JP2003233032A - 投写型液晶表示装置 - Google Patents

投写型液晶表示装置

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JP2003233032A
JP2003233032A JP2002032885A JP2002032885A JP2003233032A JP 2003233032 A JP2003233032 A JP 2003233032A JP 2002032885 A JP2002032885 A JP 2002032885A JP 2002032885 A JP2002032885 A JP 2002032885A JP 2003233032 A JP2003233032 A JP 2003233032A
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light
liquid crystal
rod integrator
optical system
crystal panel
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JP2002032885A
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Takashi Ota
隆志 太田
Yasumasa Sawai
靖昌 澤井
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な光学構成でありながら偏光変換機能と
インテグレータ機能を照明光学系に備えた光利用効率の
高い投写型液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 反射ミラー(M1)は、液晶パネル側の面に
反射面を有するとともに楕円リフレクタで集光した光に
対する透過部(A)を中央部に有する。ロッドインテグレ
ータ(R1)は、1/4波長板(Q1)から射出した光の空間的
なエネルギー分布を均一化し、液晶パネルに対して共役
な射出端面(t2)から射出する。反射型偏光子(P1)は、ロ
ッドインテグレータ(R1)から射出した光のうち縦偏光(L
V)のみを透過させ横偏光(LH)を反射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投写型液晶表示装置
に関するものであり、更に詳しくは、照明した液晶パネ
ルの表示画像をスクリーンに投影する投写型液晶表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルのように特定偏光の光変調に
より画像表示を行うライトバルブでは、特定偏光以外の
照明光は入射側偏光板で吸収されるため、照明光がラン
ダム偏光の場合にはその約半分が光量損失となる。この
問題を解決して光利用効率を向上させるには、照明光の
偏光方向を揃える偏光変換光学系が必要である。また、
液晶パネルを均一に照明するために、照明光の空間的な
エネルギー分布を均一化するインテグレータも必要であ
る。偏光変換光学系としてはPBS(PolarizingBeam Sp
litter)プリズム等の偏光分離素子と1/2波長板との
組み合わせが知られており、インテグレータとしてはレ
ンズアレイ方式やロッド方式が知られている(特開20
00−131647号公報,特開2001−10031
4号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の偏光変換
光学系には、用いる偏光分離素子(PBSプリズム,P
BSアレイ等)が大きく高価であり、照明光学系の大型
化や光学構成の複雑化を招くといった問題がある。また
従来のロッド方式のインテグレータには、偏光変換光学
系との組み合わせ構成が難しいという問題がある。レン
ズアレイ方式のインテグレータの場合、レンズアレイの
個々のレンズの光軸ズレや大きさのバラツキによって照
明光の輪郭がボケてしまうため、大きな照明エリアが必
要になり、結果として光利用効率の低下を招いてしま
う。
【0004】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、簡単な光学構成でありなが
ら偏光変換機能とインテグレータ機能を照明光学系に備
えた光利用効率の高い投写型液晶表示装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の投写型液晶表示装置は、光源から放射
された光を照明光学系で液晶パネルに導き、それにより
照明された液晶パネルの表示画像を投写レンズでスクリ
ーンに投影する投写型液晶表示装置であって、前記光源
から放射された光を集光する集光光学系と、その集光光
学系で集光した光に対する透過部を一部に有する反射部
材と、その反射部材から射出した光の空間的なエネルギ
ー分布を均一化してその光を前記液晶パネルに対して共
役な射出端面から射出するロッドインテグレータと、そ
のロッドインテグレータから射出した光のうち特定の偏
光成分のみを透過させるとともに他の偏光成分を反射さ
せる反射型偏光子と、を前記照明光学系に有することを
特徴とする。
【0006】第2の発明の投写型液晶表示装置は、光源
から放射された光を照明光学系で液晶パネルに導き、そ
れにより照明された液晶パネルの表示画像を投写レンズ
でスクリーンに投影する投写型液晶表示装置であって、
前記光源から放射された光を集光する集光光学系と、そ
の集光光学系で集光した光に対する透過部を一部に有す
る反射部材と、その反射部材から射出した光の空間的な
エネルギー分布を均一化してその光を前記液晶パネルに
対して共役な射出端面から射出するロッドインテグレー
タと、そのロッドインテグレータから射出した光のうち
特定の偏光成分のみを透過させるとともに他の偏光成分
を反射させる反射型偏光子と、前記反射部材と前記反射
型偏光子との間に配置された位相板と、を前記照明光学
系に有することを特徴とする。
【0007】第3の発明の投写型液晶表示装置は、上記
第2の発明の構成において、前記位相板が1/4波長板
であって、前記反射部材と前記ロッドインテグレータと
の間に配置されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した投写型液
晶表示装置を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実
施の形態の相互で同一の部分や相当する部分には同一の
符号を付して重複説明を適宜省略する。
【0009】《第1の実施の形態(図1,図2)》第1の
実施の形態の光学構成を図1に示し、その要部概略構成
を図2に示す。図1及び図2において、1は放電ラン
プ、2は楕円リフレクタ、3はUV(ultraviolet ray)−
IR(infrared ray)カットフィルター、M1は反射ミラ
ー、Q1は1/4波長板、R1はロッドインテグレータ、P1
は反射型偏光子、4はリレーレンズ、5はフィールドレン
ズ、6は入射側偏光板、7は透過型の液晶パネル、8は射
出側偏光板、9は投写レンズ、10はスクリーンである。
この投写型液晶表示装置では、楕円リフレクタ(2),U
V−IRカットフィルター(3),反射ミラー(M1),1/
4波長板(Q1),ロッドインテグレータ(R1),反射型偏光
子(P1),リレーレンズ(4)及びフィールドレンズ(5)から
成る照明光学系により、放電ランプ(1)からの光が液晶
パネル(7)に導かれ、そして照明光学系により照明され
た液晶パネル(7)の表示画像が投写レンズ(9)でスクリー
ン(10)に投影される。
【0010】この液晶表示装置において光源として設け
られている放電ランプ(1)は超高圧水銀ランプである。
放電ランプ(1)から放射された光は、集光光学系として
設けられている楕円リフレクタ(2)に取り込まれて集光
される。楕円リフレクタ(2)の代わりに回転放物面鏡や
球面鏡等を用いてもよい。その場合、光を集光するため
に集光レンズと組み合わせて集光光学系を構成すればよ
い。楕円リフレクタ(2)から射出した光は、UV−IR
カットフィルター(3)を透過することにより紫外線と赤
外線がカットされる。UV−IRカットフィルター(3)
を透過した光は、反射ミラー(M1)に入射する。
【0011】反射ミラー(M1)は、液晶パネル(7)側の面
に反射面を有している。ただし図7に示すように、反射
ミラー(M1)の中央部には透過部(A)が形成されており、
その周辺部が反射部(B)になっている。この透過部(A)の
形状は円形に限らず、四角形,六角形等、必要に応じて
どのような形状に形成してもよい。また、透過部(A)は
開口で構成されてもよく、均質な透光性材料で構成され
てもよい。楕円リフレクタ(2)で集光した光は、反射ミ
ラー(M1)の透過部(A)を透過して1/4波長板(Q1)に入
射する。1/4波長板(Q1)に入射する光はランダム偏光
(LR)なので、1/4波長板(Q1)を透過してもやはりラン
ダム偏光(LR)のままである。1/4波長板(Q1)を透過し
た光は、ロッドインテグレータ(R1)に入射する。
【0012】反射ミラー(M1),1/4波長板(Q1)及びロ
ッドインテグレータ(R1)は近接するように配置されてい
るが、密着させてもよい。これらの光学素子(M1,Q1,R1)
を密着させることにより、光学素子間での照明光の漏れ
をなくして、光利用効率を良くすることができる。ま
た、1/4波長板(Q1)の例としては、延伸樹脂フィル
ム,水晶等の複屈折性結晶が挙げられるが、酸化物の斜
め蒸着薄膜を利用することも可能である。例えば、ロッ
ドインテグレータ(R1)の入射端面(t1)に1/4波長板(Q
1)の機能を持つ斜め蒸着薄膜を形成し、その上から反射
ミラー(M1)用の反射蒸着薄膜(例えば銀,誘電体反射膜
等の反射物質コーティング)のパターンを形成すると、
反射ミラー(M1),1/4波長板(Q1)及びロッドインテグ
レータ(R1)の一体化が可能である。
【0013】ロッドインテグレータ(R1)は、四角柱形状
のガラス体から成るロッド方式のインテグレータであ
る。そして、入射端面(t1)から入射してきた光をその側
面(すなわち壁面)で何度も繰り返し反射させることによ
りミキシングし、光の空間的なエネルギー分布を均一化
して射出端面(t2)から射出する。ロッドインテグレータ
(R1)の入射端面(t1)と射出端面(t2)の形状は、液晶パネ
ル(7)と相似の四角形(したがって対向する2辺は平行)
になっている。また、入射端面(t1)は楕円リフレクタ
(2)で集光した光の集光位置(又はその近傍)にあり、射
出端面(T2)は液晶パネル(7)に対して共役になってい
る。
【0014】液晶パネル(7)と共役な関係にある射出端
面(t2)では、上記ミキシング効果により輝度分布が均一
化されているため、液晶パネル(7)は効率良く均一に照
明されることになる。なお、ロッドインテグレータ(R1)
はガラスロッドに限らず、4枚の反射ミラーを貼り合わ
せて成る中空ロッドでもよい。また、後述する反射型偏
光子(P1)の偏光分離特性と適合するならば、その側面は
4面に限らない。したがって、多角柱形状のガラス体、
あるいは複数枚のミラーを組み合わせて成る中空筒体
を、ロッドインテグレータ(R1)として用いてもよい。
【0015】ロッドインテグレータ(R1)から射出した光
は、反射型偏光子(P1)に入射する。反射型偏光子(P1)
は、ロッドインテグレータ(R1)から射出した光のうち特
定の直線偏光成分のみを透過させるとともに他の直線偏
光成分を反射させる。ここでは、反射型偏光子(P1)の透
過軸と一致した直線偏光成分が、反射型偏光子(P1)を透
過する縦偏光(LV)であり、その縦偏光(LV)に直交する直
線偏光成分が、反射型偏光子(P1)で反射する横偏光(LH)
である。なお、反射型偏光子(P1)の例としては、シート
状ビームスプリッター(例えば住友スリーエム(株)製の
商品名:DBEF),ワイヤーグリッド,コレステリッ
ク液晶等が挙げられる。
【0016】反射型偏光子(P1)を透過した縦偏光(LV)
は、リレーレンズ(4)及びフィールドレンズ(5)から成る
リレー光学系によって液晶パネル(7)に導かれる。液晶
パネル(7)の前側に配置されている入射側偏光板(6)は、
縦偏光(LV)を透過させるように透過軸の向きが設定され
ているため、入射側偏光板(6)での吸収による光量損失
は抑制される。また、リレー光学系(4,5)がロッドイン
テグレータ(R1)の射出端面(t2)を液晶パネル(7)上で結
像させるとともに、フィールドレンズ(5)が照明光を投
写レンズ(9)に無駄なく導く働きをするため、高い光利
用効率が得られる。液晶パネル(7)に入射した照明光
は、液晶パネル(7)に印加される電圧に応じて空間的に
強度変調され、射出側偏光板(8)を透過した光が投写レ
ンズ(9)によってスクリーン(10)に投射される。
【0017】反射型偏光子(P1)で反射した横偏光(LH)
は、図2に示すように、再びロッドインテグレータ(R1)
に入射する。そして、ロッドインテグレータ(R1)の側面
で反射を繰り返した後、1/4波長板(Q1)に入射する。
横偏光(LH)は、その偏光方向がロッドインテグレータ(R
1)側面の対向する各辺(長辺,短辺)に対して垂直又は平
行になっているため、ロッドインテグレータ(R1)を通っ
ても偏光状態に変化はない。そして、1/4波長板(Q1)
を透過することにより円偏光に変換された後、反射ミラ
ー(M1)に入射する。反射ミラー(M1)に入射した円偏光の
うち、透過部(A)に入射した円偏光は透過するが、反射
部(B)に入射した円偏光は反射される。反射ミラー(M1)
の反射部(B)で反射された円偏光は、1/4波長板(Q1)
を再び透過することにより縦偏光(LV)に変換される。そ
して、再びロッドインテグレータ(R1)を通り(ここでも
偏光状態に変化はない。)、反射型偏光子(P1)に入射す
る。この縦偏光(LV)も、最初に反射型偏光子(P1)を透過
したものと同様、反射型偏光子(P1)を透過し、液晶パネ
ル(7)を照明することになる。
【0018】上記のように、最初に反射型偏光子(P1)で
反射した横偏光(LH)は、1/4波長板(Q1)を2回通るこ
とにより縦偏光(LV)に偏光変換されるため、高い光利用
効率が達成される。その偏光変換効率は、ロッドインテ
グレータ(R1)の入射端面(t1)に形成される光源像の大き
さと、ロッドインテグレータ(R1)の入射端面(t1)の面積
に対する反射部(B)の面積比と、によって決まる。液晶
パネル(7)のアスペクト比が16:9のとき、ロッドイ
ンテグレータ(R1)のアスペクト比も約16:9となる。
ロッドインテグレータ(R1)の入射端面(t1)における反射
ミラー(M1)の透過部(A)を、ロッドインテグレータ(R1)
の短辺を直径とする円とすると、反射ミラー(M1)の反射
部(B)の割合は70%となる。ロッドインテグレータ(R
1)の入射端面(t1)での光源像の大きさが、透過部(A)の
大きさより小さいとき最大の効率が得られ、その場合、
(0.5+0.5×0.7)/0.5=1.7倍の効率ア
ップとなる。
【0019】この液晶表示装置の照明光学系は、ロッド
インテグレータ(R1)に反射ミラー(M1),1/4波長板(Q
1)及び反射型偏光子(P1)が追加されただけの簡単な光学
構成でありながら、偏光変換機能とインテグレータ機能
の両方を備えている。ロッドインテグレータ(R1)を用い
たインテグレータ機能により、液晶パネル(7)に対する
均一照明が可能となるため、高品質な投写画像が得られ
る。しかも、ロッド形状を液晶パネル(7)上に鮮明に結
像させることができるため、無駄な照明エリアが不必要
となり高い光利用効率が得られる。また、前述したよう
に入射側偏光板(6)での吸収による光量損失が抑制され
るため、冷却機構の簡略化が可能である。あるいは、入
射側偏光板(6)の負担減により高出力ランプの使用が可
能となるため、上記偏光変換機能との相乗効果と相まっ
て高輝度な投写画像が実現可能となる。
【0020】《第2の実施の形態(図3,図4)》第2の
実施の形態の光学構成を図3に示し、その要部概略構成
を図4に示す。図3及び図4において、M2は反射ミラ
ー、R2はロッドインテグレータ、P2は反射型偏光子であ
る。この投写型液晶表示装置では、楕円リフレクタ
(2),UV−IRカットフィルター(3),反射ミラー(M
2),ロッドインテグレータ(R2),反射型偏光子(P2),リ
レーレンズ(4)及びフィールドレンズ(5)から成る照明光
学系により、放電ランプ(1)からの光が液晶パネル(7)に
導かれ、そして照明光学系により照明された液晶パネル
(7)の表示画像が投写レンズ(9)でスクリーン(10)に投影
される。
【0021】この液晶表示装置において光源として設け
られている放電ランプ(1)は超高圧水銀ランプである。
放電ランプ(1)から放射された光は、集光光学系として
設けられている楕円リフレクタ(2)に取り込まれて集光
される。楕円リフレクタ(2)の代わりに回転放物面鏡や
球面鏡等を用いてもよい。その場合、光を集光するため
に集光レンズと組み合わせて集光光学系を構成すればよ
い。楕円リフレクタ(2)から射出した光は、UV−IR
カットフィルター(3)を透過することにより紫外線と赤
外線がカットされる。UV−IRカットフィルター(3)
を透過した光は、反射ミラー(M2)に入射する。
【0022】反射ミラー(M2)は、液晶パネル(7)側の面
に反射面を有している。ただし図7に示すように、反射
ミラー(M2)の中央部には透過部(A)が形成されており、
その周辺部が反射部(B)になっている。この透過部(A)の
形状は円形に限らず、四角形,六角形等、必要に応じて
どのような形状に形成してもよい。また、透過部(A)は
開口で構成されてもよく、均質な透光性材料で構成され
てもよい。楕円リフレクタ(2)で集光した光は、反射ミ
ラー(M2)の透過部(A)を透過してロッドインテグレータ
(R2)に入射する。この液晶表示装置では、反射ミラー(M
2)及びロッドインテグレータ(R2)が近接するように配置
されているが、密着させてもよい。これらの光学素子(M
2,R2)を密着させることにより、光学素子間での照明光
の漏れをなくして、光利用効率を良くすることができ
る。また、ロッドインテグレータ(R2)の入射端面(t1)に
反射ミラー(M2)用の反射蒸着薄膜(例えば銀,誘電体反
射膜等の反射物質コーティング)のパターンを形成する
と、反射ミラー(M2)及びロッドインテグレータ(R2)の一
体化が可能である。
【0023】ロッドインテグレータ(R2)は、四角柱形状
のガラス体から成るロッド方式のインテグレータであ
る。そして、入射端面(t1)から入射してきた光をその側
面(すなわち壁面)で何度も繰り返し反射させることによ
りミキシングし、光の空間的なエネルギー分布を均一化
して射出端面(t2)から射出する。ロッドインテグレータ
(R2)の入射端面(t1)と射出端面(t2)の形状は、液晶パネ
ル(7)と相似の四角形(したがって対向する2辺は平行)
になっている。また、入射端面(t1)は楕円リフレクタ
(2)で集光した光の集光位置(又はその近傍)にあり、射
出端面(T2)は液晶パネル(7)に対して共役になってい
る。
【0024】液晶パネル(7)と共役な関係にある射出端
面(t2)では、上記ミキシング効果により輝度分布が均一
化されているため、液晶パネル(7)は効率良く均一に照
明されることになる。なお、ロッドインテグレータ(R2)
はガラスロッドに限らず、4枚の反射ミラーを貼り合わ
せて成る中空ロッドでもよい。また、後述する反射型偏
光子(P2)の偏光分離特性と適合するならば、その側面は
4面に限らない。したがって、多角柱形状のガラス体、
あるいは複数枚のミラーを組み合わせて成る中空筒体
を、ロッドインテグレータ(R2)として用いてもよい。
【0025】ロッドインテグレータ(R2)から射出した光
は、反射型偏光子(P2)に入射する。反射型偏光子(P2)
は、ロッドインテグレータ(R2)から射出した光のうち特
定の直線偏光成分のみを透過させるとともに他の直線偏
光成分を反射させる。ここでは、反射型偏光子(P2)の透
過軸と一致した直線偏光成分が、反射型偏光子(P2)を透
過する縦偏光(LV)であり、その縦偏光(LV)に直交する直
線偏光成分が、反射型偏光子(P2)で反射する横偏光(LH)
である。また、反射型偏光子(P2)の透過軸は、ロッドイ
ンテグレータ(R2)側面の対向する各辺(長辺,短辺)に対
してある角度をもって配置されている(つまり平行でも
垂直でもなく、各辺に対して傾いている。)。この角度
はロッドインテグレータ(R2)に入射する光線の角度やロ
ッドインテグレータ(R2)の長さによって変わるが、基本
的には45°である。なお、反射型偏光子(P2)の例とし
ては、シート状ビームスプリッター(例えば住友スリー
エム(株)製の商品名:DBEF),ワイヤーグリッド,
コレステリック液晶等が挙げられる。
【0026】反射型偏光子(P2)を透過した縦偏光(LV)
は、リレーレンズ(4)及びフィールドレンズ(5)から成る
リレー光学系によって液晶パネル(7)に導かれる。液晶
パネル(7)の前側に配置されている入射側偏光板(6)は、
縦偏光(LV)を透過させるように透過軸の向きが設定され
ているため、入射側偏光板(6)での吸収による光量損失
は抑制される。また、リレー光学系(4,5)がロッドイン
テグレータ(R2)の射出端面(t2)を液晶パネル(7)上で結
像させるとともに、フィールドレンズ(5)が照明光を投
写レンズ(9)に無駄なく導く働きをするため、高い光利
用効率が得られる。液晶パネル(7)に入射した照明光
は、液晶パネル(7)に印加される電圧に応じて空間的に
強度変調され、射出側偏光板(8)を透過した光が投写レ
ンズ(9)によってスクリーン(10)に投射される。
【0027】反射型偏光子(P2)で反射した横偏光(LH)
は、図4に示すように、再びロッドインテグレータ(R2)
に入射する。そして、ロッドインテグレータ(R2)の側面
で反射を繰り返した後、反射ミラー(M2)に入射する。横
偏光(LH)は、その偏光方向がロッドインテグレータ(R2)
側面の対向する各辺(長辺,短辺)に対して傾いている
(例えば角度45°)ため、ロッドインテグレータ(R2)を
通ることにより楕円偏光(LE)に変換される。つまり、横
偏光(LH)の偏光方向がロッドインテグレータ(R2)側面に
対して傾いていると、横偏光(LH)がP偏光成分とS偏光
成分を持つことになり、ロッドインテグレータ(R2)内部
においてP偏光成分とS偏光成分との間に位相差が生じ
て、ロッドインテグレータ(R2)から射出する際には楕円
偏光(LE)となるのである。
【0028】反射ミラー(M2)に入射した楕円偏光(LE)の
うち、透過部(A)に入射した楕円偏光(LE)は透過する
が、反射部(B)に入射した楕円偏光(LE)は反射される。
反射ミラー(M2)の反射部(B)で反射された楕円偏光(LE)
は、再びロッドインテグレータ(R2)を通り(ここでも偏
光状態が変化して楕円偏光又は円偏光となる。)、反射
型偏光子(P2)に入射する。反射型偏光子(P2)に再び入射
した光(楕円偏光又は円偏光)のうち、反射型偏光子(P2)
の透過軸と平行な偏光成分は、最初に反射型偏光子(P2)
を透過したものと同様、反射型偏光子(P2)を透過し、液
晶パネル(7)を照明することになる。反射型偏光子(P2)
で2回目の反射が行われた光は、反射型偏光子(P2)で最
初に反射されたものと同様、横偏光(LH)として再びロッ
ドインテグレータ(R2)に入射し、その光路の繰り返しに
より反射型偏光子(P2)に対する反射・透過を繰り返す。
そして、反射型偏光子(P2)に光が入射する度に、そのう
ちの何割かは反射型偏光子(P2)を透過するため、液晶パ
ネル(7)に対する照明に寄与することができる。
【0029】上記のように、反射型偏光子(P2)で反射し
た横偏光(LH)は、ロッドインテグレータ(R2)を2回通る
毎に偏光変換されて反射型偏光子(P2)に対する反射・透
過を繰り返すため、高い光利用効率が達成される。その
偏光変換効率は、ロッドインテグレータ(R2)の入射端面
(t1)に形成される光源像の大きさと、ロッドインテグレ
ータ(R2)の入射端面(t1)の面積に対する反射部(B)の面
積比と、によって決まる。液晶パネル(7)のアスペクト
比が16:9のとき、ロッドインテグレータ(R2)のアス
ペクト比も約16:9となる。ロッドインテグレータ(R
2)の入射端面(t1)における反射ミラー(M2)の透過部(A)
を、ロッドインテグレータ(R2)の短辺を直径とする円と
すると、反射ミラー(M2)の反射部(B)の割合は70%と
なる。ロッドインテグレータ(R2)の入射端面(t1)での光
源像の大きさが、透過部(A)の大きさより小さいとき最
大の効率が得られる。そして、ロッドインテグレータ(R
2)を往復した偏光が反射型偏光子(P2)を透過する割合を
0.25とすると、偏光変換効率は以下の式で表され
る。
【0030】:(0.5+0.5×0.7×0.25
+0.5×0.7×(1−0.25)×0.7×0.25
+0.5×0.7×(1−0.25)×0.7×(1−
0.25)×0.7×0.25+…)/0.5=1+
(0.7×0.25)/(1−0.7×0.75)=1.3
7 式から分かるように、偏光変換をしない場合に対して
37%の効率アップとなる。
【0031】この液晶表示装置の照明光学系は、ロッド
インテグレータ(R2)に反射ミラー(M2)及び反射型偏光子
(P2)が追加されただけの簡単な光学構成でありながら、
偏光変換機能とインテグレータ機能の両方を備えてい
る。ロッドインテグレータ(R2)を用いたインテグレータ
機能により、液晶パネル(7)に対する均一照明が可能と
なるため、高品質な投写画像が得られる。しかも、ロッ
ド形状を液晶パネル(7)上に鮮明に結像させることがで
きるため、無駄な照明エリアが不必要となり高い光利用
効率が得られる。また、前述したように入射側偏光板
(6)での吸収による光量損失が抑制されるため、冷却機
構の簡略化が可能である。あるいは、入射側偏光板(6)
の負担減により高出力ランプの使用が可能となるため、
上記偏光変換機能との相乗効果と相まって高輝度な投写
画像が実現可能となる。
【0032】第2の実施の形態の液晶表示装置におい
て、反射ミラー(M2)と反射型偏光子(P2)との間{例えば
ロッドインテグレータ(R2)の直前又は直後}に位相板(P
P)を配置すれば{図4では、ロッドインテグレータ(R2)
直前に配置された位相板(PP)を二点鎖線で示す。}、偏
光変換効率を更に向上させることができる。1/4波長
板等の位相板(PP)を配置することによりロッドインテグ
レータ(R2)での位相ズレを補償すれば、反射型偏光子(P
2)で反射された横偏光(LH)に対しトータルで略1/2波
長板として作用する光学構成を得ることができるからで
ある。
【0033】つまり、反射型偏光子(P2)で反射した横偏
光(LH)がロッドインテグレータ(R2)及び位相板(PP)を1
往復する(すなわち2回通る)毎に、P偏光成分とS偏光
成分との間に[ロッドインテグレータ(R2)による位相差]
+[位相板(PP)による位相差]≒[1/2波長]の位相差が
生じるように設定することによって、その往復の繰り返
し回数が少なくても、横偏光(LH)から縦偏光(LV)への平
均的な偏光変換効率を向上させることができる(したが
って式中の0.25が大きくなる。)。この位相板(P
P)は、前記第1の実施の形態における1/4波長板(Q1)
と同様、反射ミラー(M2)やロッドインテグレータ(R2)に
対して近接配置又は密着配置させてもよく、斜め蒸着薄
膜の形成等により一体化した構成にしてもよい。
【0034】《第3の実施の形態(図5,図6)》第3の
実施の形態の光学構成を図5に示し、その要部概略構成
を図6に示す。図5及び図6において、M3は反射ミラ
ー、Q3は1/4波長板、R3はロッドインテグレータ、P3
は反射型偏光子、G1は縮小側レンズ、G2は拡大側レンズ
である。この投写型液晶表示装置では、楕円リフレクタ
(2),UV−IRカットフィルター(3),反射ミラー(M
3),1/4波長板(Q3),ロッドインテグレータ(R3),反
射型偏光子(P3),縮小側レンズ(G1)及び拡大側レンズ(G
2)から成る照明光学系により、放電ランプ(1)からの光
が液晶パネル(7)に導かれ、そして照明光学系により照
明された液晶パネル(7)の表示画像が投写レンズ(9)でス
クリーン(10)に投影される。
【0035】この液晶表示装置において光源として設け
られている放電ランプ(1)は超高圧水銀ランプである。
放電ランプ(1)から放射された光は、集光光学系として
設けられている楕円リフレクタ(2)に取り込まれて集光
される。楕円リフレクタ(2)の代わりに回転放物面鏡や
球面鏡等を用いてもよい。その場合、光を集光するため
に集光レンズと組み合わせて集光光学系を構成すればよ
い。楕円リフレクタ(2)から射出した光は、UV−IR
カットフィルター(3)を透過することにより紫外線と赤
外線がカットされる。UV−IRカットフィルター(3)
を透過した光は、反射ミラー(M3)に入射する。
【0036】反射ミラー(M3)は、液晶パネル(7)側の面
に反射面を有している。ただし図8に示すように、反射
ミラー(M3)の片側(図8中の右側)には透過部(A)が形成
されており、残りの部分(図8中の左側)が反射部(B)に
なっている。そして、反射ミラー(M3)の透過部(A)は、
ロッドインテグレータ(R3)の入射端面(t1)に対し偏芯す
るように位置している。この透過部(A)の形状は円形に
限らず、四角形,六角形等、必要に応じてどのような形
状に形成してもよい。また、透過部(A)は開口で構成さ
れてもよく、均質な透光性材料で構成されてもよい。楕
円リフレクタ(2)で集光した光は、反射ミラー(M3)の透
過部(A)を透過して1/4波長板(Q3)に入射する。1/
4波長板(Q3)に入射する光はランダム偏光(LR)なので、
1/4波長板(Q3)を透過してもやはりランダム偏光(LR)
のままである。1/4波長板(Q3)を透過した光は、ロッ
ドインテグレータ(R3)に入射する。
【0037】反射ミラー(M3),1/4波長板(Q3)及びロ
ッドインテグレータ(R3)は近接するように配置されてい
るが、密着させてもよい。これらの光学素子(M3,Q3,R3)
を密着させることにより、光学素子間での照明光の漏れ
をなくして、光利用効率を良くすることができる。ま
た、1/4波長板(Q3)の例としては、延伸樹脂フィル
ム,水晶等の複屈折性結晶が挙げられるが、酸化物の斜
め蒸着薄膜を利用することも可能である。例えば、ロッ
ドインテグレータ(R3)の入射端面(t1)に1/4波長板(Q
3)の機能を持つ斜め蒸着薄膜を形成し、その上から反射
ミラー(M3)用の反射蒸着薄膜(例えば銀,誘電体反射膜
等の反射物質コーティング)のパターンを形成すると、
反射ミラー(M3),1/4波長板(Q3)及びロッドインテグ
レータ(R3)の一体化が可能である。
【0038】ロッドインテグレータ(R3)は、四角柱形状
のガラス体から成るロッド方式のインテグレータであ
る。そして、入射端面(t1)から入射してきた光をその側
面(すなわち壁面)で何度も繰り返し反射させることによ
りミキシングし、光の空間的なエネルギー分布を均一化
して射出端面(t2)から射出する。ロッドインテグレータ
(R3)の入射端面(t1)と射出端面(t2)の形状は、液晶パネ
ル(7)と相似の四角形(したがって対向する2辺は平行)
になっている。また、入射端面(t1)は楕円リフレクタ
(2)で集光した光の集光位置(又はその近傍)にあり、射
出端面(T2)は液晶パネル(7)に対して共役になってい
る。ただし、集光点が反射ミラー(M3)の透過部(A)中心
に位置するため、ロッドインテグレータ(R3)の入射端面
(t1)に対しては偏芯位置で集光することになる。
【0039】液晶パネル(7)と共役な関係にある射出端
面(t2)では、上記ミキシング効果により輝度分布が均一
化されているため、液晶パネル(7)は効率良く均一に照
明されることになる。なお、ロッドインテグレータ(R3)
はガラスロッドに限らず、4枚の反射ミラーを貼り合わ
せて成る中空ロッドでもよい。また、後述する反射型偏
光子(P3)の偏光分離特性と適合するならば、その側面は
4面に限らない。したがって、多角柱形状のガラス体、
あるいは複数枚のミラーを組み合わせて成る中空筒体
を、ロッドインテグレータ(R3)として用いてもよい。
【0040】ロッドインテグレータ(R3)から射出した光
は、リレー光学系の一部を成す縮小側レンズ(G1)に入射
する。この縮小側レンズ(G1)をロッドインテグレータ(R
3)と反射型偏光子(P3)との間に配置した点が第3の実施
の形態の大きな特徴であり、後述するように反射ミラー
(M3)の透過部(A)と反射部(B)とは縮小側レンズ(G1)に関
して共役な位置関係になっている。
【0041】縮小側レンズ(G1)から射出した光は、反射
型偏光子(P3)に入射する。反射型偏光子(P3)は、ロッド
インテグレータ(R3)から射出した光のうち特定の直線偏
光成分のみを透過させるとともに他の直線偏光成分を反
射させる。ここでは、反射型偏光子(P3)の透過軸と一致
した直線偏光成分が、反射型偏光子(P3)を透過する縦偏
光(LV)であり、その縦偏光(LV)に直交する直線偏光成分
が、反射型偏光子(P3)で反射する横偏光(LH,図6中の
二点鎖線)である。なお、反射型偏光子(P3)の例として
は、シート状ビームスプリッター(例えば住友スリーエ
ム(株)製の商品名:DBEF),ワイヤーグリッド,コ
レステリック液晶等が挙げられる。
【0042】反射型偏光子(P3)を透過した縦偏光(LV)
は、リレー光学系の一部を成す拡大側レンズ(G2)によっ
て液晶パネル(7)に導かれる。液晶パネル(7)の前側に配
置されている入射側偏光板(6)は、縦偏光(LV)を透過さ
せるように透過軸の向きが設定されているため、入射側
偏光板(6)での吸収による光量損失は抑制される。ま
た、リレー光学系(G1,G2)がロッドインテグレータ(R3)
の射出端面(t2)を液晶パネル(7)上で結像させるととも
に、拡大側レンズ(G2)が照明光を投写レンズ(9)に無駄
なく導く働きをするため、高い光利用効率が得られる。
液晶パネル(7)に入射した照明光は、液晶パネル(7)に印
加される電圧に応じて空間的に強度変調され、射出側偏
光板(8)を透過した光が投写レンズ(9)によってスクリー
ン(10)に投射される。
【0043】反射型偏光子(P3)で反射した横偏光(LH)
は、図6に示すように、再び縮小側レンズ(G1)を通って
ロッドインテグレータ(R3)に入射する。そして、ロッド
インテグレータ(R3)の側面で反射を繰り返した後、1/
4波長板(Q3)に入射する。横偏光(LH)は、その偏光方向
がロッドインテグレータ(R3)側面の対向する各辺(長
辺,短辺)に対して垂直又は平行になっているため、ロ
ッドインテグレータ(R3)を通っても偏光状態に変化はな
い。そして、1/4波長板(Q3)を透過することにより円
偏光に変換された後、反射ミラー(M3)に入射する。
【0044】反射ミラー(M3)の透過部(A)と反射部(B)と
は、縮小側レンズ(G1)に関して共役な位置関係になって
いる。つまり縮小側レンズ(G1)は、光を2回透過させる
ことにより、透過部(A)を反射部(B)に略結像させる。ま
た、楕円リフレクタ(2)で集光した光の集光点は、反射
ミラー(M3)の透過部(A)中心に位置している。したがっ
て、1/4波長板(Q3)からの円偏光は、すべて反射ミラ
ー(M3)の反射部(B)に入射して反射されることになる。
前記第1の実施の形態(図2等)では1/4波長板(Q3)か
らの円偏光の一部は透過部(A)を透過してしまうが、第
3の実施の形態では1/4波長板(Q3)からの円偏光は反
射部(B)で集光し、その結果ほとんどすべての光が再び
反射されて反射型偏光子(P3)へと再帰される。
【0045】反射ミラー(M3)の反射部(B)で反射された
円偏光は、1/4波長板(Q3)を再び透過することにより
縦偏光(LV)に変換される。そして、再びロッドインテグ
レータ(R3)を通り(ここでも偏光状態に変化はない。)、
縮小側レンズ(G1)を通って反射型偏光子(P3)に入射す
る。この縦偏光(LV)も、最初に反射型偏光子(P3)を透過
したものと同様、反射型偏光子(P3)を透過し、液晶パネ
ル(7)を照明することになる。
【0046】上記のように、最初に反射型偏光子(P3)で
反射した横偏光(LH)は、1/4波長板(Q3)を2回通るこ
とにより縦偏光(LV)に偏光変換されるため、高い光利用
効率が達成される。この偏光変換の原理は第1の実施の
形態(図2等)と同じであり、第1の実施の形態と同じ効
果を得ることができるが、上述したように反射型偏光子
(P3)での反射光が反射ミラー(M3)の透過部(A)を通らな
いため、光利用効率は更に向上することになる。なお、
縮小側レンズ(G1)を用いた透過部(A)と反射部(B)との共
役関係は、前記第2の実施の形態(図4等)においても適
用可能である。ただし、反射型偏光子(P2)に対する反射
・透過の繰り返しには制限を受けることになる。
【0047】《第4の実施の形態(図9)》図9に、第4
の実施の形態の光学構成を示す。この投写型液晶表示装
置は、マイクロレンズ−ダイクロイックミラー方式を採
用した単板式カラー液晶プロジェクターである。リレー
レンズ(4)の配置が異なるほかは、第1の実施の形態(図
1等)と同様の照明光学系を備えており、第1の実施の
形態と同じ効果を得ることができる。この単板式カラー
液晶プロジェクターに対しては、前記第2,第3の実施
の形態の照明光学系も容易に適用することが可能であ
る。なお、前記第1〜第3の実施の形態は、カラーホイ
ール等を用いた時分割タイプの単板式・投射型液晶表示
装置にも応用可能であり、ロッドインテグレータ(R1,R
2,R3)を用いる点でカラーホイールとの組み合わせ構成
も容易である。
【0048】第4の実施の形態の液晶表示装置には、角
度差をつけて傾斜配置された3枚のダイクロイックミラ
ー(DM)と、マイクロレンズアレイ付き液晶パネル(7)
と、がカラー化のために用いられている。液晶パネル
(7)は照明光入射側の表示面にマイクロレンズアレイを
有しており、マイクロレンズアレイの各レンズセルは液
晶層の1組のRGBの画素単位毎に配置されている。ダ
イクロイックミラー(DM)が入射光(白色光)を角度差のあ
る3原色RGBの各色光に色分解し、マイクロレンズア
レイの各レンズセルにRGBの各色光が互いに異なる角
度で入射する。その結果、照明光はRGBの色光毎に異
なる位置で結像し、各色に対応する画素がそれぞれ効率
良く照明される。マイクロレンズアレイ通過後の光は液
晶層で変調され、変調された光で投写レンズ(9)が画像
投影を行い、液晶パネル(7)の表示画像がスクリーン(1
0)上に投影される。
【0049】《第5の実施の形態(図10)》図10に、
第5の実施の形態の光学構成を示す。この投写型液晶表
示装置は、色分解系・色合成系を備えた3板式カラー液
晶プロジェクターである。3枚の液晶パネル(7)に対応
させるための構成が異なるほかは、第2の実施の形態
(図3等)と同様の照明光学系を備えており、第2の実施
の形態と同じ効果を得ることができる。この3板式カラ
ー液晶プロジェクターに対しては、前記第1,第3の実
施の形態の照明光学系も容易に適用することが可能であ
る。
【0050】第5の実施の形態の液晶表示装置におい
て、リレーレンズ(4)から射出した照明光{図4中の縦偏
光(LV)に相当する。}は、光路を折り曲げるミラー(11a,
11b,11c,11d)や光学的配置関係を等価にするためのリレ
ーレンズ(4a,4b)で導光されるとともに、色分解系とし
てのダイクロイックミラー(DM1,DM2)で3原色RGBの
各色光に色分解される。そして、各液晶パネル(7)で変
調された後、色合成系としてのクロスダイクロイックプ
リズム(DP)により色合成され、投写レンズ(9)でスクリ
ーン(10)上に投射される。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ロ
ッドインテグレータに反射ミラーや反射型偏光子を組み
合わせて効果的に偏光変換を行う構成になっているた
め、簡単な光学構成でありながら偏光変換機能とインテ
グレータ機能を照明光学系に備えた光利用効率の高い投
写型液晶表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す光学構成図。
【図2】第1の実施の形態の要部概略構成を示す模式
図。
【図3】第2の実施の形態を示す光学構成図。
【図4】第2の実施の形態の要部概略構成を示す模式
図。
【図5】第3の実施の形態を示す光学構成図。
【図6】第3の実施の形態の要部概略構成を示す模式
図。
【図7】第1,第2の実施の形態に用いられる反射ミラ
ーの概略構成を示す平面図。
【図8】第3の実施の形態に用いられる反射ミラーの概
略構成を示す平面図。
【図9】第4の実施の形態を示す光学構成図。
【図10】第5の実施の形態を示す光学構成図。
【符号の説明】
M1,M2,M3 …反射ミラー(照明光学系の一部,反射部材) A …透過部 B …反射部 Q1,Q3 …1/4波長板(照明光学系の一部) R1,R2,R3 …ロッドインテグレータ(照明光学系の一部) t1 …入射端面 t2 …射出端面 P1,P2,P3 …反射型偏光子(照明光学系の一部) 1 …放電ランプ(光源) 2 …楕円リフレクタ(集光光学系,照明光学系の一部) 7 …液晶パネル 9 …投写レンズ 10 …スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 G02F 1/1335 5C058 510 510 1/13363 1/13363 G03B 21/00 G03B 21/00 E H04N 5/74 H04N 5/74 A Fターム(参考) 2H049 BA02 BA05 BA25 BA42 BA43 BA47 BB03 BC09 BC22 2H052 BA02 BA03 BA09 BA14 2H088 EA13 GA03 HA13 HA17 HA18 HA21 HA24 HA28 MA06 2H091 FA07Z FA11Z FA14Z FA41Z LA16 MA07 2H099 AA12 BA09 BA17 CA07 5C058 AA06 BA05 BA35 EA11 EA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から放射された光を照明光学系で液
    晶パネルに導き、それにより照明された液晶パネルの表
    示画像を投写レンズでスクリーンに投影する投写型液晶
    表示装置であって、 前記光源から放射された光を集光する集光光学系と、そ
    の集光光学系で集光した光に対する透過部を一部に有す
    る反射部材と、その反射部材から射出した光の空間的な
    エネルギー分布を均一化してその光を前記液晶パネルに
    対して共役な射出端面から射出するロッドインテグレー
    タと、そのロッドインテグレータから射出した光のうち
    特定の偏光成分のみを透過させるとともに他の偏光成分
    を反射させる反射型偏光子と、を前記照明光学系に有す
    ることを特徴とする投写型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 光源から放射された光を照明光学系で液
    晶パネルに導き、それにより照明された液晶パネルの表
    示画像を投写レンズでスクリーンに投影する投写型液晶
    表示装置であって、 前記光源から放射された光を集光する集光光学系と、そ
    の集光光学系で集光した光に対する透過部を一部に有す
    る反射部材と、その反射部材から射出した光の空間的な
    エネルギー分布を均一化してその光を前記液晶パネルに
    対して共役な射出端面から射出するロッドインテグレー
    タと、そのロッドインテグレータから射出した光のうち
    特定の偏光成分のみを透過させるとともに他の偏光成分
    を反射させる反射型偏光子と、前記反射部材と前記反射
    型偏光子との間に配置された位相板と、を前記照明光学
    系に有することを特徴とする投写型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記位相板が1/4波長板であって、前
    記反射部材と前記ロッドインテグレータとの間に配置さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の投写型液晶表
    示装置。
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