JP7068612B2 - 苗移植機 - Google Patents

苗移植機 Download PDF

Info

Publication number
JP7068612B2
JP7068612B2 JP2019064871A JP2019064871A JP7068612B2 JP 7068612 B2 JP7068612 B2 JP 7068612B2 JP 2019064871 A JP2019064871 A JP 2019064871A JP 2019064871 A JP2019064871 A JP 2019064871A JP 7068612 B2 JP7068612 B2 JP 7068612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seedling
control unit
planting
vehicle body
traveling vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019064871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020162454A (ja
Inventor
直岐 堀田
悠太 鈴木
秀平 飛田
芳則 水野
誠治 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2019064871A priority Critical patent/JP7068612B2/ja
Publication of JP2020162454A publication Critical patent/JP2020162454A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7068612B2 publication Critical patent/JP7068612B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)

Description

本発明は、圃場を走行する走行車体と、圃場に苗を植え付ける苗植付装置とを備えた苗移植機に関するものである。
従来、この種の苗移植機は、エンジンの動力を走行車体の走行車輪及び苗を植え付ける苗植付装置に伝達し、走行しながら苗を圃場に植え付けるよう構成されている。このとき、走行車輪の回転速度と苗植付装置による苗の植付速度は正比例しており、走行車体の走行速度に拘わらず、所定の植付間隔で圃場へ苗の植付けが行われる。さらに、苗移植機は、所望の植付株間が実現できるように、作業者の操作によって、苗の植付間隔を設定できるよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-000145号公報
しかしながら、走行車輪がスリップすると、走行車輪の回転速度に対する走行車体の走行距離が相対的に減少することによって、予め設定された植付間隔よりも苗の植付株間が狭くなり、その結果、苗の植付間隔に乱れが生じる問題があった。
そこで、本発明は、苗の植付間隔の乱れを良好に防止できる苗移植機を提供することを目的とする。
本発明のかかる目的は、走行車輪を備えて圃場を走行する走行車体と、
前記走行車体の後部に取付けられ、前記圃場へ苗を植付可能な苗植付部と、
衛星測位システムを利用して前記走行車体の位置情報を取得する位置情報取得装置と、
表示部及び操作キーを有する操作モニタと、
前記走行車輪の回転数を検出する回転数検出センサと、
前記回転数検出センサの検出情報に基づき理論走行距離を算出し、前記位置情報取得手段の位置情報に基づき実走行距離を算出し、算出された前記理論走行距離及び前記実走行距離から植付スリップ率を算出する苗移植機制御部とを備え、
苗移植機制御部は、算出した前記植付スリップ率を前記表示部に表示可能としたことを特徴とする苗移植機によって達成される。
本発明によれば、表示部により苗植付時のスリップの状況を作業者に報知することで、苗の植付間隔と異なる植付株間で植付作業を行うことを防止することができる。加えて、音ではなく表示部で報知する構成としたことで、作業者に不快感を与えず、走行車体のスリップの状況を良好に報知することができる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記走行車体の車速を制御可能な変速手段を備え、前記苗移植機制御部は、算出した前記植付スリップ率が所定値以上の場合、前記変速手段により車速を減速することを特徴とするよう構成されている。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、前記植付スリップ率が所定値以上の場合、前記変速手段により車速を減速するように構成したことにより、自動減速することで、設定した株間と異なる株間で植付作業を行うことを防止することができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記走行車体の前側中央部に、前記走行車輪を操舵操作するハンドルが配設された操縦部を備え、
前記操縦部に固定された基部から立ち上がるようにして延びる二股状のフレーム部の上端部に前記位置情報取得装置を支持するアンテナフレームを備え、
前記アンテナフレームの基部から上端部に至る中途部であって、かつ、前記ハンドルの上方に前記操作モニタが取り付けられている。この本発明のさらに好ましい実施態様によれば、作業者が操作モニタを確認する際、目線の移動距離を短くして、前方の確認をし易くし、作業の安全性を高めることができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記操縦部の前部に開閉可能なフロントカバーが設けられ、
前記フロントカバーは、上部が前記操縦部に固定された固定フードとなっており、
下部が前記操縦部に開閉可能に取り付けられた開閉フードとなっており、
前記固定フードに前照灯が設けられている。本発明のさらに好ましい実施態様によれば、開閉可能な開閉フードを軽量化でき、フロントカバーの開閉を迅速かつ容易に行うことができるため、作業効率が向上する。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記操縦部及び前記アンテナフレームの左右幅が、前記走行車体のフロアステップの左右幅よりも狭く設けられ、
前記走行車体の前端に、前記走行車体の前方からの乗車を補助する前方乗降ステップが設けられ、
さらに、前記前方乗降ステップは、水平姿勢と収納姿勢とを切り替え可能に構成されている。
本発明のこのさらに好ましい実施態様によれば、前方乗降ステップにより走行車体の前方からの乗降が容易となり、利便性が向上するとともに、足場の悪い圃場における作業効率が向上する。また、前方乗降ステップがウェイトの役割も果たすので、機体後方が重い苗移植機の走行安定性を向上させることができる。
本発明によれば、苗の植付間隔の乱れを良好に防止できる苗移植機を提供できる。
本発明の実施の形態にかかる苗移植機の正面図である。 図1の苗移植機の右側面図である。 図1の苗移植機の平面図である。 図4は、図1の苗移植機の操縦部近傍の部分正面図である。図5及び図6は、部分側面図である。 図5は、図1の苗移植機の操縦部近傍の部分側面図である。 図6は、図1の苗移植機の操縦部近傍の部分側面図である。 図7は、図3に示される苗移植機のサイドステップ周辺の要部拡大図である。 図8は、図1の苗移植機の苗移植機制御部の制御ブロック図である。 図9は、各種情報を表示する苗移植機の操作モニタの外観を示す外観図である。 図10は、図1の苗移植機の操作モニタ制御部の制御ブロック図である。 図11は、図1の苗移植機の苗移植機制御部の制御を示すフローチャートである。 図12は、図1の苗移植機の操作モニタの画面構成を説明する説明図である。 図13は、図1の苗移植機の操作モニタの画面遷移を説明する説明図である。 図14は、図1の苗移植機の操作モニタのショートカットキーの画面遷移を説明する説明図である。
以下、本発明の好ましい実施態様につき、図面に基づいて詳細に説明を加える。なお、以下の説明においては、機体の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後というが、本発明の構成を限定するものでは無い。
図1ないし図3に示されるように、苗移植機1は、走行車体2と、苗植付部昇降機構3と、苗植付部4と、施肥装置5と、を備えている。
走行車体2は、走行車輪として、左右一対の前輪23と、左右一対の後輪24とを有しており、走行時には全車輪を駆動する四輪駆動車となっており、走行車体2の後部には、苗植付部昇降機構3によって昇降可能に構成され、圃場に苗を植え付ける苗植付部4が設けられる。
走行車体2は、さらに、図2に示されるように、車体の左右方向における略中央に配置されたメインフレーム21と、このメインフレーム21の上に搭載されたエンジン22と、エンジン22の動力を前輪23と後輪24と苗植付部4とに伝える動力伝達装置25とを備えている。
エンジン22は、走行車体2の左右方向における略中央に配置されており、ディーゼル機関やガソリン機関等の熱機関であって、出力軸(図示省略)から駆動力を出力する。エンジン22の動力は、走行車体2を前進や後進させるため使用されるとともに、動力伝達装置25によって、苗植付部4を駆動させるためにも使用される。
動力伝達装置25は、主変速機としての油圧式無段変速機25aと、この油圧式無段変速機25aにエンジン22からの動力を伝えるベルト式動力伝達機構25bとを有している。このうち、油圧式無段変速機25aは、静油圧式の無段変速機であるHST(Hydro Static Transmission)により構成されている。なお、上記の走行車体2の減速は、油圧式無段変速機25aのトラニオン軸(図示省略)をトラニオンアーム(図示省略)を介して回動させるHSTサーボモータ25a1を作動させ、このトラニオン軸を減速側に回動させることによって行われる。HSTサーボモータ25a1は、
後述する苗移植機制御部C1と電気的に接続されており、苗移植機制御部C1から制御信号を取得することで作動が制御可能となっている。これにより、苗移植機制御部C1によって、走行車体2の車速が制御可能に構成されている。また、動力伝達装置25は、エンジン22からの出力がベルト式動力伝達機構25bと油圧式無段変速機25aとを介して伝達されるミッションケース25cを有している。
ベルト式動力伝達機構25bは、エンジン22の出力軸に取り付けたプーリと、油圧式無段変速機25aの入力軸に取り付けたプーリと、双方のプーリに巻き掛けたベルトと、このベルトの張力を調整するテンションプーリにより、エンジン22で発生した動力を油圧式無段変速機25aに伝達可能になっている。
ミッションケース25cは、メインフレーム21の前部に取り付けられている。ミッションケース25cは、ベルト式動力伝達機構25bと油圧式無段変速機25aとを介して伝達されたエンジン22からの出力を、ミッションケース25c内の副変速機で変速して、前輪23と後輪24への走行用動力と、苗植付部4への駆動用動力とに分けて出力可能になっている。
すなわち、走行用動力は、その一部が左右の前輪ファイナルケース25dを介して前輪23に伝達可能になっており、残りが左右の後輪ギヤケース25eを介して後輪24に伝達可能になっている。左右の前輪ファイナルケース25dはそれぞれ、左右のミッションケース25cのそれぞれの側方に配設されており、左右の前輪23は、車軸を介して左右の前輪ファイナルケース25dに連結されている。左右の後輪ギヤケース25eのそれぞれには、車軸を介して後輪24が連結されている。一方、駆動用動力はまた、走行車体2の後部に設けた植付クラッチ4a(図8参照)に伝達され、この植付クラッチの係合時に植付伝動軸(図示省略)によって苗植付部4へ伝達されるように構成されている。
植付クラッチ4aは、後述する苗移植機制御部C1と電気的に接続されており、苗移植機制御部C1から制御信号を取得して入切が切り替え可能に構成されている。これにより、苗移植機制御部C1は、植付クラッチ4aの入切を制御することにより、苗植付部4による苗の植付動作の開始及び停止を制御できるよう構成されている。また、植付クラッチ4aの入切は、後述する副変速レバー64を所定のレバー位置に操作することにより、作業者が手動で入切することも可能となっている。
また、植付伝動軸は、植付伝動軸に取り付けられる出力ギアの交換により、回転速度が切り替え可能に構成されており、これにより、苗植付部4による苗の植付動作の植付間隔を設定できるよう構成されている。
走行車体2の前部とエンジン22の後部との間にわたって、作業者が乗車時に足を載せるフロアステップ26がメインフレーム721上方に設けられている。このフロアステップ26は、その一部が格子状に形成されており、これにより、例えば、作業者の靴に付着した泥などを圃場へ落下させることができる。また、このフロアステップ26の後方には、後輪5のフェンダを兼ねたリアステップ27が設けられている。
このフロアステップ26よりも上方に突出するようにして、エンジン10を覆うエンジンカバー28が配設され、このエンジンカバー28の上部に操縦席29が設置される。
走行車体2の前側中央部には、操縦部6が配設されている。この操縦部6は、フロアステップ26の床面から上方に突出するようにして配置されており、フロアステップ26の前部側を左右に分割している。
ここに、図1に示されるように、走行車体2の左右幅に対して、操縦部6の左右幅は狭く設けられていることにより、フロアステップ26上の操縦部6の左右にそれぞれ、作業者が走行車体2の前方から乗降可能な左右幅pの空間が確保されており、これにより、作業者は、走行車体2の前方からフロアステップ26上に乗降することが可能となっている。
さらに、図1ないし3に示されるように、走行車体2の前端には、フロアステップ26よりも下方位置に、前方からの走行車体2への乗降を補助する前方乗降ステップ26aが取り付けられている。この前方乗降ステップ26aにより、苗移植機1の利便性が向上するとともに、特に、足場の悪い圃場において、苗移植機1の前方からの乗降を容易とすることで作業効率が向上することができる。
前方乗降ステップ26aは、作業者の走行車体2への乗降時は、水平な位置に移動されて水平姿勢となり、踏み台として作業者の乗降を補助するもので、作業者が走行車体2の前方から乗降する空間の左右端部に配置されており、作業者の走行車体2への乗降に使用しない時は、その前端を上方に回動して垂直な位置に移動されて収納姿勢となり、コンパクトに収納されるように構成されており、これにより、前方乗降ステップ26aを使用しない時は、機体側にコンパクトに収納して作業の妨げとならないようにしている。加えて、前方乗車ステップ26aは、ウェイトの役割も果たすので、苗植付部4等が配設されて機体後方が重い苗移植機1の走行安定性を向上させることができる。
この操縦部6の内部には、各種の操作装置やエンジン用燃料の燃料タンク等が配設されており、操縦部6の前部には、開閉可能なフロントカバー61が設けられている。また、操縦部6の上部には、操作装置を作動させる操作レバー等や計器類、ハンドル62が配設され、さらに、GPS装置71及び操作モニタ72が装着されたアンテナフレーム7が取り付けられている。フロントカバー61及びアンテナフレーム7についての詳細は後述する。ハンドル62は、作業者が操作することにより走行車体2を操舵する操舵部材であり、ハンドル62を操舵すると、操縦部6内の操作装置等を介して、前輪ファイナルケース25dが旋回し、これにより、前輪4が転舵されるように構成されている。
また、操縦部6に配設される操作レバーとして、操縦席29から見てハンドル62の右側には変速操作レバー63が設けられ、左側には、副変速レバー64が設けられている。変速操作レバー63は、走行車体2の前後進及び走行速度を操作するための走行操作部材であり、さらに、変速操作レバー63に設けられたフィンガーレバー(図示せず)を操作することにより、苗植付部昇降機構3が作動され、苗植付部4の昇降状態を切り替えることが可能になっている。
副変速レバー64は、レバー位置の切り替えにより、苗植付部4の動作状態を操作できる植付操作部材であり、副変速レバー64を所定のレバー位置に操作することにより、苗植付部4を動作させる植付クラッチの入切が作業者の操作によって切替可能に構成されている。副変速レバー64は、さらに、レバー位置の切替え操作によって、後述する植込杆41bを独立して回転動作できるように構成されており、これにより、走行車体2を畔際で停止させた状態で、植込杆41bを回転させ、畔際へ苗を植え付けることが可能となっている。
操縦部6の左右側方には、補給用の苗を載せておく一対の予備苗枠8が配設されている。予備苗枠8は、フロアステップ26の床面から突出した支持軸によって回転自在に支持されており、作業者が手動で回動させることが可能になっている。
図4は、図1の操縦部6近傍の部分正面図であり、図5及び図6は、その部分側面図である。
フロントカバー61は、その上部が操縦部6に固定された固定フード61aにより構成され、下部が操縦部6に開閉可能に取り付けられた開閉フード61bにより構成されている。フロントカバー61は、開閉フード61bの閉状態において、固定フード61a及び開閉フード61aが隙間なく嵌合して一体となるように構成されている。また、図6に示されるように、開閉フード61aを上方へ回動することにより、容易かつ迅速に開閉できるようになっており、これにより、操縦部6内部に配設された各種の操作装置のメンテナンスに行うことを容易とし、エンジン用燃料の燃料タンクへの迅速な給油が可能となっている。固定フード61aには、前照灯65が設けられている。このように、フロント固定フード61aに前照灯65を設けた構成により、開閉可能な開閉フード61bを軽量化でき、フロントカバー61の開閉を迅速かつ容易に行うことができるため、作業効率が向上する。また、図示されていないが、アンテナフレーム7には、開閉フード61bを開けたときに引っ掛けて係止可能なフックが設けられており、このフックによって、開閉フード61bを開状態で固定できるようになっている。
図4に示されるように、アンテナフレーム7は、固定フード61aに固定された基部から斜め後方に立ち上がるようにして延びる二股状のフレーム部73の上端に、位置情報取得装置として、GPS(Global Positioning System)によって苗移植機1の位置情報を取得するGPS装置71を備えている。GPS装置71は、GPS衛星から送信される信号を受信する受信アンテナ(図示せず)を備え、受信アンテナによって、所定の時間間隔でGPS座標を取得し、地球上での位置情報を所定間隔で取得することができる。さらに、GPS装置71は、位置情報を取得すると、これを後述する苗移植機制御部C1に送り、作業車両1の位置情報を受け取った苗移植機制御部C1は、位置情報を受け取った時刻の情報とともに位置情報をメモリ104に記憶するように構成されている(図8参照)。
フレーム部73の基部からその上端部に至る中途部には、操作モニタ72が設けられている。操作モニタ72は、走行車体2の幅方向の略中央に配置され、正面視で、ハンドル32の上方で、二股状のフレーム部73の内側に位置している。なお、操作モニタ72の詳細は後述する。
図4に示されるように、固定フード61aにアンテナフレーム7の基部が取り付けられて操縦部6にアンテナフレーム7が固定され、さらに、アンテナフレーム7の左右幅は、操縦部6の左右幅よりも狭く設けられている。これにより、アンテナフレーム7が作業者の走行車体2の前方から乗降可能な左右幅pの空間に干渉しないように設けられており、その結果、アンテナフレーム7が苗移植機1の前方からの作業者の乗降を妨げることのないよう構成されている。
また、従来は、作業者が操縦席29から立ち上がった時に当たらないようにするため、機体に対して非常に高い位置にGPS装置71が配設されるが、本実施態様によれば、図2及び図5に示されるように、GPS装置71が配設されたアンテナフレーム7の上端部が、ハンドル62より上方のやや前方に配設され、作業者が操縦席29から立ち上がった時の頭部よりやや下方に配設されることで、作業者が操縦席29から立ち上がった時、作業者の動作に干渉せず、さらに、アンテナフレーム7をシンプルに構成することができるため、作業者の視野が広くなり、作業性が向上するとともに、コストダウンが図られる。
図2に示されるように、苗植付部昇降機構3は、苗植付部4を昇降させるための昇降リンク装置31を有しており、苗植付部4は、昇降リンク装置31を介して走行車体2に取り付けられている。昇降リンク装置31は、走行車体2の後部と苗植付部4とを連結させる平行リンク機構32を備えている。平行リンク機構32は、上リンクと下リンク(いずれも図示せず)とを有しており、これらのリンクが、メインフレーム21の後部端に立設したリンクベースフレーム33に回動自在に連結され、各リンクの他端側が苗植付部4に回転自在に連結されることにより、苗植付部4を昇降可能に走行車体2に連結している。図示されてはいないが、リンクベースフレーム33は背面視で門型をなしている。苗植付部昇降機構3は、後述する苗移植機制御部C1と電気的に接続されており、苗移植機制御部C1から制御信号を取得して、昇降動作が制御可能に構成されている。
また、図2に示されるように、苗植付部昇降機構3は、油圧によって伸縮する油圧昇降シリンダ34を有しており、油圧昇降シリンダ34の伸縮動作によって、苗植付部4を昇降させることが可能になっている。苗植付部昇降機構3は、その昇降動作によって、苗植付作業をしていない場合に、苗植付部4を非作業位置まで上昇させたり、苗植付作業をする場合に、対地作業位置(対地植付位置)まで下降させたりすることが可能になっている。
苗植付部4は、複数の区画に苗を植え付け、或いは複数の列に苗を植え付けることができるように構成され、本実施態様においては、苗移植機1は、苗を6つの区画で植え付ける、すなわち、いわゆる6条植で苗を植え付けるように構成されている。図2に示されるように、苗植付部4は、苗植付装置41と、苗載置台42及びフロート43を備えている。
本実施態様においては、図3に示されるように、苗載置台42は、走行車体2の左右方向に6つの苗載せ面42aを有しており、それぞれの苗載せ面42aに土付きのマット状苗を載置することができるように構成されている。苗載せ面42aには、適宜の位置に苗切れを検知する苗切れセンサ4bが配設されており、この苗切れセンサ4bは、後述する苗移植機制御部C1と電気的に接続されており、苗移植機制御部C1は、苗切れセンサ4bから検知情報を取得することにより、苗植付部4の苗載せ面42aに載置されたマット状苗の苗切れを判断することが可能となっている。
苗植付装置41は、苗載置台42に載置された苗を圃場に植え付けるもので、2条毎に1つずつ配設されており、苗植付装置41は、ロータリケース41aを備え、2条分の植込杆41bを回転可能に備えている。ロータリケース41aは、苗植付装置41に駆動力を供給する植付伝動ケース44に、回転可能に連結されており、植付伝動ケース44は、エンジン22から苗植付部4に伝達された動力を苗植付装置41に供給するように構成されている。苗植付部昇降機構3は、後述する苗移植機制御部C1と電気的に接続されており、苗移植機制御部C1から制御信号を取得して、昇降動作が制御可能に構成されている。
図3に示されるように、フロート43は、苗植付部4に設けられ、走行車体2の移動と共に、圃場上を滑走して整地する部材であり、線引きマーカ45は、苗植付部4に左右一対に設けられ、次工程における苗移植機1の進路を圃場面に線引きする部材である。
また、苗植付部4は、苗載置台42を圃場間の畦などから保護する前板ガード46を備えている。前板ガード46は、苗載置台42の外側面から左右方向に外側に延びた後、後方に延びる平面視でL字型をしている。
図2および図3に示されるように、フロアステップ26の前方左右両サイドには、サイドマーカ47が設けられている。サイドマーカ47によって、苗植付けの条合わせを行うときに機体が隣接条に平行になっていることを容易に確認できるようになる。さらに、図1および図3に示されるように、サイドマーカ47の左右外側に、それぞれ、前板ガード46の左右方向における配置の幅と合わせるように、前板ガード位置サイドマーカ48が設けられている。前板ガード位置サイドマーカ48を作業者が視認することによって、左右方向における前板ガード46の位置を把握し、併せて、苗移植部4の左右の幅をも把握することができる。これにより、例えば、コンクリート畔などの畔に沿って、苗を植え付ける際に、畔に苗植付部4を衝突することを防止することができ、その結果、苗植付部4が破損することが可能になる。また、作業者が作業中に後方を振り向いて前板ガード46の位置を視認する必要がなくなるため、作業効率が向上する。
図2および図3に示されるように、走行車体2における操縦席29の後方には施肥装置5が設けられている。施肥装置5は、肥料を貯留する貯留ホッパ51と、貯留ホッパ51から供給される肥料を設定量ずつ繰り出す繰出し装置52と、繰出し装置52により繰り出される肥料を圃場に供給する施肥通路である施肥ホース53と、施肥ホース53に搬送風を供給するブロア54とを有している。したがって、ブロア54により、施肥ホース53内に所定量供給された肥料に搬送風を供給することによって、施肥ホース53内の肥料を、苗植付部4側に移送することができる。繰出し装置52には、後述する苗移植機制御部C1と接続された施肥量調節モータ5aが設けられている。また、貯留ホッパ51の内壁面の下部に、貯留ホッパ51内の肥料の有無を検知する肥料検知センサ5b(図8参照)が設けられている。肥料検知センサ5bは、後述する苗移植機制御部C1と電気的に接続されており、これにより、苗移植機制御部C1は、肥料検知センサ5bの検知情報を取得して、施肥装置5の肥料の有無を判断可能に構成されている。
図3に示されているように、走行車体2の両側面には、補助ステップ91と、サイドステップ92が設けられている。
図7は、図3の苗移植機1のサイドステップ周辺の要部拡大図である。
図7に示されるように、苗移植機1の走行車体2の両側には、それぞれ、走行車体2のフロアステップ26と略同一の高さ位置に補助ステップ91が設けられ、補助ステップ91よりも下方にサイドステップ92が設けられている。走行車体2には、補助ステップ91が取り付けられる取付フレーム93が設けられており、補助ステップ91は、補助ステップ取付部材91aを用いて、取付フレーム93に取り付けられている。さらに、サイドステップ92もまた、サイドステップ取付部材92aを用いて、取付フレーム93に取り付けられている。このようにして、補助ステップ91を取り付ける取付フレーム93にサイドステップ92を組み付けることで、サイドステップ92の専用組付け部材が不要となりコストダウンが図られる。
図8は、本発明の実施の形態における苗移植機1の苗移植機制御部の制御ブロック図である。苗移植機制御部C1は、苗移植機1の各種装置を制御するものであり、CPU101と、ROM102と、RAM103と、各種データを記憶するメモリ104とを備え、ROM102、RAM103、メモリ104に記憶されたプログラムやデータを読み出してCPU101が各種の処理を実行することにより、苗移植機1の植付作業が行われる。
苗移植機制御部C1は、GPS装置71から所定の時間間隔毎に苗移植機1の位置情報を取得し、位置情報を受け取った時刻の情報とともに位置情報をメモリ104に記憶するように構成されている。これにより、苗移植機制御部C1は、メモリ104に記憶された時刻の情報及び位置情報を読み出して、所定時間tにおける苗移植機1の位置の差から、苗移植機1の走行距離が算出可能に構成されている。このように、苗移植機制御部C1は、位置情報に基づく苗移植機1の走行距離(以下、「実走行距離」という。)を算出可能となっている。
レバーポテンショメータ63aは変速操作レバー63の操作を、副変速位置検知スイッチ64aは副変速操作レバー64の操作を、ハンドルポテンショメータ62aはハンドル62の操舵角度を、それぞれ検知し、検知した情報を苗移植機制御部C1に出力するように構成されている。これにより、苗移植機制御部C1は、ハンドル62の操舵角度、変速操作レバー63の操作位置、副変速操作レバー64の操作位置に関する情報をそれぞれ取得可能となっている。
後輪回転センサ24aは、左右の後輪24,24への左右のドライブシャフト(図示せず)の回転数を検知し、苗移植機制御部C1に出力するものである。これにより、苗移植機制御部C1は、後輪回転センサ24aから後輪24の回転数に関する情報を取得し、これを時刻の情報とともにメモリ104に記憶するように構成されている。さらに、苗移植機制御部C1は、メモリ104に記憶された後輪24の回転数に関する情報と、予めメモリ104に記憶された後輪24のサイズの情報から、回転数と後輪24のサイズを積算することによって、所定時間tにおける苗移植機1の走行距離が算出可能に構成されている。このように、苗移植機制御部C1は、走行車輪である後輪24の回転数に基づく苗移植機1の走行距離(以下、「理論走行距離」という。)を算出可能となっている。また、、所定時間tにおける理論走行距離を算出する方法として、例えば、苗移植機制御部C1は、後輪24が2回転する毎に後輪24の外周2周分の理論走行距離をカウントする構成とし、所定時間tにおける理論走行距離の合計を算出し、所定時間tにおける理論走行距離を算出するよう構成できる。
苗移植機制御部C1は、算出された実走行距離及び理論走行距離から、苗移植機1の苗植付時の走行車体2のスリップの度合いを示す植付スリップ率を算出可能となっている。植付スリップ率は、例えば、所定時間tにおける実走行距離をLrとし、理論走行距離をLfとすると、積算記号を「*」として、「{1-(Lr/Lf)}*100〔%〕」で表される計算式によって定義され、植付スリップ率の値が大きいほど、すなわち、100%に近いほど、スリップの度合いは大きく、植付スリップ率の値が小さいほど、すなわち、0%に近いほど、スリップの度合いは小さいと判断される。換言すれば、植付スリップ率の値が大きいほど、走行車輪がスリップによって、走行車輪の回転速度に対する走行車体2の走行距離が相対的に減少しており、予め設定された植付間隔よりも苗の植付株間が狭くなっている。植付スリップ率の値が小さいほど、予め設定された植付間隔と苗の植付株間は近づくため、良好に植付作業が行われていると判断できる。
また、前述のように、苗移植機制御部C1は、苗切れセンサ4b、肥料検知センサ5bが電気的に接続されて、これらの検知情報を取得可能となっており、これらの検知情報はメモリ104に記憶されるよう構成されている。
また、苗移植機制御部C1は、走行車体2の前後及び左右方向の傾斜を検知する傾斜センサ62bの検知情報を取得可能となっており、電動や油圧式のモータ、あるいはシリンダで構成された操舵アクチュエータ206と接続されて、ハンドル62の自動操舵が可能となっている。苗移植機制御部C1は、ブザーやランプによって構成され、操縦部6の適宜の場所に設けられている。さらに、図8に示されるように、苗移植機制御部C1は、油圧昇降シリンダ34と接続されて、苗植付部昇降機構3の制御が可能となっている。
苗移植機制御部C1は、HSTサーボモータ25a1を介して油圧式無段変速機25aを制御可能に構成されている。これにより、走行車体2の車速の制御が可能となっている。また、苗移植機制御部C1は、油圧昇降シリンダ34及び苗植付部昇降機構3を介して苗植付部4の昇降を制御することが可能となっている。また、植付クラッチ4aと接続されて、苗植付部4による苗の植付動作の開始及び停止を制御できるよう構成されている。さらに、施肥装置5の施肥量調節モータ5aと接続され、繰出し装置52による肥料の繰出し量の制御が可能となっている。これらの苗植付部昇降機構3、植付クラッチ4a、苗植付部4、施肥装置5等の各種機構の制御量は設定値として、苗移植機制御部C1によりメモリ104に適宜記憶されるように構成されており、操縦部6の変速操作レバー63や副変速操作レバー64の操作等により各種機構の制御量が変更されると、メモリ104に記憶された設定値も変更される。また、苗移植機制御部C1は、後述する操作モニタ制御部C2から制御命令を取得し、メモリ104に記憶された設定値が変更可能に構成されており、さらに、操作モニタ制御部C2から制御命令によって変更された制御量に基づき、各種機構を制御するように構成されている。
通信コントローラ82は、無線通信部83を制御し、所定のプロトコルに従って、操作モニタ72やGPS装置71との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
無線通信部83は、操作モニタ72の無線通信部83aやGPS装置71との間で、無線通信を行うユニットであり、内蔵されたアンテナ(図示せず)を介して所定のデータを送受信する。これにより、苗移植機制御部C1は、算出した植付スリップ率等の情報を操作モニタ72に送信可能となっている。
また、メモリ104には、苗植付部昇降機構3、苗植付部4、施肥装置5等の各種機構の制御量の設定値が記憶されており、苗移植機制御部C1は、上述する操作モニタ制御部C2の要求に応じて、メモリ104に記憶された設定値を読み出し、無線通信部83を介して、これらの設定値に関する情報を送信し、操作モニタ制御部C2に各種機構の設定値を表示させることが可能となっている。
図9は、各種情報を表示する苗移植機の操作モニタの外観を示す外観図である。
図9に示されるように、操作モニタ72は、各種情報を画面に表示可能な表示部である第1表示部72aと、第2表示部72bを備えている。第1表示部72aには、例えば、苗植付部4が作業状態にあるか否か等の作業情報、苗移植部4の苗切れや施肥装置5の肥料切れ等の警告情報が表示可能となっている。第2表示部72bには、走行車体2のスリップが発生しているか、またその度合いを示す植付スリップ率を示す植付スリップデータの表示が可能となっており、また、後述する操作キー84の入力操作により表示を切り替え、苗植付部昇降機構3、植付クラッチ4a、苗植付部4、施肥装置5等の各種機構の制御量の設定が可能な設定画面が表示可能となっている。なお、操作モニタ72の設定画面については後述する。
ここに、苗移植機制御部C1によって算出された植付スリップデータは、無線通信部83を介して、苗移植機制御部C1から操作モニタ制御部C2に所定の時間間隔毎に送信され、操作モニタ制御部C2は、図9に示されるように、取得した植付スリップデータを、作業者が直感的に理解可能となるように、所定の目盛を用いたグラフ(以下、植付スリップインジケータという。)に変換して第2表示部72bに表示する。例えば、植付スリップインジケータは、スリップの度合いが大きいほど、表示されるバーの数が増加するように点灯表示したり、図9中の第2表示部72bにおける「高」に近い位置のバーを点灯表示して、植付スリップ率を作業者が直感的に理解可能となるように構成される。このように、第1表示部72a及び第2表示部72bを設け、情報の出力先を内容に応じて分けることで、作業者が迅速かつ容易に情報を理解しやすくなる。すなわち、第1表示部72aには、植付部4による作業状況や緊急性を要する警告等の情報が出力され、第2表示部72bには、緊急性を要さない設定画面や植付スリップデータを表示するように構成できる。
また、操作モニタ72は、音声を出力して作業者に各種の情報を報知できるスピーカ72と、作業者の操作に従って、所定の指示入力を受け付ける操作キー84を備えている。操作キー84は、押す・回す操作を受付可能なロータリースイッチであるジョグダイヤルスイッチ84Jと、押す操作を受付可能な第1スイッチ84B、第2スイッチ84L、第3スイッチ84Rとを備えている。
また、操作モニタ72の頂部は、鋭角に形成された突出部72dを備えており、この突出部72dがセンターマスコットとしての機能を有している。このセンターマスコットを左右の線引マーカ45が圃場に形成した溝に合わせるように走行車体2を操舵することにより、直前の作業条の作業位置に合わせた走行が可能になり、作業精度の向上や、非作業位置の発生の防止が図られる。
図10は、本発明の実施の形態における苗移植機1の操作モニタ制御部C2の制御ブロック図である。操作モニタ制御部C2は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、各種データを記憶するメモリ204とを備え、ROM202、RAM203、メモリ204に記憶されたプログラムやデータを読み出して、CPU201が各種の必要な処理を実行するように構成されている。
操作モニタ制御部C2は、操作キー84の各種操作情報を取得できるよう構成されており、スピーカ72cを制御して、作業者に各種の音声情報を報知できるよう構成されている。
通信コントローラ82aは、無線通信部83aを制御し、所定のプロトコルに従って、苗移植機制御部C1やGPS装置71との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
無線通信部83aは、苗移植機制御部C1の無線通信部83やGPS装置71との間で、無線通信を行うユニットであり、内蔵されたアンテナ(図示せず)を介して所定のデータを送受信する。
操作モニタ72は、操作モニタ制御部C2の処理によって、所定の時間間隔で苗移植機制御部C1から苗移植機制御部C1により算出された植付スリップ率に関する情報を取得し、これを走行車体2の走行時のスリップの程度を示す植付スリップデータとして、植付スリップインジケータに変換して第2表示部72bに表示可能に構成されている。これにより、作業者は、第2表示部72bに表示された植付スリップデータを確認し、植付スリップ率が大きいと判断したとき、苗移植機1の走行車体2の走行速度を減速することにより、苗の植付間隔の乱れを良好に防止できる。
メモリ204には、各種機構の設定画面を表示するためのデータ及びプログラムが格納されている。また、操作モニタ制御部C2が取得した植付スリップデータを、植付スリップインジケータに変換して、第2表示部72bに表示するためのプログラムが格納されている。また、操作モニタ制御部C2は、操作キー84の所定の操作によって設定画面の表示指令を受け付けると、メモリ204から必要な情報を呼び出して、設定画面を表示するためのデータ及びプログラムを実行する。操作モニタ制御部C2は、設定画面を表示する際、苗植付部昇降機構3、苗植付部4、施肥装置5等の各種機構の制御量の設定値を苗移植機制御部C1から無線通信部83aを介して取得し、取得したこれらを設定画面に表示し、作業者の操作キー84の入力操作を受け付け、作業者の操作キー84の入力操作によって、これらの設定値の変更指令を受け付けると、苗移植機制御部C1に制御命令を送信し、苗移植機制御部C1にメモリ104に記憶された設定値を変更させるとともに、操作モニタ制御部C2から制御命令によって変更された制御量に基づき、各種機構を制御させる。
図11は、植付作業時の苗移植機制御部C1の制御を示すフローチャートである。
なお、以下のフローチャートにおいて、苗移植機1の位置情報はGPS装置71により所定の時間間隔で計測されて時刻の情報とともにメモリ104に記憶されており、後輪24の回転数は、適宜、時刻の情報とともにメモリ104に記憶されているものとする。
エンジン22が駆動され、苗植付部4による苗の植付動作が開始されると、苗移植機制御部C1は、所定時間tの間における苗移植機1の位置情報をメモリ104から取得する(ステップS1)。
次に、苗移植機制御部C1は、所定時間tの間における後輪24の回転数の情報をメモリ104から取得する(ステップS2)。
後輪24の回転数の情報を取得すると、苗移植機制御部C1は、取得した所定時間tの間における後輪24の回転数の情報から、後輪24の回転数に基づく理論走行距離を算出する(ステップS3)。
さらに、苗移植機制御部C1は、所定時間tの間における苗移植機1の位置情報を取得すると、取得した所定時間tの間における苗移植機1の位置情報に基づき、位置情報から判断される所定時間tの間における走行車体2の位置の差から、苗移植機1の実走行距離を算出する(ステップS4)
次に、苗移植機制御部C1は、算出された実走行距離及び理論走行距離から、苗移植機1のスリップの度合いを示す植付スリップ率を算出する(ステップS5)。
苗移植機制御部C1は、無線通信部83を介して、算出した植付スリップ率を示す植付スリップデータを操作モニタ制御部C2に送信し、操作モニタ制御部C2に算出された植付スリップデータを植付スリップインジケータに変換させて第2表示部72bに表示させる(ステップS4)。
次に、苗移植機制御部C1は、算出された植付スリップ率が所定値以上、例えば20%以上であるか否かを判定する(ステップS7)。すなわち、植付スリップ率が所定値以上であり、植付間隔に乱れが生じている状況か否かを判断する。
植付スリップ率が所定値以上であると判定すると、植付スリップ率が大きいと判断し、HSTサーボモータ25a1を制御して、走行車体2の走行速度を減速する(ステップS8)。これにより、自動的に植付スリップ率を低減し、設定された植付株間に近づけ、植付間隔の乱れを防止できる。
次に、苗移植機制御部C1は、作業終了か否かを判定する(ステップS9)。エンジン22の停止等により、作業終了と判定すると処理を終了し、作業継続と判定すると、ステップS1に戻る(ステップS9)。
図12は、操作モニタの画面構成を説明する説明図である。
苗移植機1は、操作モニタ72の操作キー84の所定の操作を受け付けて、操作モニタ制御部C2から制御根命令を苗移植機制御部C1に送信し、苗移植機1の苗移植部4や施肥装置5の各種設定が可能となっている。
操作モニタ72の画面構成は、図12に示されるように、ツリー構造により階層化されている。操作モニタ72の操作キー84の操作により、第N階層G(N)から第N+1層G(N+1)への遷移が相互に可能となっており、1つの親の画面(親X)に対して、1以上の子(子(Xの1)、子(Xの2)、・・・)の画面が紐づけられており、同じ階層G(N)において同じ親を持つ画面同士が互いに遷移可能となっている。例えば、N層の画面G41とN+1層の画面G51、G52、G53は相互に遷移可能となっており、同じ階層N+1層に属し、同じ親Xを有する画面G51、G52、G53は相互に遷移可能となっている。このように構成することで、画面数が増えても、ユーザーが使用したい機能の画面を容易に呼び出すことができ、分かりやすい操作体系となる。
図13は、操作モニタ72の画面遷移を説明する説明図である。
図13に上部に示した表Y1~Y4は、各階層における操作モニタ72の操作キー84の操作と、命令、機能を纏めたものであり、ダイヤル押K1は、ジョグダイヤルスイッチ84Jの押下、L入力K2は、第2スイッチ84Lの押下、R入力K3は、第3スイッチ84Rの押下、戻るK4は、第1スイッチ84Bの押下、戻る(長押し)K5は、第1スイッチ84Bの長押し操作、にそれぞれ対応している。下表は、各画面と、操作キー84の操作による遷移先を纏めたものである。操作モニタ72の画面遷移は、図13に示されるように、第1層G´(1)をホーム画面とし、第2層G´(2)をメインメニューとし、第3層G´(3)をサブメニューに構成し、ホーム画面において、植付スリップデータと設定画面の表示を切り替え可能に構成し、メインメニューにおいて、設定を行いたい各種機構を作業者が選択可能に構成し、サブメニューにおいて、メインメニューにおいて選択された機構の設定値を変更できるように構成できる。
図14は、操作モニタ72のショートカットキーの画面遷移を説明する説明図である。
操作モニタ72の画面遷移は、作業性を向上させるため、操作モニタ42の第1階層G´(1)のホーム画面が表示されているときに、ジョグダイヤルスイッチ84Jを押しながら回すことで、第2、第3階層G´(2)、G´(3)を飛ばして、第4階層G´(4)の任意の設定項目の数値を変更することができる。これにより、良く使う機能の設定をすばやく変更することができる。さらに、第1階層G´(1)のホーム画面から、第4階層G´(4)への画面の遷移先は、作業者が設定できるように構成されており、これにより、作業者のニーズに応じた画面遷移が可能となっている。このようにして、操作モニタ72は、操作キー84の操作により、植付スリップデータの表示画面から設定画面に遷移して、設定画面表示状態において、操作キー84の操作により、操作モニタ制御部C2から制御命令を苗移植機制御部C1に送信し、苗移植機1の苗移植部4や施肥装置5の各種設定が可能となっている。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、作業車両1は、GPSユニット451によって自機の位置情報を取得するように構成されているが、位置情報を取得する方式は必ずしもGPS方式である必要はなく、人工衛星から電波を受信して自機の位置情報を取得できる衛星測位システム(GNSS;Global Navigation Satellite System)を利用するものであればよい。
1 苗移植機
2 走行車体
3 植付部昇降機構
4 苗植付部
5 施肥装置
6 操縦部
7 アンテナフレーム
8 予備苗枠
21 メインフレーム
22 エンジン
23 前輪
24 後輪
24a 後輪回転センサ
25 動力伝達装置
25a 油圧式無段変速機
25b ベルト式動力伝達機構
25c ミッションケース
25d 前輪ファイナルケース
25e 後輪ギヤケース
26 フロアステップ
26a 前方乗降ステップ
27 リアステップ
28 エンジンカバー
29 操縦席
31 昇降リンク装置
32 平行リンク機構
33 リンクベースフレーム
34 油圧昇降シリンダ
41 苗植付装置
41a ロータリケース
41b 植込杆
42 苗載置台
42a 苗載せ面
43 フロート
44 植付伝動ケース
45 線引きマーカ
46 前板ガード
47 サイドマーカ
51 貯留ホッパ
52 繰出し装置
53 施肥ホース
54 ブロア
61 フロントカバー
62 ハンドル
62a ハンドルポテンショメータ
63 変速操作レバー
64 副変速レバー
65 前照灯
71 GPS装置
72 操作モニタ
80 傾斜センサ
81 報知装置
82 通信コントローラ
83 無線通信部
84 操作キー
91 補助ステップ
92 サイドステップ
C1 苗移植機制御部
C2 操作モニタ制御部

Claims (4)

  1. 走行車輪を備えて圃場を走行する走行車体と、
    前記走行車体の後部に取付けられ、前記圃場へ苗を植付可能な苗植付部と、
    衛星測位システムを利用して前記走行車体の位置情報を取得する位置情報取得装置と、
    表示部及び操作キーを有する操作モニタと、
    前記走行車輪の回転数を検出する回転数検出センサと、
    前記回転数検出センサの検出情報に基づき理論走行距離を算出し、前記位置情報取得手段の位置情報に基づき実走行距離を算出し、算出された前記理論走行距離及び前記実走行距離から植付スリップ率を算出する苗移植機制御部とを備え、
    苗移植機制御部は、算出した前記植付スリップ率を前記表示部に表示可能とし
    また、前記走行車体の前側中央部に、前記走行車輪を操舵操作するハンドルが配設された操縦部を備え、
    前記操縦部に固定された基部から立ち上がるようにして延びる二股状のフレーム部の上端部に前記位置情報取得装置を支持するアンテナフレームを備え、
    前記操作モニタは、前記アンテナフレームの基部から上端部に至る途中に位置する中途部において、前記フレーム部の間に架け渡されるようにして前記ハンドルの上方に配設され、かつ、その頂部に鋭角に形成された突出部を備え、
    前記突出部は、前記操縦部の操縦席に正面を向いて着座した作業者の目線の先に位置するように構成されたことを特徴とする苗移植機。
  2. 前記走行車体の車速を制御可能な変速手段を備え、
    前記苗移植機制御部は、算出した前記植付スリップ率が所定値以上の場合、前記変速手段により車速を減速することを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  3. 前記操縦部の前部に開閉可能なフロントカバーが設けられ、
    前記フロントカバーは、上部が前記操縦部に固定された固定フードとなっており、
    下部が前記操縦部に開閉可能に取り付けられた開閉フードとなっており、
    前記固定フードに前照灯が設けられたことを特徴とする請求項に記載の苗移植機。
  4. 前記操縦部及び前記アンテナフレームの左右幅が、前記走行車体のフロアステップの左右幅よりも狭く設けられ、
    前記走行車体の前端に、前記走行車体の前方からの乗車を補助する前方乗降ステップが設けられ、
    さらに、前記前方乗降ステップは、水平姿勢と収納姿勢とを切り替え可能に構成されたことを特徴とする請求項に記載の苗移植機。
JP2019064871A 2019-03-28 2019-03-28 苗移植機 Active JP7068612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019064871A JP7068612B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 苗移植機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019064871A JP7068612B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 苗移植機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020162454A JP2020162454A (ja) 2020-10-08
JP7068612B2 true JP7068612B2 (ja) 2022-05-17

Family

ID=72715018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019064871A Active JP7068612B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 苗移植機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7068612B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000245209A (ja) 1999-03-03 2000-09-12 Kubota Corp 乗用型田植機のステップ構造
JP2000326738A (ja) 1999-05-18 2000-11-28 Kubota Corp 水田作業機の原動部
JP2003303021A (ja) 2002-04-10 2003-10-24 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業用走行車
JP2011244695A (ja) 2010-05-21 2011-12-08 Iseki & Co Ltd 薬剤散布用管理作業車両
US20130289832A1 (en) 2010-10-04 2013-10-31 Agco Sa Agricultural Tractor Control System and Method
JP2016010336A (ja) 2014-06-27 2016-01-21 株式会社クボタ 植播系圃場作業機
JP2018169826A (ja) 2017-03-30 2018-11-01 ヤンマー株式会社 農用作業車両
JP2018180922A (ja) 2017-04-12 2018-11-15 井関農機株式会社 作業車両

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000245209A (ja) 1999-03-03 2000-09-12 Kubota Corp 乗用型田植機のステップ構造
JP2000326738A (ja) 1999-05-18 2000-11-28 Kubota Corp 水田作業機の原動部
JP2003303021A (ja) 2002-04-10 2003-10-24 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業用走行車
JP2011244695A (ja) 2010-05-21 2011-12-08 Iseki & Co Ltd 薬剤散布用管理作業車両
US20130289832A1 (en) 2010-10-04 2013-10-31 Agco Sa Agricultural Tractor Control System and Method
JP2016010336A (ja) 2014-06-27 2016-01-21 株式会社クボタ 植播系圃場作業機
JP2018169826A (ja) 2017-03-30 2018-11-01 ヤンマー株式会社 農用作業車両
JP2018180922A (ja) 2017-04-12 2018-11-15 井関農機株式会社 作業車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020162454A (ja) 2020-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4367029B2 (ja) 農作業車
JP2018057283A (ja) 作業車両
JP5002945B2 (ja) 乗用型苗移植機
JP2020000171A (ja) 作業車両
JP7068612B2 (ja) 苗移植機
JP6910276B2 (ja) 走行作業機
JP2021036785A (ja) 作業車両
JP4479245B2 (ja) 農作業車
JP6984640B2 (ja) 作業車両
JP2006314291A (ja) 乗用型苗移植機
JP6835130B2 (ja) 作業車両
JP2018034612A (ja) 作業車両
JP5751314B2 (ja) 乗用型苗移植機
JP7342914B2 (ja) 作業車両
JP7386403B2 (ja) 作業車両
JP7344453B2 (ja) 作業車両
JP7494864B2 (ja) 作業車両
JP7371667B2 (ja) 作業車両
JP5545232B2 (ja) 乗用型苗移植機
JP6950716B2 (ja) 作業車両
JP6879156B2 (ja) 作業車両
JP2024060338A (ja) 作業車両
JP2024068754A (ja) 作業車両
JP2023034989A (ja) 作業車両
JP2021000044A (ja) 作業車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210813

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7068612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150