貼りつけられたλ/4位相差板76と、λ/4位相差板76上に貼りつけられた反射ミラー78とで構成されている。各偏光反射部72は、反射ミラー78の中心と第3の小レンズ74の中心とを結ぶ法線(中心軸)72LCが各第2の小レンズ82の中心を通るように傾いて配置されている。また、各リレーレンズ62の中心位置62Cと各偏光反射部72の反射ミラー78上の中心位置72Cとが、各第2の小レンズ82の中心軸82LCを対称軸として、y軸方向に対称な位置に配置されている。尚、第3の小レンズ74のレンズ特性を工夫すれば、偏光反射部72を傾けることなくxy平面とほぼ平行に配置することも可能である。この点については後述する。
【0049】
図3は、第2のレンズアレイ80とリレーレンズアレイ60および偏光反射アレイ70との対応関係を示す正面図である。図3(B)に示すように、リレーレンズアレイ60と偏光反射アレイ70とは、y軸方向に沿ってリレーレンズ62と偏光反射部72とが交互に隣接して配置されており、y軸方向に並んだ一対のリレーレンズ62と偏光反射部72が、図3(A)に示す第2のレンズアレイ80の1つの第2の小レンズ82に対応している。1つのリレーレンズ62および1つの偏光反射部72は、それぞれ第2のレンズアレイ80の1つの第2の小レンズ82とx軸方向の大きさがほぼ等しく、y軸方向の大きさがほぼ1/2の形状を有している。
【0050】
ここで、図1に示すように、第1の小レンズ52とリレーレンズ62との距離をL1とし、リレーレンズ62と第2の小レンズ82との距離をL2とする。このとき、第1の小レンズ52の焦点距離f1はL1に等しく設定され、第2の小レンズの焦点距離f2はL2に等しく設定されている。なお、L1とL2は、必ずしも等しくする必要はないが、この第1実施例では、L1とL2が等しく設定されている。リレーレンズ62の焦点距離frは、第1の小レンズ52の位置と第2の小レンズ82の位置とが、リレーレンズ62の共役点となるように設定されている。すなわち、fr=(L1・L2/(L1+L2))であり、特に本実施例の場合には、L1=L2であるから、fr=L1/2に設定されている。第3の小レンズ74の焦点距離は、第3の小レンズ74と第2の小レンズ82との間の距離L2に設定されている。但し、第3の小レンズ74の焦点距離は、この偏光変換光学系30に入射する光の平行性の良し悪しや、偏光変換光学系30の後段に配置される他の光学素子の特性などに合わせて設定することができ、さらに、この偏光変換光学系30に入射する光の平行性が高い場合には、第3の小レンズ74を省略した構成としても良い。
【0051】
なお、リレーレンズアレイ60と偏光反射アレイ70は、以下のようにして製造することができる。まず、リレーレンズアレイ60と偏光反射アレイ70のうち、マトリクス状に配列されたリレーレンズ62と第3の小レンズ74とを、一体形成する。そして、第3の小レンズ74の平らな面にのみ、λ/4位相差板76と反射ミラー78とを貼りつける。こうすれば、一体的に形成されたリレーレンズアレイ60と偏光反射アレイ70とを容易に製造することができる。
【0052】
3つの小レンズ52,62,82の中心を結ぶ中心軸32LCにほぼ平行に入射する非偏光な光線束は、第1のレンズアレイ50に入射して第1の小レンズ52の輪郭形状にほぼ等しい複数の部分光線束に分割される。分割された複数の部分光線束は、各第1の小レンズ52の集光作用により、それぞれ対応するリレーレンズ62内に集光像を形成する。各集光像から射出される各部分光線束は、発散しながら対応する第2の小レンズ82に入射する。各第2の小レンズに入射した部分光線束の外形形状は、対応する第1の小レンズ52に入射直後の部分光線束の外形形状にほぼ等しい(より正しくは、中心軸32LCを回転軸として180度回転している)。第2のレンズアレイ80は、中心軸32LCにほぼ平行な複数の部分光線束を射出する。
【0053】
第2のレンズアレイ80から射出された複数の部分光線束は、偏光選択反射板90に入射して、s偏光成分とp偏光成分とに分解され、s偏光成分の複数の部分光線束は、ほとんどそのまま透過して射出される。一方、p偏光成分の複数の部分光線束は対応する偏光反射部72の方向に反射される。偏光選択反射板90で反射されたp偏光成分の複数の部分光線束は、それぞれ対応する偏光反射部72に入射する。各偏光反射部72に入射した部分光線束は、反射ミラー78で反射されて、再び第2のレンズアレイ80を介して偏光選択反射板90に入射する。
【0054】
各偏光反射部72の反射ミラー78で反射されて再び偏光選択反射板90に入射する部分光線束は、反射ミラー78における反射前後にλ/4位相差板76を通過する。各λ/4位相差板76の偏光軸は、p偏光に対して45度の傾きを有するように設定されている。従って、各偏光反射部72で反射されて再び偏光選択反射板90に入射する複数の部分光線束は、各λ/4位相差板76によってs偏光に変換される。このように、偏光選択反射板90で反射されたp偏光成分の複数の部分光線束は、各偏光反射部72で反射される際にs偏光成分の複数の部分光線束に変換されるので、偏光選択反射板90を透過することができる。
【0055】
なお、第1のレンズアレイ50に入射する光線束が、中心軸32LCに平行な理想的な平行光であれば、リレーレンズ62および第3の小レンズ74は必ずしも必要ではない。しかし、理想的な平行光を入射させることは困難である。このため、リレーレンズ62がない場合には、第1の小レンズ52から射出した光のうち第2の小レンズ82に入射できない光が発生したり、偏光選択反射板90で反射されて第2の小レンズ82から射出された光のうち第3の小レンズ74に入射できない光が発生したりする場合がある。このような場合には、偏光変換光学系30における光の利用効率が低下するので好ましくない。リレーレンズ62の焦点距離は、第1の小レンズ52の位置と第2の小レンズ82の位置とがリレーレンズ62の共役点となるように設定されている。また、第3の小レンズ74の焦点距離は、第3の小レンズ74と第2の小レンズ82との間の距離L2に設定されている。これにより、上記のように、第1のレンズアレイ50に入射する光が中心軸32LCに平行でない光であっても、リレーレンズ62の屈折力によって第2の小レンズ82を通る光の光量を増加させることができる。また、偏光選択反射板90で反射されて第2の小レンズ82から射出された光のほとんどを、第3の小レンズ74の屈折力によって再び同じ第2の小レンズ82を介して偏光選択反射板90に入射させることができる。この結果、偏光変換光学系30の光の利用効率を向上させることができる。
【0056】
3つの小レンズ52,62,82の中心を結ぶ中心軸32LCにほぼ平行な状態で第1のレンズアレイ50に入射した光線束のうち、偏光選択反射板90で反射されることなく透過した光(透過光)TLは、中心軸32LCにほぼ平行な方向(−y方向に傾いた方向)に射出される。一方、偏光選択反射板90で反射され、偏光反射アレイ70で反射された後に偏光選択反射板90を透過した光(反射透過光)RTLは、システム光軸30LCを対称軸として透過光TLとは反対の+y方向に射出される。すなわち、反射透過光RTLは、y方向に傾いた方向を有している。従って、偏光変換光学系30から射出される光線束に含まれる光の角度分布は、偏光変換光学系30に入射する光線束に含まれる光の角度分布に比べて広い角度範囲にわたっている。従って、この偏光変換光学系30を光学装置に利用するときは、このような角度分布を考慮して、その他の光学系を設定することが好ましい。この点については、さらに後述する。
【0057】
以上のことから、本実施例の偏光変換光学系30は、入射する非偏光な光をほぼ1種類の直線偏光光に効率良く変換することができる。しかも、従来のように偏光分離を行うための複雑な偏光分離プリズムアレイが不要であり、偏光選択反射板90とλ/4位相差板76と反射ミラー78とによる簡単な構成で偏光変換光学系を実現することができる。また、本実施例の偏光変換光学系30では、第1のレンズアレイ50に入射する光線束を複数の部分光線束に分割して集光することによりリレーレンズアレイ60における各部分光線束の大きさを小さく抑えており、対応するリレーレンズ62もこれに応じて小さなサイズに設定している。そして、これらの小さなリレーレンズ62の間に生じた空間に偏光反射部72を配置している。すなわち、一対のリレーレンズ62および偏光反射部72を合わせた大きさが第2の小レンズ82の大きさにほぼ等しくなるように設定されている。従って、第1のレンズアレイ50、リレーレンズアレイ60及び第2のレンズアレイ80の分割数を増やせば、非常に薄型の偏光変換光学系30を実現することができる。また、第2の小レンズ82から偏光反射部72に入射した光は、再び元の第2の小レンズ82に戻るように、各偏光反射部72は配置されている。これにより、偏光変換光学系30に入射した光線束の大きさをほとんど拡大させることなく、1種類の直線偏光光に変換して射出することができる。
【0058】
なお、第1のレンズアレイ50とリレーレンズアレイ60と第2のレンズアレイ80とが、本発明のリレー光学系に相当する。偏光反射アレイ70が、本発明の偏光反射光学系に相当する。
【0059】
ここで、本実施例の偏光変換光学系30においては、第2のレンズアレイ80から射出される複数の部分光線束のそれぞれがほぼ平行光となるように設定されているが、必ずしもこれに限定する必要はない。第2のレンズアレイ80からの射出光が平行光となるように設定されていなくても、本実施例の偏光変換光学系30は、偏光変換光学系に入射した非偏光な光をほぼ1種類の直線偏光光に変換して射出することができる。ただし、この場合には、各偏光反射部72は、偏光選択反射板90で反射されて第2のレンズアレイ80から射出された各部分光線束が集光される位置に配置されることが好ましい。
【0060】
また、偏光変換光学系30は、以下に示す種々の変形が可能である。図4(A)は、偏光反射アレイ70の変形例を示している。この偏光反射アレイ70aの偏光反射部72aは、偏心レンズで構成された複数の第3の小レンズ74aを備えている。図1に示した偏光反射部72においては、λ/4位相差板76および反射ミラー78がシステム光軸30LCに対して傾いていた。一方、図4(A)の構成では、第3の小レンズ74aとして偏心レンズを用いているので、λ/4位相差板76と反射ミラー78を、システム光軸30LCに対してほぼ垂直に配置することができる。このような構成を採用することにより、偏光反射アレイ70aの製造が一層容易となる。
【0061】
図4(B)は、第1のレンズアレイ50の変形例を示している。この第1のレンズアレイ50aは偏心レンズで構成された複数の第1の小レンズ52aを備えている。これらの複数の第1の小レンズ52aは、システム光軸30LCにほぼ平行な光線束を複数の部分光線束に分割するとともに、分割された複数の部分光線束を第2のレンズアレイ80に入射するように偏向する。なお、第1のレンズアレイ50aのかわりに、図4(A)に示した第1のレンズアレイ50と、第1のレンズアレイ50の入射面側あるいは射出面側に設けられた偏角プリズムとを配置するようにしてもよい。この場合にもシステム光軸30LCにほぼ平行な光線束を偏光変換光学系に入射させるようにすることができる。このような構成を採用することにより、偏光変換光学系を光源ランプなどの他の光学要素と組み合わせて使用する場合に、光学要素を配置し易くなる効果がある。
【0062】
図4(C)は、図4(A)に示す偏光反射アレイ70aと、図4(B)に示す第1のレンズアレイ50aとを用いた例を示している。
【0063】
図5(A)は、リレーレンズアレイ60の変形例を示している。このリレーレンズアレイ60aは、偏心レンズで構成された複数のリレーレンズ62aを備えている。図1と比較すればわかるように、図5(A)では、第1のレンズアレイ50のy軸方向の位置が第2のレンズアレイ80の位置と一致している。各第1の小レンズ52から対応するリレーレンズ62aに向けて射出された部分光線束の向きは、対応する第2の小レンズ82の方向に偏向される。なお、このような構成においても、システム光軸30LCにほぼ平行な光線束を偏光変換光学系に入射する方法として、図4(B)に示したように偏心レンズで構成された第1の小レンズを備える第1のレンズアレイに置きかえる方法を採用することができる。また、第1のレンズアレイ50の入射面側あるいは射出面側に偏角プリズムを配置する方法も適用可能である。また、偏光反射アレイ70を図4(A)に示した偏光反射アレイ70aに置き換えて、λ/4位相差板76および反射ミラー78がシステム光軸30LCにほぼ垂直に配置されるようにすることもできる。このような構成を採用することにより、偏光変換光学系を光源ランプなどの他の光学要素と組み合わせて使用する場合に、光学要素を配置し易くなる効果がある。
【0064】
図5(B)は、第2のレンズアレイ80の変形例を示している。この第2のレンズアレイ80aは、偏心レンズで構成された複数の第2の小レンズ82aを備えている。第1の小レンズ52とリレーレンズ62と第2の小レンズ82とは、それらの中心を結ぶ中心軸32LCがシステム光軸30LCにほぼ平行となるように配置されている。偏光選択反射板90で反射された光線束は、偏心レンズである第2の小レンズ82aによって偏光反射部72の方向に偏向される。なお、このような構成においても、偏光反射アレイ70を図4(A)に示した偏光反射アレイ70aに置き換えて、λ/4位相差板76および反射ミラー78がシステム光軸30LCにほぼ垂直に配置されるようにすることもできる。このような構成を採用することにより、偏光変換光学系を光源ランプなどの他の光学要素と組み合わせて使用する場合に、光学要素を配置し易くなる効果がある。
【0065】
図5(C)は、第2のレンズアレイ80とリレーレンズアレイ60の変形例を示している。このリレーレンズアレイ60bは、偏心レンズで構成された複数のリレーレンズ62bを備えている。また、第2のレンズアレイ80bは、偏心レンズで構成された複数の第2の小レンズ82bを備えている。なお、偏光反射アレイ70cを構成する各偏光反射部72は、それぞれの中心軸がシステム光軸30LCに平行となるように配列されている。第1の小レンズ52と偏光反射部72と第2の小レンズ82bとは、それぞれの中心を結ぶ中心軸34LCがシステム光軸30LCに平行となるように配置されている。各第1の小レンズ52から射出された部分光線束はリレーレンズアレイ60bによって対応する第2の小レンズ82bの方向に偏向される。また、偏光選択反射板90で反射された光線束は、第2の小レンズ82bによって偏光反射部72の方向に偏向される。なお、このような構成においても、システム光軸30LCにほぼ平行な光線束を偏光変換光学系30に入射する方法として、図4(B)に示したように偏心レンズで構成された第1の小レンズを備える第1のレンズアレイに置きかえる方法を採用することができる。また、第1のレンズアレイ50の入射面側に偏角プリズムを配置する方法も適用可能である。
【0066】
上記各変形例30A〜30Fにおいても、偏光変換光学系30と同様に、従来に比べて簡単な構成で、非偏光な光をほぼ1種類の直線偏光光に効率良く変換することができる。
【0067】
また、図1の偏光変換光学系30においては、第1の小レンズ52とリレーレンズ62との間の光学的な距離L1とリレーレンズ62と第2の小レンズ82との間の光学的な距離L2とがほぼ等しくなるように設定されているが、これらの距離L1とL2とを異なった距離に設定することも可能である。図6は、第1の小レンズ52とリレーレンズ62との間の距離L1を、リレーレンズ62と第2の小レンズ82との間の距離L2の2倍に設定した場合について示す概略構成図である。この場合においても、偏光変換光学系30と同様に、簡単な構成で、非偏光な光をほぼ1種類の直線偏光光に効率良く変換することができる。
【0068】
なお、第2の小レンズ82cの射出面における部分光線束の幅D2は、第1の小レンズ52の入射面における幅D1の部分光線束を、(L2/L1)倍した大きさにほぼ等しい。すなわち、本実施例において、L1はL2の2倍に設定されているので、第2の小レンズ82cから射出される光線束の幅D2は、第1の小レンズ52に入射する光線束の幅D1の1/2にほぼ等しい。このように、第2の小レンズ82cの射出面における光線束の幅D2が第1の小レンズ52の入射面における幅D1に比べて縮小されている場合には、第2のレンズアレイ80cを構成する複数の第2の小レンズ82cは、第2の小レンズ82cに入射する光線束を含む大きさであればよい。また、3つの小レンズ52,62,82cの中心を結ぶ中心軸32LCに対して角度θL1の傾きで入射する部分光線束(破線で示す)は、中心軸32LCに対して角度θL1よりも大きな角度θL2(≒θL1・L1/L2=2θL1)の傾きで第2の小レンズ82cから射出される。従って、第2のレンズアレイ80cから射出される光線束の角度分布は、第1のレンズアレイ50に入射する光線束の角度分布よりも広い角度範囲にわたっている。従って、この偏光変換光学系30を光学装置に利用するときは、このような角度分布を考慮して、その他の光学系を設定することが好ましい。この点については、さらに後述する。
【0069】
上述した各変形例は、後述する他の実施例においても同様に適用可能である。
【0070】
B.第2実施例:
図7は、本発明の他の偏光変換光学系を側面から見た概略構成図である。この偏光変換光学系30Hは、偏光変換光学系30(図1)の偏光選択反射板90と、偏光反射アレイ70とを異なる構成を有する要素90h,70hにそれぞれ置き換え、また、偏光選択反射板90hの射出面側にλ/4位相差板92を配置した例を示している。各構成要素の配置関係は、偏光変換光学系30と同じである。
【0071】
偏光選択反射板90hは、回転方向が反対の2つの円偏光光のうち、一方の円偏光光をほとんど透過し、他方の円偏光光を反射するものである。このような偏光選択反射板90hは、コレステリック液晶やカイラル・スメティック液晶を用いて実現することができる。これらの液晶は、液晶の配向を制御することによりある種の屈折率分布を作りこみ、上述の機能を実現させている。
【0072】
偏光反射アレイ70hは、図1の偏光反射部72で用いられていたλ/4位相差板76を有しておらず、第3の小レンズ74と反射ミラー78とで構成された複数の偏光反射部72hで構成されている。
【0073】
3つの小レンズ52,62,82の中心を結ぶ中心軸32LCにほぼ平行に入射する非偏光な光線束は、第1のレンズアレイ50によって、第1の小レンズ52の輪郭形状にほぼ等しい複数の部分光線束に分割される。分割された複数の部分光線束は、各第1の小レンズ52の集光作用により、それぞれ対応するリレーレンズ62内に集光像を形成する。各集光像から射出される各部分光線束は、発散しながら対応する第2の小レンズ82に入射する。各第2の小レンズに入射した部分光線束の外形形状は、対応する第1の小レンズ52に入射直後の部分光線束の外形形状にほぼ等しい(より正しくは、中心軸32LCを回転軸として180度回転している)。第2のレンズアレイ80は、中心軸32LCにほぼ平行な複数の部分光線束を射出する。
【0074】
第2のレンズアレイ80から射出された複数の部分光線束は、偏光選択反射板90hに入射して、右回転円偏光光と左回転円偏光光とに分解される。例えば、左回転円偏光の複数の部分光線束は、ほとんどそのまま透過して射出される。一方、右回転円偏光の複数の部分光線束は対応する偏光反射部72hの方向に反射される。偏光選択反射板90hで反射された右回転円偏光の複数の部分光線束は、それぞれ対応する偏光反射部72hに入射する。各偏光反射部72に入射した部分光線束は、反射ミラー78で反射されて、再び第2のレンズアレイ80を介して偏光選択反射板90hに入射する。
【0075】
反射ミラー78で反射されて再び偏光選択反射板90hに入射する部分光線束は、反射ミラー78における反射の際に、偏光選択反射板90hに対して、左回転円偏光の部分光線束に変換される。このように、偏光選択反射板90hと反射ミラー78で反射された右回転円偏光の複数の部分光線束は、左回転円偏光の複数の部分光線束に変換されるので、偏光選択反射板90hをほとんど透過することができる。
【0076】
偏光選択反射板90hから射出された左回転円偏光の複数の部分光線束は、λ/4位相差板92に入射する。λ/4位相差板92の偏光軸は、s偏光光の偏光方向に対して45度の傾きを有するように設定されている。従って、λ/4位相差板92に入射した左回転円偏光の複数の部分光線束は、s偏光状態にある複数の部分光線束に変換される。
【0077】
なお、偏光選択反射板90hは、右回転円偏光を透過し、左回転円偏光を反射するように設定することもできる。また、λ/4位相差板92の偏光軸の設定の仕方に応じて、射出する複数の部分光線束の偏光状態を直線偏光状態であるp偏光状態に、あるいはs偏光状態に設定することができる。
【0078】
以上のことから、本実施例の偏光変換光学系30Hは、第1実施例の偏光変換光学系30と同様に、従来に比べて簡単な構成で、入射する非偏光な光をほぼ1種類の直線偏光光に効率良く変換することができる。
【0079】
なお、本実施例の偏光変換光学系30Hは、λ/4位相差板92を備えているが、λ/4位相差板92を省略してもよい。この場合には、非偏光な光をほぼ1種類の円偏光光に変換することができる。また、第1のレンズアレイ50の入射側あるいは射出側のどちらか一方に、さらにλ/4位相差板を配置した構成としても良い。このような構成を採用すれば、偏光選択反射板90hの光学特性によっては、偏光選択反射板90hにおける円偏光の分離効率を向上することができる。
【0080】
また、第2実施例においても、第1実施例で説明したのと同様に、各構成要素の配置関係や、光学要素を変形することができる。
【0081】
C.第3実施例:
図8は、本発明の偏光変換光学系を適用した照明光学系の要部を側面から見た概略構成図である。この照明光学系100は、光源20と、偏光変換光学系30(図1)と、重畳光学系40と、を備えている。
【0082】
偏光変換光学系30と重畳光学系40は、システム光軸100LCに沿って、各光軸が一致するように順に配置されている。すなわち、偏光変換光学系30のシステム光軸30LCと照明光学系100のシステム光軸100LCとが一致するように配置されている。
【0083】
光源20は、放射状の光線を射出する放射光源としての光源ランプ22と、光源ランプ22から射出された放射光をほぼ平行な光線束として射出する凹面鏡24とを有している。光源ランプ22としては、通常、メタルハライドランプや高圧水銀灯などが用いられる。凹面鏡24としては、放物面鏡を用いることが好ましい。なお、放物面鏡に代えて、楕円面鏡を用いて、集光光を射出する光源20を用いるようにしてもよい。また、球面鏡を用いることもできる。
【0084】
光源20は、光源光軸20LCが偏光変換光学系30の3つの小レンズ52,62、82の中心を結ぶ中心軸32LCにほぼ平行で、かつ、第1のレンズアレイ50の中心を通過するように傾いて配置されている。これにより、光源20から射出されたほぼ平行な光線束を、偏光変換光学系30に有効に入射させることができる。
【0085】
重畳光学系40は、第4のレンズアレイ110と、第5のレンズアレイ120と、重畳レンズ130と、を備えている。第4のレンズアレイ110は、第1のレンズアレイ50(図2)と同様に、略矩形形状の輪郭を有する平凸状の第4の小レンズ112がO行P列のマトリクス状に配列された構成を有している。本実施例では、O=5、P=4に設定されている。なお、各第4の小レンズ112をz方向から見た外形形状は、通常、照明領域150における実際に光を照射する領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。例えば、照明領域として液晶パネルを想定し、画像の形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、第4の小レンズ112のアスペクト比も4:3に設定する。
【0086】
第5のレンズアレイ120は、第4のレンズアレイ110の各第4の小レンズ112に対応するように平凸状の第5の小レンズ122がO行P列のマトリクス状に配列されている。
【0087】
偏光変換光学系30から射出された光線束は、第4のレンズアレイ110によって複数の部分光線束(分割光線束)に分割され、各第4の小レンズ112の集光作用によって、第5のレンズアレイ120の近傍に集光される。第5のレンズアレイ120に入射した複数の部分光線束は、対応する第5の小レンズ122の集光作用によってそれぞれの主光線(中心軸)がシステム光軸100LCに平行となるように偏向される。第5のレンズアレイ120から射出された複数の部分光線束は、重畳レンズ130によって偏向され、照明領域150上のほぼ同じ位置で重畳される。この結果、照明領域150は、ほとんど1種類の直線偏光光でほぼ均一に照明されることになる。尚、本実施例においては説明を容易とするために第5のレンズアレイ120と重畳レンズ130を分離しているが、一般的には、両者を一体化して用いた方が界面における光損失を低減できる点で有効である。また、第5のレンズアレイ120を偏心レンズで構成すれば、第5のレンズアレイに重畳レンズ130の機能を併せ持たせられるため、その場合には重畳レンズ130を省略することができる。
【0088】
本発明の照明光学系100は、上述したように、本発明の偏光変換光学系30を用いているので、従来に比べて簡単な構成でほぼ1種類の直線偏光光からなる照明光を射出することができる。また、重畳光学系40を用いているので、照明領域をほぼ均一に照明することができる。
【0089】
なお、照明光学系100は、偏光変換光学系30を用いた例を示しているが、上述した第2実施例の偏光変換光学系30Hや、その他の種々の変形例を用いることができる。
【0090】
また、照明光学系100は、照明領域を均一に照明するための重畳光学系40を用いた例を示しているが、ガラスロッドや中空ミラー管状体などに代表される棒状の導光体を用いた重畳光学系等の種々の重畳光学系を用いることもできる。また、重畳光学系を省略することもできる。
【0091】
D.第4実施例:
図9は、本発明の照明光学系を適用した投写型表示装置の要部を側面から見た概略構成図である。この投写型表示装置1000は、照明光学系100Aと、液晶ライトバルブ300と、投写光学系340とを備えている。スクリーンSCへのあおり投写(液晶ライトバルブ300の中心を通るシステム光軸1000LCよりもスクリーンSC上の投写面の中心が上方にくるように投写する状態)を実現するため、システム光軸1000LCに対して投写光学系340の光軸340LCが上方(+y軸方向)に位置するように配置されている。
【0092】
照明光学系100Aは、光源20と、図5(B)に示した偏光変換光学系30Eとを備えている。偏光変換光学系30Eおよび光源20は、それぞれの光軸30LCおよび20LCがシステム光軸1000LCに一致するように配置されている。また、偏光変換光学系30Eは、偏光選択反射板90で一度も反射されることなく透過した光(透過光)TLの方向があおり投写の方向と同様に、上方(+y方向)を向くように、図5(B)に示した配置とは上下方向が反対向きに配置されている。
【0093】
光源20から光源光軸20LCにほぼ平行な状態で偏光変換光学系30Eに入射した光線束のうち、偏光選択反射板90で一度も反射されることなく透過した光(透過光)TLは、+y方向に傾いた方向に射出される。一方、偏光選択反射板90で反射され、偏光反射アレイ70で反射された後に偏光選択反射板90を透過した光(反射透過光)RTLは、偏光変換光学系光軸30LCにほぼ平行な方向に射出される。
【0094】
ここで、通常、偏光選択反射板90の透過光の方が、反射透過光に比べて光強度が大きいことが多い。従って、反射透過光に比べて透過光を投写光学系340に対してより有効に入射させるほうが、光の利用効率の向上を図る点で有利である。
【0095】
上記投写型表示装置1000は、透過光の方向を、あおり投写方向に近づけて配置しているので、投写光学系340における光の利用効率向上を図ることが可能である。
【0096】
以上のことをまとめると、この投写型表示装置1000は、ほとんど1種類の直線偏光光を射出する照明光学系100Aを用いることによって、特に液晶ライトバルブ300における光の利用効率を向上させることができる。これにより明るい画像を表示させることができる。さらに、この投写型表示装置1000においては、偏光選択反射板90を通過する2種類の光(透過光と反射透過光)のうちで、より光強度が大きい透過光の方向を、あおり投写方向に近づけた構成としているので、投写光学系340における光の利用効率向上を図ることが可能である。これにより、さらに投写画像の明るさを向上させることができる。
【0097】
なお、この投写型表示装置1000の照明光学系として、上述した種々の偏光変換光学系を用いた照明光学系を利用することもできる。
【0098】
E.第5実施例:
図10は、本発明の照明光学系を用いた他の投写型表示装置の要部を平面的に見た概略構成図である。この投写型表示装置2000には、照明光学系100(図8)を用いている。
【0099】
投写型表示装置2000は、照明光学系100と、色光分離光学系200と、導光光学系220と、3枚の液晶ライトバルブ(液晶パネル)300R,300G,300Bと、クロスダイクロイックプリズム320と、投写光学系340とを備えている。投写型表示装置2000は、照明光学系100から射出された光を、色光分離光学系200で赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離し、分離された各色光を液晶ライトバルブ300R,300G,300Bを通して画像情報に対応させて変調し、変調された各色光をクロスダイクロイックプリズム320で合成して、投写光学系340を介してスクリーンSC上に画像を表示するものである。
【0100】
照明光学系100は、上述したように、偏光方向の揃えられた直線偏光光(上述の例では、s偏光光)の照明光を射出し、照明領域150である液晶ライトバルブ300R,300G,300Bを照明する。なお、液晶ライトバルブ300R,300G,300Bの光の入射面には、通常、偏光板が設けられているため、照明光学系100から射出される直線偏光光の偏光方向を、これらの偏光板の透過軸の方向と一致させる。このようにすれば、照明光学系100から射出された照明光を効率よく利用することができる。
【0101】
色光分離光学系200は、2枚のダイクロイックミラー202,204と、反射ミラー208とを備えており、照明光学系100から射出される光線束を、赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有する。第1のダイクロイックミラー202は、照明光学系100から射出された光の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反射する。第1のダイクロイックミラー202を透過した赤色光Rは、反射ミラー208で反射され、フィールドレンズ232を通って赤色光用の液晶ライトバルブ300Rに達する。このフィールドレンズ232は、照明光学系100から射出された各部分光線束をその中心軸に対して平行な光線束に変換する。他の液晶ライトバルブの前に設けられたフィールドレンズ234,230も同様である。
【0102】
第1のダイクロイックミラー202で反射された青色光Bと緑色光Gのうちで、緑色光Gは第2のダイクロイックミラー204によって反射され、フィールドレンズ234を通って緑色光用の液晶ライトバルブ300Gに達する。一方、第2のダイクロイックミラー204を透過した青色光Bは、色光分離光学系200から射出されて、導光光学系220に入射する。導光光学系220に入射した青色光Bは、導光光学系220に備えられた入射側レンズ222、リレーレンズ226および反射ミラー224,228および射出側レンズ(フィールドレンズ)230を通って青色光用の液晶ライトバルブ300Bに達する。ここで、青色光Bに導光光学系が用いられているのは、青色光Bの光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いことによって生じる光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ222に入射した青色光をその強度分布を維持したまま、射出側レンズ230に伝えるためである。従って、3カ所の液晶ライトバルブ300R、300G、300Bには、強度分布がほぼ等しい照明光が入射される(但し、より厳密には、青色光の強度分布は他の色光の強度分布に対して180度反転している)。
【0103】
3枚の液晶ライトバルブ300R,300G,300Bは、与えられた画像情報(画像信号)に従って、3色の色光をそれぞれ変調して画像を形成する光変調手段としての機能を有する。クロスダイクロイックプリズム320は、液晶ライトバルブ300R,300G,300Bを通って変調された3色の色光を合成してカラー画像を形成する色光合成光学系としての機能を有する。なお、クロスダイクロイックプリズム320には、赤色光を反射する誘電体多層膜が形成された赤色光反射ダイクロイック面321と、青色光を反射する誘電体多層膜が形成された青色光反射ダイクロイック面322とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。これらの赤色光反射ダイクロイック面321と青色光反射ダイクロイック面322によって3つの色光が合成されて、カラー画像を投写するための合成光が形成される。クロスダイクロイックプリズム320で生成された合成光は、投写光学系340の方向に射出される。投写光学系340は、クロスダイクロイックプリズム320から射出された合成光を投写して、スクリーンSC上にカラー画像を表示する。なお、投写光学系340としてはテレセントリックレンズを用いることが望ましい。
【0104】
この投写型表示装置2000は、ほとんど1種類の直線偏光光を射出する照明光学系100を用いることによって、特に液晶ライトバルブにおける光の利用効率を向上させることができる。これにより明るい画像を表示させることができる。
【0105】
なお、この投写型表示装置2000の照明光学系として、上述した種々の偏光変換光学系を用いた照明光学系を利用してもほぼ同様の効果を得ることができる。
【0106】
図11は、照明光学系100から射出して第1のダイクロイックミラー202およびクロスダイクロイックプリズム320に入射する光について示す説明図である。なお、図11は、第1のダイクロイックミラー202と、赤色光用の液晶ライトバルブ300Rと、クロスダイクロイックプリズム320のみを取り出して、便宜的に直線状に示している。図11(A),図11(B)に示すように第1のダイクロイックミラー202は、xz平面に対しては略垂直に配置され、yz平面に対しては所定の角度θM1を成すように配置されている。
【0107】
図12は、第1のダイクロイックミラー202の色分離特性を示す説明図である。第1のダイクロイックミラー202は、所定の角度θM1で光が入射すると、その光の赤色光成分(約600nm以上)のみを透過し、その他の色成分(青色光成分および緑色光成分)を反射する(図12の実線)。このような色分離特性は、第1のダイクロイックミラー202に対する光の入射角がずれると、その入射角に応じて変化する。このため、第1のダイクロイックミラー202に所定の角度θM1で光を入射させないと、赤色光用の液晶ライトバルブ300Rに導かれる赤色光の色が変化してしまうことになる。
【0108】
図11(A)に示すように、x軸方向の異なった位置から射出する2つの光LA1,LA2は、システム光軸2000LCに対する傾き角θLA1,θLA2の絶対値が等しくても、第1のダイクロイックミラー202への入射角θA1,θB1が異なるとともに、所定の角度θM1からずれている。このため、光LA1に対しては、例えば、図12に一点鎖線で示すような特性となり、実線で示したような所望の色分離特性は得られなくなる。また、光LA2に対しても、図12に点線で示すような特性となり、やはり実線で示したような所望の色分離特性は得られなくなる。さらに、各射出光に対する色分離特性が相互に異なることになる。従って、第1のダイクロイックミラー202の色光分離特性は、第1のダイクロイックミラー202に入射する光のシステム光軸2000LCに対するx軸方向の傾きに大きく影響され、赤色光用の液晶ライトバルブ300Rに導かれる赤色光はx軸方向に沿って色ずれ(色の変化)を発生しやすい。
【0109】
一方、図11(B)に示すように、y軸方向の異なった位置から射出する2つの光LB1,LB2は、システム光軸2000LCに対する傾き角θLB1,θLB2の絶対値が等しければ、第1のダイクロイックミラー202への入射角θa1,θb1は等しくなる。このため、光LB1,LB2に対する色光分離特性も相互に等しくなる。従って、第1のダイクロイックミラー202の色光分離特性は、第1のダイクロイックミラー202に入射する光のシステム光軸2000LCに対するy軸方向の傾きに影響されるものの、赤色光用の液晶ライトバルブ300Rに導かれる赤色光のy軸方向に沿って発生する色ずれ(色の変化)は、x軸方向のそれに比べて小さい。この結果、第1のダイクロイックミラー202を透過して赤色光用の液晶ライトバルブ300Rに導かれる赤色光のy軸方向に沿って発生する色ずれの程度は、x軸方向に沿って発生する色ずれの程度に比べて小さい。
【0110】
従って、照明光学系から射出される光のシステム光軸2000LCに対する傾きは、y軸方向に対するよりもx軸方向に対してより小さいほうが好ましいと言える。
【0111】
ここで、上述したように、照明光学系100から射出される光には、偏光変換光学系30において偏光選択反射板90を反射することなく透過した光(透過光)と、偏光選択反射板90と反射ミラー78で反射された後に偏光選択反射板90を透過した光(反射透過光)とが存在し、これらの光はリレーレンズ62と偏光反射部72とが配列する方向に沿って、第2のレンズアレイ80上で合成される。従って、照明光学系100から射出される光の拡がり角(角度分布の幅)は、合成方向(図8のy方向)では大きく、合成方向と直交する方向(図8のx方向)では比較的小さくなる傾向にある。
【0112】
なお、第2のダイクロイックミラー204においても第1のダイクロイックミラーと同様のことが言える。
【0113】
本実施例の投写型表示装置2000においては、透過光と反射透過光の配列方向(合成方向)、すなわち、リレーレンズ62と偏光反射部72の配列方向がy方向となるように照明光学系100を配置しているので、投写画像の色ムラの発生を低減できる点で有利である。
【0114】
さらに、ダイクロイックミラーに関する上述の説明は、クロスダイクロイックプリズム320の赤色光反射ダイクロイック面321、青色光反射ダイクロイック面322についても同様にあてはまる。すなわち、図11(A)に示すように、x軸方向の異なった位置から射出して赤色光反射ダイクロイック面321に入射する2つの光LA1,LA2は、システム光軸2000LCに対する傾き角θLA1,θLA2の絶対値が等しくても、赤色光反射ダイクロイック面321への入射角θA2,θB2は異なるとともに、所定の角度θM2からずれている。また、図11(B)に示すように、y軸方向の異なった位置から射出して赤色光反射ダイクロイック面321に入射する2つの光LB1,LB2は、システム光軸2000LCに対する傾き角θLB1,θLB2の絶対値が等しければ、第1のダイクロイックミラー202への入射角θa2,θb2も等しくなる。
【0115】
本実施例の投写型表示装置2000においては、透過光と反射透過光の配列方向(合成方向)、すなわち、リレーレンズ62と偏光反射部72の配列方向がy方向となるように照明光学系100を配置しているので、同様に、投写画像の色ムラの発生を低減できる点で有利である。
【0116】
以上説明したように、ダイクロイックミラーを有する色光分離光学系や、クロスダイクロイックプリズムを備える装置に、本発明の偏光変換光学系を用いた照明光学系を適用する場合には、偏光選択反射板の透過光および反射透過光の合成方向を、ダイクロイックミラーやクロスダイクロイックプリズムのダイクロイック面における色光の分離方向あるいは合成方向と直交するように配置することが好ましい。このような配置構成とすれば、投写画像における色ムラの発生を低減できる点で有利である。
【0117】
以上の説明からわかるように、ダイクロイックミラー202,204の反射/透過面が本発明の色光分離面に相当する。また、クロスダイクロイックプリズム320のダイクロイック面321,322が本発明の色光合成面に相当する。
【0118】
F.第6実施例:
図13は、本発明の照明光学系を用いた別の投写型表示装置の要部を平面的に見た概略構成図である。この投写型表示装置3000は、照明光学系100(図8)のリレーレンズ62と偏光反射部72の配列方向をx軸方向とした照明光学系100Bを用いている。
【0119】
投写型表示装置3000は、照明光学系100Bと、偏光分離プリズム420と、反射型液晶ライトバルブ(液晶パネル)440と、投写光学系340と、を備えている。反射型液晶ライトバルブ440と、偏光分離プリズム420と、投写光学系340とは、システム光軸3000LC上に順に配置されている。
【0120】
照明光学系100Bから射出されたs偏光状態にある直線偏光光(s偏光光)は、偏光分離プリズム420のシステム光軸3000LCに平行な一方の側面422から入射し、偏光分離膜428に入射する。偏光分離膜428に入射したs偏光光は反射して反射型液晶ライトバルブ440側の側面424から射出する。
【0121】
反射型液晶ライトバルブ440に入射した光は、液晶ライトバルブ440内で反射されて入射方向とは反対の方向に射出される。この時、液晶が完全にオフ状態の場合には、反射型液晶ライトバルブ440から射出される光はs偏光状態のままであり、偏光分離プリズム420の偏光分離膜422で反射され、照明光学系100Bの方向に戻される。従って、偏光分離プリズム420の側面426から射出して投写光学系460に入射する光は存在しないため、スクリーンSC上の表示は暗表示となる。一方、液晶が完全にオン状態の場合には、反射型液晶ライトバルブ440から射出される光はその偏光状態がp偏光状態に変化しているため、偏光分離プリズム420の偏光分離膜428を透過する。従って、この光は偏光分離プリズム420の側面426から射出して投写光学系460に入射するため、スクリーンSC上の表示は明表示となる。液晶がオンとオフの中間状態にある場合には、s偏光光とp偏光光とを含む中間状態となり、中間調の表示となる。
【0122】
このように、投写型表示装置3000は、照明光学系100Bから射出された光を、与えられた画像情報に応じて変調することにより、偏光分離プリズム420の側面426から射出される光を制御し、スクリーンSC上に画像を表示するものである。
【0123】
この投写型表示装置3000も、ほとんど1種類の直線偏光光を射出する照明光学系100Bを用いることによって、特に偏光分離プリズム420における光の利用効率を向上させることができる。これにより明るい投写画像を表示させることができる。
【0124】
なお、投写型表示装置3000の照明光学系として、上述した種々の偏光変換光学系を用いた照明光学系を利用することもできる。
【0125】
図14は、偏光分離プリズム420に入射する光について示す説明図である。偏光分離プリズム420の側面422に入射する照明光学系100Bから射出された光の偏光軸方向を、偏光分離膜428の偏光分離方向(すなわち、z軸方向およびx軸方向)に垂直な方向(y軸方向)とする。このとき、側面422に入射する光のうち、z軸方向に沿って入射し偏光分離膜428で反射して側面424から射出された光Bの偏光軸方向は、y軸方向となる。しかし、z軸に対してある角度を伴って側面422に入射する光AおよびCは、偏光分離膜428に対する入射角が45度からずれるため、側面424から射出された光AおよびCの偏光軸方向は、z軸方向から見てy軸方向とは僅かに異なった方向に+θR,−θRだけ回転している。ただし、反時計周りの回転を正とする。このように、偏光分離膜428の偏光分離方向(x軸方向およびz軸方向)に垂直な平面(yz平面)内において、z軸に対して傾いた光(斜入射光)が偏光分離膜428に入射すると、偏光分離膜428の偏光分離特性とは無関係に、光の偏光軸が回転する現象を生じる。これにより、予め偏光軸が決められた直線偏光光を偏光分離プリズム420に入射したとしても、側面424から射出して反射型液晶ライトバルブ440に入射する光の中には、所定の偏光状態にない不必要な直線偏光光が必ず含まれることになり、これが投写画像の明るさやコントラストの低下を招く大きな要因となる。尚、偏光分離方向を含む平面内において、z軸に対して斜入射する光については、偏光軸の回転現象を生じない。
【0126】
従って、照明光学系から射出される光の拡がり角(角度分布の幅)は、偏光分離プリズム420における偏光分離方向と直交する方向に対して小さいほうが好ましいと言える。
【0127】
ここで、上述したように、照明光学系100Bから射出される光には、偏光変換光学系30において偏光選択反射板90を反射することなく透過した光(透過光)と、偏光選択反射板90と反射ミラー78で反射された後に偏光選択反射板90を透過した光(反射透過光)とが存在し、これらの光はリレーレンズ62と偏光反射部72とが配列する方向に沿って、第2のレンズアレイ80上で合成される。従って、照明光学系100Bから射出される光の拡がり角(角度分布の幅)は、合成方向(図8のy方向)では大きく、合成方向と直交する方向(図8のx方向)では比較的小さくなる傾向にある。
【0128】
以上のことから、偏光分離プリズムを有する投写型表示装置に用いられる照明光学系においては、透過光と反射透過光とが合成される方向、すなわち、リレーレンズ62と偏光反射部72の配列方向が、偏光分離プリズムにおける偏光分離方向と一致するように設定されていることが好ましい。
【0129】
本実施例の投写型表示装置3000は、リレーレンズ62と偏光反射部72の配列方向が偏光分離プリズム420の偏光分離方向と一致するように設定されているので、明るくコントラストの高い投写画像を得ることが出来る点で有利である。
【0130】
以上の説明からわかるように、偏光分離プリズム420が本発明の偏光分離光学要素に相当する。
【0131】
G.第7実施例:
図15は、本発明の照明光学系を用いたさらに別の投写型表示装置の要部を平面的に見た概略構成図である。この投写型表示装置4000は、照明光学系100を用いている。
【0132】
投写型表示装置4000は、照明光学系100と、3つのダイクロイックミラー500R,500G,500Bと、単板式カラー液晶ライトバルブ(液晶パネル)520と、投写光学系340とを備えている。各ダイクロイックミラー500R,500G,500Bはそれぞれ赤(R),緑(G),青(B)の各色光を選択的に反射し他は透過する特性を有し、照明光学系100に近い側から、ダイクロイックミラー500R、500G、500Bの順に配置されている。なお、3枚のダイクロイックミラーの配置順は、必ずしもこの順に配置する必要はなく、後述する単板式カラー液晶ライトバルブ520の各色に対応する画素の配列に応じて決定される。また、照明光学系100から最も遠い所に配置されるダイクロイックミラー(本実施例では、ダイクロイックミラー500B)は、残った色光を反射すればよく、単なる反射ミラーで構成することも可能である。
【0133】
照明光学系100の光軸100LCと単板式カラー液晶ライトバルブ520の中心を通る投写系の光軸4000LCとが直角に交差する近傍に3枚のダイクロイックミラー500R、500G、500Bは配置され、緑色光反射ダイクロイックミラー500Gは、ミラー面の法線と照明光学系100の光軸100LCとの成す角がほぼ45度となるように配置されている。また、赤色光反射ダイクロイックミラー500Rは、y軸方向を回転軸として、ダイクロイックミラー500Gに対して時計周りに数度傾けて配置されている。また、青色光反射ダイクロイックミラー500Bは、y軸方向を回転軸として、ダイクロイックミラー500Gに対して反時計周りに数度傾けて配置されている。これらの相互の配置状態については後述する。
【0134】
照明光学系100から射出された光のうち赤色光Rは、赤色光反射ダイクロイックミラー500Rによって反射されて単板式カラー液晶ライトバルブ520に入射する。緑色光Gは、赤色光反射ダイクロイックミラー500Rを透過後、緑色光反射ダイクロイックミラー500Gによって反射されて再び赤色光反射ダイクロイックミラー500Rを透過して単板式カラー液晶ライトバルブ520に入射する。青色光Bは、赤色光反射ダイクロイックミラー500Rおよび緑色光反射ダイクロイックミラー500Gを透過後、青色光反射ダイクロイックミラー500Bによって反射されて再び緑色光反射ダイクロイックミラー500Gおよび赤色光反射ダイクロイックミラー500Rを透過して単板式カラー液晶ライトバルブ520に入射する。このとき、3枚のダイクロイックミラー500R、500G、500Bは、y軸方向を回転軸として照明光学系100の光軸100LCに対して互いに異なった角度で配置されているので、3色の色光は単板式カラー液晶ライトバルブ520に対して互いに異なる角度で入射する。
【0135】
図16は、単板式カラー液晶ライトバルブ520の1つの画素を拡大して示す模式図である。図16(A)に示すように、単板式カラー液晶ライトバルブ520は、複数の画素を構成するライトバルブ部530と、ライトバルブ部530の入射面上に配置されたマイクロレンズアレイ540とを備えている。ライトバルブ部530の1つの画素531は、赤(R),緑(G),青(B)の3つの色光に対応する3つの部分画素531R、531G、531Bで構成されている。また、1つの画素531の入射面上には1つのマイクロレンズ541が対応して設けられている。互いに異なる角度で単板式カラー液晶ライトバルブ520に入射した3つの色光は、マイクロレンズアレイ540の各マイクロレンズ541毎に集光されて、それぞれ対応する部分画素531R,531G,531Bに入射し、各部分画素に与えられた画像情報に応じて変調される。
【0136】
なお、単板式カラー液晶ライトバルブ520に入射する3つの色光の角度、すなわち、3枚のダイクロイックミラー500R,500G,500Bの傾き角は、各マイクロレンズ541に入射した3つの色光(赤色光R、緑色光G、青色光B)がそれぞれ対応する部分画素531R,531G,531Bに入射するように設定されており、各部分画素531R、531G,531Bの配列間隔PDとマイクロレンズ541の焦点距離fμによって決まる。
【0137】
単板式カラー液晶ライトバルブ520の各画素531から射出された光は、投写光学系340を介してスクリーンSC上に投写されてカラー画像を表示する。
【0138】
この投写型表示装置4000も、ほとんど1種類の直線偏光光を射出する照明光学系100を用いることによって、光の利用効率を向上させることができる。これにより明るい投写画像を表示させることができる。
【0139】
なお、投写型表示装置4000の照明光学系として、上述した種々の偏光変換光学系を用いた照明光学系を利用することもできる。
【0140】
ここで、上述したように、照明光学系100から射出される光には、偏光変換光学系30において偏光選択反射板90を反射することなく透過した光(透過光)と、偏光選択反射板90と反射ミラー78で反射された後に偏光選択反射板90を透過した光(反射透過光)とが存在し、これらの光はリレーレンズ62と偏光反射部72とが配列する方向に沿って、第2のレンズアレイ80上で合成される。従って、照明光学系100から射出される光の拡がり角(角度分布の幅)は、合成方向(図8のy方向)では大きく、合成方向と直交する方向(図8のx方向)では比較的小さくなる傾向にある。一般に、光の拡がり角と集光性は逆比例の関係にあり、拡がり角が大きい光の場合には小さな集光像を形成できないため、液晶ライトバルブを照明する光の拡がり角が大きくなるほど、液晶ライトバルブや投写光学系における光の利用効率は低下する。
【0141】
一方、単板式カラー液晶ライトバルブ520の1つの画素531を構成する3つの部分画素531R,531G,531Bは、図16(B)に示すように、z軸方向から見て、1つの画素531がほぼ正方形の輪郭となるように、y軸方向に細長いの輪郭形状を有している。従って、これら部分画素の輪郭形状と、そこに入射する光の集光性や拡がり角などの光学特性を合わせた構成とすれば、照明光学系100から射出される光のように、特定の一方向に比較的大きな拡がり角を有する照明光を用いた場合においても、液晶ライトバルブや投写光学系における光の利用効率を低下させることがない。すなわち、照明光学系100から射出される光において、その拡がり角が大きい方向と、部分画素の長手方向とが一致するように配置すればよい。このように配置とすれば、x軸方向には小さくy軸方向には比較的大きな寸法の集光像を形成できるので、対応する部分画素に色光を効率よく入射させることが可能である。
【0142】
以上のことから、単板式カラー液晶ライトバルブに代表される空間色分離型のライトバルブを適用した投写型表示装置に用いられる照明光学系においては、照明光学系100のように、透過光と反射透過光とが合成される方向、すなわち、リレーレンズ62と偏光反射部72の配列方向が、液晶ライトバルブにおける細長い輪郭形状を有する部分画素の長手方向と一致するように設定されていることが好ましい。本実施例の投写型表示装置4000は、リレーレンズ62と偏光反射部72がy軸方向に配列された照明光学系100を用い、照明光学系100から射出された光の拡がり角の大きい方向を各部分画素の長手方向に設定しているため、3つの色光が対応する各部分画素のみに入射し、互いに他の部分画素に入射することがないため、明るく、混色のない画像を得られる点で有利である。
【0143】
なお、本発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【0144】
例えば、上記説明では、本発明の照明光学系を投写型表示装置に適用した場合を説明しているが、これに限定される必要はない。本発明の照明光学系は、種々の装置(例えば、直視型の表示装置)における照明光学系として利用可能である。
【0145】
また、電気光学装置として液晶パネルを用いた例を示しているが、これに限定される必要はない。特定の偏光光を利用して画像表示を行う形式の電気光学装置であれば、いかなる電気光学装置に対しても本発明の照明光学系を適用することができる。
【0146】
また、上記各実施例においては、偏光変換光学系を構成するリレー光学系として、第1のレンズアレイとリレーレンズアレイと第2のレンズアレイとで構成された複数のリレー光学系を備える場合を例に説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、第1のレンズアレイとリレーレンズアレイ及び第2のレンズアレイの各々をアレイ化することなく、すなわち、1つの第1の小レンズ52と1つのリレーレンズ62と1つの偏光反射部72と1つの第2の小レンズ82及び偏光選択反射板90を用いて偏光変換光学系を構成しても良い。このような構成においても、上述したのと同じ効果を得ることが出来る。但し、アレイ化することによって、偏光変換光学系の薄型化を図ることが出来るため、より小型の光学系を実現できると言う点で、第1のレンズアレイとリレーレンズアレイ及び第2のレンズアレイを用いた構成とした方が有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏光変換光学系の要部を側面から見た概略構成図である。
【図2】第1のレンズアレイ50の外観を示す斜視図である。
【図3】第2のレンズアレイ80とリレーレンズアレイ60および偏光反射アレイ70との関係を示す正面図である。
【図4】偏光変換光学系30の変形例を示す説明図である。
【図5】偏光変換光学系30の変形例を示す説明図である。
【図6】第1の小レンズ52とリレーレンズ62との間の光学的な距離L1を、リレーレンズ62と第2の小レンズ82との間の光学的な距離L2の2倍に設定した場合について示す概略構成図である。
【図7】本発明の他の偏光変換光学系を側面から見た概略構成図である。
【図8】本発明の偏光変換光学系を適用した照明光学系の要部を側面から見た概略構成図である。
【図9】本発明の照明光学系を適用した投写型表示装置の要部を側面から見た概略構成図である。
【図10】本発明の照明光学系を用いた他の投写型表示装置の要部を平面的に見た概略構成図である。
【図11】照明光学系100から射出して第1のダイクロイックミラー202およびクロスダイクロイックプリズム320に入射する光について示す説明図である。
【図12】第1のダイクロイックミラー202の色分離特性を示す説明図である。
【図13】本発明の照明光学系を用いた別の投写型表示装置の要部を平面的に見た概略構成図である。
【図14】偏光分離プリズム420に入射する光について示す説明図である。
【図15】本発明の照明光学系を用いたさらに別の投写型表示装置の要部を平面的に見た概略構成図である。
【図16】単板式カラー液晶ライトバルブ520の1つの画素を拡大して示す模式図である。
【符号の説明】
20…光源
22…光源ランプ
24…凹面鏡
30…偏光変換光学系
30A…偏光変換光学系
30B…偏光変換光学系
30C…偏光変換光学系
30D…偏光変換光学系
30E…偏光変換光学系
30F…偏光変換光学系
30G…偏光変換光学系
30H…偏光変換光学系
40…重畳光学系
50…第1のレンズアレイ
50a…第1のレンズアレイ
52…第1の小レンズ
52a…第1の小レンズ
56…重畳レンズ
60…リレーレンズアレイ
60a…リレーレンズアレイ
60b…リレーレンズアレイ
62…リレーレンズ
62a…リレーレンズ
62b…リレーレンズ
70…偏光反射アレイ
70a…偏光反射アレイ
70c…偏光反射アレイ
70h…偏光反射アレイ
72…偏光反射部
72a…偏光反射部
72h…偏光反射部
74…第3の小レンズ
74a…第3の小レンズ
78…反射ミラー
80…第2のレンズアレイ
80a…第2のレンズアレイ
80b…第2のレンズアレイ
80c…第2のレンズアレイ
82…第2の小レンズ
82a…第2の小レンズ
82b…第2の小レンズ
82c…第2の小レンズ
90…偏光選択反射板
90h…偏光選択反射板
100…照明光学系
100A…照明光学系
100B…照明光学系
110…第4のレンズアレイ
112…第4の小レンズ
120…第5のレンズアレイ
122…第5の小レンズ
130…重畳レンズ
150…照明領域
1000…投写型表示装置
300…液晶ライトバルブ
2000…投写型表示装置
200…色光分離光学系
202,204…ダイクロイックミラー
202…第1のダイクロイックミラー
204…第2のダイクロイックミラー
208…反射ミラー
220…導光光学系
222…入射側レンズ
224,228…反射ミラー
226…リレーレンズ
230…射出側レンズ(フィールドレンズ)
232…フィールドレンズ
234…フィールドレンズ
300R,300G,300B…液晶ライトバルブ
320…クロスダイクロイックプリズム
321…赤色光反射ダイクロイック面
322…青色光反射ダイクロイック面
340…投写光学系
3000…投写型表示装置
420…偏光分離プリズム
422…側面
422…偏光分離膜
424…側面
426…側面
428…偏光分離膜
440…液晶ライトバルブ
440…反射型液晶ライトバルブ
460…投写光学系
4000…投写型表示装置
500B…ダイクロイックミラー
500B…青色光反射ダイクロイックミラー
500G…緑色光反射ダイクロイックミラー
500R…赤色光反射ダイクロイックミラー
520…単板式カラー液晶ライトバルブ
530…ライトバルブ部
531…画素
531R,531G,531B…部分画素
540…マイクロレンズアレイ
541…マイクロレンズ

Claims (19)

  1. 非偏光な光を特定の偏光光に変換する偏光変換光学系であって、
    入射する非偏光な光を第1種と第2種の偏光光に分解し、前記第1種の偏光光を透過し、前記第2種の偏光光を反射する偏光選択反射要素と、
    入射する光線束を前記偏光選択反射要素に入射させるリレー光学系と、
    前記偏光選択反射要素に入射する光線束のうち前記偏光選択反射要素で反射される反射光線束の光路上に配置され、前記反射光線束が再び前記偏光選択反射要素に入射するように反射させるとともに、前記第2種の偏光光を前記第1種の偏光光と同じ種類の偏光光に変換する偏光反射光学系と、を備え
    前記偏光反射光学系は、前記リレー光学系に入射した光線束が集光されて小形化されることによって生じる空間に配置されていることを特徴とする、
    偏光変換光学系。
  2. 請求項1に記載の偏光変換光学系であって、
    前記リレー光学系は、
    複数の第1の小レンズを有し、入射する光線束を複数の部分光線束に分割する第1のレンズアレイと、
    前記第1のレンズアレイの光射出面側に前記複数の第1の小レンズに対応して配置される複数のリレーレンズを有するリレーレンズアレイと、
    前記リレーレンズアレイの光射出面側に前記複数のリレーレンズに対応して配置される複数の第2の小レンズを有する第2のレンズアレイと、を備え、
    前記第2のレンズアレイは、各第2の小レンズから射出されて前記偏光選択反射要素で反射された反射部分光線束が、前記偏光選択反射要素で反射される前の部分光線束を射出したのと同じ第2の小レンズに戻るように、前記偏光選択反射要素の入射側に近接して配置されており、
    前記複数のリレーレンズは、前記複数の第1の小レンズの射出側焦点位置の近傍であって、かつ、前記複数の第2の小レンズの入射側焦点位置の近傍でもある特定の位置に配置されているとともに、前記複数の第1の小レンズと前記複数の第2の小レンズとは、前記複数のリレーレンズに対して互いに共役となる位置に配置されており、
    前記偏光反射光学系は、
    前記複数の第2の小レンズから射出される複数の反射部分光線束の光路上にそれぞれ配置され、それぞれ対応する反射光部分線束を反射するとともに、前記第2種の偏光光を前記第1種の偏光光と同じ種類の偏光光に変換する複数の偏光反射部と、
    前記各偏光反射部で反射された反射部分光線束が、前記各偏光反射部で反射される前の反射部分光線束を射出したのと同じ第2の小レンズに戻るように設けられた複数の第3の小レンズと、を備える、
    偏光変換光学系。
  3. 請求項2記載の偏光変換光学系であって、
    前記複数の偏光反射部は、それぞれ対応する第2の小レンズの焦点位置の近傍に配置され、
    前記複数の第3の小レンズは、それぞれ対応する前記第2の小レンズとほぼ等しい焦点距離を有し、それぞれ対応する偏光反射部の近傍に配置されている、
    偏光変換光学系。
  4. 請求項2または請求項3に記載の偏光変換光学系であって、
    前記第1種と第2種の偏光光は偏光面が互いに直交する第1種と第2種の直線偏光光であり、
    前記複数の偏光反射部は、それぞれ、
    反射ミラーと、
    前記第3の小レンズと前記反射ミラーとの間に配置されたλ/4位相差板と、を備える、
    偏光変換光学系。
  5. 請求項2または請求項3に記載の偏光変換光学系であって、
    前記第1種と第2種の偏光光は、互いに回転方向の異なる第1種と第2種の円偏光光であり、
    前記複数の偏光反射部は、それぞれ、反射ミラーである、
    偏光変換光学系。
  6. 請求項5に記載の偏光変換光学系であって、
    さらに、前記偏光選択反射要素を透過した前記第1種の円偏光光を所定の直線偏光光に変換するλ/4位相差板を備える、
    偏光変換光学系。
  7. 所定の照明領域を照明する照明光学系であって、
    請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の偏光変換光学系と、
    前記偏光変換光学系に、光線束を入射する光源と、
    を備える、
    照明光学系。
  8. 請求項7に記載の照明光学系であって、さらに、
    前記偏光変換光学系から射出された光線束を複数の分割光線束に分割するとともに、前記複数の分割光線束を前記照明領域上で重畳する重畳光学系を備える、
    照明光学系。
  9. 画像を投写して表示する投写型表示装置であって、
    請求項7または請求項8に記載の照明光学系と、
    前記照明光学系から射出された光を変調する電気光学装置と、
    前記電気光学装置によって変調された光を投写面上に投写する投写光学系と、を備える、
    投写型表示装置。
  10. 請求項9に記載の投写型表示装置であって、
    前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は、前記投写光学系を介して投写される投写のあおり方向と略等しい、
    投写型表示装置。
  11. 請求項10に記載の投写型表示装置であって、
    前記透過光線束の傾き方向が、前記あおり方向と略等しい、投写型表示装置。
  12. 画像を投写して表示する投写型表示装置であって、
    請求項7または請求項8に記載の照明光学系と、
    前記照明光学系からの射出光を複数の色光に分離する色光分離光学系と、
    前記色光分離光学系によって分離された各色光をそれぞれ変調する複数の電気光学装置と、
    前記複数の電気光学装置によって変調された各色光を合成する色光合成光学系と、
    前記色光合成光学系から射出された合成光を投写面上に投写する投写光学系と、を備える、
    投写型表示装置。
  13. 請求項12に記載の投写型表示装置であって、
    互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
    前記色光分離光学系は、xz平面に対しては略垂直に、yz平面に対しては所定角度を成す色光分離面を有し、
    前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略y方向に等しい、
    投写型表示装置。
  14. 請求項12に記載の投写型表示装置であって、
    互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
    前記色光合成光学系は、xz平面に対しては略垂直に、yz平面に対しては所定角度を成す色光合成面を有し、
    前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略y方向に等しい、
    投写型表示装置。
  15. 画像を投写して表示する投写型表示装置であって、
    請求項7または請求項8に記載の照明光学系と、
    入射光を、与えられた画像情報に応じて変調するとともに反射して射出する反射型電気光学装置と、
    前記反射型電気光学装置からの光を投写面上に投写する投写光学系と、
    前記照明光学系から前記反射型電気光学装置に入射する偏光光と、前記反射型電気光学装置から前記投写光学系に入射する偏光光とを、偏光特性の違いによって空間的に異なった方向に分離する偏光分離光学要素と、を備える、
    投写型表示装置。
  16. 請求項15に記載の投写型表示装置であって、
    互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
    前記偏光分離光学要素は、xz平面に対しては略垂直に、yz平面に対しては所定角度を成す偏光分離面を有し、
    前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略x方向に等しい、
    投写型表示装置。
  17. 画像を投写して表示する投写型表示装置であって、
    請求項7または請求項8に記載の照明光学系と、
    複数の色光にそれぞれ対応する複数の部分画素を備えて構成される複数の画素と、各画素に対応した微小集光要素を複数備えて構成される集光光学系とを有し、与えられた画像情報に応じて各画素を通過する光を変調する電気光学装置と、
    前記照明光学系からの射出光を複数の色光に分離するとともに、前記複数の色光をそれぞれ対応する前記複数の部分画素に入射するように、互いに異なった向きで射出する色光分離光学系と、
    前記電気光学装置によって変調された各色光を投写面上に投写する投写光学系と、を備える、
    投写型表示装置。
  18. 請求項17に記載の投写型表示装置であって、
    互いに直交する3つの方向軸をx,y,zとし、前記照明光学系からの射出光の光軸と平行な方向をz方向としたとき、
    前記色光分離光学系は、複数の色を選択的に分離する複数の色光分離面を有し、
    複数の色光分離面は、xz平面に対してはすべて略垂直に配置され、yz平面に対しては、それぞれ異なった所定角度で配置され、
    前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は略y方向に等しい、
    投写型表示装置。
  19. 請求項17に記載の投写型表示装置であって、
    前記リレー光学系から前記偏光選択反射要素に入射した光線束のうち、前記偏光選択反射要素を透過する透過光線束と、前記偏光選択反射要素で反射され、さらに前記偏光反射光学系で反射されて再び前記偏光選択反射要素に入射する反射光線束とが、前記偏光選択反射要素において合成される方向は、前記1つの画素に含まれる複数の部分画素の配列方向と垂直な方向にほぼ等しい、
    投写型表示装置。
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