JP3622269B2 - 田植機のロ−リング制御装置 - Google Patents

田植機のロ−リング制御装置 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、植付部の前後軸回りの姿勢を制御する田植機のローリング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
植付作業時には、圃場表土面の左右傾斜に応じて植付部の前後軸回りの姿勢を制御し、苗の植付深さを一定に維持するローリング制御を行う。一般的に、圃場の中央部は表土面がほぼ水平であるが、畦際は表土面が必ずしも水平であるとは限らない。よって、圃場中央部を植付けする際には植付部を一定の左右傾斜(通常は水平)に維持する絶対傾斜制御を行い、畦際を植付けする際には植付部の表土面に対して平行に維持する対地平行制御を行うように構成したものがある。従来、これら絶対傾斜制御モードと対地平行制御モードを手動のモード切替スイッチを用いて切り替えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
圃場中央部の植付け行程から畦際の植付け行程に入る時は、そのことを意識するため絶対傾斜制御モードから対地平行制御モードへのモード切替スイッチの切替操作を忘れることは少ないが、畦際の植付け行程を終了して圃場中央部の植付け行程へ移る時は、モード切替スイッチを絶対傾斜制御モードへ戻し忘れやすく、苗の植付深さが乱れる原因となっていた。特に対地平行制御モードが手動制御である場合、モード切替スイッチを戻し忘れたままであると、表土面が水平な圃場中央部を植付部を左右に傾斜させた状態で植付けを行うこととなり、大問題となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明にかかる田植機のローリング制御装置は、機体に対して植付部が前後軸回りにローリング自在に支持された田植機のローリング制御装置において、植付部をローリングさせるローリングモータをパルス出力で駆動することにより植付部を一定の左右傾斜に制御する絶対傾斜制御モードと、植付部を表土面に対して平行に維持する対地平行制御モードとを設け、前記ローリング用のパルス出力が一方向に規定回数あった時は、その方向への出力を停止するように構成すると共に、前記絶対傾斜制御モードから前記対地平行制御モードへ手動で切り替えるモード切替スイッチと、機体旋回の動作に起因して前記対地平行制御モードから前記絶対傾斜制御モードへ自動的に復帰させる復帰手段を設けたことを特徴としている。
【0005】
【作用】
畦際の植付け行程から圃場中央部の植付け行程に移る際には、機体の旋回動作を伴う。そこで、機体旋回の動作に起因して対地平行制御モードから絶対傾斜制御モードへ自動的に復帰する復帰手段を設けることにより、モード切替スイッチを対地平行制御モードから絶対傾斜制御モードへ戻し忘れることを防止できる。
【0006】
【実施例】
以下、本発明を二つの実施例に基づき具体的に説明する。
【0007】
本発明が施された乗用田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して植付部4を昇降可能に装着した構成となっている。また、走行車体2の後部で植付部4の前側に各植付条の近傍に施肥する施肥装置5の肥料タンク5a及び肥料繰出部5b…等が配設されている。
【0008】
走行車体は四輪駆動車両であり、駆動輪である左右一対の前輪6,6及び後輪7,7を備えている。機体の前部に配したミッションケース8の左右側面部に前輪アクスルケース9,9が固着して設けられ、さらに該前輪アクスルケースの外端部に前輪ファイナルケース10,10が固着して設けられ、その前輪ファイナルケースの下部から外向きに突出する前輪車軸6a,6aに前輪6,6が取り付けられている。ミッションケース8内の動力が前輪アクスルケース9,9と前輪ファイナルケース10,10内の伝動機構により伝達されて、前輪6,6が駆動回転するようになっている。
【0009】
また、ミッションケース8の背面部には左右一対のメインフレーム11,11の前端部が固着され、さらにメインフレーム11,11の後端部には横フレーム12が固着されている。そして、横フレーム12の左右中央部に軸心が前後水平に向いた後輪ローリング軸13aが固定状態で嵌合させてあり、該後輪ローリング軸の突出部に後輪フレーム13がローリング自在に支持されている。この後輪フレーム13の左右端部に後輪ギヤケース14,14が一体に設けられ、その後輪ギヤケースの外側部から外向きに突出する後輪車軸7a,7aに後輪7,7が取り付けられている。ミッションケース8内の動力が後輪伝動軸14a,14aによって左右の後輪ギヤケース14,14へ伝動され、後輪7,7が駆動回転するようになっている。
【0010】
エンジン20はメインフレーム11,11の上に搭載されている。エンジン20の回転動力は、エンジン出力軸20aから油圧式無段変速装置21の入力軸21aへ第一ベルト伝動装置22で伝動され、さらに、油圧式無段変速装置21によって変速後の回転動力が、第一出力軸21bからミッション入力軸8aへ第二ベルト伝動装置23で伝動されるとともに、第二出力軸21cから油圧ポンプ24の駆動軸24aへ第三ベルト伝動装置25で伝動される。また、エンジン20の回転動力は、第四ベルト伝動装置26によりオルタネータ27へも伝動される。
【0011】
ミッションケース8に入力された回転動力は、主変速装置によって変速した後、走行用動力と植付部駆動用動力とに分けられ、走行用動力により前輪車軸6a,6a及び後輪車軸7a,7aを駆動するとともに、植付部駆動用動力により植付部4及び施肥装置5を駆動する。植付部駆動用動力は、植付クラッチ29によって植付部への伝動を入り切りする。
【0012】
操縦座席30はエンジン20の上側を覆うエンジンカバー31の上に設置されている。そして、操縦座席30の前方のフロントカバー32の上方に操縦ハンドル33が設けられている。また、フロントカバー32及び操縦座席30の周辺に、各種操作レバー、各種操作ペダル、操作パネル、操作ボックス34等が設けられている。エンジンカバー31及びフロントカバー32の下部の周りは水平状のフロアステップ37となり、その上を操縦者が歩行等をすることができるようになっている。さらに、機体の側部には、フロアステップ37に昇降するための昇降ステップ38,38が設けられている。
【0013】
昇降リンク装置3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40及び左右一対の下リンク41,41を備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム11,11の後端部に立設したリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、先端側に縦リンク43が連結されている。縦リンク43の下部から後方に向けて植付部4をローリング自在に連結するためのローリング軸43aが設けられている。メインフレーム11,11に固着した支持部材(図示せず)と上リンク40に一体形成したスイングアーム44の先端部との間に昇降作動用油圧シリンダ45が介装されており、該シリンダを油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、縦リンク43に装着した植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。なお、油圧シリンダ45は後述する油圧バルブ46によって伸縮制御される。
【0014】
植付部4はローリング軸43a回りにローリング自在に支持され、縦リンク43に軸48a回りに回動自在に設けたローリングアーム48と後記苗載台フレーム60とをローリングスプリング49,49で結び、植付部4が弾力的に左右中立位置に保持される。ローリングアーム48の下部にはギヤ50が形成されており、そのギヤにローリングモータ51で回転させるピニオン52が噛合している。よって、ローリングモータ51でピニオン52を回転させると、ローリングアーム48が回動し、ローリングスプリング49,49を介して植付部4の左右傾斜が調節される。
【0015】
植付部4は6条植えの構成となっていて、フレームを兼ねる伝動ケース55に、苗を載せておく苗載台56と、該苗載台上の苗を圃場面に植え付ける6組の植付装置57,…等が組み付けられている。伝動ケース55へは植付クラッチ29から植付伝動軸58を介して伝動される。
【0016】
苗載台56は、前側が上位となるよう傾斜して設けられており、伝動ケース55の上側に横向きに配した支持レール59と伝動ケース55に基部が固着された苗載台フレーム60の上端部に設けたローラ61,61とによって左右にスライド自在に支持され、伝動ケース55内の左右往復動機構により左右に往復動するようになっている。また、苗載台56と前記ローリングアーム48とはバランススプリング62,62によって結ばれており、植付部4が左右傾斜した場合でも苗載台56の左右のバランスが保たれるようにしている。苗載台56が左右往復動すると、該苗載台の下端側に設けた苗受枠63の苗取出口64,…に最下段の苗が一株づつ供給される。横一列分の苗が全て供給されると、苗載台56の各条の苗載せ部に設けた苗送りベルト65,…が作動し、苗を一段下方へ送る。
【0017】
植付装置57,…は、回転ケース67,…に取り付けた一対の植込杆68,68,…の先端が所定の閉軌跡を描きながら上下に移動し、前記苗取出口64,…に供給された苗を圃場に植付けるようになっている。
【0018】
植付部4の下部には、整地用フロート70(L,C,R)が左右中央部とその左右両側に計3体設けられている。各フロート70,…は、フロートに固着の取付板71,…をフロート支持リンク72,…の後端部に枢支軸73,…にて枢着してあり、前端部側が上下動可能な状態で取り付けられ、更に板バネ74,…によって前部を下向きに付勢して適正な接地圧となるようにしている。フロート支持リンク72,…は左右方向に設けたフロート支持パイプ75に固着されており、植付深さ調節レバー76を用いてフロート支持パイプ75を回動させると、各フロート70,…の取付高さが変わり、苗の植付深さを調節することができる。なお、フロート支持リンク72,…と平行に補助リンク77,…が設けられ、両リンク72,77,…の後端部を連結リンク78,…で連結している。すなわち、全体で平行リンク機構として構成されているので、フロート70,…の取付高さを変えても、フロートの姿勢が変化しない。
【0019】
施肥装置5は、肥料を入れておく肥料タンク5aと該肥料タンク内の肥料を一定量づつ順次下方に繰り出す肥料繰出部5b…とを走行車体の後部に設け、該肥料繰出部から繰り出される肥料を、フレキシブルな施肥ホース5c,…を介して、フロート70,…に取り付けた施肥体5d,…に導くようになっている。施肥体5d,…の前側には、施肥用の溝を形成する作溝具5e,…が設けられている。
【0020】
この乗用田植機1の全体構成は以上の通りで、前輪6,6及び後輪7,7を回転して機体を進行させつつ、各フロート70,…が接地する状態で植付部4と施肥装置5を駆動すると、フロート70,…によって整地された泥面に植付装置67,…が苗を植付けると共に、その各植付条の側部近傍に施肥装置5が施肥する。この植付作業時には、表土面の凹凸に応じて植付部4の対地高さを制御する昇降制御と、表土面の左右傾斜に応じて植付部4のローリング軸43a回りの姿勢を制御するローリング制御とを行い、苗の植付深さを一定に維持する。
【0021】
図4乃至図6はこれらの制御を行う植付制御装置の第一例の構成を示している。80はマイコン等の制御装置である。81はフロート向い角センサで、センターフロート70(C)の水平面に対する進行方向の角度(向い角)を検出する。82は左右傾斜センサで、植付部の左右傾斜度を検出する。83は傾き調節ダイヤルで、植付部の左右傾斜度の目標値を設定する。84はローリング手動スイッチで、ローリングモータ51の正逆両方向への回転と停止を手動操作する。85はローリング制御モード切替スイッチで、ローリング制御モードを「自動モード(絶対傾斜制御モード)」と「手動モード(対地平行制御モード)」に切り替える。85a,85bはローリング制御モード表示ランプで、前記ローリング制御モードを表示する。また、86はステアリング角センサで、ステアリングの回動操作量を検出する。
【0022】
まず、昇降制御については、フロート向い角センサ81の検出値が所定の目標値の不感帯内に収まるように油圧バルブ46に出力信号を出す。例えば、センターフロート70(C)が上動すると、油圧シリンダ45が伸びる方向に油圧バルブ46を駆動し、植付部4を上昇させる。逆に、センターフロート70(C)が下動すると、油圧シリンダ45が縮む方向に油圧バルブ46を駆動して、植付部4を下降させる。これにより、植付部全体の対地高さを一定に維持する。
【0023】
次に、ローリング制御について説明する(図7)。ローリング制御モードが「自動モード」である場合は、傾き調節ダイヤル83で設定される植付部の左右傾斜の目標値Aと左右傾斜センサ82で検出される植付部の左右傾斜の実測値Bを比較し、目標値Aの不感帯内に実測値Bがある時はローリングモータ51に出力せず、目標値Aよりも実測値Bが小さい(右下がり)時はローリングモータ51を正面視で左回転方向に出力し、目標値Aよりも実測値Bが大きい(左下がり)時はローリングモータ51を正面視で右回転方向に出力する。また、ローリング制御モードが「手動モード」である場合は、ローリング手動スイッチ84から指令信号が入力された時に限り、その指令信号の方向へローリングモータ51に出力する。この「手動モード」中にステアリングの回動操作量が一定以上になると、自動的に「自動モード」に切り替わる。
【0024】
実際の植付作業においては、圃場中央部は表土面がほぼ平坦であるとして、圃場中央部を植付中は「自動モード」にして作業を行う。その際、通常は傾き調節ダイヤル83の設定値を水平にする。これに対し、圃場の畦際は必ずしも表土面が水平ではなく、一般的に畦よりの位置ほど表土面が高くなっている。よって、畦際を植付する時は「手動モード」にし、ローリング手動スイッチ84を用いて表土面の傾斜に合わせ植付部4を左右傾斜させる。これによって、各植付条の苗の植付深さを同じにすることができる。畦際の植付を終了すると、機体の旋回に伴うステアリング操作に連動して、「手動モード」から「自動モード」に切り替わるので、ローリング制御切替スイッチ85の戻し操作が省けると共に、ローリング制御切替スイッチ85の戻し忘れによる不都合が生じない。
【0025】
図8乃至図10は植付制御装置の第二例の構成を示している。この植付制御装置は、前記第一例のローリング手動スイッチ84の代わりに、サイドフロートセンサ90(L,R)が設けられている。サイドフロートセンサ90(L,R)は連結リンク78,78の上端部に取り付けられ、その検出レバー90a,90aにサイドフロート70(L,R)の取付板71,71に固着の支持杆91,91の上端部に取り付けた接点部材92,92が対向している。サイドフロート70が中立状態にある時はサイドフロートセンサ90がON、サイドフロート70の前部が上に持ち上げられるとサイドフロートセンサ90がOFFになる。また、ローリング制御モード切替スイッチ85は、ローリング制御モードを「通常モード(絶対傾斜制御モード)」と「畦際モード(対地平行制御モード)」に切り替える。
【0026】
昇降制御については第一例と同じであるので説明を省略し、次にローリング制御について説明する(図11)。「通常モード」である場合は、第一例における「自動モード」と同じ制御をする。「畦際モード」である場合は、左右のサイドフロートセンサ90(L,R)がいずれもONである時はローリングモータ51に出力せず、右のサイドフロートセンサ90(R)のみがONの時はローリングモータ51を正面視で右回転方向に出力し、左のサイドフロートセンサ90(L)のみがONの時はローリングモータ51を正面視で左回転方向に出力し、左右のサイドフロートセンサ90(L,R)がいずれもOFFである時は油圧バルブ46に植付部下げ出力を出す。この「畦際モード」中にステアリングの回動操作量が一定以上になると、自動的に「通常モード」に切り替わる。
【0027】
実際の植付作業においては、圃場中央部は表土面がほぼ平坦であるとして、圃場中央部を植付中は「通常モード」にして作業を行う。一方、畦際を植付する時は「畦際モード」にし、サイドフロートセンサ90(L,R)によって検出される表土面の左右傾斜に応じて機体に対する植付部の左右傾斜を適宜調節する。これによって、各植付条の苗の植付深さを同じにすることができる。畦際の植付を終了すると、機体の旋回に伴うステアリング操作に連動して、「畦際モード」から「通常モード」に切り替わるので、ローリング制御切替スイッチ85の戻し操作が省けると共に、ローリング制御切替スイッチ85の戻し忘れによる不都合が生じない。
【0028】
上述の2つのローリング制御においては、機体旋回に伴う動作としてステアリング操作に注目し、ステアリング角センサ86によって検出されるステリングの回動操作量が一定以上になると対地平行制御モードから絶対傾斜制御モードへ自動的に復帰するように復帰手段が構成されている。機体旋回に伴う動作としてはこの他に、一方の後輪を制動する片ブレーキ操作、植付部4の非作業位置への上昇操作等があり、これらの操作に復帰手段を連動させるようにしてもよく、或はジャイロセンサ等によって機体の進行方向の変化を実際に検知し、それに基づいて復帰手段を作動させるようにしてもよい。
【0029】
ローリング制御を行うに際し、植付部の左右傾斜の目標値と植付部の左右傾斜の実測値の差大きい時は連続出力でローリングモータ51を駆動し、同差が小さい時はパルス出力でローリングモータ51を駆動し、迅速かつ正確なローリング作動を行わせている。
【0030】
また、植付部4がローリング限界までローリングしたり植付部4の一部分が障害物に引っかかり、ローリングモータ51に高負荷がかかると、その時に発生する高圧のロック時電流を検出してローリングモータ51を停止するようにしている。その際、起動時の電流は検出しないようにディレー回路を設けているため、パルス出力でローリングモータ51を駆動する場合、ロック時電流が発生してもそれを検出することができず、トラブルとなることがある。
【0031】
そこで、図12に示すように、パルス出力が一方向に規定回数あった時は、ロック状態であると判断して、その方向への出力を停止するようにすれば、ロック状態で過剰出力を出すことによるトラブルを防止できる。
【0032】
なお、植付制御関連のスイッチ、操作機器類をまとめて設けた操作ボックス34は図13のようになっている。すなわち、上蓋34aの下側には昇降制御の感度調節ダイヤル100、傾き調節ダイヤル83、ローリング手動スイッチ84、ローリング制御モード切替スイッチ85が設けられ、側蓋34bの内側にはローリング制御の感度調節つまみ101、チェックスイッチ102、植付部上下スイッチ103が設けられ、前部上面には異常ランプ104、自動ランプ105、セフティランプ106が設けられている。第一実施例のローリング制御切替スイッチ85は、スイッチを押すたびに「自動モード」と「手動モード」に交互に切り替わり、それが表示ランプ85a,85bに表示される。また、第二実施例のローリング制御切替スイッチ85は、スイッチを押すたびに「通常モード」と「畦際モード」に交互に切り替わり、それが表示ランプ85a,85bに表示される。
【0033】
昇降制御の感度調節ダイヤル100は、フロート向い角の目標値を調節するダイヤルで、目標値が大きくなるほど昇降制御感度が敏感になる。ローリング制御の感度調節つまみ101は、ローリング制御の不感帯幅を調節するつまみである。チェックスイッチ102は、制御装置80が正常に機能しているか否かをチェックするためのスイッチである。植付部上下スイッチ103、手動で植付部4を昇降させるスイッチである。異常ランプ104と自動ランプ105は、制御装置80の異常・正常を表示するランプである。セフティランプ106はメインキースイッチをONにした時に植付部4が上昇しないようにするセフティ機能が働いていることを表示するスイッチである。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明にかかる田植機のローリング制御装置は、機体旋回の動作に起因して対地平行制御モードから絶対傾斜制御モードへ自動的に復帰する復帰手段を設けることにより、モード切替スイッチの対地平行制御モードから絶対傾斜制御モードへの戻し忘れによる苗の植付深さの乱れを未然に防止できるようになった。また、ローリングモータへのパルス出力が一方向に規定回数あった時は、その方向への出力を停止するので、植付部がロック状態で過剰出力を出すことによるトラブルを防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の側面図である。
【図2】乗用田植機の平面図である。
【図3】走行車体の伝動部の構成を示す平面図である。
【図4】第一実施例の植付部の側面図である。
【図5】第一実施例の植付部の一部を省略した正面図である。
【図6】第一実施例の制御装置のブロック図である。
【図7】第一実施例のローリング制御のフローチャートである。
【図8】第二実施例の植付部の側面図である。
【図9】第二実施例の植付部の一部を省略した正面図である。
【図10】第二実施例の制御装置のブロック図である。
【図11】第二実施例のローリング制御のフローチャートである。
【図12】ローリングロック制御のフローチャートである。
【図13】操作ボックスの(a)平面図、及び(b)側面図である。
【符号の説明】
1 乗用田植機
2 走行車体
3 昇降リンク装置
4 植付部
43a ローリング軸(前後軸)
45 油圧シリンダ
46 油圧バルブ
51 ローリングモータ
80 制御装置
82 左右傾斜センサ
83 傾き調節ダイヤル
84 ローリング手動スイッチ
85 ローリング制御モード切替スイッチ
86 ステリング角センサ(復帰手段)

Claims (1)

  1. 機体に対して植付部が前後軸回りにローリング自在に支持された田植機のローリング制御装置において、植付部をローリングさせるローリングモータをパルス出力で駆動することにより植付部を一定の左右傾斜に制御する絶対傾斜制御モードと、植付部を表土面に対して平行に維持する対地平行制御モードとを設け、前記ローリング用のパルス出力が一方向に規定回数あった時は、その方向への出力を停止するように構成すると共に、前記絶対傾斜制御モードから前記対地平行制御モードへ手動で切り替えるモード切替スイッチと、機体旋回の動作に起因して前記対地平行制御モードから前記絶対傾斜制御モードへ自動的に復帰させる復帰手段を設けたことを特徴とする田植機のローリング制御装置。
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