JP3665350B2 - 照明光学系及び投写型表示装置 - Google Patents

照明光学系及び投写型表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は照明光学系及び該照明光学系を備えた投写型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
投写型表示装置の解決すべき課題として、表示画面の明るさの向上が挙げられる。液晶ライトバルブに代表されるライトバルブでは、その多くが偏光を利用して画像表示を行うため、光源からの光の内、片方の偏光成分しか表示には利用されず、従って、光利用効率が低いという欠点を本質的に有している。
【0003】
この欠点を改善するために、従来、例えば特開昭63−121821、特開昭63−168622に示されているように、偏光変換要素を用いて予め光源からのランダム偏光を一種類の偏光に変換しておいた後にライトバルブに入射させることで、表示画像の明るさを向上させる提案がなされている。
【0004】
具体的には、図6に示す様に、偏光ビームスプリッタ等の偏光分離素子61を用いて、光源10からのランダム偏光11を2つの直線偏光(P偏光12、S偏光13)に分離した後、片方の偏光(ここではP偏光12)の偏光面をλ/2位相差板14により90度回転させ(便宜上S’偏光15と呼ぶ)、他方の偏光(ここではS偏光13)と偏光面を一致させ、全体として一種類の偏光(ここではS偏光)とし、ライトバルブ31を照明するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
先に示した従来の偏光変換要素では、偏光分離素子における偏光分離効率が2つの偏光成分間で異なること、及び、位相差板の有無によって透過光量の差を生じること等により、実際の使用に際してはS偏光とP偏光を重畳して、照明領域に導く必要がある。しかし、一般的な投写型表示装置に使用される光源からの光の平行性は悪いため重畳時に光が発散し(つまり、大きな光損失を生じる)、或いは、偏光変換要素からの出射時の照度分布が保存されないために、理想的な重畳結合を行えないという問題点がある。重畳結合時における効率の低下は、照明領域における利用可能な光量の減少、或いは、大きな照度ムラの発生を意味するものである。
【0006】
そこで、本発明は以上のような問題点を解決するもので、その目的とするところは、偏光変換要素を伴った照明光学系において、偏光変換後の2つの出射光束の重畳結合効率を高め、光利用効率の高い且つ照度ムラの小さい照明光学系を提供することにある。更に、光利用効率の高い且つ照度ムラの小さい照明光学系を用いた表示画像品位に優れた投写型表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の照明光学系は、光源からの光を2つの直線偏光に分離する偏光分離要素と、分離された前記2つの偏光の偏光方向を揃える偏光面回転要素と、を有する偏光変換要素と、前記偏光変換要素から出射される前記2つの偏光を照明領域へと導くための光伝達要素と、を備えた照明光学系であって、前記光伝達要素は、前記偏光変換要素の光出射側に配置される2つの入射部集光レンズと、前記照明領域と前記入射部集光レンズとの間に配置される1つの出射部集光レンズと、前記入射部集光レンズと前記出射部集光レンズとの間の光路中に配置され、前記2つの入射部集光レンズから射出される光の内、主光線から外れた光の方向を変え、前記1つの出射部集光レンズに入射させる2つの中央部集光レンズと、を備え、前記2つの入射部集光レンズは、対応する前記2つの中央部集光レンズ近傍に光源像を各々形成するように、前記2つの中央部集光レンズは前記2つの入射部集光レンズ近傍に各々形成される像を前記1つの出射部集光レンズ近傍に重ねて形成するように、更に、前記1つの出射部集光レンズは前記2つの入射部集光レンズから前記2つの中央部集光レンズを通ってきた前記2つの偏光を重畳した状態で前記照明領域へと伝達するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、前記2つの入射部集光レンズの内、少なくとも1つのレンズは偏心系のレンズであることを特徴とする。
【0009】
また、前記2つの入射部集光レンズが一つのレンズに一体化していることを特徴とする。
【0010】
なお、上記照明光学系において、偏光面回転要素はλ/2位相差板あるいはTN(ツイステッド・ネマチック)型液晶素子であることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明の投写型表示装置は、上記の照明光学系と、前記照明光学系からの光を画像信号により変調して画像を形成するライトバルブと、形成された画像を投写する投写光学系と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
さらにまた、本発明の投写型表示装置は、上記の照明光学系と、前記光源からの光を3色の光に分離する色光分離要素と、前記各色光を画像信号により変調して画像を形成する3つのライトバルブと、前記各色光からなる3種の画像を1つに合成する色合成要素と、合成された画像を投写表示する投写光学系と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0014】
尚、以下の実施例では、S偏光の偏光面を回転させてP偏光化する場合を例に示すが、S偏光をP偏光化する場合においても、本発明の特徴は失われない。また、各実施例において、同一(含む同種)の部品には同一の部品番号が付されている。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の照明光学系の第1の実施例を示す断面略図である。光源10から出射されたランダム偏光11は偏光分離要素である偏光ビームスプリッタ16によりP偏光12とS偏光13の2つの直線偏光に分離される。偏光ビームスプリッタの偏光分離能は入射角依存性を持つことから、光源としては、平行性に優れた光を出射できる短アーク長のランプを備えた光源が適当である。分離されたP偏光は偏光面回転要素であるλ/2位相差板14を透過することで、偏光面が90度回転しS偏光となる(以下便宜的にS’偏光15と呼ぶ)。一方、S偏光13は反射ミラー17でその光路を折り曲げられるだけで、そのままS偏光として出射される。アルミニウムの蒸着膜からなる反射ミラーにおいては、P偏光よりもS偏光の反射率が高いため、S偏光の光路を反射ミラー17で折り曲げる配置構成とすることが理想的である。尚、ここではプリズム型の反射ミラーを用いたが、一般的な平面反射ミラーでも十分である。以上の構成により、偏光分離要素及び偏光面回転要素からなる偏光変換要素からは、基本的にはS偏光のみが出射されることになる。
【0016】
次に、偏光変換要素と照明領域23の間には、2つの凸レンズ状の入射部集光レンズ(その1、18),(その2、19)、2つの凸レンズ状の中央部集光レンズ(その1、20),(その2、21)、及び、1つの凸レンズ状の出射部集光レンズ22からなる光伝達要素が配置されている。ここで、入射部集光レンズのレンズ中心軸24及び中央部集光レンズのレンズ中心軸25は、出射部集光レンズのレンズ中心軸26を対称軸として各々平行シフトの関係にあり、入射部集光レンズと出射部集光レンズの略中心を結ぶ直線上に中央部集光レンズの略中心が来るように配置されている。従って、入力部集光レンズ18,19は偏心レンズ(レンズの球面形状を形成する曲率中心がレンズ中心から外れているレンズ)となっている。もっとも、一般的な凸レンズ(非偏心レンズ)とプリズムを組み合わせることで偏心レンズと同様の機能を持たせることが可能であるが、光路長を短くできる点及び低コスト化が可能な点で、偏心レンズの方が有効である。
【0017】
中央部集光レンズは入射部集光レンズの合焦位置近傍に配置され、更に、出射部集光レンズは入射部集光レンズにより形成された光源像29を照明領域23に導けるように、また、中央部集光レンズは入射部集光レンズ近傍の像28を出射部集光レンズ近傍にほぼ同じ大きさの像30として伝達出来るように各々配置されている。そのため、中央部集光レンズ20,21は入射部集光レンズ18,19と出射部集光レンズ22のほぼ中間位置に配置されている。従って、中央部集光レンズの焦点距離は、入射部集光レンズと出射部集光レンズ間距離の概ね1/4に等しいものとなり、入射部集光レンズ及び出射部集光レンズの焦点距離は概ね等しく、且つ、中央部集光レンズの焦点距離の概ね2倍の値となっている。但し、光源から入射部集光レンズに入射する光の平行性によっては(入射部集光レンズのレンズ中心軸に対して発散しながら入射する場合や、逆に集束しながら入射する場合がある)、中央部集光レンズ中に光源像29を形成できるように、入射部集光レンズの焦点距離特性を適宜最適化することが必要であり、その場合には入射部集光レンズの焦点距離は中央部集光レンズの焦点距離の概ね2倍になるとは限らない。
【0018】
今、入射部集光レンズ(その1、18)、中央部集光レンズ(その2、20)、出射部集光レンズ22からなるS’偏光伝達用の光学系にのみ注目する。入射部集光レンズ18近傍にある像28は、中央部集光レンズ20によって出射部集光レンズ22近傍にほぼ等倍の像30として伝達される。これにより、入射部集光レンズを通り中央部集光レンズに入った光は全て出射部集光レンズへと導かれる。
【0019】
一方、入射部集光レンズ18及び出射部集光レンズ22の焦点が共に中央部集光レンズ20の中心近傍にあることから、中央部集光レンズ20の中央付近に入射した光は、レンズによる屈折作用を殆ど受けることなくそのまま出射部集光レンズ22へと導かれ、また、中央部集光レンズ20の周辺部に入射した光は屈折作用を受け光路を変えて、やはり、出射部集光レンズ22へと導かれる。
【0020】
従って、入射部集光レンズにより形成される光源像29の大きさよりも中央部集光レンズ20の寸法が大きければ、入射部集光レンズに入射したS’偏光は全て出射部集光レンズを通して照明領域23へと出射されることになる。加えて、中央部集光レンズによる等倍像の伝達作用により、偏光変換要素から出射されたS’偏光を、その光束径や強度分布(これのみ180度反転)を保存しつつ、且つ殆ど光損失を伴うことなく照明領域23へと導くことが可能となる。
【0021】
S偏光に対しても上記と全く同じ作用を有する光伝達要素が構成されていることから、偏光変換要素から出射されたS偏光に付いても全く同様に照明領域へと導かれる。S偏光及びS’偏光用の2つの光伝達要素は、出射部集光レンズのレンズ中心軸に対してほぼ対称になるように配置され、出射部集光レンズが共有されていることから、2つ光伝達要素により2つの偏光がほぼ重畳された状態で照明領域へと導かれる。
【0022】
従って、以上の構成をとることにより、偏光変換要素から出射された2つの光束は、殆ど光損失を伴うことなく照明領域へと伝達さる。加えて、光伝達要素により偏光変換要素を出射した直後の光束分布が殆どそのまま保存されて照明領域へと伝達されるため、2つの光束の重畳過程においても、照明領域における新たな照度ムラの発生を最小限にとどめることが出来る。光源が理想的な点光源でない場合、偏光変換要素を出射する光は大部分が発散光であるため、光伝達要素がない場合には、照明領域に達する間に光束径が大幅に広がり、結果として、照明領域に達する間に大きな光損失と新たな照度ムラの発生を伴う。しかし、本発明のごとく、光伝達要素を配置することにより、伝達経路において光の発散損失が殆どないことから、照明領域への光伝達効率を大幅に高めることが出来、その結果、全体としても、光源からのランダム偏光を特定の直線偏光に変え照明領域へ伝達する際の効率を極めて高くすることが可能となる。
【0023】
(実施例2)
図2は本発明の照明光学系を用いた投写型表示装置の第1の実施例を示す断面略図である。偏光面回転要素であるλ/2位相差板14、偏光分離要素である偏光ビームスプリッタ16、反射ミラー17等からなる偏光変換要素、及び、3種のレンズからなる光伝達要素、その両者から構成される照明光学系は実施例1の照明光学系で用いたものと動作的に同じである。但し、この照明光学系においては、2つの入射部集光レンズを一枚のレンズとして一体化して用いている。これは、出射部集光レンズのレンズ中心軸を対称中心として、2つの偏光(図1におけるS偏光とS’偏光に相当する)が重畳集光されることから、入射部集光レンズとしては同一のレンズ特性を有する2つのレンズが、出射部集光レンズのレンズ中心軸を中心に鏡像関係をなす様に配置されるため、出射部集光レンズのレンズ中心軸と一体化したレンズのレンズ中心軸が一致するように1つのレンズを入射部集光レンズとして置き換えることが可能となるためである。
【0024】
光源10からのランダム偏光は本発明の照明光学系によりS偏光として重畳結合され、フィールドレンズ36を経てライトバルブ31に照明光として導かれる。ここでは、ライトバルブとして液晶ライトバルブを1枚のみ用いており、液晶ライトバルブの両表面には各々2枚の偏光板が貼られている。光の入射側に位置する偏光板の透過軸はS偏光の偏光軸と一致する様に、他方、光の出射側に位置する偏光板の透過軸はS偏光の偏光軸と直交する様に各偏光板は配置されている。本実施例の場合、液晶ライトバルブにはS偏光が入射するため、本来ならば入射側の偏光板は不要であるが、液晶ライトバルブに入射する偏光の偏光度を向上させるために用いている。液晶ライトバルブは画像信号に応じて透過光量を変化させ、透過光量差により表示画像を形成するものであり、液晶を利用したものが一般的である。しかし、液晶の他にも、電気光学結晶などの様に光学特性の変化として画像信号を形成できるものならライトバルブとして使用できる。ライトバルブにより形成された表示画像は、投写レンズ32によりスクリーン33面に拡大投写される。尚、フィールドレンズは液晶ライトバルブを経て投写レンズに入射する光の入射効率を高めるために設置されているものであり、投写レンズの特性によっては必ずしも必要というものではない。
【0025】
一般に、投写型表示装置では投写レンズにおける光損失や拡大投写に伴う光の分散により、スクリーン面における表示画像は大変暗くなる。よって、明るい表示画像を得るためには、ライトバルブを照明する照明光の光量を可能な限り多くすることが必要不可欠である。従って、図2に示す様に、本発明による照明光学系をこの様な投写装置に組み入れることにより、ライトバルブの照明効率を上げられ、結果として明るい表示画像を得ることが可能となる。
【0026】
(実施例3)
図3は本発明の照明光学系を用いた投写型表示装置の第2の実施例を示す断面略図である。本実施例の基本的構成は先の実施例2の場合と同様であり、従って、各部品類の機能及び動作も実施例2の場合と同様である。しかし、本実施例においては、偏光面回転要素としてTN型液晶素子35を用いたこと、及び、あおり投写光学系(投写レンズの光軸と垂直な関係にある平面を軸として、ライトバルブとスクリーンが対称位置関係にない光学配置)を採用している点が特徴的な違いである。
【0027】
TN(ツイステッド・ネマチック)型液晶素子は、2枚の透明基板の隙間に、ネマチック液晶を捻りながらホノジニアス配向させたもので(全体の捻れ角度は90度)、ネマチック液晶の配向方向に合わせて偏光を入射させると、液晶分子の捻れ状態に応じて光の偏光面を回転させることが出来る素子である。従って、このTN型液晶素子はλ/2位相差板として用いることが可能である。
【0028】
本実施例では、入射部集光レンズ(その2、19)のレンズ中心軸24、中央部集光レンズ21のレンズ中心軸25、及び、出射部集光レンズ22のレンズ中心軸26が同一直線上に位置するように3つのレンズが配置されており、他方、入射部集光レンズ(その1、18)及び中央部集光レンズ20は実施例2の図2に示されているごとく、平行シフトの関係になるように配置されている。そのため、2つの入射部集光レンズ18,19間で、レンズ特性及びレンズ形状は違っている。また、ライトバルブ31と投写レンズ32も平行シフトの関係にあり、入射部集光レンズ(その1、18)の中心と出射部集光レンズ22の中心を結ぶ直線、及び、入射部集光レンズ(その2、19)の中心と出射部集光レンズ22の中心を結ぶ2つの直線のほぼ中間位置に、投写レンズの中心が来るように配置されている。以上の様にライトバルブ、投写レンズ、及び、スクリーンを配置することにより、表示画像を投写型表示装置の設置水平面よりも上方に投写することが出来る。
【0029】
この様な光学系を実現することにより、投写型表示装置よりも上方に表示画像を投写することが出来る。投写型表示装置においてあおり投写光学系の採用は使用形態の拡大という点で必要不可欠なものであり、本発明の照明光学系はこの様なあおり投写光学系においても十分有効に機能するものと言える。
【0030】
(実施例4)
図4は本発明の照明光学系を用いた投写型表示装置の第3の実施例を示す断面略図である。本実施例の特徴は、照明光学系の途中に光源からの光を3原色に分解する色分離要素、3枚の液晶ライトバルブ、及び、液晶ライトバルブにより形成された3つの表示画像を合成する色合成要素を用いてカラー化された表示画像の拡大投写を可能にした点にある。但し、液晶ライトバルブを照明する照明光学系の基本的な構造は実施例2の場合と同じである。
【0031】
一体化された入射部集光レンズ34の後(反光源側)には青色光のみを選択的に反射する青反射ダイクロイックミラー53が置かれ、ここで2分された2つの光束は各々反射ミラー51(但し、青色光は両面反射ミラー52)により2ヶ所の中央部集光レンズ54,60に導かれる。青反射ダイクロイックミラーを透過した光は、中央部集光レンズ54を経た後、緑反射ダイクロイックミラー55により緑色光(反射光)と赤色光(透過光)に再び2分され、各々反射ミラー51(但し、緑色光は両面反射ミラー52)により光路を曲げられた後、出射部集光レンズ22を経て、各々対応する緑用ライトバルブ57及び赤用ライトバルブ56に達する。一方、青色光は2枚の反射ミラー51により光路を曲げられた後、出射側集光レンズ22を経て青用液晶ライトバルブ58に達する。3枚の液晶ライトバルブの各々には、実施例2で示した様に2枚づつの偏光板が貼られている。
【0032】
3枚の液晶ライトバルブにより形成された3枚の表示画像(青色画像、緑色画像、赤色画像)は色合成要素である色合成用ダイクロイックプリズム59により、一枚のカラー化された表示画像に合成され、投写レンズ32によりスクリーン33面に拡大投写される。
【0033】
3枚のライトバルブを用いた投写型表示装置は高解像度化がはかれることから、投写型表示装置の主流になっている。本発明の照明光学系は、この様な投写型表示装置に組み込んだ場合においても、その機能を有効に発揮させることが可能であり、明るい表示画像を得るための有力な手段となり得る。
【0034】
(実施例5)
図5は本発明の照明光学系の第2の実施例を示す断面略図である。本実施例の特徴は、中央部集光レンズが入射部集光レンズと出射部集光レンズのほぼ中間位置には配置されておらず、入射部集光レンズと出射部集光レンズを結ぶ直線上ではあるが、入射部集光レンズ18,19−中央部集光レンズ20,21間距離:中央部集光レンズ−出射部集光レンズ22間距離≒1:2となる位置に中央部集光レンズを配置したことにある。同時に、入射部集光レンズの焦点距離を1とした場合、中央部集光レンズの焦点距離はほぼ2/3であり、出射部集光レンズの焦点距離はほぼ2になるように、各々のレンズの焦点距離は設定されている。
【0035】
上記の構成をとることにより、光源10からの光束径を約2倍に拡大して照明領域へと導くことが出来る。
【0036】
光伝達要素を用いない場合でも、光源光の非平行性のため、偏光変換要素から出射された光はその光束径を拡大しつつ照明領域に達するが、その場合には照明領域近傍において2つの光束(S偏光とS’偏光)の重畳が効果的に行われず、従って、照明領域に達するまでにかなりの光量損失を伴う。しかし、本発明の照明光学系では、2つの光束の重畳位置を正確に制御できること、及び、集光状態で光の伝達を行うため、伝達経路において光の発散損失が殆どないことから、光束径を拡大しつつも高効率で照明領域へ光束を導くことが可能である。
【0037】
以上のように、光伝達要素におけるレンズの焦点距離特性及びレンズの配置関係を変えることで、光の損失を殆ど伴うことなく照明領域に導く光束径を任意の大きさに(もちろん縮小も可能である)制御することが可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の照明光学系では、偏光変換要素に光伝達要素を組み合わせることにより、ランダム偏光を特定の直線偏光に変換し、変換後の2つの光束を光の発散損失を殆ど生じることなく効果的に重畳結合しつつ照明領域に導くことが出来るため、結果として、偏光のみを高効率で出射する明るい照明光学系を実現できる。特に、光束変換要素から照明領域にいたる過程において、光束分布及び光束径の保存が行われるため、光束の重畳結合時に新たな照度ムラの発生を抑えることが可能となり、非常に効率の高い偏光照明光学系となる。更に、光伝達要素における光の発散損失が殆どないことから、本発明の照明光学系は点光源性の悪い光源を用いた照明系として特に有用である。
【0039】
更に、本発明の照明光学系を用いることにより、照度ムラの少ない明るい投写型表示装置を実現することが出来き、本発明の照明光学系は、特に高精細型の投写型表示装置の照明系として極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明光学系における第1の実施例の構成を示す断面略図。
【図2】本発明の照明光学系を用いた投写型液晶表示装置における第1の実施例の構成を示す断面略図。
【図3】本発明の照明光学系を用いた投写型液晶表示装置における第2の実施例の構成を示す断面略図。
【図4】本発明の照明光学系を用いた投写型液晶表示装置における第3の実施例の構成を示す断面略図。
【図5】本発明の照明光学系における第2の実施例の構成を示す断面略図。
【図6】従来の偏光変換要素のみを用いた照明光学系の概要を示す断面略図。
【符号の説明】
10 光源
11 ランダム偏光(自然光)
12 P偏光
13 S偏光
14 λ/2位相差板
15 S’偏光(P偏光から変換されたS偏光)
16 偏光ビームスプリッタ
17 反射ミラー
18 入射部集光レンズ(その1)
19 入射部集光レンズ(その2)
20 中央部集光レンズ(その1)
21 中央部集光レンズ(その2)
22 出射部集光レンズ
23 照明領域
24 入射部集光レンズのレンズ中心軸
25 中央部集光レンズのレンズ中心軸
26 出射部集光レンズのレンズ中心軸
28 入射部集光レンズ近傍の像
29 中央部集光レンズ近傍の光源像
30 出射部集光レンズ近傍へ伝達された像
31 ライトバルブ
32 投写レンズ
33 スクリーン
34 一体化された入射部集光レンズ
35 TN型液晶素子
36 フィールドレンズ
51 反射ミラー
52 両面反射ミラー
53 青反射ダイクロイックミラー
54 中央部集光レンズ(その1)
55 緑反射ダイクロイックミラー
56 赤用液晶ライトバルブ
57 緑用液晶ライトバルブ
58 青用液晶ライトバルブ
59 色合成用ダイクロイックプリズム
60 中央部集光レンズ(その2)
61 偏光分離要素

Claims (5)

  1. 光源からの光を2つの直線偏光に分離する偏光分離要素と、分離された前記2つの偏光の偏光方向を揃える偏光面回転要素と、を有する偏光変換要素と、
    前記偏光変換要素から出射される前記2つの偏光を照明領域へと導くための光伝達要素と、を備えた照明光学系であって、
    前記光伝達要素は、
    前記偏光変換要素の光出射側に配置される2つの入射部集光レンズと、
    前記照明領域と前記入射部集光レンズとの間に配置される1つの出射部集光レンズと、
    前記入射部集光レンズと前記出射部集光レンズとの間の光路中に配置され、前記2つの入射部集光レンズから射出される偏光の内、主光線から外れた光の方向を変え、前記1つの出射部集光レンズに入射させる2つの中央部集光レンズと、を備え、
    前記2つの入射部集光レンズは、対応する前記2つの中央部集光レンズ近傍に光源像を各々形成するように、前記2つの中央部集光レンズは前記2つの入射部集光レンズ近傍に各々形成される像を前記1つの出射部集光レンズ近傍に重ねて形成するように、更に、前記1つの出射部集光レンズは前記2つの入射部集光レンズから前記2つの中央部集光レンズを通ってきた前記2つの偏光を重畳した状態で前記照明領域へと伝達するようにしたことを特徴とする照明光学系。
  2. 請求項1記載の2つの入射部集光レンズの内、少なくとも1つのレンズは偏心系のレンズであることを特徴とする照明光学系。
  3. 請求項1記載の2つの入射部集光レンズが一つのレンズに一体化していることを特徴とする照明光学系。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の照明光学系と、
    前記照明光学系からの光を画像信号により変調して画像を形成するライトバルブと、
    形成された画像を投写する投写光学系と、
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の照明光学系と、
    前記光源からの光を3色の光に分離する色光分離要素と、
    前記各色光を画像信号により変調して画像を形成する3つのライトバルブと、
    前記各色光からなる3種の画像を1つに合成する色合成要素と、
    合成された画像を投写表示する投写光学系と、
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
JP05595393A 1993-03-16 1993-03-16 照明光学系及び投写型表示装置 Expired - Lifetime JP3665350B2 (ja)

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